特許第6491231号(P6491231)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6491231
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】パネル装着USB充電器
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/52 20060101AFI20190318BHJP
   H01R 31/06 20060101ALI20190318BHJP
【FI】
   H01R13/52 302C
   H01R13/52 301H
   H01R31/06 A
【請求項の数】18
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-560811(P2016-560811)
(86)(22)【出願日】2015年4月6日
(65)【公表番号】特表2017-510049(P2017-510049A)
(43)【公表日】2017年4月6日
(86)【国際出願番号】US2015024454
(87)【国際公開番号】WO2015154062
(87)【国際公開日】20151008
【審査請求日】2016年11月30日
(31)【優先権主張番号】61/975,268
(32)【優先日】2014年4月4日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/022,030
(32)【優先日】2014年7月8日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/677,661
(32)【優先日】2015年4月2日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】508117743
【氏名又は名称】カーリング テクノロジーズ、 インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CARLING TECHNOLOGIES, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン・ジョセフ・リース
(72)【発明者】
【氏名】ゾルタン・バータラン
(72)【発明者】
【氏名】トレヴァー・フィッチ
【審査官】 藤井 眞吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−094066(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3153794(JP,U)
【文献】 米国特許第05984719(US,A)
【文献】 特開2012−205371(JP,A)
【文献】 特開2013−016288(JP,A)
【文献】 特開2012−186031(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/52
H01R 13/73 −13/74
H01R 31/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
USB充電機器であって、
基部と、
前記基部と取り付け可能なブラケットと、
前記ブラケットに水漏れのないように取り付けられ、少なくとも1つの開口が形成されているカバーと、
少なくとも1つの扉と、
前記少なくとも1つの扉を前記カバーに固定する少なくとも1つのヒンジと、
前記少なくとも1つの扉を前記カバーに対する閉位置において付勢するための付勢機構と、
前記少なくとも1つの扉が前記閉位置にあるとき前記扉との水漏れのないシールを形成するための前記少なくとも1つの開口の周りに形成されるシールと、
前記カバーにおいて前記少なくとも1つの開口を介してアクセス可能な少なくとも1つのユニバーサルシリアルバス(USB)レセプタクルと、
前記少なくとも1つのUSBレセプタクルに電気的に接続される少なくとも1つのプリント回路基板(PCB)であって、前記少なくとも1つのプリント回路基板(PCB)が第1のPCBと第2のPCBとを備え、前記第1のPCBが前記第2のPCBに電気的に接続され、前記USB充電機器が、前記第1のPCBを収容する領域から前記第2のPCBを収容する領域に水分が移動することが抑制されるように、前記第1のPCBと前記第2のPCBとの間に形成される中間シールをさらに備える、少なくとも1つのプリント回路基板(PCB)と、
屋外環境において、前記USB充電機器の装着のための面と係合するための装着部を有する前記ブラケットと
を備え、前記第1のPCBに第1の端子が設けられ、前記第2のPCBに第2の端子が設けられ、前記第1の端子が前記第2の端子と電気的に結合可能であり、
