(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6490744
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】圧力バランス式流体圧調節器
(51)【国際特許分類】
G05D 16/20 20060101AFI20190318BHJP
F16K 31/126 20060101ALI20190318BHJP
【FI】
G05D16/20 D
F16K31/126 Z
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-104599(P2017-104599)
(22)【出願日】2017年5月26日
(62)【分割の表示】特願2014-519124(P2014-519124)の分割
【原出願日】2012年6月29日
(65)【公開番号】特開2017-174457(P2017-174457A)
(43)【公開日】2017年9月28日
【審査請求日】2017年6月5日
(31)【優先権主張番号】13/175,267
(32)【優先日】2011年7月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515257184
【氏名又は名称】エマーソン プロセス マネージメント レギュレーター テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】EMERSON PROCESS MANAGEMENT REGULATOR TECHNOLOGIES, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100098914
【弁理士】
【氏名又は名称】岡島 伸行
(72)【発明者】
【氏名】グリフィン ジェイムズ ライマン, ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ローパー ダニエル グンダー
(72)【発明者】
【氏名】ジャブロンスキ ジェーソン ダーク
(72)【発明者】
【氏名】マッキニー ハロルド ジョー
(72)【発明者】
【氏名】ルーケンスメイヤー アンドリュー ジャレッド
【審査官】
牧 初
(56)【参考文献】
【文献】
特表2012−510682(JP,A)
【文献】
実開昭60−065810(JP,U)
【文献】
実開平02−116070(JP,U)
【文献】
独国特許出願公開第3829783(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 16/00−16/20
G05D 7/00− 7/06
F16K 1/00− 1/54
F16K 31/12−31/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体調節器であって、
弁本体によって画定された流体流路内に配設された流れ制御部材であって、前記流体流路内に配設されたシートリングの弾性座面に対して移動するためのものである金属シール面を有し、前記金属シール面がディスク保持器を介してディスクホルダーに結合されている、流れ制御部材と、
前記流れ制御部材をアクチュエータのダイアフラムに動作可能に結合させるための弁軸であって、前記流れ制御部材が、前記保持器を介して前記弁軸の第1の端部にねじ込み式に結合され、前記第1の端部と反対側の前記弁軸の第2端が、ダイアフラム板を介して前記アクチュエータの前記ダイアフラムに結合される、弁軸とを含む、流体調節器。
【請求項2】
前記アクチュエータが、第2のハウジング部分に結合した第1のハウジング部分を含み、前記第1及び第2のハウジング部分のそれぞれが前記ダイアフラムと前記内部表面との間の接触面積を増加させるために、湾曲した断面形状又は輪郭を有する内部表面を含む、請求項1に記載の流体調節器。
【請求項3】
前記シートリングは、前記流体流路のオリフィスを規定する、請求項1又は2に記載の流体調節器。
【請求項4】
前記シートリングの少なくとも一部は、前記弾性座面を規定する弾性環を含む、請求項1〜3の何れかに記載の流体調節器。
