(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に示す遊技用装置のように、貸与処理が行われる毎に一単位数に満たない数の遊技媒体を遊技用装置から払い出すのは煩雑であるという問題がある。
【0005】
本発明は、このような背景のもとになされたものであり、その目的は、貸与処理が行われる毎に一単位数に満たない数の遊技媒体を遊技用装置から払い出すのを防止できるような、遊技用装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するために、次のような手段を採る。なお後述する発明を実施するための最良の形態の説明及び図面で使用した符号を参考のために括弧書きで付記するが、本発明の構成要素は該付記したものには限定されない。
【0007】
まず手段1に係る発明は、
遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、
貸与操作の受付(S03でYES)に基づいて、遊技者が所有する有価価値(プリペイド残額)
を使用して遊技媒体(例えば500円に相当する116玉のパチンコ玉、1000円に相当する46枚のメダル)を貸与する貸与処理を行う貸与処理手段(S300の処理を行う制御部22)を有する遊技用装置(玉貸ユニット20、メダル貸ユニット)であって、
前記貸与処理手段は、前記貸与処理として、
前記
有価価値のうちの第1の単位有価価値に相当する数の遊技媒体のうち、予め定められた一単位数(例えば25玉のパチンコ玉、5枚のメダル)の整数倍の遊技媒体を、前記遊技機から払い出すための第1払出処理(S309、S310)と、前記
第1の単位有価価値に相当する数の遊技媒体のうち、前記一単位数に満たない数の遊技媒体を、保留遊技媒体数として記憶部に記憶させる記憶処理(S307)とを行い、前記記憶部で記憶している保留遊技媒体数が前記一単位数に達した場合(S308でYES)に、該保留遊技媒体数のうちの前記一単位数の遊技媒体を前記遊技機から払い出すための第2払出処理(S311)とを行って遊技媒体を貸与するための第1貸与処理(外税方式)と、
前記
有価価値のうちの第2の単位有価価値に相当する数の遊技媒体であり前記一単位数の整数倍の数の遊技媒体を前記遊技機から払い出して遊技媒体を貸与するための第2貸与処理(内税方式)と、
前記第1払出処理と、前記
第1の単位有価価値に相当する数の遊技媒体のうち、前記一単位数に満たない数の遊技媒体を当該遊技用装置から払い出すための第3払出処理とを行う第3貸与処理と、を実行可能であり、
外部(残額管理装置61)からの情報に基づいて、前記第1貸与処理と前記第2貸与処理と前記第3貸与処理の、いずれの貸与処理を実行するかを設定する設定手段(制御部22)をさらに有することを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、第1貸与処理の実行が設定された場合に、一単位数に満たない数の遊技媒体が保留遊技媒体数として記憶され、該保留遊技媒体数が一単位数に達した場合に、該一単位数が遊技機から払い出されるので、貸与処理が行われる毎に該一単位数に満たない数の遊技媒体を遊技用装置から払い出すのを防止できる。
また、遊技場の運営に合わせて、第1貸与処理を行うか第2貸与処理を行うか第3貸与処理を行うかを、外部からの情報に基づいて設定できる。
【0008】
また手段2に係る発明は、
遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、
貸与操作の受付(S03でYES)に基づいて、遊技者が所有する有価価値(プリペイド残額)のうちの単位有価価値に相当する数の遊技媒体(例えば500円に相当する116玉のパチンコ玉、1000円に相当する46枚のメダル)を貸与する貸与処理を行う貸与処理手段(S300の処理を行う制御部22)を有する遊技用装置(第2実施形態に係る玉貸ユニット20、メダル貸ユニット)であって、
前記貸与処理手段は、前記貸与処理として、前記単位有価価値に相当する数の遊技媒体のうち、予め定められた一単位数(例えば25のパチンコ玉、5枚のメダル)の整数倍の遊技媒体を、前記遊技機から払い出すための第1払出処理(S309、S310)と、前記単位有価価値に相当する数の遊技媒体のうち、前記一単位数に満たない数の遊技媒体を、保留遊技媒体数として記憶部に記憶させる記憶処理(S307)とを行い、
前記記憶部で記憶している保留遊技媒体数が前記単位有価価値に相当する遊技媒体の数に達した場合(S316’でYES)に、前記貸与処理を実行可能な回数が増加する(S318’、次回の玉貸処理においてS301aでYES→S309’)ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、貸与処理により生ずる一単位数に満たない数の遊技媒体が保留遊技媒体数として記憶され、該保留遊技媒体数が単位有価価値に相当する遊技媒体の数に達した場合に、貸与処理を実行可能な回数が増加するので、貸与処理が行われる毎に該一単位数に満たない数の遊技媒体を遊技用装置から払い出すのを防止できる。
【0009】
また手段3に係る発明は、
手段1又は2に記載した遊技用装置であって、
保留遊技媒体払出操作の受付(S05でYES)に基づいて、前記記憶部で記憶している保留遊技媒体数の遊技媒体を払い出す保留遊技媒体払出手段(S500の処理を行う制御部22)をさらに有することを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、記憶部で記憶している数の遊技媒体を遊技に使用できる。
【0010】
また手段4に係る発明は、
手段3に記載した遊技用装置であって、
計数遊技媒体払出操作の受付(S04でYES)に基づいて、計数手段(計数部30,計数機)により計数した遊技媒体を払い出すための処理を行う計数遊技媒体払出処理手段(S400の処理を行う制御部22)と、をさらに有し、
前記保留遊技媒体払出操作を受け付ける保留遊技媒体払出操作受付手段(
図9に示す画面の「保留玉払出ボタン」)と、前記計数遊技媒体払出操作を受け付ける計数遊技媒体払出操作受付手段(
図9に示す画面の「持玉払出ボタン」)とは、別個に設けられることを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、貸与処理において記憶された遊技媒体を払い出すための処理と、計数した遊技媒体を払い出すための処理との、取り扱いを分けることができる。
【0011】
また手段5に係る発明は、
手段3又は4に記載した遊技用装置であって、
前記遊技者が所有する有価価値(プリペイド残額)を特定可能な情報(カードID)が記録された記録媒体(プリペイドカード)を受け付ける記録媒体受付手段(カードR/W25)と、
返却操作の受付(S06でYES)に基づいて、前記記録媒体受付手段で受け付けている記録媒体を返却するための処理を行う返却処理手段(S600の処理を行う制御部22)と、をさらに有し、
前記返却操作の受付に基づいて、前記記憶部で記憶している保留遊技媒体数の遊技媒体を払い出す(S604又はS612)ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、記憶部で記憶している数の遊技媒体が払出忘れになるのを防止できる。
【0012】
また手段6に係る発明は、
