(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
上記受信機特定部により上記受信機を特定した際に当該受信機の最近傍に位置する上記無線式のナースコール子機の識別情報と、上記患者特定部により特定された患者の識別情報とを関連付けて一時記憶部に記憶させる関連付け登録部を更に備え、
上記呼出報知部は、上記無線式のナースコール子機において呼出ボタンが操作された場合、上記受信機を介して上記ナースコール親機に対して送信される呼出信号に含まれる上記ナースコール子機の識別情報をもとに上記一時記憶部を参照することにより、当該ナースコール子機に関連付けて記憶されている患者の家族からの呼び出しであるとして報知を行うことを特徴とする請求項1に記載のナースコールシステム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態によるナースコールシステムの全体構成例を示す図である。なお、ここでは病院に設置されるナースコールシステムを例にとって説明するが、本実施形態によるナースコールシステムは、病院に設置されるものに限定されない。例えば、介護施設等に設置される場合にも適用可能である。
【0013】
図1に示すように、本実施形態によるナースコールシステムは、無線式のナースコール子機1、患者のベッドサイド(ベッド自体も含む)に設置される受信機2、壁埋込形子機3、廊下灯4、制御機5、ナースコール親機6、ハンディナースコール主装置7、構内交換機(PBX)8、無線基地局9および携帯端末(例えば、PHS端末またはスマートフォン)10を備えて構成されている。
【0014】
無線式のナースコール子機1は、患者が使用するナースコール子機(図示せず)とは別に、当該患者の家族が携帯して使用するためのナースコール子機であり、患者の家族に一時的に貸与される。このナースコール子機1は、患者の家族が医療従事者を呼び出すための呼出ボタン1aと、ナースコール子機1と患者とを関連付けて登録しておく関連付け情報(詳しくは後述する)をリセットするためのリセットボタン1bとを備えている。呼出ボタン1aは、患者の家族が担当の医療従事者と話をしたいときに押下される。リセットボタン1bは、患者の家族がナースコール子機1を病院に返却するときに押下される。
【0015】
ナースコール子機1は、呼出ボタン1aが押下された場合、呼出信号を無線で送信する。また、ナースコール子機1は、リセットボタン1bが押下された場合、リセット信号を無線で送信する。さらに、ナースコール子機1は、呼出ボタン1aおよびリセットボタン1bの押下とは無関係に、後述する存在信号を所定の時間間隔毎(例えば、10秒毎)に無線で送信する。ナースコール子機1が送信する各信号には、当該ナースコール子機1を識別するための情報(子機ID)が含まれている。
【0016】
受信機2は、ナースコール子機1から無線で送信された信号(存在信号、呼出信号、リセット信号)を受信し、壁埋込形子機3に転送する。このとき、受信機2は、受信した信号の電波強度を検出し、検出した電波強度を示す情報を信号に付加する。また、受信機2は、当該受信機2を識別するための情報(受信機ID)も信号に付加する。
【0017】
壁埋込形子機3は、病室の各ベッドサイドの壁に埋め込み設置される。この壁埋込形子機3は、廊下灯4に接続されており、受信機2から送られてきた信号を廊下灯4に転送する。このとき壁埋込形子機3は、これに対応して配置されたベッドを識別するためのベッド番号を信号に付加する。
【0018】
廊下灯4は、病院の各病室の入口付近外部に設置される。この廊下灯4は、制御機5に接続されており、壁埋込形子機3から送られてきた信号を制御機5に転送する。このとき廊下灯4は、これが設置された病室を識別するための部屋番号を信号に付加する。
【0019】
制御機5は、廊下灯4とナースコール親機6との間に配置され、通話や信号の送受信に関する制御を行う。
【0020】
ナースコール親機6は、患者またはその家族からの呼び出しに対する応答の操作を行うためのものであり、例えばナースセンタに設置される。すなわち、患者またはその家族から呼び出しが行われて呼出信号がナースコール親機6に送信されると、ナースコール親機6は、スピーカから呼出音を鳴らしたり、ディスプレイに呼出画面を表示したりすることによって呼び出し報知の処理を行う。これに応じて医療従事者は、ナースコール親機6のハンドセットを操作することにより、呼び出しに対する応答を行うことができるようになっている。
【0021】
