特許第6491552号(P6491552)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6491552
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】計量装置
(51)【国際特許分類】
   G01G 23/01 20060101AFI20190318BHJP
   G01G 11/04 20060101ALI20190318BHJP
【FI】
   G01G23/01 D
   G01G11/04
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-129668(P2015-129668)
(22)【出願日】2015年6月29日
(65)【公開番号】特開2017-15431(P2017-15431A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2018年5月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】302046001
【氏名又は名称】アンリツインフィビス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】特許業務法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朝井 英治
(72)【発明者】
【氏名】上萬 直哉
【審査官】 細見 斉子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−187513(JP,A)
【文献】 特開昭61−104231(JP,A)
【文献】 実開平6−084319(JP,U)
【文献】 登録実用新案第3187757(JP,U)
【文献】 米国特許第5591942(US,A)
【文献】 米国特許第05296655(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 23/01
G01G 11/00 − 11/20
G01G 23/37
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被計量物の搬送方向に平行に仕切られた複数の計量レーン(8)を有し、前記計量レーンを搬送路として前記被計量物を搬送する搬送部(30)と、
前記計量レーン毎に設けられ、前記被計量物を計量して計量値を出力する計量部(20)と、を備えた計量装置において、
通常の運転モード、または既知の質量の基準分銅によって前記計量部を感度補正する感度補正モードへの動作モードの切替え操作を行うモード切替操作部(50)と、
前記感度補正モードにおいて前記計量部を感度補正する感度補正制御部(41)と、を備え、
前記感度補正制御部は、複数の前記計量レーンの前記計量部からの計量値を監視し、前記基準分銅の質量に基づく所定の感度補正開始範囲内に前記計量値がなった前記計量部に対して感度補正を実行することを特徴とする計量装置。
【請求項2】
前記基準分銅の質量を設定する設定部(50)を備えることを特徴とする請求項1に記載の計量装置。
【請求項3】
前記感度補正開始範囲が全ての前記計量レーンの計量部に共通であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の計量装置。
【請求項4】
前記計量部を覆う保護扉(3、4、5)と、
前記保護扉の開扉を検知する開扉センサ(3A、4A、5A)と、
前記開扉センサによって前記保護扉の開扉が検知され、前記基準分銅が前記計量部に載置されたことを条件として、前記動作モードを前記感度補正モードに切替えるモード切替制御部(42)と、を備えることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の計量装置。
【請求項5】
表示部(50)を更に備え、
前記感度補正制御部は、前記感度補正モードから前記運転モードに動作モードが切替わる際に、感度補正すべき全ての計量レーンの計量部の感度補正が完了していない場合、前記表示部にエラー表示を表示させることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の計量装置。
【請求項6】
表示部(50)を更に備え、
