【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
式IVの化合物:
【化89】
(式中、R
1およびR
2はそれぞれ独立して適切な保護基である);またはその塩。
(項目2)
R
1およびR
2は、それぞれ同じ保護基である、項目1の化合物。
(項目3)
式IVaの化合物:
【化90】
である、項目1の化合物またはその塩。
(項目4)
式Vの化合物:
【化91】
(式中、それぞれのR
1は、tert-ブチルスルホニル以外の適切な保護基である);または
その塩。
(項目5)
それぞれのR
1は、-S(=O)
2NR
aR
bであり、式中それぞれのR
aおよびR
bは、独立して(C
1-C
8)アルキルであるか;またはR
aおよびR
bは、これらが付着される窒素と共に、1つまたは2つのヘテロ原子を含む、3または4員の飽和環もしくは5、6、または7員の飽和もしくは部分的に不飽和の環を形成する、項目4の化合物。
(項目6)
式Vaの化合物:
【化92】
である、項目4の化合物またはその塩。
(項目7)
式XIVの化合物:
【化93】
(式中、Rは、(C
2-C
8)アルキルまたはその塩である)。
(項目8)
式XIVの化合物のオキサラート塩である、項目7の化合物。
(項目9)
式Vの化合物:
【化94】
(式中、R
1は、tert-ブチルスルホニル以外の適切な保護基である)またはその塩を調製するための方法であって、式IIの対応する化合物:
【化95】
を二量体化して、式Vの化合物またはその塩を提供することを含む方法。
(項目10)
R
1は、N,N-二基置換のスルファモイル基である、項目9の方法。
(項目11)
式IIの化合物が約-78℃から約22℃の温度にて適切な溶媒中における非求核アミド塩基での処理によって二量体化される、項目9または10の方法。
(項目12)
非求核アミド塩基は、リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、リチウム2,2,6,6-テトラメチルピペリジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムジ-t-ブチルアミド、リチウムイソプロピルシクロヘキシルアミドから選択される、項目11の方法。
(項目13)
非求核アミド塩基は、リチウム2,2,6,6-テトラメチルピペリジドである、項目11の方法。
(項目14)
溶媒は、エチルエーテル、t-ブチルジメチルエーテル、n-ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ヘキサン、テトラヒドロピランもしくは1,2-ジメトキシエタンまたはその混合物を含む、項目11または12の方法。
(項目15)
式Vの化合物またはその塩を脱保護して式VIの化合物:
【化96】
またはその塩を提供することをさらに含む、項目9〜14のいずれか1項の方法。
(項目16)
脱保護は、約100℃から約140℃の温度にて溶媒中で実施される、項目15の方法。
(項目17)
脱保護は、エタノールアミン、1,3-ジアミノプロパン、エチレンジアミン、1,2-ジアミノシクロヘキサン、1,2-フェニレンジアミン、プトレシン、カダベリン、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミンまたはポリエチレンイミンを含む溶媒中で実施される、項目16の方法。
(項目18)
脱保護は、約110℃の温度にて、1,3-ジアミノプロパン中で実施される、項目17の方法。
(項目19)
式VIの化合物またはその塩を式VIIの化合物:
【化97】
に還元させることさらに含む、項目15〜18のいずれか1項の方法。
(項目20)
還元は、アルコール性溶媒中における水素化によって実施される、項目19の方法。
(項目21)
水素化は、炭素上のパラジウム、炭素上の白金、ラネーニッケル、ウィルキンソン触媒または水酸化パラジウムを含む水素化触媒で実施される、項目20の方法。
(項目22)
アルコール性溶媒がメタノール、エタノール、i-プロパノール、n-プロパノール、ブタノール、酢酸エチル、トルエンもしくはアニソールまたはその混合物を含む、項目20または21の方法。
(項目23)
