【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の目的を達成させるために、本発明は以下の技術案を採用する。
【0007】
一局面によれば、本発明は、硫黄含有難燃剤、リン含有難燃剤及び/又は窒素含有難燃剤、及びノンハロゲンエポキシ樹脂を含有する難燃性樹脂組成物を提供する。
【0008】
好ましくは、前記難燃性樹脂組成物において、硫黄元素の含有量が5重量%以下、例えば5重量%、4.5重量%、4重量%、3.5重量%、3重量%、2.5重量%、2重量%、1.5重量%、1重量%、0.5重量%、0.3重量%、0.2重量%、0.1重量%等、好ましくは0.5〜2重量%である。
【0009】
好ましくは、前記難燃性樹脂組成物において、リン元素の含有量が0.1重量%以上、例えば0.1重量%、0.15重量%、0.2重量%、0.25重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、0.6重量%、0.7重量%、0.8重量%、0.9重量%、1重量%、1.5重量%、1.8重量%、2重量%等、好ましくは0.2〜1重量%である。
【0010】
好ましくは、前記難燃性樹脂組成物において、窒素元素の含有量が0.1重量%以上、例えば0.1重量%、0.15重量%、0.2重量%、0.25重量%、0.3重量%、0.4重量%、0.5重量%、0.6重量%、0.7重量%、0.8重量%、0.9重量%、1重量%、1.5重量%、1.8重量%、2重量%等、好ましくは0.1〜1重量%である。
【0011】
本発明で限定される硫黄元素、リン元素及び窒素元素の含有量の範囲内では、硫黄含有難燃剤とリン含有難燃剤及び/又は窒素含有難燃剤は相乗作用を果たし、樹脂組成物の難燃特性を強化させ、それによって樹脂組成物に優れた難燃特性を付与できるだけでなく、硫黄、窒素、リン元素の含有量を低く制御し、更に該含有量範囲内では、難燃性樹脂組成物を使用して調製された銅張積層板は様々な特性が最適化され、優れた耐熱性、耐水性、高い熱分解温度等を有するとともに、銅張積層板の統合的性能を向上させる。
【0012】
本発明は、硫黄含有難燃剤以外に少量のリン含有難燃剤及び/又は窒素含有難燃剤からなる複合難燃剤を樹脂組成物に添加することによって、硫黄含有難燃剤とリン含有難燃剤及び/又は窒素含有難燃剤のそれぞれの難燃効果を互に促進して、相乗した難燃効果を実現するとともに、難燃剤の使用量を減少させて、コストを削減させる。
【0013】
本発明では、難燃性樹脂組成物において、硫黄元素含有量と窒素元素の含有量は難燃性樹脂組成物の重量を100%にするものである。
【0014】
好ましくは、前記硫黄含有難燃剤は、p−ベンゼンジチオール及び/又は4,4’−ジアミノジフェニルジスルフィド、好ましくはp−ベンゼンジチオールである。
【0015】
好ましくは、前記リン含有難燃剤は、DOPOエーテル化ビスフェノールA、DOPO変性エポキシ樹脂、トリス(2,6−ジメチルフェニル)ホスフィン、テトラ−(2,6−キシリル)レゾルシノールジホスフェート、レゾルシノールテトラフェニルジホスフェート、リン酸トリフェニル、ビスフェノールAビス(ジフェニルホスフェート)、ホスファゼン難燃剤、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10−ヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイド、10−(2,5−ジヒドロキシナフチル)−10−ヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイド又は9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイド難燃剤のうちの任意の1種又は少なくとも2種の混合物である。
【0016】
好ましくは、前記窒素含有難燃剤はビウレア、メラミン又はメラミンリン酸塩のうちの任意の1種又は少なくとも2種の組合せである。
【0017】
必要に応じて本発明の難燃性組成物にその他の難燃性材料を添加してもよい。
【0018】
好ましくは、前記その他の難燃性材料はシリコーン難燃剤、塩素含有有機難燃剤又は無機難燃剤のうちの任意の1種又は少なくとも2種の組合せである。
【0019】
好ましくは、前記シリコーン難燃剤はシリコーンオイル、シリコーンゴム、シランカップリング剤、ポリシロキサン又はシリコーンアルカノールアミドのうちの任意の1種又は少なくとも2種の組合せである。
【0020】
好ましくは、前記塩素含有有機難燃剤はテトラクロロフタル酸ジオクチル、無水クロレンド酸、クロレンド酸又はテトラクロロビスフェノールAのうちの任意の1種又は少なくとも2種の組合せである。
【0021】
好ましくは、前記無機難燃剤は水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、三酸化アンチモン又はホウ酸亜鉛のうちの任意の1種又は少なくとも2種の組合せである。
【0022】
好ましくは、前記ノンハロゲンエポキシ樹脂はビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、イソシアネートエポキシ樹脂又はビフェニル型エポキシ樹脂から選ばれる少なくとも任意の1種又は少なくとも2種の混合物である。
