特許第6491854号(P6491854)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6491854
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】引戸用施錠装置
(51)【国際特許分類】
   E05C 1/04 20060101AFI20190318BHJP
   E05B 65/08 20060101ALI20190318BHJP
【FI】
   E05C1/04 E
   E05B65/08 Y
【請求項の数】2
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-227650(P2014-227650)
(22)【出願日】2014年11月10日
(65)【公開番号】特開2016-89546(P2016-89546A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2017年7月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000138613
【氏名又は名称】株式会社ユニオン
(74)【代理人】
【識別番号】100072213
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 一義
(74)【代理人】
【識別番号】100119725
【弁理士】
【氏名又は名称】辻本 希世士
(74)【代理人】
【識別番号】100163670
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 裕史
(72)【発明者】
【氏名】服部 貴志
【審査官】 秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−110427(JP,A)
【文献】 特開2006−161472(JP,A)
【文献】 実開昭53−35796(JP,U)
【文献】 特開2009−174174(JP,A)
【文献】 実開昭57−140594(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05C 1/04
E05C 9/02
E05C 9/04
E05B 63/14
E05B 65/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
引戸の上端又は下端から突出し施錠するロック部材に連結される引戸用施錠装置であっ て、
前記ロック部材に連結されるロッド部は、操作部の操作によって上下動可能となるよう 、収容ケース内に収容されるガイド部に摺動可能に支持され、
前記操作部は、前記ロッド部が摺動可能な方向に対して垂直な方向において対向配置さ れ前記収容ケースの外側に少なくとも一部が配設される受け部とによって、前記ロッド 部を挟持して、
前記操作部は、前記受け部に設けられた受け部固定用孔から固定手段を挿通し、前記ロ ッド部に設けられた貫通孔を介して、前記操作部基部に設けられ前記操作部を貫通しな い操作部固定用孔を挿通することにより、前記ロッド部に固定され、
前記操作部の施錠位置と開錠位置とで夫々係止可能な係止機構は、前記ロッド部と前記 ガイド部のいずれか一方に設置される係止突部と、他方に設けられ前記係止突部が係止 する係止段部とから構成される
ことを特徴とする引戸用施錠装置。
【請求項2】
前記ロッド部は、前記ガイド部の少なくとも上下端部にて支持され、
前記係止機構は、前記上下端部から拡幅されて形成される内壁面と前記ロッド部によっ て形成される内部空間に設置される請求硬1に記載の引戸用施錠装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、引戸の施錠装置に係るものであって、特に上吊り式引戸の施錠装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、引戸の施錠装置として、例えば、引戸の端部に固定ケースを内蔵させ、固定ケースに設けた施錠ロータの鍵孔にキーハンドルを挿入し、キーハンドルの回転操作によって固定ケースに収容したスライダーが上下方向に駆動され、スライダーに連結した連結部材が固定枠体側の受金部に係合するスライド扉用ロック装置において、連結部材が連結されるスライダーの先端部を固定ケースの側面板部のスロットから戸当り部の空洞内に突出させて配置し、連結部材の連結と長さ調整後に戸当り部の端面開口部をパッキング部材で閉塞するものが公知である(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3023101号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記構造では、施錠ロータの側面部に突設された駆動アーム部をキーハンドルによって回動させることで、上位側スライダーの下方移動によって上位側の連結部材が下方移動して先端部が固定枠体の上部側の受金部から引き抜かれるとともに、下位側スライダーの上方移動によって下位側の連結部材が上方移動して先端部が固定枠体の下部側の受金部から引き抜かれて、固定枠体に対する引戸の施錠が解除されるものであり、引戸に対してキーハンドルが必要であることから外観の意匠性を高くすることが困難なうえ、施錠装置の内部構造が複雑なものとなり、コストの増大が懸念されるものであった。
