特許第6491295号(P6491295)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6491295
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】変性シリカの粒子
(51)【国際特許分類】
   B01J 20/283 20060101AFI20190318BHJP
   B01J 20/281 20060101ALI20190318BHJP
   C01B 33/18 20060101ALI20190318BHJP
【FI】
   B01J20/283
   B01J20/281 G
   B01J20/281 X
   C01B33/18 C
【請求項の数】8
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2017-198607(P2017-198607)
(22)【出願日】2017年10月12日
(62)【分割の表示】特願2016-520513(P2016-520513)の分割
【原出願日】2014年6月20日
(65)【公開番号】特開2018-28548(P2018-28548A)
(43)【公開日】2018年2月22日
【審査請求日】2017年10月12日
(31)【優先権主張番号】13173386.7
(32)【優先日】2013年6月24日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】509131443
【氏名又は名称】アクゾ ノーベル ケミカルズ インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】Akzo Nobel Chemicals International B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100128484
【弁理士】
【氏名又は名称】井口 司
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】レストープ,ペア アンデルス
(72)【発明者】
【氏名】テルンコロナ,アンデルス
(72)【発明者】
【氏名】リフ,ヨハン
(72)【発明者】
【氏名】ヘーグブロム,ヨアキム エリック パトリック
【審査官】 赤坂 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第04107140(US,A)
【文献】 特開平08−310809(JP,A)
【文献】 特許第4999861(JP,B2)
【文献】 特表2000−500441(JP,A)
【文献】 米国特許第04235767(US,A)
【文献】 特表2004−519519(JP,A)
【文献】 特開平06−262067(JP,A)
【文献】 米国特許第06281172(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 20/281−20/292
G01N 30/00 −30/96
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)で表される変性シリカの粒子。
【化1】
式中、
Aはハロゲンであり、SiOはシリカであり、
は、置換されていてもよい、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロ環、アルキルヘテロ環又はヘテロ環アルキル、あるいはこれらの組み合わせから選択され、かつ、Rは、
i)アリール部分を含むか、
ii)ステロイド部分を含むか、
iii)R−O−CH1個の炭素原子から最大30個の炭素原子を有する炭化水素から選択される)を含むか、
iv)以下の構造を含むか、又は、
【化2】
(式中、R及びRは、互いに独立して、1個の炭素原子から最大30個の炭素原子を有する炭化水素から選択される。)
v)以下の構造を含む。
【化3】
(式中、R、R及びRは、互いに独立して、1〜4個の炭素原子を有する炭化水素から選択される。)
【請求項2】
前記シリカが多孔質粒子又はモノリシック材料の形態である、請求項1に記載の変性シリカの粒子。
【請求項3】
Aが塩素である、請求項1又は2に記載の変性シリカの粒子。
【請求項4】
がR−O−CH−を含み、Rが4個の炭素原子から最大18個の炭素原子を有する炭化水素から選択される、請求項1に記載の変性シリカの粒子。
【請求項5】
及びRは、互いに独立して、4個の炭素原子から最大18個の炭素原子を有する炭化水素から選択される、請求項1に記載の変性シリカの粒子。
【請求項6】
シリカの粒子に対する前記ハロヒドリン部分の面密度がシリカ表面1mあたり0.1〜4μモルである、請求項1から5のいずれか一項に記載の変性シリカの粒子。
【請求項7】
シリカの粒子と式(II)で表される少なくとも1つのハロヒドリン化合物とを反応させ、前記シリカの粒子と前記ハロヒドリン化合物との間の共有結合を形成する工程を含む、変性シリカの粒子を調製する方法。
【化4】
式中、
Aはハロゲンであり、
