【実施例】
【0176】
  以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
  架橋メタロセン化合物およびその前駆体の構造は、
1H NMRスペクトル(270 MHz、日本電子GSH-270)、FD-質量(以下FD-MS)スペクトル(日本電子SX-102A)等を測定し、決定した。
【0177】
  [ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリドは、WO2004/029062に記載の方法に従って合成した。
  エチレン/α−オレフィン共重合体の物性/性状は以下の方法で測定した。
【0178】
  [1-オクテン含有量]
  日本分光社製フーリエ変換赤外分光光度計FT/IR-610を用い、1-オクテンのメチル対称変角振動に基づく1376cm
-1付近の吸収およびC-H伸縮振動の倍音吸収4325cm
-1付近の吸収の吸光度を測定した。次にこれらの吸光度比(D1376cm
-1/D4325cm
-1)を算出し、予め作成しておいた検量線(
13C NMRにて標定した標準試料を使って作成)を用いて1-オクテン含有量(mol%)を求めた。
  [1-ブテン含有量]
  日本分光社製フーリエ変換赤外分光光度計FT/IR-4100を用い、1-ブテンのエチル基に基づくCH
2変角振動771cm
-1付近の吸収およびC-H伸縮振動の倍音吸収4325cm
-1付近の吸収の吸光度を測定した。次にこれらの吸光度比(D771cm
-1/D4325cm
-1)を算出し、予め作成しておいた検量線(
13C NMRにて標定した標準試料を使って作成)を用いて1-ブテン含有量(mol%)を求めた。
【0179】
  [分子鎖二重結合量]
  o-ジクロロベンゼン-d
4を測定溶媒とし、測定温度120℃、スペクトル幅20ppm、パルス繰り返し時間7.0秒、パルス幅6.15μsec(45
oパルス)測定条件下にて、
1H NMRスペクトル(400 MHz、日本電子ECX400P)を測定し、算出した。
【0180】
  [極限粘度([η])]
  デカリン溶媒を用いて、135℃で測定した。重合体約20 mgをデカリン15 mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度η
spを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5 ml追加して希釈後、同様にして比粘度η
spを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、濃度(C)を0に外挿した時のη
sp/Cの値を極限粘度として採用した。
      [η]=lim(η
sp/C)  (C→0)
【0181】
  [メルトフローレート(MFR
10およびMFR
2)]
  MFR
10:ASTM D-1238の標準法により、190℃、10.0 kg荷重下で測定された数値である。
  MFR
2:ASTM D-1238の標準法により、190℃、2.16 kg荷重下で測定された数値である。
【0182】
  [密度]
  190℃に設定した神藤金属工業社製油圧式熱プレス機を用い、100 kg/cm
2の圧力で0.5 mm厚のシートを成形し(スペーサー形状:240×240×0.5 mm厚の板に45×45×0.5 mm、9個取り)、20℃に設定した別の神藤金属工業社製油圧式熱プレス機を用い、100 kg/cm
2の圧力で圧縮することで冷却して測定用試料を作成した。熱板は5 mm厚のSUS板を用いた。このプレスシートを120℃で1時間熱処理し、1時間かけて直線的に室温まで徐冷したのち、密度勾配管で測定した。
【0183】
  [合成例1]
[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、100 mlの三口フラスコにオクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレン 1.24 g(3.21 mmol)、脱水THF 80 mlを装入した。氷水浴下、1.66 Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液 1.97 ml (3.26 mmol)をゆっくりと滴下し、徐々に室温に戻しながら20時間攪拌した。その後、氷水浴下にし、6,6-ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)フルベン 1.08 g (2.69 mmol)を加え室温で4時間攪拌した。その後反応溶液に塩化アンモニウム飽和水を加え有機層を分離し、水層をジエチルエーテルで抽出した。得られた有機層をあわせて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で1回ずつ洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた固体をカラムクロマトグラフィーで精製後、ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 2.1 g  (84.0%)を白色粉末として得た。ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.3 (br), 7.2-6.8 (br), 6.5-6.0 (br), 5.2 (s), 3.8 (s), 2.9 (s), 1.7-1.5 (br), 1.4-1.2 (br), 1.1-0.8 (br)
【0184】
  (ii) [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス(4-N-モルフォリニルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 0.8  g  (1.0  mmol)、脱水トルエン 30  ml、脱水THF 0.4 gを添加した。ドライアイスバスで冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.66 M)  1.3 ml (2.0 mmol)を徐々に添加し、室温で30分攪拌後、40℃で加熱し、4時間攪拌した。反応溶液を室温に戻した後、溶媒を留去した。得られた固体に脱水ジエチルエーテル 50 mlを添加し、-20℃に冷却後、四塩化ハフニウム 0.317 g (0.98 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌した。その後溶媒を留去し脱水ジクロロメタンで抽出した。再度濃縮した後、脱水ジエチルエーテルで洗浄し黄色固体として[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.45 g (43.3%)を得た。[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.01 (s, 2H), 7.80-7.60 (m, 4H), 7.00-6.80 (m, 4H), 6.29 (s, 2H), 6.19 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 5.50 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 3.83 (t, J = 4.8 Hz, 8H), 3.16-3.08 (m, 8H), 1.67-1.60 (m, 8H), 1.46 (s, 6H), 1.36 (s, 6H), 0.96 (s, 6H), 0.85 (s, 6H)
【0185】
  [合成例2]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) 6,6-ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]フルベンの合成
  窒素雰囲気下、200 ml三口フラスコにリチウムシクロペンタジエニド 3.06 g (42.4 mmol)、4,4'-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン 10.1 g (37.5 mmol)および脱水DME 100 mlを加えた。氷浴で冷却しながらDMI 4.86 g (42.6 mmol)を添加し、その後加熱還流下で8日間攪拌した。氷浴で冷却しながら水 50 mlを徐々に添加し、更にジクロロメタン 50 mlを加えて室温で30分間攪拌した。得られた二層の溶液を300 ml分液漏斗に移し、有機層を水 100 mlで3回洗った。無水硫酸マグネシウムで30分間乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。ヘキサン/酢酸エチル混合溶媒(4:1)で抽出した後減圧下で溶媒を留去し、エタノール中で再結晶を行ったところ、赤褐色固体として6,6-ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]フルベン 1.04 g (3.29 mmol、8.8%)が得られた。6,6-ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]フルベンの同定は
1H NMRスペクトルおよびFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.29-7.25 (m, 4H), 6.71-6.65 (m, 4H), 6.57-6.54 (m, 2H), 6.36-6.34 (m, 2H), 3.02 (s, 12H)
FD-MSスペクトル: M/z 316 (M
+)
【0186】
  (ii) ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル](シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、500 ml三口フラスコにオクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレン 3.69 g (9.53 mmol)および脱水シクロペンチルメチルエーテル 250 mlを添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.65 M) 6.10 ml (10.1 mmol)を徐々に添加し、その後室温で24時間攪拌した。6,6-ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]フルベン 3.00 g (9.48 mmol)を添加した後、6日間加熱還流を行った。氷浴で冷却しながら水 200 mlを徐々に添加し、得られた二層の溶液を1 l分液漏斗に移した。ジエチルエーテル 200 mlを加えて数回振った後水層を除き、有機層を水 200 mlで3回、飽和食塩水 200 mlで1回洗った。無水硫酸マグネシウムで30分間乾燥した後、減圧下で溶媒を留去して橙褐色固体を得た。アセトン中で再結晶を行い、淡黄色固体としてビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル](シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 4.63 g (6.58 mmol、69.4%)を得た。ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル](シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの同定はFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
FD-MSスペクトル: M/z 702 (M
+)
【0187】
  (iii) [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、200 mlシュレンク管にビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル](シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 3.08 g (4.39 mmol)、脱水トルエン 80 mlおよび脱水THF 0.74 ml (9.1 mmol)を順次添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.65 M) 5.50 ml (9.08 mmol)を徐々に添加し、45℃で5時間攪拌したところ赤色溶液が得られた。減圧下で溶媒を留去し、脱水ジエチルエーテル 80 mlを添加して再び赤色溶液とした。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながら四塩化ハフニウム1.37 g (4.27 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌したところ、橙色スラリーが得られた。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をグローブボックス内に持ち込み、ヘキサンで洗浄した後ジクロロメタンで抽出した。減圧下で溶媒を留去し、少量のトルエンを加えてスラリーとした。ヘキサンを添加した後減圧下で少しずつ溶媒を留去し、橙色固体を採取した。この固体をヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥することにより、橙色固体として[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 2.49 g (2.62 mmol、61.4%)を得た。[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルおよびFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.00 (s, 2H), 7.74-7.61 (m, 4H), 6.80-6.69 (m, 4H), 6.35 (s, 2H), 6.18 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 5.52 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 2.90 (s, 12H), 1.7-1.5 (br m, 8H), 1.46 (s, 6H), 1.39 (s, 6H), 0.99 (s, 6H), 0.86 (s, 6H)
FD-MSスペクトル: M/z 950 (M
+)
【0188】
  [合成例3]
[ビス(3-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) ビス(3-N-モルフォリニルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、100 mlの三口フラスコにオクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレン 2.0 g(5.17 mmol)、脱水THF 80 mlを装入した。氷水浴下、1.56 Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液 3.5 ml (5.43 mmol)をゆっくりと滴下し、徐々に室温に戻しながら4時間攪拌した。その後、氷水浴下にし、6,6-ビス(3-N-モルフォリニルフェニル)フルベン 2.17 g (5.4 mmol)を加え室温で5時間攪拌した。その後反応溶液に塩化アンモニウム飽和水を加え有機層を分離し、水層をジエチルエーテルで抽出した。得られた有機層をあわせて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で1回ずつ洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた固体をカラムクロマトグラフィーで精製後、ビス(3-N-モルフォリニルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 2.8 g  (71.0%)を黄土色粉末として得た。ビス(3-N-モルフォリニルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.3-6.2 (br), 5.30 (s), 3.9-3.6 (br), 3.3-3.0 (br), 1.8-1.4 (br), 1.5-1.0 (br), 1.0-0.8 (br)
【0189】
  (ii) [ビス(3-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス(3-N-モルフォリニルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 0.8 g  (1.0  mmol)、脱水トルエン 30  ml、脱水THF 0.3 gを添加した。ドライアイスバスで冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.58 M) 1.3 ml (2.0 mmol)を徐々に添加し、室温で30分攪拌後、40℃で加熱し、4時間攪拌した。反応溶液を室温に戻した後、溶媒を留去した。得られた固体に脱水ジエチルエーテル 200 mlを添加し、-20℃に冷却後、四塩化ハフニウム 0.30 g (0.94 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌した。その後溶媒を留去し多量の脱水ヘキサンで抽出した。再度濃縮した後、少量の脱水ヘキサンで洗浄し黄色固体として[ビス(3-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.3 g (28.6%)を得た。[ビス(3-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.98-7.97 (m, 2H), 7.45-7.14 (m, 6H), 6.81-6.74 (m, 2H), 6.31 (s, 1H), 6.25 (s, 1H), 6.18-6.13 (m, 2H), 5.48-5.45 (m, 2H), 3.81-3.75 (m, 4H), 3.64-3.62 (m, 4H), 3.17-3.10 (m, 4H), 2.92-2.90 (m, 4H), 1.58-1.55 (m, 8H), 1.41 (s, 6H), 1.34 (s, 6H), 0.92 (s, 6H)
【0190】
  [合成例4]
[ビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) 4,4'-ジメトキシ-3,3'-ジメチルベンゾフェノンの合成
  窒素雰囲気下、500 ml三口フラスコに4-ブロモ-2-メチルアニソール 16.2 g (80.6 mmol)および脱水ジエチルエーテル 200 mlを添加した。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.64 M) 51.6 ml (84.6 mmol)を徐々に添加し、室温まで徐々に昇温しながら15時間攪拌した。氷浴で冷却しながら、N-カルボエトキシピペリジン5.06 g (32.2 mmol)および脱水ジエチルエーテル 50 mlからなる溶液を、滴下漏斗を用いて20分間かけて徐々に添加した。室温で1時間、加熱還流下で2時間攪拌した後、氷浴で冷却しながら2N塩酸 100 mlを徐々に添加した。得られた二層の溶液を500 ml分液漏斗に移し、数回振った後水層を除いた。続いて有機層を水 100 mlで2回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 100 mlで1回、飽和食塩水 100 mlで1回洗い、無水硫酸マグネシウムで30分間乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、少量のヘキサンを加えて再結晶を行った。得られた固体を減圧下で乾燥し、白色固体として4,4'-ジメトキシ-3,3'-ジメチルベンゾフェノン7.57 g (28.0 mmol、87.0%)を得た。4,4'-ジメトキシ-3,3'-ジメチルベンゾフェノンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.63-7.60 (m, 4H), 6.86-6.83 (m, 2H), 3.89 (s, 6H), 2.24 (s, 6H)