ハンディナースコール主装置7は、PBX8を介して、医療従事者が所持する携帯端末10との間で通話や信号の送受信に関する制御を行う。このハンディナースコール主装置7は、例えば病院内の通信センタに設置され、ナースコール親機6と接続されている。無線基地局9は、携帯端末10との間で通話や信号の無線通信をするためのものであり、PBX8と接続されている。
【0022】
ナースコール親機6は、ある患者からの呼び出しを受けた場合(その患者が使用するナースコール子機からの呼出信号を受信した場合)、その患者を担当する医療従事者が所持する携帯端末10に対する報知処理も行う。また、ナースコール親機6は、ある患者の家族からの呼び出しを受けた場合(その患者の家族が使用するナースコール子機1からの呼出信号を受信した場合)、その患者を担当する医療従事者が所持する携帯端末10に対する報知処理も行う。
【0023】
図2は、本実施形態によるナースコールシステムが備えるナースコール子機1、受信機2およびナースコール親機6の機能構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、ナースコール子機1は、その機能構成として、存在信号送信部11、呼出信号送信部12およびリセット信号送信部13を備えている。また、受信機2は、その機能構成として、信号受信部21、電波強度検出部22および信号送信部23を備えている。
【0024】
さらに、ナースコール親機6は、データを記憶する記憶媒体として、データベース61および一時記憶部62を備えている。また、ナースコール親機6は、その機能構成として、信号受信部63、信号判別部64、受信機特定部65、患者特定部66、関連付け登録部67および呼出報知部68を備えている。
【0025】
ナースコール子機1の存在信号送信部11は、子機IDを含む存在信号を所定の時間間隔毎(例えば、10秒毎)に無線で送信する。存在信号とは、ナースコール子機1がそこに存在することを周囲に知らしめるための信号である。ナースコール子機1の周囲で無線通信圏内に受信機2があれば、存在信号送信部11から送信された存在信号が受信機2により受信されるので、ナースコール子機1の存在が受信機2に伝わることになる。
【0026】
呼出信号送信部12は、患者の家族によって呼出ボタン1aが操作されたときに、子機IDを含む呼出信号を無線で送信する。また、リセット信号送信部13は、患者の家族または医療従事者によってリセットボタン1bが操作されたときに、子機IDを含むリセット信号を無線で送信する。
【0027】
受信機2の信号受信部21は、ナースコール子機1から無線で送信された各種信号(存在信号、呼出信号、リセット信号)を受信し、信号送信部23に供給する。電波強度検出部22は、ナースコール子機1より受信した信号の電波強度を検出し、検出した電波強度を示す情報を信号送信部23に供給する。
【0028】
信号送信部23は、信号受信部21により受信した信号を壁埋込形子機3に送信する。このとき信号送信部23は、信号受信部21により受信した存在信号に対して、電波強度検出部22により検出された電波強度情報と、受信機IDとを付加する。信号受信部21にて受信した信号が呼出信号またはリセット信号の場合、信号送信部23は、当該受信した信号に対して受信機IDを付加する。信号送信部23により送信された信号は、壁埋込形子機3、廊下灯4および制御機5を介してナースコール親機6に届く。
【0029】
ナースコール親機6の信号受信部63は、以上のようにナースコール子機1から受信機2、壁埋込形子機3、廊下灯4および制御機5を介して送られてくる各種信号を受信する。信号判別部64は、信号受信部63により受信された各種信号の種類を判別する。すなわち、信号判別部64は、信号受信部63により受信された信号が、存在信号、呼出信号、リセット信号の何れであるかを判別する。
【0030】
受信機特定部65は、信号受信部63にて受信した信号が存在信号であると信号判別部64にて判定された場合に、同じ病室の中でナースコール子機1が最近傍に位置する受信機2を特定する。
図1の例では、1つの病室の中に3つのベッドが配置され、それぞれのベッドに受信機2が設置された例を示している。この例において、ナースコール親機6の受信機特定部65は、3つの受信機2のうち、ナースコール子機1が最も近くに位置する何れか1つの受信機2を特定する。
【0031】
具体的には、受信機特定部65は、存在信号を受信した受信機2のうち、電波強度検出部22により検出された受信電波強度が最も強い受信機2を特定する。ここで、受信電波強度は、存在信号に付加した状態で送られてくる電波強度情報に基づいて確認することが可能である。
【0032】
