特許第6491045号(P6491045)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6491045生分解性不織布シート及びそれを用いた緑化防草工法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6491045
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】生分解性不織布シート及びそれを用いた緑化防草工法
(51)【国際特許分類】
   A01G 13/00 20060101AFI20190318BHJP
   E02D 17/20 20060101ALI20190318BHJP
   A01M 21/00 20060101ALI20190318BHJP
   A01G 22/00 20180101ALI20190318BHJP
【FI】
   A01G13/00 302Z
   A01G13/00ZBP
   E02D17/20 102B
   A01M21/00 A
   A01G22/00
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-111380(P2015-111380)
(22)【出願日】2015年6月1日
(65)【公開番号】特開2016-220636(P2016-220636A)
(43)【公開日】2016年12月28日
【審査請求日】2018年5月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003296
【氏名又は名称】デンカ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】荒木 昭俊
(72)【発明者】
【氏名】馬渕 純子
(72)【発明者】
【氏名】真下 昌章
【審査官】 竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−038725(JP,A)
【文献】 特開2006−193368(JP,A)
【文献】 特開2007−022834(JP,A)
【文献】 特開2003−009681(JP,A)
【文献】 特開2005−068648(JP,A)
【文献】 特開2009−017873(JP,A)
【文献】 特開2013−201906(JP,A)
【文献】 特開2007−290948(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 13/00
A01G 22/00
E02D 17/20
A01M 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物の種子と、CaO/Alモル比が1.3〜3.0のカルシウムアルミネート含有物質を1mあたり50〜1000gを分散してなる生分解性不織布シート。
【請求項2】
さらに、水又は水性ポリマーエマルジョン液を上から散布してなる請求項1に記載の生分解性不織布シート。
【請求項3】
水又は水性ポリマーエマルジョン液が、シートに分散した1mあたり100質量部のカルシウムアルミネート含有物質に対して、250〜800質量部である請求項1または2記載の生分解性不織布シート。
【請求項4】
除草後の地面に請求項1〜3のいずれか1項記載の生分解性不織布シートを敷くことを特徴とする、分散させた植物の種子を繁殖させることで雑草の生育を防止する緑化防草工法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道路、鉄道、公園、河川などの周辺地面、太陽光発電所敷地、農地、電力施設敷地などにおいて雑草の生育を防止するための防草工法に関する。
【背景技術】
【0002】
道路、鉄道、公園、河川などの周辺地面、太陽光発電所敷地、農地、電力施設敷地などは、雑草が生長すると、機能に障害を生じる恐れがあるため、多大な費用と労力をかけて除草することが行われている。
雑草の成長を抑える手段として、人手による草刈りや除草剤の使用に代わって、コンクリートやモルタルの二次製品、合成樹脂シート、特定の植物で緑化することができる緑化防草シートが使用されている。
【0003】
特定の植物で緑化する方法には、緑化させる箇所を除草後、種子を吹き付ける方法や、予め緑化用の種子を分散させたシートを設置する方法がある。
後者の例としては、部分的に分解可能な素材でできた上面シートと下面シートとの間に、植物種子と植生基材とを挟持させるとともに、前記上面シートの外面側に植物種子の発芽生育が可能な目合いを有するネットを付設した植生マットで、さらに保水材や肥料を挟持させた植生マット(特許文献1)や、保水剤を保持させた和紙等の木質不織布からなるベース部上に、種子及び肥料粒子並びに必要に応じて土壌改良材を散在粘着させ、椰子繊維層を被せ、更に水溶性フィルム及び天然繊維で形成した格子網で被覆した植生マット(特許文献2)がある。