手段3又は4に記載した遊技用装置であって、
前記記録媒体受付手段で受け付けている記録媒体に記録されている情報から特定される有価価値が前記貸与処理により零となった場合(
図6の変形例において、S315aでYES)に、該貸与処理に続いて、前記記憶部で記憶している保留遊技媒体数の遊技媒体を払い出す(S315c)ことを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、記憶部で記憶している数の遊技媒体が払出忘れになるのを防止できる。
【0013】
また手段7に係る発明は、
手段1〜6のいずれか1つに記載した遊技用装置であって、
前記貸与処理手段は、前記貸与処理(内税方式)と、前記単位有価価値と当該単位有価価値に応じた所定有価価値(消費税額)との合算有価価値に相当する数の遊技媒体を前記遊技機から払い出して貸与するための第2貸与処理(外税方式)とを実行可能であり、
前記貸与処理又は前記第2貸与処理のいずれを実行するかを設定する設定手段(残額管理装置61での設定内容を記憶する制御部22)をさらに有することを特徴とする遊技用装置である。
これによれば、遊技場の運営に合わせて、貸与処理を行うか第2貸与処理を行うかを設定できる。
【0014】
さらに手段9に係る発明は、
手段1に記載した遊技用装置であって、
前記記憶部で記憶している保留遊技媒体数に応じて、前記貸与操作の受付に基づいて前記第1払出処理と前記第2払出処理とが行われることにより前記遊技機から払い出される遊技媒体の数が変化する(保留玉数が25玉を超えないならばS309で100玉が遊技機から払い出され、保留玉数が25玉を超えるならばS310で100玉,S311で25玉が遊技機から払い出される)ことを特徴とする遊技機である。
これによれば、貸与処理が行われる毎に、一単位数に満たない数の遊技媒体を遊技用装置から払い出すのを防止できる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る遊技用装置である玉貸ユニット20は、
図1,
図2に示すように、遊技機(パチンコ機10)に対応して設けられ、
図3のS03,S300に示すように、貸与操作の受付(玉貸ボタン15の操作)に基づいて、遊技者が所有する有価価値(プリペイド残額)のうちの単位有価価値に相当する数の遊技媒体(例えば500円に相当する116玉のパチンコ玉)を貸与する貸与処理(玉貸処理)を行うものである。
【0017】
そして第1実施形態に係る玉貸ユニット20は、
図6に示すように、前記貸与処理として、前記単位有価価値に相当する数の遊技媒体(本例では116玉)のうち、予め定められた一単位数(例えば25玉)の整数倍の遊技媒体(本例では100玉)を、前記遊技機から払い出すための第1払出処理(S309)と、前記単位有価価値に相当する数の遊技媒体のうち、前記一単位数に満たない数の遊技媒体(本例では16玉)を、保留遊技媒体数として記憶部に記憶させる記憶処理(S307)とを行い、前記記憶部で記憶している保留遊技媒体数が前記一単位数に達した場合(S308でYES)に、該保留遊技媒体数のうちの前記一単位数の遊技媒体を前記遊技機から払い出すための第2払出処理(S311)を実行可能であることを特徴とする。
【0018】
また第2実施形態に係る玉貸ユニット20は、
図11に示すように、前記貸与処理として、前記第1払出処理(S309)と、前記記憶処理(S307)とを行い、前記記憶部で記憶している保留遊技媒体数が前記単位有価価値に相当する遊技媒体の数(本例では116玉)に達した場合(S308aでYES)に、前記貸与処理を実行可能な回数が増加する(S308c、次回の玉貸処理においてS301aでYES→S309’)ことを特徴とする。
【0019】
以下、まず第1実施形態について説明し、次に第2実施形態について第1実施形態と異なる点についてのみ説明し、最後に変形例について説明する。また、以下においては、遊技機がパチンコ機10,遊技媒体がパチンコ玉,単位有価価値が500円,パチンコ玉の貸与単価に掛かる消費税率が8%,該貸与単価が税抜き4円で税込み4.32円,玉貸処理においてパチンコ機10から払い出す一単位数が25玉である例について説明する。さらに、以下においては、データベースを「DB」,リーダ/ライタを「R/W」,ステップSを「S」と略記する。
【0020】
[1.第1実施形態に係る玉貸ユニット20]
まず、
図1〜
図10を参照して、第1実施形態に係る玉貸ユニット20を含む遊技用システム1の構成について説明する。この遊技用システム1は、
図1に示すように、遊技場内において、複数の遊技島の各々に配置される複数のパチンコ機10の各々に対応して1対1で設けられる玉貸ユニット20と、複数の遊技島の各々に設けられ、各遊技島に設けられる玉貸ユニット20と通信可能な島コンピュータ63と、全ての島コンピュータ63と通信可能なホールコンピュータ60,残額管理装置61,及び持玉管理装置62からなる。
【0021】
この遊技用システム1では、
図2(b)に示すように、プリペイドカード2が使用される。プリペイドカード2は、当該プリペイドカード2を個々に識別可能なカードIDと、有価価値であるプリペイド残額を示すプリペイド残額データとが、有価価値を特定可能な情報として記憶されたものであり、遊技者に対して、玉貸ユニット20又は遊技場内の所定箇所に設けられるプリペイドカード発行装置(図示外)で発行される。なおプリペイドカード2には、後述する持玉数は記録されない。
【0022】
ここでホールコンピュータ60,残額管理装置61,持玉管理装置62,及び島コンピュータ63について、
図1を参照して説明する。ホールコンピュータ60,残額管理装置61,及び持玉管理装置62は、通信部,制御部(CPU,ROM,RAM等),入力手段(キーボードやマウス等),出力手段(ディスプレイ等),及び記憶手段(ハードディスク等)などを備えるコンピュータである。島コンピュータ63は、接続される(即ち当該島コンピュータ63が設けられる遊技島に配置される)玉貸ユニット20と、ホールコンピュータ60,残額管理装置61,及び持玉管理装置62との間におけるデータ通信を中継する中継装置である。
【0023】
ホールコンピュータ60は、各種の情報を集計,把握るものである。例えば、玉貸ユニット20の紙幣識別機22で紙幣が受け付けられると、該玉貸ユニット20から受付額1000円毎に1パルス出力される信号を受信して、該受付額を集計する。また、玉貸ユニット20で玉貸処理が行われると、該玉貸ユニット20から使用額100円毎に1パルス出力される信号を受信して、該使用額を集計する。また、玉貸ユニット20でリセットが行われると、該玉貸ユニット20からリセット毎に1パルス出力される信号を受信して、該リセットを把握する。また、玉貸ユニット20でエラーが発生すると、該玉貸ユニット20からエラー毎に1パルス出力される信号を受信して、該エラーを把握する。また、玉貸ユニット20の計数部30で計数が行われると、該玉貸ユニット20から計数1個毎に1パルス出力される信号を受信して、計数値を集計する。また、玉貸ユニット20において持玉払出処理が行われると、該玉貸ユニット20から持玉払出1個毎に1パルス出力される信号を受信して、持玉払出数を集計する。また、玉貸ユニット20において保留玉払出処理が行われると、該玉貸ユニット20から保留玉払出1個毎に1パルス出力される信号を受信して、保留玉払出数を集計する。また、後述するように、パチンコ機10において遊技が行われ、打込玉が打込玉カウンタ(図示外)でカウントされると、該打込玉カウンタからカウント10個毎に出力される信号を受信して、打込玉数を集計する。