前記感度補正制御部は、前記感度補正モードに前記動作モードが切替わった際に、前記計量レーン毎の感度補正を実施した時期または前記運転モードにおける計量回数に基づいて、感度補正を行う計量レーンの優先順位を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の計量装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の計量レーンを用いて被計量物を計量する計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
食品等の生産ラインにおいては計量装置が組み込まれて用いられており、この計量装置は、生産された物品が前段から順次搬入され、搬入された物品を搬送しながら計量部で計量し、計量値に応じて後段に搬出または振分け機構等により生産ラインから排除するようになっている。
【0003】
このような計量装置は、質量が既知の基準分銅を用いて所定期間毎に計量部の感度補正を行うことで、良好な計量精度を維持するようになっている。
【0004】
従来のこの種の計量装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1に記載のものは、先行する被計量物の計量後、後続する被計量物が計量部に搬送される間に、質量が既知の錘を加除することによって、質量検出パラメータの補正を実施している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−328059号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、カプセル型錠剤等を被計量物として計量する計量装置では、大量の被計量物を効率良く計量するために複数(例えば30)の計量レーンを備えており、複数の計量レーン毎に計量部が設けられている。
【0007】
このため、従来の計量装置では、質量が既知の錘と加除機構が計量レーンの数だけ必要になってしまうため、複数の錘を定期的に校正してトレーサビリティを確保するためには管理が煩雑となり、装置の稼働効率を低下させていた。
【0008】
一方、複数の計量レーンを備える計量装置において、オペレータが1つの基準分銅を用いて感度補正を行う場合、オペレータは計量部に基準分銅を載置して感度補正のための入力操作を行う作業を計量レーンの数だけ繰り返さなければならず、操作性が良くないという問題があった。
【0009】
そこで、本発明は、前述のような従来の問題を解決するためになされたもので、計量部の感度補正時の操作性を向上させることができる計量装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る計量装置は、被計量物の搬送方向に平行に仕切られた複数の計量レーンを有し、前記計量レーンを搬送路として前記被計量物を搬送する搬送部と、前記計量レーン毎に設けられ、前記被計量物を計量して計量値を出力する計量部と、を備えた計量装置において、通常の運転モード、または既知の質量の基準分銅によって前記計量部を感度補正する感度補正モードへの動作モードの切替え操作を行うモード切替操作部と、前記感度補正モードにおいて前記計量部を感度補正する感度補正制御部と、を備え、前記感度補正制御部は、複数の前記計量レーンの前記計量部からの計量値を監視し、前記基準分銅の質量に基づく所定の感度補正開始範囲内に前記計量値がなった前記計量部に対して感度補正を実行することを特徴とする。
【0011】
この構成により、感度補正モードにおいてオペレータが基準分銅を計量部に載置すると、感度補正制御部により自動的に感度補正が実行される。また、1つの基準分銅を用いて各計量レーンの計量部の感度補正を順次行うことができるため、オペレータは複数の基準分銅を管理する必要がなく、管理操作も不要となる。この結果、計量部の感度補正時の操作性を向上させることができる。
【0012】
また、本発明に係る計量装置は、前記基準分銅の質量を設定する設定部を備えることを特徴とする。
【0013】
この構成により、基準分銅を質量の異なるものに交換した場合に、新たな基準分銅の質量を設定部から設定することができる。
【0014】
また、本発明に係る計量装置は、前記感度補正開始範囲が全ての前記計量レーンの計量部に共通であることを特徴とする。
【0015】
この構成により、1つの基準分銅を用いて感度補正を行うことができるため、感度補正の作業の操作性を向上させることができる。
【0016】
また、本発明に係る計量装置は、前記計量部を覆う保護扉と、前記保護扉の開扉を検知する開扉センサと、前記開扉センサによって前記保護扉の開扉が検知され、前記基準分銅が前記計量部に載置されたことを条件として、前記動作モードを前記感度補正モードに切替えるモード切替制御部と、を備えることを特徴とする。
