特許第6491882号(P6491882)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6491882
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】磁気スタック
(51)【国際特許分類】
   G11B 5/65 20060101AFI20190318BHJP
   G11B 5/64 20060101ALI20190318BHJP
   G11B 5/738 20060101ALI20190318BHJP
   G11B 5/851 20060101ALI20190318BHJP
【FI】
   G11B5/65
   G11B5/64
   G11B5/738
   G11B5/851
【請求項の数】17
【外国語出願】
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-266(P2015-266)
(22)【出願日】2015年1月5日
(65)【公開番号】特開2015-130223(P2015-130223A)
(43)【公開日】2015年7月16日
【審査請求日】2017年11月22日
(31)【優先権主張番号】61/923,561
(32)【優先日】2014年1月3日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500373758
【氏名又は名称】シーゲイト テクノロジー エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Seagate Technology LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チェン・ジンシェン
(72)【発明者】
【氏名】ドン・カイフェン
(72)【発明者】
【氏名】ガンピン・ジュ
(72)【発明者】
【氏名】ペン・イングオ
【審査官】 中野 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−101742(JP,A)
【文献】 特開2011−210303(JP,A)
【文献】 特開2011−165232(JP,A)
【文献】 米国特許第08509039(US,B1)
【文献】 特開2004−079066(JP,A)
【文献】 特開平08−123924(JP,A)
【文献】 特開平07−192263(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 5/65
G11B 5/64
G11B 5/738
G11B 5/851
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
結晶性分離体によって分離された磁性粒状体を含む柱状構造を有する磁気記録層と、
前記基板と前記磁気記録層の間に配置された中間層とを備え、前記中間層はTiN−X層であり、Xは、MgO、TiC、TiO、TiO2、ZrN、ZrC、ZrO、ZrO2、HfN、HfC、HfO、およびHfO2のうちの少なくとも1つを含むドーパントである、スタック。
【請求項2】
前記磁性粒状体はFePtを含む、請求項1に記載のスタック。
【請求項3】
前記結晶性分離体は、MgO、TiO2、ZrO2、およびTiCのうちの少なくとも1つである、請求項1または請求項2に記載のスタック。
【請求項4】
前記結晶性分離体はZrO2である、請求項1または請求項2に記載のスタック。
【請求項5】
前記磁気記録層は、約5体積%と約50体積%の間の量のZrO2を含む、請求項4に記載のスタック。
【請求項6】
前記結晶性分離体は50%以上の結晶構造を含む、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のスタック。
【請求項7】
前記磁気記録層は、前記磁性粒状体と前記結晶性分離体の間に配置された非晶質分離体をさらに含む、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のスタック。
【請求項8】
前記非晶質分離体は、酸化物および窒化物のうちの少なくとも1つである、請求項7に記載のスタック。
【請求項9】
前記非晶質分離体は、C、SiO2、TiO2、WO3、Ta25、およびBNのうちの少なくとも1つである、請求項7に記載のスタック。
【請求項10】
前記磁気記録層の厚さは、約5nmと約30nmの間である、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載のスタック。
【請求項11】
前記FePtの粒状体は、約1以上の高さ/直径のアスペクト比を有する、請求項2に記載のスタック。
【請求項12】
Ag、Au、Cu、Al、Cr、Mo、およびWのうちの少なくとも1つを含む合金を含むヒートシンク層をさらに備え、前記ヒートシンク層は前記中間層と前記基板の間に配置される、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のスタック。
