(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
半導体の3−5族または2−6族化合物半導体物質を用いた発光ダイオード(Light Emitting Diode)やレーザーダイオードのような発光素子は、薄膜成長技術及び素子材料の開発によって赤色、緑色、青色及び紫外線などの様々な色を具現することができ、蛍光物質を用いたり、色を組み合わせたりすることによって効率の良い白色光線も具現可能であり、蛍光灯、白熱灯などの既存の光源に比べて低消費電力、半永久的な寿命、速い応答速度、安全性、環境親和性などの長所を有する。
【0003】
したがって、光通信手段の送信モジュール、LCD(Liquid Crystal Display)表示装置のバックライトを構成する冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescence Lamp)を代替する発光ダイオードバックライト、蛍光灯や白熱電球を代替することができる白色発光ダイオード照明装置、自動車のヘッドライト及び信号灯にまでその応用が拡大されている。
【0004】
図1Aは、従来の発光素子パッケージを示す図であり、
図1Bは、
図1Aの'A'領域を詳細に示した図である。
【0005】
従来の発光素子パッケージ100Aは、パッケージボディー110a,110b,110c,110dにキャビティ構造が形成され、キャビティの底面に発光素子10が配置され、キャビティの底面のパッケージボディー110bと発光素子10とをペースト層120を介してボンディングすることができる。
【0006】
発光素子10の第1電極10a及び第2電極10bは、キャビティの底面のパッケージボディー110bに配置された電極パッド130a,130bとワイヤ140a,140bを介して電気的に接続可能である。
【0007】
キャビティの内部にはモールディング部160が充填され、モールディング部160は蛍光体170を含むことができ、発光素子10から放出された第1波長領域の光が蛍光体170を励起させ、蛍光体170から第2波長領域の光が放出される。
【0008】
しかし、上述した従来の発光素子パッケージは、次のような問題点がある。
【0009】
パッケージボディー110c,110dとモールディング部160との間に水分(moisture)やエア(air)が浸透することがあり、水分とエアは発光素子10に吸収されて、発光素子10の光特性や電気的特性などを低下させることがある。
【0010】
図2は、従来の発光素子パッケージの他の実施例を示す図であり、
図3Aは、
図2の'B'領域を詳細に示した図であり、
図3Bは、
図2の'C'領域を詳細に示した図である。
【0011】
図2及び
図3Aにおいて、ペースト層120は、シリコン(Si)、銀(Ag)またはエポキシを含むことができ、特に、炭素化合物などの有機物125を含むことができる。発光素子10から紫外線(UV)波長領域の光を放出するとき、
図3Aに示すように、UVによってペースト層120内の有機物125が化学反応などを起こすことがあり、有機物125がUVと反応して、ペースト層120が変色したり、結合力が低下したりすることがある。
【0012】
図2及び
図3Bにおいて、モールディング部160は、シリコンやエポキシを含むことができ、特に、炭素化合物などの有機物175を含むことができる。発光素子10から紫外線(UV)波長領域の光を放出するとき、
図3Bに示すように、UVによってモールディング部160内の有機物175が化学反応などを起こすことがあり、有機物175がUVと反応して、モールディング部160が変色することがある。
【0013】
図4Aは、従来の発光素子パッケージの更に他の実施例を示す図であり、
図4Bは、
図4Aの発光素子パッケージから放出された光の分布を示す図である。
【0014】
従来の発光素子パッケージ100Cは、パッケージボディー110に第1リードフレーム121及び第2リードフレーム122が配置され、第1リードフレーム121及び第2リードフレーム122に発光素子10が電気的に接続される。
【0015】
第1リードフレーム121及び第2リードフレーム122はパッケージボディー110を貫通して配置され、パッケージボディー110の一面に発光素子10が配置され、発光素子10の第1電極10a及び第2電極10bは、第1リードフレーム121及び第2リードフレーム122にそれぞれワイヤ141,142を介して電気的に接続可能である。
【0016】
発光素子10上にレンズ150が配置されて、発光素子10から放出された光の進路を変更することができる。レンズ150の断面は、図示のように、発光素子10と対応する中央領域の高さが低い形状にすることができる。
【0017】
図4Aに示された発光素子パッケージから放出される光は、
図4Bに示すように、60度〜90度の角度範囲で進行する光がほとんどであり、したがって、発光素子パッケージの前方に進行する光の光量が少なすぎることがある。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、上記の目的を具体的に実現できる本発明の実施例を、添付の図面を参照して説明する。
【0027】
本発明に係る実施例の説明において、各構成要素(element)の「上(上部)または下(下部)(on or under)」に形成されると記載される場合において、上(上部)または下(下部)は、2つの構成要素が互いに直接(directly)接触したり、一つ以上の他の構成要素が前記2つの構成要素の間に配置されて(indirectly)形成されることを全て含む。また、「上(上部)または下(下部)」と表現される場合、一つの構成要素を基準として上側方向のみならず、下側方向の意味も含むことができる。
【0028】
図5は、発光素子パッケージの第1実施例を示す図である。
【0029】