は、水素、置換されていてもよい、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロ環、アルキルヘテロ環、ヘテロ環アルキル、又はこれらの組み合わせから選択され、かつ、Rは、
i)アリール部分を含むか、
ii)ステロイド部分を含むか、
iii)R−O−CH1個の炭素原子から最大30個の炭素原子を有する炭化水素から選択される)を含むか、
iv)以下の構造を含むか、又は、
【化5】
(式中、R及びRは、互いに独立して、1個の炭素原子から最大30個の炭素原子を有する炭化水素から選択される。)
v)以下の構造を含む。
【化6】
(式中、R、R及びRは、互いに独立して、1〜4個の炭素原子を有する炭化水素から選択される。)
【請求項8】
前記シリカの粒子が多孔質粒子又はモノリシック材料の形態である、請求項7に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変性シリカの粒子、その調製方法及びその方法により得られる変性シリカの
粒子に関する。また本発明は、クロマトグラフィーの固定相としての変性シリカの粒子の
使用、及び変性シリカの粒子を含むクロマトグラフィーのための分離カラムに関する。
【背景技術】
【0002】
高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)において用いられるクロマトグラフ固定相
分離材料は、一般に、分離される特定の分析物について所望の分離特性を得るために官能
基化が行われたシリカの多孔質担体に基づく。一般的なタイプの官能基化は、疎水性固定
相、例えば、C18相の調製であり、この疎水性固定相において、通常、オクタデシルシ
ランが官能化剤として用いられ、多孔質シリカのシラノール部分と反応する。
【0003】
国際公開第2007/070001号パンフレットには、約25〜約100重量%の水
、シリカベースの材料(S)及び1つ又はそれ以上のオルガノシラン化合物(A)を含む
水性媒体中で混合し、混合物を反応させることによって、高pHに耐えることができる有
機変性シリカベースの材料の調製が開示されている。
【0004】
しかし、さまざまな理由で、例えば、シランを用いる官能基化が可能でないときの応用
において、シラン官能基化の代替を見つけることが望ましいこともある。したがって、容
易に変性され、調製が簡単で、調製のためのどのような触媒又は助触媒も必要としない、
クロマトグラフィーの固定相として用いることができる変性シリカの費用効果のある粒子
が必要とされている。
【0005】
シランで官能化されておらず、容易に変性され、調製が簡単な、クロマトグラフィーの
固定相として用いることができる変性シリカの粒子を提供することが望ましいであろう。
【0006】
したがって、本発明の目的は、このような変性シリカの粒子、その調製方法、及び変性
シリカの粒子のさまざまな使用を提供することである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2007/070001号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
1つの態様によれば、本発明は、シリカの粒子が少なくとも1つのハロヒドリン部分と
共有結合した変性シリカの粒子に関する。
【0009】
別の態様によれば、本発明は、シリカの粒子と少なくとも1つのハロヒドリン化合物と
を反応させ、シリカの上記粒子と上記ハロヒドリン化合物との間の共有結合を形成する工
程を含む、変性シリカの粒子を調製する方法に関する。
【0010】
さらに別の態様によれば、本発明は、本発明の方法により得ることができる変性シリカ
の粒子に関する。
【0011】
別の態様によれば、本発明は、クロマトグラフィーの固定相としての変性シリカの粒子
の使用に関する。
【0012】
さらに別の態様によれば、本発明は、変性シリカの粒子を含むクロマトグラフィーのた
めの分離カラムに関する。
【0013】
本発明のこれらの態様及び別の態様を以下でより詳しく説明する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の第1の態様によれば、本発明の変性シリカの粒子は、多孔質粒子又はモノリシ
ック材料の形態でもよいシリカの粒子(SiOで表される)を含む。好ましくは、この
粒子は、1.5〜25μmの範囲の平均粒子径を有する。シリカの化学では通常の通り、
粒子サイズは、1次粒子の平均サイズを指す。
【0015】
ある実施形態において、変性シリカの粒子は、式(I)を有し、
【化1】
式中、Aはハロゲンであり、SiOはシリカであり、Rは、水素、任意選択で、置
換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アリールア
ルキル、ヘテロアルキル、ヘテロ環、アルキルヘテロ環又はヘテロ環アルキル、あるいは
これらの組み合わせから選択される。
【0016】
本発明において、用語「ハロヒドリン化合物」は、隣接する炭素原子を含む有機化合物
を指し、ここで、1個の炭素はハロゲン置換基を有し、他の炭素はヒドロキシル置換基を
有する。
【0017】