【0024】
残額管理装置61は、プリペイドカード2のカードIDに対応付けて、遊技者が所有する有価価値であって該遊技者が前払いしたプリペイド価値であるプリペイド残額を記憶する残額DBを有するものである。
【0025】
この残額管理装置61は、前記貸与単価に掛かる消費税率と、貸与方式を内税方式又は外税方式のいずれにするかとを設定可能な設定画面をディスプレイに表示する。ここで内税方式は、単位有価価値(500円)に相当する数の遊技媒体を貸与する方式であり、単位有価価値に相当する数とは、該単位有価価値を税込み貸与単価で除算した値(500円÷4.32円=115.74…)の小数点以下を端数処理した玉数(116玉)である。なお端数処理は、切り上げ,切り捨て,四捨五入のいずれであってもよいが、本例では四捨五入とする。また外税方式は、単位有価価値と当該単位有価価値に応じた所定有価価値(消費税額)との合算有価価値(540円)に相当する数の遊技媒体を遊技機から払い出して貸与する方式であり、合算有価価値に相当する数とは、該合算有価価値を税込み貸与単価で除算した玉数(540円÷4.32円=125玉)である。
【0026】
この設定画面で設定された内容は、全ての玉貸ユニット20に通知されて、各玉貸ユニット20の制御部22で記憶され、該記憶された内容に従って、玉貸処理が実行される。これによれば、消費税率と貸与方式を一括して設定できると共に、遊技場の運営に合わせて、内税方式の玉貸処理を行うか外税方式の玉貸処理を行うかを設定できる。なお外税方式が設定された場合には、
図6,
図11に示す玉貸処理は適用されず、玉貸数(玉貸額が税込み540円ならば125玉)の全てがパチンコ機10から払い出されて、保留玉数の記憶は行われない。
【0027】
持玉管理装置62は、プリペイドカード2のカードIDに対応付けて、玉貸ユニット20の計数部30により計数されたパチンコ玉数である持玉数を記憶する持玉DBを有するものである。
【0028】
次にパチンコ機10について説明する。パチンコ機10は遊技機の一例であって、
図1及び
図2(a)に示すように、玉貸ユニット20に対応して(ここでは玉貸ユニット20の右側に隣接して)設けられ、対応する玉貸ユニット20と通信することにより、該玉貸ユニット20が行う玉貸処理に応じて当該パチンコ機10からパチンコ玉を払い出して貸与する、いわゆるCR式のパチンコ機である。このパチンコ機10は、遊技場内に設けられた遊技島において該パチンコ機10の機種等に従って配置されており、ユニークな台番号により個々に識別される。
【0029】
このパチンコ機10は、
図2(a)に示すように、その前面に遊技領域,上皿,下皿,及び発射ハンドル等を備えると共に、上皿に残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16を備え、
図1に示すように、その内部に遊技制御基板11,払出制御基板12,及び玉払出装置13等を備えており、これらの各構成要素は
図1に示すように接続されている。
【0030】
遊技制御基板11は、パチンコ機10における遊技状態を制御するものである。払出制御基板12は、玉貸ユニット20の玉貸通信部21aと通信可能に接続されており、パチンコ機10と玉貸ユニット20との間における通信を司るものである。これにより、玉貸処理(
図3のS300),及び持玉払出処理(同S400)において、玉貸ユニット20との間で信号のやり取りが行われる。また払出制御基板12は、玉払出装置13と接続され、該玉払出装置13を制御するものである。玉払出装置13は、玉貸処理,及び持玉払出処理において、予め定められた一単位数(例えば25玉)の整数倍のパチンコ玉を払い出すと共に、遊技の結果として遊技者に付与されるパチンコ玉(いわゆる賞球)を払い出すものである。
【0031】
残度数表示器14は、対応する玉貸ユニット20のカードR/W25にて受け付けたプリペイドカード2に記録されているプリペイド残額から特定される残度数を表示するための表示器であり、ここでは2桁の7セグメント表示器によって構成されている。この残度数表示器14では、該玉貸通信部21aから残度数を示す度数表示信号が入力されることによって、該残度数が表示される。この度数表示信号に含まれる残度数は、「プリペイド残額÷100円」の式で演算された商である。
【0032】
玉貸ボタン15は、対応する玉貸ユニット20のカードR/W25にて受け付けたプリペイドカード2に記録されているプリペイド残額を使用した玉貸処理を行うための玉貸操作を受け付けるボタンである。この玉貸ボタン15が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている貸出入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに貸出入力信号が入力され、該検出回路が該貸出入力信号の入力を検出することによって、制御部22が玉貸ボタン15が操作された旨を認識して、玉貸処理(
図3のS300)を行う。
【0033】
カード返却ボタン16は、対応する玉貸ユニット20のカードR/W25にて受け付けたプリペイドカード2を返却するための返却操作を受け付けるボタンである。このカード返却ボタン16が操作されたことにより、玉貸通信部21aとの間に図示しない検出回路を介して設けられている返却入力信号線を介して、該玉貸通信部21aに返却入力信号が入力され、該検出回路が該返却入力信号の入力を検出することによって、制御部22がカード返却ボタン16が操作された旨を認識して、カード返却処理(S600)を行う。
【0034】
上記の残度数表示器14,玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、
図2(a)に示すように、パチンコ機10の前面(ここでは上皿)に設けられているが、
図1に示すように、玉貸ユニット20と接続されているので、遊技用装置を構成する該玉貸ユニット20に属するものでもある。なお、玉貸ボタン15,及びカード返却ボタン16は、玉貸ユニット20に設けられていてもよい。
【0035】
このパチンコ機10では、発射ハンドルが操作されると、上皿にあるパチンコ玉が遊技領域に打ち込まれて、遊技が行われる。そして遊技領域に打ち込まれた打込玉が始動入賞口に入賞すると、可変表示装置が変動を開始し、該可変表示装置に表示される図柄の表示結果が特定の態様になると、大当りが発生する。また打込玉が入賞口(始動入賞口,一般入賞口,又は大当りになると開放される大入賞口等)に入賞すると、払出制御基板12の制御により玉払出装置13から賞球が払い出され、該払い出された賞球は、まず上皿に導かれ、該上皿が満タンになると下皿に導かれる。そして下皿に導かれた賞球は、落下レバー(図示外)が操作されると、下皿から落下して、計数部30に導かれる。なお打込玉は、図示しないが、当該パチンコ機10の背後に設けられたアウトタンク(図示外)で収集されて打込玉カウンタでカウントされ、カウント後に遊技島に取り込まれる。
【0036】
次に玉貸ユニット20の構成について説明する。玉貸ユニット20は遊技用装置の一例であって、
図1及び