【0017】
この構成により、保護扉を開扉して基準分銅を計量部に載置することにより、モード切替操作部を操作することなく動作モードを感度補正モードに切替えることができるため、感度補正の作業の操作性を向上させることができる。
【0018】
また、本発明に係る計量装置は、表示部を更に備え、前記感度補正制御部は、前記感度補正モードから前記運転モードに動作モードが切替わる際に、感度補正すべき全ての計量レーンの計量部の感度補正が完了していない場合、前記表示部にエラー表示を表示させることを特徴とする。
【0019】
この構成により、感度補正されない計量部があるまま動作モードが感度補正モードから運転モードに切替えられるのを防止することができる。
【0020】
また、本発明に係る計量装置は、表示部を更に備え、前記感度補正制御部は、前記感度補正モードに前記動作モードが切替わった際に、前記計量レーン毎の感度補正を実施した時期または前記運転モードにおける計量回数に基づいて、感度補正を行う計量レーンの優先順位を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0021】
この構成により、感度補正を行う計量レーンの優先順位が表示部に表示されることで、オペレータは、今回の感度補正を優先順位の高い計量レーンに対してのみ実施して感度補正に要する時間を短縮することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明は、計量部の感度補正時の操作性を向上させることができる計量装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施形態に係るカプセル重量選別装置の概略構成を示す図であり、保護扉の開扉時の状態を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るカプセル重量選別装置の概略構成を示す図であり、保護扉の閉扉時の状態を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係るカプセル重量選別装置の内部構成を示す側面図である。
図4】本発明の一実施形態に係るカプセル重量選別装置の搬送部の詳細を示す側面図である。
図5】本発明の一実施形態に係るカプセル重量選別装置の制御回路を示すブロック図である。
図6】本発明の一実施形態に係るカプセル重量選別装置の制御回路による運転モードから感度補正モードへの切替え動作を示すフローチャートである。
図7】本発明の一実施形態に係るカプセル重量選別装置の制御回路による感度補正の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係るカプセル重量選別装置の実施形態について図面を参照して説明する。図1図7は、本発明に係るカプセル重量選別装置の一実施形態を示している。
【0025】
図1図2図3において、計量装置としてのカプセル重量選別装置1は、カプセル型錠剤の生産ラインの下流側に設置されており、カプセル型錠剤を被計量物Wとしてこの被計量物Wの重量を測定するようになっている。
【0026】
また、カプセル重量選別装置1は、測定により得られた測定値(以下、計量値という)に応じ、計量値が基準範囲内の被計量物Wを後段に搬出し、計量値が基準範囲外の被計量物を生産ラインから排除するようになっている。
【0027】
カプセル重量選別装置1は、装置本体部2と、この装置本体部2に対して開閉自在に設けられた保護扉3、4、5とを備えている。保護扉3は装置本体部2の正面上部に設けられ、保護扉4は装置本体部2の正面下部に儲けられ、保護扉5は装置本体部2の側面に設けられている。
【0028】
保護扉3、4、5は、装置本体部2の内部に設けられた後述する計量レーン8および計量部20を覆っている。保護扉3、4、5は、透明な樹脂板等から構成されており、これにより、保護扉3、4、5を通して計量レーン8および計量部20の作動状態を外部から確認できるようになっている。
【0029】
装置本体部2には、保護扉3、4、5の開扉状態を検知する開扉センサ3A、4A、5Aがそれぞれ設けられている。
【0030】
装置本体部2の上部には、上段の生産ラインから供給された長尺状のカプセル型錠剤等を被計量物Wとして一時的に貯留する3つのホッパ6が設けられている。装置本体部2の正面には3つの傾斜板7が設けられている。
【0031】