実施例に係る発光素子パッケージ200は、パッケージボディーが複数個のセラミック層210a,210b,210c,210dからなる。パッケージボディーは、高温同時焼成セラミック(High Temperature Cofired Ceramics、HTCC)または低温同時焼成セラミック(Low Temperature Cofired Ceramics、LTCC)技術を用いて具現することができる。
【0030】
パッケージボディーが多層のセラミック基板である場合、各層の厚さは同一であってもよく、異なっていてもよい。パッケージボディーは、窒化物または酸化物の絶縁性材質からなることができ、例えば、SiO
2、Si
xO
y、Si
3N
y、SiO
xN
y、Al
2O
3またはAlNを含むことができる。
【0031】
一部のセラミック層210a,210bは発光素子パッケージ200またはキャビティ(cavity)の底をなすことができ、他の一部のセラミック層210c,210dはキャビティの側壁をなすことができる。
【0032】
上述した複数個のセラミック層210a,210bからなるキャビティの底面に発光素子10が配置され、発光素子10は2つ以上配置されてもよい。
【0033】
発光素子10は、サブマウント250上に配置されており、金属で共晶(eutectic)接合されてもよい。サブマウント250は、無機物ペースト層220を介してキャビティの底面に接触するか、または結合されてもよい。サブマウント250が配置されるキャビティの底面にはセラミック層210bが配置されるか、または放熱部280が配置されてもよい。
【0034】
無機物ペースト層220は、炭素化合物などの有機物を含まずに無機物のみからなることができ、より詳細には、導電性または非導電性の無機物を含むことができ、特に、Au、Ag及びSnのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0035】
発光素子10から紫外線(UV)波長領域の光を放出するとき、無機物ペースト層220内の無機物がUVと反応しないので、無機物ペースト層220は変色せず、結合力が低下することもない。
【0036】
放熱部280は、熱伝導性に優れた物質からなることができ、特に、CuW(copper−tungsten)からなることができ、
図5では、一つの放熱部280が図示されているが、2つ以上の放熱部に分かれて配置されてもよい。
【0037】
放熱部280はセラミック層210a,210bの内部に配置することができ、放熱部280及びセラミック層210a,210bの上には、図示していないが、他のセラミック層が薄く配置されて、セラミック層210a,210bの熱膨張を防止することができる。
【0038】
図6A及び
図6Bは、発光素子パッケージ内の発光素子の一実施例を示す図である。
【0039】
図6Aを参照すると、発光素子10は、基板11にバッファ層12及び発光構造物が配置される。
【0040】
基板11は、半導体物質の成長に適した物質やキャリアウエハで形成することができ、熱伝導性に優れた物質で形成することができ、伝導性基板または絶縁性基板を含むことができる。例えば、サファイア(Al
2O
3)、SiO
2、SiC、Si、GaAs、GaN、ZnO、GaP、InP、Ge、Ga
2O
3のうち少なくとも一つを使用することができる。
【0041】
バッファ層12は、基板11と発光構造物との間の材料の格子不整合及び熱膨張係数の差を緩和するためのものであり、バッファ層12の材料は、3族−5族化合物半導体、例えば、AlN以外に、AlAs、GaN、InN、InGaN、AlGaN、InAlGaN、AlInNのうち少なくとも一つで形成することができる。
【0042】
サファイアなどで基板11を形成し、基板11上にGaNやAlGaNを含む発光構造物が配置されるとき、GaNやAlGaNとサファイアとの間の格子不整合(lattice mismatch)が非常に大きく、これらの間に熱膨張係数の差も非常に大きいため、結晶性を悪化させる転位(dislocation)、メルトバック(melt−back)、クラック(crack)、ピット(pit)、表面モルホロジー(surface morphology)の不良などが発生し得るため、バッファ層12を使用することができる。
【0043】
バッファ層12と発光構造物との間にはアンドープGaN層13やAlGaN層が配置されて、発光構造物内に上述した転位などが伝達されることを防止することができる。また、バッファ層12内でも転位が遮断されることで、高品質/高結晶性のバッファ層の成長が可能である。
【0044】
発光構造物は、第1導電型半導体層14、活性層15及び第2導電型半導体層16を含んでなる。
【0045】
第1導電型半導体層14は、III−V族、II−VI族などの化合物半導体で具現することができ、第1導電型ドーパントがドープされていてもよい。第1導電型半導体層14は、Al
xIn
yGa
(1−x−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体物質、AlGaN、GaN、InAlGaN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInPのいずれか一つ以上で形成することができる。
【0046】
第1導電型半導体層14がn型半導体層である場合、第1導電型ドーパントは、Si、Ge、Sn、Se、Teなどのようなn型ドーパントを含むことができる。第1導電型半導体層14は単層または多層に形成することができ、これに限定されない。
【0047】
発光素子10が紫外線(UV)、深紫外線(Deep UV)または無分極発光素子である場合、第1導電型半導体層14は、InAlGaN及びAlGaNのうち少なくとも一つを含むことができ、第1導電型半導体層14がAlGaNからなる場合、Alの含量は50%であってもよい。紫外線や深紫外線を放出する発光素子の場合、GaNで深紫外線が多く吸収されるので、発光構造物の材料としてAlGaNを使用することができる。