前記第1の端子および前記第2の端子が、互いに対して取り外し可能に電気的に結合されるように、エッジコネクタとレセプタクルとの構成を備え、
前記基部の上方部と前記ブラケットの下方部とが完全に共に摺動されたとき、前記基部および前記ブラケットが機械的噛合いを形成し、前記第1の端子および前記第2の端子が電気的接続を形成する、USB充電機器。
【請求項2】
前記カバーがそれ自体に形成された2つの開口を有し、前記少なくとも1つのUSBレセプタクルが2つのUSBレセプタクルを備え、各々のUSBレセプタクルが、扉と、ヒンジと、各々の扉を前記カバーに対する閉位置に付勢するための付勢機構とを有し、前記シールが各々の開口の周りに形成され、前記USBレセプタクルの両方が前記少なくとも1つのPCBに電気的に接続される、請求項1に記載のUSB充電機器。
【請求項3】
電力供給源に接続するために、前記基部から延びる少なくとも2つの端子をさらに備える、請求項1に記載のUSB充電機器。
【請求項4】
ヒートシンクとして機能する前記基部から延びる少なくとも1つの追加の端子をさらに備える、請求項3に記載のUSB充電機器。
【請求項5】
光源と、カバーにおいて途切れる光伝達装置とをさらに備え、
前記光伝達装置が、機器が前記USBレセプタクルに問題なく結合されて充電されるとき、前記光源によって発生される光を放出する、請求項1に記載のUSB充電機器。
【請求項6】
前記光源が発光ダイオード(LED)を備え、前記光伝達装置が光ファイバーケーブルを備える、請求項5に記載のUSB充電機器。
【請求項7】
前記少なくとも1つのヒンジが、開口と係合するピンを備え、前記付勢機構がバネを備える、請求項1に記載のUSB充電機器。
【請求項8】
前記バネが、前記ピンの周りに巻きつけられ、前記扉が閉じられたときに水漏れのない囲いの中に維持されるように、前記少なくとも1つの扉および前記カバーと係合する、請求項7に記載のUSB充電機器。
【請求項9】
前記バネが二重捩じりバネを備える、請求項8に記載のUSB充電機器。
【請求項10】
前記少なくとも1つの扉が、前記バネの一端を受け入れるために位置付けられた空洞を備える、請求項9に記載のUSB充電機器。
【請求項11】
前記USB充電機器が固定される前記面に対して前記USB充電機器を封止するためのパネルシールをさらに備える、請求項1に記載のUSB充電機器。
【請求項12】
前記基部、前記ブラケット、前記カバー、および前記扉が、成型プラスチック材料を各々備える、請求項1に記載のUSB充電機器。
【請求項13】
前記シールが上方部を備え、前記上方部が、USBプラグが前記USBレセプタクルに挿入されるとき前記シールの前記上方部が前記USBプラグの外側部と接触し、前記扉が開いているとき水が前記USBレセプタクルに入るのを防止するシールを形成するように前記USBレセプタクルの外側周縁の周りにわたって延びる、請求項1に記載のUSB充電機器。
【請求項14】
屋外環境での使用のためのUSB充電機器であって、
基部と、
前記基部と取り付け可能なブラケットと、
前記ブラケットに水漏れのないように取り付けられ、少なくとも2つの開口が形成されているカバーと、
少なくとも2つの扉と、
前記少なくとも2つの扉のうちの1つを前記カバーに各々固定する少なくとも2つのヒンジと、
前記少なくとも2つの扉のうちの1つを前記カバーに対する閉位置に各々付勢する少なくとも2つの付勢機構と、
各々の扉が前記閉位置にあるとき前記少なくとも2つの扉と水漏れのないシールを形成する、前記少なくとも2つの開口の周りに形成されたシールと、
前記カバーにおける前記少なくとも2つの開口のうちの1つを介して各々アクセス可能である少なくとも2つのユニバーサルシリアルバス(USB)レセプタクルと、
前記少なくとも2つのUSBレセプタクルに電気的に接続される少なくとも1つのプリント回路基板(PCB)であって、前記少なくとも1つのプリント回路基板(PCB)が第1のPCBと第2のPCBとを備え、前記第1のPCBが前記第2のPCBに電気的に接続され、前記USB充電機器が、前記第1のPCBを収容する領域から前記第2のPCBを収容する領域に水分が移動することが抑制されるように、前記第1のPCBと前記第2のPCBとの間に形成される中間シールをさらに備える少なくとも1つのプリント回路基板(PCB)と、
屋外環境において、前記USB充電機器の装着のための面と係合するための装着部を有する前記ブラケットと
を備え、前記第1のPCBに第1の端子が設けられ、前記第2のPCBに第2の端子が設けられ、前記第1の端子が前記第2の端子と電気的に結合可能であり、
前記第1の端子および前記第2の端子が、互いに対して取り外し可能に電気的に結合されるように、エッジコネクタとレセプタクルとの構成を備え、
前記基部の上方部と前記ブラケットの下方部とが完全に共に摺動されたとき、前記基部および前記ブラケットが機械的噛合いを形成し、前記第1の端子および前記第2の端子が電気的接続を形成する、USB充電機器。
