(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【0006】
本開示は、概略的に、骨ピンガン等の骨固定のための整形外科用ツールに関する。骨ピンガンは、「高速固定ツール」又は「ツール」と呼ぶこともできる。これらガン又はツール、及びそれら関連する態様及び使用方法は、骨折を安定させるときに1つ又はそれ以上の骨ピンを骨の中に打ち込むのを容易にするために使用できる。
【0007】
本開示は、骨折した骨を整復状態に維持することによって骨折した骨を安定させるために骨ピンを骨折した骨の中に打ち込むことができる、ガスを動力とする骨ピンガンに関する。特定の実施例において、骨ピンは、永久固定装置を組み込む前に骨折した骨を一時的に安定させるために使用できる。骨ピンガンは、複数の通路を有するマガジンを含む手持ち装置とすることができ、複数の通路は、骨ピンを受け入れるように構成できる。骨ピンガンは、マガジンの通路内に受け入れられるサイズを持つ突起部を有する、ガスを動力とするピストンを含むことができる。本明細書において論じるように、突起部は、骨ピンをマガジンから骨折した骨の中に打ち込むのに充分な力を骨ピンに加えるように構成できる。斯かる固定技術は、例えば、整形外科処置及び歯科処置に使用される方法、装置、システムに適用できる。
【0008】
本発明者らは、特に、解決すべき課題が、骨折において骨片を一時的に安定させるためにクランプ及びワイヤを使用することの不便さ及び不利点を含み得ると認識した。上述したように、外部固定装置は、嵩が大きくなる可能性があり、侵襲的で時間の掛かる処置を必要とし、内部固定装置は、骨の中に埋植するのが困難で時間の掛かる可能性がある。更に、いくつかの内部固定装置は、骨片から外へ延びて、永久固定のための外部平板固定術を妨害する可能性がある。本発明の主題は、永久固定装置の設置を妨害することなく手術時間を低減できる一時的固定装置を適用するための効率の良いツールを提供することによって、この課題に対する解決法の提供に役立つ可能性がある。
【0009】
本明細書において論じるように、骨ピンガンは、ガスを動力とすることができる。骨ピンガンの安全性の特徴及び有用性は、骨ピンガンを使用する間に患者、外科医及び手術室の他の者を保護するために重要性を増している。例えば、患者の解剖学的構造に対する骨ピンのアラインメントが重要になる可能性がある。手持ち送達ツールによると、アラインメントは完全に外科医に依存する。適切なアラインメント前に骨ピンガンを偶発的に発射すると、非常に危険であり命を脅かすことさえある。
【0010】
本開示は、種々の安全性及び有用性の特徴を含む骨ピンガンを提供する。例えば、本開示の骨ピンガンは、準備完了モード、組立モード及び深さモード等の1つ又はそれ以上のモードを有することができる。本明細書において論じるように、各モードは、使用者が骨ピンガンの1つの機能を実行できるようにする一方で、骨ピンの長さを調節したり又は骨ピンガンを組み立てたりといった他の機能を実行しようとする間に、使用者が骨ピンガンを偶発的に発射するのを防止するように、他の機能が実行されるのを防止する。さらに、骨ピンガンは、潜在的に患者に入り込み得る汚染物が骨ピンガンに進入するのを最小限に抑えるか又は防止するために、骨ピンガンが使用中ではないときにガス取入れ口及びガス出口を封鎖できるガス弁及びフィルタ弁を有する。
【0011】
本開示の骨ピンガンは、更に、骨ピンを発射する間に掛かる時間が最小限に抑えられるように、骨ピンを含むマガジンの自動前進を可能にする。従って、本開示の骨ピンガンは、非常に迅速な安定化を可能にできる。このことは、例えば、他の外科医が救命処置に踏み込む前に、整形外科医が骨折した骨を整復するために短い時間枠しか持たない重傷の事例において、重要になる可能性がある。
【0012】
本開示の骨ピンガンは、骨ピンを単一ブレーク(single break)で自動的に切り落とすことができる。単一ブレークは、骨ピンの断片の発生を最小限に抑えることができる点で有利になる可能性がある。骨ピンの断片は、骨ピンガンの機能を妨害するか、患者の傷の中へ進入するか、又は手術室の他の医療設備を汚染する可能性がある。本明細書において論じるように、骨ピンガンは、骨ピンがマガジンから打ち込まれて患者内に埋植されると、骨ピンを自動的に切り落とすトリミング先端を含むことができる。
【0013】
本明細書において開示する種々の実施例を更に例示するために、実施例の非限定的リストを下に示す。
【0014】
実施例1において、ツールは、バレル、ハンドル及びモード選択リングを含む本体部であって、モード選択リングがバレルの周りで回転可能であり、且つ、準備完了モード位置と組立モード位置との間で切り替えるように構成される、本体部と;マガジンヘッド、マガジンヘッドから延びるマガジンノーズ、及び複数の通路を有するマガジンであって、複数の通路の1つ又はそれ以上の通路が骨ピンを受け入れるように構成される、マガジンと;マガジンを受け入れるように構成されたマガジンホルダと;マガジンホルダの一部分を受け入れるように構成された開口部を画定するカラーと;ヘッド、ヘッドから延びるシャフト、及びシャフトに結合された突起部を有するピストンであって、突起部が複数の通路の第1通路内に受け入れられるように構成された、ピストンと;本体部に結合されたトリガであって、トリガが起動されたとき、ピストンが、骨ピンを第1通路から軸方向に打ち込むのに充分な力を骨ピンに加えるように構成される、トリガと、を備える。
【0015】
実施例2において、実施例1のツールは、任意に、モード選択リングが組立モード位置にあるときにマガジンホルダが本体部に解除可能に結合されるように構成され、且つ、モード選択リングが準備完了モード位置にあるときにトリガが起動されるように構成されるように、構成できる。
【0016】
実施例3において、実施例1又は2のいずれか1つ又は任意の組合せのツールは、任意に、モード選択リングが準備完了モード位置にあるときにマガジンホルダが本体部にロックされるように構成できる。
【0017】
実施例4において、実施例1〜3のいずれか1つ又は任意の組合せのツールは、任意に、モード選択リングが組立モード位置のときにトリガが初期位置にロックされるように構成できる。
【0018】
実施例5において、実施例1〜4のいずれか1つ又は任意の組合せのツールは、任意に、モード選択リングが深さモード位置と、準備完了モード位置と、組立モード位置との間で切り替えるためにバレルの周りで回転可能であるように、更に深さモード位置を含むように構成できる。
【0019】
実施例6において、実施例5のツールは、任意に、バレルに沿って位置付けられる深さセレクタを含むように構成でき、モード選択リングが深さモード位置にあるとき、深さセレクタは第1通路から軸方向に打ち込まれる骨ピンの長さを調節するためにバレルの長さに沿って移動するように構成される。
【0020】
実施例7において、実施例6のツールは、任意に、モード選択リングが深さモード位置にあるときにトリガが初期位置にロックされ且つマガジンホルダが本体部にロックされ、モード選択リングが準備完了モード位置のときに深さセレクタがバレルに沿った位置にロックされ且つマガジンホルダは本体部にロックされ、モード選択リングが組立モード位置にあるときに深さセレクタがバレルに沿った位置にロックされ且つトリガは初期位置にロックされるように構成できる。
【0021】
実施例8において、実施例1〜7のいずれか1つ又は任意の組合せのツールは、任意に、少なくとも本体部及びマガジンに対してピストンを軸方向に並進させるために空気力をピストンのヘッド部に供給するための与圧ガス源を含むように構成できる。
【0022】