なお、病院内の各病室から送られてくる存在信号のうち、信号受信部63にて受信した存在信号が同じ病室内から送られてきたものかどうかは、存在信号に付加した状態で送られてくる部屋番号が同じか否かで判別することが可能である。また、同じ病室内に存在し得る複数のナースコール子機1から送られてくる複数の存在信号のうち、信号受信部63にて受信した存在信号が同じナースコール子機1から送られてきたものかどうかは、存在信号に付加した状態で送られてくる子機IDが同じか否かで判別することが可能である。
【0033】
つまり、受信機特定部65は、同じ部屋番号および同じ子機IDが付加された各存在信号に更に付加されている電波強度情報を比較して、その中で受信電波強度が最も強い受信機2を特定する。受信機特定部65は、このような処理を、部屋番号と子機IDとの組み合わせ毎に実行する。
【0034】
受信機特定部65はさらに、上述のようにして特定した受信電波強度の最も強い受信機2が所定時間(例えば、1分)にわたって存在信号を連続して受信し続けていることを検出した場合に、その受信機2を、ナースコール子機1が最近傍に位置する受信機2として特定する。すなわち、受信機特定部65は、受信電波強度が最も強いものとして特定した受信機2を示す受信機IDが付加された存在信号を所定時間にわたって連続して受信し続けていることを検出した場合に、その受信機IDで示される受信機2を、ナースコール子機1が最近傍に位置する受信機として特定する。
【0035】
患者特定部66は、データベース61を参照することにより、受信機特定部65により特定された受信機2に対応する患者を特定する。データベース61は、各患者の識別情報(患者ID)と、各受信機2の識別情報(受信機ID)とを関連付けてあらかじめテーブル情報として記憶している。すなわち、患者が入院する際に、その患者に対して付与された患者IDと、その患者が使用するベッドに設置されている受信機2の受信機IDとをデータベース61に登録して記憶しておく。
【0036】
図3は、データベース61に記憶されるテーブル情報の一例を示す図である。
図3(a)に示すように、データベース61には、患者IDに対して受信機IDが関連付けて記憶されている。
図3(a)の例では、患者IDに対して、その患者を担当する医療従事者の識別情報(医療従事者ID)も関連付けて記憶されている。また、
図3(b)に示すように、データベース61には、
図3(a)のテーブル情報とは別のテーブル情報として、医療従事者IDと、それぞれの医療従事者が所持する携帯端末10のアドレス情報(呼出信号のあて先情報)とが関連付けて記憶されている。なお、ここではテーブル情報を2つに分けて持つ構成を示したが、1つのテーブル情報としてまとめてもよい。
【0037】
関連付け登録部67は、受信機特定部65により受信機2を特定した際に当該受信機2の最近傍に位置するナースコール子機1の子機IDと、患者特定部66により特定された患者IDとを関連付けて一時記憶部62に記憶させる。ここで、子機IDは、受信機特定部65により特定された受信機2から送信されてきた存在信号に付加されたものを使用する。また、患者IDは、患者特定部66がデータベース61(
図3(a)のテーブル情報)から取得したものを使用する。これにより、患者の家族に貸与される無線式のナースコール子機1と、患者との関連付けが成される。
【0038】
また、関連付け登録部67は、信号受信部63にて受信した信号がリセット信号であると信号判別部64にて判定された場合に、一時記憶部62に記憶されている関連付け情報のうち、そのリセット信号に付加されている子機IDに対応する関連付け情報を削除する。なお、ある病室内で患者の家族がリセットボタン1bを操作した場合、その病室内にある複数の受信機2を経由して複数のリセット信号が信号受信部63にて受信されることがある。この場合、どのリセット信号にも同じ子機IDが付加されているので、その子機IDに対応する関連付け情報を一時記憶部62から削除すればよい。
【0039】
呼出報知部68は、ナースコール子機1において呼出ボタン1aが操作された場合、つまり、信号受信部63にて受信した信号が呼出信号であると信号判別部64にて判定された場合、患者特定部66により特定された患者の家族からの呼び出しであるとして報知を行う。
【0040】
具体的には、呼出報知部68は、ナースコール子機1から送られてくる呼出信号を信号受信部63にて受信した場合、当該呼出信号に含まれる子機IDをもとに一時記憶部62を参照して患者IDを特定することにより、当該ナースコール子機1に関連付けて記憶されている患者の家族からの呼び出しであるとして報知を行う。患者の家族からの呼び出しであるとして行う報知とは、患者ではなく家族からの呼び出しであることが分かるように行う報知処理のことであある。例えば、患者からの呼び出し時とは異なる報知音を鳴らしたり、家族から呼び出しであることを画面表示したりする。