図2(b)に示すように、遊技機であるパチンコ機10に対応して(ここではパチンコ機10の左側に隣接して)設けられ、縦長の箱型の形状を呈するものであり、
図2(a)に示すように、その前面に紙幣挿入口23a,突出部20a,プリペイドカード挿入口25a,及び保留玉払出口26a等を備え、
図2(b)に示すように、その内部に紙幣識別機23,玉貸通信部21a,場内通信部21b,制御部22,カードR/W25,プリペイドカードストッカ25b,及び保留玉払出装置26等を備え、突出部20aの右側面(即ち遊技者に向く側)にタッチパネル式のディスプレイ24を備え、これらの各構成要素は
図1に示すように接続されている。また制御部22は、パチンコ機10の下皿の下方に設けられる計数部30と接続されている。
【0037】
玉貸通信部21aは、前述の如く、パチンコ機10の払出制御基板12と通信可能に接続されている。場内通信部21bは、
図1に示すように、島コンピュータ63を介してホールコンピュータ60,残額管理装置61,及び持玉管理装置62と通信可能に接続されており、それらと玉貸ユニット20との間における通信を司るものである。
【0038】
制御部22は、CPU,RAM,ROM,EEPROM等を備えており、ROMに記憶されている処理プログラムがRAMを作業領域としてCPUで実行されることにより、玉貸ユニット20に備えられる各構成要素の動作を制御して各種の処理を行うものである。この制御部22のRAMでは、カードR/W25で受け付けたプリペイドカード2から読み取ったカードIDとプリペイド残額、計数部30で計数した持玉数、及び玉貸処理で発生した保留玉数が記憶される。
【0039】
紙幣識別機23は、
図2(b)に示すように、紙幣挿入口23aから紙幣(1000円紙幣,2000円紙幣,5000円紙幣,又は10000円紙幣)の挿入を受け付けて、該紙幣を識別するものである。なお識別された紙幣は、紙幣識別機23の後方に設けられる紙幣通路23b内を搬送されて遊技島に取り込まれ、遊技島内に設けられる搬送路を経て遊技島の端部に設けられる金庫に回収される。
【0040】
タッチパネル式のディスプレイ24は、各種の情報を表示する表示デバイスであると共に、各種の情報の入力を受け付ける入力デバイスである。このディスプレイ24では、
図9(a)(b)に示すように、制御部22のRAMで記憶している持玉数及び保留玉数が表示される。また、計数遊技媒体払出操作(持玉払出操作)を受け付ける計数遊技媒体払出操作受付手段として機能する「持玉払出ボタン」と、保留遊技媒体払出操作(保留玉払出操作)を受け付ける保留遊技媒体払出操作受付手段として機能する「保留玉払出ボタン」とが、別個に表示される。ここで玉貸処理において記憶された保留玉は、貸し出されたが未だ払い出されていない(いわば金銭に相当する)ものであり、計数した持玉は、遊技の結果として遊技者が獲得したものであるため、ボタンを別個にすることにより、各々を払い出す際の取り扱いを分けることができる。なお保留玉数が0〜8玉の場合には、(a)に示すように、『次の玉貸では、100玉払い出されます』と表示され、保留玉数が9〜24玉の場合は、『次の玉貸では、125玉払い出されます』と表示されるが、これについては後述する。
【0041】
カードR/W25は、
図2(b)に示すように、プリペイドカード挿入口25aからプリペイドカード2の挿入を受け付けて、該プリペイドカード2からカードID及びプリペイド残額を読み取るものである。プリペイドカードストッカ25bは、該カードR/W25の後方に設けられ、所定枚数(例えば10枚)のプリペイドカード2を貯留するものである。このプリペイドカードストッカ25bには、玉貸処理が行われてプリペイド残額が零になったプリペイドカード2が取り込まれて貯留される。またカードR/W25にてプリペイドカード2を受け付けていない状態で、紙幣識別機23にて紙幣を受け付けた場合に、プリペイドカードストッカ25bで貯留しているプリペイドカード2のうちの1枚が、該プリペイドカードストッカ25bからカードR/W25に対して搬送されて、カードR/W25にセットされ、カードR/W25は、該セットされたプリペイドカード2からカードIDを読み取る。
【0042】
保留玉払出装置26は保留遊技媒体払出手段の一例であって、保留玉払出操作の受付(保留玉払出ボタンの操作)に基づいて、制御部22のRAMで記憶している保留玉数のパチンコ玉を払い出すものであり、また返却操作の受付(カード返却ボタン16の操作)に基づいて、制御部22のRAMで記憶している保留玉数のパチンコ玉を払い出すものである。ここで払い出すパチンコ玉は、計数部30で計数した後に貯留しているパチンコ玉でもよく、また遊技島の補球樋から供給されるパチンコ玉でもよい。
【0043】
計数部30は計数手段の一例であって、パチンコ機10での遊技により遊技者が獲得したパチンコ玉を計数するものである。この計数部30で計数された計数値は、持玉数として制御部22のRAMで記憶される。また計数部30で計数されたパチンコ玉は、遊技島に取り込まれるか、必要に応じて保留玉払出装置26からの払出用に貯留される。
【0044】
次に玉貸ユニット20の作用について説明する。以下においては、ホールコンピュータ60において、貸与方式として内税方式が設定されている例について説明する。この玉貸ユニット20は、遊技場の営業中において、図示しない計数処理と、
図3に示す営業中処理とを、並行して行っている。ここで計数処理は、計数部30による計数が行われると、該計数値を、持玉数として制御部22のRAMで記憶(加算更新)する処理である。以下、
図3〜
図10を参照して、営業中処理及びサブルーチンの各処理を説明する。
【0045】
まず
図3は、玉貸ユニット20の制御部22が行う営業中処理の一例を表すフローチャートである。制御部22は、S01で、カードR/W25によるプリペイドカード2の受付を待機し、S02で、紙幣識別機による紙幣の受付を待機し、S03で、玉貸ボタン15の操作を待機し、S04で、持玉払出ボタンの操作を待機し、S05で、保留玉払出ボタンの操作を待機し、S06で、カード返却ボタン16の操作を待機し、S01〜S06のループを繰り返している。
【0046】
そして制御部22は、S01でプリペイドカード2の受付が有る(YES)と判定した場合には、S100の照合処理(
図4)を行い、S02で紙幣の受付が有る(YES)と判定した場合には、S200の入金処理(
図5)を行い、S03で玉貸ボタン15の操作が有る(YES)と判定した場合には、S300で玉貸処理(
図6)を行い、S04で持玉払出ボタンの操作が有る(YES)と判定した場合には、S400で持玉払出処理を行い、S05で保留玉払出ボタンの操作が有る(YES)と判定した場合には、S500で保留玉払出処理(
図6)を行い、S06でカード返却ボタン16の操作が有る(YES)と判定した場合には、S600でカード返却処理(
図9)を行う。
【0047】
ここでS400の持玉払出処理は、持玉払出操作の受付に基づいて、制御部22のRAMで記憶している持玉数が一単位数以上である場合に、該一単位数の整数倍のパチンコ玉をパチンコ機10から払い出す処理であり、例えば該持玉数が125玉以上であれば該125玉をパチンコ機10から払い出し、持玉数が124玉以下であれば25玉の整数倍をパチンコ機10から払い出す。これによれば、記憶している保留玉を遊技に使用できる。またS500の保留玉払出処理は、保留玉払出操作の受付に基づいて、制御部22のRAMで保留玉数を記憶している場合に、該保留玉数(最高でも24玉)のパチンコ玉を保留玉払出装置26から払い出す処理である。