【0005】
そこで、本発明はこのような問題点を解決するものであって、簡易な構造を採用し、引戸における外観の意匠性を良好なものとするとともに、引戸への取付作業を容易に行うことができる引戸用施錠装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記問題点を解決するために、本発明の請求項1に記載の引戸用施錠装置は、引戸 の上端又は下端から突出し施錠するロック部材に連結される引戸用施錠装置であって、 前記ロック部材に連結されるロッド部は、操作部の操作によって上下動可能となるよう 、収容ケース内に収容されるガイド部に摺動可能に支持され、前記操作部は、前記ロッ ド部が摺動可能な方向に対して垂直な方向において対向配置され前記収容ケースの外側 に少なくとも一部が配設される受け部とによって、前記ロッド部を挟持して、
前記操作部は、前記受け部に設けられた受け部固定用孔から固定手段を挿通し、前記ロ ッド部に設けられた貫通孔を介して、前記操作部基部に設けられ前記操作部を貫通しな い操作部固定用孔を挿通することにより、前記ロッド部に固定され
前記操作部の施錠位置と開錠位置とで夫々係止可能な係止機構は、前記ロッド部と前記 ガイド部のいずれか一方に設置される係止突部と、他方に設けられ前記係止突部が係止 する係止段部とから構成されることを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明の請求項2に記載の引戸用施錠装置は、請求項1に記載の引戸用施錠装置において、前記ロッド部は、前記ガイド部の少なくとも上下端部にて支持され、前記係止機構は、前記上下端部から拡幅されて形成される内壁面と前記ロッド部によって形成される内部空間に設置されるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の引戸用施錠装置では、収容ケースに収容されるガイド部とロッド部に設置される係止突部及び係止段部によって、施錠位置と開錠位置とを切り替える係止機構を構成するので、従来のものと比較して内部構造を簡易なものとすることができる。また、当該係止機構は、収容ケースから露呈することがないので、外観上の意匠においても良好なものとなる。
【0010】
また、引戸への取付作業においては、引戸の挿通孔に収容されて固定される収容ケースに対して、ケース外側からロッド部に対して操作部を固定するだけでよいので、取付作業を容易なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例における引戸用施錠装置を設置した引戸の正面図である。
図2】本発明の実施例における引戸用施錠装置の分解斜視図である。
図3】本発明の実施例における引戸用施錠装置の左右方向の縦断面図である。
図4】本発明の実施例における引戸用施錠装置の前後方向の縦断面図である。
図5】本発明の実施例における引戸用施錠装置を戸先側フレームに設置した斜視図である。
図6】本発明の実施例における引戸用施錠装置の図5の平面図である。
図7】本発明の実施例における引戸用施錠装置の操作部を別仕様とした(a)斜視図、(b)背面図である。
図8】本発明の実施例における引戸用施錠装置の操作部を更に別仕様とした(a)斜視図、(b)背面図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例】
【0012】
以下、本発明の実施の形態における引戸用施錠装置を図面に基づいて説明する。当該引戸用施錠装置は、図1に示すように、引戸Dの戸先側フレームD1の内部に設置されるものであって、戸先側フレームD1から露呈する操作部70を操作することによって、連結部材55の先端にストッパ56を有するロック部材を引戸Dの上端から進退させて上枠D2のストッパ孔D4に出入させ、引戸Dの施錠又は開錠を行うものである。
【0013】
当該引戸用施錠装置において、上枠D2が設けられる側を当該装置の上方とし、床面G側を当該装置の下方とする。また、引戸Dの幅方向を当該装置の左右方向とする。また、引戸用施錠装置を引戸Dに設置した状態において、操作部70側を当該装置の前方とし、他方を後方とする。