【請求項5】
前記シートリングは、金属材料からなる第1の部分と、前記弾性座面を規定する弾性材料からなる第2の部分とを含む、請求項1〜4の何れかに記載の流体調節器。
【請求項6】
前記ダイアフラムは、第1及び第2のダイアフラム板を介して前記弁軸に結合されている、請求項1〜5の何れかに記載の流体調節器。
【請求項7】
前記第1のダイアフラム板は、前記第2のダイアフラム板の直径よりも大きな直径を有する、請求項6に記載の流体調節器。
【請求項8】
前記シートリングに結合されたストレーナを更に含み、該ストレーナが不連続の輪郭又は形状を形成する複数の弓形状の表面からなる、請求項1〜7の何れかに記載の流体調節器。
【請求項9】
前記弁軸にねじ込み式で結合された道程インジケータを更に含む、請求項1〜8の何れかに記載の流体調節器。
【請求項10】
前記道程インジケータは、前記ダイアフラム板に隣接する前記弁軸の端部にねじ込み式で結合されている、請求項9に記載の流体調節器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、全般的には流体調節器に関し、より具体的には圧力バランス式流体圧調節器に関する。
【背景技術】
【0002】
流体弁及び調節器は、様々な流体(例えば、液体、ガス等)の流速及び/又は圧力を制御するために、プロセス制御システム全体に一般的に配置される。特に、流体調節器は、典型的には、流体の圧力を減少させ、圧力を実質的に一定値に調節するために使用される。具体的には、流体調節器は、典型的には比較的高圧で供給流体を受容する入口を有し、出口では比較的低圧をもたらす。入口圧は、オリフィスを通して流れを制限することによって、変動する下流の需要に適合するように低い出口圧に低減される。例えば、1台の装置(例えば、ボイラー)に連結したガス調節器は、ガス分配源からの比較的高くかついくらか可変の圧力を有するガスを受容することができ、装置による安全で効率的な使用に好適な、より低圧で実質的に一定の圧力を有するようガスを調節することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
一例では、流体圧調節器は、弁本体の流体流路内に配設され、シートリングに対して移動し、流体流路を通る流体の流れを調節する流体流れ制御部材を含む。弁軸が流体流れ制御部材をアクチュエータに結合させる。弁軸は、流体流路の入口からの流体が、流れ制御部材の第1の側と第1の側とは反対側の流れ制御部材の第2の側との間で、流れ制御部材を横断して流れ、流体流れ制御部材の圧力バランスを取ることを可能にするための経路を有する。
【0004】
別の例において、圧力調節器は、弁本体によって画定された流体流路内に配設された流れ制御部材を含む。流れ制御部材は、流体流路内に配設された弁座の弾性座面に対して移動するためのものである金属シール面を有する。金属シール面は、ディスク保持器を介してディスクホルダーに結合される。弁軸は、流れ制御部材をアクチュエータのダイアフラムに動作可能に結合させる。流れ制御部材は、保持器を介して弁軸の第1の端部にねじ込み式に結合され、弁軸の第1の端部とは反対側の第2の端部は、ダイアフラム板を介してアクチュエータのダイアフラム
に結合される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1B】
図1Aの既知の流体調節器の一部分の拡大断面図である。
【
図2】本明細書に記載の例示的圧力バランス式流体圧調節器の断面図である。
【
図3】
図2の例示的流体調節器の一部分の別の断面図である。
【
図4】
図2の例示的流体調節器の拡大された部分的断面図である。
【
図5】
図2の流体調節器の例示的ストレーナの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
