特許第6490532号(P6490532)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6490532
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】灯火監視制御装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 37/02 20060101AFI20190318BHJP
   H05B 37/03 20060101ALI20190318BHJP
【FI】
   H05B37/02 A
   H05B37/03 B
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-155160(P2015-155160)
(22)【出願日】2015年8月5日
(65)【公開番号】特開2017-33868(P2017-33868A)
(43)【公開日】2017年2月9日
【審査請求日】2018年5月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(72)【発明者】
【氏名】我妻 忍
【審査官】 田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−137196(JP,A)
【文献】 特開平11−144880(JP,A)
【文献】 特開2000−150174(JP,A)
【文献】 特開平8−101704(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 37/02
H05B 37/03
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力線と、
前記電力線に接続される灯火を有する子局と、
前記電力線に接続され、前記電力線を介して子局を制御する親局と、を有し、
前記子局は、
前記電力線の電力線搬送波形を検知する波形検知部と、
前記電力線搬送波形の正負に重畳されている信号を、前記電力線搬送波形の正負波形より抽出した基準信号に基づいて抽出する抽出部と、
抽出された信号が、スタート信号およびコマンド信号の両方を含むか否かを判断する信号確認部と、
前記信号確認部が、前記抽出された信号が前記コマンド信号を含んでいないと判断した場合に、前記電力線搬送波形の位相を180度進める位相調整部と、
を有することを特徴とする灯火監視制御装置。
【請求項2】
前記位相調整部は、前記基準信号の正負を反転させることを特徴とする請求項1記載の灯火監視制御装置。
【請求項3】
前記信号確認部は、
前記スタート信号を検出するスタート信号検出部と、
前記スタート信号検出部が前記スタート信号を検出した場合に、前記スタート信号に続く前記コマンド信号を検出するコマンド信号検出部と、を有することを特徴とする請求項1または2記載の灯火監視制御装置。
【請求項4】
前記スタート信号検出部が、前記抽出された信号がスタート信号を含んでいると判断し、
前記コマンド信号検出部が、前記スタート信号が検出された一連の信号が、コマンド信号を含んでいないと判断した場合、
前記コマンド信号検出部は、前記位相調整部に位相を調整する旨の信号を出力し、
前記位相調整部は、位相を180度進めた電力線搬送波形を前記抽出部に出力し、
前記信号確認部は、前記位相調整部が位相を180度進めた電力線搬送波形について前記抽出部が抽出した信号が、スタート信号およびコマンド信号の両方を含むか否かを判断すること、
を特徴とする請求項3記載の灯火監視制御装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、例えば空港の滑走路や誘導路などに設置される、誘導灯などの灯火を監視する灯火監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、空港の滑走路や誘導路などには、誘導灯や侵入灯などの各種の灯火が多数設置されている。これらの灯火は、灯火監視制御装置により光の配列や色、光度などを制御されることにより、航空機に対して各種の視覚ガイダンスを与えている。この灯火による視覚援助が適切に行われることで、航空機の発着時における安全な運用が確保される。従って、灯火において断芯などの異常が発生した場合、航空機の運航に影響を与える可能性があり、極めて重大な事故につながるおそれがある。このため、灯火監視制御装置には、灯火の断芯などの異常を監視し、断芯箇所を判断する処理部が含まれている。
【0003】
灯火監視制御装置の一例として、電力線に接続された複数の灯火を有する子局と、電力線を介して子局を制御する親局と、を有する電力線搬送を用いた装置が提案されている。このような灯火監視制御装置では、親局が電力線を介して供給した所定の信号が重畳された電力波形について、信号受信側である子局が灯火を監視することにより、灯火の断芯などの異常を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3548045号公報
