特許第6490636号(P6490636)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6490636
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】抽斗サイドウォールパーツ
(51)【国際特許分類】
   A47B 88/90 20170101AFI20190318BHJP
   A47B 88/40 20170101ALI20190318BHJP
【FI】
   A47B88/00 C
   A47B88/04 Z
【請求項の数】4
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2016-154296(P2016-154296)
(22)【出願日】2016年8月5日
(65)【公開番号】特開2017-86870(P2017-86870A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2016年12月7日
(31)【優先権主張番号】104137460
(32)【優先日】2015年11月12日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】504297766
【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司
(73)【特許権者】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100093779
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】蘇 芳成
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 石龍
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ ▲啓▼賓
(72)【発明者】
【氏名】王 俊強
【審査官】 中村 百合子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−500770(JP,A)
【文献】 特開2005−287694(JP,A)
【文献】 実開平03−011845(JP,U)
【文献】 米国特許第05292190(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 88/00−88/994
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
側段、前記側段に接続され、第一屈曲段、前記第一屈曲段に接続される第二屈曲段及び前記第二屈曲段に接続される直立段を含む上段、取り付け孔、及び前記取り付け孔に位置する少なくとも1個の嵌着部材を有する内壁と、
前記第一屈曲段に対応して接触する側部及び前記側部から延びて、前記直立段に嵌合する嵌合部を有し、前記内壁に接続される外壁と、
第一緩衝部、及び前記第一緩衝部に接続される第二緩衝部を有し、前記取り付け孔に取り付けられ、前記内壁と前記外壁との間に位置し、前記第二屈曲段、前記直立段、前記側部及び前記嵌合部に囲まれている緩衝部材と、
を備え、
前記嵌着部材は、前記第一緩衝部を挟み、一時的に定位でき、
前記外壁は、前記第二緩衝部に接触する接触部を有する抽斗サイドウォールパーツ。
【請求項2】
前記内壁は、リベットまたは溶接材料が設けられている請求項1に記載の抽斗サイドウォールパーツ。
【請求項3】
キャリア部材をさらに備え、前記内壁に接続される請求項1に記載の抽斗サイドウォールパーツ。
【請求項4】
前記キャリア部材は、リベットまたは溶接材料が設けられている請求項に記載の抽斗サイドウォールパーツ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽斗サイドウォールパーツに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示される抽斗スライドレールシステム(RAIL SYSTEM FOR A DRAWER)は、一対の抽斗サイドウォールを有する。
各抽斗サイドウォールは、内壁と外壁とを相互にリベット接合し、内壁と外壁との間に他の付属部材を取り付ける。
一対の抽斗サイドウォールは、さらに、前端板、後端板及び底板を連接して抽斗本体を組成する。
【0003】
抽斗サイドウォールは、キャリア部材が連接され、抽斗サイドウォールは、キャリア部材によりスライドレールキット上に取り付けられる。
特許文献1では、リベット接合の方式を利用し、抽斗サイドウォールの内壁と外壁とを結合して固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第2014/0049148A1号明細書
【特許文献2】米国特許8491068B2号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、製造の公差により、内壁と外壁とを堅固に接続できずギャップを生じる。さらに、抽斗の引き出し過程において、内壁と外壁との間に取り付けられる付属部材が、振動により破損する恐れがある。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、抽斗サイドウォールの内壁と外壁との間に緩衝部材を取り付け、内壁と外壁との間のギャップを消し、防震する抽斗サイドウォールパーツを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の抽斗サイドウォールは、抽斗サイドウォールの内壁と外壁との間に緩衝部材を取り付け、ギャップの除去と防震する抽斗サイドウォールパーツに関する。
【0007】
本発明による抽斗サイドウォールパーツは、内壁、内壁に連接する外壁、内壁と外壁との間に位置する緩衝部材を有する。
【0008】
好ましくは、内壁は、取り付け孔、及び取り付け孔の内壁に位置する少なくとも1個の嵌着部材を有し、緩衝部材は、内壁の取り付け孔に取り付けられ、少なくとも1個の嵌着部材を通して緩衝部材を挟み、一時的に定位できる。
【0009】
好ましくは、内壁は、側段、及び側段に連接する上段を有し、上段は、第一屈曲段を含む。外壁は、側部を有し、側部の上端部分は、内壁の第一屈曲段に対応して接触する。