傾斜板7の上面はOK品搬送路31を構成しており、このOK品搬送路31は、ホッパ6に貯留された被計量物Wのうち、カプセル重量選別装置1において良品と判定されたものを、保護扉4に形成された開口部4Bを通して図示しない下段の生産ライン(梱包工程等)に搬出する。
【0032】
装置本体部2には、複数の計量レーン8と、この複数の計量レーン8にそれぞれ対応するマガジン9、搬送機構10および計量部20が設けられている。本実施形態では、30の計量レーン8、マガジン9、搬送機構10および計量部20が装置本体部2に設けられている。計量レーン8は、被計量物Wの搬送方向に並行になるように区切られており、この計量レーン8を搬送路として被計量物Wが搬送される。
【0033】
マガジン9は、ホッパ6の底部から自重により供給された被計量物Wを、その長辺方向が上下方向になる姿勢で整列させて収納する。そして、マガジン9は、その下端部から1つの被計量物Wを搬送機構10に供給する。
【0034】
搬送機構10は、マガジン9から供給された被計量物Wを計量部20に搬送する。計量部20は、秤量台21を備えており、搬送機構10から秤量台21上に搬送された被計量物Wを計量し、被計量物Wの荷重に応じた計量値を出力する。
【0035】
図4において、装置本体部2は、OK品搬送路31を構成する傾斜板7の内部に、NG品搬送路32、+NG品搬送路33および−NG品搬送路34が形成されている。NG品搬送路32は、傾斜板7の上部の内側にOK品搬送路31と略並行になるように形成されている。
【0036】
NG品搬送路32の下端部には+NG品搬送路33および−NG品搬送路34が並列して形成されている。すなわち、NG品搬送路32は、その下方で+NG品搬送路33と−NG品搬送路34とに分岐している。
【0037】
OK品搬送路31およびNG品搬送路32の上端部の近傍には、OK/NGゲート23が設けられている。OK/NGゲート23の装置内側(図4の右方向)には、計量部20(図3参照)が配置されている。
【0038】
OK/NGゲート23は、その上面がOK品搬送路31に連続する姿勢となるOK位置(図4で実線で示す)とNG品搬送路32に連続する姿勢となるNG位置(図4で破線で示す)との間で回動するようになっている。OK/NGゲート23は、OK位置のときに被計量物WをOK品搬送路31に案内し、NG位置のときに被計量物WをNG品搬送路32に案内する。
【0039】
NG品搬送路32の下端部には、+NG/−NGゲート24が設けられている。+NG/−NGゲート24は、+NG品搬送路33を閉塞するとともにNG品搬送路32と−NG品搬送路34とを連通させる−NG位置(図4で実線で示す)と、−NG品搬送路34を閉塞するとともにNG品搬送路32と+NG品搬送路33とを連通させる+NG位置(図4で破線で示す)との間で回動するようになっている。
【0040】
+NG/−NGゲート24は、+NG位置のときに被計量物WをNG品搬送路32から+NG品搬送路33に案内し、−NG位置のときに被計量物WをNG品搬送路32から−NG品搬送路34に案内するようになっている。
【0041】
これらのOK品搬送路31、NG品搬送路32、+NG品搬送路33、−NG品搬送路34、および計量レーン8は、被計量物Wが搬送される搬送部30を構成している。なお、被計量物Wは、OK品搬送路31、NG品搬送路32、+NG品搬送路33、−NG品搬送路34を自重により流下することで搬送される。
【0042】
また、装置本体部2は、OK側選別確認センサ31A、+NG側選別確認センサ33A、−NG側選別確認センサ34A、OK/NGゲートセンサ23A、+NG/−NGゲートセンサ24A、制御回路40およびタッチパネル表示器50を備えている。
【0043】
OK側選別確認センサ31Aは、OK品搬送路31の上端部に設けられており、被計量物WがOK品搬送路31を通過したことを検出し、検出信号を制御回路40に出力するようになっている。
【0044】
+NG側選別確認センサ33Aは、+NG品搬送路33に設けられており、被計量物Wが+NG品搬送路33を通過したことを検出し、検出信号を制御回路40に出力するようになっている。
【0045】
−NG側選別確認センサ34Aは、−NG品搬送路34に設けられており、被計量物Wが−NG品搬送路34を通過したことを検出し、検出信号を制御回路40に出力するようになっている。
【0046】
OK/NGゲートセンサ23Aは、OK/NGゲート23の近傍に設けられており、OK/NGゲート23がOK位置とNG位置の何れにあるかを検出し、検出信号を制御回路40に出力するようになっている。
【0047】