【特許文献2】特許第4987390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、灯火監視制御装置には、灯火に電源を供給するゴム被覆絶縁変圧器(以下、ゴムトランスという)や、ゴムトランス間を接続する航空照明用ケーブルなどの設備が含まれる。このようなトランスやケーブルが劣化した場合、新品と取り替えることになる。しかしながら、トランスやケーブル等を取り替える作業者が、電力線搬送に関して充分な知識を有していない場合、ゴムトランスの一次側の接続が逆極性となるように接続してしまうことがある。そうすると、結果的にゴムトランスの二次側の位相に180度のズレが生じる。
【0006】
位相がズレたゴムトランスの二次側に接続された子局においても180度の位相のズレが生じる。これにより、例え子局が正常に動作していたとしても、電力波形に重畳された信号を認識することができず、親局との電力搬送を行うことができない状態に陥る場合がある。その結果、親局側で、ゴムトランスの位相がズレた箇所の子局からの応答が得られず、この子局を認識することができなくなる。この場合、親局は子局に異常が生じたと判断するため、監視制御を行うことができず、この子局に接続された灯火の断芯を検出することもできない。
【0007】
子局の認識ができなくなった場合には、作業員が再度現場に出向き、認識不能となった子局のゴムトランスと、ゴムトランスに接続された航空照明用ケーブルの接続とを変更する必要がある。しかし、空港などの設備は広大であり、ケーブルの長さが数kmに及ぶこともあり、ケーブル等の接続箇所は複数存在する。そのため、位相がズレる原因となるケーブルの接続箇所を見つけるには膨大なコストと時間が必要となっていた。以上のような問題は、既設の空港において、灯火監視制御装置を入れ替えたり新規に導入したりした場合にも起きることがあり、灯火監視制御装置の運用までの工程において、作業効率を低下させていた。
【0008】
本発明の実施形態は、上記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものである。その目的は、例え位相にズレが生じた場合であっても、灯火監視制御を行うことができる信頼性の高い灯火監視制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような目的を達成するための実施形態の灯火監視制御装置は、電力線と、前記電力線に接続される灯火を有する子局と、前記電力線に接続され、前記電力線を介して子局を制御する親局と、を有し、前記子局は、前記電力線の電力線搬送波形を検知する波形検知部と、前記電力線搬送波形の正負に重畳されている信号を、前記電力線搬送波形の正負波形より抽出した基準信号に基づいて抽出する抽出部と、抽出された信号が、スタート信号およびコマンド信号の両方を含むか否かを判断する信号確認部と、前記信号確認部が、前記抽出された信号が前記コマンド信号を含んでいないと判断した場合に、前記電力線搬送波形の位相を180度進める位相調整部と、を有することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態の灯火監視制御装置の構成の一例を示す接続構成図である。
図2】第1の実施形態の親局の構成の一例を示すブロック図である。
図3】親局が電力線搬送波形に重畳する信号の例を説明する説明図である。
図4】第1の実施形態の子局の構成の一例を示すブロック図である。
図5】第1の実施形態の受信部の構成の一例を示すブロック図である。
図6】抽出部の信号抽出を説明する図であり、(a)は電力線搬送波形、(b)は基準信号を示す。
図7】第1の実施形態の受信部の処理の一例を示すフローチャートである。
図8】(a)にゴムトランス、(b)に航空照明用ケーブルの構成を示す説明図である。
図9】子局とゴムトランスの接続が正常に接続された場合と逆に接続された例を示す説明図である。
図10】基準信号の位相が遅れた状態における抽出部の信号抽出を説明する図であり、(a)は電力線搬送波形、(b)は基準信号を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1の実施形態]
[1.構成]
(概略構成)
以下、本発明の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の灯火監視制御装置の構成の一例を示すブロック図である。灯火監視制御装置は、電力線を用いて、複数の灯火Lを制御する電力線搬送方式を適用したものである。灯火監視制御装置は、中央監視室1、オペレータコンソール2、監視制御盤3、親局4、定電流発生装置5、電力線6、バイパスフィルタ7、複数の子局8、複数のゴムトランス9を有する。中央管理室1と親局4とは、制御LANを介して接続されている。親局4と複数の子局8とは、電力線6を介して接続されている。複数の子局8には、それぞれ灯火Lが接続されている。灯火Lとは、電力の供給を受けて発光する電球やLED等である。