実施例9において、ツールは、バレル、ハンドル、及びモード選択リングを含む本体部であって、モード選択リングがバレルの周りで回転可能であり且つ準備完了モード位置と組立モード位置との間で切り替えるように構成される、本体部と;マガジンヘッド、マガジンヘッドから延びるマガジンノーズ、及び複数の通路を有するマガジンであって、複数のマガジンの1つ又はそれ以上の通路が骨ピンを受け入れるように構成される、マガジンと;マガジンを受け入れるように構成されたマガジンホルダと;マガジンホルダの一部分を受け入れるように構成された開口部を画定するカラーと;ヘッド、ヘッドから延びるシャフト、及びシャフトに結合された突起部を有するピストンであって、突起部が、複数の通路の第1通路内に在るときに骨ピンを第1通路から打ち込むのに充分な力を骨ピンに加えるように構成される、ピストンと;本体部内に配置される前進歯止め(advancement pawl)であって、前進歯止めが歯止めシャフト及び歯止めヘッドを含み、歯止めヘッドがマガジンヘッドと相互作用してマガジンを回転させて複数の通路の第2通路を突起部と整列させるように構成される、前進歯止めと、を備える。
【0023】
実施例10において、実施例9のツールは、任意に、マガジンが複数のフィンを含むように構成でき、複数のフィンの各フィンは、マガジンの長手軸に対して傾斜した表面を有し、傾斜した表面は、歯止めヘッドと相互作用してマガジンを回転させるように構成される。
【0024】
実施例11において、実施例10のツールは、任意に、複数のフィンの第1部分がマガジンヘッドの周りで円周上に離間して近位列に配列され、複数のフィンの第2部分がマガジンヘッドの周りで円周上に離間して遠位列に配列され、複数のフィンの第1部分が複数のフィンの第2部分から円周上でオフセットするように構成できる。
【0025】
実施例12において、実施例10のツールは、任意に、歯止めヘッドが前進歯止めの長手軸に対して少なくとも2つの傾斜した表面を含む形状を持つように構成でき、歯止めヘッドの少なくとも2つの傾斜した表面は、複数のフィンの1つ又はそれ以上の傾斜した表面と係合してマガジンを回転させるように構成される。
【0026】
実施例13において、実施例9〜12のいずれか1つ又は任意の組合せのツールは、任意に、本体部に結合されたトリガを含むように構成でき、トリガが起動されたとき、ピストンは、第1骨ピンを第1通路から軸方向に打ち込むように構成される。
【0027】
実施例14において、実施例9〜13のいずれか1つ又は任意の組合せのツールは、任意に、トリガが、初期位置と、最終位置と、初期位置と最終位置との間に位置する中間位置とを有するように構成でき、トリガが初期位置から中間位置へ起動されると、ピストンは骨ピンを第1通路から軸方向に打ち込むように構成され、トリガが中間位置から最終位置へ起動されると、歯止めヘッドはマガジンヘッドと相互作用してマガジンを回転させて第2通路を突起部と整列させるように構成される。
【0028】
実施例15において、実施例9〜14のいずれか1つ又は任意の組合せのツールは、任意に、マガジンホルダが、マガジンがマガジンホルダ内で回転したとき、ピストンの突起部と整列して骨ピンを切り落とすように構成されるトリミング孔を画定するトリミング端部を含むように構成できる。
【0029】
実施例16において、実施例15のツールは、任意に、トリミング孔が湾曲表面を含むブレークエッジ(breaking edge)と、エッジを形成する2つの直線表面を含む面取り表面を有するレリーフエッジ(relief edge)とを含むように構成できる。
【0030】
実施例17において、実施例9〜16のいずれか1つ又は任意の組合せのツールは、任意に、ピストンを本体部及びマガジンに対して軸方向に並進させるために空気力をピストンのヘッド部に供給するための与圧ガス源を含むように構成できる。
【0031】
実施例18において、システムは、バレル、ハンドル、及びモード選択リングを含む本体部であって、モード選択リングがバレルの周りで回転可能であり且つ準備完了モード位置と組立モード位置との間で切り替えるように構成される、本体部と;複数の通路を含むマガジンであって、複数の通路の1つ又はそれ以上の通路が骨ピンを受け入れるように構成される、マガジンと;マガジンを受け入れるように構成されたマガジンホルダと;マガジンホルダの一部分を受け入れるように構成された開口部を画定するカラーと;ヘッド、ヘッドから延びるシャフト、及びシャフトに結合された突起部を有するピストンであって、突起部が複数の通路の第1通路内に受け入れられるサイズを持ち、突起部が第1通路内に在るときに骨ピンを第1通路から軸方向に打ち込むのに充分な力を骨ピンに加えるように構成される、ピストンと、を備える。
【0032】
実施例19において、実施例18のシステムは、任意に、複数のマガジンであって、各マガジンが複数の通路の第1通路に位置付けられた少なくとも1つの骨ピンを含む、複数のマガジンと;少なくとも本体部及びマガジンに対してピストンを軸方向に並進させるためにピストンのヘッドに空気力を供給するための1つ又はそれ以上のガスキャニスタ、のうち少なくとも1つを含むように構成できる。
【0033】
実施例20において、実施例18〜19のいずれか1つ又は任意の組合せのシステムは、任意に、本体部に結合されたトリガであって、トリガが起動されたとき、ピストンが第1骨ピンを第1通路から軸方向に打ち込むように構成される、トリガと;本体部内に配置された前進歯止めであって、前進歯止めが歯止めシャフト及び歯止めヘッドを含み、歯止めヘッドがマガジンヘッドと相互作用してマガジンを回転させて複数の通路の第2通路を突起部と整列させるように構成される、前進歯止めと、を含むように構成できる。
【0034】
実施例21において、実施例1〜20のいずれか1つ又は任意の組合せのツール又はシステムは、任意に、言及される全ての要素、操作又はその他のオプションが使用又は選択できるように構成できる。
【0035】
これら非限定的な実施例の各々は、単独で又は他の実施例の1つ又はそれ以上との種々の順序で又は組み合わせで組合せできる。
【0036】
本整形外科用ツールのこれらの及びその他の実施例及び特徴については、以下の「発明を実施するための形態」に部分的に示す。この概要は、本発明の内容の概要を示すためのものであり、排他的又は網羅的な説明を提供することを意図しない。「発明を実施するための形態」は、本整形外科用ツールに関して更なる情報を提供するために含まれる。
【0037】
図面において、同様の参照番号は、いくつかの図面において同様の要素を示すために使用する。同様の参照番号は、同様の要素の異なる図又は構成を表すために使用できる。図面は、概略的に、例として、限定的ではなく、本文献において論じる種々の実施形態を図解する。
【発明を実施するための形態】
【0039】
骨折のより永久固定の前の一時的解決用として役立つ、骨片を整復して一緒に固定するための骨固定のためのツール及び方法の例について、本明細書において説明する。例えば、本開示は、骨ピンを骨片の中へ送達して骨片を一緒に固定するために使用できる骨ピンガンを提供できる。骨ピンは、時間を掛けて患者体内に残留するか、又は患者の体内に吸収できる。
【0040】
図1は、少なくとも1つの実施例に従った骨ピンガン10の斜視図である。骨ピンガン10は、例えば骨片の中へ骨ピンを送達することによって骨折した骨を安定させるために使用できる。骨ピンガン10は、近位端12から遠位端14へ延びることができる。骨ピンガン10は、バレル24及びハンドル16を有する本体部31と、マガジンホルダ26と、カラー22と、トリガ18を含むトリガアセンブリ13と、を含むことができる。
図1の骨ピンガン10は、組立済みで示され、カラー22及びマガジンホルダ26は、本体部31に結合される。本明細書において論じるように、マガジンホルダ26及びカラー22は、解除可能に本体部31に結合できる。マガジンホルダ26は、1つ又はそれ以上の骨ピンを含むマガジン56(
図3及び
図14)を受け入れるように構成できる。1つ又はそれ以上の骨ピンは、マガジンから骨片の中に打ち込むことができる。一実施例において、マガジンホルダ26及び/又はマガジンは、使い捨て式とすることができる。カラー22及びマガジンを含むマガジンホルダ26を本体部31から外すことによって、使用者は、マガジンノーズ26及び/又はマガジン及び骨ピンを交換できる。
【0041】
図1に示すように、骨ピンガン10は、ガスキャニスタ42等の与圧ガス源を収容できるガスハウジング20を含むことができる。一実施例において、本体部31は、ハンドル16内に収容されたフィルタ46を含むことができる。ガスハウジング20は、ガスハウジング20と係合するスクリュートップ44を介してガスハウジング20内にガスキャニスタ42を受け入れて収容できる。