【0048】
活性層15は、第1導電型半導体層14と第2導電型半導体層16との間に配置され、単一井戸構造、多重井戸構造、単一量子井戸構造、多重量子井戸(MQW:Multi Quantum Well)構造、量子点構造または量子線構造のいずれか一つを含むことができる。
【0049】
活性層15は、III−V族元素の化合物半導体材料を用いて、井戸層と障壁層、例えば、AlGaN/AlGaN、InGaN/GaN、InGaN/InGaN、AlGaN/GaN、InAlGaN/GaN、GaAs(InGaAs)/AlGaAs、GaP(InGaP)/AlGaPのいずれか一つ以上のペア構造で形成することができるが、これに限定されない。井戸層は、障壁層のエネルギーバンドギャップよりも小さいエネルギーバンドギャップを有する物質で形成することができる。特に、実施例による活性層15は、紫外線または深紫外線波長の光を生成することができ、このとき、活性層15は、多重量子井戸構造からなることができ、詳細には、Al
xGa
(1−x)N(0<x<1)を含む量子障壁層とAlyGa
(1−y)N
(0<x<y<1)を含む量子井戸層とのペア構造が1周期以上である多重量子井戸構造であってもよく、ここで、量子井戸層は、後述する第2導電型のドーパントを含むことができる。
【0050】
第2導電型半導体層16は半導体化合物で形成することができる。第2導電型半導体層16は、III−V族、II−VI族などの化合物半導体で具現することができ、第2導電型ドーパントがドープされていてもよい。第2導電型半導体層16は、例えば、In
xAl
yGa
1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体物質、AlGaN、GaN、AlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInPのいずれか一つ以上で形成することができる。
【0051】
第2導電型半導体層16がp型半導体層である場合、第2導電型ドーパントは、Mg、Zn、Ca、Sr、Baなどのようなp型ドーパントであってもよい。第2導電型半導体層16は単層または多層に形成することができ、これに限定されない。もし、発光素子10が紫外線(UV)、深紫外線(Deep UV)または無分極発光素子である場合、第2導電型半導体層16は、InAlGaN及びAlGaNのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0052】
図示していないが、活性層15と第2導電型半導体層16との間には電子遮断層(Electron blocking layer)を配置することができ、超格子(super lattice)構造の電子遮断層を配置することができる。超格子は、例えば、第2導電型ドーパントでドープされたAlGaNを配置することができ、アルミニウムの組成比を異ならせたGaNが層(layer)をなして、複数個が互いに交互に配置されてもよい。
【0053】
発光構造物上にはGaN17が配置されて、第2電極10bから第2導電型半導体層16へ広い面積に均一に電流が供給されるようにすることができる。
【0054】
基板11が絶縁性基板である場合、第1導電型半導体層14に電流を供給するために、GaN17から第1導電型半導体層14の一部までメサエッチングして、第1導電型半導体層14の一部を露出することができる。
【0055】
露出された第1導電型半導体層14上に第1電極10aを配置し、GaN17上に第2電極10bを配置することができる。第1電極10a及び/または第2電極10bは、導電性物質、例えば、金属で形成することができ、より詳細には、Ag、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hf及びこれらの選択的な組み合わせからなることができ、単層または多層構造で形成することができる。
【0056】
図6Bに垂直型発光素子が示されている。
図6Bを参照すると、第1導電型半導体層14、活性層15及び第2導電型半導体層16を含む発光構造物上にアンドープGaN13が配置され、アンドープGaN13の表面には凹凸が形成されて、光抽出構造を向上させることができる。
【0057】
アンドープGaN13の上部には第1電極10aを配置することができ、発光構造物の下部には第2電極を配置することができ、オーミック層18a、反射層18b、接合層18c及び導電性支持基板18dが第2電極として作用することができる。
【0058】
発光構造物の周辺にはパッシベーション層19を配置することができ、パッシベーション層19は絶縁物質からなることができ、絶縁物質は非導電性の酸化物や窒化物からなることができる。一例として、前記パッシベーション層19は、シリコン酸化物(SiO
2)層、酸化窒化物層、酸化アルミニウム層からなることができる。
【0059】
オーミック層18aは、約200Åの厚さを有することができる。オーミック層18aは、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al−Ga ZnO)、IGZO(In−Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、及びNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んで形成されてもよく、これらの材料に限定されるものではない。
【0060】
反射層18bは、アルミニウム(Al)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、あるいは、Al、Ag、PtまたはRhを含む合金を含む金属層からなることができる。アルミニウムや銀などは、活性層15で発生した光を効果的に反射して、発光素子の光抽出効率を大きく改善することができる。
【0061】