【0012】
(中央監視室)
中央監視室1は、灯火の監視制御を行う場所であり、管制塔機能のバックアップや、定電流発生装置5の出力電流値管理など、灯火とその関連設備を総合的に管理する。中央監視室1には、オペレータコンソール2と監視制御盤3が設けられている。中央監視室1は、上位システムとして機能する。
【0013】
(オペレータコンソール)
オペレータコンソール2は、空港内の灯火Lの状態や断芯を監視制御する操作卓である。オペレータコンソール2を介して、空港内にある灯火Lやセンサ等の各種設備の動作状態表示、灯火Lの点灯・消灯制御、各子局8の動作テスト、および子局8のリセット等の操作が行われる。オペレータコンソール2には、監視制御盤3が制御LANを介して接続されており、監視制御盤3と情報の授受を行う。
【0014】
オペレータコンソール2は、作業員が、空港内の設備の監視制御に関する操作を行う入力手段と、空港内の設備状態を作業員が視認可能となるように出力する表示手段を含む。入力手段としては、例えば、タッチパネル(表示手段に設置されているものを含む)、マウス、およびキーボードなどを用いることができる。表示手段としては、CRTディスプレイを用いることができる。他にも、液晶ディスプレイ、プレズマディスプレイ、及び有機ELディスプレイなどの表示装置を用いても良い。
【0015】
(監視制御盤)
監視制御盤3は、オペレータコンソール2との間で相互に信号の授受を行い、様々な電力線回路情報を集中的に管理する制御部である。監視制御盤3は、制御LANを介して、親局4に接続されている。監視制御盤3は、オペレータコンソール2において入力された制御信号を、親局4に伝達する機能を有する。なお、図1では1台の親局4を示しているが、親局4は制御LANを介して複数接続されていても良い。監視制御盤3は、1台の親局4が統括する回路に関する電力線回路情報を、その親局4と共有する機能を有する。
【0016】
(親局)
親局4は、上位システムである監視制御盤3からの制御信号を、電力線6を介して複数の子局8に送信する処理部を含む。また、親局4は、空港内の灯火L等の動作状態や、その他のセンサ等の信号である監視信号を収集し、監視制御盤3に通知する処理部を有する。図2に示す通り、親局4は、上位I/F部401、監視制御部402、送信部403、受信部404を有する。
【0017】
上位I/F部401は、監視制御盤3との間で信号の授受を行う処理部である。上位I/F部401は、例えば監視制御盤3からの制御信号を監視制御部402に伝達する機能を有する。また、上位I/F部401は、監視制御部402を介して受信した子局8側からの監視信号を、監視制御盤3に伝達する機能を有する。監視制御部402は、上位I/F部401から受信した制御信号や、子局8側から受信した監視信号を、所定の伝送形式に適するように信号処理を行ったり、所定のタイミングで変調して伝送する処理を行う処理部である。
【0018】
送信部403は、監視制御部402から受信した制御信号を、例えば所定の周波数を用いて、電力線6の電力波形に重畳して伝送する処理部である。受信部404は、子局8側から監視信号を受信し、フィルタリング処理を行うとともに、監視制御部402で処理可能な信号に変換する処理部である。
【0019】
親局4が電力波形に重畳する制御信号の一例を、図3を用いて説明する。親局4は制御信号を電力波形に重畳する場合、まず、制御信号の開始を示すスタート信号を電力波形に重畳する。ここでは、スタート信号は、図3(b)の表に示す通り、例えば電力線搬送波形の2周期の正負双方に信号がある場合と定義されている。従って、図3(a)の表に示す通り、電力線搬送波形の正負において、スタート信号が重畳された電力波形が2周期分出力される。
【0020】
スタート信号に続く3〜6周期に、実際の制御信号であるコマンド信号が重畳される。ここでは、コマンド信号は、図3(b)の表に示す通り、電源周波数の正側のみに信号が重畳されている。この正側のみの信号を用いて、複数のコマンド信号が定義されている。7周期目の識別フラグにおいても、同様に正側のみを用いて、個々の子局8との通信を行うか、全ての子局8と通信を行うのかが定義される。そして、例えば8周期目以降に、子局8がコマンド信号に対して回答を行う。
【0021】
(定電流発生装置)
定電流発生装置5は、商用交流電源から定電流を生成し発生する装置である。定電流発生装置5は、例えば不図示の昇圧トランスとともに電源発生装置を構成している。定電流発生装置5には、昇圧トランスが昇圧した交流電力が入力され、入力された交流電力よりも高電圧の定電流を生成して出力する。定電流発生装置5には、電力線6が接続されている。