【0191】
  (ii) 6,6-ビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)フルベンの合成
  窒素雰囲気下、300 ml三口フラスコに4,4'-ジメトキシ-3,3'-ジメチルベンゾフェノン 7.44 g (27.5 mmol)、脱水THF 100 ml、脱水シクロペンチルメチルエーテル 100 mlおよび1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン 5.95 ml (55.0 mmol)を添加した。室温にてナトリウムシクロペンタジエニド/THF溶液(2.0 M、Aldrich) 27.5 ml (55.0 mmol)添加し、加熱還流下で7日間攪拌した。氷浴で冷却しながら水 100 mlを徐々に添加し、得られた二層の溶液を300 ml分液漏斗に移した。ジエチルエーテル 100 mlを加えて数回振った後水層を除き、有機層を水 100 mlで3回、飽和食塩水 100 mlで1回洗った。無水硫酸マグネシウムで30分間乾燥した後、減圧下で溶媒を留去して橙褐色固体を得た。シリカゲルクロマトグラフ(200 g、ヘキサン:酢酸エチル = 9:1)による分離を行い、赤色溶液を得た。減圧下で溶媒を留去し、橙色固体として6,6-ビス(4-メトキシ-3メチルフェニル)フルベン 1.67 g (5.24 mmol、19.0%)を得た。6,6-ビス(4-メトキシ-3メチルフェニル)フルベンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.16-7.11 (m, 4H), 6.81 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 6.58-6.56 (m, 2H), 6.31-6.28 (m, 2H), 3.87 (s, 6H), 2.20 (s, 6H)
【0192】
  (iii) ビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、100 ml三口フラスコにオクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレン 1.27 g (3.29 mmol)および脱水シクロペンチルメチルエーテル 50 mlを添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.64 M) 2.10 ml (3.44 mmol)を徐々に添加し、室温で16時間攪拌した。塩化ナトリウム/氷浴で冷却し、-12℃で6,6-ビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)フルベン 1.10 g (3.44 mmol)を添加した後、室温で22時間攪拌した。氷浴で冷却しながら水 50 mlを徐々に添加し、得られた二層の溶液を300 ml分液漏斗に移した。ジエチルエーテル 100 mlを加えて数回振った後水層を除き、有機層を水 100 mlで3回、飽和食塩水 100 mlで1回洗った。無水硫酸マグネシウムで30分間乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。少量のヘキサンを加えて再結晶を行い、得られた固体を減圧下で乾燥し、淡黄色固体としてビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 1.98 g (2.81 mmol、85.3%)を得た。ビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの同定はFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
FD-MSスペクトル: M/z 704 (M
+)
【0193】
  (iv) [ビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 1.00 g (1.42 mmol)、脱水トルエン 40 mlおよび脱水THF 240 μl (2.96 mmol)を順次添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.64 M) 1.80 ml (2.95 mmol)を徐々に添加し、45℃で5時間攪拌したところ赤色スラリーが得られた。減圧下で溶媒を留去し、脱水ジエチルエーテル 40 mlを添加して赤色溶液とした。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながら四塩化ハフニウム 418 mg (1.30 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌したところ、橙色スラリーが得られた。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をグローブボックス内に持ち込み、ヘキサンで抽出した。減圧下で溶媒を留去して得られた固体に少量のヘキサンを加え、-20℃で放置したところ橙色固体が析出した。この固体を濾別して採取し、少量のヘキサンで洗浄した後減圧下で乾燥することにより、橙色固体として[ビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド1.06 g (1.11 mmol、85.3%)を得た。[ビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルおよびFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.02 (s, 2H), 7.71-7.53 (m, 4H), 6.88-6.77 (m, 2H), 6.29-6.27 (m, 2H), 6.21-6.18 (m, 2H), 5.53-5.47 (m, 2H), 3.83-3.77 (m, 6H), 2.28-2.27 + 2.09-2.08 (m, 6H), 1.7-1.5 (br m, 8H), 1.46 (s, 6H), 1.40-1.39 (m, 6H), 0.99-0.94 (m, 6H), 0.85 (s, 6H)
FD-MSスペクトル: M/z 952 (M
+)
【0194】
  [合成例5]
[ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) 4,4'-ジメトキシ-3,3',5,5'-テトラメチルベンゾフェノンの合成
  窒素雰囲気下、500 ml三口フラスコに4-ブロモ-2,6-ジメチルアニソール 16.7 g (77.6 mmol)および脱水ジエチルエーテル 150 mlを添加した。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.64 M) 49.7 ml (81.5 mmol)を徐々に添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌した。氷浴で冷却しながら、N-カルボエトキシピペリジン 4.83 g (30.7 mmol)および脱水ジエチルエーテル 50 mlからなる溶液を、滴下漏斗を用いて20分間かけて徐々に添加した。室温で1時間、加熱還流下で2時間攪拌した後、氷浴で冷却しながら2N塩酸 100 mlを徐々に添加した。得られた二層の溶液を500 ml分液漏斗に移し、数回振った後水層を除いた。続いて有機層を水 100 mlで2回、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 100 mlで1回、飽和食塩水 100 mlで1回洗い、無水硫酸マグネシウムで30分間乾燥した。減圧下で溶媒を留去した後、少量のヘキサンを加えて再結晶を行い、得られた固体を少量のヘキサンで洗浄した。減圧下で乾燥し、白色固体として4,4'-ジメトキシ-3,3',5,5'-テトラメチルベンゾフェノン 6.83 g (22.9 mmol、74.5%)を得た。4,4'-ジメトキシ-3,3',5,5'-テトラメチルベンゾフェノンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.44 (s, 4H), 3.77 (s, 6H), 2.31 (s, 12H)
【0195】
  (ii) 6,6-ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)フルベンの合成
  窒素雰囲気下、300 ml三口フラスコに4,4'-ジメトキシ-3,3',5,5'-テトラメチルベンゾフェノン 6.76 g (22.7 mmol)、脱水THF 100 ml、脱水シクロペンチルメチルエーテル 100 mlおよび1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン 4.90 ml (45.3 mmol)を添加した。室温にてナトリウムシクロペンタジエニド/THF溶液(2.0 M、Aldrich) 22.7 ml (45.4 mmol)添加し、加熱還流下で7日間攪拌した。氷浴で冷却しながら水 100 mlを徐々に添加し、得られた二層の溶液を300 ml分液漏斗に移した。ジエチルエーテル 100 mlを加えて数回振った後水層を除き、有機層を水 100 mlで3回、飽和食塩水 100 mlで1回洗った。無水硫酸マグネシウムで30分間乾燥した後、減圧下で溶媒を留去して橙褐色固体を得た。シリカゲルクロマトグラフ(450 g、ヘキサン:酢酸エチル = 9:1)による分離を行い、赤色溶液を得た。減圧下で溶媒を留去し、橙色固体として6,6-ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)フルベン 3.80 g (11.0 mmol、48.4%)を得た。6,6-ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)フルベンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 6.95 (s, 4H), 6.57-6.55 (m, 2H), 6.28-6.26 (m, 2H), 3.77 (s, 6H), 2.27 (s, 12H)
【0196】
  (iii) ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、200 ml三口フラスコにオクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレン 1.59 g (4.12 mmol)および脱水シクロペンチルメチルエーテル 50 mlを添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.64 M) 2.70 ml (4.43 mmol)を徐々に添加し、室温で16時間攪拌した。氷浴で冷却しながら6,6-ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)フルベン 1.51 g (4.35 mmol)を添加した後、室温で4時間攪拌した。氷浴で冷却しながら水 100 mlを徐々に添加し、得られた二層の溶液を300 ml分液漏斗に移した。ジエチルエーテル 100 mlを加えて数回振った後水層を除き、有機層を水 100 mlで3回、飽和食塩水 100 mlで1回洗った。無水硫酸マグネシウムで30分間乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。少量のメタノールを加えて再結晶を行い、得られた固体を少量のエタノールで洗浄した。減圧下で乾燥し、白色固体としてビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 2.35 g (3.21 mmol、77.8%)を得た。ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの同定はFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
FD-MSスペクトル: M/z 732 (M
+)
【0197】
  (iv) [ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 1.30 g (1.77 mmol)、脱水トルエン 40 mlおよび脱水THF 300 μl (3.70 mmol)を順次添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.64 M) 2.20 ml (3.61 mmol)を徐々に添加し、45℃で5時間攪拌したところ赤色スラリーが得られた。減圧下で溶媒を留去し、脱水ジエチルエーテル 40 mlを添加して赤色溶液とした。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながら四塩化ハフニウム532 mg (1.66 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら18時間攪拌したところ、橙色スラリーが得られた。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をグローブボックス内に持ち込み、ヘキサンで抽出した。減圧下で溶媒を留去して得られた固体に少量のヘキサンおよびジエチルエーテルを加え、-20℃で放置したところ橙色固体が析出した。この固体を濾別して採取し、少量のヘキサンで洗浄した後減圧下で乾燥することにより、橙色固体として[ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 1.27 g (1.29 mmol、77.7%)を得た。[ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルおよびFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.02 (s, 2H), 7.55-7.43 (m, 4H), 6.28 (s, 2H), 6.19 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 5.48 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 3.72 (s, 6H), 2.35 (s, 6H), 2.16 (s, 6H), 1.7-1.5 (br m, 8H), 1.46 (s, 6H), 1.40 (s, 6H), 0.98 (s, 6H), 0.86 (s, 6H)
FD-MSスペクトル: M/z 980 (M
+)
【0198】
  [合成例6]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) 6,6-ビス(4-メトキシフェニル)フルベンの合成
  窒素雰囲気下、500 ml三口フラスコにリチウムシクロペンタジエニド 8.28 g (115 mmol)および脱水THF 200 mlを加えた。氷浴で冷却しながらDMI 13.6 g (119 mmol)を添加し、室温で30分間攪拌した。その後4,4'-ジメトキシベンゾフェノン 25.3 g (105 mmol)を加え、加熱還流下で1週間攪拌した。氷浴で冷却しながら水 100 mlを徐々に添加し、更にジクロロメタン 200 mlを加えて室温で30分間攪拌した。得られた二層の溶液を500 ml分液漏斗に移し、有機層を水 200 mlで3回洗った。無水硫酸マグネシウムで30分間乾燥した後、減圧下で溶媒を留去して橙褐色固体を得た。シリカゲルクロマトグラフ(700 g、ヘキサン:酢酸エチル = 4:1)による分離を行い、赤色溶液を得た。減圧下で溶媒を留去し、橙色固体として6,6-ビス(4-メトキシフェニル)フルベン 9.32 g (32.1 mmol、30.7%)を得た。6,6-ビス(4-メトキシフェニル)フルベンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.28-7.23 (m, 4H), 6.92-6.87 (m, 4H), 6.59-6.57 (m, 2H), 6.30-6.28 (m, 2H), 3.84 (s, 6H)
【0199】
  (ii) ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、200 ml三口フラスコにオクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレン 1.33 g (3.45 mmol)および脱水t-ブチルメチルエーテル 100 mlを添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.63 M) 2.30 ml (3.75 mmol)を徐々に添加し、室温で4時間攪拌した。6,6-ビス(4-メトキシフェニル)フルベン 0.909 g (3.13 mmol)を添加した後、40時間過熱還流を行った。氷浴で冷却しながら水 50 mlおよびジエチルエーテル 50 mlを徐々に添加し、得られた溶液を500 ml分液漏斗に移した。数回振った後水層を分離し、有機層を水 100 mlで3回、飽和食塩水 100 mlで1回洗った。無水硫酸マグネシウムで30分間乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。シリカゲルクロマトグラフ(150 g、ヘキサン:酢酸エチル = 19:1)による分離を行い、無色の溶液を得た。減圧下で溶媒を留去し、淡黄色固体としてビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 2.06 g (3.04 mmol、97.3%)を得た。ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの同定はFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
FD-MSスペクトル: M/z 676 (M
+)
【0200】
  (iii) [ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 1.06 g (1.57 mmol)、脱水トルエン 40 mlおよび脱水THF 270 μl (3.33 mmol)を順次添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.64 M) 2.00 ml (3.28 mmol)を徐々に添加し、45℃で5時間攪拌したところ赤色溶液が得られた。減圧下で溶媒を留去し、脱水ジエチルエーテル 40 mlを添加して再び赤色溶液とした。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながら四塩化ハフニウム・二ジエチルエーテル錯体 718 mg (1.53 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら17時間攪拌したところ、橙色スラリーが得られた。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をグローブボックス内に持ち込み、ヘキサンで洗浄した後ジクロロメタンで抽出した。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をトルエンに溶解し、ヘキサンを添加した後減圧下で少しずつ溶媒を留去したところ橙色固体が析出した。この固体を濾別して採取し、ヘキサンで洗浄した後減圧下で乾燥することにより、橙色固体として[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 984 mg (1.06 mmol、69.4%)を得た。[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルおよびFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.02 (s, 2H), 7.83-7.69 (m, 4H), 6.98-6.85 (m, 4H), 6.27 (s, 2H), 6.20 (t, J = 2.6 Hz,2H), 5.50 (t, J = 2.6 Hz,2H), 3.79 (s, 6H), 1.7-1.5 (br m, 8H), 1.46 (s, 6H), 1.40 (s, 6H), 0.98 (s, 6H), 0.86 (s, 6H)