水素化触媒は炭素上の10%のパラジウムを含み、およびアルコール性溶媒は、メタノールを含む、項目21の方法。
(項目24)
式VIIの化合物を約-10℃から約40℃の温度にて有機溶媒中における酸での処理によって対応する塩に変換することをさらに含む、項目19〜23のいずれか1項の方法。
(項目25)
酸は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸または硫酸である、項目24の方法。
(項目26)
有機溶媒は、メチレンクロライド、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、t-ブチルジメチルエーテル、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、クロロホルム、1,2‐ジクロロ
エタン、トルエンもしくはアニソールまたはその混合物を含む、項目24または25の方法。
(項目27)
式VIIの化合物は、約0℃から約22℃の温度にてジオキサン、メタノール、エタノール、イソプロパノールもしくはメチルtert-ブチルエーテルまたはその混合物中のHClでの処理によって式VIIaの塩:
【化98】
に変換される、項目24の方法。
(項目28)
式VIIの化合物またはその塩を式IXの化合物:
【化99】
またはその塩に変換することをさらに含む、項目19〜27のいずれか1項の方法。
(項目29)
式VIIの化合物またはその塩は、適切な溶媒中における適切な塩基の存在下において式VIIIのカルボナート:
【化100】
での処理によって、式IXの化合物またはその塩に変換される、項目28の方法。
(項目30)
塩基は、カルボナート塩基またはトリアルキルアミンであり、および溶媒は、メチレンクロライド、テトラヒドロフラン、1,2‐ジクロロエタンもしくはジエチルエーテルまたは
その混合物を含む、項目29の方法。
(項目31)
式VIIaの塩:
【化101】
を塩基(たとえば、炭酸カリウムまたは水酸化ナトリウム)の存在下においてメチレンクロライド中の式VIIIのカルボナートで処理して、式IXaの塩:
【化102】
を提供する、項目29の方法。
(項目32)
式IXの化合物またはその塩を式Xの塩:
【化103】
(式中、M
+は、適切な対イオンである)またはその塩とカップリングして、式Iの化合物:
【化104】
またはその塩を提供することをさらに含む、項目28〜31のいずれか1項の方法。
(項目33)
式IXの化合物またはその塩を式Xaの酸:
【化105】
またはその塩とカップリングして、式Iの化合物:
【化106】
またはその塩を提供することをさらに含む、項目28〜31のいずれか1項の方法。
(項目34)
カップリングは、カップリング試薬(たとえば、EDC・HClおよびHOBtまたはn-プロパンホスホン酸環状無水物)の存在下において約-30℃から約20℃の温度にてメチレンクロライ
ド中で実施される、項目33の方法。
(項目35)
化合物R
1-X(式中、Xは、脱離基である)と(S)-2-ベンジルアジリジンを適切な溶媒中において約-10℃から約40℃の温度にて塩基の存在下において反応することによって式IIの化合物を調製することをさらに含む、項目9〜34のいずれか1項の方法。
(項目36)
R
1は、-S(=O)
2NR
aR
bであり、R
aおよびR
bはそれぞれ、独立して(C
1-C
8)アルキルであるか;またはR
aおよびR
bは、これらが付着される窒素と共に、1つまたは2つのヘテロ原子を含む、3または4員の飽和環もしくは5、6、または7員の飽和もしくは部分的に不飽和の環を形成する、項目35の方法。
(項目37)
(S)-2-ベンジルアジリジンは、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、tert-ブチルジメチルエーテル、テトラヒドロピラン、1,4-ジオキサンもしくは1,2‐ジクロロエタンまたはその混合物を含む溶媒中においてR
1-X化合物と反応され;塩基は、トリアルキルアミン、炭酸カリウムおよび炭酸水素ナトリウム、並びにその混合物から選択され;かつ温度は、約0℃から約22℃である、項目35の方法。
(項目38)