【0022】
(電力線・バイパスフィルタ)
電力線6は、定電流発生装置5から導出される電力線である。電力線6において、定電流発生装置5の出力側に比較的近い位置には、バイパスフィルタ7が設けられている。バイパスフィルタ7は、通信に使用する信号の周波数に対応させて、リアクタンスとコンデンサが直列に接続された共振回路を有している。この共振回路は、定電流発生装置5からのノイズを定電流発生装置5側に流し、親局4と子局8との間の電力線6にノイズが侵入することを阻止する機能を有する。
【0023】
バイパスフィルタ7は、電流抽出器7aを有する。電流抽出器7aには、親局4の監視制御部402が接続されている。電流抽出器7aは、共振回路に流れる電流を抽出し、親局4の監視制御部402に出力する機能を有する。
【0024】
(子局・ゴムトランス)
複数の子局8は、接続されている灯火Lやセンサの状態を個別に監視し、親局4側に伝送する処理部を含む。また、複数の子局8は、親局4側からの制御信号を受信し、灯火Lの点灯や消灯を制御する処理部を有する。複数の子局8は、それぞれゴムトランス9を介して、電力線6に直列に接続されている。ゴムトランス9は、電力線6上に子局8側の電力が侵入することを防止する機能を有する。
【0025】
子局8は、図4に示す通り、灯火制御部801、断芯検出部802、監視制御部803、光I/F部804、送信部805、受信部806を有する。灯火制御部801は、灯火Lの点灯・消灯を制御する処理部である。断芯検出部802は、灯火Lの断芯などの異常を検出する処理部である。
【0026】
監視制御部803は、親局4から受信した制御信号を解析し、灯火制御に関する信号に変換する処理部を含む。監視制御部803は、断芯検出部802によって検出された監視信号を、所定の伝送形式に適するように信号処理を行ったり、所定のタイミングで変調して伝送する処理を行う処理部を有する。
【0027】
光I/F部804は、例えば空港内のセンサ等の状態に関する情報を取り込む処理部である。送信部805は、監視制御部803から受信した監視信号を、例えば所定の周波数を用いて、電力線6の電力波形に重畳して伝送する処理部である。受信部806は、親局4側から制御信号を受信し、フィルタリング処理を行うとともに、監視制御部803で処理可能な信号に変換する処理部である。
【0028】
(受信部)
次に、本実施形態の要部である受信部806について、図5を用いてより詳細に説明する。受信部806は、波形検知部81、信号抽出部82、および信号確認部83を有する。波形検知部81は、ゴムトランス9の二次側に流れる電力線搬送波形を取り出す変流器である。波形検知部81は、検知した電力線搬送波形を、信号抽出部82に出力する。また、波形検知部81は、ゴムトランス9より取り出した電力線波形を半波整流し、基準信号を信号抽出部82に出力する。
【0029】
信号抽出部82は、波形検知部81が検知した電力線搬送波形から、親局4の信号を抽出する処理部である。信号抽出部82は、抽出部82a、記憶部82b、位相調整部82cを有する。抽出部82aは、波形検知部81が検知した電力線搬送波形、又は後述する位相調整部82cが位相を調整した電力線搬送波形の正負に重畳されている親局4の信号を抽出するフィルタである。抽出部82aは、電力線搬送波形の正負波形より抽出した基準信号の正負の順で電力線搬送波形に重畳された信号の有無(有:1、無:0)を検出する。
【0030】
抽出部82aは、基準信号の正側に信号がある場合に、信号の抽出を始めるように設定されている。つまり、電力線搬送波形が、1周期目の正側に信号を有しておらず、1周期目の負側と2周期目の正側に信号を有している場合、2周期目の正側の信号から信号の抽出を行う。
【0031】
本実施形態では、抽出部82aは、各周期の正負に信号が存在しているか否かを抽出する。具体的には、1周期目の正負双方に信号を有しており、2周期目の正側に信号を有し負側に信号を有していない場合、以下のような形式で信号は抽出される。
基準信号の周期 正1、負1、正2、負2
信号の有無 1 1 1 0
信号抽出部82aは、抽出した信号を信号確認部83に出力する。
【0032】
記憶部82bは、波形検知部81が検知した電力線搬送波形を記憶する記憶部である。記憶部82bとしては、半導体メモリ等を用いることができる。また、子局8に着脱可能な記憶媒体を用いてもよい。他にも、記憶部には、一時的な記憶領域として使用されるキャッシュメモリ、バッファメモリ、レジスタ等も含まれる。なお、記憶部82b、正側の信号を基準に抽出された信号ではなく、検出された信号全てを記憶する構成としても良い。その場合には、信号抽出部82に、電力搬送波形に重畳されている全ての信号を読み取る検出部を設けることができる。
【0033】