本発明において、用語「ハロヒドリン部分」は、ハロヒドリン化合物がシリカと反応し
、シリカと共有結合するときに得られる部分(上式(I)中の太字)を指す。
【0018】
本発明において、「変性シリカの粒子」は、ハロヒドリン部分と共有結合したシリカの
粒子を指す。
【0019】
本発明において、用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を指す。ハロゲ
ンの例には、塩素、臭素又はフッ素が含まれ、最も好ましくは塩素が含まれる。
【0020】
任意のR部分を含むハロヒドリン化合物は、例えば、エポキシドをハロゲン化水素と
反応させることにより得られてもよい(Sienel, G., Rieth, R. and Rowbottom, K.T.200
0, 「Epoxides」, Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry、141ページを
参照されたい)。クロロヒドリンが、エピクロルヒドリンを活性水素と反応させることに
より得られてもよい(上で引用した参考文献のp.147を参照されたい)。また、窒素
含有ハロヒドリン化合物は、係属中の特許出願PCT/EP2012/076254(公
開番号WO2013/092778)(参照により本明細書に組み込まれる)の説明にし
たがって得られてもよく、ここで、二級アミンはエピハロヒドリンと反応する。当業者な
ら、異なるR部分を選択することによりハロヒドリン化合物を変性させる方法を知って
いる。また、ハロヒドリン化合物が、ハロゲンを保持する炭素原子上にR置換基を有し
てもよいことも当業者には明らかである。
【0021】
用語「アルキル」は、1〜30個(例えば、1〜20個又は1〜4個)の炭素原子を有
する直鎖、分岐鎖及び/又は環状(「シクロアルキル」)炭化水素を指す。1〜4個の炭
素を有するアルキル部分は、「低級アルキル」と呼ばれる。アルキル部分の例には、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル
、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、2,2,
4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル及びドデシルが含まれる。シクロ
アルキル部分は単環式又は多環式でもよく、例には、シクロプロピル、シクロブチル、シ
クロペンチル、シクロヘキシル及びアダマンチルが含まれる。アルキル部分の別の例には
、直鎖、分岐鎖及び/又は環状部分がある(例えば、1−エチル−4−メチル−シクロヘ
キシル)。用語「アルキル」には飽和炭化水素が含まれる。
【0022】
用語「アルケニル」は、2〜30個(例えば、2〜20個又は2〜6個)の炭素原子を
有し、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む直鎖、分岐鎖及び/又は環状炭化水素
を指す。代表的なアルケニル部分には、ビニル、アリル、1−ブテニル、2−ブテニル、
イソブチレニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−メチル−1−ブテニル、2−メ
チル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニ
ル、3−ヘキセニル、1−ヘプテニル、2−ヘプテニル、3−ヘプテニル、1−オクテニ
ル、2−オクテニル、3−オクテニル、1−ノネニル、2−ノネニル、3−ノネニル、1
−デセニル、2−デセニル及び3−デセニルが含まれる。
【0023】
用語「アルキニル」は、2〜30個(例えば、2〜20個又は2〜6個)の炭素原子を
有し、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む直鎖、分岐鎖又は環状炭化水素を指す
。代表的なアルキニル部分には、アセチレニル、プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニ
ル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−メチル−1−ブチニル、4−ペンチニル、1
−ヘキシニル、2−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−ヘプチニル、2−ヘプチニル、6
−ヘプチニル、1−オクチニル、2−オクチニル、7−オクチニル、1−ノニニル、2−
ノニニル、8−ノニニル、1−デシニル、2−デシニル及び9−デシニルが含まれる。
【0024】
用語「アリール」は、炭素原子及び水素原子から構成される芳香環、あるいは芳香族又
は部分的に芳香族の環構造を指す。アリール部分は、一緒に結合又は縮合した複数の環を
含んでもよい。アリール部分の例には、アントラセニル、アズレニル、ビフェニル、フル
オレニル、インダン、インデニル、ナフチル、フェナントレニル、フェニル、1,2,3
,4−テトラヒドロ−ナフタレン及びトリルが含まれる。
【0025】
用語「アルキルアリール」又は「アルキル−アリール」は、アリール部分に結合したア