【請求項15】
前記少なくとも2つのヒンジが、それぞれの開口と係合するそれぞれのピンを各々備え、前記少なくとも2つの付勢機構が二重捩じりバネを各々備える、請求項14に記載のUSB充電機器。
【請求項16】
前記バネの各々が、それぞれのピンの周りに巻きつけられ、各々のバネが、それぞれの扉を前記カバーに対する閉位置に付勢するように、それぞれの扉に位置付けられた空洞と係合する、請求項15に記載のUSB充電機器。
【請求項17】
前記基部、前記ブラケット、前記カバー、および前記2つの扉が、成型プラスチック材料を各々備える、請求項14に記載のUSB充電機器。
【請求項18】
前記シールが上方部を備え、前記上方部が、USBプラグが前記少なくとも2つのUSBレセプタクルのそれぞれに挿入されるとき前記シールの前記上方部が前記USBプラグの外側部と接触し、水がそれぞれの前記USBレセプタクルに入るのを防止するシールを形成するように、前記少なくとも2つのUSBレセプタクルの外側周縁の周りにわたって延びる、請求項14に記載のUSB充電機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本分野は、モバイル機器のための充電コンセントに関し、より具体的には、濡れた環境において使用可能であり、水分および腐食要因など、環境上の因子からのそれ自体と関連部品との保護を提供するUSBレセプタクルに関する。
【背景技術】
【0002】
ユニバーサルシリアルバス(USB)で構成された接続が、長年使用されている。具体的には、USBコネクタは、異なる種類のデータ接続のための業界標準となっている。例えば、ほとんどのパーソナルコンピュータは、キーボード、マウス、外部ハードドライブ、タッチパッドなどを含む周辺機器を接続するために、USB接続を使用する。また、多くのモバイル機器は、データ転送を容易にするために、USBコネクタを使用してモバイル機器をコンピュータに接続する。
【0003】
しかしながら、USB接続はデータ転送を提供するだけに限定されない。USB接続は、再充電可能電池を再充電するために、モバイル機器に電力を送るためにも用いられ得る。例えば、多くのモバイル機器は、遠位端でモバイル機器に接続し、近位端で充電器に接続するためのケーブルを含む充電器を有している。充電器に接続する端は、典型的には、USBオスコネクタである。充電器は、USBメスコネクタ(レセプタクル)を含み、120Vの壁コンセント、または、車両における電力コンセントに差し込まれるように構成され得る。代替で、近位端におけるUSBコネクタは、コンピュータにおけるUSBレセプタクルまたはコンセントに直接的に接続され、コンピュータを通じて電力を引き込んでもよい。USB接続は非常に標準的となっているため、電力ケーブルは、多くの異なる場所で得ることができる一般的な日用品になっている。
【0004】
モバイル機器の使用が増加し、人々がいつでも接続させていたいと思っているため、様々な状況でモバイル機器を充電する必要性が高まっている。そのため、120Vコンセントが従来通り利用可能であるとき、または、直流コンセントが利用可能である自身の車両にいるとき、個人は自身の機器を充電できることが可能である一方、個人が自身のモバイル機器を充電する能力を一般的に有しない他の状況がある。例えば、個人がボートに乗っているとき、モバイル機器を充電する能力は著しく制限される。120Vのコンセントが、一部のより大型のボートにおいて利用可能であり得る一方、それらのコンセントの場所は、著しく制限され、典型的には、安全上の理由のため、屋内の場所に限定されている。これは、個人に自身のモバイル機器を充電のためにボートの内部に置いたままにさせる必要があり、それによって、その個人を接続させないままとさせてしまう。同様に、個人がゴルフコースにいる場合、モバイル機器を充電する可能性は、典型的には利用可能ではなく、個人に自身のモバイル機器をクラブハウスに置いたままにさせる必要がある。特にこれらの2つの状況は、雨および風に加え、特には塩水体において航行するボートの場合における腐食を含む環境要因に曝されるため、モバイル機器の充電を提供するのが困難である。
【0005】
屋外の120Vコンセントが長年使用されている。例えば、漏電遮断器(GFCI)保護され、水分をコンセントに近づけないために、雨水漏れのない箱に装着されたプラスチックカバーを備える屋外のコンセントが、住宅にしばしば設けられる。しかしながら、これらの種類のコンセントに伴う問題は、プラスチックカバーと箱自体とが、雨および水がコンセントに入ることからいくらかの保護を提供する一方で、カバーが使用後もしばしば開けられたままとされ、設備の「耐水」の性質を低下させてしまうことである。また、箱に挿入される機器がしばしば標準的なコンセントであり、例えばカバーが開けられたままのため、コンセントに侵入する水分がコンセントの内部に進み、装置を作動させてしまう可能性がある。換言すれば、プラスチックカバーと、箱の外部に設けられたガスケットとを越えると、設備の周りに防水となるものは他にない。