【請求項13】
CrRuおよびMgOのうちの1つ以上を含む下地層をさらに備え、前記下地層は前記中間層と前記基板の間に配置される、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載のスタック。
【請求項14】
基板と、
結晶性分離体と非晶質分離体によって互いに分離された磁性粒状体を含む柱状構造を有する磁気記録層とを備え、前記磁性粒状体はFePtを含み、前記結晶性分離体はZrO2を含み、前記非晶質分離体はCを含み、さらに、
前記基板と前記磁気記録層の間に配置された中間層を備える、スタック。
【請求項15】
前記磁気記録層は、約5体積%と約50体積%の間の量のZrO2と、約5〜50体積%の量のCとを含む、請求項14に記載のスタック。
【請求項16】
前記磁気記録層は、約20体積%と約45体積%の間の量のZrO2と、約5〜20体積%の量のCとを含む、請求項14に記載のスタック。
【請求項17】
前記磁性粒状体は、高さ/直径のアスペクト比が1以上であり、FePtを含む、請求項14から請求項16のいずれか1項に記載のスタック。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0001】
関連出願
本願は、米国特許法第119条(e)に従い、2014年1月3日に出願された仮特許出願第61/923,561号に基づく優先権を主張し、その全体を本明細書に引用により援用する。
【0002】
概要
本明細書に記載の実施の形態は、基板と、磁気記録層と、基板と磁気記録層の間に配置された中間層とを含むスタックに関する。磁気記録層は、結晶性分離体によって分離された磁性粒状体を含む柱状構造を有する。
【0003】
他の実施の形態は、基板と、柱状構造を有する磁気記録層と、基板と磁気記録層の間に配置された中間層とを含むスタックに向けられている。磁気記録層は、結晶性分離体と非晶質分離体によって互いに分離された磁性粒状体を含む。
【0004】
さらに他の実施の形態は、基板の上に中間層を形成することと、中間層の上に磁性層を成膜することとを含む方法に向けられている。磁性層は、磁性材料および分離体材料をスパッタリングすることによって成膜され、このスパッタリングにより、結晶性分離体によって分離された柱状の磁性粒状体を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1A】本明細書に記載の実施の形態に従う磁気スタックの断面図である。
図1B】本明細書に記載の実施の形態に従う磁気スタックの断面図である。
図1C】本明細書に記載の実施の形態に従う磁気スタックの代替磁気記録層のうちの1つの断面図である。
図1D】本明細書に記載の実施の形態に従う磁気スタックの代替磁気記録層のうちの1つの断面図である。
図2】異なるスパッタリング温度でTiON層上に成長された2つのFePt膜のXRDスペクトルを示す。
図3A図2のFePt膜のTEM平面画像である。
図3B図2のFePt膜のTEM平面画像である。
図4A図2のFePt膜のTEM断面画像である。
図4B図2のFePt膜のTEM断面画像である。
図4C図2のFePt膜のTEM断面画像である。
図5図4BのFePt膜のEDXマッピング解析である。
図6】500℃でTiON層上に成長されたFePt膜の高解像度TEM断面画像である。
図7A図6の各層の制限視野電子回折パターンである。
図7B図6の各層の制限視野電子回折パターンである。
図8A】スパッタリング温度を変えてTiON層上に成長された10nmのFePt−ZrO35%膜の面内および面外のM−Hループを示す。
図8B】スパッタリング温度を変えてTiON層上に成長された10nmのFePt−ZrO35%膜の面内および面外のM−Hループを示す。
図9】C分離体の濃度を変えてTiON層上に成長されたFePt膜のXRDスペクトルを示す。
図10A図9のFePt膜のTEM平面画像である。
図10B図9のFePt膜のTEM平面画像である。
図10C図9のFePt膜のTEM平面画像である。
図10D図9のFePt膜のTEM平面画像である。
図11A図9のFePt膜のTEM断面画像である。
図11B図9のFePt膜のTEM断面画像である。
図11C図9のFePt膜のTEM断面画像である。
図11D図9のFePt膜のTEM断面画像である。
図12A】C分離体の濃度を変えてTiON層上に成長された8nmのFePt−ZrO35%−C膜の面内および面外のM−Hループを示す。
図12B】C分離体の濃度を変えてTiON層上に成長された8nmのFePt−ZrO35%−C膜の面内および面外のM−Hループを示す。
図13】さまざまな実施の形態に従う柱状の磁性層を成膜するためのプロセスを例示するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
詳細な説明