流れ制御部材をアクチュエータに結合するためにチューブを使用する場合が多い既知の流体調節器とは対照的に、本明細書に記載の例示的流体調節器は、流れ制御部材をアクチュエータに結合するために弁軸を使用する。いくつかの実施形態では、この弁軸は、流れ制御部材の圧力バランスを取るための通路を含み、したがって、これは流れ制御部材を開き及び/又は閉じるために少ない力しか必要としない。結果的に、より小型のアクチュエータが提供され、これによってコストを低減することができる。更には、従来のシートリングとは対照的に、本明細書に記載の例示的流体調節器は、弾性材料(例えば、弾性シール、ディスク又は環)から構成される座面を提供する弁座又はシートリングを使用する。結果的に、例えば、処理流体における流れ衝突又は粒状物に起因する弾性シールに対する摩耗が著しく低減又は防止される。
【0007】
いくつかの例では、スクリーン又はストレーナが、流体調節器の出口の下流の流れからの処理流体内の汚染異物(例えば、大きな粒状物)を濾過又は阻止するために、シートリングに結合されてもよい。特に、ストレーナは、複数の不連続湾曲面から構成され得る。結果的に、ストレーナは、比較的低温を有する処理流体で使用される場合、氷形成の影響を受けにくい可能性がある。
【0008】
更に、従来の流体調節器とは異なり、本明細書に記載の例示的流体調節器のアクチュエータケーシングは、湾曲した又は平滑な輪郭又は形状を有する。このようにして、アクチュエータのダイアフラムは、増大した接触面積でアクチュエータケーシングの内部表面に接触することができ、このことが接触領域におけるダイアフラム上の応力集中を減少させる。これに加えて又は代わりに、軸を流れ制御部材に結合させるダイアフラム板は、従来の流体調節器に比べて、ダイアフラムがより自由に屈曲し又は曲がることを可能にするよう寸法がより小さくてもよい。ダイアフラムが自由に屈曲又は曲がることを可能にすることは、ダイアフラム上の局在化応力を著しく低減する。かかる局在化応力の低減は、ダイアフラムのサイクル寿命又は耐用寿命を著しく増大させて、これによって、メンテナンス及びコストを低減する。
【0009】
既知の流体調節器100の簡単な説明が、
図1A及び1Bと関連付けて以下に提供される。
図1Aは、既知の流体調節器100の分割断面図であり、図の左手側に開位置102にある流体調節器100を示し、並びに図の右手側に閉位置104にある流体調節器を示す。
図1Bは、
図1Aの従来の流体調節器100の拡大部分断面図である。
【0010】
図1A及び1Bを参照すると、既知の流体調節器100は、弁本体108に結合されたアクチュエータ106を含む。アクチュエータ106は、流れ制御部材又は絞り部材110をシートリング112に対して移動させて、弁本体108の流路116を通過する流体の流れを制御する。
【0011】
流体調節器100の流れ制御部材110は、ディスク型の弁として表示されている。流れ制御部材110は、シーリングディスク118、ディスク取付け台又はホルダー120、ディスク保持器122及び軸アダプタ124を含む。シーリングディスク118は、実質的にディスク形状の環であり、弾性材料から構成される。しかしながら、弾性シーリングディスク118は、摩耗を受けやすく、過酷な使用条件(例えば、比較的高い粘度及び/又は比較的高い温度を有する流体)で使用される場合、急激な摩蝕及び損傷を受ける可能性がある。例えば、
図1Bに示すように、比較的高速の流体の流れ126によって生じた衝突流のために、比較的大きな力がシーリングディスク118に付与される場合があり、これによってシーリングディスク118を摩耗させる。弾性シーリングディスク118上に生じる摩耗は、流れ制御部材110がシートリング112に対して適切に密封することを妨げ、シーリングディスク118を交換するための処理システムの中断又は迂回を必然的に伴う場合がある。結果的に、流れ制御部材110は、メンテナンスの増大を必要とする。
【0012】
図示された例では、アクチュエータ106は、ダイアフラム板132及び134を収容する上部ケーシング128及び下部ケーシング130を含む。ダイアフラム板132及び134は、チューブ138と作動可能に係合して、ダイアフラム136を保持する。したがって、ダイアフラム板132及び134は、チューブ接続部140を介して、チューブ138及び流れ制御部材110をダイアフラム136に連結させる。しかしながら、
図1Aに示すようなチューブ接続部140を有することは、製造コスト及び複雑性を著しく増大させる。例えば、チューブ接続部140は、チューブ138と弁本体108及び/又はケージ144との間を密封するための複数の封止部材142を必要とする。