導電性支持基板(metal support)18dは、電気伝導度に優れた金属を使用することができ、発光素子の作動時に発生する熱を十分に発散させなければならないので、熱伝導度の高い金属を使用することができる。
【0062】
導電性支持基板18dは、金属または半導体物質などで形成することができる。また、電気伝導性と熱伝導性の高い物質で形成することができる。例えば、モリブデン(Mo)、シリコン(Si)、タングステン(W)、銅(Cu)及びアルミニウム(Al)で構成される群から選択される物質、またはこれらの合金からなることができ、また、金(Au)、銅合金(Cu Alloy)、ニッケル(Ni)、銅−タングステン(Cu−W)、キャリアウエハ(例:GaN、Si、Ge、GaAs、ZnO、SiGe、SiC、SiGe、Ga
2O
3など)等を選択的に含むことができる。
【0063】
前記導電性支持基板18dは、全体窒化物半導体に反りをもたらすことなく、スクライビング(scribing)工程及びブレーキング(breaking)工程を通じて別個のチップに容易に分離できる程度の機械的強度を有することができる。
【0064】
接合層18cは、反射層18bと導電性支持基板18dとを結合することができ、金(Au)、錫(Sn)、インジウム(In)、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)及び銅(Cu)で構成される群から選択される物質、またはこれらの合金で形成することができる。
【0065】
オーミック層18a及び反射層18bは、スパッタリング法や電子ビーム蒸着法により形成することができ、導電性支持基板18dは、電気化学的な金属蒸着方法や共晶(Eutetic)メタルを用いたボンディング方法などで形成するか、または別途の接合層18cを形成することができる。
【0066】
発光素子10は、上述した水平型発光素子や垂直型発光素子の他に、フリップチップタイプで配置されてもよい。
【0067】
発光素子10の第1電極10a及び第2電極10bは、サブマウント250上の2つのボンディングパッド250a,250bと、ワイヤ240a,240bを介してそれぞれ電気的に接続可能である。サブマウント250上の2つのボンディングパッド250a,250bは、キャビティの底面に配置された2つの電極パッド230a,230bと、ワイヤ245a,245bを介してそれぞれ電気的に接続可能である。上述した電極パッド230a,230b及びボンディングパッド250a,250bはAuなどの無機物からなることができる。
【0068】
上述したワイヤ240a,240b,245a,245bもAuなどの無機物からなり、1〜1.5ミル(mil)の直径を有することができ、薄すぎると、切れたり損傷することがあり、厚すぎると、光を遮断したり吸収することがある。ここで、1ミル(mil)は、約1/40ミリメートルである。
【0069】
発光素子10及びワイヤ240a,240b,245a,245bを取り囲むキャビティの内部には、蛍光体を含むモールディング部が配置されてもよいが、エア(air)が充填されるか、または真空状態であってもよい。
【0070】
発光素子10の周りにはAR(Anti−Reflection)コーティング層300を配置することができ、ARコーティング層300は、炭素化合物などの有機物を含まずに無機物のみからなることができ、より詳細には、MgF
2、SiO
2及びTiO
2のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0071】
最上端に配置されたセラミック層210d上にはカバー層290を配置することができる。カバー層290は透光性ガラスからなることができ、カバー層290とセラミック層210dとは無機物ペースト層290aを介して結合することができ、無機物ペースト層290aの組成は、上述した無機物ペースト層220と同一であってもよい。
【0072】
他の例として、カバー層290とセラミック層210dとは共晶接合(Eutectic Bonding)または溶接(Welding)などの方法で固定されて、キャビティの内部を密封(Hermetic Sealing)することができる。
【0073】
そして、カバー層290の縁にリード295が配置されて、カバー層290の縁を密封することができる。
【0074】
無機物ペースト層290aは、炭素化合物などの有機物を含まずに無機物のみからなることができ、より詳細には、導電性または非導電性の無機物を含むことができ、特に、Au、Ag及びSnのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0075】
発光素子10から紫外線(UV)波長領域の光を放出するとき、無機物ペースト層290a内の無機物がUVと反応しないので、無機物ペースト層が変色せず、結合力が低下することもない。
【0076】
図7A及び
図7Bは、
図5の発光素子の周辺を詳細に示した図であり、
図7Cは、
図5のARコーティング層の作用を示す図である。
【0077】
図7Aにおいて、ARコーティング層300は、発光素子10の上部面と側面を覆いながら配置されており、ARコーティング層300の一部はサブマウント250の一部にも配置されている。
【0078】
ボンディングパッド250a,250bと第1電極10a及び第2電極10bなどの厚さは互いに異なっていてもよいが、これらの厚さはいずれもARコーティング層300の厚さよりも厚くすることができる。このとき、ARコーティング層300の外部に突出したボンディングパッド250a,250bと第1電極10a及び第2電極10bにワイヤ240a,240bをボンディングすることができる。
【0079】
図7Aにおいて、ARコーティング層300は、ボンディングパッド250a,250bと重ならないように、発光素子10からボンディングパッド250a,250bの内側面にまで配置することができる。
【0080】