熱アシスト型磁気記録(heat assisted magnetic recording)(HAMR)媒体は、たとえばFePtの高い結晶磁気異方性を利用して理論上は面密度を5Tb/inまで高めることが可能という点で、注目を集めてきた。FePt薄膜を熱アシスト磁気記録に適用するには、小さな柱状粒状体を有する微細構造によって熱安定性とより高い残留磁化(Mrt)を得ることが必要である。これら微細構造を用いることによって得られるFePt膜は、良好なテクスチャを示し、結晶磁気異方性が大きく、小粒径で粒径分布が狭く、十分に分離された柱状構造を有する。これらの性質を有する微細構造を得るために、結晶磁気異方性が大きく粒径が小さいFePt−C、FePt−SiN−C、FePt−SiO−C、FePt−Ag−C等の膜が作製されてきた。非晶質材料(たとえばC、SiO、TiO等)でドーピングすると、必要な小粒径は得られるものの、ドープされた非晶質材料は、磁気記録層の表面に拡散し易いものでもある。Mrtをより高くしようとして所望の媒体の厚さを大きくする(たとえば約4〜5nm)と、上昇されたスパッタリング温度でドーパント材料が拡散することにより、結果として磁性粒状体の第2の核生成が生じ二重層構造が形成される。このため、磁気記録層の磁性粒状体は、より高いアスペクト比で柱状に成長する。
【0007】
本明細書に記載の実施の形態は、磁気記録層における結晶性ドーピングまたは分離体材料の使用を含む。結晶性分離体は、温度によって変化しない粒界における結晶構造を維持する材料である。これに対し、非晶質分離体は、定められた結晶構造がなく、その代わりに非晶質分離体材料とたとえば磁性粒界と間の表面エネルギーによって定められる材料である。(001)テクスチャを有する分離された柱状構造のFePt膜を作製しようとする以前の試みによって得られたFePt膜は、垂直異方性が不十分であった。一方、結晶性分離体材料は、非晶質分離体材料よりも拡散速度が遅い。たとえば、結晶化されたZrOを用いてFePt粒状体を分離させると、結晶化された材料の拡散速度が遅いので、柱状構造を有するFePt(001)膜を得ることができる。ある実施の形態では、TiO、TiC、およびMgO等の他の結晶化されたドーピング材料を、中間層の上にエピタキシャル成長させて、記録層内のFePt粒状体の柱状成長における分離体として機能させることができる。さらに他の実施の形態では、C、SiO、BN、Ag等のその他の分離体材料によって、磁性粒状体の分離および安定化を促進することができる。
【0008】
図1Aは、上記のような磁気記録層130を含む磁気スタック100を示す。磁気記録層130は、スタック100における中間層120の上にある。示されるように、中間層は、基板110と磁気記録層130の間に配置されている。基板110は、たとえばシリコンまたはガラスを含む各種材料を含み得る。
【0009】
さまざまな実施例によれば、中間層120はTiN−X(002)層を含む。TiN−X層は、TiNと少なくとも1つのドーピング材料Xとを含み得る。このXは、MgO、TiO、TiO、TiC、ZrN、ZrO、ZrO、ZrC、HfN、HfC、HfO、およびHfOのうちの1つ以上を含み得る。場合によっては、ドーパントXは、対応する金属窒化物を298Kで形成するときの熱が、TiNの場合1グラム原子金属当たり338kJ以上である材料であってもよい。これに代わる実施例では、中間層120はMgO−Y(002)層を含む。MgO−Y層は、MgOと少なくとも1つのドーピング材料Yとを含み得る。このYは、Ni、Ti、Zr等のうちの1つ以上を含み得る。磁気記録層130の非磁性分離体材料は、中間層120の上にエピタキシャル成長させることができる。なぜなら、中間層120は、磁気記録層130の粒径を配向しおよび/または制御する役割を果たすからである。たとえば、1つ以上の中間層120は、磁性層のエピタキシャル成長(たとえばFePt L10(001)エピタキシャル成長)の配向を促進し、磁気記録層130の粒状2相成長を支援し、特定量の熱伝導度を提供し、および/または磁気記録層130と、中間層120の反対側にある磁気スタック100のその他の層との間の相互拡散を阻止するという役割を、果たし得る。
【0010】
中間層120の上には1つ以上の磁気記録層130が配置されている。磁気記録層130は、粒状2相層である。磁気記録層130の第1相は磁性粒状体を含み、第2相は磁性粒状体の粒界間に配置された非磁性分離体を含む。非磁性分離体は、結晶化されたZrO、および、C、SiO、Al、Si、TiO、WO、Ta、BN、または別のこれに代わる酸化物、窒化物、ホウ化物、もしくは炭化物材料のような非晶質分離体のうちの、1つ以上を含み得る。磁性粒状体として適切な材料は、たとえば、FePt、FeXPt合金、FeXPd合金、およびCoPtを含む。磁性層130にはこれら材料のうちのいずれかを多様な組合せで使用し得るが、本明細書で提供する例は、磁気記録層の磁性粒状体材料としてFePtに注目する。磁気記録層130の厚さは、約5ナノメートルから約30ナノメートルの範囲であればよい。磁気記録層130の微細構造の例は、図1C図1Dにおいてさらに示されている。
【0011】