【0013】
更に、チューブ接続部140によって、シートリング112に対する流れ制御部材110の位置の表示をもたらすように、道程インジケータ146がダイアフラム板132に連結される。道程インジケータ146は、スナップ嵌め接続を介して、ダイアフラム板132の開口部148に結合される。かかるスナップ嵌め接続は、例えば、ねじ込み式接続ほど強くはなく、動作中にダイアフラム板132から引き離されてしまう恐れがあり(例えば、ダイアフラム板132から引き抜かれて)、これによって、増大するメンテナンス及び道程インジケータ146をダイアフラム板132に再接続するための中断を必要とする。
【0014】
これに加えて又は代わりに、ダイアフラム板132及び134は、ダイアフラム136からの負荷を伝達し、開位置102と閉位置104との間でチューブ138を移動させるので、これによって、比較的大きな伝達負荷を支持するようサイズ設定される。操作時には、ダイアフラム136全体の圧力差がダイアフラム136を曲げ又は屈曲させて、これがチューブ138を介して、流れ制御部材110をシートリング112に対して移動させて、流路116を通る流体の流れを制御する。しかしながら、ダイアフラム板132及び134並びに/又はアクチュエータケーシング128及び130は、締付け点150を形成するか、鋭角又は非平滑接触面152を有する。結果的に、ダイアフラム136は、比較的小さな表面積の回りで屈曲するか曲がるよう拘束される。更に又は代わりに、ダイアフラム136は、比較的小さな接触面積でダイアフラム板132及び134並びに/又はアクチュエータ106の鋭角部分150及び152に係合するので、接触の領域におけるダイアフラム136に及ぼされる応力集中を増大させる。かかるダイアフラム136に付与される局在化応力集中は、ダイアフラム136のサイクル寿命又は耐用寿命を著しく低減する可能性があり、これによって、メンテナンス及びコストを増大させる。
【0015】
図2は、本明細書に記載の例示的流体調節器200を図示する。
図3は、
図2の例示的流体調節器200の部分的拡大図である。
図4は、
図2の例示的流体調節器200の別の部分的断面図である。
【0016】
図2を参照すると、例示的流体調節器200は、弁本体204に結合されたアクチュエータ202を含む。弁本体204は、比較的高圧の処理流体が存在する上流のパイプラインとの接続のための入口206を有する。弁本体204はまた、流体調節器200がより低い調節された圧力で処理流体を提供する下流のパイプラインへの接続のための出口208を有する。弁本体204は、流体調節器200の主な圧力境界であり、弁本体204内に取付けられた座面又はシートリング210を支持し、この座面又はシートリングは入口206と出口208との間で弁本体204によって画定された流体流路214のオリフィス212を画定する。アクチュエータ202が、絞り部材又は流れ制御部材216をシートリング210に対して移動させて、流路214を通過する流体の流れを制御又は調節する。
【0017】
図1Aの既知の流体調節器100とは異なり、例示的流体調節器200は、流れ制御部材216をアクチュエータ202に動作可能に結合させるために弁軸218を使用する。更に、図示した例示の弁軸218は、入口206と流体連通する流れ制御部材216の第1の側222と、ばね室226と流体連通する流れ制御部材216の第2の側224とを流動的に結合し、圧力バランス調整装置又は組立品228をもたらすための経路220を含む。示すように、弁軸218の経路220は、弁軸218の長手方向軸234に実質的に平行、及び/又は一直線に並ぶ軸232を有する、流れ制御部材216に隣接する弁軸218の一部分に沿う第1のパス230(例えば、第1の穴)と、第1のパス230をばね室226に流動的に結合させるための、弁軸218の長手方向軸234と交差する(例えば、長手方向軸に実質的に垂直な)軸238を有する第2のパス236(例えば第2の穴又は開口部)とを含む。結果的に、経路220は、流体が入口206から流入し、流れ制御部材216を横断し、ばね室226へと流れることを可能にすることで、弁軸218を通過する経路220が圧力バランス式調整又は流れ制御部材216をもたらし、高圧用途に適応する。更に又は代わりに、圧力バランス式流れ制御部材が、典型的には、開位置と閉位置(例えば、