FD-MSスペクトル: M/z 924 (M
+)
【0201】
  [比較合成例1]
[ビス(3-クロロフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) [ビス(3-クロロフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス(3-クロロフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 568 mg (829 μmol)、脱水ジエチルエーテル 30 mlを添加した。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.59 M) 1.2 ml (1.9 mmol)を徐々に添加し、室温で6時間攪拌した。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながら四塩化ハフニウム265 mg (826 μmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌したところ、橙色スラリーが得られた。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をグローブボックス内に持ち込み、ヘキサンで抽出した。減圧下で溶媒を留去して得られた固体に少量のヘキサンを加え、-20℃で放置したところ黄色固体が析出した。この固体を濾別して採取し、少量のヘキサンで洗浄した後減圧下で乾燥することにより、黄色固体として[ビス(3-クロロフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 150 mg (161 μmol、19.4%)を得た。[ビス(3-クロロフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルおよびFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.73-7.68 (m, 2H), 7.60-7.57 (m, 1H), 7.52-7.45 (m, 2H), 7.44-7.40 (m, 1H), 7.38-7.32 (m, 1H), 7.07 (td, J = 7.8 Hz, J = 5.4 Hz, 1H), 6.96-6.91 (m, 2H), 5.92-5.85 (m, 4H), 5.16-5.09 (m, 2H), 1.4-1.2 (br m, 8H), 1.11 (s, 6H), 1.06 (s, 3H), 1.04 (s, 3H), 0.68 (s, 3H) 0.61 (s, 3H), 0.52 (s, 3H), 0.50 (s, 3H)
FD-MSスペクトル: M/z 932 (M
+)
【0202】
  [合成例7]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル](シクロペンタジエニル)(テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、100 ml三口フラスコにテトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレン 1.4 g(4.24 mmol)、脱水シクロペンチルメチルエーテル 50 mlを装入した。氷水浴下、1.66 Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液 2.7 ml (4.45 mmol)をゆっくりと滴下し、徐々に室温に戻しながら20時間攪拌した。その後、氷水浴下にし、6,6-ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]フルベン 1.47 g (4.66 mmol)を加え室温で8時間攪拌した。その後反応溶液に塩化アンモニウム飽和水を加え有機層を分離し、水層をジエチルエーテルで抽出した。得られた有機層をあわせて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で1回ずつ洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル](シクロペンタジエニル)(テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 1.8 g (64.0%)を白色粉末として得た。ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル](シクロペンタジエニル)(テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.3 (s), 7.2-6.9 (br), 6.6 (s), 6.6-6.3 (br), 6.5-6.0 (br), 5.2 (s), 2.8 (s), 2.7-2.4 (m), 1.8-1.6 (br), 1.4-1.2 (m)
【0203】
  (ii) [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル](シクロペンタジエニル)(テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 0.8 g (1.24 mmol)、脱水トルエン 30 ml、脱水THF 0.4 gを添加した。ドライアイスバスで冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.66 M) 1.5 ml (2.5 mmol)を徐々に添加し、室温で30分攪拌後、40℃で加熱し、4時間攪拌した。反応溶液を室温に戻した後、溶媒を留去した。得られた固体に脱水ジエチルエーテル 80 mlを添加し、-20℃に冷却後、四塩化ハフニウム 0.38 g (1.20 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌した。その後溶媒を留去し固体を脱水ヘキサンで洗浄後、脱水ジエチルエーテルで抽出した。再度濃縮した後、脱水ジエチルエーテルで洗浄し黄色固体として[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.60 g (54.2%)を得た。[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.03 (s, 2H), 7.65-7.58 (m, 4H), 6.73-6.66 (m, 4H), 6.20 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 6.08 (s, 2H), 5.60 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 2.91 (s, 12H), 2.51-2.49 (m, 4H), 1.71-1.66 (m, 8H), 1.47 (s, 6H), 1.40 (s, 6H)
【0204】
  [合成例8]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(テトラメチルドデカヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、200 ml三口フラスコにテトラメチルドデカヒドロジベンゾフルオレン 2.40 g (7.26 mmol)および脱水シクロペンチルメチルエーテル 80 mlを添加した。塩化ナトリウム/氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.64 M) 4.70 ml (7.71 mmol)を徐々に添加し、その後徐々に室温まで昇温しながら16時間攪拌した。6,6-ビス(4-メトキシフェニル)フルベン 1.96 g (6.75 mmol)を添加した後、室温で4時間攪拌した。氷浴で冷却しながら水 100 mlを徐々に添加し、得られた溶液を300 ml分液漏斗に移した。ジクロロメタン 100 mlを加えて数回振った後水層を分離し、有機層を水 100 mlで3回洗った。無水硫酸マグネシウムで30分間乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。得られた固体をジエチルエーテルで洗浄した後減圧下で乾燥し、白色固体としてビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(テトラメチルドデカヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 3.99 g (6.43 mmol、95.3%)を得た。ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(テトラメチルドデカヒドロジベンゾフルオレニル)メタンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.34 (s), 7.09 (br s), 6.63 (br s), 6.40-6.38 (m), 6.27-6.23 (m), 5.26-5.22 (m), 3.72 (s), 2.97 (br s), 2.82 (br s), 2.65-2.42 (m), 1.74-1.58 (m), 1.27-1.17 (m)
【0205】
  (ii) [ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、300 mlシュレンク管にビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(テトラメチルドデカヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 5.07 g (8.16 mmol)、脱水トルエン 120 mlおよび脱水THF 1.38 ml (17.0 mmol)を順次添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.64 M) 10.4 ml (17.1 mmol)を徐々に添加し、45℃で5時間攪拌したところ赤色溶液が得られた。減圧下で溶媒を留去し、脱水ジエチルエーテル 200 mlを添加して再び赤色溶液とした。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながら四塩化ハフニウム2.47 g (7.70 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌したところ、橙色スラリーが得られた。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をグローブボックス内に持ち込み、ジエチルエーテルで洗浄した後ジクロロメタンで抽出した。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をトルエンに溶解し、ヘキサンを添加した後減圧下で少しずつ溶媒を留去したところ橙色固体が析出した。この固体を濾別して採取し、ヘキサンで洗浄した後減圧下で乾燥することにより、橙色固体として[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 4.12 g (4.75 mmol、61.6%)を得た。[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.05 (s, 2H), 7.77-7.64 (m, 4H), 6.93-6.83 (m, 4H), 6.22 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 5.99 (s, 2H), 5.58 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 3.79 (s, 6H), 2.6-2.4 (br m, 4H), 1.8-1.6 (br m, 8H), 1.47 (s, 6H), 1.41 (s, 6H)
【0206】
  [合成例9]
[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) 3,3',4,4'-テトラメトキシベンゾフェノンの合成
  300 ml三口フラスコに1,2-ジメトキシベンゼン 17.3 g (125.2 mmol)、ポリ燐酸 200 mlを添加し室温で攪拌した。さらに、3,4-ジメトキシ安息香酸  22.8 g (125.2 mmol)を添加後、100℃で加熱し、6時間攪拌した。その後、反応物を水に添加し、不溶物をろ過した。得られた固体をエタノールで洗浄し3,3',4,4'-テトラメトキシベンゾフェノン26.2 g (69%)を白色粉末として得た。3,3',4,4'-テトラメトキシベンゾフェノンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.42 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 7.36 (dd, J = 8.2, 2.0 Hz, 2H), 6.89 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 3.95 (s, 6H), 3.93 (s, 6H)
【0207】
  (ii) 6,6-ビス(3,4-ジメトキシフェニル)フルベンの合成
  窒素雰囲気下、200 ml三口フラスコにシクロペンタジエンナトリウム塩 1.74 g (19.8 mmol)、と脱水THF 100 mlを装入した。氷水浴下、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン 3.0 ml (27.3 mmol)と3,3',4,4'-テトラメトキシベンゾフェノン 4.65 g (15.38 mmol)を添加し、60℃の加熱還流下で3日間攪拌した。その後反応溶液に塩酸水溶液を加え有機層を分離し、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で1回ずつ洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた固体をカラムクロマトグラフィーで精製後、6,6-ビス(3,4-ジメトキシフェニル)フルベン 3.0 g (56%)を橙色粉末として得た。6,6-ビス(3,4-ジメトキシフェニル)フルベンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 6.89-6.87 (m, 6H), 6.59 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 6.32 (d, J = 6.6 Hz, 2H), 3.93 (s, 6H), 3.82 (s, 6H)
【0208】
  (iii) ビス(3,4-ジメトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、100 ml三口フラスコに2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレン 1.5 g (4.89 mmol)、脱水シクロペンチルメチルエーテル 30 mlを装入した。氷水浴下、1.66 Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液 3.1 ml (5.14 mmol)をゆっくりと滴下し、徐々に室温に戻しながら20時間攪拌した。その後、氷水浴下にし、6,6-ビス(3,4-ジメトキシフェニル)フルベン 1.71 g (4.9 mmol)を加え室温で20時間攪拌した。その後反応溶液を塩酸水溶液でクエンチし、ジエチルエーテルで抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で1回ずつ洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた固体をメタノールで洗浄し、ビス(3,4-ジメトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタン 1.9 g (58.0%)を白色粉末として得た。ビス(3,4-ジメトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.4 (s), 7.2-6.3 (br), 5.2(s), 3.7 (br), 3.5-3.0 (br), 2.3 (s), 1.3 (s)
【0209】
  (iv) [ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス(3,4-ジメトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタン 0.8 g (1.22 mmol)、脱水トルエン 30 ml、脱水THF 0.4 gを添加した。ドライアイスバスで冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.66 M) 1.5 ml (2.45 mmol)を徐々に添加し、室温で30分攪拌後、40℃で加熱し、4時間攪拌した。反応溶液を室温に戻した後、溶媒を留去した。得られた固体に脱水ジエチルエーテル80 mlを添加し、-20℃に冷却後、四塩化ハフニウム 0.38 g (1.20 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌した。その後溶媒を留去し固体を脱水ヘキサンで洗浄後、脱水ジエチルエーテルおよび脱水ジクロロメタンで抽出した。再度濃縮した後、脱水ジエチルエーテルで洗浄し黄色固体として[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.62 g (56.4%)を得た。[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.06 (d, J = 2.3 Hz, 2H), 7.46-7.28 (m, 4H), 6.91-6.83 (m, 2H), 6.28-6.27 (m, 2H), 6.17 (t, J = 10.1 Hz, 2H), 5.68-5.60 (m, 2H), 3.90-3.87 (m, 9H), 3.62 (s, 3H), 2.30 (s, 6H), 1.49 (s, 18H)
【0210】
  [合成例10]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、100 ml三口フラスコに2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレン 1.2 g(3.92 mmol)、脱水シクロペンチルメチルエーテル 40 mlを装入した。氷水浴下、1.66 Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液 2.5 ml (4.11 mmol)をゆっくりと滴下し、徐々に室温に戻しながら20時間攪拌した。その後、氷水浴下にし、6,6-ビス(4-メトキシフェニル)フルベン 1.25 g (4.31 mmol)を加え室温で4時間攪拌した。その後反応溶液を塩酸水溶液でクエンチし、ジエチルエーテルで抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で1回ずつ洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた固体をヘキサンで洗浄し、ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタン 1.7 g (74%)を白色粉末として得た。ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.43 (s), 7.12 (s), 6.68 (br s), 6.32 (br s), 5.22 (s), 3.73 (s), 2.97 (br s), 2.84 (br s), 2.32 (s), 1.38 (s)
【0211】