+NG/−NGゲートセンサ24Aは、+NG/−NGゲート24の回動支点に設けられており、+NG/−NGゲート24が+NG位置と−NG位置の何れにあるかを検出し、検出信号を制御回路40に出力するようになっている。
【0048】
制御回路40は、カプセル重量選別装置1の装置全体の動作を制御するようになっている。制御回路40は、OK側選別確認センサ31A、+NG側選別確認センサ33A、−NG側選別確認センサ34A、OK/NGゲートセンサ23A、+NG/−NGゲートセンサ24Aおよび開扉センサ3A、4A、5Aと電気的に接続されている。
【0049】
また、制御回路40は、OK/NGゲート23および+NG/−NGゲート24が備える図示しないアクチュエータに電気的に接続されており、OK/NGゲート23および+NG/−NGゲート24の動作を制御するようになっている。
【0050】
図5に示すように、制御回路40は判定部43を有し、この判定部43は、各計量レーン8の計量部20に基づいて所定の重量範囲との比較を行うことで、被計量物WをOK品、+NG品、−NG品の何れかに判定を行い、判定結果をタッチパネル表示器50に表示させる。
【0051】
判定部43は、被計量物Wの計量値が所定の良品範囲内のものをOK品として判定する。制御回路40は、OK品の判定に応じてOK/NGゲート23をOK位置に切替える。これにより、計量済みの被計量物Wは、OK品搬送路31を通過する。
【0052】
一方、判定部43は、被計量物Wの計量値が所定の良品範囲の上限を超えるものを+NG品として判定する。制御回路40は、+NG品の判定に応じて、OK/NGゲート23をNG位置に切替えるとともに、+NG/−NGゲート24を+NG位置に切替える。これにより、計量済みの被計量物Wは、NG品搬送路32を経て+NG品搬送路33を通過する。
【0053】
また、判定部43は、被計量物Wの計量値が所定の良品範囲の下限未満のものを−NG品として判定する。制御回路40は、−NG品の判定に応じて、OK/NGゲート23をNG位置に切替えるとともに、+NG/−NGゲート24を−NG位置に切替える。これにより、計量済みの被計量物Wは、NG品搬送路32を経て−NG品搬送路34を通過する。
【0054】
本実施形態では、カプセル重量選別装置1は、モード切替操作部としてタッチパネル表示器50を備えており、このタッチパネル表示器50を操作することで、通常の運転モード、または既知の質量の基準分銅によって計量部20を感度補正する感度補正モードへの動作モードの切替え操作を行うようになっている。タッチパネル表示器50は、基準分銅の質量を設定する設定部としても機能する。
【0055】
また、制御回路40は、感度補正モードにおいて計量部20を感度補正する感度補正制御部41を備えている。感度補正制御部41は、監視部41Aおよび補正部41Bを有し、複数の計量レーン8の計量部20からの計量値を監視部41Aにより監視し、基準分銅の質量に基づく所定の感度補正開始範囲内に計量値がなった計量部20に対して補正部41Bにより感度補正を実行するようになっている。感度補正開始範囲は全ての計量レーン8の計量部20に共通となっている。
【0056】
また、感度補正制御部41は、感度補正モードから運転モードに動作モードが切替えられる際に、感度補正すべき全ての計量レーン8の計量部20の感度補正が完了していない場合、タッチパネル表示器50にエラー表示を表示させるようになっている。
【0057】
また、感度補正制御部41は、感度補正モードに動作モードが切替わった際に、計量レーン8毎の感度補正を実施した時期または運転モードにおける計量回数に基づいて、感度補正を行う計量レーン8の優先順位をタッチパネル表示器50に表示させるようになっている。
【0058】
また、モード切替制御部42はモード切替制御部42を備えており、このモード切替制御部42は、開扉センサ3A、4A、5Aによって保護扉3、4、5の開扉が検知され、基準分銅が計量部20に載置されていることを条件として、動作モードを感度補正モードに切替えるようになっている。
【0059】
なお、モード切替制御部42は、保護扉3、4、5の開扉が開扉センサ3A、4A、5Aによって検知された際、オペレータの安全を確保するインターロック機能として、搬送機構10を停止させるようになっている。
【0060】
次に、制御回路40による運転モードまたは感度補正モードへの切替え動作について図6のフローチャートを参照して説明する。
【0061】
図6において、制御回路40のモード切替制御部42は、現在の動作モードが運転モードのとき、タッチパネル表示器50で感度補正モードへの切替え操作が行われたか否かを判別する(ステップS1)。
【0062】