【0014】
当該引戸Dは、上枠D2、上枠D2の左右に位置する竪枠D3からなる戸枠に対して、左右方向に開閉可能となるよう設置される。また、引戸Dは、上枠D2の内部に設置されるガイドレール(図示しない)から吊車(図示しない)を介して吊下する上吊り式の引戸であって、床面Gとの間に間隙を形成している。
【0015】
なお、引戸Dは、間隙を生じさせない上吊り式引戸であってもよく、上下の鴨居、敷居や、ガイドレールを介して左右に開閉する一般的な引戸等であってもよいのは勿論である。
【0016】
本発明に係る引戸用施錠装置は、図2に示すように、引戸Dの戸先側フレームD1の内部に設置される収容ケース10と、収容ケース10内に収容されるガイド部40と、ガイド部40に摺動可能に支持されるロッド部50と、ロッド部50を操作する操作部70と、操作部70の操作により施錠位置と開錠位置において、ガイド部40とロッド部50とを係止する係止機構とから構成される。
【0017】
収容ケース10は、図2から図4に示すように、例えば、略直方体状に形成されており、ガイド部40を収容し得るよう、一方が開口して形成されるケース本体20をケース蓋30にて閉塞することで形成される。
【0018】
ケース本体20は、例えば、鋼板を折曲させて形成される。具体的には、ケース本体20は、矩形状の前面壁21の上下端部から延設されて折曲される上面壁22、下面壁23と、左右端部から延設されて折曲される左面壁24、右面壁25とから構成される。また、上面壁22、下面壁23は、略中央部に上下動可能となるロッド部50を挿通し得るよう、左右方向に分割して形成される。
【0019】
ケース蓋30は、ケース本体20と同様にして、例えば鋼板からなる。当該ケース蓋30は、前面壁21に対向する後面壁とされ、左面壁24、右面壁25の一部を折曲させてかしめることで、ケース本体20とケース蓋30とを一体とし、収容ケース10を形成する。また、その他の嵌め込み、接着、溶着等の固定手段により、ケース本体20とケース蓋30とを一体化することができるのは勿論である。
【0020】
また、ケース本体20には、ロッド部50に固定される操作部70の基部71を挿通するための開口孔26が設けられる。当該開口孔26は、ロッド部50の施錠位置又は開錠位置にて、操作部70の基部71が緩衝することないよう所定箇所に形成される。更に、収容ケース10を戸先側フレームD1に固定するために、前面壁21、左面壁24、右面壁25に固定用孔27、28を所定箇所に設けることもできる。当該固定用孔27、28は、貫通孔又はネジ孔とされる。
【0021】
一方、ケース蓋30には、ロッド部50に固定される受け部73の基部74を挿通するための開口孔31が同様にして所定箇所に設けられる。更に、収容ケース10を戸先側フレームD1に固定するために、ケース蓋30に固定用孔27に対応する固定用孔(図示しない)を所定箇所に設けることもできる。
【0022】
ガイド部40は、ケース本体20の内側空間と略同等の外形を有してなり、耐疲労性、耐摩耗性に優れ、摩擦係数の小さな樹脂材料、例えば、ジュラコン(登録商標)から形成される。当該ガイド部40は、図3に示すように、左右方向における略中央部にロッド部50を挿通し得る凹部(図示しない)を有してなり、当該凹部の少なくとも上端部41、下端部42は、ロッド部50を摺動可能に支持するよう、ロッド部50の外形を略同等となるよう形成される。
【0023】
また、ガイド部40における上端部41、下端部42の間には、少なくとも左右方向のいずれか一方に上端部41と下端部42から外側方向へ拡幅させて窪ませた内壁面43が形成される。当該内壁面43とロッド部50との間は内部空間とされ、当該内部空間内に係止機構が設置される。
【0024】
当該内壁面43には、ロッド部50の施錠位置にて弾性部材60の係止突部61を係止する第1係止段部44と、開錠位置にて係止突部61を係止する第2係止段部45とが設けられる。また、第1係止段部44と第2係止段部45との間は、係止突部61が摺動し得る摺動面とされる。更に、第1係止段部44と第2係止段部45は、左右方向における内壁面43の双方に設けることもできる。これにより、ロッド部50の係止力を向上させることができる。
【0025】
更に、第1係止段部44における上方の内壁面43には、ロッド部50に弾性部材60を固定する際の固定手段62となるネジ部が当接し得る当接壁46を設けることもできる。これにより、弾性部材60の付勢力に抗した状態で係止突部61が第1係止段部44から離脱し、ロッド部50が上方へと可動するのを防止することができる。
【0026】