また、黄麻等の天然繊維からなる不織布状のシートを複数積層してフェルト状のコアマットを形成し、フェルト状のコアマットを形成する層状のシート間に植物の一部若しくは植物の種子を略均等に介在させ、フェルト状のコアマットの上面及び下面に生分解性プラスチック繊維もしくは腐朽性繊維からなる不織布状のカバーシートを設置した緑化マット(特許文献3)や、整地転圧された地表面に植物の芽を通さず植物の根を通す遮光性の黒色シートを敷設した上に良質土を数ミリの厚さで覆土し、さらにこの上に種子付防草シートを敷設固定する手順で施工し、雑草を抑止して所望植物を繁茂させる緑化工法(特許文献4)、などが提案されている。
【0004】
上記方法は、植物の種子を予めシートに付けておき、植物を繁殖させることで雑草の繁殖を抑制して緑化する防草方法で肥料を併用している。
カルシウムアルミネートを含有する肥料として、Alが40〜65質量%、CaOが35〜60質量%のカルシウムアルミネートを3〜30質量% 含有する窒素肥料組成物(特許文献5)や、ジシアンジアミドを0.3〜3質量% 、水硬性カルシウム化合物を3〜30質量%、窒素肥料を67〜96質量% を含有する窒素肥料組成物(特許文献6)、などが挙げられる。
上記窒素肥料組成物は、カルシウムアルミネートが土壌中におけるアンモニア態窒素や硝酸態窒素の存在期間を延ばし、植物体に吸収させることで成長を促進する効果を付与するもので、カルシウムアルミネートが植物の成長に必要な栄養素を持続的に吸収できるように作用し、窒素系肥料と組み合わせた場合の効果である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−224430号公報
【特許文献2】特開2000−38725号公報
【特許文献3】特開2000−136534号公報
【特許文献4】特開2014−209865号公報
【特許文献5】特開2006−193368号公報
【特許文献6】特開2007−22834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、窒素肥料と組み合わせなくとも、植物の種子と、カルシウムアルミネート含有物質、あるいは、さらに水又は水性ポリマーエマルジョン液を散布した生分解性不織布シートを除草後の地面に敷き、植物の成長促進効果を促進し繁殖させることで雑草の生育を防止する緑化防草工法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明は、(1)植物の種子と、CaO/Alモル比が1.3〜3.0のカルシウムアルミネート含有物質を1mあたり50〜1000gを分散してなる生分解性不織布シート、(2)さらに、水又は水性ポリマーエマルジョン液を上から散布してなる(1)の生分解性不織布シート、(3)水又は水性ポリマーエマルジョン液が、シートに分散した1mあたり100質量部のカルシウムアルミネート含有物質に対して、250〜800質量部である(1)または(2)の生分解性不織布シート、(4)除草後の地面に(1)〜(3)のいずれかの生分解性不織布シートを敷くことを特徴とする、分散させた植物の種子を繁殖させることで雑草の生育を防止する緑化防草工法、である。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、簡便に防草したい箇所に設置でき、シート表面から水を散布することで、不織布年月を経て分解する過程で、分散した種子が発芽し成長して繁殖するので雑草の繁殖を抑制できる。また、特定量のカルシウムアルミネート含有物質が特定量の水又は水性ポリマーエマルジョン液で固化し、その固化物由来の成分が植物の成長促進作用を示すことで早期に緑化防草を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の生分解性不織布シートとは、1本ごとに独立に分散された繊維が接着剤や熱による接着、あるいは機械的な絡合によって形成された3次元の繊維集合体であり、内部に空隙を多く含む構造的特徴を有するものである。形態としては、空隙に粉末のカルシウムアルミネート含有物質を取り込むことを考慮して綿状のシートが好ましい。
本発明の生分解性を示す不織布の材質は、水溶性又は生分解性を示す繊維でできたものであればよい。例えば、合成繊維として、ポリグリコール酸やポリ乳酸のような重合体またはこれらの共重合体や、ポリ(ε−カプロラクトン、ポリ(β−プロピオラクトン) のようなポリ(ω−ヒドロキシアルカノエート)や、ポリ−3−ヒドロキシプロピオネート、ポリ−3−ヒドロキシブチレート、ポリ−3−ヒドロキシカプロレート、ポリ−3−ヒドロキシヘプタノエート、ポリ−3−ヒドロキシオクタノエート及びこれらとポリ−3−ヒドロキシバリレートやポリ−4−ヒドロキシブチレートとの共重合体のようなポリ(β−ヒドロキシアルカノエート)や、ポリエチレンオキサレート、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンアゼペート、ポリエチレンアゼレート、ポリブチレンオキサレート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンセバケート、ポリヘキサメチレンセバケート、ポリネオペンチルオキサレート又はこれらの共重合体や、脂肪族ポリエステルとポリカプラミド(ナイロン6)、リテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド( ナイロン66) 、ポリウンデカナミド(ナイロン11) 、ポリラウロラクタミド(ナイロン12) のような脂肪族ポリアミドとの共縮重合体である脂肪族ポリエステルアミド系共重合体などが、挙げられる。また、綿、麻、木質繊維(セルロース繊維)などの植物系繊維や、羊毛や絹などの動物系繊維が挙げられる。