図1Bは、図1Aの層に加えて任意の層を含む磁気スタック100を示す。たとえば、中間層120と基板110の間において、この磁気スタックはヒートシンク層116を含み得る。ヒートシンク層116は、多様な材料、たとえばAg、Cu、Au、Al、Cr、Mo、W等のうちの1つ以上を含み得る。磁気スタック100はまた、中間層120と基板110の間において、1つ以上の下地層114を含み得る。1つ以上の下地層114は、多様な材料、たとえばCrRuおよびMgOのうちの1つ以上を含み得るものであり、軟質下地層および/またはシード層として機能し得る。接着層112を基板110の上に配置してもよく、保護オーバーコート層または潤滑層140を磁気記録層130の上に配置してもよい。磁気記録層130の微細構造については以下でさらに説明する。
【0012】
図1Cは、本明細書でさらに説明する実施の形態に従う磁気記録層130を示す。磁気記録層130は、非磁性分離体材料160によって分離された磁性粒状体150を含む。磁性粒状体150は、非晶質の形態ではなく結晶化された形態の非磁性分離体材料160の影響を受ける柱状構造を有する。さまざまな実施の形態において、結晶性分離体は、50%以上の、ドーピング材料からなる結晶構造を含む。ある実施の形態において、磁性粒状体150はFePtであり分離体材料160はZrOである。磁気記録層の組成は、ある範囲の分離体濃度、たとえば5体積%〜約50体積%を有し得る。分離体材料160は、磁性粒状体150と同様に中間層120の上にエピタキシャル成長されたものであり、結晶性分離体材料160はFePt粒状体150を分離する。温度を高くすると、これら結晶性分離体材料の拡散速度は(非晶質材料の拡散速度と比較して)遅くなるので、成膜中、分離体材料160は、磁気記録層130の表面に拡散しない。このため、結晶性分離体材料160がFePt粒状体の第2の核生成を生じさせることはない。よって、柱状FePt粒状体微細構造を得ることができる。
【0013】
ある実施の形態において、ZrOでドープされたFePt膜を、TiON(002)層の上に成長させる。FePt−ZrO膜は、TiON層上に、FePtターゲットおよびZrOターゲットを同時にスパッタリングすることにより、または、高められた基板温度(たとえば400℃以上)でマグネトロンスパッタリングを用いて複合FePt−ZrOターゲットをスパッタリングすることにより、作製することができる。結晶化されたFePtおよびZrOは、相互に分離可能であり、よって、結晶化されたZrOによってFePt粒界で分離された(001)テクスチャを有する柱状構造のFePt膜が得られる。
【0014】
図1Cに示される第1の媒体構造において、FePt粒状体150は、ZrOの結晶化された分離体160によって分離されている。FePt−ZrOベースの磁気記録層130は、厚さおよそ15nmであり、(001)配向fccのTiN−X層120の上に成長させる。磁気記録層130は、エピタキシャル成長により垂直異方性を有する。TiN−X中間層120は、CrRuまたはMgOベースの下地層114の上に形成される。TiN−X中間層120の役割は、下地層114とFePt磁気記録層130の間の相互拡散を阻止すること、および、さらにFePt磁気記録層130の微細構造を終端することである。
【0015】
図1Dは、本明細書でさらに説明する他の実施の形態に従う磁気記録層130を示す。磁気記録層130は、非磁性分離体材料160によって分離された磁性粒状体150を含む。磁性粒状体150は、非晶質の形態ではなく結晶化された形態の非磁性分離体材料160の影響を受ける柱状構造を有する。ある実施の形態において、磁性粒状体150はFePtであり分離体材料160はZrOである。分離体材料160は磁性粒状体150と同様に中間層120の上にエピタキシャル成長されたものであり、結晶性分離体材料160はFePt粒状体150を分離する。磁気記録層の組成は、ある範囲の分離体濃度、たとえば5体積%〜約50体積%を有し得る。磁気記録層130の垂直異方性を高めるとともにFePt−ZrO膜の分離を促進するために、ZrOと一緒に、C、SiO、BN、Ag等の追加の分離体材料170がドープされてもよい。追加の分離体170は、結晶性分離体材料160と磁性粒状体150の間に柱状構造を形成することにより、材料160と粒状体150を互いに分離する。この第3の材料は、結晶性分離体材料160からのずれを緩和することによって磁気記録層130内の磁性粒状体150をさらに安定化させる非晶質材料である。また、磁気記録層の組成は、ある範囲の非晶質分離体濃度、たとえば5体積%〜約50体積%を有し得る。たとえば、実施の形態は、約20〜45体積%のZrOと、約5〜20体積%のCとを含み得る。第3の非晶質材料で追加のドーピングを行うことを除いて、磁気記録層130たとえばFePt−ZrO−Cは、FePt−ZrO磁気記録層130について先に述べたのと同じ材料で作製することができる。
【0016】
図1Cおよび図1D双方における上記柱状構造を有する磁気記録層について以下でさらに説明する。
【0017】