【0048】
次に
図4は、制御部22が行うサブルーチンである照合処理の一例を表すフローチャートである。制御部22は、前記S01で、カードR/W25によるプリペイドカード2の受付が有る(YES)と判定した場合には、S101で、該カードR/W25によりプリペイドカード2から読み取ったカードIDとプリペイド残額とを示すプリペイド残額照合要求を残額管理装置61に対して送信して、S102で、該残額管理装置61から送信されてくる照合OK通知の受信を待機し、S103で、該残額管理装置61から送信されてくる照合NG通知の受信を待機する。
【0049】
前記プリペイド残額照合要求を受信した残額管理装置61は、該プリペイド残額照合要求が示すカードIDに対応付けて前記残額DBで記憶しているプリペイド残額と、該プリペイド残額照合要求が示すプリペイド残額とが一致するか否かを判定し、一致するならば、照合OK通知を玉貸ユニット20に対して返信し、一致しないならば、照合NG通知を玉貸ユニット20に対して返信する。
【0050】
制御部22は、S102で照合OK通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S104で、前記読み取ったカードIDとプリペイド残額を記憶して、S111に進む。一方、S103で照合NG通知の受信が有る(NO)と判定した場合には、S105で、前記受け付けたプリペイドカード2を排出して、照合処理を終了する。
【0051】
制御部22は、S111で、カードR/W25によりプリペイドカード2から読み取ったカードIDと持玉数とを示す持玉数照合要求を持玉管理装置62に対して送信して、S112で、該持玉管理装置62から送信されてくる照合OK通知の受信を待機し、S113で、該持玉管理装置62から送信されてくる照合NG通知の受信を待機する。
【0052】
前記持玉数照合要求を受信した持玉管理装置62は、該持玉数照合要求が示すカードIDに対応付けて前記持玉DBで記憶している持玉数と、該持玉数照合要求が示す持玉数とが一致するか否かを判定し、一致するならば、照合OK通知を玉貸ユニット20に対して返信し、一致しないならば、照合NG通知を玉貸ユニット20に対して返信する。
【0053】
制御部22は、S112で照合OK通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S114で、前記記憶したカードIDに対応付けて前記読み取った持玉数を記憶して、照合処理を終了する。一方、S113で照合NG通知の受信が有る(NO)と判定した場合には、S115で、前記受け付けたプリペイドカード2を排出して、持玉数照合処理を終了する。
【0054】
次に
図5は、制御部22が行うサブルーチンである入金処理の一例を表すフローチャートである。制御部22は、前記S02で、紙幣識別機23による紙幣の受付が有る(YES)と判定した場合には、S201で、該紙幣の識別がOKであるか否かを判定する。このS201で紙幣の識別がNG(NO)と判定した場合には、S202で、前記受け付けた紙幣を排出して、入金処理を終了する。
【0055】
一方、S201で紙幣の識別がOK(YES)と判定した場合には、S203で、カードR/W25によりプリペイドカード2を受付中であるか否かを判定する。このS203でプリペイドカード2を受付中である(YES)と判定した場合には、S206に進む。一方、S203でプリペイドカード2を受付中でない(NO)と判定した場合には、S204で、プリペイドカードストッカ25bからカードR/W25にプリペイドカード2を搬送してカードIDを読み取り、S205で、該読み取ったカードIDを記憶して、S206に進む。
【0056】
S206では、記憶しているカードIDと前記識別した紙幣の金額である入金額とを示す加算要求を残額管理装置61に対して送信して、S207で、該残額管理装置61から送信されてくる加算完了通知の受信を待機する。
【0057】
前記加算要求を受信した残額管理装置61は、該加算要求が示すカードIDに対応付けて前記残額DBで記憶しているプリペイド残額に対して、該加算要求が示す入金額を加算して、加算完了通知を玉貸ユニット20に対して返信する。
【0058】
制御部22は、S207で加算完了通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S208で、前記受け付けた紙幣を遊技島に取り込み、S209で、前記記憶しているプリペイド残額に対して、前記入金額を加算すると共に、該加算後のプリペイド残額をプリペイドカード2に記録して、入金処理を終了する。
【0059】
次に
図6は、制御部22が行うサブルーチンである玉貸処理の一例を表すフローチャートである。制御部22は、前記S03で、玉貸ボタン15の操作が有る(YES)と判定した場合には、S301で、記憶しているプリペイド残額が零であるか否かを判定する。このS301でプリペイド残額が零である(YES)と判定した場合には、S302で、玉貸操作を無効として、玉貸処理を終了する。
【0060】
一方、S301でプリペイド残額が零でない(NO)と判定した場合には、S303で、該プリペイド残額が予め定められた玉貸設定額(本例では前記単位有価価値である500円)を超えるか否かを判定する。このS303でプリペイド残額が玉貸設定額を超える(YES)、即ちプリペイド残額が500円以上である(YES)と判定した場合には、該玉貸設定額を使用額として特定して、S306に進む。一方、S303でプリペイド残額が玉貸設定額を超えない(NO)、即ちプリペイド残額が500円未満であると判定した場合には、該プリペイド残額を使用額として特定して、S306に進む。
【0061】
S306では、該特定した使用額に相当する玉貸数を算出し、パチンコ機10からの払出数と保留玉数を特定して、S307に進む。ここで使用額に相当する玉貸数は、使用額を前記税込み貸与単価(4.32円)で除算した値の小数点以下を端数処理(本例では四捨五入)した玉数である。従って、使用額がS304で玉貸設定額(即ち単位有価価値の500円)と特定された場合には、玉貸数が116玉,パチンコ機10からの払出数(即ち一単位数25玉の整数倍)が100玉,保留玉数が16玉となる。一方、使用額がS305でプリペイド残額と特定された場合には、該プリペイド残額が400円ならば、玉貸数が93玉,払出数が75玉,保留玉数が18玉となり、該プリペイド残額が300円ならば、玉貸数が69玉,払出数が50玉,保留玉数が19玉となり、該プリペイド残額が200円ならば、玉貸数が46玉,払出数が25玉,保留玉数が21玉となり、該プリペイド残額が100円ならば、玉貸数が23玉,払出数が0玉,保留玉数が23玉となる。
【0062】