図2に示す位置)との間で移動するのに少ない力しか必要としないために、比較的小型のアクチュエータ(例えば、寸法、重量、効力等)が使用され得る。
【0018】
流体調節器200の流れ制御部材216は、ディスク型弁として表示されている。示すように、流れ制御部材216は、シーリングディスク240、ディスク保持器242及びディスクホルダー244を含む。シーリングディスク240は、実質的にディスク形状の環であり、例えば、金属材料から構成される。ディスク保持器242は、経路220に隣接する弁軸218の外部表面(例えば、ねじ部分)にねじ込み式に結合される開口部(例えば、ねじ開口部)を含む。ディスクホルダー244は、ディスク保持器242と、弁軸218の外部表面に沿う肩部又はフランジ245(例えばピン)との間に取り込まれる。シーリングディスク240は、経路220の開口部247が、流れ制御部材216の第1の側222に隣接するように、ディスク保持器242とディスクホルダー244との間に取り込まれる。弁軸218の端部249は、入口206と連通するディスク保持器242の表面に対して実質的に同一平面であり得る。流れ制御部材216が開位置と閉位置との間で移動すると同時に、ガイド251がディスクホルダー244及び流れ制御部材216を先導する。以下に非常に詳細に記載されるように、ディスクホルダー244は、ばね座255を画定する壁253を含む。
【0019】
更に、流体調節器200のシートリング210は、弾性材料から構成される座面又は環248を含む。
図3に最も明確に示すように、シートリング210は、金属材料(例えば、スチール)から構成される第1の部分302と、弾性材料から構成される第2の部分304とを含むツーピース構造である。弾性材料又は環304は、化学的結合、締結具又は任意の他の好適な締結機構(複数可)を介して、シートリング210に連結される。いくつかの例では、第1の部分302は、弾性環304を受けるための溝又は導管を含む。このようにして、処理流体中の粒状物及び/又は流れ衝突に起因する比較的高い力が、弾性環304よりはむしろ、流れ制御部材216のシーリングディスク240及び/又はシートリング210の金属部分302に付与され、これによって、弾性環304の運転寿命を増大させる。更に、弾力のある弾性環304は、シーリングディスク240が弾性環304に密封状態で係合する場合、比較的緊密な密封をもたらし及び/又はシフト若しくは移動し(例えば、自己整合)、例えば、構成部品の不正確な製造及び/又は設置に起因する誤整列によって生じる直角度の問題を最小限に留める。シーリングディスク240及び/又はシートリング210の金属部分302は、スチールなどの金属から構成され得、弾性環304は、フルオロエラストマー(FKM)、ネオプレン、ニトリルなどの弾性材料から構成され得る。
【0020】
図示された例のアクチュエータ202は、締結具254を介して下部ケーシング252に連結される上部ケーシング250を含む。更に
図4を参照すると、アクチュエータ202の下部ケーシング252は、締結具402を介して弁本体204に連結される。
図2に示すように、アクチュエータ202が弁本体204に連結される場合、下部ケーシング252と弁本体204は、ばね室226を画定する。流れ制御部材216をシートリング210に向かって偏倚させるために、偏向要素256(例えば、ばね)が、流れ制御部材216のばね座255とばね座258との間で取り込まれる。ばね座258は、締結具260を介してアクチュエータ202の下部ケーシング252に結合し、弁軸218を摺動可能に収容するための開口部262を含む。封止部材264が、開口部262内に配設され、ばね室226とアクチュエータ202との間の流体の漏れを防止する。更に、下部ケーシング252は、弁軸218の経路220を介して、ばね室226又は入口206をパイロット供給(図示せず)に流動的に結合するパイロット供給ポート266を含む。