最初に、図1Cに示されるものに従った微細構造を有する磁気記録層の膜に関する実施の形態について説明する。たとえば、各TiN−40体積%TiO層上に成長させる厚さ10ナノメートルのFePt−35体積%ZrO膜は、CrRuを含む厚さ30ナノメートルの各下地層および各ガラス基板上に、ベース圧力を3×10−9Torrとし、FePtターゲットおよびZrOターゲットをそれぞれ同時にスパッタリングすることにより、成膜された。TiON(TiOでドープされたTiN)層は、Ar圧力を10mTorrとし、超高真空チャンバ内において無酸素環境でTiNターゲットおよびTiOターゲットを同時にスパッタリングすることにより、作製した。スパッタリング中はその場での(in-situ)基板加熱を用いた。CrRu下地層およびTiON層についての基板温度はそれぞれ280℃および400℃であった。しかしながら、FePt−ZrO層については基板温度として400℃および500℃を選択した。
【0018】
膜の組成分析は、エネルギー分散型X線(EDX)によって判断した。本明細書において述べる膜の結晶学的構造および微細構造は、X線回折(XRD)、走査型電子顕微鏡法(SEM)、および透過型電子顕微鏡法(TEM)によって測定した。最大印加磁場6テスラの超伝導量子干渉計(SQUID)により、磁気特性が室温で明らかにされた。
【0019】
図2は、異なるスパッタリング温度でTiON層上に作製された2つのFePt−ZrO膜に関するXRDスペクトル結果を示す。210で示されるデータは温度400℃でスパッタされた膜を表わし、220で示されるデータは温度500℃でスパッタされた膜を表わす。FePt(10nm)−35体積%ZrO膜210、220の両者はいずれも良好なL10(001)テクスチャを示したことがわかる。加えて、34.7°の位置にZrO(002)のピークが現われており、このことは、これらの高いスパッタリング温度いずれにおいてもZrOが結晶化されたことを示唆している。しかしながら、スパッタリング温度を高くすると、非常に明確なFePt(200)ピークが220に現われており、220では、FePt(001)ピークが、より大きい角度の方向にわずかにシフトしている。このことは、500℃でスパッタされると、格子定数が小さくなりしたがってTiN−X/FePt(001)の格子不整合が小さくなることを示している。
【0020】
上記のようにTiON層の上に異なるスパッタリング温度で作製されたそれぞれのFePt−ZrO膜の粒状微細構造が、図3A図3Bおよび図4A図4Cに示される。これら微細構造は、結晶化された分離体材料を用いてスパッタされたFePt−ZrO系において観察される微細構造の典型である。図3Aは、400℃でTiON層上に成長されたFePt10nm−ZrO35%膜の微細構造の平面図を示し、図3Bは、500℃でスパッタされたFePt−ZrO微細構造の平面図を示す。図3Aおよび図3Bいずれにおいても、FePt粒状体は平面方向において何らかの相互接続を示している。図4A図4Bはこれら膜の断面図を示しており、図4Aは400℃でスパッタされた膜のTEM断面図であり、図4Bは500℃でスパッタされた膜のTEM断面図である。図4Cは、図4Bに示す断面部分を拡大したものを提供している。図4Aおよび図4Bはいずれも、滑らかな表面を有する均一な柱状構造を示しているが、これらの特性は、スパッタリング温度が500℃のFePt膜(図4B)でより顕著である。
【0021】
図5は、TiON層およびCrRu下地層の上に成長されたFePt膜の中のCr、Ti、Fe、Zr、およびPt原子をEDXマッピング解析したものを示す。示されているように、Cr原子はTiN層によって効果的に遮断され、Ti原子はFePt−ZrO磁気記録層の中に拡散していない。さらに、Zr原子は柱状構造のFePt粒状体の粒界で概ね分散している。
【0022】
温度500℃でTiON層上に成長された柱状FePt粒状体の配向および寸法のさらなる詳細が、図6の高解像度TEM画像に示される。(001)配向の柱状FePt粒状体は、アスペクト比(高さ/直径)およそ2.6で(200)テクスチャのTiON層の上にエピタキシャル成長されたものである。楕円の輪郭で示される領域は、FePt粒状体の柱状の粒界に位置する結晶化されたZrOを示す。よって、正方格子の(002)テクスチャのZrOは、(200)テクスチャのTiON層の上に形成され、FePt粒状体の粒界に分布していた。示されているように、FePt柱状粒状体は、高さ6〜20nmおよび幅4〜12nmで形成された。
【0023】
エピタキシャル成長されたFePt柱状粒状体および結晶化されたZrO分離体の配向をさらに示すために、図6は2つの挿入図を含む。左側の挿入図はTiON上のFePtの単位セルを示し、右側の挿入図はTiON上のZrOの単位セルを示す。左側の挿入図は、TiON(002)上に、立方体の上に立方体が載るように配置されたFePt(001)面を示し、FePt(001)<100>//TiON(001)<100>である。右側の挿入図は、[001]軸を中心として約45°回転されたZrO単位セルを示し、ZrO(001)面は、TiON(002)上に、立方体の上に立方体が載るように配置されており、ZrO(001)<100>//TiON(001)<110>である。この結晶配向は、FePt粒状体の柱状成長をもたらす。これら結晶配向/関係を満たす材料によって、より高い柱状の粒状体を良好に成長させることが可能になる。