S307では、前記S306で特定した保留玉数を、制御部22のRAMで記憶している保留玉数に加算し、S308で、該加算後の保留玉数が前記一単位数である25玉を超えるか否かを判定する。このS308で保留玉数が25玉を超えない(NO)、即ち保留玉数が24玉以下であると判定した場合には、対応するパチンコ機10と通信を行うことにより、S309で、前記S306で特定した払出数のパチンコ玉を該パチンコ機10から払い出すための処理を行って、S313に進む。一方、S308で保留玉数が25玉を超える(YES)、即ち保留玉数が25玉以上であると判定した場合には、対応するパチンコ機10と通信を行うことにより、S310で、前記S306で特定した払出数のパチンコ玉を該パチンコ機10から払い出すための処理を行うと共に、S311で、一単位数である25玉のパチンコ玉を該パチンコ機10から払い出すための処理を行い、S312で、該25玉を制御部22のRAMで記憶している保留玉数から減算して、S313に進む。
【0063】
ここで
図7を参照して、S309,S310,S311の処理において、玉貸ユニット20とパチンコ機10との間で行われる信号のやりとりについて説明する。なお本例では、前記S306で払出数として100玉が特定されたものとする。
【0064】
図7(a)は、S309で100玉の払出が行われる場合である。まずパチンコ機10及び玉貸ユニット20の電源投入時に、両者の間における接続確認が行われると、パチンコ機10の払出制御基板12は、PRDYをLOWとすることにより、PRDY信号線を介して、玉貸ユニット20の制御部22に払出可能信号を送信して(S1)、スタンバイ状態となる。
【0065】
次に玉貸ユニット20の制御部22は、PRDYのLOW(払出可能信号)を受信しているスタンバイ状態において玉貸ボタン15の操作を検出すると、BRDYをLOWとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸可能信号を送信する(S2)。
【0066】
この状態において、玉貸ユニット20の制御部22は、BRQをLOWとすることにより、BRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に単位玉貸要求信号を送信する(S3)。次にパチンコ機10の払出制御基板12は、BRDYのLOW(玉貸可能信号)を受信した状態においてBRQのLOW(単位玉貸要求信号)を受信すると、玉確認センサ(図示外)により一単位数(25玉)のパチンコ玉を貸与する準備(玉貸準備)が整っているか否かを確認し、該玉貸準備が整っていることを条件として、EXSをLOWとすることにより、EXS信号線を介して、玉貸ユニット20の制御部22に単位玉貸準備信号を送信する(S4)。
【0067】
次に該EXSのLOW(単位玉貸準備信号)を受信した玉貸ユニット20の制御部22は、BRQをHIGHとすることにより、BRQ信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に単位玉貸指令信号を送信する(S5)。次に該BRQのHIGH(単位玉貸指令信号)を受信したパチンコ機10の払出制御基板12は、玉払出装置13に対して払出信号を出力し、これに基づいて一単位数のパチンコ玉の払出が行われると共に、該払出の完了に基づいて、EXSをHIGHとすることにより、EXS信号線を介して、玉貸ユニット20の制御部22に単位玉貸完了信号を送信する(S6)。
【0068】
これらS3〜S6の制御を、4回(<1>〜<4>)繰り返すことにより、100玉をパチンコ機10から払い出し、これらの制御の終了に基づいて、BRDYをHIGHとすることにより、BRDY信号線を介して、パチンコ機10の払出制御基板12に玉貸終了信号を送信し(S7)、100玉の払出を終了する。
【0069】
図7(b)は、S310及びS311で125玉の払出が行われる場合である。ここでは前記S3〜S6の制御を、S310で4回(<1>〜<4>)繰り返した後、S311で1回(<5>)行うことにより、125玉をパチンコ機10から払い出す。
【0070】
ここで
図8を参照して、玉貸処理における、パチンコ機10からの払出数と保留玉数の推移の一例を説明する。例えば保留玉数が零,プリペイド残額が2000円の場合において、1回目の玉貸操作が行われると、パチンコ機10から100玉が払い出され、保留玉数として16玉が記憶され、プリペイド残額が1500円に減算される。2回目の玉貸操作が行われると、保留玉数は、新たな16玉が既に記憶されている16玉に加算されて32玉となり、一単位数を超えるので、パチンコ機10から125玉が払い出され、保留玉数から一単位数が減算されて7玉となり、プリペイド残額が1000円に減算される。3回目の玉貸操作が行われると、保留玉数は、新たな16玉が既に記憶されている7玉に加算されて23玉となるが、一単位数を超えないので、パチンコ機10から100玉が払い出され、保留玉数として23玉が記憶され、プリペイド残額が1000円に減算される。1回目の玉貸操作が行われると、保留玉数は、新たな16玉が既に記憶されている23玉に加算されて39玉となり、一単位数を超えるので、パチンコ機10から125玉が払い出され、保留玉数から一単位数が減算されて14玉となり、プリペイド残額が500円に減算される。その後、保留玉払出操作(
図3のS05)が行われると、保留玉払出装置26から保留玉数14玉が払い出され(同S500)、該保留玉数が零となる。
【0071】
このように、記憶している保留玉数に応じて、玉貸操作の受付に基づいてパチンコ機10から払い出されるパチンコ玉の数が変化する。即ち、保留玉数が25玉を超えないならばS309で100玉がパチンコ機10から払い出され、保留玉数が25玉を超えるならばS310で100玉,S311で25玉がパチンコ機10から払い出される。これによれば、玉貸処理が行われる毎に、一単位数に満たない数のパチンコ玉を玉貸ユニット20から払い出すのを防止できる。そして、玉貸処理により生ずる一単位数に満たない数のパチンコ玉が、既に記憶している保留玉数に加算され、該加算後の保留玉数が一単位数に達していれば、次回の玉貸処理ではなく今回の玉貸処理において、再度の玉貸操作無しで、該保留玉数のうちの一単位数のパチンコ玉がパチンコ機10から払い出されるので、遊技者の利便に資することができる。
【0072】
図6に戻り、S313では、記憶しているカードIDと前記使用額とを示す減算要求を残額管理装置61に対して送信して、S314で、該残額管理装置61から送信されてくる減算完了通知の受信を待機する。
【0073】
前記減算要求を受信した残額管理装置61は、該減算要求が示すカードIDに対応付けて前記残額DBで記憶しているプリペイド残額から、該減算要求が示す使用額を減算して、減算完了通知を玉貸ユニット20に対して返信する。
【0074】
制御部22は、S314で減算完了通知の受信が有る(YES)と判定した場合には、S315で、記憶しているプリペイド残額から、前記使用額を減算すると共に、該減算後のプリペイド残額をプリペイドカード2に記録する。なお減算後のプリペイド残額が零である場合には、制御部22のRAMで記憶している持玉数が零ならば、同じく制御部22のRAMで記憶しているカードIDを消去して、プリペイドカード2をカードストッカ25bに収納する。
【0075】
そしてS316で、制御部22のRAMで記憶している保留玉数が9玉を超えるか否かを判定する。このS316で保留玉数が9玉を超えない(NO)、即ち保留玉数が8玉以下であると判定した場合には、S317で、
図9(a)に示す画面をディスプレイ24に表示して、玉貸処理を終了する。一方、S316で保留玉数が9玉を超える(YES)、即ち保留玉数が9玉以上であると判定した場合には、S318で、
図9(b)に示す画面をディスプレイ24に表示して、玉貸処理を終了する。