【0041】
ここで、呼出報知部68は、ナースコール親機6にて報知処理を行うとともに、上記のように一時記憶部62を参照して特定した患者を担当する医療従事者が所持する携帯端末10に対する報知処理も行う。医療従事者への報知処理は、データベース61に格納されている
図3(b)のテーブル情報を参照してあて先を確認し、そのあて先の携帯端末10を呼び出すことによって行う。
【0042】
なお、ある病室内で患者の家族が呼出ボタン1aを操作した場合、その病室内にある複数の受信機2を経由して複数の呼出信号が信号受信部63にて受信されることがある。この場合、どのリセット信号にも同じ子機IDが付加されているので、その子機IDをもとに一時記憶部62を参照して患者IDを特定し、その患者IDで示される患者の家族からの呼び出しであるとして報知を行えばよい。
【0043】
図4および
図5は、以上のように構成した本実施形態によるナースコールシステムの動作例を示すフローチャートである。
図4は、ナースコール子機1の動作例を示すフローチャートである。
図5は、ナースコール親機6の動作例を示すフローチャートである。なお、
図4に示すフローチャートは、ナースコール子機1の電源をオンとしたときに開始する。
図5に示すフローチャートは、ナースコール親機6の電源をオンとしている間は常に実行されている。
【0044】
まず、ナースコール子機1の動作を説明する。
図4において、ナースコール子機1の存在信号送信部11は、子機IDを含む存在信号を無線で送信する(ステップS1)。次に、呼出信号送信部12は、呼出ボタン1aが押下されたか否かを判定する(ステップS2)。そして、呼出ボタン1aが押下されたと判定した場合、呼出信号送信部12は、子機IDを含む呼出信号を無線で送信する(ステップS3)。
【0045】
一方、呼出ボタン1aが押下されていないと呼出信号送信部12にて判定された場合、リセット信号送信部13は、リセットボタン1bが押下されたか否かを判定する(ステップS4)。そして、リセットボタン1bが押下されたと判定した場合、リセット信号送信部13は、子機IDを含むリセット信号を無線で送信する(ステップS5)。これにより、ナースコール子機1の電源はオフととなり、
図4に示すフローチャートの処理は終了する。
【0046】
一方、リセットボタン1bも押下されていないとリセット信号送信部13にて判定された場合、存在信号送信部11は、前回存在信号を送信したタイミングから所定の時間(10秒)が経過したか否かを判定する(ステップS6)。所定の時間が経過していない場合、処理はステップS2に戻る。一方、所定の時間が経過した場合、処理はステップS1に戻り、存在信号送信部11は再び存在信号を送信する。
【0047】
次に、ナースコール親機6の動作を説明する。
図5において、信号受信部63は、ナースコール子機1からの信号を受信したか否かを判定する(ステップS11)。信号受信部63にて信号を受信した場合、信号判別部64は、当該受信した信号が存在信号であるか否かを判定する(ステップS12)。
【0048】
ここで、信号受信部63にて受信した信号が存在信号であると信号判別部64にて判定された場合、受信機特定部65は、病室の中でナースコール子機1が最近傍に位置する受信機2を特定する(ステップS13)。次いで、患者特定部66は、データベース61に格納された
図3(a)のテーブル情報を参照することにより、受信機特定部65により特定された受信機2に対応する患者を特定する(ステップS14)。
【0049】
そして、関連付け登録部67は、ステップS13で受信機特定部65により特定された受信機2の最近傍に位置するナースコール子機1の子機IDと、ステップS14で患者特定部66により特定された患者の患者IDとを関連付けて、一時記憶部62に関連付け情報として記憶させる(ステップS15)。その後、処理はステップS11に戻る。
【0050】
上記ステップS12において、信号受信部63にて受信した信号が存在信号ではないと信号判別部64にて判定された場合、信号判別部64は続けて、上記受信した信号が呼出信号であるか否かを判定する(ステップS16)。ここで、受信した信号が呼出信号であると信号判別部64にて判定された場合、呼出報知部68は、呼出信号に含まれる子機IDをもとに一時記憶部62を参照することにより、当該子機IDに関連付けて記憶された患者IDから患者を特定する(ステップS17)。そして呼出報知部68は、当該特定した患者の家族からの呼び出しであるとしてナースコール親機6および携帯端末10に対する報知を行う(ステップS18)。その後、処理はステップS11に戻る。