【0021】
感知要素又はダイアフラム268は、上部ケーシング250及び下部ケーシング252の間に配設される又は取り込まれることで、ダイアフラム268の第1の面又は側270と上部ケーシング250とが第1のチャンバ272を画定し並びにダイアフラム268の第2の面又は側274と下部ケーシング252とが第2の又は負荷チャンバ276を画定する。上述のように、ダイアフラム136を流れ制御部材110に結合させるためにチューブ138を使用する
図1Aの既知の流体調節器100とは対照的に、例示的流体調節器200は、流れ制御部材216をダイアフラム268に動作可能に結合するために弁軸218を使用し、このことが、流体調節器100に比べて製造コスト及び複雑性を著しく低減する。
【0022】
上部ケーシング250及び下部ケーシング252はまた、ダイアフラム板278及び280を含み、これらは、ダイアフラム268に結合され、ダイアフラム268に支持をもたらし、ダイアフラム268を弁軸218に動作可能に結合する。ダイアフラム板278及び280は共に結合されて、締結具282を介してダイアフラム268を取り込む。更に、ダイアフラム板278及び280は、個々の開口部を有し、経路220と反対側の弁軸218の端部286を収容するための開口284を形成する。特に弁軸218の端部286は、開口284内に配設される小径部分を有する。弁軸218をダイアフラム268に結合させるために、締結具288(例えば、ナット)が弁軸218の端部286に結合され、ダイアフラム板278と、小径部分がダイアフラム板280に係合することで形成された弁軸218の肩部分290とを係合させる。
【0023】
示すように、弁軸218は、例えば
図1Aのチューブ138よりも比較的小さな直径又は断面部分を有するために、ダイアフラム板280は、ダイアフラム板278に比べて、非常に小さな寸法設置面積を有することができる。しかしながら、他の例では、ダイアフラム板278の直径は、ダイアフラム板280の直径よりも小さい場合がある。結果的に、
図1Aの流体調節器100のダイアフラム板132及び134とは異なり、ダイアフラム板278及び280は、ダイアフラム268がダイアフラム板280に対して自由に屈曲し又は曲がることを可能にする。特に、ダイアフラム板278及び280は、操作中にそのまわりでダイアフラム268が曲がり又は屈曲することができる非締付け領域292を提供する。ダイアフラム268が自由に屈曲又は曲がることを可能にすることが、ダイアフラム268への局在化応力を著しく低減する。
【0024】
更に又は代わりに、個々の上部ケーシング250及び下部ケーシング252の内部表面294a及び294bのそれぞれは、実質的に平滑な又は湾曲した輪郭又は形状(例えば、非鋭角又は輪郭)を有する。結果的に、平滑な湾曲した輪郭又は形状は、増大した接触面積をもたらし、ダイアフラム268と個々のケーシング250及び252の内部表面294a及び294bとの間の接触の領域におけるダイアフラム268上の局在化応力集中を低減する。かかる低減された局在化応力集中は、ダイアフラム268のサイクル寿命又は耐用寿命を有意に増大させて、これによって、メンテナンス及びコストを削減する。
【0025】
加えて、
図1Aの流体調節器100のチューブ138とは異なり、弁軸218は、道程インジケータ296がねじ部を介して弁軸218に結合されることを可能にする取付け面を提供する。結果的に、道程インジケータ296は、例えば、チューブ138が取付け面を欠如しているためにスナップ嵌め接続を介してダイアフラム板132に接続されている
図1Aの道程インジケータ146に比べて、操作時に弁軸218から切り離される(例えば、弁軸に対して引き抜かれる)可能性が低い。
【0026】
図示した流体調節器200はまた、入口206と出口208との間を流れる処理流体中の汚染異物(例えば、粒状物)を捕捉し、濾過し又は除去するためのスクリーン又はストレーナ298を含む。図示した例では、ストレーナ298は、締結具299を介して弁座210に結合される。特に、