ルキル部分を指し、一方、用語「アリールアルキル」又は「アリール−アルキル」は、ア
ルキル部分に結合したアリール部分を指す。
【0026】
用語「アルキルヘテロアリール」又は「アルキル−ヘテロアリール」は、ヘテロアリー
ル部分に結合したアルキル部分を指す。
【0027】
用語「アルキルヘテロ環」又は「アルキル−ヘテロ環」は、ヘテロ環部分に結合したア
ルキル部分を指す。
【0028】
用語「アルコキシ」は、−O−アルキル部分を指す。アルコキシ部分の例には、−OC
、−OCHCH、−O(CHCH、−O(CHCH、−O(C
CH及び−O(CHCHが含まれる。
【0029】
用語「ヘテロアルキル」は、アルキル部分(例えば、直鎖、分岐鎖又は環状)を指し、
その炭素原子のうちの少なくとも1つが、ヘテロ原子、例えば、N、O又はSで置換され
ている。
【0030】
用語「ヘテロアリール」は、アリール部分を指し、その炭素原子のうちの少なくとも1
つが、ヘテロ原子、例えば、N、O又はSで置換されている。ヘテロアリール部分の例に
は、アクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾイソチアゾリル、ベン
ゾイソオキサゾリル、ベンゾキナゾリニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フ
リル、イミダゾリル、インドリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリ
ル、オキサゾリル、フタラジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリジル、
ピリミジニル、ピリミジル、ピロリル、キナゾリニル、キノリニル、テトラゾリル、チア
ゾリル及びトリアジニルが含まれる。
【0031】
用語「ヘテロアリールアルキル」又は「ヘテロアリール−アルキル」は、アルキル部分
に結合したヘテロアリール部分を指す。
【0032】
用語「ヘテロ環」は、炭素、水素及び少なくとも1つのヘテロ原子、例えば、N、O又
はSからなる芳香族、部分的に芳香族又は非芳香族の単環式又は多環式の環又は環構造を
指す。ヘテロ環は、一緒に縮合又は結合した、複数、すなわち、2つ又はそれ以上の環を
含んでもよい。ヘテロ環にはヘテロアリールが含まれる。他の例には、ベンゾ[1,3]
ジオキソリル、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシニル、シンノリニル、フラ
ニル、ヒダントイニル、モルホリニル、オキセタニル、オキシラニル、ピペラジニル、ピ
ペリジニル、ピロリジノニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラ
ニル、テトラヒドロピリジニル、テトラヒドロピリミジニル、テトラヒドロチオフェニル
、テトラヒドロチオピラニル及びバレロラクタミルが含まれる。
【0033】
用語「ヘテロ環アルキル」又は「ヘテロ環−アルキル」は、アルキル部分に結合したヘ
テロ環部分を指す。
【0034】
用語「ヘテロシクロアルキル」は非芳香族ヘテロ環を指す。
【0035】
用語「ヘテロシクロアルキルアルキル」又は「ヘテロシクロアルキル−アルキル」は、
アルキル部分に結合したヘテロシクロアルキル部分を指す。
【0036】
用語「置換」は、化学構造又は部分を記述するために用いられるとき、その構造又は部
分の誘導体を指し、ここで、1つ又はそれ以上のその水素原子は、原子、化学的部分又は
官能性部分、例えば、アルコール、アルデヒド、アルコキシ、アルカノイルオキシ、アル
コキシカルボニル、アルケニル、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、t−ブ
チル)、アルキニル、アルキルカルボニルオキシ(−OC(O)アルキル)、アミド(−
C(O)NH−アルキル−又は−アルキル−NHC(O)アルキル)、アミジニル(−C
(NH)NH−アルキル又は−C(NR)NH)、アミン(一級、二級及び三級、例え
ば、アルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ)、アロイル、アリール
、アリールオキシ、アゾ、カルバモイル(−NHC(O)O−アルキル−又は−OC(O
)NH−アルキル)、カルバミル(例えば、CONH、並びにCONH−アルキル、C
ONH−アリール及びCONH−アリールアルキル)、カルボニル、カルボキシル、カル
ボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸塩化物、シアノ、エステル、エポキシド、エーテ
ル(例えば、メトキシ、エトキシ)、グアニジノ、ハロ、ハロアルキル(例えば、−CC
、−CF、−C(CF)、ヘテロアルキル、ヘミアセタール、イミン(一級
及び二級)、ケトン、ニトリル、ニトロ、酸素(すなわち、オキソ部分を提供するため)
、ホスホジエステル、スルフィド、スルホンアミド(例えば、SONH)、スルホン
、スルホニル(アルキルスルホニル、アリールスルホニル及びアリールアルキルスルホニ