更に、第2係止段部45における下方の内壁面43には、弾性部材60の係止突部61が当接し得る当接壁46を設けることもできる。これにより、弾性部材60の付勢力に抗した状態で係止突部61が第2係止段部45から離脱し、ロッド部50が下方へと可動するのを防止することができる。
【0027】
また、ガイド部40には、収容ケース10を戸先側フレームD1に固定するために、ケース本体20、ケース蓋30の固定用孔に夫々対応する貫通孔47を所定箇所に設けることもできる。更に、収容ケース10を戸先側フレームD1に固定する際、左面壁24、右面壁25の固定用孔28に固着されるネジ等がガイド部40に緩衝しないよう、切欠部48を所定箇所に設けることもできる。
【0028】
また、図4に示すように、ガイド部40の凹部に嵌め込まれるロッド部50における後方側の一部を覆設するようガイド蓋49が上端部41、下端部42の近傍に設けられ、当該ガイド蓋49と対向する前方側には操作部70の基部71を挿通する開口孔が設けられる。当該ガイド蓋49においても、ガイド部40と同様にして、耐疲労性、耐摩耗性に優れ、摩擦係数の小さな樹脂材料から形成される。
【0029】
ロッド部50は、図2から図4に示すように、ガイド部40の凹部に対応するような外形を有するとともに、上下端部が収容ケース10から露呈するようにして形成され、例えば、角柱状に形成される。当該ロッド部50上端部には、図1に示すストッパ56が設置された連結部材55を固定するための固定用孔51が軸方向に設けられる。また、当該固定用孔51をロッド部50の下端部に設けることもできる。
【0030】
また、ロッド部50には、係止機構を構成する弾性部材60を固定するための固定用孔52が軸方向に直交するようにして形成される。当該固定用孔52は、貫通孔又はネジ孔とされ、軸、ネジ等からなる固定手段62によって弾性部材60がロッド部50に固定される。
【0031】
更に、ロッド部50には、操作部70の基部71と受け部73の基部74とをロッド部50に対して位置決めするための凹状の段部53が前後方向における端面の夫々から設けられる。また、当該段部53には、操作部70と受け部73をロッド部50に固定する際、ネジ等の固定手段76を挿通するための貫通孔54が設けられる。
【0032】
弾性部材60は、図3に示すように、例えば、板バネからなり、ロッド部50に固定された状態で、先端部に設けられる断面視円弧状の係止突部61がロッド部50から離間するよう構成されるとともに、弾性部材60の付勢力に抗した状態で係止突部61が内壁面43、第1係止段部44及び第2係止段部45に当接するよう構成される。弾性部材60は、板バネに限られることなく、合成樹脂等から構成されるものであってもよいのは勿論である。
【0033】
操作部70は、収容ケース10の外側からロッド部50に固定され、ロッド部50を施錠位置又は開錠位置へと操作するものである。当該操作部70は、図2及び図4に示すように、ロッド部50に対する位置決めとなる段部53に対応する基部71を有してなり、基部71には、軸、ネジ等からなる固定手段76を挿通するための固定用孔72が設けられる。
【0034】
また、操作部70は、対向する収容ケース10の外側に位置し、ロッド部50を挟持して固定する受け部73を備えてなる。当該受け部73は、操作部70と同様にして、ロッド部50の段部53に対応する基部74を有してなり、基部74には、軸、ネジ等からなる固定手段76を挿通するための固定用孔75が設けられる。
【0035】
このようにして構成される引戸用施錠装置は、図5及び図6に示すようにして、戸先側フレームD1に取り付けられる。具体的には、戸先側フレームD1の挿通孔D5に収容ケース10を収容した状態で、左面壁24の固定用孔28を介してネジD6によって、収容ケース10を戸先側フレームD1に取り付ける。
【0036】
そして、収容ケース10のケース蓋30側からロッド部50の段部53に受け部73の基部74を当接させるとともに、フレーム前面D7の切欠(図示しない)から露呈する段部53に操作部70の基部71を当接させた状態で、後方側から固定手段76によって、操作部70及び受け部73をロッド部50に固着する。これにより、前方側となる操作部70側に固定手段76が露呈することなく、意匠性を良好なものとすることができる。
【0037】
また、ロッド部50は、前後左右の端面がガイド部40及びガイド蓋49に当接した状態で収容されるので、ロッド部50を上下動させる際において、操作性に優れたものとなる。
【0038】
このとき、図6に示すように、フレーム前面D7からユーザの引手となるフレーム段部D8を介して前方に形成されるフレーム最前面D9と操作部70の前面とが面一となるよう設置される。また、操作部70とフレーム最前面D9が面一となるよう設置されるものに限られることなく、少なくともフレーム最前面D9から突出しないように設置することで、引戸Dにおける外観の意匠性を良好なものとすることができる。