【0042】
本体部31は、更に、バレル24の周りで回転可能なモード選択リング32を含むことができる。モード選択リング32は、少なくとも2つのモード位置の間で切り替えるように構成できる。一実施例において、モード選択リング32は、3つのモード位置の間で切り替えるように構成できる。例えば、モード選択リング32は、
図10に示すように、準備完了モード位置120と、組立モード位置118と、深さ選択位置116との間で切り替えるように構成できる。
【0043】
本体部31は、バレル24に沿って位置付けされた深さ選択リング30を含むことができる。本明細書において論じるように、モード選択リング32が深さモード位置にあるとき、深さ選択リング30は、骨ピンガン10から軸方向に打ち込まれる骨ピンの長さを調節するためにバレル24の長さに沿って移動するように構成できる。本明細書において論じる他の安全特徴と共に、骨ピンガン10は、骨ピンガン10が意図せずに排出する危険を最小限に抑えるためのセイフティ28を含むことができる。
【0044】
一実施例において、マガジンホルダ26は、トリミング孔36及び骨接触表面34を画定するトリミング端部33を含むことができる。本明細書において論じるように、トリミング端部33は、単一ブレークで骨ピンガン10から打ち込まれて患者体内に埋植された骨ピンを切り落とすことができる。
【0045】
骨ピンガン10は、トリガ18を含むトリガアセンブリ13を含むことができる。本明細書において論じるように、トリガ18が起動されたとき(例えば、押されたとき)、ピストン64を少なくとも本体部31に対して軸方向に並進させて骨ピンを骨ピンガン10から打ち込むために、バレル24内のピストン64(
図3)に空気力を加えることができる。
【0046】
図2は、少なくとも1つの実施例に従った
図1の骨ピンガンの分解斜視図である。本明細書において論じるように、マガジンホルダ26及びカラー22は、本体部31に解除可能に結合されるように構成できる。例えば、バレル24は、マガジンホルダ26及びカラー22と解除可能に結合できる係合端部52を含むことができる。
【0047】
マガジンホルダ26は、マガジンノーズ38及び係合端40を含むことができる。マガジンノーズ40は、トリミング孔36を画定するトリミング端部33を含むことができる。カラー22は、マガジンホルダ26の一部分を受け入れるように構成される開口部23を画定できる。例えば、マガジンノーズ38の一部分は開口部23を通過して延びることができる。カラー22及びマガジンホルダ26を組み合わせて、本体部31に解除可能に結合されるユニットを形成できる。一実施例において、マガジンホルダ26の係合端40は、バレル24の係合端部52の一部分と係合できる。例えば、バレル24の係合端部52は、カラー22の側壁に形成されたスロット50と相互作用する突起部54を含むことができる。スロット50と突起部54は、相互作用して、マガジンホルダ26及びカラー22を本体部31に結合できる。
【0048】
骨ピンガン10は、深さ選択リング30並びにハードストッパ74(
図3及び
図13)に結合される1つ又はそれ以上のロッドを含むことができる。本明細書において論じるように、深さ選択リング30は、バレル24内でのハードストッパ74の位置を調節するためにバレル24に沿って移動でき、この位置は、骨ピンガン10から打ち込まれる骨ピンの長さを決定する。
【0049】
ハンドル16は、フィルタ46を受け入れるように構成できる開口部47を側壁に画定できる。例えば、フィルタ46は、開口部47内に受け入れられ、ハンドル16内の所定の場所にスナップ式に嵌めることができる。フィルタ46は、使い捨て式とすることができ、必要に応じて交換できる。フィルタ46を交換するため、タブ46を押して、フィルタ46をハンドル16から外して、フィルタ46を未使用のフィルタと交換できる。
図2に示すように、ガスハウジング20は、ガスキャニスタ42を受け入れるように構成される孔48を画定できる。
【0050】
図3は、少なくとも1つの実施例に従った骨ピンガン10の断面図である。
図3の骨ピンガン10は、組立済みで示されているが、ガスキャニスタ42又はフィルタ46(
図1及び
図2に示すように)を含まない。骨ピンガン10は、マガジンヘッド60及びマガジンノーズ58を有するマガジン56を含むことができる。マガジンヘッド60は、複数のフィン57を含み、フィンは、本明細書において論じるように、骨ピン62が骨ピンガン10から排出されたら、前進歯止め86と相互作用してマガジンホルダ26内でマガジン56を回転させるように構成できる。
【0051】
一実施例において、マガジン56は、複数の通路98及びカニューレ96を画定できる。複数の通路98及びカニューレ96は、マガジン56の長さに沿って延びることができる。複数の通路の1つ又はそれ以上は、骨ピン62を受け入れるように構成できる。
図3に示すように、マガジン56は、マガジンホルダ26内に位置付けでき、マガジンホルダ26の一部分は、カラー22を通過して位置付けできる。マガジン56を含むマガジンホルダ26及びカラー22は、バレル24に解除可能に結合できる。本明細書において論じるように、マガジンホルダ26及びカラー22は、骨ピンガンが組立モードのとき本体部31に解除可能に結合できる。
【0052】
一実施例において、骨ピンガン10は、ピストン64を含むことができる。ピストン64は、バレル24の中に嵌合してバレル内で軸方向に並進できる。ピストン64は、ヘッド66と、ヘッド66から延びるシャフト68と、シャフト68から半径方向にオフセットする突起部70とを含むことができる。組み立てられたとき、突起部70は、マガジン56の複数の通路98の1つと整列できる。突起部70は、整列した通路98から骨ピン62を打ち込むために、整列した通路98内に受け入れられるサイズを持つことができる。
【0053】
図3に示すように、ピストン64は後退位置にある。例えば、ピストンヘッド66が骨ピンガン10の近位端12へ向かって位置付けられるように、ピストン64は後退位置へ付勢できる。ピストンヘッド66を骨ピンガン10の近位端12へ向けて付勢するために、ヘッド66とバレル24の遠位端との間に弾性部材72を位置付けできる。例えば、弾性部材72は、
図3に示すようにピストン64が後退位置のとき非圧縮状態であるように構成できる。作動時に、ピストン64がバレル24下流へ押されるとき、弾性部材72が圧縮されるようになり、ヘッド66が骨ピンガン10の遠位端14へ向かって移動する際に圧縮状態になるように構成できる。ピストン64がバレル24下流へ押される際に、シャフト68は、マガジン56のカニューレ96内で延びることができ、突起部70は突起部70と整列する通路98内で延びることができる。シャフト68の突起部70が通路98内に受け入れられたとき、突起部70は、通路98から骨折した骨の中へ軸方向に骨ピン62を打ち込むのに充分な力を骨ピン62に加えることができる。骨ピン62が骨ピンガン10から打ち込まれた後、弾性部材72は、圧縮状態から非圧縮状態へ移行してピストン64を骨ピンガン10の近位端12へ向かって後退位置へ復帰するように構成できる。
【0054】
図3に示すように、骨ピンガン10は、本体部31内に配置される前進歯止め86を含むことができる。前進歯止め86は、歯止めシャフト99及び歯止めヘッド88を含むことができる。本明細書において論じるように、歯止めヘッド88は、マガジンヘッド60と相互作用して、骨ピン62の所望の長さが骨ピンガン10から排出された後にマガジン56を回転できる。
【0055】
マガジンホルダ26は、トリミング孔36を画定するトリミング端部33を含むことができる。骨ピン62が骨ピンガン10から排出されると、前進歯止め86とマガジン56との間の相互作用は、骨ピン62の一部分(例えば、トリミング孔36内に位置付けられた部分)をトリミング孔36で引っ張って、単一ブレークで所望の場所に沿って骨ピン62を切り落とす(例えば、破断する(break))。
【0056】