【0006】
ボートにおける電力コンセントに関しては、これらは、塩水の腐食性が電気接点および金属部品をしばしばすぐに破壊することになるため、一般に、ボートの内部に位置付けられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、望まれているものは、屋外環境において、安全で信頼できるようにモバイル機器の充電を可能にするシステムである。
【0008】
屋外環境において、標準的なUSBコネクタを使用するモバイル機器のための充電ステーションを提供することが、さらに望まれる。
【0009】
腐食要因が存在する環境においてモバイル機器を充電するためのシステムを提供することが、さらに望まれている。
【0010】
最後に、ボートまたはゴルフカートにおいて、標準的なUSBコネクタを使用するモバイル機器を充電するためのシステムを提供することが望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
これらの目的および他の目的は、屋外の濡れた場所、塩水における場所、および、塩水の周りの場所のために設計されるパネル装着USB充電器の提供によって実現される。上記の目的は、基部と、ブラケットと、カバーと、シールと、少なくとも1つのUSBレセプタクルと、少なくとも1つのUSBレセプタクルを覆う扉と、カバーおよび扉の中に維持されるバネ(一例では、二重捩じりバネ)と、少なくとも1つのプリント回路基板(PCB)と、PCBガスケットシールとを有するUSB充電器によって実現され得る。
【0012】
他の実施形態では、パネル装着USB充電器は、第2のPCBと、第2の扉と、第2のシールと、第2のUSBレセプタクルと、第2のバネとを備え得る。また、USB充電器は、LEDと、機器が充電器に問題なく接続されていることを指し示すことになる防水端を有する光導体とをも備え得る。
【0013】
さらには、基部は、成型防水材料を含み、水漏れのない囲いを形成するために、ブラケット(やはり、成型防水材料)に封止して取り付けられ得る。基部には、PCBのうちの1つまたは複数に電力を提供するために、1つまたは複数の端子が底端に設けられてもよい。基部には、基部を超えて延び、基部内に維持されるPCBのためのヒートシンクとして機能する追加の端子が、さらに設けられ得ることが企図されている。
【0014】
基部内に1つとブラケット内に1つとがある2つのPCBをパネル装着USB充電器が備える例では、ブラケットへの道筋を作り得る水が基部に浸透できないことを確実にするために、PCBガスケットシールが2つのPCBの間に設けられ得ることが企図されている。
【0015】
また、カバーは、ブラケットの上部に封止して固定させることができる成型防水材料として設けられてもよい。扉が、閉じられたときにバネが水漏れのない囲いの中にあるように、バネがカバーおよび扉の中に維持されている状態で、カバーに結合されて設けられる。このようにして、パネル装着USB充電器がボートに(例えば、ボート制御部に隣接する外部パネルに)装着される場合であって、扉が閉じられる場合に、金属複合材として形成され得るバネが、扉が実際に開かれたときを除いて、腐食性の塩水に侵害されることはない。同様に、ブラケット内に配置されるUSBレセプタクルは、水漏れのない囲いの中で同様に保護されることになる。
【0016】
バネは、USBプラグがレセプタクルに挿入されないとき、機器を完全に封止するためにバネが扉を閉位置に付勢するように、配置され得る。バネが扉を閉じるように付勢してエラストマーのシールと係合するときに水漏れのないシールを提供するために、エラストマーのシールがUSBレセプタクルの周りに配置され得ることが、さらに企図されている。
【0017】
一例では、第1のPCB基板が、2つのUSBレセプタクルが配置されて第1のPCB基板に電気的に接続されるように、ブラケット内に装着される。第1のPCB基板は、さらに、基部内に装着される第2のPCB基板に電気的に接続されてもよい。シールが第1のPCB基板と第2のPCB基板との間に設けられることが、企図されている。2つのUSBレセプタクルは、レセプタクルにおける開口がブラケットの上部に向かって上向きを向いているように配置され得る。カバーは、ブラケットの上部を囲い、エラストマーのシールを保持するために提供される。カバーは、2つのUSBレセプタクルのための2つの開口も備え得る。2つのバネによって閉位置に付勢されている2つの扉と係合するように設計されブラケットおよびカバーにおいて2つの開口の周りに形成されるエラストマーのシールが、設けられる。パネル装着USB充電器は、比較的平らな面に(例えば、ボートの制御パネル面に、または、ゴルフカートなどにおける比較的平らな面に)設けられる開口に備え付けることができ、備え付けられた平らな面における開口に対して機器を封止するために、ガスケットが設けられる。