ルを含む)、スルホキシド、チオール(例えば、スルフヒドリル、チオエーテル)及び尿
素(−NHCONH−アルキル−)(ただし、これらに限定されない)で置換される。
【0037】
ある実施形態において、Rはアリール部分を含む。ある実施形態において、Rは、
ステロイド部分、例えば、ステロイドホルモン又はコレステロールなどを含む。
【0038】
ある実施形態において、RはR−O−CH−を含み、式中、Rは、1個の炭素
原子から最大30個の炭素原子、好ましくは4個の炭素原子から最大18個の炭素原子を
有する炭化水素から選択される。ある実施形態において、Rは、1個の炭素原子から最
大30個の炭素原子、好ましくは4〜18個の炭素原子を有するエーテルの中から選ばれ
てもよい。
【0039】
ある実施形態において、Rは:
【化2】
であり、式中、R及びRは、互いに無関係に、1〜30個の炭素原子、好ましくは
4〜18個、又は8〜18個、又は12〜18個、又は16〜18個の炭素原子を有する
炭化水素から選択される。1つの実施形態では、R及びRはトリル部分である。
【0040】
ある実施形態において、Rは:
【化3】
であり、式中、R、R及びRは、互いに無関係に、1〜4個の炭素原子、好まし
くは1〜2個の炭素原子を有する炭化水素から選択される。1つの実施形態では、R
及びRはメチル部分である。
【0041】
変性シリカの粒子は、シリカ表面に対して、シリカ表面1mあたり0.05〜4、又
は0.1〜3.5μモルのハロヒドリン部分の面密度を有してもよい。
【0042】
変性シリカの粒子の未反応のシラノール部分を広く共有することで、表面部分の極性の
性質により、材料が酸加水分解を受けやすくなる可能性がある。したがって、反応性シラ
ノール部分の末端キャッピングが、例えば、トリメチルクロロシラン又はジメチルジクロ
ロシランを用いて行われてもよい。
【0043】
本発明者らは、驚いたことに、本発明によるシリカの粒子を改変することにより、容易
に変性され、さまざまな応用及び機能性のために用いることができる変性シリカの共有結
合した粒子を得ることができることを見出した。
【0044】
本発明のさらに別の態様によれば、本発明は、シリカの粒子と少なくとも1つのハロヒ
ドリン化合物とを反応させ、シリカの上記粒子と上記ハロヒドリン化合物との間の共有結
合を形成する工程を含む、変性シリカの粒子を調製する方法に関する。
【0045】
ある実施形態において、ハロヒドリン化合物は、式(II):
【化4】
を有し、式中、Aはハロゲンであり、Rは、水素、任意選択で、置換されたアルキル
、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、ヘテロア
ルキル、ヘテロ環、アルキルヘテロ環又はヘテロ環アルキル、あるいはこれらの組み合わ
せから選択される。
【0046】
シリカの粒子は、例えば、沈降シリカ、マイクロシリカ(シリカフューム)、焼成シリ
カ(ヒュームドシリカ)、シリカゾル又はシリカゲル、及びこれらの混合物から得られて
もよい。シリカの粒子は、多孔質粒子又はモノリシック材料の形態でもよい。好ましくは
、この粒子は、1.8〜25μmの範囲の平均粒子径を有する。粒子径は、Iler(Th
e Chemistry of Silica, Wiley, 1979)の比表面積及び粒子径に関する式から計算するこ
とができる。シリカの化学では通常の通り、粒子サイズは、1次粒子の平均サイズを指す
【0047】
適切には、シリカの粒子は、20〜1500、好ましくは50〜900、最も好ましく
は70〜800m/gの比表面積を有する。比表面積は、SearsによってAnalytic
al Chemistry 28(1956), 12, 1981-1983及び米国特許第5,176,891号に記載され
ているように、水酸化ナトリウムを用いる滴定によって測定することができる。したがっ
て、所与の面積は、粒子の平均比表面積を表す。
【0048】
本発明による方法については、好ましいA及びRは、変性シリカの粒子について上に
開示された通りでもよい。
【0049】
ハロヒドリン化合物とシリカの粒子との反応は、反応の実施に適した温度、好ましくは
40〜180、より好ましくは60〜160、最も好ましくは80〜140℃で実施され
る。
【0050】
好ましくは、ハロヒドリン化合物は、撹拌下、制御された速度で、適した量のハロヒド
リン化合物が加えられるまでシリカの粒子に加えられてもよい。反応時間は1〜24時間
でもよい。
【0051】
ハロヒドリン化合物とシリカの粒子との反応は、有機溶媒中で、好ましくは撹拌下で行
うことができる。このような有機溶媒は、好ましくは非プロトン性溶媒である。このよう
な非プロトン性溶媒の例は、アセトニトリル、アセトン、キシレン又はトルエン、好まし
くはトルエン、又はこれらの混合物でもよい。
【0052】
シリカの粒子は、溶媒に加えられ、存在するあらゆる水を蒸発させる任意選択の工程が
続いてもよい。次に、ハロヒドリン化合物が溶媒に加えられ、その後、シリカの粒子と溶
媒の分散物に加えられてもよい。
【0053】
好ましくは、ハロヒドリン化合物の割合は、シリカ表面の粒子1mあたり4〜8μモ