また、効果に影響のない範囲で、オブラート、ポリビニルアルコールのような水溶性物質を併用してもよい。
これらの中で、綿などに代表される植物系繊維や合成繊維としてポリ乳酸系繊維が好ましい。
【0010】
本発明の不織布シートの目付け量は、10〜1000g/mが好ましく、30〜500g/mがより好ましい。10g/m未満であると、種子やカルシウムアルミネート含有物質を分散させて不織布内に保持することが難しい可能性があり、1000g/mを越えるとカルシウムアルミネート含有物質が均一に不織布内に分散しない可能性がある。
本発明の不織布の厚みは、1〜20mmが好ましく、3〜10mmがより好ましい。1mm未満であると雑草の発芽を抑制することが難しい可能性があり、20mmを越えるとシートが重くなり作業性が低下する可能性がある。
【0011】
本発明のカルシウムアルミネート含有物質とは、CaO原料やAl原料を混合したものをキルンで焼成したり、電気炉等で溶融したり等の熱処理をして得られるカルシウムアルミネートであり、CaO/Alモル比が1.3〜3.0カルシウムアルミネートが好ましく、1.5〜2.5がより好ましい。CaO/Alモル比が1.3未満では、植物の成長促進効果が認められない可能性があり、3.0を越えると効果は頭打ちとなる。
また、その他の成分として、ナトリウム、カリウム、及びリチウム等のアルカリ金属塩が一部固溶したカルシウムアルミネート、SiOを含有するカルシウムアルミネート、SOを含有するカルシウムアルミネートなどを含有する物質である。これらの中では、反応活性の点で非晶質のカルシウムアルミネートが好ましい。
カルシウムアルミネートの粒度はブレーン比表面積で3000cm/g以上が好ましい。3000cm/g未満であると反応性が低下する場合がある。
【0012】
本発明では、効果に影響のない範囲で、カルシウムアルミネート含有物質を構成するものとして、高炉スラグや、ベントナイトなどの粘土鉱物や、シリカフュームやフライアッシュなどのポゾラン活性物質、セッコウ、炭酸カルシウム、γ−2CaO・SiO含有物質、保水剤などを添加してもよい。
【0013】
本発明のカルシウムアルミネート含有物質の不織布シート1mあたりの分散量は、50〜1000gが好ましく、100〜600gがより好ましい。50g未満では、植物の成長促進作用が認められない可能性があり、1000gを越えると、効果が頭打ちになる可能性がある。
【0014】
本発明の種子は、牧草などの外来種植物の種子や、花植物種子、野草や樹木の種などが挙げられる。例えば、センチピートグラス、クリーピングレッドフェスク、ハイランドベントグラス、レッドトップ、バミューダグラス、ケンタッキーブルーグラス、黄デージー、フランス菊、大金鶏菊、のこぎり草、ハエトリナデシコ、カリフォルニアポピー、リュウノヒゲ、シロツメグサ、ムラサキハナナ、カスミソウ、コスモス、芝桜、ケイトウ、カワラナデシコ、テンニンギク、ヨモギ、ススキ、チガヤ、メドハギ、イタドリ、赤松、ヤシャブキ、イタチハギ、ヤマハギ、コマツナギナなどが挙げられる。また、緑黄色野菜や豆類の種子なども揚げられる。
【0015】
本発明の不織布シートの製造方法は、不織布内に種子やカルシウムアルミネート含有物質を分散したシートを製造できれば特に限定するものではない。例えば、ニードルパンチ方式で製造したシートを振動機の上に載せ、振動させながら種子とカルシウムアルミネート含有物質を表面に均一になるように加え、振動によって不織布内の空隙に分散させて製造する方法や、振動機を用いずに、シート上に均一になるように種子とカルシウムアルミネート含有物質を加え、その上から別のシートで覆ってサンドイッチ構造にする方法などが挙げられる。
本発明の不織布の製品形態は、特に限定するものではないが、粉末が飛散しないように片面にプラスチックや紙でできた飛散防止シート(はく離シート)を貼り付けておき、ロール状にしておくことが好ましい。
また、使用するまでの品質の劣化を防止するためにロール状にしたシートをプラスチック製の袋に梱包し保管することが好ましい。
【0016】
本発明のシートの設置方法は、飛散防止シートを積層した場合は、そのシートを剥がし、除草後の地面に敷きつめる。シートの固定は、特に限定するものではないが、シートを介してピンを土壌に差し込んで固定する方法であればよい。次に、水又は水性ポリマーエマルジョン液を該シート上から散布する。
本発明の水や水性ポリマーエマルジョン液の散布量は、カルシウムアルミネート含有物質100質量部/mに対して、250〜800質量部/mが好ましく、300〜600質量部/mがより好ましい。250質量部/m未満では、遮光性が大きくなり植物の成長促進効果発揮されない可能性があり、800質量部/mを越えても植物の成長促進効果が発揮されない可能性がある。
【0017】
本発明の水や水性ポリマーエマルジョンの散布方法は特に限定するものではないが、ジョウロ、農薬などを散布する噴霧器などが使用できる。