【0018】
直流電圧源(例えば、ボートの電池またはゴルフカートなどの電池などの電池)に接続される電気ワイヤに結合させるために、基部の底部から延びる端子が、設けられてもよい。
【0019】
このようにして、パネル装着USB充電器が設置された後で、充電器は、基部とブラケットの大部分とがボートまたはゴルフカートのパネルの囲いの中に維持されるように配置されることになる。機器とパネルとの間に配置されたパネルシールは、水分が機器の周りから漏れ、機器に対して提供された開口を通じて囲いに入るのを抑制する。ブラケット、カバー、および扉の一部分は、囲いの外側で維持され、要因に曝されることになる。しかしながら、閉位置に付勢されている扉と係合するエラストマーのシールのため、ブラケット内に収められたUSBレセプタクルは、水漏れのない機器内で維持され、環境要因による損傷から保護されることになる。USBレセプタクルにアクセスするために、個人は、扉のうちの1つを持ち上げ、USBプラグをレセプタクルに差し込む必要があるだけである。機器が充電を終了したとき、USBプラグは取り外しでき、そのとき、バネによって加えられる付勢のため、扉は自動的に閉じることになる。
【0020】
この適用のために、以下の条件および定義が適用される。
【0021】
本明細書で用いられるような「ネットワーク」という用語は、インターネットを含むすべての種類のネットワークと相互接続ネットワークとの両方を含み、いずれかの具体的なネットワークまたは相互接続ネットワークに限定されない。
【0022】
「第1」および「第2」という用語は、ある要素、セット、データ、物体、または物を他から区別するために用いられ、相対的な位置、または、時間内の配置を指定するために用いられてはいない。
【0023】
本明細書で用いられるような「結合される」、「〜に結合される」、「〜と結合される」、「接続される」、「〜に接続される」、「〜と接続される」という用語は、(a)直接的か、1つもしくは複数の他の機器、装置、ファイル、プログラム、アプリケーション、媒体、構成部品、ネットワーク、システム、サブシステム、もしくは手段を介しているかに係わらない接続、(b)直接的か、1つもしくは複数の他の機器、装置、ファイル、プログラム、アプリケーション、媒体、構成部品、ネットワーク、システム、サブシステム、もしくは手段を介しているかに係わらない通信関係、ならびに/または、(c)任意の1つもしくは複数の機器、装置、ファイル、プログラム、アプリケーション、媒体、構成部品、ネットワーク、システム、サブシステム、もしくは手段の作動が、それらのうちの任意の1つもしくは複数の他のものの作動に、全体的もしくは部分的に依存する機能的関係のうちのいずれかの1つもしくは複数を構成する、2つ以上の機器、装置、ファイル、プログラム、アプリケーション、媒体、構成部品、ネットワーク、システム、サブシステム、および/もしくは手段の間での関係を各々意味する。
【0024】
本明細書で用いられるような「水漏れのない」という用語は、実質的に防水性であることを意味する。
【0025】
有利な一実施形態では、基部およびブラケットを備え、ブラケットが基部と取り付けられるUSB充電機器が提供される。充電機器は、ブラケットに水漏れのないように取り付けられ、少なくとも1つの開口が形成されているカバーを、さらに備える。充電機器はまた、少なくとも1つの扉と、少なくとも1つの扉をカバーに固定する少なくとも1つのヒンジと、少なくとも1つの扉をカバーに対する閉位置において付勢するための付勢機構とを備える。充電機器は、少なくとも1つの扉が閉位置にあるとき扉との水漏れのないシールを形成するための少なくとも1つの開口の周りに形成されるシールと、カバーにおいて少なくとも1つの開口を介してアクセス可能な少なくとも1つのユニバーサルシリアルバス(USB)レセプタクルと、少なくとも1つのUSBレセプタクルに電気的に接続される少なくとも1つのプリント回路基板(PCB)とをさらに備える。充電機器は、屋外環境において、ブラケットが、USB充電機器の装着のための面と係合するための装着部を有するように設けられる。
【0026】