【0024】
図6に示されるように、中間層は、CrRu下地層上に配置されたTiN層上に配置されたTiON層を含む。ある実施の形態において、磁気スタックは、ドープされたTiN−X層(たとえばTiON)およびドープされていないTiN層を含み得る。ドープされていないTiN層は、下地層とTiN−X層との間に配置される。TiN層およびTiN−X層を用いるいくつかの構成において、TiN層の厚さは約2nmであってもよくTiN−X層の厚さは約3nmであってもよい。TiN−X層は、TiN−X粒状体および/またはTiN粒状体を有する2相粒状層を含み得るものであり、X材料のうちの少なくとも一部がTiN−X粒状体および/またはTiN粒状体の粒界に配置されている。
【0025】
図7A図7Bは、FePt−ZrO磁気記録層およびその下にある中間層の制限視野電子回折(SAED)パターンである。図7Aに示されるFePt−ZrOのSAEDパターンは、二組のスポットからなる。一方の組は、(002)と(111)のようにFePtに属する。他方の組は、(002)と(101)のようにZrOに属する。二組のスポットの外観は、FePtとZrOの間の、相分離と、格子定数の相違との結果である。図7Bにおいて、TiONはfcc(002)および(111)スポットを示す。L10FePtの(002)軸とZrOの(002)軸がTiN(002)軸に沿って非常に良く整列しており、L10FePtの(111)軸とZrOの(101)軸がTiN(111)軸に沿って整列しており、このため、FePt(001)<100>//TiN(001)<200>およびZrO(001)<100>//TiN(001)<110>というエピタキシャル関係が確立されることがわかる。したがって、TiON層上のFePt単位セルおよびZrO単位セルは、図6の左側の挿入図と右側の挿入図に示される、異なる配置を有する。
【0026】
図8A図8Bは、異なるスパッタリング温度でTiON層上に成長された10nmのFePt−ZrO35%膜の面内および面外のM−Hループを示す。図8Aは400℃で成膜された膜に関するM−Hループを示し、図8Bは500℃で成膜された膜に関するM−Hループを示す。いずれの図面でもループは垂直異方性を示しているが、面内ループは非常に大きく開いた部分を示しており、その原因は、いくつかのFePt(200)相の存在にある。これらの結果は図2のXRD結果と一致する。スパッタリング温度が400℃および500℃であるFePt−ZrOに関する面外保磁力および面内保磁力は、それぞれ、13.5kOeおよび5.4kOeと、14.2kOeおよび8.1kOeであった。一般的に、結晶化された分離体とともに成膜された膜の保磁力は12kOeの範囲にある。
【0027】
次に、図1Dに示されるものに従った微細構造を有する磁気記録層に関する実施の形態について説明する。たとえば、Cドーピング濃度が異なる(0、5、10、および15体積%)厚さ8nmのFePt−35体積%ZrO−C膜が、厚さ30nmのCrRu下地層/ガラス基板上に成膜されたTiN−40体積%TiO層上に、成長された。FePt−ZrO−C膜は、ベース圧力を3×10−9Torrとし、FePtターゲット、ZrOターゲット、およびCターゲットを同時にスパッタリングすることにより、成膜された。TiON(TiOでドープされたTiN)中間層は、Ar圧力を10mTorrとし、超高真空チャンバ内において無酸素環境でTiNターゲットおよびTiOターゲットを同時にスパッタリングすることにより、作製された。スパッタリング中はその場での(in-situ)基板加熱を用いた。CrRu、TiON,およびFePt−ZrO−Cについての基板温度はそれぞれ280℃、400℃、および500℃であった、したがって、FePt−ZrO−C膜の微細構造および磁気特性は、500℃で成膜されたFePt−ZrO膜に関して先に述べたものに匹敵する。
【0028】
図9は、TiON層上に異なるC分離体濃度で作製された各FePt−ZrO−C膜のXRDスペクトル結果を示す。910で示されるデータはC濃度0体積%の膜を表わし、920で示されるデータはC濃度5体積%の膜を表わし、930で示されるデータはC濃度10体積%の膜を表わし、940で示されるデータはC濃度15体積%の膜を表わす。磁気膜内にC分離体がない場合(データ910)、非常に明確なFePt(200)ピークが示される。しかしながら、FePt−ZrO膜に5体積%および10体積%のCをドーピングすると(それぞれデータ920および930)、FePt(200)ピークは消失し、このことは、FePt(001)テクスチャの質が高まることを示している。加えて、C分離体濃度の増加に伴い、FePt(001)ピークの位置は、より小さい角度の方向にシフトしている。このことは、C濃度が増すと格子定数が大きくなることを示している。この位置のシフトに伴ってFePt(001)および(002)ピークの強度が高くなり、ZrO(002)ピークは依然として存在していた(たとえば920、930参照)。C濃度をさらに増して15体積%にすると、FePt(001)および(002)ピークの強度が低下するとともにこれらピークが広くなる。