ステップS1の判別がYESの場合(感度補正モードへの切替え操作が行われている場合)、モード切替制御部42は、動作モードを感度補正モードに切替える(ステップS5)。
【0063】
一方、ステップS1の判別がNOの場合(感度補正モードへの切替え操作が行われていない場合)、モード切替制御部42は、保護扉3、4、5が開扉されているか否かを判別する(ステップS2)。ここでは、保護扉3、4、5の開扉を開扉センサ3A、4A、5Aが検知しているか否かにより判別を行う。
【0064】
ステップS2の判別がYESの場合(保護扉3、4、5が開扉されている場合)、モード切替制御部42は、所定時間経過後(ステップS3)、計量値が所定範囲内の計量レーン8が有るか否かを判別する(ステップS4)。なお、ステップS3の所定時間は、保護扉3、4、5の開扉による振動等が十分に減衰するのに要する時間に設定されており、この所定時間を設けることで、ステップS4で精度良く計量値を得ることができる。
【0065】
ステップS4の判別がYES(計量値が所定範囲内の計量レーン8が有る場合)、モード切替制御部42は、動作モードを感度補正モードに切替える(ステップS5)。
【0066】
一方、ステップS2の判別がNOの場合(保護扉3、4、5が開扉されていない場合)、およびステップS4の判別がNOの場合(計量値が所定範囲内の計量レーン8が無い場合)、モード切替制御部42は、現在の動作モードである運転モードを維持し(ステップS6)、このフローチャートを終了する。
【0067】
次に、動作モードが感度補正モードに切替えられたときの制御回路40の動作について図7のフローチャートを参照して説明する。
【0068】
図7において、制御回路40は、ゼロ点セットを実行する(ステップS11)。ここでは、制御回路40は、計量部20の秤量台21に被検査物Wが載置されていないときの計量値が0になるように、計量部20を調整する。
【0069】
次いで、制御回路40のモード切替制御部42は、モード切替ボタンが操作されたか否かを判別する(ステップS12)。ここでは、感度補正モードを終了して運転モードへ復帰するためにモード切替ボタンが操作されたか否かをモード切替制御部42は判別する。
【0070】
ステップS12の判別がNOの場合(モード切替ボタンが操作されていない場合)、制御回路40の感度補正制御部41は、監視部41Aにより各計量レーン8の計量部20からの計量値を監視する(ステップS13)。
【0071】
次いで、感度補正制御部41は、計量値が所定範囲内の計量レーン8があるか否かを判定する(ステップS14)。
【0072】
ステップS14の判別がYESの場合(計量値が所定範囲内の計量レーン8がある場合)、感度補正制御部41は、該当する計量レーン8の計量部20に対して補正部41Bによって感度補正を実行する(ステップS15)。一方、ステップS14の判別がNOの場合(計量値が所定範囲内の計量レーン8がない場合)、感度補正制御部41は、処理をステップS12に戻す。
【0073】
ステップS15の後、感度補正制御部41は、全ての計量レーン8の計量部20の感度補正が完了したか否かを判定する(ステップS16)。
【0074】
ステップS16の判別がNOの場合(全ての計量レーン8の計量部20の感度補正が完了していない場合)、感度補正制御部41は、処理をステップS12に戻す。
【0075】
ステップS16の判別がYESの場合(全ての計量レーン8の計量部20の感度補正が完了している場合)、感度補正制御部41は、このフローチャートを終了する。
【0076】
感度補正制御部41は、ステップS12の判別がYESの場合(モード切替ボタンが操作された場合)、未処理の計量レーン8がある旨と、感度補正が完了していない未処理の計量レーン8の番号と、をタッチパネル表示器50によりエラー表示として表示させ(ステップS17)、その後このフローチャートを終了する。
【0077】
以上のように、感度補正モードに切替えられた後の動作について、全ての計量レーン8を対象として感度補正を行うように説明したが、感度補正を実施してから所定の期間を過ぎた計量レーン8、運転モードにおける計量回数が所定回数以上過ぎた計量レーン8、設定部から指定された計量レーン8などの特定の計量レーン8についてのみ感度補正を行うようにしてもよい。また、感度補正モードに切替えられた際に、感度補正を行う計量レーン8について、各計量レーン8における感度補正を実施した時期、感度補正量(前回との係数差)の大きさ、運転モードにおける計量回数などの情報を基に、感度補正を行う計量レーン8に優先順位をつけてタッチパネル表示器50に表示するようにしてもよい。