図7Bに示された実施例では、ARコーティング層300が延びて、サブマウント250の上部面と側面にまで配置される点で
図7Aの実施例と異なる。
【0081】
キャビティの内部に水分(moisture)やエア(air)が浸透することがあり、キャビティの内部が真空ではなく、樹脂などでモールディング部が充填されても、水分やエアが浸透し得る。このとき、
図7Cに示すように、水分やエアがARコーティング層300によって遮断されて、発光素子の光特性や電気特性が低下することがない。
【0082】
図8A及び
図8Bは、発光素子パッケージの第2実施例及び第3実施例を示す図である。
【0083】
図8Aに示された実施例では、無機物からなるカバー層290の上部面にARコーティング層291が配置され、
図8Bに示された実施例では、無機物からなるカバー層290の下部面にARコーティング層292が配置されている。
図8A及び
図8Bにおいて、発光素子10の周辺にARコーティング層が形成されていないが、
図7A又は
図7Bの実施例のように形成されてもよい。
【0084】
本実施例において、カバー層290の少なくとも一面に配置されたARコーティング層291,292が、発光素子パッケージの外部からキャビティの内部に水分(moisture)やエア(air)の浸透を防止するので、発光素子の光特性や電気特性が低下することがない。
【0085】
図9A及び
図9Bは、発光素子パッケージの第4実施例及び第5実施例を示す図である。図示した実施例では、カバー層290の両側面にARコーティング層291,292を配置することができる。
【0086】
図9Aに示された実施例において、キャビティの側壁をなすセラミック層210c,210dはキャビティの底面と垂直であり、それぞれのセラミック層210c,210dの幅(
図9Aにおいて、横方向の長さ)は互いに異なっていてもよい。特に、セラミック層210dの幅を他のセラミック層210cの幅よりも小さくして、キャビティの大きさが上に行くほど大きくなるようにすることができる。
【0087】
図9Bに示された実施例において、キャビティの側壁をなすセラミック層210c,210dの傾きは互いに同一であるが、それぞれのセラミック層210c,210dの幅(
図9Bにおいて、横方向の長さ)が互いに異なっていてもよい。セラミック層の他の構成は、光抽出効率と製造工程上の便宜のためのものである。
【0088】
図10は、発光素子パッケージの第6実施例を示す図であり、
図11A及び
図11Bは、
図10の'D'領域と'E'領域を詳細に示した図である。以下では、上述した実施例と異なる点を中心に説明する。
【0089】
図10及び
図11Aにおいて、無機物ペースト層220は、炭素化合物などの有機物を含まずに無機物225のみからなることができ、より詳細には、導電性または非導電性の無機物225を含むことができ、特に、Au、Ag及びSnのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0090】
発光素子10から紫外線(UV)波長領域の光を放出するとき、
図11Aに示すように、無機物ペースト層220内の無機物225がUVと反応しないので、無機物ペースト層220は変色せず、結合力が低下することもない。
【0091】
図10において、最上端に配置されたセラミック層210d上にはカバー層290を配置することができる。カバー層290は透光性ガラスからなることができ、カバー層290とセラミック層210dとは無機物ペースト層290aを介して結合することができ、無機物ペースト層290aの組成は、上述した無機物ペースト層220と同一であってもよい。
【0092】
他の例として、カバー層290とセラミック層210dとは共晶接合(Eutectic Bonding)または溶接(Welding)などの方法で固定されて、キャビティの内部を密封(Hermetic Sealing)することができる。
【0093】
そして、カバー層290の縁にリード295が配置されて、カバー層290の縁を密封することができる。
【0094】
図10及び
図11Bにおいて、無機物ペースト層290aは、炭素化合物などの有機物を含まずに無機物のみからなることができ、より詳細には、導電性または非導電性の無機物を含むことができ、特に、Au、Ag及びSnのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0095】
発光素子10から紫外線(UV)波長領域の光を放出するとき、
図11Bに示すように、無機物ペースト層290a内の無機物がUVと反応しないので、無機物ペースト層が変色せず、結合力が低下することもない。
【0096】
図12Aは、
図10の発光素子パッケージの構造を詳細に示した図である。
【0097】
図12Aにおいて、それぞれのセラミック層210a,201b,210c,210dの厚さt
1,t
2,t
3,t
4は実質的に互いに同一であってもよい。導電性ペースト層220の厚さt
5及びサブマウント250の厚さt
6は、セラミック層210cの厚さt
3よりも小さくすることができる。そして、カバー層290の厚さt
7は、セラミック層210cの厚さt
3よりも小さくすることができ、導電性ペースト層290aの厚さt
8は、カバー層290の厚さt
7よりも小さくすることができる。
【0098】
図12B乃至
図12Dは、発光素子パッケージの第7実施例乃至第9実施例を示す図である。
【0099】
図12Aに示された実施例において、キャビティの側壁をなすセラミック層210c,210dの傾きは互いに同一であり、例えば、上述したキャビティの側面は垂直であるか、または既設定された角度をなすことができるが、
図12Bに示された実施例において、キャビティの側壁をなすセラミック層210c,210dはキャビティの底面と垂直であり、それぞれのセラミック層210c,210dの幅(