骨ピンガン10は、バレル24内に位置付けられたハードストッパ74に結合される深さ選択リング30を含むことができる。深さ選択リング30は、バレル24の長さに沿って移動して、バレル24内のハードストッパ74の位置を変更して、骨ピンガン10から排出される骨ピン62の長さを調節できる。本明細書において論じるように、深さ選択リング30は、骨ピンガン10が深さモードのときバレル24の長さに沿って移動するように構成できる。
【0057】
一実施例において、深さ選択リング30は、バレル24に沿って深さ選択リング30を移動するとバレル24内でハードストッパ74が移動するように、ロッド35(
図2に示すような)を介してハードストッパ74に結合できる。一実施例において、バレル24内でハードストッパ74を移動すると、
図3及び
図13に示すように、ハードストッパ74の停止表面82の位置を調節できる。一実施例において、停止表面82は、ピストン64がバレル24に対して軸方向にどの程度並進できるかを決定でき、従って、停止表面の位置は、マガジン56内にピストン64がどの程度受け入れられるかを制限する。マガジン56内でピストン64がどの程度受け入れられるかは、骨ピンガン10から打ち込まれる骨ピン62の長さを決定できる。従って、深さ選択リング30は、骨ピンガン10から骨折の中に打ち込まれる骨ピン62の量(例えば長さ)を調節するためにバレル24の長さに沿って移動するように構成できる。
【0058】
骨ピンガン10は、空気圧、液圧、電気(例えば、バッテリによって)及び/又は電磁気の動力を受けることができる。一実施例において、トリガ18が引かれた(例えば起動された)とき、圧縮空気が放出されて、突起部70がバレル24を越えて突起部70と整列するマガジン56の通路98内に突出するまで、ピストン64及びピストンに結合された突起部70をバレル24に沿って前方へ押し進めることができる。
【0059】
図3に示すように、ガスハウジング20の本体部31は、ガス弁アセンブリ69を含むことができ、ハンドル16はフィルタ弁アセンブリ67を含むことができる。本明細書において論じるように、ガス弁アセンブリ69及びフィルタ弁アセンブリ67は、骨ピンガン10のガス取入れ口145(
図16に示すように)及びガス出口150(
図17に示すように)を封鎖して、汚染物質が骨ピンガン10内部へ進入するのを防止できる。
【0060】
一実施例において、骨ピンガン10は、調整器71及び弁アセンブリ63を含むことができる。本明細書において論じるように、調整器71は、弁アセンブリ63へ送達されるガスの圧力を制御するために設置できる。骨ピンガン10は、本体部31に結合されたトリガ18を含むことができる。トリガ18が引かれると、弁アセンブリ63からの与圧ガスを放出できる。
【0061】
本明細書において論じるように、トリガ18が初期位置から中間位置へ最初に起動されるとき、与圧ガスは弁アセンブリ63から放出され、ピストン64をバレル24下流に打ち込んで骨ピン62を骨ピンガン10から排出できる。但し、トリガ18が中間位置を越えて(例えば、最終位置へ)起動されると、与圧ガスの一部分は前進歯止め86と相互作用して、マガジン56を回転できる。与圧ガスがピストン64に到達するときと、与圧ガスが前進歯止め86に到達するときとの間の僅かな遅延は、骨ピン62の所望の長さが排出されたこと、及び、マガジン56が回転して骨ピン62が切り落とされる前にピストン64がマガジン56内に位置付けられないことを確実にできる。
【0062】
図4Aは、少なくとも1つの実施例に従ったマガジン56の側面図であり、
図4Bは、線4B−4Bに沿って見た
図4Aのマガジンの断面図である。マガジン56は、マガジンヘッド60と、マガジンヘッド60から延びるマガジンノーズ58とを含むことができる。マガジン56は、カニューレ状であり、カニューレ96及び複数の通路98を画定できる。
【0063】
一実施例において、マガジンヘッド60は、複数のフィン57を含むことができる。本明細書において論じるように、複数のフィン57は、前進歯止め86(
図7に示すような)と相互作用して、マガジン56を回転させて、隣接する通路98をピストンの突起部と整列させるように構成できる。一実施例において、複数のフィン57は、マガジンヘッド60に沿って2列に配列できる。例えば、マガジンヘッド60は、フィン61Aの遠位列とフィン61Bの近位列を含むことができる。フィン61Aの遠位列のフィン57は、フィン61Bの近位列のフィン57から半径方向にオフセットできる。フィン57は、マガジン56の長手軸に対して傾斜した表面を持つことができる。例えば、フィン61Aの遠位列のフィン57は、第1の傾斜した表面55を持ち、フィン61Bの近位列のフィン57は第2の傾斜した表面45を持つことができる。
【0064】
図5は、少なくとも1つの実施例に従った、複数の骨ピン62を含むマガジン56の断面図である。本明細書において論じるように、マガジン56は、マガジン56の長さに沿って延びる、カニューレ96及び複数の通路98を画定できる。複数の通路98は、骨ピン62を受け入れるサイズを持つことができる。
図3及び
図5を見ると、組立済みのとき、ピストン64のシャフト68はマガジン56のカニューレ96と整列でき、シャフト68の突起部70は、マガジン56の複数の通路98の1つと整列できる。トリガ18が起動されたとき、ピストン64は、バレル24下流へ押し進められるので、シャフト68はカニューレ96下流へ延び、突起部70は整列した通路98の中の骨ピン62と係合し、整列した通路98の中へ伸びて、マガジン56から骨折した骨の中へ骨ピン62を打ち込むことができる。
【0065】
一実施例において、マガジン56の複数の通路98は、各骨ピン62を、対応する通路98を通過する軸方向の移動に制限するサイズを持ち、それによって骨ピン62を安定させ、骨ピン62の所望の長さが直線経路に沿って送達されるようにして、所望の長さが骨ピンガン10から送達される前に折れたり破損したりするのを防止する。使用後、マガジン56は骨ピンガン10から取外して、新しい骨ピン62を装填するか又は交換できる。
【0066】
図4A、
図4B及び
図5に示す実施例において、複数の通路98は円形である。但し、他の形状も使用できる。例えば、通路98は、特に円形、三角形、正方形の形状を持つことができる。更に、通路98は、複数の形状を含むことができる。但し、通路98の形状は、骨ピンを、通路98を通過する軸方向の移動に制限するために骨ピン62の形状に実質的に一致させなければならない。
【0067】
図6Aは、少なくとも1つの実施例に従った、前進歯止め86の側面図であり、
図6Bは、前進歯止め86の上面図である。前進歯止め86は、歯止めシャフト99及び歯止めヘッド88を含むことができる。歯止めヘッド88は、マガジンヘッド60の複数のフィン57と係合して、マガジンホルダ26内でマガジン56を回転させるように構成できる(
図7に示すように)。歯止めシャフト99は、2つのリング100A、100Bを含むことができる。歯止めヘッド88は、複数のフィン57の傾斜した表面57、45と協働して、マガジンホルダ26内でマガジン56を回転させる形状を有することができる。
図6Bに示すように、歯止めヘッド88は4つの傾斜した表面102A、102B、102C及び102Dを含む。いくつかの実施例において、2つの傾斜した表面、例えば102A及び102Bのみを設置できる。
【0068】
図7は、少なくとも1つの実施例に従った、歯止めヘッド88と係合したマガジン56の一部分の底面図である。
図8は、少なくとも1つの実施例に従った前進歯止め86の断面図である。前進歯止め86とマガジン58との間の相互作用について、
図7及び
図8を参照して論じる。歯止めヘッド88は、
図7に示すように、付勢位置にある。付勢位置において、歯止めヘッド88は、フィン61Aの遠位列に沿った2つの隣り合うフィン(57Cと57D等)の間に位置付けできる。前進歯止め86は、本体部31内に含まれる孔92内に位置付けできる。与圧ガスの一部は、前進歯止め86に作用して、前進歯止め86を孔92内で方向「D1」に移動させるように構成できる。前進歯止め86が方向「D1」に移動する際、歯止めヘッド88は、フィン57Cと57Dとの間の付勢位置から中間位置へ移動できる。例えば、歯止めヘッド88が方向「D1」に移動する際、歯止めヘッド88の表面102Bは、フィン61Bの近位列に沿ってフィン57Bの傾斜した表面45に係合できる。傾斜した表面102Bが、傾斜した表面45に係合すると、マガジン58は、前進歯止め86に対して回転できる。即ち、2つの傾斜した表面102Bと45との間の相互作用は、マガジン56を回転させて、フィン61Bの近位列に沿って2つの隣り合うフィンの間に位置する中間位置へ歯止めヘッド88を移動する。例えば、歯止めヘッド88は、