位相調整部82cは、記憶部82bに記憶されている電力線搬送波形を読み出し、読み出した電力線搬送波形の位相を180°進める処理部である。例えば、記憶部82bに、以下の信号を有する電力線搬送波形が記憶されている場合を例に説明する。ここでは説明を分かりやすくするため、抽出部82aが検出した信号の全てが記憶部82bに記憶されているものとする。
基準信号の周期 正1 負1 正2 負2 正3 負3 正4 負4 正5
信号の有無 0 1 1 1 1 1 0 1 0
【0034】
位相調整部82cが、例えば上記の信号を有する電力線搬送波形の位相を180°進めた場合、電力搬送波形に含まれる信号は以下の通りとなる。
基準信号の周期 正1 負1 正2 負2 正3 負3 正4 負4
信号の有無 1 1 1 1 1 0 1 0
すなわち、位相調整部82cは、基準信号の正負を反転させる処理を行うということができる。位相調整部82cは、位相を調整した信号を、抽出部82aに出力する。
【0035】
信号確認部83は、抽出部82a抽出した信号が、スタート信号とコマンド信号の両方を含むか否かを判断する処理部である。信号確認部83は、スタート信号検出部83aと、コマンド信号検出部83bとを有する。スタート信号検出部83aは、スタート信号を検出する処理部である。スタート信号検出部83bは、2周期において正負双方に抽出された信号がある場合、当該4つの信号がスタート信号であると判断する。
【0036】
コマンド信号検出部83bは、スタート信号に続くコマンド信号を検出する処理部である。コマンド信号検出部83bは、スタート信号に続く信号が、電源波形の正側のみに重畳されており、負側に信号がない場合、コマンド信号であると判断する。
【0037】
信号確認部83は、コマンド信号検出部83bにおいてコマンド信号が検出された場合、スタート信号およびコマンド信号を含む一連の信号を、監視制御部803に出力する。一方、コマンド信号検出部83bは、コマンド信号検出部83bが抽出された信号がコマンド信号を含んでいないと判断した場合、位相調整部82cに位相を調整する旨の信号を出力する。
【0038】
[2.動作]
本実施形態の灯火監視制御装置の動作について、図1〜10を参照して説明する。
(概略動作)
まず、灯火監視制御装置の一般的な動作について、図1を参照して説明する。監視制御盤3は、親局4から伝送される灯火Lやセンサの監視情報を受信し、オペレータコンソール2に送信する。オペレータコンソール1は、受信した監視情報に基づき、灯火等の動作状態を表示手段に表示する。
【0039】
作業者は、オペレータコンソール2の入力手段を介して、制御情報を入力する。入力された灯火Lの点灯・消灯制御、子局8の動作テスト、子局8のリセット等の制御情報は、監視制御盤3および親局4を介して、各子局8に対して出力される。上位システムである中央監視室1は、制御信号が入力された子局8の応答状態を集中監視し、制御を実行する。
【0040】
(親局の信号伝送)
親局4が制御信号を子局8側に伝送する場合の動作を、図2および6を参照して説明する。親局4の上位I/F部401は、監視制御盤3からの制御信号を受信し、監視制御部402に出力する。監視制御部402は、制御信号を所定のタイミングで変調し、送信部403に出力する。送信部403は、電力線6の電力波形に制御信号を重畳して伝送する。
【0041】
ここで、親局4が信号を重畳した電力線搬送波形を図6(a)に示す。親局4は、子局8側に制御信号を伝送する場合、制御信号の開始を意味するスタート信号を、電力線搬送波形の正負において、2周期重畳する。そして、スタート信号に続く3〜6周期に、実際の制御信号であるコマンド信号を重畳する。
【0042】
(子局の信号伝送)
子局8が、電力線搬送波形に重畳された制御信号を受信する場合の動作を、図4〜7を参照して説明する。図7のフローチャートに示す通り、受信部806は親局4側からの電力線搬送波形を受信する。波形検知部81は、電力線搬送波形を検知し、記憶部82bに保存する(ステップS01)。また、波形検知部81は、ゴムトランス9の二次電流波形を検出し、電力線搬送波形とともに信号抽出部82に出力する。
【0043】
抽出部82aは、図6(b)に示すゴムトランス9の二次電流波形を基準信号とし、この基準信号の正負の順で、電力線搬送波形の信号の有無を抽出する。ここでは、例として以下に示す信号が抽出されたものとして説明する。
(信号1)
基準信号の周期 正1 負1 正2 負2 正3 負3 正4 負4
信号の有無 1 1 1 1 1 0 1 0
抽出部82aは、抽出した信号を、信号確認部83に出力する。
【0044】
信号確認部83のスタート信号検出部83aは、抽出部82aが抽出した信号1が、スタート信号を含むか否かを判断する(ステップS02)。抽出された信号が、2周期において正負双方にない場合、例えばノイズ等でありスタート信号を含んでいないと判断される(ステップS02、NO)。この場合、ステップS01に戻り、電力線搬送波形の検知を行う。