図12Bにおいて、横方向の長さ)は互いに異なっていてもよい。特に、セラミック層210dの幅を他のセラミック層210cの幅よりも小さくして、キャビティの大きさが上に行くほど大きくなるようにすることができる。
【0100】
図12Cに示された実施例において、キャビティの側壁をなすセラミック層210c,210dの傾きまたは傾斜角は互いに同一であるが、それぞれのセラミック層210c,210dの幅(
図12Cにおいて、横方向の長さ)が互いに異なっていてもよく、例えば、上述したキャビティの側壁に段差が形成されてもよい。そして、
図12Cに示された実施例では、放熱部280の上、下の幅が上述した実施例と異なる。すなわち、第1セラミック層210bと対応する高さでの放熱部280の幅が、他のセラミック層210aと対応する高さでの放熱部280の幅よりも広い。したがって、セラミック層210a,210bが熱やその他の原因によって圧縮または冷却されても、放熱部280がセラミック層210a,210bの下方に離脱することがない。
【0101】
図12Dに示された実施例は、キャビティの側壁をなすセラミック層210c,210dの構造などは
図12Bに示された実施例と同一であり、セラミック層210a,210b及び放熱部280の構造などは
図12Cに示された実施例と同一である。
【0102】
図13A乃至
図13Cは、発光素子パッケージの第10実施例乃至第12実施例を示す図である。以下では、説明の便宜のため、上述した実施例と異なる点を中心に説明する。
【0103】
図13において、最上端に配置されたセラミック層210d上にはカバー層290を配置し、カバー層290上にはレンズ400を配置することができる。
【0104】
カバー層290は透光性ガラスからなることができ、カバー層290とセラミック層210dとは無機物ペースト層290aを介して結合することができ、無機物ペースト層290aの組成は、上述した無機物ペースト層220と同一であってもよい。
【0105】
他の例として、カバー層290とセラミック層210dとは共晶接合(Eutectic Bonding)または溶接(Welding)などの方法で固定されて、キャビティの内部を密封(Hermetic Sealing)することができる。
【0106】
レンズ400は、パッケージボディーの最上部に配置され、シリコンやエポキシなどで作られてもよいが、無機物からなってもよい。
【0107】
無機物ペースト層290aは、炭素化合物などの有機物を含まずに無機物のみからなることができ、より詳細には、導電性または非導電性の無機物を含むことができ、特に、Au、Ag及びSnのうち少なくとも一つを含むことができる。したがって、発光素子10から紫外線(UV)波長領域の光を放出するとき、無機物ペースト層290a内の無機物がUVと反応しないので、無機物ペースト層が変色せず、結合力が低下することもない。
【0109】
図14A及び
図14Bを参照すると、レンズ400は、発光素子方向の光入射部は表面がフラットであってもよく、発光素子と反対方向の光出射部の表面が一つの変曲点を有し、図示のように、尖った円錐状をなすことができる。
【0110】
レンズ400の光出射部の表面は、図示のように、変曲点を中心に対称をなすことができ、レンズ400の表面の曲率半径は、レンズ400から出射される光が一つの点に収束するように配置することができる。
【0111】
図15Aは、発光素子パッケージの第10実施例乃至第12実施例において放出された光の照度分布であり、
図15Bは、発光素子パッケージの第10実施例乃至第12実施例において放出された光の指向分布である。
【0112】
図15Aは、発光素子パッケージから放出される光の照度分布を、発光素子パッケージの上部で測定したものである。
図15Bは、発光素子パッケージから放出された光の指向分布を測定したもので、縦軸は光の指向分布を示し、横軸は発光素子パッケージにおける位置を示し、左側の発光素子パッケージの一端から始まって、指向分布が最も大きい領域が発光素子パッケージの中央であり、右側は発光素子パッケージの他端である。
【0113】
図15A及び
図15Bに示すように、実施例に係る発光素子パッケージから放出された光は、発光素子パッケージの中央に対応する領域に収束して、全体的に、上述した中央に対応する領域を中心に対称をなしている。
【0114】
図13Bに示された発光素子パッケージは、
図13Aに示された実施例と類似しているが、カバー層が省略され、レンズ400が、パッケージボディーの最上端のセラミック層210dに接触して配置されている。このとき、レンズ400は、無機物ペースト層290aを介してセラミック層210dに結合することができる。
【0115】
図13Cに示された発光素子パッケージは、
図13Bに示された実施例と類似しているが、パッケージボディーの最上端のセラミック層210dにリード310が配置され、リード310にレンズ400が固定される。リード310は、無機物ペースト層290aを介してセラミック層210dに結合可能であり、リードは、内部の第1領域310aと外部の第2領域310bとが段差をなし、第1領域310aの高さが第2領域310bよりも低く、第1領域310aにレンズ400の縁が配置されてもよい。
【0116】
発光素子パッケージの第10実施例乃至第12実施例において、発光素子から放出された光が発光素子パッケージの中央に対応する領域に収束して、全体的に、上述した中央に対応する領域を中心に対称をなすことができる。
【0117】
発光素子パッケージは、上述した実施例に係る発光素子のうち一つまたは複数個を搭載することができ、これに対しては限定しない。
【0118】
実施例に係る発光素子パッケージは複数個が基板上にアレイされてもよく、発光素子パッケージを含む表示装置、殺菌装置及び照明装置などで具現することができる。以下では、上述した発光素子パッケージが配置された殺菌装置及び照明装置を説明する。
【0119】
図16は、発光素子が配置された殺菌装置の一実施例を示す図である。
【0120】