  (ii) [ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタン 0.8 g (1.22 mmol)、脱水トルエン 20 ml、脱水THF 0.5 gを添加した。ドライアイスバスで冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.66 M) 1.7 ml (2.75 mmol)を徐々に添加し、室温で30分攪拌後、40℃で加熱し、4時間攪拌した。反応溶液を室温に戻した後、溶媒を留去した。得られた固体に脱水ジエチルエーテル 30 mlを添加し、-20℃に冷却後、四塩化ハフニウム 0.41 g (1.28 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌した。その後溶媒を留去し固体を脱水ヘキサンで洗浄後、脱水ジエチルエーテルおよび脱水ジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン溶液を再度濃縮した後、脱水ジエチルエーテルで洗浄し黄色固体として[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.70 g (79.1%)を得た。[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.05 (s, 2H), 7.80-7.66 (m, 4H), 6.96-6.84 (m, 4H), 6.25 (t, J = 2.8 Hz, 2H), 6.12 (s, 2H), 5.61 (t, J = 2.8 Hz, 2H), 3.80 (s, 6H), 2.29 (s, 6H), 1.49 (s, 18H)
【0212】
  [合成例11]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、100 ml三口フラスコに2,3,6,7-テトラメチルフルオレン 500 mg (2.25 mmol)および脱水t-ブチルメチルエーテル 40 mlを添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.63 M) 1.45 ml (2.36 mmol)を徐々に添加し、室温で18時間攪拌した。6,6-ビス(4-メトキシフェニル)フルベン 591 mg (2.03 mmol)を添加した後、3日間過熱還流を行った。氷浴で冷却しながら水 50 mlを徐々に添加し、得られた溶液を300 ml分液漏斗に移した。ジクロロメタン 50 mlを加えて数回振った後水層を分離し、有機層を水 50 mlで3回洗った。無水硫酸マグネシウムで30分間乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。得られた固体を少量のジエチルエーテルで洗浄し、白色固体を得た。更に、洗浄液の溶媒を減圧下で留去し、得られた固体を少量のジエチルエーテルで洗浄して白色固体を採取し、先に得た白色固体と合わせた。この固体を減圧下で乾燥し、ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)メタン 793 mg (1.55 mmol、76.0%)を得た。ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)メタンの同定はFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
FD-MSスペクトル: M/z 512 (M
+)
【0213】
  (ii) [ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)メタン 272 mg (0.531 mmol)、脱水トルエン 20 mlおよびTHF 90 μl (1.1 mmol)を順次添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.63 M) 0.68 ml (1.1 mmol)を徐々に添加し、45℃で5時間攪拌したところ赤色溶液が得られた。減圧下で溶媒を留去し、脱水ジエチルエーテル 20 mlを添加して再び赤色溶液とした。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながら四塩化ハフニウム 164 mg (0.511 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌したところ、黄色スラリーが得られた。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をグローブボックス内に持ち込み、ヘキサンで洗浄した後ジクロロメタンで抽出した。減圧下で溶媒を留去して得られた固体を少量のジクロロメタンに溶解し、ヘキサンを加えて-20℃で再結晶した。析出した固体を採取し、ヘキサンで洗浄した後減圧下で乾燥することにより、黄色固体として[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 275 mg (0.362 mmol、70.8%)を得た。[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルおよびFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.87 (s, 2H), 7.80-7.66 (m, 4H), 6.94-6.83 (m, 4H), 6.24 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 6.15 (s, 2H), 5.65 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 3.80 (s, 6H), 2.47 (s, 6H), 2.05 (s, 6H)
FD-MSスペクトル: M/z 760 (M
+)
【0214】
  [合成例12]
[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、100 ml三口フラスコに2,7-ジ-t−ブチルフルオレン 1.6 g (5.8 mmol)、脱水THF 80 mlを装入した。氷水浴下、1.56 Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液 3.9 ml (6.1 mmol)をゆっくりと滴下し、徐々に室温に戻しながら4時間攪拌した。その後、氷水浴下にし、6,6-ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)フルベン 2.30 g (5.8 mmol)を加え室温で20時間攪拌した。その後反応溶液に塩化アンモニウム飽和水を加え有機層を分離し、水層をジエチルエーテルで抽出した。得られた有機層をあわせて飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で1回ずつ洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた固体をメタノールで洗浄後、ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタン 1.3 g (32.6%)を黄土色粉末として得た。ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.5-7.0 (br), 6.7-6.5 (br), 6.5-6.0 (br), 5.30 (s), 3.9-3.7 (br),3.3-2.9 (br),1.2 -1.0 (s)
【0215】
  (ii) [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス(4-N-モルフォリニルフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタン 0.8 g (1.2 mmol)、脱水トルエン 30 ml、脱水THF 0.5 gを添加した。ドライアイスバスで冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.58 M) 1.5 ml (2.4 mmol)を徐々に添加し、室温で30分攪拌後、40℃で加熱し、4時間攪拌した。反応溶液を室温に戻した後、溶媒を留去した。得られた固体に脱水ジエチルエーテル 50 mlを添加し、-20℃に冷却後、四塩化ハフニウム 0.381 g (1.2 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌した。その後溶媒を留去し脱水ヘキサン及び脱水ジエチルエーテルで洗浄後、脱水ジクロロメタンで抽出した。再度濃縮した後、脱水ジエチルエーテルで洗浄し黄色固体として[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.64 g (58%)を得た。[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm  7.99 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.82-7.67 (m, 4H), 7.54 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 6.96-6.84 (m, 4H), 6.44 (s, 2H), 6.25 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 5.60 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 3.83 (t, J = 4.8 Hz, 8H), 3.12 (t, J = 4.8 Hz, 8H), 1.05 (s, 18H)
【0216】
  [比較合成例2]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) [ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス(4-メチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタン 684 g (1.27 mmol)、脱水ジエチルエーテル 50 mlを添加した。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.63 M) 1.7 ml (2.8 mmol)を徐々に添加し、室温で17時間攪拌した。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながら四塩化ハフニウム 406 mg (1.27 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌したところ、橙色スラリーが得られた。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をグローブボックス内に持ち込み、ジエチルエーテルで抽出した。減圧下で溶媒を留去して得られた固体に少量の塩化メチレン、その後にヘキサンを加え、-20℃で放置したところ黄色固体が析出した。この固体を濾別して採取し、少量のヘキサンで洗浄した後減圧下で乾燥することにより、黄色固体として[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 131 mg (167 μmol、13.2%)を得た。[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルおよびFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.99 (d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.80 (dd, J = 8.0 Hz, 2.2 Hz, 2H), 7.73 (dd, J = 8.0 Hz, 2.2 Hz, 2H), 7.54 (dd, J = 8.9 Hz, 1.6 Hz, 2H), 7.22 (br d, J = 8.9 Hz, 2H), 7.14 (br d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.36 (d, J = 0.8 Hz, 2H) 6.26 (t, J = 2.7 Hz, 2H), 5.60 (t, J = 2.7 Hz, 2H), 2.32 (s, 6H), 1.03 (s, 18H)
FD-MSスペクトル: M/z 784 (M
+)
【0217】
  [合成例13]
[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) ビス(3,4-ジメトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチルフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、100 ml三口フラスコに2,7-ジメチルフルオレン 1.0 g (5.15 mmol)、脱水シクロペンチルメチルエーテル 30 mlを装入した。氷水浴下、1.66 Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液 3.3 ml (5.4 0mmol)をゆっくりと滴下し、徐々に室温に戻しながら20時間攪拌した。その後、氷水浴下にし、6,6-ビス(3,4-ジメトキシフェニル)フルベン 1.80 g (5.15 mmol)を加え室温で8時間攪拌した。その後反応溶液を塩酸水溶液でクエンチし、ジエチルエーテルで抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で1回ずつ洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた固体を少量のジエチルエーテルで洗浄し、ビス(3,4-ジメトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチルフルオレニル)メタン 1.7 g (62%)を白色粉末として得た。ビス(3,4-ジメトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチルフルオレニル)メタン同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.3 (br), 7.0-6.8 (br), 6.7-6.5 (br), 6.4-6.2 (br), 5.3 (s), 3.8 (bs), 3.7-3.5 (br), 3.1 (s), 2.2 (s)
【0218】
  (ii) [ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、50 mlシュレンク管にビス(3,4-ジメトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチルフルオレニル)メタン 0.8 g (1.47 mmol)、脱水トルエン 30 ml、脱水THF 0.5 gを添加した。ドライアイスバスで冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.66 M) 1.8 ml (2.94 mmol)を徐々に添加し、室温で30分攪拌後、40℃で加熱し、4時間攪拌した。反応溶液を室温に戻した後、溶媒を留去した。得られた固体に脱水ジエチルエーテル80 mlを添加し、-20℃に冷却後、四塩化ハフニウム 0.38 g (1.20 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌した。その後溶媒を留去し固体を脱水ジエチルエーテルおよび脱水ジクロロメタンで抽出後、溶媒を留去し得られた固体を少量の脱水ジエチルエーテルおよび脱水ジクロロメタンで洗浄し黄色固体として[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.34 g (29%)を得た。[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl3): δ/ppm 7.93 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.41-7.22 (m, 6H), 6.82 (dd, J = 15.1, 8.6 Hz, 2H), 6.25-6.20 (m, 4H), 5.69-5.62 (m, 2H), 3.85-3.82 (m, 9H), 3.58 (s, 3H), 2.10 (s, 6H)
【0219】
  [合成例14]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチルフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、100 ml三口フラスコに2,7-ジメチルフルオレン 1.0 g (5.15 mmol)、脱水シクロペンチルメチルエーテル 30 mlを装入した。氷水浴下、1.66 Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液 3.3 ml (5.40 mmol)をゆっくりと滴下し、徐々に室温に戻しながら20時間攪拌した。その後、-20℃に冷却し、6,6-ビス(4-メトキシフェニル)フルベン 1.5 g (5.17 mmol)を加え室温で8時間攪拌した。その後反応溶液を塩酸水溶液でクエンチし、ジエチルエーテルで抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で1回ずつ洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた固体を少量のヘキサンで洗浄し、ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチルフルオレニル)メタン 2.1 g (83%)を白色粉末として得た。ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチルフルオレニル)メタンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm  7.31 (d, J = 7.6 Hz), 7.10 (br s), 6.96 (d, J = 7.6 Hz), 6.84 (br s), 6.62 (br s), 6.41 (s), 6.30-6.24 (br m), 5.29 (s), 3.73 (br s), 3.00 (br s), 2.83 (br s), 2.21 (s), 2.16 (s)
【0220】
  (ii) [ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、50 mlシュレンク管に。ビス(4-メトキシフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチルフルオレニル)メタン 0.8 g (1.65 mmol)、脱水トルエン 30 ml、脱水THF 0.5 gを添加した。ドライアイスバスで冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.66 M) 2.1 ml (3.38 mmol)を徐々に添加し、室温で30分攪拌後、40℃で加熱し、4時間攪拌した。反応溶液を室温に戻した後、溶媒を留去した。得られた固体に脱水ジエチルエーテル 80 mlを添加し、-20℃に冷却後、四塩化ハフニウム 0.527 g (1.65 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌した。その後溶媒を留去し固体を脱水ジエチルエーテルで洗浄後、脱水ジクロロメタンで抽出し、溶媒を留去し得られた固体を少量の脱水ジエチルエーテル洗浄し黄色固体として[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.66 g (55%)を得た。[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm  7.97 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.80-7.64 (m, 4H), 7.32 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 6.96-6.83 (m, 4H), 6.29 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 6.18 (s, 2H), 5.68 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 3.80 (s, 6H), 2.14 (s, 6H)