図5に最も明確に示すように、ストレーナ298は、メッシュ材料から構成され、複数の不連続弓形状又は湾曲した面502を有することで、スクリーンの輪郭又は断面形状は、不連続又は非平滑的湾曲輪郭504をもたらす。結果的に、ストレーナ298は、比較的低温を有する処理流体で使用される場合、連続的な平滑湾曲面を有するスクリーンと比べて、氷形成の影響を受けることが少ない。ストレーナ298はまた、ストレーナ298をシートリング210に結合することを可能にするフランジ506を含む。
【0027】
図2を参照すると、操作時に、流れ制御部材216の移動は、ダイアフラム268全体の圧力差によって生じ、ここでは圧力差は、出口208での実際の圧力と出口208での所望の圧力との間の差に比例する。特に、流れ制御部材216は、シートリング210から離れて移動することで流体が流路214を通って流れることを可能にし、シートリング210に向かって移動することで、流路214を通って流体が流れることを阻止又は制限する。図示した例では、偏倚要素256が、流れ制御部材216を閉位置に偏向させることを補助する。
【0028】
下部ケーシング252のアクセスポート2100は、負荷圧力又は制御圧力(例えばパイロット操作器を介して)を、負荷圧制御ライン(図示せず)を介して負荷チャンバ276に流動的に結合させるための入口を提供する。下流側アクセスポート2102は、下流圧(すなわち、出口圧)を、下流制御ライン(図示せず)を介して第1のチャンバ272に流動的に結合させる。流れ制御部材216は、開位置に移動し(すなわち、シートリング210から離れて)、負荷圧が偏向要素256によってもたらされるばね力及び第1のチャンバ272を介してダイアフラム268の第1の側270に加えられる下流圧に打ち勝つ場合、流体が流路214を通って流れることを可能にする。
【0029】
負荷チャンバ276内の負荷圧は、例えば、パイロット調節器又は増幅器などの出力圧又は下流圧(すなわち、制御圧力)における変化を監視し又は感知するモニタリング装置によって供給され得る。しかしながら、他の例示的実装には、例えば、自動運転調節器、圧力負荷式調節器等の他のタイプの調節器を使用してもよい。
【0030】
パイロット操作において、負荷圧力(すなわち、例えば、パイロット操作器又は増幅器などのモニタリング装置によって供給される圧力)は、ダイアフラム268の第2の側274へ負荷を加える操作媒体として作用する。負荷圧力は、負荷圧力制御ライン(図示せず)を介して、アクセスポート2100を経て負荷チャンバ276にもたらされる。パイロット供給圧力は、アクチュエータ202のパイロット供給ポート266を介して、モニタリング装置(図示せず)にもたらされる。したがって、パイロット供給圧力は、入口206における圧力によってもたらされ、これは、アクチュエータ202のパイロット供給ポート266を介してモニタリング装置に、並びに弁軸218の経路220に流動的に結合される。出口208における圧力又は下流圧力におけるモニタリング装置の所望の圧力設定値未満への降下は、負荷圧力(すなわち、パイロット操作器によって供給される)が増加することを引き起こし、負荷チャンバ276を通してのダイアフラム268上の負荷の増加が、ダイアフラム268を変位させることで、弁軸218、すなわち流れ制御部材216がシートリング210から離れて移動し、このことが、流体が入口206から出口208まで、更に下流システム(図示せず)まで流れることを可能にする。
【0031】
出口208又は下流圧力は負荷圧力に対抗し、下流制御ライン(図示せず)を介して下流アクセスポート2102を通して第1のチャンバ272からダイアフラム268上に作用する。出口208又は下流圧力が上昇すると同時に、出口208又は下流圧力は、下流アクセスポート2102を介して第1のチャンバ272に伝えられ、偏向要素256と共に、ダイアフラム268を変位させることで、弁軸218、すなわち流れ制御部材216がシートリング210に向かって移動し、流体が調節器200を通って流れることを制限する。
【0032】
特定の装置及び製造の物品が本明細書で説明されてきたが、本特許の適用範囲は、これらに限定されない。これとは反対に、本特許は、文言上又は均等物の原則の下のいずれかで、添付の特許請求の範囲内に完全に入る全ての装置及び製造の物品を包含するものである。