図16を参照すると、殺菌装置500は、ハウジング501の一面に実装された発光モジュール部510と、放出された深紫外線波長帯域の光を乱反射させる乱反射反射部材530a,530bと、発光モジュール部510において必要な可用電力を供給する電源供給部520とを含む。
【0121】
まず、ハウジング501は、長方形構造からなり、発光モジュール部510、乱反射反射部材530a,530b及び電源供給部520を全て内蔵する一体型、すなわち、コンパクトな構造で形成することができる。また、ハウジング501は、殺菌装置500の内部で発生した熱を外部に放出させるのに効果的な材質及び形状を有することができる。例えば、ハウジング501の材質は、Al、Cu及びこれらの合金のいずれか一つの材質からなることができる。したがって、ハウジング501の外気との熱伝逹効率が向上して、放熱特性を改善することができる。
【0122】
または、ハウジング501は、特有の外部表面形状を有することができる。例えば、ハウジング501は、コルゲーション(corrugation)またはメッシュ(mesh)または不特定の凹凸形状に突出形成される外部表面形状を有することができる。したがって、ハウジング501の外気との熱伝逹効率がさらに向上して、放熱特性を改善することができる。
【0123】
一方、このようなハウジング501の両端には付着板550をさらに配置することができる。付着板550は、
図16に例示したように、ハウジング501を全体設備装置に拘束させて固定するのに使用されるブラケット機能の部材を意味する。このような付着板550は、ハウジング501の両端から一側方向に突設されてもよい。ここで、一側方向は、深紫外線が放出され、乱反射が起こるハウジング501の内側方向であり得る。
【0124】
したがって、ハウジング501から両端上に備えられた付着板550は、全体設備装置との固定領域を提供することで、ハウジング501をより効果的に固定設置できるようにする。
【0125】
付着板550は、ねじ締結手段、リベット締結手段、接着手段及び着脱手段のいずれか一つの形態を有することができ、これら様々な結合手段の方式は当業者の水準で自明であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0126】
一方、発光モジュール部510は、前述したハウジング501の一面上に実装される形態で配置される。発光モジュール部510は、空気中の微生物を殺菌処理するように深紫外線を放出する役割を果たす。そのために、発光モジュール部510は、基板512と、基板512に搭載された複数の発光素子パッケージ200とを備える。
【0127】
ここで、発光素子パッケージ200は、上述したように、発光素子から紫外線、深紫外線または近紫外線波長領域の光を放出するとき、紫外線、深紫外線または近紫外線によって無機物ペースト層内の無機物が反応しないので、無機物ペースト層は変色せず、結合力が低下することもない。また、発光素子から放出された光が発光素子パッケージの中央に対応する領域に収束して、全体的に、上述した中央に対応する領域を中心に対称をなすことができる。
【0128】
基板512は、ハウジング501の内面に沿って単一の列に配置されており、回路パターン(図示せず)を含むPCBであってもよい。但し、基板512は、一般のPCBのみならず、メタルコアPCB(MCPCB、Metal Core PCB)、軟性(flexible)PCBなどを含むこともでき、これに限定されない。
【0129】
次に、乱反射反射部材530a,530bは、前述した発光モジュール部510から放出された深紫外線を強制的に乱反射させるように形成される反射板形態の部材を意味する。このような乱反射反射部材530a,530bの前面形状及び配置形状は様々な形状を有することができる。乱反射反射部材530a,530bの面状構造(例:曲率半径など)を少しずつ変更して設計することによって、乱反射された深紫外線が重なるように照射されて照射強度が強くなったり、または照射される領域の幅が拡張され得る。
【0130】
電源供給部520は、電源を導入して、前述した発光モジュール部510において必要な可用電力を供給する役割を果たす。このような電源供給部520は、前述したハウジング501内に配置することができる。
図16に例示したように、電源供給部520は、乱反射反射部材530a,530bと発光モジュール部510との間の離隔空間の内壁側に配置することができる。外部電源を電源供給部520側に導入するために、相互間を電気的に接続する電源連結部540をさらに配置することができる。
【0131】
図16に例示したように、電源連結部540の形態は面状であってもよいが、外部の電源ケーブル(図示せず)が電気的に接続できるソケットまたはケーブルスロットの形態を有してもよい。そして、電源ケーブルは、フレキシブルな延長構造を有することで、外部電源との接続が容易な形態からなることができる。
【0132】
図17は、発光素子が配置された照明装置の一実施例を示す図である。
【0133】
本実施例に係る照明装置は、カバー1100、光源モジュール1200、放熱体1400、電源提供部1600、内部ケース1700、及びソケット1800を含むことができる。また、実施例に係る照明装置は、部材1300及びホルダー1500のいずれか一つ以上をさらに含むことができ、光源モジュール1200は、上述した実施例に係る発光素子パッケージを含むことができるので、上述したように、発光素子から紫外線、深紫外線または近紫外線波長領域の光を放出するとき、紫外線、深紫外線または近紫外線によって無機物ペースト層内の無機物が反応しないので、無機物ペースト層は変色せず、結合力が低下することもなく、また、発光素子から放出された光が発光素子パッケージの中央に対応する領域に収束して、全体的に、上述した中央に対応する領域を中心に対称をなすことができる。
【0134】