他の有利な実施形態では、基部およびブラケットを備え、ブラケットが基部と取り付けられるUSB充電機器が提供される。充電機器は、ブラケットに水漏れのないように取り付けられ、少なくとも2つの開口が形成されているカバーを、さらに備える。充電機器はまた、少なくとも2つの扉と、少なくとも2つの扉のうちの1つをカバーに各々固定する少なくとも2つのヒンジと、少なくとも2つの扉のうちの1つをカバーに対する閉位置に各々付勢する少なくとも2つの付勢機構とを備える。充電機器は、少なくとも2つの扉が閉位置にあるとき各々の扉との水漏れのないシールを形成するための少なくとも2つの開口の周りに形成されるシールと、カバーにおいて少なくとも2つの開口のうちの1つを介して各々アクセス可能な少なくとも2つのユニバーサルシリアルバス(USB)レセプタクルと、少なくとも2つのUSBレセプタクルに電気的に接続される少なくとも1つのプリント回路基板(PCB)とをさらに備える。充電機器は、屋外環境において、ブラケットが、USB充電機器の装着のための面と係合するための装着部を有するように設けられる。
【0027】
本発明の他の目的と、本発明の具体的な特徴および利点とは、以下の図面および添付の詳細な記載の検討から、より明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】充電器の斜視断面図である。
図2】閉位置にある扉を示す、図1による充電器の上面図である。
図3】開位置にある扉を示す、図1による充電器の上面図である。
図4図1による充電器の斜視図である。
図5】代替の扉設計を伴う、図1による充電器の斜視図である。
図6】代替のシール設計を伴う、図1による充電器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
ここで図面を参照すると、同様の符号が図を通じて対応する構造を指し示している。
【0030】
図1は、屋外環境での使用のために設計されているUSB充電機器100を、機器の内容を示すために、断面図で描写している。USB充電機器100は、筐体についての下方部として機能し、ブラケット104に接続されている基部102を備えており、ブラケット104は、筐体についての上方部として機能する。成型プラスチック材料を備える基部102とブラケット104との両方が形成されてもよく、水漏れのないように互いと固定されることが企図されている。
【0031】
やはり設けられているのは、成型プラスチック材料をも備え得ると共に、水漏れのないようにブラケット104にスナップ留めするように設計されているカバー106である。カバー106は、摩擦嵌めによってブラケット104に固定されるように形成され得ることが考えられるが(例えば、下切り部と相互作用するために突起で形成される)、例えば限定されることはないがネジを含む、機械的固定が、実質的に任意の手段によってあり得ることが考えられる。カバー106には、ブラケット104内に配置されるUSBレセプタクル108、110へのアクセスを可能にするために、カバー106の上方部に設けられた少なくとも2つの開口が設けられている(例えば、標準的なUSB2.0タイプAレセプタクル)。
【0032】
扉112、114が、各々の開口に対して開位置と閉位置との間で偏向可能であるカバー106の上方部に配置されるとして示されている。扉112、114は、成型されたプラスチック材料も備え得る。カバー106の上方部に設けられたそれぞれの開口の周りに配置されているエラストマーのシール116が、示されている。エラストマーのシール116は、扉112、114が閉位置にあるときに水漏れのないシールを形成するために、それぞれの扉112、114と相互作用するように設計されている。1つの連続的なエラストマーのシール116が示されているが、各々の開口に対して1つずつ、2つのエラストマーのシールが提供されてもよいことは、当業者は理解するであろう。
【0033】
やはり図1に描写されているのは、カバー106および扉112、114の中にそれぞれ部分的に配置されているバネ120、122である。一例では、バネ120、122は二重捩じりバネとして提供され得る。扉112、114の各々には、ヒンジ132、134をそれぞれ形成するために、カバー106に設けられている開口128、130と係合するように設計されているピン124、126が設けられている(リベット、バネの巻き付けられたピン、およびスロット付きのピンが、各々のヒンジのピンのために有効に用いられ得る)。各々の扉112、114には、それぞれのバネ120、122の一端を受け入れるために設計されている空洞136、138が設けられている。バネ120、122は、各々の扉112、114を閉位置に付勢する付勢機構を形成するために、それぞれの扉112、114のためにピン124、126の周りに各々巻き付けられている。このようにして、USBレセプタクル108、110に何も挿入されていないとき、扉112、114は、水分または他の要因がUSB充電機器100に入るのを防止する水漏れのないシールを形成するために、閉じられるように付勢されることになる。これは、濡れた環境(例えば、ゴルフカートに置かれるなどの屋外の場所)において、または、腐食要因が存在し得る環境において(例えば、塩水または塩水噴霧が広がっている可能性のあるボートの制御パネルにおいて)、非常に望ましい。