図7に示す付勢位置から、方向「D1」に沿って、例えばフィン61Aの遠位列に沿ってフィン57Bと57Aとの間の中間位置へ移動できる。
【0069】
第1端部及び第2端部を有する弾性部材90を設置できる。弾性部材90は、歯止めヘッド88を中間位置から付勢位置へ戻すように構成できる。例えば、弾性部材90の第1端部は、本体部31の溝102に結合でき、弾性部材90の第2端部は、2つのリング100A、100Bの間で前進歯止め86に結合できる。
図8に示す弾性部材90は、非圧縮状態にある。トリガが起動されると、与圧ガスは孔92へ進入して、前進歯止め86を中間位置へ押し進めることができる。前進歯止め86が中間位置にあるとき、弾性部材は圧縮状態である。与圧ガスが孔92から出ると、弾性部材90は、歯止めヘッド88が中間位置にある圧縮状態から歯止めヘッドが付勢位置にある非圧縮位置へ移行するように構成できる。
【0070】
弾性部材90が圧縮状態から非圧縮状態へ移行するとき、前進歯止め86は、方向「D2」に沿って移動する。例えば、歯止めヘッド88は、フィン57A及び57Bの間(中間位置)から方向「D2」に沿ってフィン57Dへ向かって移動できる。歯止めヘッド88がフィン57Dへ向かって移動する際、歯止めヘッド88は、傾斜した表面102Aがフィン57Dの傾斜した表面55に係合できるようにフィン57Dに接触する。フィン57Dの傾斜した表面55が歯止めヘッド88の傾斜した表面102Aと相互作用する際、マガジン56は、フィン57Dの傾斜した表面55に沿って滑動して、歯止めヘッド88に対して回転する。歯止めヘッド88は、付勢位置、例えばフィン61Aの遠位列に沿った2つの隣り合うフィン57の間で停止するまで、方向「D2」に移動し続ける。
図7に示す実施例において、歯止めヘッド88は、歯止めヘッド88の傾斜した表面102Aがフィン57Dの傾斜した表面55と相互作用する際にフィン57Aと57Bとの間からフィン57Dとフィン57Eとの間へ移動する。
【0071】
図7は、複数のフィン57を含むマガジンヘッド60を示すが、マガジンヘッド60の他の設計を自動骨ピン前進のために利用できる。一実施例において、マガジンヘッド60は、複数の直線状及び螺旋状の溝を含むことができる。一実施例において、直線状の溝の数は、マガジンの通路の数に等しくできる。直線状の溝は、マガジンの複数の通路のそれぞれの通路と一直線上になるように構成される。螺旋状の溝は、直線状の溝の間で端から端まで走行できる。螺旋状の溝は、戦略的ランプ及びステップを組み込むことができる。前進歯止めを使用して螺旋状の溝に沿って走行させマガジンを回転することができる。
【0072】
図9は、少なくとも1つの実施例に従ったマガジンホルダ26及びマガジン56の一部分の断面図である。トリミング端部33は、マガジンホルダ26の遠位端に位置することができ、骨接触表面34及びトリミング孔36を含む。
図9に示すように、マガジン56の通路98は、トリミング孔36と整列する。トリミング孔36は、湾曲表面104を有するブレークエッジ105と、エッジ107を形成する2つの直線表面106、108を含む面取り表面を有するリリーフエッジ109とによって形成できる。
【0073】
図3、
図7及び
図9を参照すると、切り落とし作業は、トリミング孔36の固有の形状及び前進歯止め86の作動の双方に依存する。トリミング孔36の形状は、前進歯止め86の作動と組み合わされて、骨ピン62が骨折した骨の中へ埋植された後、骨ピン62の単一ブレークを可能にする。前進歯止め86が引き戻されて、歯止めヘッド88をフィン57Aと57Bとの間の中間位置に置くと、マガジン56を部分的に回転でき、骨ピン62が引っ張られた状態に置くことができる。但し、骨ピン62が切り落とされ(例えば、単一ブレークで)次の通路98がトリミング孔36と整列する前に、歯止めヘッド88が中間位置からフィン57Dとフィン57Eとの間の付勢位置へ移行するまで、そうならない。
【0074】
図10は、少なくとも1つの実施例に従った、バレル24の一部分及びモード選択リング32の上面図である。モード選択リング32は、バレル24の周りで回転可能であり、モード位置の間で切り替えるように構成できる。
図10に示すように、モード選択リング32は、組立モードのための組立モード位置118と、深さモードのための深さモード位置118と、準備完了モードのための準備完了モード位置120と、を含むことができる。バレルは、各モード位置を示し且つラベルを付すために、「組立て(assemble)」、「深さ(depth)」及び「準備完了(ready)」のマークを含むことができる。更に、バレル24は、インジケータマーカ114を含み、骨ピンガンが現在どのモードで作動しているかを示す「選択(select)」のマークを有することができる。モード間の切り替えのために、使用者は、モード選択リング32に回転力を加えて、所望のモードがインジケータ114と整列するように、モード選択リング32を回転できる。
【0075】
本明細書において論じるように、種々のモードは協働して、骨ピンガンの安全性及び有用性を増大する。一実施例において、骨ピンガンが組立モード位置118にあるとき、マガジンホルダ26及びカラー22は、本体部31に解除可能に結合できる。例えば、全ての骨ピンがマガジンから排出されたら、マガジンを再充填又は交換するために、使用者は、モード選択リング32を組立モード位置118へ回す。骨ピンガンが組立モードになると、使用者は、マガジン及びカラーを本体部から外すことができる。但し、本明細書において論じるように、モード選択リング32が組立モード位置118にあるときのみ、マガジンホルダ26及びカラー22は、本体部から分離できるようになる。
【0076】
一実施例において、モード選択リング32が準備完了モード位置120のとき、骨ピンガンのトリガを起動できる(例えば、指で引くことによって)。例えば、外科医が骨ピンを排出したいとき、外科医は、モード選択リング32を準備完了モード位置120へ回して、トリガを起動できる。但し、本明細書において論じるように、トリガ18は、モード選択リング32が準備完了位置120にあるときのみ起動できる。
【0077】
図10に示すように、バレル24は、深さ選択リング30を含む。一実施例において、骨ピンガンが深さモード位置116にあるとき、深さ選択リング30は、骨ピンガンから骨片の中へ排出される骨ピンの長さを調節するためにバレルの長さに沿って移動するように構成できる。深さ選択リング30は、窓110を含むことができる。窓110は、骨ピンガンから排出される骨ピンの長さを使用者に指示することができる。一実施例において、バレル24は、種々の長さを指示するために深さマーキング112を含むことができる。
図10に示すように、バレル24は、25ミリメートル(mm)、38mm及び50mmを指示する深さマーキング112“25”、“38”及び“50”を含む。窓110は、25mmの骨ピンが骨片の中へ埋植されることを外科医へ指示する深さマーキング112“25”を取り囲む。本明細書において論じるように、深さ選択リング30は、本体内31に位置付けられたハードストッパ74(
図3及び
図12)にロッド35を介して結合できる。ハードストッパ74は、本体部31内に位置付けられた深さロック81と相互作用して(
図3及び
図11に示すように)、バレルに沿って深さ選択リング30を移動できる。但し、本明細書において論じるように、深さ選択リング30は、モード選択リング32が深さモード位置116にあるときのみバレル24に沿って移動できる。
【0078】