【0029】
上記のようにTiON層上にC濃度を変えて作製された各FePt−ZrO−C膜の粒状微細構造が、図10A図10Dおよび図11A図11Dに示される。図10A図10Dは、C分離体の濃度を変えてTiON層上に成長された8nmのFePt−ZrO35%−C膜のTEM平面画像である。図10Aの膜のCは0体積%であり、図10Bの膜のCは5体積%であり、図10Cの膜のCは10体積%であり、図10Dの膜のCは15体積%である。図10A図10Dは各々、20nmの目盛りを含む。同様に、図11A図11Dはそれぞれ図10A図10Dの膜のTEM断面画像である。したがって、図11Aの膜のCは0体積%であり、図11Bの膜のCは5体積%であり、図11Cの膜のCは10体積%であり、図11Dの膜のCは15体積%である。図11A図11Dは各々20nmの目盛りを含む。図10A図10Dおよび図11A図11Dの画像は各々、FePt−ZrO−C膜が、TiON層上に成長された柱状構造のFePt粒状体を示すことを示している。しかしながら、図10A図10Dでは、FePt粒状体が平面方向に相互接続されている。Cでドーピングすると、FePtの柱状構造の質が高まる。図10Bおよび図11Bは特に、5体積%のCでドープされたFePt−ZrO−C膜の場合、非常に良好な柱状構造が得られることを示している。成長されたFePt粒状体の柱状アスペクト比h/D(高さ/直径)は、1〜2.6の範囲にあり、一般的にはおよそ2である。
【0030】
図12A図12Bは、異なるC濃度でTiON層上に成長された8nmのFePt−ZrO35%−C膜の面内および面外のM−Hループを示す。図12AはCが5体積%の膜に関するM−Hループを示し、図12BはCが10体積%で成膜された膜に関するM−Hループを示す。FePt−ZrO膜にCドーピングが追加されると、図12Aおよび図12B双方のFePt−ZrO−C膜は、非常に良好な垂直異方性を示す。C分離体を追加しない場合、FePt−ZrO膜の垂直異方性は劣っていた(たとえば図8A図8Bに示される)。5体積%のCをドーピングすると、垂直異方性が向上し、それとともに、面外保磁力が23.2kOeに増加し、面内保磁力が4.3kOeに低下する。C濃度をさらに高めて10体積%にすると、面外保磁力が(14.9kOeに)低下し、面内保磁力も(2.9kOeに)低下する。一般的に、結晶化された分離体とそれに加えて非晶質のC分離体を用いて成膜された膜の保磁力は、15kOeの範囲にある。
【0031】
さまざまな実施の形態に従い、この結晶化されたZrOのドーピングによって誘起された柱状構造のFePtに基づく材料を、非常に良好な柱状構造を有し垂直異方性が増したFePt L1(001)テクスチャの膜を有する磁気記録媒体として、使用することができる。たとえば、追加された5体積%のC分離体を含むFePt−ZrO膜の場合、面外保磁力は約23.2kOeに達し得るのに対し、面内保磁力は小さく約4.2kOeである。このようなFePt粒状体の柱状アスペクト比D/hはおよそ2である。加えて、HAMR媒体の熱処理は、たとえば、結晶化されたドープされたFePt−ZrO膜に関連するTiN−X下地層/中間層の熱伝導度の恩恵を受ける。
【0032】
上記結晶化されたドープされたFePt−ZrO膜に対して、さまざまな中間層組成物を使用してもよいが、TiN−X下地層/中間層の上に成長されたFePt−ZrOを含む実施の形態には、柱状構造のMgO下地層/中間層の上に成長されたFePt−X(X=SiOまたはTiO)よりも、優れた利点がある。このような利点は、より大きな垂直異方性、良好な柱状構造、質が高められた粒状微細構造、および伝導度を含む。たとえば、濡れ性がないMgOと比較すると、TiNはFePtに対して濡れ性を有することから、TiN−X層は、FePtのエピタキシャル成長および配向制御を向上させる。また、結晶化されたFePtおよびZrOは、相互に完全に分離可能であり、FePtとZrOの間の駆動力によって明確な相分離が生じる。したがって、結晶化されたZrOによってFePt粒界で分離された(001)テクスチャを有する柱状構造のFePt膜が得られる。加えて、結晶化プロセスは、ZrO原子を集めZrO原子がFePtの表面に拡散することを阻止することによって、非晶質材料でドーピングした場合と比較して、二重層構造が形成される可能性を下げる。さらに、TiN−Xは、絶縁性MgOのRFスパッタリングよりも成膜速度(スループット率)が高くチャンバ汚染が少ないDCスパッタリングを用いて作製することができる。
【0033】
上記実施の形態で説明した少なくとも中間層と磁気記録層とを含む磁気スタックは、図13のフローチャートに開示されているように製造される。中間層を形成する前に、基板を処理し、接着層、下地層、および/または1つ以上のヒートシンク層等の任意の下地層が施される。これらは、当該技術では周知の標準的な技術を用いて作製されるものであり、これ以上詳細には説明しない。次に基板上に中間層を形成する1310。中間層は、MgO−YおよびTiN−X等の多様な材料を含み得る。XおよびYはドーパント材料である。