【0034】
同様に、金属または金属複合材を備えるバネ120、122が提供されてもよい。扉112、114が閉められたとき、バネ120、122が囲いの中に完全に収められる手法は、バネ120、122が水分および/または腐食要因に過剰に曝されるのを防止し、付勢機構を長期間にわたって有効なままとさせることができる。
【0035】
やはり図1に示しているのは、USBレセプタクル108、110の各々に電気的に接続されているPCB140である。ブラケット104がPCB140を支持するとして示されているが、PCB140が異なる場所に配置され得ることが企図されている。PCB140の上方面(つまり、レセプタクル108、110を向く面)からPCB140の下方面(つまり、PCB142の方を向く面)へのシールを提供する中間シール141が、やはり図1に示されている。このようにして、水分がカバー106に侵入し、レセプタクル108、110を介してブラケット104の上方部に浸透する場合、水分は、電力変換がPCB142において起きる基部102へのさらなる侵入から阻まれる。したがって、USB充電機器100は二重シール構成を提供し、第1のものは、扉112、114の各々と相互作用するように、カバー106における開口を包囲するシールであり、第2のものは、2つのPCB基板の間で水漏れのないシールを形成する中間シール141である。
【0036】
PCB142は、基部102に配置されて示されており、PCB140と電気的に接続されている。基部102およびブラケット104が互いと機械的に取り付けできるように、PCB142に、PCB140と関連付けられた端子146に電気的に結合可能である端子144が設けられ、端子144、146がPCB140をPCB142と電気的に結合することが企図されている。一例では、端子144、146は、エッジコネクタとレセプタクルとの構成を備える。別の例では、結合は有線の構成である。
【0037】
一例では、第1の端子および第2の端子が、互いに対して取り外し可能に電気的に結合されるように、エッジコネクタとレセプタクルとの構成を備え得る。この構成では、PCB140はブラケット104に配置でき、PCB142は基部102に配置できる。基部102およびブラケット104が完全に共に摺動されたとき、端子144、146が互いと電気的に接続され、基部102がブラケット104と機械的に噛み合うように、基部102の上方部がブラケット104の下方部に滑り込まされ得る。噛合いは、例えば、偏向可能部148を備えてもよく、下切り部150と係合する。このようにして、機器の組み立ては、基部がブラケットに滑り込むだけであるため、簡単である。あらゆる事象において、基部102およびブラケット104は、水漏れのない組立体を形成する。
【0038】
図1にやはり示されているのは、PCB140からブラケット104を通じて延び、カバー106から出て端166において途切れる光導体152である(図3)。光源153が、USBプラグがレセプタクルの1つに挿入され、取り付けられた機器が充電しているという視覚的なフィードバックを使用者に提供するために、光導体152を介して伝達される光を発生させるようにPCB140に配置され得る。一例では、光源はLEDを備えることができ、光導体152は光ファイバーケーブルを備えることができる。光導体152の端から放出する光は、機器が差し込まれて充電するときに緑色とできる、または、代わりに、充電が発生していない場合に赤色に切り替わる。この場合、2つの光源が提供される(例えば、1つの緑色のLEDと1つの赤色のLED)、および/または、1つまたは2つの光導体が提供される(例えば、両方のLEDについて1つの光導体、または、各々のLEDについて1つの光導体)。回路は、接続された機器が充電しているかどうかを決定するために、レセプタクルのいずれかを通る電流を測定するために設けられ得る。同様に、複数のLEDインジケータが各々のレセプタクルについて個別に設けられ得ることが、企図されている。多くの異なる構想が、機器が充電しているかどうかを、および/または、機器が完全に充電されたときを判定するために、使用者に視覚的なフィードバックをもたらすように提供され得ることが企図されている。
【0039】
基部102の下方部に配置されているのは、PCB142についての電力端子である端子154、156である。端子154、156は、直流電源(例えば、ボートまたはゴルフカートなどにおける電池電力など)に電気的に接続できることが企図されている。やはり図1に描写されているのは、これが選択的であることを示すために点線で示されている別の端子158であり、この端子158は、PCB142についてのヒートシンクとして提供される。
【0040】