ルである。溶媒の量は、好ましくは、分散物中のシリカの粒子の量が5〜20重量%とな
るように選択される。
【0054】
シリカの粒子上のシラノール表面部分は、ハロヒドリン化合物と反応し、シリカとハロ
ヒドリン化合物との間の共有結合を形成する。
【0055】
変性シリカの粒子の分散物が生成されたとき、分散物は冷却されてもよく、例えば、限
外濾過によって、又は洗浄によって、例えば、トルエン、エタノール又はギ酸を用いるこ
とにより精製されてもよい。次に、分散物は、例えば40〜100℃で、好ましくは60
〜90℃で、2〜30時間、好ましくは10〜25時間乾燥させてもよい。
【0056】
別の態様によれば、本発明は、上述の方法によって得ることができる変性シリカの粒子
に関する。
【0057】
さらに別の態様によれば、本発明は、クロマトグラフィーの固定相としての変性シリカ
の粒子の使用に関する。したがって、変性シリカの粒子は、クロマトグラフ分離法、例え
ば、HPLC、超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)及び擬似移動床(SMB)にお
いて用いられてもよい。
【0058】
固定相を含む変性シリカの粒子の細孔容積は、適切には、0.1〜4ml/g、好まし
くは0.2〜2ml/g、最も好ましくは0.3〜1.2ml/gである。
【0059】
固定相を含む変性シリカの粒子の比表面積(BET法)は、適切には、1〜1000m
/g、好ましくは25〜700m/g、最も好ましくは50〜500m/gである
【0060】
別の態様によれば、本発明は、本発明の変性シリカの粒子を含むクロマトグラフィーの
ための分離カラムに関する。この態様において、本発明の変性シリカの粒子は分離カラム
に充填された。
【実施例】
【0061】
本発明を以下の実施例においてさらに説明するが、これらの実施例は、それらを限定す
るためのものではない。部および%は、特に記載のない限り、それぞれ重量部及び重量%
に関する。
【0062】
以下の反応物を実施例で用いた:
シリカの粒子
・5μmの平均粒子サイズ、100Åの平均細孔径及び320m/gの比表面積を有
するシリカ粒子(AkzoNobelのKromasil(登録商標)KR−100−5
SIL)。
・13μmの平均粒子サイズ、100Åの平均細孔径及び320m/gの比表面積を
有するシリカ粒子(Kromasil(登録商標)KR−100−13 SIL Akzo
Nobel)。
【0063】
ハロヒドリン:エピクロルヒドリンをアミン又はアルコールと反応させることによって
得られる、以下で説明する化合物。例えば、係属中の特許出願PCT/EP2012/0
76254(公開番号WO2013/092778)を参照されたい:
・化合物1
【化5】
Rは、水素化タロー油由来のアルキルの混合物(大部分はC16/C18アルキル)を
表し、Meはメチル部分を表す。
・化合物2
【化6】
Rは、ヤシ油由来のアルキルの混合物(大部分はC12/C14アルキル)を表す。
・化合物3
【化7】
Rは、ヤシ油由来のアルキルの混合物(大部分はC12/C14アルキル)を表し、M
eはメチル部分を表す。
・化合物4
【化8】
Mw=188.1g/mol、Meはメチル部分を表す。
・化合物5
【化9】
・化合物6
【化10】
Rは、ヤシ油由来のアルキルの混合物(大部分はC12/C14アルキル)を表す。
・化合物7
【化11】
Rは、ヤシ油由来のアルキルの混合物(大部分はC12/C14アルキル)を表す。
・化合物8
【化12】
Rは、水素化タロー油由来のアルキルの混合物(大部分はC16/C18アルキル)を
表す。
【0064】
実施例1
この実施例は、変性シリカの粒子の調製を説明している。
【0065】
10gのKR−100−5 SILを87.6g トルエンに加えた。生じる分散物を加
熱して、8.7gのトルエンを蒸発させた。加熱後、分散物を105℃に冷却した。2g
の化合物1を20g トルエンに加え、その後、トルエンとKR−100−5 SILの分
散物に撹拌下で速やかに加えた。油浴の温度を120℃に設定し、分散物を一晩還流した
。反応を70℃に冷却し、分散物を2×108.4g トルエン及び2×108.4g エ
タノールで洗った。これを、60℃及び10Paで一晩乾燥した。生じる粉末はバニラ
色であった。炭素分及び窒素分の元素分析により、10.2重量%C及び0.3重量%N
を得た。
【0066】
得られた変性粒子を用いた従来の標準的なクロマトグラフ分離に成功した。
【0067】
実施例2
この実施例は、変性シリカの他の粒子の調製を説明している。
【0068】
10gのKR−100−5 SILを108.4g トルエンに加えた。生じる分散物を
加熱して、8.7gのトルエンを蒸発させた。2gの化合物1を17g トルエンに加え
、その後、トルエンとKR−100−5 SILの分散物に撹拌下で速やかに加えた。油
浴の温度を110℃に設定し、分散物を一晩還流した。反応を70℃に冷却し、分散物を
2×108.4g トルエン及び3×108.4g エタノールで洗った。これを、60℃
及び10Paで一晩乾燥した。炭素分の元素分析により、8.3重量%Cを得た。
【0069】
実施例3