【0221】
  [比較合成例3]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) ビス(4-メチルフェニル)(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチルフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、200 ml三口フラスコに2,7-ジメチルフルオレン 876 mg (4.51 mmol)、脱水THF 20 mlを添加した。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.63 M) 3.0 ml (4.9 mmol)を徐々に添加し、室温で4時間攪拌した。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながら、THF 25 mlに溶解させた6,6-ビス(4-メチルフェニル)フルベン 1.28 g (4.96 mmol)溶液を添加し、室温まで徐々に昇温しながら23時間攪拌したところ、橙色スラリーが得られた。塩化アンモニウム飽和水溶液100 ml、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液100 ml、次いで塩化ナトリウム飽和水溶液100 mlで有機相を抽出、洗浄洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下で溶媒を留去すると、黄色固体が得られた。得られた固体をヘキサンおよびメタノールで洗浄し減圧下で乾燥することにより、黄色粉末としてビス(4-メチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチルフルオレニル)メタン 880 mg (1.94 mmol、43.1%)を得た。ビス(4-メチルフェニル)(シクロペンタジエニル)( 2,7-ジメチルフルオレニル)メタンの同定はFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
FD-MSスペクトル: M/z 453 (M
+)
【0222】
  (ii) [ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管に4,4'-ジトリル(シクロペンタジエニル)(2,7-ジメチルフルオレニル)メタン 843 mg (1.86 mmol)、脱水ジエチルエーテル 50 mlを添加した。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.59 M) 2.5 ml (4.0 mmol)を徐々に添加し、室温で24時間攪拌した。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながら四塩化ハフニウム594 mg (1.86 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら19時間攪拌したところ、橙色スラリーが得られた。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をグローブボックス内に持ち込み、塩化メチレンで抽出した。減圧下で溶媒を留去して得られた固体に少量の塩化メチレンおよびヘキサンを加え、-20℃で放置したところ黄色固体が析出した。この固体を濾別して採取し、少量のヘキサンで洗浄した後減圧下で乾燥することにより、黄色固体として[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 670 mg (957 μmol、51.6%)を得た。[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルおよびFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.96 (d, J = 8.6 Hz, 2H), 7.76 (dd, J = 8.1 Hz, 2.4 Hz, 2H), 7.67 (dd, J = 7.8 Hz, 1.9 Hz, 2H), 7.31 (dd, J = 8.6 Hz, 1.4 Hz, 2H), 7.20 (br d, J = 7.8 Hz, 2H), 7.10 (br d, J = 7.8 Hz, 2H), 6.28 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 6.15 (br s, 2H), 5.68 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 2.33 (s, 6H), 2.12 (s, 6H)
FD-MSスペクトル: M/z 700 (M
+)
【0223】
  [合成例15]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル](シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、100 ml三口フラスコに3,6-ジ-t-ブチルフルオレン 867 mg (3.12 mmol)および脱水t-ブチルメチルエーテル 50 mlを添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.59 M) 2.10 ml (3.34 mmol)を徐々に添加し、その後室温で19時間攪拌した。6,6-ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]フルベン 988 mg (3.12 mmol)を添加した後、2日間加熱還流を行った。氷浴で冷却しながら水 50 mlを徐々に添加し、得られた二層の溶液を300 ml分液漏斗に移した。ジエチルエーテル 100 mlを加えて数回振った後水層を除き、有機層を水 50 mlで3回、飽和食塩水 50 mlで1回洗った。無水硫酸マグネシウムで30分間乾燥した後、減圧下で溶媒を留去して褐色固体を得た。ヘキサン中で再結晶を行い、白色固体としてビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル](シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタン 1.07 g (1.81 mmol、58.0%)を得た。ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル](シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタンの同定はFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
FD-MSスペクトル: M/z 594 (M
+)
【0224】
  (ii) [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル](シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタン 501 mg (841 μmol)、脱水トルエン 30 mlおよび脱水THF 0.14 ml (1.7 mmol)を順次添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.59 M) 1.10 ml (1.75 mmol)を徐々に添加し、45℃で5時間攪拌したところ赤色溶液が得られた。減圧下で溶媒を留去し、脱水ジエチルエーテル 30 mlを添加して再び赤色溶液とした。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながら四塩化ハフニウム235 mg (735 μmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌した。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をグローブボックス内に持ち込み、ヘキサンで洗浄した後ジクロロメタンで抽出した。減圧下で溶媒を留去して濃縮し、少量のヘキサンを添加した後、-20℃で再結晶を行った。析出した固体を少量のヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥して黄色固体として[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 459 mg (545 μmol、74.2%)を得た。[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルおよびFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.04 (d, J = 1.3 Hz, 2H), 7.70-7.60 (m, 4H), 7.08-7.04 (m, 2H), 6.72-6.69 (m, 4H), 6.52-6.48 (m, 2H), 6.24 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 5.68 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 2.93 (s, 12H), 1.40 (s, 18H)
FD-MSスペクトル: M/z 842 (M
+)
【0225】
  [比較合成例4]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) ビス(4-メチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t−ブチルフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下で200 ml三口フラスコに3,6-ジ-t-ブチルフルオレン 2.50 g (8.98 mmol)および脱水THF 150 mlを添加し撹拌した。この溶液を-20℃に冷却しながら、n-ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.57 M) 5.9 ml (9.26 mmol)を徐々に添加し、その後室温で14時間攪拌し、得られた溶液を再度-20℃に冷却した後、6,6-ビス(4-メチルフェニル)フルベン 2.78 g (10.76 mmol)のTHF溶液を滴下した。その後室温で14時間攪拌し、その後反応溶液を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、ジエチルエーテルで抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で1回ずつ洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた固体をメタノールで洗浄し、ビス(4-メチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t−ブチルフルオレニル)メタン 3.45 g (72%)を白色固体として得た。ビス(4-メチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t−ブチルフルオレニル)メタンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.5-6.7 (m),5.38 (s), 3.0-2.8 (br), 2.3 (br),1.3 (s)
【0226】
  (ii) [ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、50 mlシュレンク管にビス(4-メチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t−ブチルフルオレニル)メタン 0.565 g (1.05 mmol)、脱水トルエン 10 ml、脱水THF 0.3 gを添加した。ドライアイスバスで冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.66 M) 1.3 ml (2.11 mmol)を徐々に添加し、室温で30分攪拌後、40℃で加熱し、4時間攪拌した。反応溶液を室温に戻した後、溶媒を留去した。得られた固体に脱水ジエチルエーテル 80 mlを添加し、-20℃に冷却後、四塩化ハフニウム 0.318 g (1.0 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌した。その後溶媒を留去し固体を脱水ジエチルエーテル、脱水ジクロロメタンで抽出し、溶媒を留去し得られた固体を少量の脱水ジエチルエーテル洗浄し黄色固体として[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.32 g (38%)を得た。[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.05 (d, J = 1.0 Hz, 2H), 7.76-7.70 (m, 4H), 7.19-7.10 (m, 4H), 7.07 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.39 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.25 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 5.67 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 2.32 (s, 6H), 1.40 (s, 18H)
【0227】
  [比較合成例5]
[ビス(4-クロロフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) [ビス(4-クロロフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、50 mlシュレンク管にビス(4-クロロフェニル)(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタン 0.50 g (0.87 mmol)、脱水トルエン 20 mlおよび脱水THF 0.4 gを添加した。ドライアイスバスで冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液(1.67 M) 1.1 ml (1.73 mmol)を徐々に添加し、室温で30分攪拌後、40℃で加熱し、4時間攪拌した。反応溶液を室温に戻した後、溶媒を留去した。得られた固体に脱水ジエチルエーテル 80 mlを添加し、-20℃に冷却後、四塩化ハフニウム 0.308 g (0.96 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌した。その後溶液をろ過し、濃縮乾固後、固体を脱水ヘキサンで抽出し、溶媒を留去した。得られた固体を少量の脱水ジエチルエーテルで洗浄し、黄色固体として[ビス(4-クロロフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.23 g (32%)を得た。[ビス(4-クロロフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。
以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.07 (s, 2H), 7.88-7.73 (m, 4H), 7.44-7.31 (m, 4H), 7.12 (dd, J = 9.2, 2.0 Hz, 2H), 6.35 (d, J = 9.2 Hz, 2H), 6.28 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 5.63 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 1.41 (s, 18H)
【0228】
  [比較合成例6]
[ジフェニルメチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
(i) ジフェニル(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタンの合成
  窒素雰囲気下、200 ml三口フラスコに3,6-ジ-t-ブチルフルオレンリチウム塩 7.0 g (24.6 mmol)、脱水THF 100 mlを装入した。-20℃に冷却し、1.62 Mのn-ブチルリチウムヘキサン溶液 16.6 ml (26.9 mmol)をゆっくりと滴下し、徐々に室温に戻しながら20時間攪拌した。その後、-20℃に冷却し6,6-ジフェニルフルベン 6.0 g (26.1 mmol)を加え室温で1時間攪拌した。その後反応溶液を塩酸水溶液でクエンチし、ジエチルエーテルで抽出した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で1回ずつ洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を留去した。得られた固体をメタノールで洗浄し、ジフェニル(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタン 10.2 g (82%)を白色粉末として得た。ジフェニル(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタンの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 7.5 (s), 7.2-6.9 (br), 6.4-6.0 (br), 5.4 (br), 3.2-2.8 (br), 1.3 (s)
【0229】
  (ii) [ジフェニルメチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、150 mlシュレンク管にジフェニル(シクロペンタジエニル)(3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)メタン 3.0 g (5.9 mmol)、脱水ジエチルエーテル 80 mlを添加した。ドライアイスバスで冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.63 M) 7.3ml (11.8 mmol)を徐々に添加し、室温で24時間攪拌した。その後溶媒を留去し得られた固体に脱水ヘキサン 100 mlを添加し、-20℃に冷却後、四塩化ハフニウム 1.76 g (5.5 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌した。その後溶媒を留去し固体を脱水ヘキサンおよび脱水ジエチルエーテルで洗浄後、脱水ジクロロメタンで抽出し、溶媒を留去し得られた固体を少量の脱水ジエチルエーテル洗浄し黄色固体として[ジフェニルメチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 1.66 g (37%)を得た。[ジフェニルメチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm  8.07 (s, 2H), 7.91-7.86 (m, 4H), 7.38-7.30 (m, 6H), 7.07 (dd, J = 9.2, 1.5 Hz, 2H), 6.34 (dd, J = 9.2, 1.5 Hz, 2H), 6.27 (t, J = 2.8 Hz, 2H), 5.68 (t, J = 2.8 Hz, 2H), 1.40 (s, 18H)
【0230】
  [合成例16]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリドの合成