作動中、PCB142は、例えば直流電源から、電力を受け入れる電力変換基板として提供され、受け入れた電力を、PCB140に、および、それぞれUSBレセプタクル108、110に送られる形式に変換することが考えられる。PCB142に設けられている電子装置は、逆極性、短絡、熱的過負荷、および負荷遮断の保護を提供する。やはり含まれているのは、対応機器の正確な電気的識別特性を自動的に検出し、それらの能力に応じて対応機器を充電するために、プロトコルを提供する制御チップである。
【0041】
最後に、ブラケット104には、USB充電機器100が装着される面(図示していない)と係合するように設計されている装着部160が設けられている(つまり、ボートまたはゴルフカートにおける比較的平らなパネル)。装着部160には、USB充電機器100が装着され、端子154、156が位置付けられる構造の内部に、水分および/または腐食要因が侵入しないように水漏れのないシールを形成するために、装着面と相互作用するシール162が設けられている。USB充電機器100は、水中に完全に沈められ、機器の内部を水分のないように保つことができるように、扉が閉じられたときに完全に水漏れのなくなることが企図されていている。
【0042】
図2および図3は、図2が閉位置にある扉112、114を示しており、図3が開位置にある扉112、114を示している状態での、USB充電機器100の上面図である。図2で見ることができるように、扉112、114には、各々の扉112、114を開けるために係合するのが容易である面を提供する複数の突起164が各々設けられている。
【0043】
図3は、扉112、114がUSBプラグの挿入ために開けられている状態でのレセプタクル108、110の上面図である。光導体152の端166も、機器が差し込まれて充電するときに指示するために、カバー106の上方面に示されている。
【0044】
図4は、基部102、ブラケット104、カバー106、扉112、114、およびシール162を含む外部を示すUSB充電機器100の斜視図である。扉114は、USBレセプタクル110、シール118、およびバネ112を示すために持ち上げられている。図示されているように、扉が閉じられているとき、水分がUSB充電機器100の内部に侵入できないように、水漏れのないシールが形成される。これは、濡れる可能性のある屋外設備(例えば、ゴルフカート)、または、腐食性の空気および水分が存在し得る屋外設備(例えば、ボート上)において有利である。
【0045】
図5図4と同様であるが、USB充電機器100についての代替の扉の構成を示している。閉位置にあるときの図5の扉112、114は、図4による湾曲された面領域というよりも実質的に平らな面を呈する。
【0046】
同様に、図6は、図1との関連で示されているシール116についての代替の実施形態を提供している。この場合、シール116'が、シール116'の上方縁117がレセプタクル108、110の各々の外側周囲の縁にわたって延びるように設けられている。このようにして、扉112、114またはレセプタクル108、110のそれぞれが開いており、USBプラグがレセプタクルに差し込まれているとき、シール116'は、水がレセプタクルに入るのを防止するシールを形成するためにUSBプラグの外面と接触するように、レセプタクルの周囲の縁にわたって延びている。シール116'は、一例では、上方縁117とUSBプラグの外面との間に密接したシールを提供するために変形可能であるエラストマーのシールを備え得ることが企図されていている。
【0047】
上方縁117は、特に、ゴルフカートにおいて見られ得るような、定期的な繰り返しての使用の場合、摩耗に曝される可能性があることをさらに理解されたい。したがって、カバー106には、シール116'の比較的素早くて容易な取り外しおよび交換が、必要となる場合に可能とするために、ブラケット104へのスナップ留めの取り付けとして提供され得ることが考えられる。
【0048】
本発明が、部品の特定の配置、特徴などを参照して記載されてきたが、これらは、すべての可能な配置または特徴を使い果たすように意図されておらず、実際、多くの他の改良および変形が、当業者に確かめられることになる。
【符号の説明】
【0049】
100 USB充電機器
102 基部
104 ブラケット
106 カバー
108、110 USBレセプタクル
112、114 扉
116 エラストマーのシール
116' シール
117 上方縁
120、122 バネ
124、126 ピン
128、130 開口
132、134 ヒンジ
136、138 空洞
140 PCB
141 中間シール
142 PCB
144、146 端子
148 偏向可能部
150 下切り部
152 光導体
153 光源
154、156、158 端子
160 装着部
162 シール
164 突起
166 端
図1
図2
図3
図4
図5
図6