【0034】
さまざまな実施の形態において、TiN−X層は、複合ターゲットのDCスパッタリングによって、または、高められた基板温度(400℃以上)で、マグネトロンスパッタリングを用いて、TiNと、MgO、TiO、TiO、ZrN、ZrO、ZrO、HfN、HfO、HfO、AlN、およびAlから選択された少なくとも1つのドーピング材料とを同時に成膜することによって、作製され得る。ドーピング濃度は、0〜40体積%まで変化させることができる。40体積%を超えるドーパントを加えた場合、層配向の悪化が生じやすい。3つのIV族元素Ti、Zr、およびHfの窒化物、炭化物、および一酸化物は、化学的および物理的性質が類似し相互に完全に溶解可能な異種同形体であるので、最終的なTiN−Xは、TiNと、MgO、TiO、ZrN、ZrO、HfN、HfO、AlN、およびAlのうちの少なくとも1つとの固溶体である。TiN−Xの(001)配向fcc構造が維持されることによって、磁気記録層におけるFePt(001)のエピタキシャル成長が可能になる。ドーピングによって変化されたTiN−Xの表面特性は、FePt粒状成長にとってより好ましく、したがって、粒径の減少を促進する。ドーピングに酸素が含まれる場合、TiO、ZrO、Al、および/またはHfO等の少量の酸化物が、柱状TiN−X層の粒界で形成されて、粒状体の分離を促進し、したがって、FePt粒状体の交換減結合を促進する。
【0035】
FePt薄膜の微細構造制御について、磁気記録媒体で使用される結晶磁気異方性が高いFePt合金との関連で、検討する。熱力学的観点から、磁気記録層の下にある層の本質的特性、すなわち表面特性および格子構造は、たとえば非磁性材料による磁性材料のドーピングおよび/または成膜パラメータの調整といった非本質的な方法と組合わせたときのエピタキシャル成長により作製されたFePt薄膜の、粒径、テクスチャ、および表面形態等の微細構造特性を求めるにあたり、重要な役割を果たす。しかしながら、下にある層に使用される材料によっては、粒状FePt薄膜の成長の微細構造条件間の最適なバランス、すなわち、エピタキシャル成長(大きな表面エネルギーと小さな不整合)と島状成長(小さな表面エネルギーと大きな不整合)とのバランスが得られない場合がある。したがって、下にある層の特性を本質的に修正できるのであればそれは有用となり得る。たとえば、TiN−X層の本質的特性の修正は、TiN−X層内のドーパントXを変えることによって可能である。たとえば、XをTiOまたはZrOにすれば、Xを変えることによって、それぞれ、TiOまたはZrTiOを含むTiN−Xが得られることになる。なお、xおよびyはTiN−X層全体において一定でもよく、または、TiN−X層の少なくとも一部において距離とともに変化してもよい。
【0036】
次に、結晶性分離体によって分離された柱状磁性粒状体が形成されるように、中間層の上に磁性材料と分離体材料をスパッタリングすることにより、磁性層を成膜する1320。さまざまな実施の形態において、磁性粒状体はFePtを含み、結晶性分離体材料はZrOを含む。磁性層は、複合ターゲット(たとえばFePt−ZrO)のDCもしくはRFスパッタリングによって、または、高められた基板温度(400℃以上)で、マグネトロンスパッタリングを用いて、FePtと、ZrO、TiO、TiC、およびMgOから選択された少なくとも1つの結晶性ドーピング材料とを同時に堆積させることによって、作製され得る。さまざまなスパッタリング技術を使用することもできるが、DCスパッタリングは、たとえばRFスパッタリングと比較して、達成できる成膜速度(スループット率)がより高いので、好ましい。また、DCスパッタリングの場合はチャンバ汚染が少ない。開示されている実施の形態の場合、RFスパッタリングは不要である。複合ターゲットの中の結晶性分離体の量は、媒体の設計および目標とする粒径に応じて変更して決定すればよい。たとえば、複合ターゲットは、50体積%以下のZrOを含む。スパッタリングは、Ar環境においてベース圧力を3×10−9Torrとして行う。さまざまな実施の形態において、磁性層の成膜はさらに、その他非晶質分離体を堆積させることを含む。その他の分離体は、C、SiO、TiO、WO、Ta、BN、Ag等のうちの1つ以上を含み得る。
【0037】
これまでの説明ではさまざまな実施の形態の数多くの特徴をさまざまな実施の形態の構造および機能の詳細とともに述べてきたが、この詳細な説明は例示のためのものにすぎないのであって、以下の請求項を表現する用語の広い一般的な意味によって示されるさまざまな実施の形態によって十分に例示されている要素の詳細について、特にその構造および配置について、変更がなされ得ることが、理解されるはずである。
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図11C
図11D
図12A
図12B
図13