各モード位置118、116、120は、骨ピンガンが特定の機能を果たせるようできる。但し、各モードの機能は、モード選択リング32がその特定の機能に対応するモード位置にあるときのみ機能できる。一実施例において、モード選択リング32が準備完了モード位置120にあるとき、マガジンホルダ及びカラーは本体部にロックされ、深さ選択リング30は所定の位置にロックされて、バレル24に沿って移動できない。「本体部にロックされる」とは、本明細書において、構造的損傷を生じることなくカラー22及びマガジンホルダ26を本体部31から外すことができないことを意味するために使用される。更に、「所定の位置にロックされる」とは、本明細書において、構造的損傷を生じることなく深さ選択リング30をバレル24に沿って移動できないことを意味するために使用される。
【0079】
一実施例において、モード選択リング32が組立モード位置118にあるとき、トリガは初期位置にロックされて起動することができず、深さ選択リング30は所定の位置にロックされて、バレル24に沿って移動できない。「起動できない」とは、本明細書において、構造的損傷を生じることなくトリガ18を起動(例えば、押下げ)できないことを意味するために使用される。モード選択リング32が準備完了位置120にあるとき、マガジンホルダ及びマガジンは本体部にロックされ、深さ選択リング30はバレル24に沿って所定の位置にロックされる。
【0080】
図11は、少なくとも1つの実施例に従った深さロック81を示す。深さロック81は
図3に示すように、骨ピンガン10の本体部31内においてバレル24の遠位端へ向けて位置付けできる。深さロック81は、ハードストッパ74(
図12に示すような)と相互作用できる開口部112を含むことができる。開口部112は、2つの実質的に平坦な平行表面113と2つの湾曲表面115とによって画定できる。
【0081】
図12は、少なくとも1つの実施例に従ったハードストッパ74の側面図である。ハードストッパ74は、停止表面82を有するヘッド部80と、ヘッド部80から延びる調節部76とを含むことができる。バレル内におけるハードストッパ74の位置は、ピストンヘッドがどこで停止するかを決定できる。従って、ハードストッパ74の位置を変更することによって、骨ピンが打ち込まれる深さを変更できる。
【0082】
ハードストッパ74は、ピストン64及び弾性部材72(
図3に示すような)の少なくとも一部を受け入れるように構成されるカニューレ117を画定できる。調節部76は、複数のショルダ78A、78B及び78C(まとめて「ショルダ」と呼ぶ)及び複数の溝79A、79B及び79C(まとめて「溝79」と呼ぶ)を含む2つの対向する列を含む。一実施例において、ショルダ78及び溝79の2つの列の間に、調節部76は、2つの対向する平坦な表面119(
図13に示すような)を含むことができる。ヘッド部80は、モード選択リング32(
図3に示す)に、且つ、ロッド35を介して深さ選択リング30(
図3及び
図10参照)に結合できる。
【0083】
図13は、少なくとも1つの実施例に従った、深さロック81とハードストッパ74の組立図である。ハードストッパ74及び深さロック81は、鍵と鍵穴のように作用する。開口部112は、調節部76の一部分を受け入れることができる。ショルダ78に沿った調節部76の断面形状は、ショルダ78が開口部112の湾曲表面115に隣接して位置付けられ、且つ、平坦表面119が開口部112の平坦表面113に隣接して位置付けられるとき、ハードストッパ74がアンロック位置にあり、深さロック81に対して移動できるような形状である。
図3及び
図10に示すように、ハードストッパ74のヘッド部80は、モード選択リング32に結合でき、また、ロッド35を介して深さ選択リング30に結合できる。本明細書において論じるように、ハードストッパ74は、モード選択リング32が深さモード位置から回されたときに、モード選択リング32の回転がハードストッパ74を約180度回転させるように、モード選択リング32に結合される。モード選択リング32が回転すると、ハードストッパ74の断面形状は、もはや開口部113を通り抜けられず、ハードストッパ74は、深さロック81に対して所定の位置にロックされる。
【0084】
図3を参照すると、バレル24に沿って深さ選択リング30を移動することによって、ハードストッパ74の停止表面82は、バレル24内における位置を変更できる。骨ピンガン10が発射されたら、ピストン64はバレル24下流へ押し進められて、ピストン64のヘッド66が停止表面82に接触すると、停止する。従って、ハードストッパ74の停止表面82が骨ピンガン10の近位端12により近くに位置付けられれば、それだけピストン64の突起部70が通路98の中へ延びる距離が短くなり、骨ピンガン10から排出される骨ピン62の量が短くなる。同様に、ハードストッパ76の停止表面82の位置がバレル24の遠位端へ向かって移動すると、骨ピンガン10から排出される骨ピンの長さが大きくなる。
【0085】
モード選択リング32が深さモード位置116にあるとき(
図10に示すように)、
図13に示すように、ハードストッパ74は、調節部76が深さロック81の開口部112を通過できるように、アンロック位置へ回転できる。ハードストッパ74がアンロック位置にあるとき、深さ選択リング30は、ハードストッパ74を深さロック81に対して移動するようにバレル24に沿って移動できる。所望の長さが得られたら、ハードストッパ74を約180度回して、ハードストッパ74を深さロック81に対してロックすることによって、ロックモード選択リング32を別のモード位置へ切り替えることができる。例えば、
図13のハードストッパ74が180度回されたとすると、溝79Cは開口部112を横切って延在し、ショルダ79Cは開口部112を越えて延在し、それによって、ハードストッパ74が深さロック81に対して移動するのを防止する。
【0086】
図13に示す実施例において、溝79Cが深さロック81の開口部112を横切って延在するとき、深さ選択リング30は「50」(
図10)を示し、溝79Bが深さロック81の開口部112を横切って延在するとき、深さ選択リング30は「38」(
図10)を示し、溝79Aが深さロック81の開口部112を横切って延在するとき、深さ選択リング30は「25」(
図10)を示す。
【0087】
図10に示す実施例は3つの異なる深さを含む一方、利用可能な深さの数は変動可能である。例えば、利用可能な深さの数は、ハードストッパ74の調節部76に沿って存在するロック位置の数に対応する。更に、各深さマーカ112の間の距離は、ハードストッパ74の各ショルダの厚みに対応する。
【0088】
図14は、少なくとも1つの実施例に従った、バレル24の一部分及びマガジンホルダ26の一部分の断面図である。単純化のためにカラーは
図14に示さない。
図14に示すように、マガジンホルダ26の係合端40は、バレル24の係合端52から外れ、モード選択リング32は組立モード位置118(
図10に示すように)にある。
【0089】
第1ロックカム128及び第2ロックカム126を、バレル24内に位置付けできる。一実施例において、第1及び第2ロックカム128、126は接続され、ばね式に荷重をかけられる。モード選択リング32は、開口部124を含むことができる。モード選択リング32が組立モード位置にあるとき、マガジンホルダ26の係合端40は、バレル24の係合端52から外れて、第1ロックカム128を圧縮状態から解除できる。第1ロックカム128は、
図14に示すように、非圧縮状態に移行できる。即ち、第1ロックカム128は
図14に示す位置に付勢される。同様に、第2ロックカム126は非圧縮位置にあり、
図14に示す位置へ付勢される。
【0090】
非圧縮状態において、第2ロックカム126は、モード選択リング32の開口部124の中へ上向きに延び、それによって、モード選択リング32がモードを切り替えるために回転するのを防止する。従って、マガジンホルダ26が本体部31に結合していないとき、骨ピンガン10は、発射できず、骨ピンの深さは変更できない。
【0091】