【0051】
上記ステップS16において、信号受信部63にて受信した信号が呼出信号でもないと信号判別部64にて判定された場合、信号受信部63にて受信した信号はリセット信号ということである。この場合、関連付け登録部67は、一時記憶部62に記憶されている関連付け情報のうち、リセット信号に付加されている子機IDに対応する関連付け情報を削除する(ステップS19)。その後、処理はステップS11に戻る。
【0052】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、患者のベッドサイドに設置された受信機2の中から、患者の家族に携帯させる無線式のナースコール子機1が最近傍に位置する受信機2を特定するとともに、受信機IDと患者IDとを関連付けてあらかじめ記憶した
図3(a)のテーブル情報を参照することにより、上記のように特定した受信機2に対応する患者を特定し、子機IDと患者IDとを関連付けて一時記憶部62に記憶させる。そして、無線式のナースコール子機1において呼出ボタン1aが操作された場合、一時記憶部62を参照することにより、上記のように特定した患者の家族からの呼び出しであるとしてナースコール親機6および担当の医療従事者の携帯端末10にて報知を行うようにしている。
【0053】
上記のように構成した本実施形態のナースコールシステムによれば、患者の家族に無線式のナースコール子機1を貸与し、その家族が患者のベッドの近くに1分以上滞在するだけで、その家族に貸与されたナースコール子機1と、その患者との関連付けが自動的に行われてナースコール親機6に登録される。無線式のナースコール子機1は、患者自身ではなくその家族が使用するものであるため、当該ナースコール子機1において呼出ボタン1aが操作された場合、上記のようにナースコール子機1に関連付けられた患者の家族からの呼び出しであるとして報知を行うことができる。これにより、無線式のナースコール子機1を患者の家族に貸与する際に、当該ナースコール子機1と患者の家族とを関連付けるための面倒な手続を不要にすることができる。
【0054】
なお、上記実施形態では、無線式のナースコール子機1から存在信号を定期的に送信し、これを受信機2にて受信したときの電波強度に基づいて、ナースコール子機1に最も近い受信機2を特定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、RFID(radio frequency identifier)やNFC(Near field communication)等の近距離無線通信手段を利用して、ナースコール子機1に最も近い受信機2を特定するようにしてもよい。
【0055】
図6は、近距離無線通信手段を用いて最近傍の受信機2を特定する変形例に係るナースコールシステムの機能構成例を示す図である。
図6に示すように、無線式のナースコール子機1’は、
図2に示した存在信号送信部11に代えて近距離無線通信部14を備えている。また、受信機2’は、ナースコール子機1’の近距離無線通信部14と通信を行う近距離無線通信部24を更に備えている。また、受信機2’は、
図2に示した電波強度検出部22は備えておらず、信号受信部21および信号送信部23に代えて信号受信部21’および信号送信部23’を備えている。
【0056】
ナースコール子機1’が備える近距離無線通信部14は、受信機2’との距離が所定値以下の無線通信可能圏内に入ったときに(例えば、患者の家族がナースコール子機1’を受信機2’に近づけたとき)、ナースコール子機1’の子機IDを含む存在信号を受信機2’に送信する。受信機2’の近距離無線通信部24は、ナースコール子機1’から送信された存在信号を受信して、信号送信部23’に供給する。信号送信部23’は、この存在信号を、これに受信機IDを付加してナースコール親機6’に送信する。
【0057】
受信機2’の信号受信部21’は、ナースコール子機1’から呼出信号およびリセット信号のみを受信して、信号送信部23’に供給する。信号送信部23’は、信号受信部21’から受け取った呼出信号およびリセット信号を、これに受信機IDを付加してナースコール親機6’に送信する。また、信号送信部23’は、上述のように近距離無線通信部24から存在信号を受け取った場合は、この存在信号を、これに受信機IDを付加してナースコール親機6’に送信する。
【0058】
ナースコール親機6’は、