この実施例は、変性シリカの他の粒子の調製を説明している。
【0070】
20gのKR−100−5 SILを173.4g トルエンに加えた。生じる分散物を
加熱して、17gのトルエンを蒸発させた。13.5gの化合物1を17g トルエンに
加え、その後、トルエンとKR−100−5 SILの分散物に撹拌下で速やかに加えた
。油浴の温度を125℃に設定し、分散物を一晩還流した。反応を70℃に冷却し、分散
物を2×195g トルエン及び2×195g エタノールで洗った。これを、90℃で一
晩乾燥した。炭素分の元素分析により、12.4重量%Cを得た。
【0071】
得られた変性粒子を用いた従来の標準的なクロマトグラフ分離に成功した。
【0072】
実施例4
この実施例は、変性シリカの他の粒子の調製を説明している。
【0073】
20gのKR−100−5 SILを173.4g トルエンに加えた。生じる分散物を
加熱して、17gのトルエンを蒸発させた。10.8gの化合物2を26g トルエンに
加え、その後、トルエンとKR−100−5 SILの分散物に撹拌下、100℃で速や
かに加えた。油浴の温度を125℃に設定し、分散物を一晩還流した。反応を70℃に冷
却し、分散物を2×195g トルエン及び2×195g エタノールで洗った。これを、
90℃で一晩乾燥した。炭素分の元素分析により、13.2重量%Cを得た。
【0074】
得られた変性粒子を用いた従来の標準的なクロマトグラフ分離に成功した。
【0075】
実施例5
この実施例は、変性シリカの他の粒子の調製を説明している。
【0076】
20gのKR−100−5 SILを173.4g トルエンに加えた。生じる分散物を
加熱して、17gのトルエンを135℃の温度で蒸発させた。10.0gの化合物3を1
7g トルエンに加え、その後、トルエンとKR−100−5 SILの分散物に撹拌下、
100℃で速やかに加えた。油浴の温度を125℃に設定し、分散物を一晩還流した。反
応を70℃に冷却し、分散物を2×195g トルエン及び2×195g エタノール、及
び87.6g HCOOH+130g エタノールで洗った。これを、90℃で一晩乾燥し
た。炭素分の元素分析により、11.2重量%Cを得た。
【0077】
実施例6
この実施例は、変性シリカの他の粒子の調製を説明している。
【0078】
10gのKR−100−13 SILを80.4g トルエン/49.4g メタノール
/14.5g 1−プロパノール/3.2g 水及び4.8gの化合物4の混合物に加えた
。生じる分散物を加熱して、90ml メタノール/1−プロパノール/水/トルエン溶
液を蒸発させた。次に、43.3g トルエンを分散物に加え、分散物を加熱して、30
ml メタノール/1−プロパノール/水/トルエン溶液を蒸発させた。その後、38.
9g トルエンを分散物に加え、分散物を加熱して、30ml メタノール/1−プロパノ
ール/水/トルエン溶液を蒸発させた。油浴の温度を125℃に設定し、分散物を一晩還
流した。反応を70℃に冷却し、分散物を2×79.1g メタノール、100g 水及び
79.1g メタノールで洗った。これを、60℃及び10Paで一晩乾燥した。生じ
る粉末は無色であった。炭素分の元素分析により、0.9重量%Cを得た。
【0079】
得られた変性粒子を用いた従来の標準的なイオン交換クロマトグラフ分離に成功した。
【0080】
実施例7
この実施例は、変性シリカの他の粒子の調製を説明している。
【0081】
10gのKR−100−5 SILを86.5g トルエンに加えた。生じる分散物を加
熱して、8.7gのトルエンを蒸発させた。加熱後、分散物を95℃に冷却した。9.4
gの化合物5をトルエンとKR−100−5 SILの分散物に撹拌下で加えた。油浴の
温度を125℃に設定し、分散物を一晩還流した。反応を70℃に冷却し、分散物を79
g エタノール、87g トルエン及び79g エタノールで洗った。これを、90℃で一
晩乾燥した。生じる粉末はバニラ色であった。炭素分の元素分析により、10.8重量%
Cを得た。
【0082】
得られた変性粒子を用いた従来の標準的なクロマトグラフ分離に成功した。
【0083】
実施例8
この実施例は、変性シリカの他の粒子の調製を説明している。
【0084】
15gのKR−100−5 SILを129.8g トルエンに加えた。生じる分散物を
加熱して、13gのトルエンを蒸発させた。加熱後、分散物を85℃に冷却した。16g
の化合物6をトルエンとKR−100−5 SILの分散物に撹拌下で加えた。油浴の温
度を130℃に設定し、分散物を一晩還流した。反応を40℃に冷却し、分散物を79g
エタノール、87g トルエン及び79g エタノールで洗った。これを、90℃で一晩
乾燥した。生じる粉末は無色であった。炭素分の元素分析により、10.6重量%Cを得
た。
【0085】
得られた変性粒子を用いた従来の標準的なクロマトグラフ分離に成功した。
【0086】
実施例9
この実施例は、変性シリカの他の粒子の調製を説明している。
【0087】
15gのKR−100−5 SILを129.8g トルエンに加えた。生じる分散物を
加熱して、13gのトルエンを蒸発させた。加熱後、分散物を85℃に冷却した。14.