【0045】
一方、上記信号1の場合、2周期において正負双方に抽出された信号があるため、スタート信号検出部83aは、スタート信号を含むと判断する(ステップS02、YES)。すると、コマンド信号検出部83bは、スタート信号に続く信号が、コマンド信号を含むか否かを判断する(ステップS03)。例えば上記信号1の場合、スタート信号の後の、正3に信号を有し、負3には信号を有していない。すなわち、スタート信号に続く信号が、電源波形の正側のみに重畳されており、負側に信号がない。
【0046】
従って、コマンド信号検出部83bは、これらの信号がコマンド信号であると判断する(ステップS03、YES)。抽出された信号が、スタート信号とコマンド信号の両方を含んでいる場合、信号確認部83は一連の信号を監視制御部803に出力する。監視制御部803は、制御信号を解析し、灯火制御に関する信号に変換し、灯火制御部801に出力する。灯火制御部801は、受信した信号に基づき、灯火L等を制御する(ステップS04)。
【0047】
一方、コマンド信号検出部83bが、コマンド信号が含まれていないと判断した場合(ステップS03、NO)以下の処理を行う。具体的な処理の説明の前に、スタート信号が検出できたにも関わらず、コマンド信号が検出できない原因として考えられる現象を説明する。上述の通り、灯火監視制御装置には、灯火に電源を供給するゴムトランス9と、ゴムトランス9間を接続する航空照明用ケーブル16などの設備が含まれる。
【0048】
図8(a)はゴムトランス9を示し、(b)は航空照明用ケーブル16を示す説明図である。図8(a)および(b)に示す通り、ゴムトランス9はプラグ9a、レセプタクル9b、9cとを有する。また、航空照明用ケーブル16は、プラグ16aとレセプタクル16bとを有する。従って、例えば、航空照明用ケーブル16のプラグ16aをゴムトランス9のレセプタクル9bに接続する。また、ゴムトランス9のプラグ9aには、他の航空照明用ケーブル16が接続され、他のゴムトランス9と接続される。なお、レセプタクル9cは、子局8のプラグと接続される。
【0049】
このように、ゴムトランス9と航空照明用ケーブル16を順次接続することにより、定電流発生装置5の出力電流の向きは、ゴムトランス9と子局8の基準信号と同じとなる。すなわち、定電流発生装置5の出力電流、すなわち電力線搬送波形の位相、親局4の内部位相、および子局8の基準信号の位相とが、全て同相となるため、子局8の基準信号に基づいて信号の抽出を行うことで、電力線搬送が成立する。
【0050】
しかしながら、ゴムトランス9および航空照明用ケーブル16は、屋外に設置されるため、長年使用すると外皮絶縁物であるゴムが腐食し、接触不良や断線が生じる場合がある。このような接触不良等を防止するために、電力線6とアース間の絶縁抵抗を定期的に計測し、例えば初期値の約20%程度以下に絶縁抵抗が低下した場合、異常箇所を特定し、ゴムトランス9や航空照明用ケーブル16を交換するメンテナンスが行われている。
【0051】
例えば航空照明用ケーブル16を交換する場合、図8(a)に示したケーブルを用いれば良いが、現場では、両端共にレセプタクルで構成されたケーブルを用いるケースもある。また、ゴムトランス9と航空照明用ケーブル16を、プラグやレセプタクルを用いずに直結するケースもある。また、メンテナンス業者が、各構成の位相関係を把握していない上に、電力線6は極めて長距離にわたり地下に設置されており、不良箇所を短時間で特定することが難しいにも関わらず、早急な復旧が最優先される。従って、図8(a)および(b)にて説明した構成で、必ずしもケーブルが接続されるとは限らない。
【0052】
その結果、図9に示す通り、子局1および2のゴムトランス9の接続が、正常に接続された場合と逆になると、結果的にゴムトランスの二次側の位相に180度のズレが生じる。子局8は、ゴムトランスの二次側に流れる電流波形を基準信号として、電力搬送波形に重畳された信号を検出している。そのため、図10に示す通り、基準信号に180度の遅れが生じる。
【0053】
接続が正常な場合に、抽出部82aで以下の信号2が検出される場合を例に、具体的に説明する。
(信号2)
基準信号の周期 正1 負1 正2 負2 正3 負3 正4 負4
信号の有無 1 1 1 1 1 0 1 0
子局1および2のゴムトランス9の接続が、正常に接続された場合と逆になると、抽出部82aが検出する信号は、以下の通りとなる。
(信号3)
基準信号の周期 正1 負1 正2 負2 正3 負3 正4 負4 正5
信号の有無 0 1 1 1 1 1 0 1 0
【0054】
上述の通り、抽出部82aは、基準信号の正側に信号がある場合に、信号の抽出を始めるように設定されている。従って、上記信号3が抽出部82aに入力された場合、抽出部82aが抽出する信号は、以下の通りである。