(S)-2-ベンジルアジリジンを、約0℃から約22℃の温度にて、メチレンクロライド中のジイソプロピルエチルアミンの存在下において、(CH
3)
2NS(O)
2-Clと反応させて、式IIaの化合物:
【化107】
を提供する、項目35の方法。
(項目39)
式IVの対応する化合物:
【化108】
(式中、R
1およびR
2は、それぞれ独立して適切な保護基である)またはその塩を適切な塩基で、適切な非プロトン性溶媒中で、約0℃から約22の温度にて処理することによって式IIの化合物を調製することをさらに含む、項目9〜34のいずれか1項の方法。
(項目40)
塩基は、金属ヒドリド、テトラメチルピペリジン、アルコキシド、ヘキサメチルジシラジドおよびカルボナート塩基、並びにその混合物から選択される、項目39の方法。
(項目41)
非プロトン性溶媒は、テトラヒドロフランおよびメチレンクロライド、並びにその混合物から選択される、項目39または40の方法。
(項目42)
式IVaの化合物:
【化109】
またはその塩を、約0℃から約22℃の温度にて、2-メチルテトラヒドロフラン中の水素化ナトリウムで処理して、式IIの対応する化合物を提供する、項目39の方法。
(項目43)
式IIIの化合物:
【化110】
またはその塩を保護することによって式IVの化合物またはその塩を調製して、式IVの化合物を提供することをさらに含む、項目39〜42のいずれか1項の方法。
(項目44)
式IIIの化合物は、メチレンクロライド、テトラヒドロフラン、および2-メチルテトラヒドロフラン、並びにその混合物から選択される溶媒中における、並びに塩基の存在下における式(CH
3)
2NS(O)
2Clの化合物での処理によって保護される、項目43の方法。
(項目45)
塩基は、トリアルキルアミンまたは水素化物である、項目44の方法。
(項目46)
式IIIの化合物は、約0℃の温度にてジイソプロピルエチルアミンの存在下においてメチレンクロライド中の式(CH
3)
2NS(O)
2Clの化合物での処理によって保護される、項目44の方法。
(項目47)
式XIVの対応するエステル:
【化111】
(式中、Rは、(C
1-C
8)アルキルである)またはその塩を加水分解することによって式Xの塩を調製して、式Xの塩を提供することをさらに含む、項目32〜46のいずれか1項の方法。
(項目48)
式XIVの化合物のオキサラート塩のエチルエステルを加水分解して、式Xの塩を提供する、項目47の方法。
(項目49)
式XIVの化合物のオキサラート塩のエチルエステルを、メチレンクロライドおよび水中の水酸化カリウムでの処理によって加水分解して、式Xの塩を提供する項目48の方法。
(項目50)
式XIIIの化合物:
【化112】
(式中、Rは、(C
1-C
8)アルキルである)をアルコールROHの存在下においてモルホリンで処理して、式XIVの対応する化合物またはその塩のエステルを調製して、式XIVまたはその塩を提供することをさらに含む、項目47の方法。
(項目51)
式XIIIの化合物は、メチレンクロライドおよび無水エタノールを含む溶媒中においてモルホリンで処理される、項目50の方法。
(項目52)
式XIIIの化合物を適切な溶媒中において約10℃にてモルホリンで処理して、式XIVの化合物を提供する、項目50の方法。
(項目53)
有機溶媒中における酸での処理によって式XIVの化合物の塩を形成して、その塩を提供することを含む、項目50〜52のいずれか1項の方法。
(項目54)
式XIVの化合物のオキサラート塩は、アセトン中のシュウ酸で式XIVの化合物を処理することによって形成される、項目53の方法。
(項目55)
式XIIの対応する化合物:
【化113】
またはその塩をアルコールROHの存在下において非プロトン性溶媒中において適切なヨージド供与源で処理することによって式XIIIの化合物を調製して、式XIIIの化合物を提供することをさらに含む、項目50〜54のいずれか1項の方法。
(項目56)
ヨージド供与源は、トリメチルシリルヨージド、ヨウ化水素、またはヨウ化ナトリウムおよびトリメチルシリルクロライドである、項目55の方法。
(項目57)
ヨージド供与源は、トリメチルシリルヨージドである、項目55の方法。
(項目58)