図2に示した受信機特定部65に代えて受信機特定部65’を備えている。受信機特定部65’は、ナースコール子機1’から近距離無線通信部24によって存在信号を受信した受信機2’、つまり、信号受信部63にて受信した存在信号に付加されている受信機IDにより示される受信機2’を、ナースコール子機1’が最近傍に位置する受信機2’として特定する。
【0059】
この
図6に示す例では、ナースコール子機1’を近づけた受信機2’のみを介して存在信号がナースコール親機6’に送信されるので、その存在信号に付加されている受信機IDにより示される受信機2’を、ナースコール子機1’が最近傍に位置する受信機2’として直ちに特定することが可能である。
【0060】
また、ナースコール子機1に最も近い受信機2を特定する別の例として、存在信号を用いず、ナースコール呼出時に送信される呼出信号に基づいて特定するようにしてもよい。
図7は、この場合の変形例に係るナースコールシステムの機能構成例を示す図である。
【0061】
図7の例では、無線式のナースコール子機1”は、
図2に示した存在信号送信部11およびリセット信号送信部13を備えていない。よって、ナースコール子機1”はリセットボタン1bが不要である。また、受信機2”は、信号受信部21および信号送信部23に代えて信号受信部21”および信号送信部23”を備えている。また、ナースコール親機6”は、
図2に示した一時記憶部62、信号判別部64および関連付け登録部67を備えていない。また、受信機特定部65、患者特定部66および呼出報知部68に代えて、受信機特定部65”、患者特定部66”および呼出報知部68”を備えている。
【0062】
受信機2”の信号受信部21”は、ナースコール子機1”から呼出信号のみを受信して、信号送信部23”に供給する。信号送信部23”は、信号受信部21”から受け取った呼出信号を、これに電波強度情報と受信機IDとを付加してナースコール親機6”に送信する。
【0063】
ナースコール親機6”の受信機特定部65”は、ナースコール子機1”において呼出ボタン1aが操作された場合、すなわち、信号受信部63にて呼出信号を受信した場合に、同じ病室内で同じナースコール子機1”から呼出信号を受信した受信機2のうち、電波強度検出部22により検出された受信電波強度が最も強い受信機2を特定する。受信機特定部65”は、このようにして特定した受信電波強度が最も強い受信機2を、ナースコール子機1”が最近傍に位置する受信機2として特定する。
【0064】
患者特定部66”は、受信機特定部65”により特定された受信機2の受信機ID(呼出信号に含まれている)をもとに、データベース61に格納された
図3(a)のテーブル情報を参照することにより、当該受信機IDに関連付けて記憶されている患者IDから患者を特定する。呼出報知部68”は、患者特定部66”により特定された患者の家族からの呼び出しであるとして報知を行う。
【0065】
なお、この
図7に示す変形例は、患者の家族が、自分の身内が使っているベッドに最も近い位置でしか呼出ボタン1aを操作しないことを前提としている。これに対して、
図2に示した実施形態の場合は、無線式のナースコール子機1を貸与された家族が患者のベッドの近くに1分以上滞在した場合に限り、その家族に貸与されたナースコール子機1と患者との関連付けがナースコール親機6に登録される。そして、ナースコールの呼び出し時には、その登録内容に基づいて患者の家族が特定される。
【0066】
このため、家族が使用するナースコール子機1と患者との関連付けをいったん登録しておけば、その後、異なるベッドの最近傍位置でナースコール子機1の呼出ボタン1aを押下しても、どの患者の家族からの呼び出しであるかを正しく特定することができる。しかも、ナースコール子機1と患者との関連付けを登録する際は、家族が患者のベッドの近くに1分以上滞在することが条件となっているので、誤った関連付けが登録されてしまう可能性もほぼ排除することができる。
【0067】
なお、上記実施形態では、ナースコール子機1を病院に返却する際にリセットボタン1bを押下することにより、一時記憶部62に記憶された関連付け情報を削除する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ナースコール子機1の返却先であるナースセンタ等にも受信機2を備え、ナースコール子機1から受信機2を介してナースコール親機6に送信される存在信号に基づいて、ナースコール子機1がナースセンタにあることが検出された場合に、一時記憶部62に記憶された関連付け情報を自動的に削除するようにしてもよい。
【0068】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。