(信号4)
基準信号の周期 正2 負2 正3 負3 正4 負4 正5
信号の有無 1 1 1 1 0 1 0
【0055】
この場合、信号確認部83のスタート信号検出部83aは、抽出部82aが抽出した信号4が、スタート信号を含むか否かを判断する(ステップS02)。上記信号4は、2周期において正負双方に抽出された信号があるため、スタート信号検出部83aは、スタート信号を含むと判断する(ステップS02、YES)。すると、コマンド信号検出部83bは、スタート信号に続く信号が、コマンド信号を含むか否かを判断する(ステップS03)。
【0056】
上記信号4の場合、スタート信号の後の、正4に信号を有しておらず、負3には信号を有している。すなわち、スタート信号に続く信号が、電源波形の正側に重畳されていない。従って、コマンド信号検出部83bは、上記信号4がコマンド信号を含んでいないと判断する(ステップS03、NO)。信号確認部83は、コマンド信号検出部83bが抽出された信号がコマンド信号を含んでいないと判断した場合、位相調整部82cに位相を調整する旨の信号を出力する。
【0057】
位相調整部82cは、一連の信号について、既に位相調整済みであるか否かを確認する(ステップS05)。一連の信号に対して、既に位相調整済みである場合(ステップS05、YES)、ステップS01に戻り、電力線搬送波形の検知を行う。一方、一連の信号に対して、位相調整が行われていない場合(ステップS05、NO)、位相調整部82cは、記憶部82bに記憶されている電力線搬送波形を読み出し、読み出した電力線搬送波形の位相を180°進める(ステップS06)。
【0058】
例えば、信号3に示す電力線搬送波形の位相を180度進めた場合、抽出される信号は以下の通りとなる。
(信号5)
基準信号の周期 正1 負1 正2 負2 正3 負3 正4 負4
信号の有無 1 1 1 1 1 0 1 0
抽出部82aは、抽出した信号5を、信号確認部83に出力し、ステップS02〜03を繰り返す。
【0059】
以上の通り、信号確認部83は、抽出された信号がスタート信号を含んでいるが、コマンド信号を含んでいないと判断した場合、位相調整部82cに位相を調整する旨の信号を出力する(ステップS03)。位相調整部82cは、位相を180度進めた電力線搬送波形を抽出部82aに出力し(ステップS06)、抽出部82aはこの電力線搬送波形について信号の抽出を行う。信号確認部83は、位相調整部82cが位相を180度進めた電力線搬送波形について抽出部82aが抽出した信号が、スタート信号およびコマンド信号の両方を含むか否かを判断する(ステップS02、S03)。このように各処理部が動作することにより、ゴムトランス9や航空照明用ケーブル16の接続異常により生じた基準信号のズレを解消し、正しく信号を抽出する。
【0060】
なお、以上の説明では、基準信号に遅れが生じるものとして説明したが、図10からも明らかな通り、電力線搬送波形が180度遅れると捉えることもできる。従って、電力線搬送波形の位相を180度進める態様には、基準信号の位相を180度進めることが含まれる。また、180度位相を進めるということは、基準信号の正負を反転させることを含む。
【0061】
[3.作用効果]
以上のような本実施形態の作用効果は以下のとおりである。
(1)本実施形態の灯火監視制御装置は、電力線6と、電力線6に接続される灯火Lを有する子局8と、電力線6に接続され、電力線6を介して灯火Lを制御する親局4と、を有し、子局8は、電力線6の電力線搬送波形を検知する波形検知部81と、電力線搬送波形の正負に重畳されている信号を基準信号に基づいて抽出する抽出部82aと、抽出された信号が、スタート信号およびコマンド信号の両方を含むか否かを判断する信号確認部83と、信号確認部83が、抽出された信号がコマンド信号を含んでいないと判断した場合に、電力線搬送波形の位相を180度進める位相調整部82cと、を有する。
【0062】
上述の通り、例えケーブル等の接続異常により、基準信号の位相にズレが生じた場合、スタート信号は検出できても、コマンド信号は検出できないという現象が生じる。このような場合には、位相調整部82cが電力線搬送波形の位相を180度進めることにより、例え位相にズレが生じた場合であっても、灯火監視制御を行うことができる信頼性の高い灯火監視制御装置を提供することができる。
【0063】
従来、灯火監視制御装置において位相にズレが生じた場合、作業員が再度現場に出向き、認識不能となった子局のゴムトランスと、ゴムトランスに接続された航空照明用ケーブルの接続とを変更する必要があった。しかし、空港などの設備は広大であり、ケーブルの長さが数kmに及ぶこともあり、位相がズレる原因となるケーブルの接続箇所を見つけるには膨大なコストと時間が必要となっていた。
【0064】