非プロトン性溶媒は、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、メチレンクロライド、もしくはアセトニトリルまたはその混合物を含む、項目55〜57のいずれか1項の方法。
(項目59)
非プロトン性溶媒は、メチレンクロライドを含む、項目55〜57のいずれか1項の方法。
(項目60)
式XIのアミン:
【化114】
(式中、R
3は、Hまたは保護基である)を式XIXの化合物:
【化115】
またはその塩および適切な塩基で、非プロトン性溶媒中で、約0℃から約30℃の温度にて処理し、および任意に、任意の保護基を取り除くことによって式XIIの化合物またはその塩を調製し、式XIIの化合物またはその塩を提供することをさらに含む、項目55〜59のいずれか1項の方法。
(項目61)
R
3はHである、項目60の方法。
(項目62)
R
3は、カルバメート、アミドまたはベンジル保護基であり、かつ式中R
3は、式XIの化合物および式XIXの化合物の反応の後に取り除かれて、式XIIの化合物を提供する、項目60の方法。
(項目63)
塩基は、金属ヒドリドまたはトリアルキルアミンである、項目60〜62のいずれか1項の方法。
(項目64)
非プロトン性溶媒は、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、およびメチレンクロライド、並びにその混合物から選択される、項目60〜63のいずれか1項の方法。
(項目65)
塩基は、ジイソプロピルエチルアミンであり、かつ溶媒は、メチレンクロライドを含む、項目60〜64のいずれか1項の方法。
(項目66)
水および酢酸の存在下において対応するアルキル化剤でL-メチオニンを処理し、および任意に生じるアミンを保護することによって式XIの化合物を調製することをさらに含む、項目60〜65のいずれか1項の方法。
(項目67)
アルキル化剤は、臭化アルキル、ヨウ化アルキル、塩化アルキルまたはジメチルサルフェートである、項目66の方法。
(項目68)
アルキル化剤はブロモ酢酸である、項目66の方法。
(項目69)
L-メチオニンは、アルコール、水および酢酸を含む溶媒中においてアルキル化剤で処理される、項目66〜68のいずれか1項の方法。
(項目70)
溶媒は、イソプロパノール、水、および酢酸を含む、項目69の方法。
(項目71)
式XVIまたはXVIIの化合物:
【化116】
またはその塩。
(項目72)
式XVIIIの塩:
【化117】
(式中、Y-は、適切な対イオンである)。
(項目73)
式XIのアミン:
【化118】
(式中、R
3は、Hまたは保護基である)を式XVIIIの塩:
【化119】
(式中、Y-は、対イオンである)またはその塩で、適切な塩基と共に、非プロトン性溶媒中で処理して、および任意に、任意の保護基を取り除くことによって式XIIの化合物またはその塩を調製して、式XIIの化合物またはその塩を提供することをさらに含む、項目55
〜59のいずれか1項の方法。
(項目74)
R
3はHである、項目73の方法。
(項目75)
R
3は、カルバメート、アミドまたはベンジル保護基であり、かつ式中R
3は、式XIの化合物および式XVIIIの化合物の反応に後に取り除かれて、式XIIの化合物を提供する、項目73の方法。
(項目76)
式XVIIの化合物:
【化120】
またはその塩をメチル化剤で処理することによって式XVIIIの塩を調製して、式XVIIIの塩を提供することをさらに含む、項目73〜75のいずれか1項の方法。
(項目77)
式XVIの化合物:
【化121】
またはその塩を塩基の存在下において適切なメチル化剤で処理することによって式XVIIの化合物を調製して、式XVIIの塩を提供することをさらに含む、項目76の方法。
(項目78)
式XVの化合物:
【化122】
またはその塩を塩基の存在下においてカルボニルジイミダゾールで処理することによって式XVIで化合物を調製して、式XVIの化合物を提供することをさらに含む、項目77の方法。(項目79)
式Iの化合物:
【化123】
またはその塩を調製するための方法であって、式Vの化合物:
【化124】
(式中、R
1は、適切な保護基である)またはその塩を調整して、式Iの化合物に変換し、式Vの化合物は、式IIの対応する化合物:
【化125】
またはその塩から式IIの化合物を二量体化することによって調製されることを特徴とする、方法。
(項目80)
式Iの化合物:
【化126】
またはその塩を調製するための方法であって、式IVの化合物:
【化127】
(式中、R
1およびR
2は、それぞれ独立して適切な保護基である)またはその塩を調製して、式Iの化合物に変換され、式IVの化合物は、式IIIの化合物:
【化128】
またはその塩から式IIIの化合物を保護することによって調製されることを特徴とする、方法。
(項目81)
式Iの化合物:
【化129】
またはその塩を調製するための方法であって、式XIVの化合物:
【化130】
(式中、Rは、(C
1-C
8)アルキルである)またはその塩を調製して、式Iの化合物に変換され、式XIVの化合物またはその塩は、式XIIIの対応する化合物:
【化131】
またはその塩から適切なモルホリン試薬でヨージドを置換することによって調製されることを特徴とする、方法。
(項目82)
式Iの化合物:
【化132】
またはその塩を調製するための方法であって、式XIIの化合物:
【化133】
またはその塩を調製して、式Iの化合物に変換され、式XIIの化合物は、式XIIの化合物を提供するために、式XVIIIの対応する化合物:
【化134】
(式中、Y-は、適切な対イオンである)から式XIの化合物:
【化135】
(式中、R
3は、Hまたは保護基である)での塩基の存在下における処理、およびR
3が保護基である場合、任意にこれを除去することによって調製されることを特徴とする、方法。
(項目83)
式Iの化合物:
【化136】
またはその塩を調製するための方法であって、式XVIIIの塩:
【化137】
(式中、Y-は、適切な対イオンである)を調製して、式Iの化合物へ変換し、式XVIIIの塩は、式XVIIIの塩を提供するために、式XVIIの対応する化合物:
【化138】
またはその塩からメチル化剤での処理によって調製されることを特徴とする、方法。
(項目84)
式Iの化合物:
【化139】
またはその塩を調製するための方法であって、式XVIIの化合物:
【化140】
またはその塩を調製して、式Iの化合物へ変換し、式XIIの化合物は、式XVIIの化合物またはその塩を提供するために、式XVIの対応する化合物:
【化141】
またはその塩からメチル化剤での処理によって調製されることを特徴とする、方法。
(項目85)
式Iの化合物:
【化142】
またはその塩を調製するための方法であって、式XVIの化合物:
【化143】
またはその塩を調製して、式Iの化合物へ変換し、式XVIの化合物は、式XVIの化合物を提供するために、式XVの対応する化合物:
【化144】
またはその塩から塩基の存在下においてカルボニルジイミダゾールでの処理によって調製されることを特徴とする、方法。
式Iの化合物およびその塩を調製するための改良された合成経路が同定された。この改良された合成経路は、本明細書において下で特定される式IV、V、XIV、XVI、XVIIおよびXVIIIの新規中間体を利用する。
【0006】
この経路は、式Iの化合物およびその塩の調製に関連するコスト、時間および廃棄物の量を減少させる。
【0007】
したがって、1つの態様において、本発明は、式IVの化合物:
【0008】
【化2】
(式中、R
1およびR
2は、独立して各々適した保護基である)またはその塩を提供する。
【0009】
他の態様において、本発明は、式Vの化合物:
【0010】
【化3】
(式中、それぞれのR
1は、tert-ブチルスルホニル以外の適切な保護基である)またはその塩を提供する。
【0011】
他の態様において、本発明は、式XIVの化合物:
【0012】
【化4】
(式中、Rは、(C
2-C
8)アルキルである)またはその塩を提供する。
【0013】
他の態様において、本発明は、式Vの化合物:
【0014】
【化5】
(式中、それぞれのR
1は、tert-ブチルスルホニル以外の適切な保護基である)またはその塩を調製するための方法であって、式IIの対応する化合物:
【0015】
【化6】
を二量体化して式Vの化合物またはその塩を形成することを含む方法を提供する。
【0016】