  (i) [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、100 mlシュレンク管にビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル](シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 1.52 g (2.17 mmol)、脱水トルエン 50 mlおよび脱水THF 0.37 ml (4.6 mmol)を順次添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.64 M) 2.80 ml (4.59 mmol)を徐々に添加し、45℃で5時間攪拌したところ赤色溶液が得られた。減圧下で溶媒を留去し、脱水ジエチルエーテル 50 mlを添加して再び赤色溶液とした。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながら四塩化ジルコニウム 466 mg (2.00 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら16時間攪拌したところ、赤色スラリーが得られた。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をグローブボックス内に持ち込み、ヘキサンで洗浄した後ジクロロメタンで抽出した。減圧下で溶媒を留去して濃縮し、少量のヘキサンを加えたところ固体が析出したのでこれを採取した。この固体をヘキサンで洗浄し、減圧下で乾燥することにより、赤色固体として[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリド 750 mg (0.869 mmol、43.5%)を得た。[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.02 (s, 2H), 7.73-7.61 (m, 4H), 6.80-6.68 (m, 4H), 6.30 (s, 2H), 6.23 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 5.53 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 2.90 (s, 12H), 1.7-1.5 (br m, 8H), 1.46 (s, 6H), 1.39 (s, 6H), 0.98 (s, 6H), 0.84 (s, 6H)
【0231】
  [比較合成例7]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  (i) [ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの合成
  窒素雰囲気下、200 mlシュレンク管にビス(4-メチルフェニル)(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)メタン 3.07 g (4.76 mmol)、脱水トルエン 80 mlおよび脱水THF 800 μl (9.9 mmol)を順次添加した。氷浴で冷却しながらn-ブチルリチウム/ヘキサン溶液 (1.65 M) 6.00 ml (9.90 mmol)を徐々に添加し、45℃で5時間攪拌したところ赤色溶液が得られた。減圧下で溶媒を留去し、脱水ジエチルエーテル 100 mlを添加して再び赤色溶液とした。メタノール/ドライアイス浴で冷却しながら四塩化ハフニウム1.43 g (4.46 mmol)を添加し、室温まで徐々に昇温しながら15時間攪拌したところ、橙色スラリーが得られた。減圧下で溶媒を留去して得られた固体をグローブボックス内に持ち込み、ヘキサンで洗浄した後ジクロロメタンで抽出した。減圧下で溶媒を留去して得られた固体を少量のジクロロメタンに溶解し、ヘキサンを添加した後減圧下で少しずつ溶媒を留去したところ橙色固体が析出した。この固体を濾別して採取し、ヘキサンで洗浄した後減圧下で乾燥することにより、橙色固体として[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 3.14 g (3.51 mmol、78.7%)を得た。[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドの同定は
1H NMRスペクトルおよびFD-MSスペクトルにて行った。以下にその測定値を示す。
1H NMRスペクトル(270 MHz, CDCl
3): δ/ppm 8.02 (s, 2H), 7.82-7.69 (m, 4H), 7.25-7.11 (m, 4H), 6.22 (s, 2H), 6.19 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 5.50 (t, J = 2.6 Hz, 2H), 2.32 (s, 6H), 1.7-1.5 (br m, 8H), 1.46 (s, 6H), 1.39 (s, 6H), 0.94 (s, 6H), 0.83 (s, 6H)
FD-MSスペクトル: M/z 892 (M
+)
【0232】
  [実施例1]
[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  充分に窒素置換した内容積2 lのステンレス製オートクレーブにヘプタン850 ml、1-オクテン150 mlを装入し、系内の温度を147℃に昇温した後、エチレンを供給することにより全圧を3 MPa-Gとした。次にトリイソブチルアルミニウム0.3 mmol、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolおよびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.00020 mmolを窒素で圧入し、攪拌回転数を250 rpmにすることにより重合を開始した。その後、エチレンのみを連続的に供給することにより全圧を3 MPa-Gに保ち、150℃で10分間重合を行った。少量のエタノールを系内に添加することにより重合を停止した後、未反応のエチレンをパージした。得られたポリマー溶液を、大過剰のメタノール中に投入することにより、ポリマーを析出させた。ポリマーをろ過により回収し、120℃の減圧下で一晩乾燥した。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体3.1 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.5 mol%、[η] = 6.92 dl/gであった。
【0233】
  [実施例2]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体15.2 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.2 mol%、[η] = 5.48 dl/gであった。
【0234】
  [実施例3]
[ビス(3-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(3-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00020 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00080 mmol用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体14.4 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は13.2 mol%、[η] = 5.30 dl/gであった。
【0235】
  [実施例4]
[ビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00006 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00024 mmol用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体12.0 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.9 mol%、[η] = 5.29 dl/gであった。
【0236】
  [実施例5]
[ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00006 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00024 mmol用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体10.2 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は13.4 mol%、[η] = 5.15 dl/gであった。
【0237】
  [実施例6]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00006 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00024 mmol用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体17.9 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.8 mol%、[η] = 4.73 dl/gであった。
【0238】
  [比較例1]
[ビス(3-クロロフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(3-クロロフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00010 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00040 mmol用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体7.2 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は14.9 mol%、[η] = 4.17 dl/gであった。
【0239】
  [実施例7]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体23.0 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は10.0 mol%、[η] = 6.55 dl/gであった。
【0240】
  [実施例8]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体10.0 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は11.0 mol%、[η] = 6.27 dl/gであった。
【0241】
  [実施例9]
[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体4.8 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.1 mol%、[η] = 6.59 dl/gであった。
【0242】
  [実施例10]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体10.2 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は11.4 mol%、[η] = 5.37 dl/gであった。
【0243】
  [実施例11]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体8.3 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は10.6 mol%、[η] = 5.70 dl/gであった。
【0244】
  [実施例12]
[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00050 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00200 mmol用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体15.6 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は13.0 mol%、[η] = 4.83 dl/gであった。
【0245】
  [比較例2]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによる合成
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体7.9 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は14.0 mol%、[η] = 3.86 dl/gであった。
【0246】
  [実施例13]
[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体2.6 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.6 mol%、[η] = 5.59 dl/gであった。
【0247】
  [実施例14]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体7.0 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.0 mol%、[η] = 5.24 dl/gであった。
【0248】
  [比較例3]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体4.0 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は11.8 mol%、[η] = 4.32 dl/gであった。
【0249】
  [実施例15]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00004 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00016 mmol用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体13.3 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は11.9 mol%、[η] = 4.49 dl/gであった。
【0250】
  [比較例4]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体3.6 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は13.2 mol%、[η] = 3.92 dl/gであった。
【0251】
  [比較例5]
[ビス(4-クロロフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ビス(4-クロロフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00010 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00040 mmol用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体3.5 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は15.2 mol%、[η] = 3.23 dl/gであった。
【0252】
  [比較例6]
[ジフェニルメチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmol の代わりに[ジフェニルメチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00003 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00012 mmol用いた以外は、実施例1と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体2.2 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は13.8 mol%、[η] = 3.74 dl/gであった。
【0253】
  [実施例16]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  充分に窒素置換した内容積2 lのステンレス製オートクレーブにヘプタン300 ml、1-オクテン700 mlを装入し、系内の温度を147℃に昇温した後、エチレンを供給することにより全圧を3 MPa-Gとした。次にトリイソブチルアルミニウム0.3 mmol、[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリド0.00010 mmolおよびMMAO 0.050 mmolを窒素で圧入し、攪拌回転数を250 rpmにすることにより重合を開始した。その後、エチレンのみを連続的に供給することにより全圧を3 MPa-Gに保ち、150℃で10分間重合を行った。少量のエタノールを系内に添加することにより重合を停止した後、未反応のエチレンをパージした。得られたポリマー溶液を、大過剰のメタノール中に投入することにより、ポリマーを析出させた。ポリマーをろ過により回収し、120℃の減圧下で一晩乾燥した。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体30.9 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.5 mol%、[η] = 2.72 dl/gであった。
【0254】
  [比較例7]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリド0.00010 mmolの代わりに[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリド0.00010 mmolを用いた以外は、実施例16と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体29.1 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.6 mol%、[η] = 2.65 dl/gであった。
【0255】
  [実施例17]
[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  充分に窒素置換した内容積2 lのステンレス製オートクレーブにヘプタン850 ml、1-オクテン150 mlを装入し、系内の温度を147℃に昇温した後、水素500 mlを装入し、エチレンを供給することにより全圧を3 MPa-Gとした。次にトリイソブチルアルミニウム0.3 mmol、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmolおよびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.00060 mmolを窒素で圧入し、攪拌回転数を250 rpmにすることにより重合を開始した。その後、エチレンのみを連続的に供給することにより全圧を3 MPa-Gに保ち、150℃で10分間重合を行った。少量のエタノールを系内に添加することにより重合を停止した後、未反応のエチレンをパージした。得られたポリマー溶液を、大過剰のメタノール中に投入することにより、ポリマーを析出させた。ポリマーをろ過により回収し、120℃の減圧下で一晩乾燥した。
【0256】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体9.7 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は11.2 mol%、[η] = 1.66 dl/g、MFR