【0023】
好ましくは、前記難燃性樹脂組成物において、前記エポキシ樹脂の含有量が70〜95質量%、例えば70質量%、73質量%、75質量%、78質量%、80質量%、83質量%、85質量%、88質量%、90質量%、92質量%、94質量%又は95質量%である。
【0024】
別の局面によれば、本発明は前記難燃性樹脂組成物を含有する難燃性エンジニアリングプラスチックを提供する。
【0025】
好ましくは、前記難燃性エンジニアリングプラスチックは、成分として、プラスチック40〜60重量部(例えば43重量部、45重量部、48重量部、50重量部、53重量部、55重量部又は58重量部)、前記難燃性樹脂組成物5〜15重量部(例えば7重量部、9重量部、11重量部又は13重量部)、助剤0.5〜3重量部(例えば0.6重量部、0.8重量部、1重量部、1.3重量部、1.5重量部、1.8重量部、2重量部、2.3重量部、2.5重量部又は2.8重量部)及び補強フィラー10〜20重量部(例えば12重量部、14重量部、16重量部、18重量部又は19重量部)を含む。
【0026】
好ましくは、前記プラスチックはPC(PC(ポリカーボネート))、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重体)、PA(ポリアミド)、PP(ポリプロピレン)又はPET(ポリエチレンテレフタレート)のうちの任意の1種又は少なくとも2種の組合せである。
【0027】
好ましくは、前記助剤は潤滑剤、抗酸化剤又は相溶化剤のうちの任意の1種又は少なくとも2種の組合せである。
【0028】
好ましくは、前記潤滑剤はTAF潤滑剤である。
【0029】
好ましくは、前記抗酸化剤はβ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ステアリル及び/又は有機亜リン酸エステル粉末である。
【0030】
好ましくは、前記相溶化剤はポリシロキサン−アクリレート系相溶化剤である。
【0031】
好ましくは、前記補強フィラーはガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、ウィスカ、ガラス片及び鉱物フィラーのうちの1種又は少なくとも2種の組合せである。
【0032】
更なる局面によれば、本発明は、本発明の前記難燃性樹脂組成物を含む原料を混合して、混合原料を押出して造粒して前記難燃性エンジニアリングプラスチックを得るステップを含む前記難燃性エンジニアリングプラスチックの調製方法を提供する。
【0033】
好ましくは、前記押出造粒は180〜300℃(例えば190℃、200℃、220℃、240℃、260℃又は280℃)で、二軸押出機を使用して押出して造粒する。
【0034】
本発明の難燃性樹脂組成物における硫黄含有難燃剤、リン含有難燃剤及び/又は窒素含有難燃剤が相乗作用することによって、調製された難燃性エンジニアリングプラスチックは優れた難燃性を有すると同時に、良好な機械的特性を持つ。
【0035】
別の局面によれば、本発明は前記難燃性樹脂組成物を含む熱硬化性樹脂組成物を提供する。
【0036】
好ましくは、前記熱硬化性樹脂組成物は更に硬化剤を含有する。
【0037】
好ましくは、前記硬化剤はジシアンジアミド、フェノール樹脂、芳香族アミン、酸無水物、活性エステル系硬化剤又は活性フェノール系硬化剤から選ばれる任意の1種又は少なくとも2種の組合せである。
【0038】
好ましくは、前記熱硬化性樹脂組成物は更に硬化促進剤を含む。
【0039】
好ましくは、前記硬化促進剤は、イミダゾール系硬化促進剤、有機ホスフィン硬化促進剤又は第三級アミン硬化促進剤のうちの任意の1種又は少なくとも2種の混合物である。
【0040】
好ましくは、前記イミダゾール系化合物は、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ドデシルイミダゾール又は1−シアノエチル−2−メチルイミダゾールから選ばれる任意の1種又は少なくとも2種の混合物、好ましくは2−メチルイミダゾールである。
【0041】
更なる局面によれば、本発明は、上記熱硬化性樹脂組成物を基板に含浸又は塗布してなるプリプレグを提供する。
【0042】
好ましくは、前記基板はガラス繊維基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、セラミック基板又は炭素繊維基板等であってもよい。
【0043】
本発明では、含浸又は塗布プロセスの具体的な条件について特に限定がない。「プリプレグ」は当業者が公知する「接着シート」である。
【0044】
本発明は、少なくとも一枚の上記プリプレグに対して表面金属層被覆、積層、ラミネートを順に行ってなる複合金属基板を提供する。
【0045】
好ましくは、前記表面被覆金属層の材質はアルミニウム、銅、鉄及びそれらを任意に組み合せた合金である。
【0046】
好ましくは、前記複合金属基板はCEM−1銅張積層板、CEM−3銅張積層板、FR−4銅張積層板、FR−5銅張積層板、CEM−1アルミ基板、CEM−3アルミ基板、FR−4アルミ基板又はFR−5アルミ基板のうちの任意の1種である。
【0047】
本発明は、上記複合金属基板の表面に配線を加工してなる回路基板を提供する。