他の態様において、本発明は、式Iの化合物:
【0017】
【化7】
またはその塩を調製するための方法であって、式Vの化合物:
【0018】
【化8】
(式中、R
1は、適切な保護基である)またはその塩を調製して、式Iの化合物に変換され、式Vの化合物は、式IIの対応する化合物:
【0019】
【化9】
またはその塩から式IIの化合物を二量体化することによって調製されることを特徴とする方法を提供する。
【0020】
他の態様において、本発明は、式Iの化合物:
【0021】
【化10】
またはその塩を調製するための方法であって、式IVの化合物:
【0022】
【化11】
(式中、R
1およびR
2は、独立してそれぞれ適切な保護基である)またはその塩を調製して、式Iの化合物に変換され、式IVの化合物は、式IIIの化合物:
【0023】
【化12】
またはその塩から式IIIの化合物を保護することによって調製されることを特徴とする方法を提供する。
【0024】
他の態様において、本発明は、式Iの化合物:
【0025】
【化13】
またはその塩を調製するための方法であって、式XIVの化合物:
【0026】
【化14】
(式中、RはHまたは(C
1-C
8)アルキルである)またはその塩を調製して、式Iの化合物に変換され、式XIVの化合物またはその塩は、式XIIIの化合物:
【0027】
【化15】
(式中、RはHまたは(C
1-C
8)アルキルである)またはその塩から、ヨージドを適切なモルホリン試薬で置換することによって調製されることを特徴とする方法を提供する。本発明のこの方法のさらなる態様において、Rは、式XIIIおよびXIVの化合物において(C
2-C
8
)アルキルである。
【0028】
他の態様において、本発明は、式XVIまたはXVIIの化合物:
【0029】
【化16】
またはその塩を提供する。
【0030】
他の態様において、本発明は、式XVIIIの塩:
【0031】
【化17】
(式中、Y-は、適切な対イオンである)を提供する。
【0032】
他の態様において、本発明は、式Iの化合物:
【0033】
【化18】
またはその塩を調製するための方法であって、式XIIの化合物:
【0034】
【化19】
またはその塩を調製して、式Iの化合物に変換され、式XIIの化合物は、式XVIIIの対応する化合物:
【0035】
【化20】
(式中、Y-は、適切な対イオンである)から式XIの化合物:
【0036】
【化21】
(式中、R
3は、Hまたは塩基の存在下において保護基であり、および式XIIの化合物を提供する保護基である場合、任意にR
3を除去する)での処理によって調製されることを特徴とする方法を提供する。
【0037】
他の態様において、本発明は、式Iの化合物:
【0038】
【化22】
またはその塩を調製するための方法であって、式XVIIIの塩:
【0039】
【化23】
(式中、Y-は、適切な対イオンである)を調製して、式Iの化合物へ変換され、式XVIIIの塩は、式XVIIIの塩を提供するために、式XVIIの化合物:
【0040】
【化24】
またはその塩からメチル化剤での処理によって調製されることを特徴とする方法を提供する。
【0041】
他の態様において、本発明は、式Iの化合物:
【0042】
【化25】
またはその塩を調製するための方法であって、式XVIIの化合物:
【0043】
【化26】
またはその塩を調製して、式Iの化合物に変換され、式XVIIの化合物は、式XVIIの化合物またはその塩を提供するために、式XVIの対応する化合物:
【0044】
【化27】
またはその塩から、メチル化剤での処理によって調製されることを特徴とする方法を提供する。
【0045】
他の態様において、本発明は、式Iの化合物:
【0046】
【化28】
またはその塩を調製するための方法であって、式XVIの化合物:
【0047】
【化29】
またはその塩を調製して、式Iの化合物に変換され、式XVIの化合物は、式XVIの化合物を提供するために、式XVの対応する化合物:
【0048】
【化30】
またはその塩から、塩基の存在下においてカルボニルジイミダゾールでの処理によって調製されることを特徴とする方法を提供する。
【0049】
他の態様において、本発明は:
a)式IIの対応する化合物:
【0050】
【化31】
(式中、R
1は、適切な保護基である)を二量体化して式Vの対応する化合物:
【0051】
【化32】
またはその塩を提供すること;
b)式Vの化合物またはその塩を脱保護して式VIの化合物:
【0052】
【化33】
またはその塩を提供すること;
c)式VIの化合物またはその塩を式VIIの化合物:
【0053】
【化34】
またはその塩に還元させること;
d)式VIIの化合物を有機溶媒中における酸での処理によって対応する塩に変換すること;
e)d)で得た対応する塩を式IXの化合物:
【0054】
【化35】
またはその塩(たとえば、HCl塩などのミネラル酸塩)に変換すること;および
f)式Iの化合物を提供するために、式IXの化合物またはその塩を式Xの塩:
【0055】
【化36】
(式中、M+は、適切な対イオンである)とカップリングすること、
を含む、式Iの化合物:
【0056】
【化37】
またはその塩を調製するための方法(方法A)を提供する。本発明の1つの具体的な態様において、式IXの化合物の塩(たとえば、HCl塩)を式Xの塩とカップリングして式Iの化合
物を提供することができる。
【0057】
他の態様において、方法Aは、式IIの化合物を提供するために、対応する化合物R
1-X(式中、Xは、脱離基(たとえば、Cl)である)と(S)-2-ベンジルアジリジンを反応することによって式IIの化合物を調製することをさらに含むことができる。
【0058】
他の態様において、方法Aは:
a)式IIIの化合物:
【0059】
【化38】
またはその塩を保護して式IVの対応する化合物:
【0060】
【化39】
(式中、R
1およびR
2は、独立してそれぞれ適切な保護基である)またはその塩を提供すること;および、
b)式IVの化合物またはその塩を適切な塩基で処理して式IIの化合物を提供すること、によって式IIの化合物を調製することをさらに含むことができる。
【0061】
他の態様において、方法Aは:
a)式XIIの化合物:
【0062】
【化40】
またはその塩を適切なアルコールROHの存在下においてヨージド供与源で処理して式XIIIの化合物:
【0063】
【化41】
(式中、Rは、(C
1-C
8)アルキルである)またはその塩を提供すること;
b)式XIIIの化合物またはその塩をモルホリンで処理して式XIVのエステル:
【0064】
【化42】
またはその塩を提供すること;および
c)式XIVのエステルを加水分解して式Xの塩を調製すること、
をさらに含むことができる。
【0065】
他の態様において、方法Aは:
a)L-メチオニンをアルキル化剤で処理して、および生じるアミンを任意に保護して、式XIのアミン:
【0066】
【化43】
(式中、R
3は、Hまたは保護基である)またはその塩を提供すること;および
b)式XIのアミンまたはその塩を式XIXの化合物:
【0067】
【化44】
またはその塩で処理して、式XIIの化合物またはその塩を提供すること、
によって、式XIIの化合物またはその塩を調製することをさらに含むことができる。
【0068】
他の態様において、方法Aは:
a)式XVの化合物:
【0069】
【化45】
またはその塩を塩基の存在下においてカルボニルジイミダゾールで処理して、式XVIの化合物:
【0070】
【化46】
またはその塩を提供すること;
b)式XVIの化合物またはその塩を塩基の存在下において適切なメチル化剤で処理して、式XVIIの化合物:
【0071】
【化47】
またはその塩を提供すること;
c)式XVIIの化合物またはその塩をメチル化して、式XVIIIの塩を提供すること:
【0072】
【化48】
(式中、Y-は、適切な対イオンである);および
d)式XVIIIの塩を式XIのアミン:
【0073】
【化49】
(式中、R
3は、Hまたは保護基である)またはその塩を適切な塩基で処理して、およびR
3が保護基である場合、それを取り除くために脱保護して、式XIIの化合物またはその塩を提供することによって式XIIの化合物またはその塩を調製することをさらに含むことができる。
【0074】
【化50】
本発明は、また、本明細書において記述された新規合成中間体、並びにこのような中間体を調製するための方法を提供する。