【0078】
以上説明したように、本実施形態に係るカプセル重量選別装置1は、通常の運転モード、または既知の質量の基準分銅によって計量部20を感度補正する感度補正モードへの動作モードの切替え操作を行うタッチパネル表示器50と、感度補正モードにおいて計量部20を感度補正する感度補正制御部41と、を備えている。
【0079】
そして、感度補正制御部41は、複数の計量レーン8の計量部20からの計量値を監視し、基準分銅の質量に基づく所定の感度補正開始範囲内に計量値がなった計量部20に対して感度補正を実行する。
【0080】
この構成により、感度補正モードにおいてオペレータが基準分銅を計量部20に載置すると、感度補正制御部41により自動的に感度補正が実行される。また、1つの基準分銅を用いて各計量レーン8の計量部20の感度補正を順次行うことができるため、オペレータは複数の基準分銅を管理する必要がなく、管理操作も不要となる。この結果、計量部20の感度補正時の操作性を向上させることができる。
【0081】
また、本実施形態に係るカプセル重量選別装置1において、タッチパネル表示器50は、基準分銅の質量を設定する設定部として機能する。
【0082】
この構成により、基準分銅を質量の異なるものに交換した場合に、新たな基準分銅の質量をタッチパネル表示器50から設定することができる。
【0083】
また、本実施形態に係るカプセル重量選別装置1は、感度補正開始範囲が全ての計量レーン8の計量部20に共通となっている。
【0084】
この構成により、1つの基準分銅を用いて感度補正を行うことができるため、感度補正の作業の操作性を向上させることができる。
【0085】
また、本実施形態に係るカプセル重量選別装置1は、計量部20を覆う保護扉3、4、5と、保護扉3、4、5の開扉を検知する開扉センサ3A、4A、5Aと、を備えている。そして、モード切替制御部42は、開扉センサ3A、4A、5Aによって保護扉3、4、5の開扉が検知され、基準分銅が計量部20に載置されたことを条件として、動作モードを感度補正モードに切替える。
【0086】
この構成により、保護扉3、4、5を開扉して基準分銅を計量部20に載置することにより、タッチパネル表示器50を操作することなく動作モードを感度補正モードに切替えることができるため、感度補正の作業の操作性を向上させることができる。
【0087】
また、本実施形態に係るカプセル重量選別装置1は、タッチパネル表示器50を備え、感度補正制御部41は、感度補正モードから運転モードに動作モードが切替わる際に、感度補正すべき全ての計量レーン8の計量部20の感度補正が完了していない場合、タッチパネル表示器50にエラー表示を表示させることを特徴とする。
【0088】
この構成により、感度補正されない計量部があるまま動作モードが感度補正モードから運転モードに切替えられるのを防止することができる。
【0089】
また、本実施形態に係るカプセル重量選別装置1は、タッチパネル表示器50を備え、感度補正制御部41は、感度補正モードに動作モードが切替わった際に、計量レーン8毎の感度補正を実施した時期または運転モードにおける計量回数に基づいて、感度補正を行う計量レーン8の優先順位をタッチパネル表示器50に表示させることを特徴とする。
【0090】
この構成により、感度補正を行う計量レーン8の優先順位がタッチパネル表示器50に表示されることで、オペレータは、今回の感度補正を優先順位の高い計量レーンに対してのみ実施して感度補正に要する時間を短縮することができる。
【0091】
計量部20が秤量台上の被計量物Wの荷重を検知して計量するカプセル重量選別装置を例に説明したが、計量部20の構成を、例えば、X線等を照射して得た透過画像の画素の濃度に基づいて質量を計量する構成としてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0092】
以上のように、本発明に係る計量装置は、計量部の感度補正時の操作性を向上させることができるという効果を有し、複数の計量レーンを用いて被計量物を計量する計量装置として有用である。
【符号の説明】
【0093】
1 カプセル重量選別装置(計量装置)
3 保護扉
3A 開扉センサ
4 保護扉
4A 開扉センサ
5 保護扉
5A 開扉センサ
8 計量レーン
20 計量部
30 搬送部
41 感度補正制御部
42 モード切替制御部
50 タッチパネル表示器(モード切替操作部、表示部、設定部)
W 被計量物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7