しかし、位相調整部82cにより電力搬送波形の位相を調整することが可能な本実施形態の灯火監視制御装置では、位相にズレが生じた場合であっても、従来のような変更作業が必要ないため、作業負荷およびコストを低減させることができる。同様に、既設の空港において、灯火監視制御装置を入れ替えたり新規に導入したりした場合にも、ケーブル等の接続異常によりシステムが稼働しない、というような問題が生じない。よって、灯火監視制御装置の運用までの工程において、作業効率を向上させることができる。
【0065】
(2)位相調整部82cは、基準信号の正負を反転させる。ケーブル等の異常接続により生じる、基準信号の位相のズレは180度である。従って、基準信号の正負を反転させることにより、例え位相にズレが生じた場合であっても、灯火監視制御を行うことができる信頼性の高い灯火監視制御装置を提供することができる。
【0066】
(3)信号確認部83は、スタート信号を検出するスタート信号検出部83aと、スタート信号検出部83aがスタート信号を検出した一連の信号において、スタート信号に続くコマンド信号を検出するコマンド信号検出部83bと、を有する。上述の通り、基準信号の位相にズレが生じた場合、スタート信号が検出された場合であっても、スタート信号に続くコマンド信号が検出できないという現象が生じる。従って、スタート信号検出部83aがスタート信号を検出した一連の信号において、スタート信号に続くコマンド信号を検出するコマンド信号検出部83bを設けることにより、位相にズレが生じた信号をより確実に検出することが可能になる。
【0067】
(4)スタート信号検出部83aが、抽出された信号がスタート信号を含んでいると判断し、コマンド信号検出部83bが、スタート信号が検出された一連の信号が、コマンド信号を含んでいないと判断した場合、コマンド信号検出部83bは、位相調整部82cに位相を調整する旨の信号を出力し、記位相調整部82cは、位相を180度進めた電力線搬送波形を抽出部82aに出力し、信号確認部83は、位相調整部82cが位相を180度進めた電力線搬送波形について抽出部82aが抽出した信号が、スタート信号およびコマンド信号の両方を含むか否かを判断する。
【0068】
すなわち、スタート信号が検出された一連の信号が、コマンド信号を含んでいないと判断された場合、位相を180度進めた後にスタート信号とコマンド信号を再度検出する。位相を調整した信号について、信号確認部83がスタート信号およびコマンド信号を検出することにより、例え位相にズレが生じた場合であっても、灯火監視制御を行うことができる信頼性の高い灯火監視制御装置を提供することができる。
【0069】
[他の実施形態]
(1)上記の実施形態では、灯火監視制御装置として説明したが、他の態様として、上記の各部の機能をコンピュータに実行させるプログラムとして捉えることもできる。すなわち、灯火監視制御装置は、コンピュータを所定のプログラムで制御することによって、若しくは専用の電子回路によって実現できる。この場合のプログラムは、コンピュータのハードウェアを物理的に活用することで、上記に述べるような各部の処理を実現するものである。なお、各部の処理を実行する方法、プログラム及びプログラムを記録した記録媒体も、実施形態の一態様である。また、ハードウェアで処理する範囲、プログラムを含むソフトウェアで処理する範囲をどのように設定するかは、特定の態様には限定されない。
【0070】
(2)上記の実施形態では、スタート信号は、電力線搬送波形の2周期の正負双方に信号がある場合と定義した。また、コマンド信号は、電源周波数の正側のみに信号がある場合と定義した。しかし、スタート信号およびコマンド信号の定義は、これらに限定されない。また、抽出部82aは、基準信号の正側に信号がある場合に、信号の抽出を始めるように設定されていたが、負側に信号がある場合であっても良い。すなわち、各信号の定義は適宜設定可能であり、本実施形態は信号の定義に関係なく適用可能である。
【0071】
(3)本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0072】
L…灯火
1…中央監視室
2…オペレータコンソール
3…監視制御盤
4…親局
401…上位I/F部
402…監視制御部
403…送信部
404…受信部
5…定電流発生装置
6…電力線
7…バイパスフィルタ
7a…電流抽出機
8…子局
801…灯火制御部
802…断芯検出部
803…監視制御部
804…光I/F部
805…送信部
806…受信部
81…波形検知部
82…信号抽出部
82a…抽出部
82b…記憶部
82c…位相調整部
83…信号確認部
83a…スタート信号検出部
83b…コマンド信号検出部
9…ゴムトランス
9a…プラグ
9b、9c…レセプタクル
16…航空照明用ケーブル
16a…プラグ
16b…レセプタクル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10