マガジンホルダ26が本体部に結合されたとき、第1ロックカム128は圧縮状態へ移行できる。第1ロックカム126は第2ロックカム128に結合されるので、第1ロックカム126が非圧縮状態から圧縮状態へ移動するとき、第2ロックカム128も圧縮状態へ移動する。圧縮状態において、第2ロックカム128は、第2ロックカム128がモード選択リング32の回転を妨害しないように位置付けられる。言い換えると、第2ロックカム128は、開口部124が第2ロックカム128から自由であり、モード選択リング32がバレル24の周りで自由に回転できるように、開口部124の下方に位置する。
【0092】
図15は、少なくとも1つの実施例に従ったトリガアセンブリ13及びモード選択リング32の部分斜視図である。一実施例において、モード選択リング32は、モード選択リング32の長さに沿って延びる溝130を含むことができる。一実施例において、トリガアセンブリ13はトリガ18を含む。トリガ18は、バレル24の表面に沿って延びるロック部131と、ロック部131から延びる突起部131とを含むことができる。
図15に示すモード選択リング32は、準備完了モード位置120にはない。モード選択リング32は準備完了モード位置123にないので、トリガ18の起動を防止できる。即ち、トリガ18は、骨ピンガンを発射するためにトリガを引いて初期位置から移動することができない。
図15に示すように、トリガ18は、突起部がモード選択リング32の一部分に当接するのでロックできる(例えば引っ張られるのを防止できる)。モード選択リング32が準備完了モード位置120(
図10に示すように)になったら、骨ピンガン10を発射するためにトリガ18が引かれたとき突起部133が溝130の経路に沿って移動するように、溝130は、突起部133と整列するように構成できる。
【0093】
図16は、
図3に示すガス弁アセンブリ69の断面図である。本明細書において論じるように、ガスキャニスタは、ガスハウジング20の孔内に位置付けでき、スクリューキャップは、ガスキャニスタを取外して交換するために、ガスハウジング20に取外し可能に結合できる。スクリューキャップをねじ式に嵌めるとき、ガスキャニスタはガス弁アセンブリ69へ向かって前進できる。
図16に示すように、ガス弁アセンブリ69はガスハウジング内20に位置付けでき、穿刺針134と、チェンバ146と、本体部142と、弾性部材136とを含むことができる。スクリューキャップがガスハウジング20の中へねじ式に嵌められる際に、ガスキャニスタは、穿刺針124がガスキャニスタを穿刺するように、穿刺針134へ向かって押し進められる。ガスキャニスタが穿刺されたら、与圧ガスはガスキャニスタから出て、穿刺針134を通過してチェンバ134の中へ、さらに出口147を通過して、第1ガス流路65の中へ至るガス経路141を流れることができる。与圧ガスがチェンバ146へ進入する際に、与圧ガスは本体部142をチェンバ146内で押し進め、出口142を露出させる。与圧ガスがチェンバ146へ進入して本体部142を押すとき、弾性部材136は、非圧縮状態から圧縮状態へ移行するように構成できる。
図16において、弾性部材136は圧縮状態であり、出口147が露出している。与圧ガスが空になり、与圧ガスがそれ以上チェンバ146へ進入しなくなると、弾性部材136は、本体部142がガス出口147を被覆して第1ガス流路を外部から封鎖するように、圧縮状態から非圧縮状態へ移行できる。
【0094】
図17は、少なくとも1つの実施例に従ったフィルタ弁アセンブリ67の断面図である。フィルタ弁アセンブリ67は、ボールデント149と、本体部148と、弾性部材152とを含むことができる。
図17に示すように、弾性部材152は、非圧縮状態にあるとき、ボールデント149がガス出口流路151の出口153に位置付けられ、それによってガス出口流路151を外部から封鎖するように、構成できる。与圧ガスがガス出口流路151を介して骨ピンガン10を離れる際、与圧ガスはボールデントを押して、弾性部材152を非圧縮状態から圧縮状態へ移行させる。弾性部材152が圧縮状態のとき、ボールデント149が移動できるので、ボールデント149はもはや出口153を封鎖せず、与圧ガスは、ガス出口150を介してガスフィルタ弁アセンブリ67を通過し、フィルタを通過して、骨ピンガン10の外部へ通過できる。
【0095】
再び
図3を参照すると、本体部31は、ガスキャニスタ(図示せず)を調整器71と接続する第1ガス流路65及び調整器71を弁アセンブリ63に接続する第2ガス流路73を画定できる。作動時に、与圧ガスは、ガスキャニスタから第1ガス流路65を介して調整器71へ、調整器71から第2ガス流路73を介して弁アセンブリへ流動できる。
【0096】
ガスキャニスタ42は、与圧ガス供給源を含む。一実施例において、ガスキャニスタ144は、与圧二酸化炭素ガス(CO
2)又は窒素ガス(N
2)を収容できる。有利なことに、ガスキャニスタは、高価ではなく、容易に購入でき、バッテリ等他の二次的動力源なしに独立して骨ピンガン10に動力を与えることができる。与圧ガスは、概ね12グラムのカートリッジとして購入できるが、骨ピンガン10は、種々のタイプ及びサイズのガスキャニスタ42を収容するように設計でできる。ガスキャニスタ42内部の圧力は、約21キログラム/平方センチメートルkg/cm
2(約300ポンド/平方インチ(psi))、28kg/cm
2(400psi)、35kg/cm
2(500psi)又は42kg/cm
2(600psi)、及び49kg/cm
2(約700psi程度の高さ)、56kg/cm
2(800psi)、63kg/cm
2(900psi)、70kg/cm
2(1000psi)又はそれ以上の高さとなる可能性があるが、ガスキャニスタ42内の圧力は温度に伴って変動する可能性がある。新しいガスキャニスタがガスハウジング20へ挿入されるたびに、ガス弁アセンブリ69は、ガスキャニスタ42を穿刺して、ガスキャニスタ42から第1ガス流路65を介して調整器71への空気の流れを開始できる。
【0097】
調整器71は、弁アセンブリ63へ送達されるガスの圧力を制御するために設置できる。弁アセンブリ63の弁本体84内の圧力が所望の閾値へ到達したとき、調整器71は、弁本体63への与圧ガスの連続流動を遮断する。従って、ガスキャニスタ42内の圧力が変動しても、調整器71は、実質的に不変の圧力で弁本体63へ与圧ガスを送達できる。
【0098】
弁アセンブリ63は、バレル24の近位端12に位置付けできる。弁アセンブリ63は、弁本体84と、弁復帰ばね87と、プラグ85とを含むことができる。弁本体84は、ガスチェンバ81を画定する中空構成部品とすることができる。弁本体84のガスチェンバ89は、調整器71から出る与圧ガスを受け入れるために、第2ガス流路73と流通する入口を含むことができる。弁本体84のガスチェンバ89は、ガス供給源アセンブリ140からピストンへ与圧ガスを送達するためにピストン64と流通する密封出口も含むことができる。
【0099】
弁アセンブリ120のプラグ85は、弁本体84の出口内に受け入れられるサイズを持つ。プラグ85は、弁アセンブリ85を開閉するために弁本体84に対して軸方向に並進できる。弁アセンブリ85は、プラグ85が弁本体84の出口を封鎖したとき閉鎖して、それによって、ガスチェンバ89からの空気の流れを防止できる。弁アセンブリ63は、プラグ85のテーパー状端部91が弁本体84の出口の中へ並進して出口を開放したとき開いて、それによって、与圧ガスが弁本体63のガスチェンバ89から逃れられるようにする。
【0100】
本明細書において論じるように、骨ピンガンの種々の構成部品、例えば、マガジンホルダ、マガジン、ガスキャニスタ及びフィルタは使い捨て式にできる。例えば、フィルタは、患者によって、又はフィルタが詰まったとき、ガスキャニスタが空になったとき、マガジン内に含まれるすべての骨ピンが送達されて交換が必要になったとき、切り替えできる。
【0101】
患者の解剖学的構造に対する骨ピンの整列は、重要である可能性がある。手持ち送達ツールの場合、整列は完全に外科医に依存する。僅かなひるみ、捩り、又は一方向でのミスジャッジが、非常に危険であり、命を脅かしかねない。骨ピンをより容易に位置決めし、整列し、留置するために、2つの別個の端部、即ち患者の固有の場所に正確に配置できるようにする遠位端と、骨ピンガンに取付けられる近位端とを有する、特注ノーズピースを開発できる。遠位端は患者固有の表面を含むことができ、患者固有の表面は、患者の処置表面(例えば、骨表面)のネガティブインプレッション(negative impression)を画定する。