水性ポリマーエマルジョンは、乾燥によってフィルム化し固化体の流出を抑制する効果を示す。水性ポリマーエマルジョンの種類としては、一般に市販されているものが使用でき、エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、アクリル酸エステル系エマルジョン、スチレン−ブタジエン系エマルジョン、クロロプレン系エマルジョンなどが挙げられる。また、ナノサイズのセルロースやリグニンを含有するセルロースを分散した液も使用できる。水性ポリマーエマルジョンの固形分は5〜30質量%が好ましい、5質量%未満であると、流出防止の効果が認められない可能性があり、30質量%を越えると、植物の成長促進を抑制する可能性がある。
【実施例】
【0018】
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0019】
「実施例1」
綿でできた不織布シートをニードルパンチ方式で作製した。作製したシートをテーブル状振動機にセットし、試薬1級の炭酸カルシウムと試薬1級の酸化アルミニウムを所定のモル比になるように配合し、1650℃の電気炉で焼成後に急冷して調製したカルシウムアルミネート含有物質を表に示すように加え、種子Aを50g/m加え、1分間振動させて不織布内に均一に分散させ、実験用の不織布シートとした。そのシートを除草した地面に敷き、表面から水をカルシウムアルミネート含有物質100質量部/mに対して、450質量部/mとなるように霧吹きを用いて散水して緑化防草効果を確認した。結果を表1に示す。
【0020】
(使用材料)
不織布ア:綿、サイズ;横10cm×縦10cm、目付け量;150g/m、厚み;5mm、市販の綿ガーゼ不織布を所定のサイズ、目付け量、および厚みに調整して使用
高炉スラグ粉末:高炉水砕スラグ粉砕品、ブレーン比表面積4300cm/g、デイ・シイ社製(商品名:セラメントA)
植物の種子A:クローバー(シロツメグサ)、市販品
カルシウムアルミネート含有物質a:CaO/Alモル比=1.1の非晶質カルシウムアルミネート、ブレーン比表面積5900cm/g
カルシウムアルミネート含有物質b:CaO/Alモル比=1.5の非晶質カルシウムアルミネート、ブレーン比表面積5900cm/g
カルシウムアルミネート含有物質c:CaO/Alモル比=2.5の非晶質カルシウムアルミネート、ブレーン比表面積5900cm/g
カルシウムアルミネート含有物質d:CaO/Alモル比=3.0の非晶質カルシウムアルミネート、ブレーン比表面積6000cm/g
カルシウムアルミネート含有物質e:カルシウムアルミネート含有物質bと高炉スラグ微粉末の混合物、混合比:100:100(質量比)
【0021】
(試験方法)
緑化防草効果:試験は、新潟県糸魚川市の水田畦から採取した土とし、縦10cm×横10cm×厚み8cmの容器に5cmの厚みとなるように詰めたものを試験用土壌とした。環境条件は、温度25℃、湿度60%とし、1ヶ月後のクローバーの平均成長長さ、クローバー以外の雑草の平均発芽数、緑化率を確認した。試験では、新潟県糸魚川市の水田畦から採取した土そのものから繁殖する雑草も確認しクローバーが繁殖しないことも確認しながら行った。n数は各条件5ケースとした。
緑化率(%)=〔平均クローバー数/(平均クローバー数+クローバー以外の平均雑草数)×100〕
【0022】
【表1】
【0023】
表1より、本発明は、植物の成長促進効果があるとともに、雑草の生育抑制の効果を合わせ持つ。
【0024】
「実施例2」
カルシウムアルミネート含有物質bを300g/mとなるよう調整したシートを作製し、種子の種類と各種子の量を表に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0025】
(使用材料)
植物の種子B:センチピートグラス、市販品
植物の種子C:ヨモギ、市販品
植物の種子D:チガヤ、自然界に生息しているものから種子を採取
【0026】
【表2】
【0027】
「実施例3」
カルシウムアルミネート含有物質bを300g/m、種子Aを50g/mとなるように、不織布の種類を表に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表3に示す。
【0028】
(使用材料)
不織布イ:ポリ乳酸系不織布、目付け量30g/m、厚み5mm、市販品
【0029】
【表3】
【0030】
「実施例4」
カルシウムアルミネート含有物質bを300g/m分散させた不織布シート用いて、水又は水性ポリマーエマルジョン液の量を表に示すように変えた以外は実施例1と同様に行った。結果を表4に示す。
【0031】
(使用材料)
水性ポリマーエマルジョン液:エチレン−酢酸ビニル系エマルジョン、電気化学工業社製(商品名:RIS211E)、水で固形分濃度15%になるように希釈して使用
【0032】
【表4】
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、簡便に防草したい箇所に設置でき、シート表面から水を散布することで、不織布年月を経て分解する過程で、分散した種子が発芽し成長して繁殖するので雑草の繁殖を抑制できるので、道路、鉄道、公園、河川などの周辺地面、太陽光発電所敷地、農地、電力施設敷地などにおいて雑草の生育の防止に適用できる。