【0039】
また、引戸用施錠装置の施錠又は開錠においては、操作部70を操作することで行われる。詳細には、図1に示すように、引戸Dの戸先側フレームD1を竪枠D3に当接させた状態で操作部70を上方へと押し上げる。これにより、操作部70と連結されるロッド部50が上方へと移動することで、連結部材55のストッパ56が上枠D2のストッパ孔D4に嵌まり込み、施錠位置となる。このとき、図3に示すように、係止機構における弾性部材60の係止突部61がガイド部40の第1係止段部44に係止しているので、ロッド部50に外力が加わることなく不用意に開錠されることはない。
【0040】
一方、ロッド部50の施錠位置から操作部50を引き下げると、ロッド部50が下方へと移動することで、連結部材55のストッパ56が上枠D2のストッパ孔D4から引き抜かれて、開錠位置となる。このとき、弾性部材60の係止突部61がガイド部40の第1係止段部44から第2係止段部45へと移動して係止しているので、引戸Dが開閉可能な状態となる。
【0041】
以上、説明した本発明に係る引戸用施錠装置によれば、収容ケース10に収容されるガイド部40とロッド部50に設置される弾性部材60によって、施錠位置と開錠位置とを切り替える係止機構を構成するので、従来のものと比較して内部構造を簡易なものとすることができる。
【0042】
また、引戸Dに対しては、戸先側フレームD1から操作部70のみが露呈するよう構成されるので、引戸Dにおける外観上の意匠性を良好なものとすることができる。また、引戸Dへの取付作業においては、戸先側フレームD1に設置される収容ケース10に対して、ケース外側から操作部70と受け部73とを固定するだけでよいので、取付作業を容易なものとすることができる。
【0043】
更には、収容ケース10は、ケース外側にロッド部50のみが露呈するよう構成されるので、小型化を図ることができるとともに、管理収容スペースを削減することができる。
【0044】
また、従来の引戸用施錠装置には、竪枠D3の受け金具にデッドボルトを回転運動させることで施錠するものも多く存在するが、本発明に係る引戸用施錠装置では竪枠D3に受け金具を設置せず、上枠D2内に受け金具となるストッパ孔D4を設置するため、意匠性に優れたものとなるとともに、施工性においても良好なものとなる。
【0045】
当該発明は、上述の実施形態の構成に限定されるものではなく、収容ケース10、ガイド部40、ロッド部50、操作部70及び係止機構の形状、寸法、材質等を適宜変更して実施することが可能である。例えば、係止機構は、ガイド部40に設けられる第1係止段部44、第2係止段部45とロッド部50に設けられる弾性部材60の係止突部61にて構成されるものであったが、これに限られるものではない。具体的には、ロッド部50に第1係止段部、第2係止段部を設けるとともに、ガイド部40に弾性部材を固定する構成とすることもできる。
【0046】
また、操作部70は、受け部73との挟持によってロッド部50に固定されるものであったが、受け部73を介することなくロッド部50に固定することもできるのは勿論である。
【0047】
また、ストッパ孔D4を床面G側に設けるとともに、ストッパ56を有する連結部材55を収容ケース10の下方から突出するロッド部50の下端部に連結し、操作部70の操作により引戸Dの下端からストッパ56を進退させて床面G側で施錠する構成とすることもできる。
【0048】
更に、操作部70の形状は、図2及び図5に示す矩形状であったが、図7に示す正方形状とすることもできるし、図8に示す矩形状の角部を円弧状とした形状とすることもできるし、楕円形状等とすることもできる。すなわち、ユーザが操作しやすい形状であれば、特に制限されるものではない。
【0049】
このとき、操作部70以外の構造においては、上述した実施例における引戸用施錠装置の構造と略同様であるのは勿論であるし、これにおいて、ロッド部50の形状は多種多様なものであることから、ロッド部50以外の構造に意匠の創作性があり、美感を起こさせるものであるのは勿論である。また、収容ケース10が略直方体状に形成されることから、底面視は平面視と、左面視は右面視と夫々対称にあらわれるものである。更に、収容ケース10に形成される固定用孔27、28、ガイド部40の貫通孔47を形成しない態様とすることができるのも上述した実施例と同様である。
【0050】
また、一部構成を省略することができるし、一部抽出した構成とすることができるのは勿論である。
【符号の説明】
【0051】
10 収容ケース
40 ガイド部
43 内壁面
50 ロッド部
70 操作部
73 受け部
D 引戸
D2 上枠
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8