【0102】
一実施例において、ノーズピースは、マガジンホルダの遠位端に配置するように構成できる。別の実施例において、ノーズピースは、マガジンホルダに代わることができ、マガジンを受け入れて、本明細書において説明するマガジンホルダの機能を果たすように構成できる。ノーズピースは、多くの方法で、例えば直接接触圧成形又は画像撮影技術(CTスキャン)から製造できる。手順は2つの診察を含む。最初の診察において、医者は、所望の骨ピンの正確な設置のために必要な型、画像、測定値を得る。これらは処理のために送られて、その間ノーズピースが形成され、マガジンがノーズに挿入され、患者固有のノーズを介して患者体内へ骨ピンを送達できる。
【0103】
骨ピンは、骨片を一緒に固定するために骨片の中に打ち込まれるように構成される。骨ピン(骨ピン62等)は、特に、熱硬化性物質、プラスチック、エラストマ、半結晶重合体、及び非晶質重合体を含む生体適合性重合体で構成できる。一実施例において、生体適合性重合体は生体分解性とすることができる。例えば、骨ピンは、ポリラクチド(PLA)等の生体分解性重合体で構成できる。更に、骨ピンは、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート又は繊維強化重合体で形成できる。また、骨ピンをマグネシウム等の生体適合性非鉄金属で構成できることも、本開示の範囲内に在る。一実施例において、骨ピンに、放射線乳白剤、抗生物質及び治療薬を調合できる。
【0104】
骨ピンは、任意の長さ、直径及び/又は断面を持つ円滑な円筒形又はその他の輪郭形状とすることができる。更に、骨ピンは、リブ、逆とげ又は縫合等の静止及び/又は展開可能な(deployable)固定用特徴を含むことができる。骨ピンの端部は、種々の形状を持つことができる。一実施例において、骨ピンの端部は平坦表面を有することができる。但し、先鋭又は傾斜端部等の他の形状を使用できる。
【0105】
本明細書において論じるように、マガジンは、複数の骨ピンを収容できる。本明細書において論じるように、ピストンの突起部は、マガジンの通路内に受け入れられて、マガジンから骨ピンを打ち込む。その例において、骨ピンは、個別に、順次に、独立して送達される。但し、他の実施例が想定される。一実施例において、ピストンは、複数の突起部を含み、突起部は、ピストンが発射されるとき複数の通路内に受け入れられるように構成される。この例において、2つ又はそれ以上の骨インプラントが、骨ピンガンから同時に排出される。排出された骨インプラントは、相互に隣り合う、直径方向に対向する、又は別の構成が可能である。マガジンの複数のフィンは、複数の骨ピンを排出するように調節できる。例えば、フィンの厚みは、骨ピンが発射されたらマガジンが回転して骨ピンを収容する通路がピストンシャフトに含まれる1つ又はそれ以上の突起部と整列するように調節できる。別の実施例において、ピストンは単一の突起部を含むが、複数の骨ピンをガンから排出できる。例えば、単一の突起部が骨ピンを収容する通路内に受け入れられてマガジンから骨ピンを打ち込む際に、突起部と相互作用する骨ピンに結合された他の骨ピンがマガジンから打ち込まれるように、複数の骨ピンを結合できる。こうして、複数の骨ピンは群状の留置構成で同時に留置できる。
【0106】
本出願は、複数の骨ピンを含むマガジンを形成するための方法200も提供する。一実施例において、骨ピンはマガジンの中へ射出成形できる。例えば、骨ピン62は、マガジン56の中へ射出成形できる。方法200は、プラスチック・オン・プラスチック(plastic-on-plastic)射出成形工程を含むことができる。ステップ202において、方法200は、複数の通路及びカニューレを有するマガジンを形成するステップを含み、マガジンは第1材料から形成される。例えば、方法200は、本明細書において論じるように複数の通路98及びカニューレ96を含むマガジン56を形成するステップを含むことができる。一実施例において、複数の通路98及びカニューレ96は、マガジンの長さに沿って延びることができる。複数の通路の数、形状及びサイズは、用途に応じて変動可能である。一実施例において、通路の直径は、約0.5ミリメートル(mm)〜約3mmの範囲内、例えば1mm及び2mmとすることができる。
【0107】
ステップ204において、方法200は、骨ピンをマガジンの中へ射出成形するステップを含むことができ、骨ピンは第2材料で形成される。一実施例において、第1及び第2材料は双方とも重合体である。但し、第1及び第2材料は異なる熱特性を有する。例えば、マガジンの第1材料は、骨ピンの射出成形時にマガジンが変形しないように、骨ピンの第2材料より高い熱特性を有する。一実施例において、変形温度、ガラス転移温度、及び溶融温度の少なくとも1つについて第1材料と第2材料との間の差に設定閾値がある。第1材料と第2材料の熱特性の差を最大限にすることによって、骨ピンの射出成形時のマガジンの変形等、工程中の部品の損傷のリスクを最小限に抑えることができる。射出成形されたインプラントを有するマガジンを含む生産済み製品は、本明細書において説明するような骨ピンガン10等の骨ピンガンに利用できる。
【0108】
上の詳細な説明は、「発明を実施するための形態」の一部を形成する添付図面の参照を含む。図面は、例示として、開示を実施するための具体的な実施形態を示す。これら実施形態を、本明細書において「実施例(examples)」と呼ぶ。これら実施例は、図示又は説明する要素以外の要素を含むことができる。但し、本発明者は、図示又は説明する要素のみが提供される実施例も想定する。更に、本発明者は、特定の実施例(又はその1つ又はそれ以上の形態)に関連してあるいは本明細書において図示又は説明する他の実施例(又はその1つ又はそれ以上の形態)に関連して図示又は説明する要素の任意の組合せ又は並び替えを用いる実施例も想定する。
【0109】
本文献と参照により組み込まれた任意の文献との間に矛盾する使用がある場合、本文献における使用が支配する。
【0110】
本文献において、単数形が使用される場合、特許文献において一般的であるように、「少なくとも1つ」又は「1つ又はそれ以上」の他の例又は使用に関係なく、1つ又は複数を含むように使用される。本文献において、「又は(or)」は、非排他的に使用されるか、又は、「A又はB」は、特に指示がない限り、「BでなくA」、「AでなくB」及び「A及びB」を含む。本文献において、「含む(including)」及び「ここで(in which)」は、それぞれ「備える(comprising)」及び「ここにおいて(wherein)」の平易な英語の同等語として使用される。又、以下の請求項において、「含む」及び「備える」は、無制限であり、1つの請求項において前記の用語の後に列記される要素以外の要素を含むツール、システム、装置、品目、組成、処方又は工程もその請求項の範囲内に属すると見なされる。更に、以下の請求において、「第1」、「第2」及び「第3」等は、単なるラベルとして使用され、数値的要件をその対象物に課すものではない。
【0111】
上記の説明は例証的であり、限定的なものではない。例えば、上述の実施例(又はその1つ又はそれ以上の形態)は、相互に組み合わせて使用できる。上記の説明を精査すれば、当業者は他の実施形態を使用できるだろう。又、上述の「発明を実施するための形態」において、開示を簡素化するために、種々の特徴をグループ化する場合がある。これは、請求されない開示される特徴が請求項にとって必須であることを意図するものとして解釈されるべきではない。むしろ、本発明の内容は、特定の開示される実施形態の全てに満たない特徴に存在しうる。従って、以下の請求項は、実施例又は実施形態として「発明を実施するための形態」に組み込まれ、各請求項は、別個の実施形態として自立し、これら実施形態は、種々の組合せ又は並び替えで相互に組み合わせ出来ることが想定される。開示の範囲は、請求項が権利を有する同等物の全範囲と一緒に請求項を参照して規定すべきである。