3gの化合物7をトルエンとKR−100−5 SILの分散物に撹拌下で加えた。油浴
の温度を130℃に設定し、分散物を一晩還流した。反応を40℃に冷却し、分散物を7
9g エタノール、87g トルエン及び79g エタノールで洗った。これを、90℃で
一晩乾燥した。生じる粉末は無色であった。炭素分の元素分析により、11.6重量%C
を得た。
【0088】
実施例10
この実施例は、変性シリカの他の粒子の調製を説明している。
【0089】
15gのKR−100−5 SILを129.8g トルエンに加えた。生じる分散物を
加熱して、13gのトルエンを蒸発させた。加熱後、分散物を85℃に冷却した。14.
3gの化合物8をトルエンとKR−100−5 SILの分散物に撹拌下で加えた。油浴
の温度を130℃に設定し、分散物を一晩還流した。反応を40℃に冷却し、分散物を7
9g エタノール、87g トルエン及び79g エタノールで洗った。これを、90℃で
一晩乾燥した。生じる粉末は無色であった。炭素分の元素分析により、11.6重量%C
を得た。
【0090】
得られた変性粒子を用いた従来の標準的なクロマトグラフ分離に成功した。
本願発明には以下の態様が含まれる。
項1.
少なくとも1つのハロヒドリン部分と共有結合したシリカの粒子を含む変性シリカの粒子。
項2.
式(I)を有する、項1に記載の変性シリカの粒子。
【化7】
(式中、Aはハロゲンであり、SiOはシリカであり、Rは、水素、任意選択で、置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロ環、アルキルヘテロ環又はヘテロ環アルキル、あるいはこれらの組み合わせから選択される。)
項3.
前記シリカが多孔質粒子又はモノリシック材料の形態である、項1又は2のいずれか一項に記載の変性シリカの粒子。
項4.
Aが塩素である、項2及び3のいずれか一項に記載の変性シリカの粒子。
項5.
がアリール部分を含む、項2から4のいずれか一項に記載の変性シリカの粒子。
項6.
がステロイド部分を含む、項2から5のいずれか一項に記載の変性シリカの粒子。
項7.
がR−O−CH−を含み、Rが、1個の炭素原子から最大30個の炭素原子、好ましくは4個の炭素原子から最大18個の炭素原子を有する炭化水素から選択される、項2から6のいずれか一項に記載の変性シリカの粒子。
項8.
が以下を含む、項2から7のいずれか一項に記載の変性シリカの粒子。
【化8】
(式中、R及びRは、互いに独立して、1個の炭素原子から最大30個の炭素原子、好ましくは4個の炭素原子から最大18個の炭素原子を有する炭化水素から選択される。)
項9.
シリカの粒子に対する前記ハロヒドリン部分の面密度がシリカ表面1mあたり0.1〜4μモルである、項1から8のいずれか一項に記載の変性シリカの粒子。
項10.
シリカの粒子と少なくとも1つのハロヒドリン化合物とを反応させ、前記シリカの粒子と前記ハロヒドリン化合物との間の共有結合を形成する工程を含む、変性シリカの粒子を調製する方法。
項11.
前記ハロヒドリン化合物が、式(II)を有する、項10に記載の方法。
【化9】
(式中、Aはハロゲンであり、Rは、水素、任意選択で、置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロ環、アルキルヘテロ環、ヘテロ環アルキル、又はこれらの組み合わせから選択される。)
項12.
前記シリカの粒子が多孔質粒子又はモノリシック材料の形態である、項10又は11に記載の方法。
項13.
項10から12のいずれか一項に記載の方法により得ることができる変性シリカの粒子。
項14.
クロマトグラフィーの固定相としての、項1から9又は13のいずれか一項に記載の変性シリカの粒子の使用。
項15.
項1から9又は13のいずれか一項に記載の変性シリカの前記粒子を含むクロマトグラフィーのための分離カラム。