2 = 1.69 g/10min、MFR
10 = 10.5 g/10min、密度は881 kg/m
3、分子鎖二重結合量(個/1000炭素)はビニル = 0.1、ビニリデン = 0.1、二置換オレフィン = 0.1、三置換オレフィン = 0.1であった。
【0257】
  [実施例18]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00020 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0258】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体27.0 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は11.8 mol%、[η] = 1.76 dl/g、MFR
2 = 1.40 g/10min、MFR
10 = 8.7 g/10min、密度は877 kg/m
3、分子鎖二重結合量(個/1000炭素)はビニル<0.1(検出下限以下)、ビニリデン<0.1(検出下限以下)、二置換オレフィン<0.1(検出下限以下)、三置換オレフィン = 0.1であった。
【0259】
  [実施例19]
[ビス(3-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(3-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00020 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00080 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0260】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体16.8 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.6 mol%、[η] = 1.90 dl/g、MFR
2 = 0.87 g/10min、MFR
10 = 5.4 g/10min、密度は875 kg/m
3であった。
【0261】
  [実施例20]
[ビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00006 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00024 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0262】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体18.7 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.6 mol%、[η] = 1.83 dl/g、MFR
2 = 1.10 g/10min、MFR
10 = 6.8 g/10min、密度は875 kg/m
3であった。
【0263】
  [実施例21]
[ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00006 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00024 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0264】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体19.3 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は13.4 mol%、[η] = 1.78 dl/g、MFR
2 = 1.23 g/10min、MFR
10 = 7.6 g/10min、密度は873 kg/m
3であった。
【0265】
  [実施例22]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00006 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00024 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0266】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体25.5 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.7 mol%、[η] = 1.71 dl/g、MFR
2 = 1.45 g/10min、MFR
10 = 9.3 g/10min、密度は874 kg/m
3であった。
【0267】
  [比較例8]
[ビス(3-クロロフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(3-クロロフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00010 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00040 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0268】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体14.0 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は14.8 mol%、[η] = 1.74 dl/g、MFR
2 = 1.38 g/10min、MFR
10 = 9.4 g/10min、密度は866 kg/m
3であった。
【0269】
  [実施例23]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00003 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00012 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0270】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体11.0 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は10.0 mol%、[η] = 1.90 dl/g、MFR
2 = 0.93 g/10min、MFR
10 = 5.6 g/10min、密度は884 kg/m
3、分子鎖二重結合量(個/1000炭素)はビニル<0.1(検出下限以下)、ビニリデン<0.1(検出下限以下)、二置換オレフィン<0.1(検出下限以下)、三置換オレフィン = 0.1であった。
【0271】
  [実施例24]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00020 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0272】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体22.8 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は10.6 mol%、[η] = 1.80 dl/g、MFR
2 = 1.16 g/10min、MFR
10 = 7.1 g/10min、密度は881 kg/m
3であった。
【0273】
  [実施例25]
[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00020 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00080 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0274】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体17.2 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.4 mol%、[η] = 1.88 dl/g、MFR
2 = 0.80 g/10min、MFR
10 = 4.8 g/10min、密度は876 kg/m
3であった。
【0275】
  [実施例26]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00003 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00012 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0276】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体12.0 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は11.4 mol%、[η] = 1.92 dl/g、MFR
2 = 0.87 g/10min、MFR
10 = 5.4 g/10min、密度は879 kg/m
3であった。
【0277】
  [実施例27]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00020 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0278】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体17.3 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は10.5 mol%、[η] = 1.79 dl/g、MFR
2 = 1.20 g/10min、MFR
10 = 7.2 g/10min、密度は881 kg/m
3、分子鎖二重結合量(個/1000炭素)はビニル<0.1(検出下限以下)、ビニリデン<0.1(検出下限以下)、二置換オレフィン<0.1(検出下限以下)、三置換オレフィン = 0.1であった。
【0279】
  [実施例28]
[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00040 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00160 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0280】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体18.5 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は13.0 mol%、[η] = 2.04 dl/g、MFR
2 = 0.64 g/10min、MFR
10 = 3.8 g/10min、密度は874 kg/m
3であった。
【0281】
  [比較例9]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00005 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00020 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0282】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体14.4 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は13.5 mol%、[η] = 1.84 dl/g、MFR
2 = 1.24 g/10min、MFR
10 = 8.9 g/10min、密度は870 kg/m
3であった。
【0283】
  [実施例29]
[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00030 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00120 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0284】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体12.1 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は13.2 mol%、[η] = 1.86 dl/g、MFR
2 = 0.88 g/10min、MFR
10 = 5.2 g/10min、密度は874 kg/m
3であった。
【0285】
  [実施例30]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00010 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00040 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0286】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体24.0 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は11.4 mol%、[η] = 1.85 dl/g、MFR
2 = 1.24 g/10min、MFR
10 = 7.4 g/10min、密度は879 kg/m
3であった。
【0287】
  [比較例10]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00008 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00032 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0288】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体16.9 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は11.7 mol%、[η] = 1.89 dl/g、MFR
2 = 0.96 g/10min、MFR
10 = 6.2 g/10min、密度は877 kg/m
3であった。
【0289】
  [実施例31]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00003 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00012 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0290】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体16.3 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.0 mol%、[η] = 1.86 dl/g、MFR
2 = 0.98 g/10min、MFR
10 = 6.1 g/10min、密度は876 kg/m
3であった。
【0291】
  [比較例11]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00010 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00040 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0292】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体21.3 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は13.1 mol%、[η] = 1.58 dl/g、MFR
2 = 1.95 g/10min、MFR
10 = 13.2 g/10min、密度は873 kg/m
3であった。
【0293】
  [比較例12]
[ビス(4-クロロフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ビス(4-クロロフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00020 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00080 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0294】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体14.8 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は15.2 mol%、[η] = 1.81 dl/g、MFR
2 = 1.13 g/10min、MFR
10 = 8.1 g/10min、密度は866 kg/m
3であった。
【0295】
  [比較例13]
[ジフェニルメチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  水素を400 ml装入し、[ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00015 mmol の代わりに[ジフェニルメチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00008 mmolを用い、N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを0.00032 mmol用いた以外は、実施例17と同様の操作で重合を行った。
【0296】
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体8.6 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は13.8 mol%、[η] = 1.90 dl/g、MFR
2 = 0.90 g/10min、MFR
10 = 6.0 g/10min、密度は870 kg/m
3であった。
【0297】
  [実施例32]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  充分に窒素置換した内容積2 lのステンレス製オートクレーブにヘプタン300 ml、1-オクテン700 mlを装入し、系内の温度を147℃に昇温した後、水素400 mlを装入し、エチレンを供給することにより全圧を3 MPa-Gとした。次にトリイソブチルアルミニウム0.3 mmol、[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリド0.00010 mmolおよびMMAO 0.050 mmolを窒素で圧入し、攪拌回転数を250 rpmにすることにより重合を開始した。その後、エチレンのみを連続的に供給することにより全圧を3 MPa-Gに保ち、150℃で10分間重合を行った。少量のエタノールを系内に添加することにより重合を停止した後、未反応のエチレンをパージした。得られたポリマー溶液を、大過剰のメタノール中に投入することにより、ポリマーを析出させた。ポリマーをろ過により回収し、120℃の減圧下で一晩乾燥した。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体38.5 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は12.4 mol%、[η] = 1.71 dl/gであった。
【0298】