【0076】
これら
図9(a)(b)では、前述の如く、制御部22のRAMで記憶している持玉数及び保留玉数と、持玉払出操作を受け付ける「持玉払出ボタン」と、保留玉払出操作を受け付ける「保留玉払出ボタン」とが表示される。それに加えて、
図9(a)では、保留玉数が0〜8玉で、次の玉貸処理で発生する新たな保留玉数16玉が加算されても一単位数に到達せず、該保留玉数の払出は行われないので、『次の玉貸では、100玉払い出されます』と表示される。一方、
図9(b)では、保留玉数が9〜24玉で、次の玉貸処理で発生する新たな保留玉数16玉が加算されると一単位数に到達し、該保留玉数の払出が行われるので、『次の玉貸では、125玉払い出されます』と表示される。これによれば、記憶している保留玉数に応じて、玉貸操作の受付に基づいてパチンコ機10から払い出されるパチンコ玉の数が変化することを、遊技者に分かり易く告知することができる。
【0077】
以上に説明したように、この玉貸処理によれば、玉貸処理により生ずる一単位数に満たない数のパチンコ玉が保留玉数として記憶され、該保留玉数が一単位数に達した場合に、該一単位数がパチンコ機10から払い出されるので、玉貸処理が行われる毎に該一単位数に満たない数のパチンコ玉を玉貸ユニット20から払い出すのを防止できる。また、プリペイドカード2の記録情報から特定されるプリペイド残額に100円未満の端数額が生じないので、該プリペイド残額の精算を行う精算装置(図示外)において、100円未満の硬貨を払い出す必要がない。
【0078】
次に
図10は、制御部22が行うサブルーチンであるカード返却処理の一例を表すフローチャートである。制御部22は、前記S06で、カード返却ボタン16の操作が有る(YES)と判定した場合には、S601で、制御部22のRAMで記憶している持玉数が零であるか否かを判定する。このS601で持玉数が零でない(NO)と判定した場合には、S603に進む。
【0079】
一方、S601で持玉数が零である(YES)と判定した場合には、S602で、制御部22のRAMで記憶しているプリペイド残額が零であるか否かを判定する。このS602でプリペイド残額が零でない(NO)と判定した場合には、S603で、制御部22のRAMで記憶している保留玉数が有るか否かを判定する。このS603で保留玉数が有る(YES)と判定した場合には、S604で、該保留玉数のパチンコ玉を保留玉払出装置26から払い出すと共に、該払出を行った旨をディスプレイ24に表示することにより報知し、S605で、制御部22のRAMで記憶している保留玉数を零に更新し、S606で、制御部22のRAMで記憶しているカードID,残額,及び持玉数を消去し、S607で、受付中のプリペイドカード2を返却して、カード返却処理を終了する。またS603で保留玉数が無い(NO)と判定した場合には、S606に進む。
【0080】
前記S602でプリペイド残額が零である(YES)と判定した場合には、S611で、制御部22のRAMで記憶している保留玉数が有るか否かを判定する。このS611で保留玉数が有る(YES)と判定した場合には、S612で、該保留玉数のパチンコ玉を保留玉払出装置26から払い出すと共に、該払出を行った旨をディスプレイ24に表示することにより報知し、S613で、制御部22のRAMで記憶している保留玉数を零に更新して、カード返却処理を終了する。またS611で保留玉数が無い(NO)と判定した場合には、S614で、カード返却操作を無効にして、カード返却処理を終了する。
【0081】
これによれば、カード返却操作の受付に基づいて、記憶している保留玉数のパチンコ玉を払い出す(S604又はS612)ので、該保留玉数が払出忘れになるのを防止できる。
【0082】
[2.第2実施形態に係る玉貸ユニット20]
次に第2実施形態に係る玉貸ユニット20について説明する。前記第1実施形態では、
図6に示す玉貸処理において、保留玉数が一単位数(25玉)に達した場合に(S308でYES)、該保留玉数のうちの一単位数のパチンコ玉をパチンコ機10から払い出す処理(S311)を行う例について説明したが、この第2実施形態では、
図11に示す玉貸処理において、保留玉数が玉貸設定額分の玉貸数(500円分の116玉)に達した場合に、玉貸処理を実行可能な回数が増加することを特徴とする。以下、
図11に示す玉貸処理について説明するが、
図6の玉貸処理で説明したのと同一の処理については、同一のステップ番号を付して説明を省略する。
【0083】
制御部22は、前記S03で、玉貸ボタン15の操作が有る(YES)と判定した場合には、S301aで、制御部22のRAMで記憶している保留玉数が玉貸設定額分の玉貸数(500円分の116玉)を超えるか否かを判定する。このS301aで保留玉数が玉貸設定額分の玉貸数を超えない(NO)と判定した場合には、前記S301に進み、前記S315までの処理を行うが、前記S308,S310,S311,S312の処理は第1実施形態に特有の処理であるため行わない。
【0084】
S315の後、S316’では、制御部22のRAMで記憶している保留玉数が玉貸設定額分の玉貸数(500円分の116玉)を超えるか否かを判定する。このS316’で保留玉数が玉貸設定額分の玉貸数を超えない(NO)、即ち保留玉数が115玉以下であると判定した場合には、S317’で、
図9(c)に示す画面をディスプレイ24に表示して、玉貸処理を終了する。一方、S316’で保留玉数が玉貸設定額分の玉貸数を超える(YES)、即ち保留玉数が116玉以上であると判定した場合には、S318’で、
図9(d)に示す画面をディスプレイ24に表示して、玉貸処理を終了する。
【0085】
これら
図9(c)(d)では、前述の如く、制御部22のRAMで記憶している持玉数及び保留玉数と、持玉払出操作を受け付ける「持玉払出ボタン」と、保留玉払出操作を受け付ける「保留玉払出ボタン」とが表示される。それに加えて、
図9(c)では、保留玉数が115玉以下で、次の玉貸処理では該保留玉数を使用した貸与処理は行われないので、『保留玉数が116玉以上になると、1回多く玉貸できます』と表示される。一方、
図9(d)では、保留玉数が116玉以上で、次の玉貸処理では該保留玉数を使用した貸与処理が行われるので、『保留玉数が116玉以上になったので、1回多く玉貸できます』と表示される。
【0086】
前記S301aで保留玉数が玉貸設定額分の玉貸数を超える(YES)と判定した場合には、S306’で、当該保留玉数のうちの、パチンコ機10からの払出数と、残存する保留玉数とを特定して、S309’に進む。ここで記憶している保留玉数が116玉以上124玉以下であれば、払出数として100玉が特定され、記憶している保留玉数が125玉以上であれば、払出数として125玉が特定される。S309’では、該S306’で特定した払出数のパチンコ玉をパチンコ機10から払い出すための処理を行い、S312’で、該払出数を制御部22のRAMで記憶している保留玉数から減算して、玉貸処理を終了する。
【0087】
即ち、玉貸処理により生ずる一単位数に満たない数のパチンコ玉が保留玉数として記憶され、該保留玉数が玉貸設定額分の玉貸数に達した場合に、玉貸処理を実行可能な回数が増加し、次の玉貸操作により、当該保留玉数を使用した玉貸処理が行われるので、玉貸処理が行われる毎に該一単位数に満たない数のパチンコ玉を玉貸ユニット20から払い出すのを防止できる。また、プリペイドカード2の記録情報から特定されるプリペイド残額に100円未満の端数額が生じないので、該プリペイド残額の精算を行う精算装置(図示外)において、100円未満の硬貨を払い出す必要がない。