【0010】
好ましくは、緩衝部材は、第一緩衝部、及び第一緩衝部に連接する第二緩衝部を有し、少なくとも1個の嵌着部材は第一緩衝部を挟み、外壁は、緩衝部材の第二緩衝部に接触する接触部を有する。
【0011】
好ましくは、上段は、第一屈曲段に連接する第二屈曲段、及び第二屈曲段に連接する直立段をさらに有し、外壁は、内壁の直立段に嵌合する嵌合部を有する。
【0012】
好ましくは、外壁と内壁の少なくとも1個の部分は、リベット接合に用いられるリベットまたは溶接に用いられる溶接材料が設けられる。
【0013】
好ましくは、キャリア部材をさらに有する。
【0014】
好ましくは、キャリア部材は、リベット接合に用いられるリベットまたは溶接に用いられる溶接材料が設けられる。
【0015】
本発明は、緩衝部材を内壁と外壁との間に結合することで、内壁と外壁との間の、製造公差により生まれるギャップを消去し、しかも抽斗の引き出し過程における防振の効果をも達成できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態において、抽斗が一対のスライドレールキットによりキャビネット上に取り付けられたときの斜視図である。
図2】本発明の一実施形態において、抽斗の抽斗サイドウォールパーツが嵌着部材を通してスライドレールキットの第二レールに取り付けられたときの分解斜視図である。
図3】本発明の一実施形態において、キャリア部材、内壁、緩衝部材間の分解斜視図である。
図4】緩衝部材が内壁に取り付けられる様子の分解斜視図である。
図5】内壁と外壁との間の分解斜視図である。
図6図2の6−6線方向に沿ってカットされた断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(一実施形態)
図1に示す抽斗10は、一対のスライドレールキット12により、キャビネット14上に取り付けられ、一対のスライドレールキット12により、抽斗10を、キャビネット14中から引き出し、或いは収納する。
抽斗10は、一対の抽斗サイドウォールパーツ16、前端板18、後端板20、底板22により組成される。
【0018】
図2に示す抽斗サイドウォールパーツ16とスライドレールキット12と間の組み合わせ関係において、スライドレールキット12は、第一レール24、第一レール24に可動するように移動する第二レール26を有する。
第三レール28をさらに有し、第一レール24と第二レール26との間に可動するように連接し、第二レール26の第一レール24に対する引き出し長さを拡大する。
抽斗サイドウォールパーツ16は、キャリア部材30を有し、第二レール26上に取り付けられ、嵌着部材32により、キャリア部材30と第二レール26とを対応して嵌着し、これにより抽斗サイドウォールパーツ16を第二レール26上に固定する。
抽斗サイドウォールパーツ16は、内壁34及び外壁36をさらに有する。
【0019】
図3に示す通り、キャリア部材30は、突出部等の少なくとも1個の連接部材38を有する。
内壁34は、孔等の少なくとも1個の第一取り付け部材40を有する。
連接部材38と第一取り付け部材40とは、位置が相互に対応し、溶接、リベット接合、螺接及び他の類似の固定手段等を通して、内壁34をキャリア部材30に固定するように取り付ける。溶接には、溶接材料が用いられ、リベット接合には、リベットが用いられる。リベットは、ねじ部がない胴部と頭部とで構成され、穴をあけた部材に差し込んで専用の工具でカシメ、反対側の端部が塑性変形して接合する部品である。
この他、緩衝部材42をさらに有し、内壁34に取り付けられる。
【0020】
図4に示す通り、内壁34は、緩衝部材42を取り付ける細部特徴である第二取り付け部材44を有する。
第二取り付け部材44は、取り付け孔46、及び取り付け孔46の内壁に分布する複数の嵌着部材48を有する。
緩衝部材42は、第一緩衝部50、及び第一緩衝部50に連接する第二緩衝部52を有する。
第一緩衝部50は、内壁34の取り付け孔46に対応して取り付けられ、これら嵌着部材48は第一緩衝部50を挟み一時的に定位することができる。
【0021】
図5に示す通り、内壁34はさらに、少なくとも1個の第三取り付け部材54を有する。
外壁36は、少なくとも1個の連接部56を有する。
第三取り付け部材54と連接部56とは、位置が相互に対応し、溶接、リベット接合、螺接及び他の類似の固定手段等を通して、内壁34と外壁36とを相互に堅固に連接する。
この他、外壁36は接触部58をさらに有し、その位置は、緩衝部材42に対応する。
接触部58に隣接する両側には、嵌合部59を有し、これにより内壁34と嵌合して固定する。
【0022】
図6に示す通り、内壁34の細部構造特徴は、側段60、及び側段60に連接する上段62を有する。
上段62に続いて、第一屈曲段64、第一屈曲段64に連接する第二屈曲段66、及び第二屈曲段66に連接する直立段68を有する。
外壁36は、側部70を有し、その上端部分は、内壁34の第一屈曲段64に対応して接触する。
この他、接触部58は、緩衝部材42の第二緩衝部52に接触する。
外壁36の嵌合部59は、内壁34の直立段68に嵌合する。
【0023】
本実施形態は上述の配置に基づき、緩衝部材42を内壁34と外壁36との間に結合することで、内壁34と外壁36との間の、製造公差により生まれるギャップを消去し、しかも抽斗の引き出し過程における防振効果をも達成できる。
【0024】
前述した本発明の実施形態は本発明を限定するものではなく、よって、本発明により保護される範囲は特許請求の範囲を基準とする。
【符号の説明】
【0025】
10 抽斗、
12 スライドレールキット、
14 キャビネット、
16 抽斗サイドウォールパーツ、
18 前端板、
20 後端板、
22 底板、
24 第一レール、
26 第二レール、
28 第三レール、
30 キャリア部材、
32 嵌着部材、
34 内壁、
36 外壁、
38 連接部材
40 第一取り付け部材
42 緩衝部材、
44 第二取り付け部材
46 取り付け孔、
48 嵌着部材
50 第一緩衝部、
52 第二緩衝部、
54 第三取り付け部材
56 連接部、
58 接触部、
59 嵌合部、
60 側段、
62 上段、
64 第一屈曲段、
66 第二屈曲段、
68 直立段、
70 側部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6