  [比較例14]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリドによるエチレン/1-オクテン共重合
  [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリド0.00010 mmolの代わりに[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリド0.00010 mmolを用いた以外は、実施例32と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-オクテン共重合体21.5 gを得た。得られたポリマーの1-オクテン含有量は13.0 mol%、[η] = 1.74 dl/gであった。
【0299】
  [実施例33]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-ブテン共重合
  充分に窒素置換した内容積2 lのステンレス製オートクレーブにヘプタン900 ml、1-ブテン45gを装入し、系内の温度を147℃に昇温した後、エチレンを供給することにより全圧を3 MPa-Gとした。次にトリイソブチルアルミニウム0.3 mmol、[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00055 mmolおよびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0055 mmolを窒素で圧入し、攪拌回転数を400 rpmにすることにより重合を開始した。その後、エチレンのみを連続的に供給することにより全圧を3 MPa-Gに保ち、150℃で10分間重合を行った。少量のエタノールを系内に添加することにより重合を停止した後、未反応のエチレンをパージした。得られたポリマー溶液を、大過剰のメタノール中に投入することにより、ポリマーを析出させた。ポリマーをろ過により回収し、120℃の減圧下で一晩乾燥した。
  その結果、エチレン-1-ブテン共重合体44.7 gを得た。得られたポリマーの1-ブテン含有量は7.0 mol%、[η] = 9.0 dl/g、密度は895 kg/m
3であった。
【0300】
  [実施例34]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-ブテン共重合
  [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00055 mmolおよびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0055 mmolの代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.00050 mmol、およびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0050 mmolを用いた以外は、実施例33と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-ブテン共重合体20.7 gを得た。得られたポリマーの1-ブテン含有量は7.3 mol%、[η] = 9.8 dl/g、密度は894 kg/m
3であった。
【0301】
  [比較例15]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-ブテン共重合
  [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00055 mmolおよびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0055 mmolの代わりに[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.00080 mmol、およびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0080 mmolを用い、重合時間を5分間に変更した以外は、実施例33と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-ブテン共重合体54.9 gを得た。得られたポリマーの1-ブテン含有量は7.3 mol%、[η] = 6.7 dl/g、密度は896 kg/m
3であった。
【0302】
  [実施例35]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-ブテン共重合
  1-ブテン50gを装入し、[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00055 mmolおよびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0055 mmolの代わりに[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00022 mmol、およびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0022 mmolを用い、重合時間を6分間に変更した以外は、実施例33と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-ブテン共重合体53.6 gを得た。得られたポリマーの1-ブテン含有量は6.1 mol%、[η] = 8.7 dl/g、密度は897 kg/m
3であった。
【0303】
  [実施例36]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-ブテン共重合
  1-ブテン50gを装入し、[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00055 mmolおよびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0055 mmolの代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00050 mmol、およびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0050 mmolを用いた以外は、実施例33と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-ブテン共重合体24.1 gを得た。得られたポリマーの1-ブテン含有量は7.0 mol%、[η] = 10.2 dl/g、密度は895 kg/m
3であった。
【0304】
  [実施例37]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-ブテン共重合
  充分に窒素置換した内容積2 lのステンレス製オートクレーブにヘプタン900 ml、1-ブテン45g、水素 500 mlを装入し、系内の温度を147℃に昇温した後、エチレンを供給することにより全圧を3 MPa-Gとした。次にトリイソブチルアルミニウム0.3 mmol、[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00055 mmolおよびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0055 mmolを窒素で圧入し、攪拌回転数を400 rpmにすることにより重合を開始した。その後、エチレンのみを連続的に供給することにより全圧を3 MPa-Gに保ち、150℃で10分間重合を行った。少量のエタノールを系内に添加することにより重合を停止した後、未反応のエチレンをパージした。得られたポリマー溶液を、大過剰のメタノール中に投入することにより、ポリマーを析出させた。ポリマーをろ過により回収し、120℃の減圧下で一晩乾燥した。
  その結果、エチレン-1-ブテン共重合体46.4 gを得た。得られたポリマーの1-ブテン含有量は6.0 mol%、[η] = 2.00 dl/g、MFR
2 = 0.94 g/10min、MFR
10 = 5.7 g/10min、密度は907 kg/m
3、分子鎖二重結合量(個/1000炭素)はビニル<0.1(検出下限以下)、ビニリデン<0.1(検出下限以下)、二置換オレフィン<0.1(検出下限以下)、三置換オレフィン = 0.1であった。
【0305】
  [実施例38]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-ブテン共重合
  水素 600 mlを装入し、[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00055 mmolおよびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0055 mmolの代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.00050 mmol、およびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0050 mmolを用い、重合時間を15分間に変更した以外は、実施例37と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-ブテン共重合体45.1 gを得た。得られたポリマーの1-ブテン含有量は6.5 mol%、[η] = 1.81 dl/g、MFR
2 = 1.45 g/10min、MFR
10 = 8.3 g/10min、密度は905 kg/m
3、分子鎖二重結合量(個/1000炭素)はビニル<0.1(検出下限以下)、ビニリデン<0.1(検出下限以下)、二置換オレフィン<0.1(検出下限以下)、三置換オレフィン = 0.1であった。
【0306】
  [比較例16]
[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-ブテン共重合
  水素 550 mlを装入し、[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00055 mmolおよびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0055 mmolの代わりに[ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.00080 mmol、およびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0080 mmolを用いた以外は、実施例37と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-ブテン共重合体46.6gを得た。得られたポリマーの1-ブテン含有量は6.7 mol%、[η] = 1.81 dl/g、MFR
2 = 1.35 g/10min、MFR
10 = 8.3 g/10min、密度は904 kg/m
3、分子鎖二重結合量(個/1000炭素)はビニル<0.1(検出下限以下)、ビニリデン<0.1(検出下限以下)、二置換オレフィン = 0.1、三置換オレフィン = 0.1であった。
【0307】
  [実施例39]
[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-ブテン共重合
  1-ブテン50g、水素 600 mlを装入し、[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00055 mmolおよびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0055 mmolの代わりに[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.00022 mmol、およびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0022 mmolを用いた以外は、実施例37と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-ブテン共重合体61.3 gを得た。得られたポリマーの1-ブテン含有量は5.8 mol%、[η] = 1.82 dl/g、MFR
2 = 1.30 g/10min、MFR
10 = 7.9 g/10min、密度は906 kg/m
3、分子鎖二重結合量(個/1000炭素)はビニル<0.1(検出下限以下)、ビニリデン<0.1(検出下限以下)、二置換オレフィン = 0.1、三置換オレフィン = 0.1であった。
【0308】
  [実施例40]
[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η5-シクロペンタジエニル)(η5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリドによるエチレン/1-ブテン共重合
  1-ブテン50g、水素 600 mlを装入し、[ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド0.00055 mmolおよびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0055 mmolの代わりに[ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド 0.00050 mmol、およびN,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.0050 mmolを用いた以外は、実施例37と同様の操作で重合を行った。
  その結果、エチレン-1-ブテン共重合体51.0 gを得た。得られたポリマーの1-ブテン含有量は5.9 mol%、[η] = 2.05 dl/g、MFR
2 = 0.87 g/10min、MFR
10 = 4.9 g/10min、密度は904 kg/m
3、分子鎖二重結合量(個/1000炭素)はビニル<0.1(検出下限以下)、ビニリデン<0.1(検出下限以下)、二置換オレフィン = 0.1、三置換オレフィン = 0.1であった。
【0309】
【表1-1】
【0310】
【表1-2】
【0311】
注1)成分(A)として以下の架橋メタロセン化合物を使用した。
i : [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
ii : [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
iii : [ビス(3-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
iv : [ビス(4-メトキシ-3-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
v : [ビス(4-メトキシ-3,5-ジメチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
vi : [ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
vii : [ビス(3-クロロフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
viii : [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
ix : [ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
x : [ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
xi : [ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチル-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
xii : [ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,3,6,7-テトラメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
xiii : [ビス(4-N-モルフォリニルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
xiv : [ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
xv : [ビス(3,4-ジメトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
xvi : [ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
xvii : [ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-2,7-ジメチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
xviii : [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
xix : [ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
xx : [ビス(4-クロロフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
xxi : [ジフェニルメチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-3,6-ジ-t-ブチルフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
xxii : [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリド
xxiii : [ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ジルコニウムジクロリド
注2)成分(B−1)として以下の有機金属化合物を使用した。
a : トリイソブチルアルミニウム
注3)成分(B−2)として以下の有機金属化合物を使用した。
b : MMAO
注4)成分(B−3)として以下の架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物を使用した。
c : N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
注5)水素添加重合時の[η]と水素無添加重合時の[η]との比
【0312】
【表2-1】
【0313】
【表2-2】
【0314】
注1)成分(A)として以下の架橋メタロセン化合物を使用した。
ii : [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
vi : [ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
viii : [ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
ix : [ビス(4-メトキシフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-テトラメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
xxiv : [ビス(4-メチルフェニル)メチレン(η
5-シクロペンタジエニル)(η
5-オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)]ハフニウムジクロリド
注2)成分(B−1)として以下の有機金属化合物を使用した。
a : トリイソブチルアルミニウム
注3)成分(B−3)として以下の架橋メタロセン化合物(A)と反応してイオン対を形成する化合物を使用した。
c : N,N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
注4)水素添加重合時の[η]と水素無添加重合時の[η]との比