【0088】
以上に説明したように、本発明は、玉貸処理により発生する保留玉数を記憶する点に特徴が有る。ここで仮に、玉貸処理において、単位有価価値(500円)を使用し、消費税を徴収することにより端数額が発生する場合に、該端数額を累計記憶しておき、累計額が単位有価価値に達したら使用するように構成すると、記録媒体が返却される際に、該端数額が記録媒体に記録されるので、該端数額が売上として計上されないところ、本発明では、玉貸処理において、単位有価価値を使用すると、端数額ではなく保留玉数を記憶するので、該単位有価価値の全額が売上として計上されるので、遊技場の売上向上に資することができる。
【0089】
[3.変形例]
最後に、本発明の変形例について説明する。
【0090】
上記の実施形態では、
図1に示すように、遊技機が、遊技用装置と通信を行って遊技媒体(パチンコ玉)を払い出すパチンコ機10である例について説明したが、これに限らず、該遊技機は、遊技用装置と通信を行って遊技媒体(メダル)を払い出すスロットマシンであってもよい。この遊技機がスロットマシンである場合の遊技用装置は、貸与操作の受付に基づいて、単位有価価値に相当する数のメダル(例えば消費税率8%の場合に、1000円に相当する46枚のメダル)を貸与するメダル貸処理を行うメダル貸ユニットとなり、該メダル貸処理として、単位有価価値に相当する数のメダルのうち、予め定められた一単位数(例えば5枚)の整数倍のメダルを、前記スロットマシンから払い出すための第1払出処理と、前記一単位数に満たない数のメダルを、保留メダル数として記憶部に記憶させる記憶処理とを行う。そして前記第1実施形態に相当するメダル貸ユニットでは、記憶している保留メダル数が前記一単位数に達した場合に、該保留メダル数のうちの前記一単位数のメダルを前記スロットマシンから払い出すための第2払出処理を実行可能である。また前記第2実施形態に相当するメダル貸ユニットでは、記憶している保留メダル数が前記単位有価価値に相当する遊技媒体の数に達した場合に、メダル貸処理を実行可能な回数が増加する。
【0091】
上記の実施形態では、
図1に示すように、ホールコンピュータ60,残額管理装置61,及び持玉管理装置62が、それぞれ別体である例について説明したが、、該ホールコンピュータ60,残額管理装置61,及び持玉管理装置62の二つ以上が一体であってもよい。
【0092】
上記の実施形態では、
図1に示すように、残額管理装置61において、消費税率及び貸与方式の設定が行われる例について説明したが、該設定は、持玉管理装置62やホールコンピュータ60において行われるものであってもよい。
【0093】
上記の実施形態では、記録媒体(プリペイドカード2)が、プリペイド残額を記録している例について説明したが、該プリペイド残額は記録していないものであってもよい。また記録媒体は、持玉数を記録していない例について説明したが、該持玉数を記録しているものであってもよい。
【0094】
上記の実施形態では、記録媒体がプリペイドカード2である例について説明したが、該記録媒体は、会員登録した遊技者に対して発行される会員カードであってもよい。
【0095】
上記の実施形態では、
図3のS500に示す保留玉払出処理で、玉貸ユニット20の下方に設けられる保留玉払出装置26からパチンコ玉を払い出す例について説明したが、該保留玉払出装置26を玉貸ユニット20の中程に設け、当該保留玉払出装置26から払い出されたパチンコ玉がノズルを介してパチンコ機10の上皿に供給されるようにしてもよい。
【0096】
上記の実施形態では、
図3のS500に示す保留玉払出処理で、保留玉払出装置26からパチンコ玉を払い出す例について説明したが、計数部30において、計数したパチンコ玉を貯留しておき、保留玉払出処理で、該計数部30からパチンコ玉を払い出すものであってもよい。
【0097】
上記の第1実施形態では、
図6の玉貸処理において、保留玉数が記憶され、該保留玉数が一単位数に達した場合に、一単位数のパチンコ玉がパチンコ機10から払い出される例について説明したが、該保留玉数を記憶せずに直ちに払い出す設定を可能とし、当該設定がされた場合には、保留玉数を記憶せずに直ちに払い出すようにしてもよく、これによれば、遊技場のニーズに合った運営を行うことができる。
【0098】
上記の実施形態では、
図10のカード返却処理において、保留玉数が有る場合には、カード返却操作に基づいて、該保留玉数のパチンコ玉が保留玉払出装置26から払い出される例について説明したが、該保留玉数を記録媒体の記録情報から特定可能とする(保留玉数を記録媒体に記録するか、カードIDと対応付けて保留玉数を管理装置で記憶させる)設定を可能とし、当該設定がされた場合には、カード返却操作に基づいて、該保留玉数を記録媒体の記録情報から特定可能とするようにしてもよく、これによれば、遊技場のニーズに合った運営を行うことができる。
【0099】
上記の第2実施形態では、
図11の玉貸処理において、制御部22のRAMで記憶している保留玉数が玉貸設定額分の玉貸数(500円分の116玉)を超える場合に(S301aでYES)、玉貸操作に基づいて、パチンコ機10からパチンコ玉が払い出される例について説明したが、該保留玉数が一単位数の所定倍(例えば4倍の100玉)を超える場合に、玉貸操作に基づいて、該一単位数の所定倍のパチンコ玉がパチンコ機10から払い出されるようにしてもよい。
【0100】
上記の第2実施形態では、
図11の玉貸処理において、制御部22のRAMで記憶している保留玉数が玉貸設定額分の玉貸数(500円分の116玉)を超える場合に(S3016’でYES)、次回の玉貸操作で残度数を使用することなくパチンコ玉の払出が行われる例について説明したが、これに限らず、該保留玉数が玉貸設定額分の玉貸数を超える場合に、該玉貸設定額分の残度数(5度数)を増加させ、次回の玉貸操作で該増加した残度数を使用してパチンコ玉の払出が行われるようにしてもよく、この場合には、S301a,S306’,S309’,S312’の処理が不要となる。即ち、「制御部22のRAMで記憶している保留玉数が玉貸設定額分の玉貸数を超える場合に、玉貸処理を実行可能な回数が増加する処理」には、残度数を増加させずに玉貸処理を実行可能とする処理と、残度数を増加させることにより玉貸処理を実行可能とする処理とが含まれる。
【0101】
上記の実施形態では、
図6及び
図11の玉貸処理において、
図6の変形例に示すように、S315の後、S315aで、制御部22のRAMで記憶しているプリペイド残額が零であるか否かを判定し、YESならば、S315bで、制御部22のRAMで記憶している保留玉数が有るか否かを判定し、YESならば、S315cで、該保留玉数のパチンコ玉を保留玉払出装置26から払い出すと共に、該払出を行った旨をディスプレイ24に表示することにより報知し、S315dで、制御部22のRAMで記憶している保留玉数を零に更新して、S316又はS316’に進むようにしてもよい。即ち、プリペイド残額が玉貸処理により零となった場合に、該玉貸処理に続いて、制御部22のRAMで記憶している保留玉数のパチンコ玉を払い出すようにしてもよく、これによれば、記憶している保留玉数が払出忘れになるのを防止できる。