カバー1100は、バルブ(bulb)または半球の形状を有し、中空の内部を有し、一部分が開口した形状に提供することができる。前記カバー1100は、前記光源モジュール1200と光学的に結合可能である。例えば、前記カバー1100は、前記光源モジュール1200から提供される光を拡散、散乱または励起させることができる。前記カバー1100は、一種の光学部材であってもよい。前記カバー1100は、前記放熱体1400と結合可能である。前記カバー1100は、前記放熱体1400と結合する結合部を有することができる。
【0135】
カバー1100の内面には乳白色または半透明(translucent)の塗料をコーティングすることができる。乳白色の塗料は光を拡散させる拡散材を含むことができる。前記カバー1100の内面の表面粗さは、前記カバー1100の外面の表面粗さよりも大きく形成することができる。これは、前記光源モジュール1200からの光を十分に散乱及び拡散させて外部に放出させるためである。
【0136】
カバー1100の材質は、ガラス(glass)、プラスチック、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)などであってもよい。ここで、ポリカーボネートは、耐光性、耐熱性及び強度に優れる。前記カバー1100は、外部から前記光源モジュール1200が見えるように透明であってもよく、または不透明であってもよい。前記カバー1100は、ブロー(blow)成形を通じて形成することができる。
【0137】
光源モジュール1200は、前記放熱体1400の一面に配置することができる。したがって、光源モジュール1200からの熱は前記放熱体1400に伝導される。前記光源モジュール1200は、発光素子パッケージ1210、連結プレート1230及びコネクタ1250を含むことができる。
【0138】
部材1300は、前記放熱体1400の上面上に配置され、複数の発光素子パッケージ1210及びコネクタ1250が挿入されるガイド溝1310を有する。ガイド溝1310は、前記発光素子パッケージ1210の基板及びコネクタ1250と対応する。
【0139】
部材1300の表面は、光反射物質で塗布またはコーティングされたものであってもよい。例えば、部材1300の表面は、白色の塗料で塗布またはコーティングされたものであってもよい。このような前記部材1300は、前記カバー1100の内面で反射されて前記光源モジュール1200側方向に戻ってくる光を再び前記カバー1100方向に反射する。したがって、実施例に係る照明装置の光効率を向上させることができる。
【0140】
部材1300は、一例として、絶縁物質からなることができる。前記光源モジュール1200の連結プレート1230は電気伝導性の物質を含むことができる。したがって、前記放熱体1400と前記連結プレート1230との間に電気的な接触がなされ得る。前記部材1300は、絶縁物質で構成されて、前記連結プレート1230と前記放熱体1400との電気的短絡を遮断することができる。前記放熱体1400は、前記光源モジュール1200からの熱及び前記電源提供部1600からの熱を受けて放熱する。
【0141】
ホルダー1500は、内部ケース1700の絶縁部1710の収納溝1719を塞ぐ。したがって、前記内部ケース1700の前記絶縁部1710に収納される前記電源提供部1600は密閉される。ホルダー1500はガイド突出部1510を有する。ガイド突出部1510は、前記電源提供部1600の突出部1610が貫通するホールを有する。
【0142】
電源提供部1600は、外部から提供された電気的信号を処理または変換して、前記光源モジュール1200に提供する。電源提供部1600は、前記内部ケース1700の収納溝1719に収納され、前記ホルダー1500によって前記内部ケース1700の内部に密閉される。前記電源提供部1600は、突出部1610、ガイド部1630、ベース1650、及び延長部1670を含むことができる。
【0143】
前記ガイド部1630は、前記ベース1650の一側から外部に突出した形状を有する。前記ガイド部1630は、前記ホルダー1500に挿入することができる。前記ベース1650の一面上に多数の部品を配置することができる。多数の部品は、例えば、外部電源から提供される交流電源を直流電源に変換する直流変換装置、前記光源モジュール1200の駆動を制御する駆動チップ、前記光源モジュール1200を保護するためのESD(Electro Static discharge)保護素子などを含むことができるが、これに限定されない。
【0144】
前記延長部1670は、前記ベース1650の他側から外部に突出した形状を有する。前記延長部1670は、前記内部ケース1700の連結部1750の内部に挿入され、外部からの電気的信号を受信する。例えば、前記延長部1670は、前記内部ケース1700の連結部1750の幅と同一または小さくして提供することができる。前記延長部1670には、"+電線"と"−電線"の各一端が電気的に接続され、"+電線"と"−電線"の他端はソケット1800に電気的に接続可能である。
【0145】
内部ケース1700は、内部に前記電源提供部1600と共にモールディング部を含むことができる。モールディング部は、モールディング液体が固まった部分であって、前記電源提供部1600を前記内部ケース1700の内部に固定できるようにする。
【0146】
以上、実施例を中心に説明したが、これは単なる例示であり、本発明を限定するものではなく、本発明の属する分野における通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で、以上で例示していない様々な変形及び応用が可能であるということが理解されるであろう。例えば、実施例に具体的に示した各構成要素は変形実施が可能である。そして、このような変形及び応用に係る差異点は、添付の特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈しなければならない。