【実施例】
【0090】
実験の部
略語
(ES+)エレクトロスプレーイオン化、ポジティブモード
(M+H)
+ プロトン化分子イオン
aq.水性
Boc tert−ブチルオキシカルボニル
br 広域
CDI 1,1−カルボニル−ジイミダゾール
d 二重項
DCC N,N−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DCM ジクロロメタン
DIEA N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DIPE ジイソプロピルエーテル
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDCI 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
Et エチル
eq.当量
EtOAc 酢酸エチル
HATU 1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート
HOBT 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
KOEt カリウムエタノール付加物
LiHMDS リチウムビス(トリメチルシリル)アミド
m/z:質量電荷比
mCPBA メタ−クロロペルオキシ安息香酸
Me メチル
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
EtOH エタノール
MHz メガヘルツ
min 分間
N
2 窒素
NMR 核磁気共鳴(分光法)
PCy3 トリシクロヘキシルホスフィン
Pd(OAc)2 酢酸パラジウム(II)
Ph フェニル
pTSA 4−メチルベンゼンスルホン酸
q 四重項
RP HPLC 逆相高性能液体クロマトグラフィー
RT 室温
s 一重項
sat 飽和
t 三重項
TBDMS tert−ブチルジメチルシリル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
【0091】
NMR
多数の化合物に対して、
1H NMRスペクトルは、溶媒としてクロロホルム−d(重水素化クロロホルム、CDCl
3)またはDMSO−d
6(重水素化DMSO、ジメチル−d6スルホキシド)を使用して、400MHzで作動するBruker DPX−400分光計上または360MHzで作動するBruker DPX−360上で記録した。化学シフト(δ)は、内部標準として使用したテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で報告した。
【0092】
中間体1f:tert−ブチル2’−オキソスピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキシレート]の合成
【化20】
工程1
CH
2Cl
2(2,500mL)中の2−ブロモアニリン(150g、872ミリモル、1当量)およびDMAP(138.5g、1,133ミリモル、1.3当量)の撹拌溶液に、N−(tert−ブトキシカルボニル)アゼチジン−3−カルボン酸(872ミリモル、1当量)を少しずつ加え、さらに室温でEDCI(217g、1,133ミリモル、1.3当量)を少しずつ加えた。生じた混合物は、室温で一晩撹拌した。それを次に10%のクエン酸水溶液、水、飽和Na
2CO
3水溶液および塩水で洗浄し、Na
2SO
4の上方を通して乾燥させた。濾過後、溶媒を真空下で除去すると、tert−ブチル3−((2−ブロモフェニル)カルバモイル)アゼチジン−1−カルボキシレート(1b)(328g、収率85%)が得られた。
【0093】
工程2
CH
3CN(3,000mL)中のtert−ブチル3−((2−ブロモフェニル)カルバモイル)アゼチジン−1−カルボキシレート(1b)(307g、864ミリモル、1当量)、4−メトキシベンジルクロリド(203g、1,296ミリモル、1.5当量)およびK
2CO
3(358g、2,593ミリモル、3当量)の混合物を一晩還流させた。この溶液を次に濾過し、固体をCH
3CN(1,000mL)で洗浄した。濾液を真空下で濃縮し、粗生成物を石油エーテル/酢酸エチル(30:1)中で粉末化すると、tert−ブチル3−((2−ブロモフェニル)(4−メトキシベンジル)カルバモイル)アゼチジン−1−カルボキシレート(1c)(380g、収率90%)が得られた。
【0094】
工程3
Pd(OAc)
2(2.25g、10ミリモル、0.025当量)およびPCy
3(2.8g、10ミリモル、0.025当量)は、N
2雰囲気下で、ジオキサン(960mL)中のtert−ブチル3−((2−ブロモフェニル)(4−メトキシベンジル)カルバモイル)アゼチジン−1−カルボキシレート(1c)(190g、400ミリモル、1当量)およびt−BuONa(57.6g、600ミリモル、1.5当量)の溶液に加えた。この反応液をN
2雰囲気下の90℃で一晩撹拌した。この溶液を次に濾過して真空下で濃縮した。残留物をCH
2Cl
2中に溶解させ、NH
4Cl、次に塩水を用いて洗浄し、Na
2SO
4の上方に通して乾燥させた。溶媒を真空下で除去すると、158g(定量的収率)のtert−ブチル1’−(4−メトキシベンジル)−2’−オキソスピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキシレート(1d)が得られた。
【0095】
工程4
CF
3SO
3H(119mL、1,350ミリモル、3当量)は、TFA(750mL)中のtert−ブチル1’(4メトキシベンジル)−2’−オキソスピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキシレート(1d)(178g、450ミリモル、1当量、粗)の混合物に加えた。この混合物を25℃で一晩攪拌した。この溶媒を次に真空下で除去し、残留物(78.4g)をそのまま次の工程で使用した。
【0096】
工程5
CH
2Cl
2(1,500mL)中のスピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−2’−オン(1e)(78.4g、450ミリモル、1当量、粗)の溶液を氷水(1,500mL)中のK
2CO
3(186.6g、1,350ミリモル、3当量)の混合物中に注入した。水層を分離してCH
2Cl
2(3×500mL)で洗浄した。水層をTHF(1,500mL)中で希釈し、(Boc)
2O(98.2g、450ミリモル、1当量)を加えた。この溶液を一晩攪拌した。500mLのMeOH(7M)中のアンモニア溶液を次に上述の溶液に滴下した。有機溶媒を真空下で蒸発させた。この水溶液は、CH
2Cl
2(800mL×3)を用いて抽出し、塩水で洗浄し、Na
2SO
4の上方に通して乾燥し、濾過し、次に真空下で濃縮した。生じた残留物をtert−ブチルメチルエーテルで洗浄すると、純粋生成物tert−ブチル2’−オキソスピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキシレート(1f)(44g、収率37%)が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 2.14(t,J=7.5Hz,2H),2.96(s,3H),3.11−3.23(m,2H),4.32(t,J=7.4Hz,2H),4.65(d,J=5.3Hz,2H),5.34(t,J=5.5Hz,1H),6.39(s,1H),7.14(dd,J=8.7,1.9Hz,1H),7.47−7.61(m,2H).
【0097】
中間体2g tert−ブチル2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロスピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1−カルボキシレートの合成
【化21】
工程1
THF(1,600mL)中のtert−ブチルエチルマロネート(160g、850ミリモル)の溶液に、NaH(80g、2,118ミリモル)を0℃で少しずつ加えた。この混合物を15℃で1時間攪拌し、次に4−クロロ−3−ニトロピリジン(112g、706ミリモル)を0℃で少しずつ加えた。この混合物を15℃で1時間撹拌した。この反応液を水で急冷し、1NのHClをpH=5となるまで加えた。この混合物を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を塩水で洗浄し、真空下で乾燥させて蒸発させると、1−(tert−ブチル)3−エチル2−(3−ニトロピリジン−4−イル)マロネート(2a)(250g)が得られたので、これを次の工程でそれ以上精製せずに使用した。
【0098】
工程2
CH
2Cl
2(1,500mL)中の1−(tert−ブチル)3−エチル2−(3−ニトロピリジン−4−イル)マロネート(2a)(粗、250g、706ミリモル)の溶液に、TFA(250mL)を加えた。60℃で14時間攪拌した後、混合物を蒸発させた。10%のNaHCO
3水溶液を次に加え、この混合物は酢酸エチルで2回抽出した。有機層を塩水で洗浄し、真空下で乾燥して蒸発させるとエチル2−(3−ニトロ−ピリジン−4−イル)アセテート(2b)(180g)が得られたので、これを次の工程でそれ以上精製せずに使用した。
【0099】
工程3:エチル2−(3−アミノピリジン−4−イル)アセテート(中間体2c)の合成
メタノール(1,500mL)中のエチル2−(3−ニトロピリジン−4−イル)アセテート(2b)(65g、309ミリモル、純度90%、1当量)の混合物は、20℃(大気圧)で16時間にわたり触媒としての10%のPd/C(6.5g)を用いて水素化した。水素(3当量)の消費後、触媒を濾別し、濾液を真空下で蒸発させると、50g(収率:90%)のエチル2−(3−アミノピリジン−4−イル)アセテート(2c)が得られたので、これを次の工程においてそれ以上精製せずに使用した。
【0100】
工程4:1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オン(中間体2d)の合成
エチル2−(3−アミノピリジン−4−イル)アセテート(2c)(34g、189ミリモル、1当量)を1.4NのHCl(1,000mL)およびジイソプロピルエーテル(1,000mL)中に溶解させた。この混合物を室温で一晩撹拌した。有機層を分離し、H
2Oで洗浄した。結合水相は、CH
2Cl
2で洗浄し、ほぼ乾燥するまで蒸発させた。生じた沈降物を濾過で除去して乾燥すると(真空、60℃、2時間)、塩酸塩としての26g(収率:94%)の1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オン(2d)が得られた。
【0101】
工程5:1−ベンジルスピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2’(1’H)−オン(中間体2e)の合成
塩酸塩1,3−ジヒドロ−2H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−オン(2d)(160g、938ミリモル、1当量)は、−78℃でTHF(3,751mL、3,751ミリモル、4当量)中の1MのLiHMDS溶液に加えた。0℃まで加温した後、N−ベンジル−2−クロロ−N−(2−クロロエチル)エタン−1−アミンヒドロクロリド(218g、938ミリモル、1当量)を加えた。この混合物を20℃へ加温し、次に一晩還流させた。室温へ冷却した後、反応混合物を引き続いて10%のNH
4Cl溶液(300mL)で急冷し、酢酸エチル(2×300mL)を用いて抽出した。結合有機層を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を真空下で蒸発させた。残留物をシリカゲルの上方に通したカラムクロマトグラフィーによって精製すると(溶離液:CH
2Cl
2:メタノール、1:0から10:1)、70g(収率23%)の1−ベンジルスピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(2e)が得られた。
【0102】
工程6:スピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2’(1’H)−オン(中間体2f)の合成
メタノール(1,000mL)中の1−ベンジルスピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(2e)(70g、238.61ミリモル、1当量)の混合物を15時間にわたり触媒としての10%のPd/C(50g)を用いて50℃で水素化(50psi)した。触媒を濾別し、溶媒を真空下で蒸発させた。残留物をシリカゲルの上方に通すフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製すると(溶離液:CH
2Cl
2:酢酸エチル、1/0から0/1)、50g(収率93%)のスピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(2f)が得られた。
【0103】
工程7:tert−ブチル2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロスピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1−カルボキシレート(中間体2g)の合成
MeOH(1,000mL)中のスピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(2f)(50g、246.05ミリモル、1当量)の溶液に、Boc
2O(64.43g、295.22ミリモル、1.2当量)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、次に乾燥するまで蒸発させた。残留物をシリカゲルの上方でのカラムクロマトグラフィーによって精製すると(溶離液:ジクロロメタン:酢酸エチル、1:0から0:1)、43.32g(収率58%)のtert−ブチル2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロスピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1−カルボキシレート(2g)が得られた。
【0104】
中間体3d:3−(メチルスルホニル)プロパン−1−アミンヒドロクロリドの合成
【化22】
工程1:3−(メチルスルホニル)プロパン−1−オール(中間体3a)の合成
3−(メチルチオ)プロパン−1−オール(200g、1,900ミリモル)をCH
2Cl
2(2,000mL)中に溶解させた。混合物を0℃へ冷却し、次に水中の85%のm−CPBA(970g、5,700ミリモル)は、0〜5℃の温度を維持しながら少しずつ加えた。添加後、混合物を25℃へ加温するに任せ、15時間攪拌した。混合物をセライトパッドに通して濾過し、濾液をフラッシュカラムで精製すると(溶離液:石油エーテル:酢酸エチル=3:1およびその後に酢酸エチル:メタノール=10:1)、中間体(3a)(75g、29%)が生じた。
【0105】
工程2:1−ブロモ−3−(メチルスルホニル)プロパン(中間体3b)の合成
CH
2Cl
2(750mL)中の中間体(3a)(75g、543ミリモル)の溶液に、0℃で三臭化リン(53.6mL、570ミリモル)を少しずつ加え、温度を0〜5℃の温度で維持した。添加後、混合物を25℃へ加温するに任せ、15時間攪拌した。混合物を氷水中に注入し、次に有機層を分離し、塩水で洗浄し(2×500mL)、Na
2SO
4の上方に通して乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させると標題化合物(3b)(77g、71%)が得られた。
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 2.25−2.40(m,2H)2.91(s,3H)3.1−3.2(m,2H)3.5−3.6(m,2H).
【0106】
工程3:N−(ジフェニルメチレン)−3−(メチルスルホニル)プロパン−アミン(中間体3c)の合成
CH
3CN(60mL)中の中間体(3b)(27g、134ミリモル)の溶液に、ジフェニルメタンイミン(27g、148ミリモル)およびDIEA(19.6g、152ミリモル)を加えた。混合物を4時間還流し、その後に室温へ冷却した。混合物を次に25℃で50%酢酸水溶液を用いて中和した。水(80mL)を添加し、混合物を酢酸エチル(2×300mL)を用いて抽出した。結合有機層を塩水で洗浄し、Na
2SO
4の上方に通して乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させた。残留物を石油エーテル(4×100mL)で洗浄した。混合物をメチルtert−ブチルエーテルで処理した。固体を回収して、石油エーテルで洗浄した。濾液を真空下で乾燥し、生じた残留物をカラムクロマトグラフィーによって精製すると(溶離液:CH
2Cl
2:酢酸エチル、1:0から10:1)、白色固体として標題化合物(3c)(34g、85%)が得られた。
【0107】
工程4:3−(メチルスルホニル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(中間体3d)の合成
ジオキサン(600mL)中の中間体3c(34g、113ミリモル)の溶液に、0℃で少しずつ4NのHCl/ジオキサン(120mL、480ミリモル)の溶液を加えた。添加後、混合物を25℃へ加温するに任せ、15時間攪拌した。混合物を濾過した。固体を収集し、ジオキサンを用いて洗浄すると、黄色粉末として標題生成物(3d)(11.5g、50%)が得られた。
【0108】
中間体4b(5−クロロ−1−(3−(メチルスルホニル)プロピル)−1H−インドール−2−イル)メタノールの合成
【化23】
工程1:エチル5−クロロ−1−(3−(メチルスルホニル)プロピル)−1H−インドール−2−カルボキシレート(中間体4a)の合成
エチル5−ブロモ−1H−インドール−2−カルボキシレート(2.3g、8.6ミリモル)をDMF(50mL)中に溶解させた。混合液を室温で撹拌し、その後に鉱油(0.52g、12.8ミリモル)に溶解した水素化ナトリウム60%縣濁液を加えた。生じた混合物を室温で1時間撹拌し、その後に1−ブロモ−3−(メチルスルホニル)プロパン(3b)(2.6g、12.8ミリモル)を加えた。生じた混合物は、室温で一晩撹拌した。混合物を氷/水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSO
4の上方で乾燥して濃縮すると、褐色の粗オイルが得られた。粗生成物は、ジクロロメタン/メタノールを使用するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、白色固体として標題化合物のエチル5−クロロ−1−(3−(メチルスルホニル)プロピル)−1H−インドール−2−カルボキシレート(4a)(3.2g、96%)が得られた。
m/z=344(M+H)
+.
【0109】
工程2:(5−クロロ−1−(3−(メチルスルホニル)プロピル)−1H−インドール−2−イル)メタノール(中間体4b)の合成
THF(100mL)中の中間体(4a)(3.2g、8.24ミリモル)の溶液に、室温で水素化アルミニウムリチウム(2MのTHF溶液、5.2mL、10.4ミリモル)を加えた。生じた混合物は、室温で一晩撹拌した。反応混合物は、酢酸エチルおよびエタノールを加えて急冷させた。生じた混合物は、氷/水溶液に注入した後、セライト上で濾過した。水層を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。結合有機抽出物を、塩水(100mL)で洗浄し、MgSO
4の上方に通して乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物は、溶離液としてジクロロメタン/メタノールを使用するカラムクロマトグラフィーによって精製すると、白色固体として所望の生成物(5−クロロ−1−(3−(メチルスルホニル)プロピル)−1H−インドール−2−イル)メタノール(4b)(2.5g、88%)が得られた。
m/z=302(M+H)
+.
【0110】
中間体5c 4−(5−クロロ−2−(ヒドロキシメチル)−1H−インドール−1−イル)ブタンニトリルの合成
【化24】
工程1:エチル5−クロロ−1−(3−(シアノプロピル)−1H−インドール−2−カルボキシレート(中間体5a)の合成
エチル−5−クロロインドール−2−カルボキシレート(33.55g、150ミリモル)は、アセトニトリル(600mL)中に溶解させ、室温で撹拌した。次に炭酸セシウム(73.31g、225ミリモル)を加え、撹拌を30分間続けた。4−ブロモブチロニトリル(18.83mL、180ミリモル)を1時間をかけて少しずつ加え、周囲温度で一晩撹拌し続けた。この反応混合物を濾過し、濾液を乾燥するまで蒸発させた。残留物をジクロロメタンに溶解させ、水で洗浄した。有機層は、MgSO
4の上方に通して乾燥し、濾過して蒸発させると、43.5g(収率99%)のエチル5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)−1H−インドール−2−カルボキシレート(5a)が得られたので、これを次の工程においてそのまま使用した。
m/z=290(M+H)
+.
【0111】
工程2:5−クロロ−1−(3−(シアノプロピル)−1H−インドール−2−カルボン酸(中間体5b)の合成
エチル5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)インドール−2−カルボキシレート(5a)(43.61g、149.97ミリモル)は、1,4−ジオキサン(850mL)中に溶解させ、室温で撹拌した。次に蒸留水(150mL)中の水素化リチウムの溶液(10.78g、450ミリモル)を加えた。室温で一晩攪拌した後、反応混合物を乾燥するまで蒸発させた。残留物を500mLの水に溶解させ、1N(450mL)の塩酸水溶液で中和した。白色沈降物を濾別し、in vacuoで乾燥すると、39.8g(定量的収率)の5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)−1H−インドール−2−カルボン酸(5b)が得られた。
m/z=262(M+H)
+.
【0112】
工程3:4−(5−クロロ−2−(ヒドロキシメチル)−1H−インドール−1−イル)ブタンニトリル(中間体5c)の合成
5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)インドール−2−カルボン酸(5b)(39.4g、149.98ミリモル)およびヒューニッヒ塩基(51.69mL、300ミリモル)をテトラヒドロフラン(550mL)中に溶解させ、窒素雰囲気下の−10℃で撹拌した。次に、テトラヒドロフラン(50mL)中のイソブチルクロロホルメートの溶液を滴下し、−10℃で1時間および周囲温度で1時間撹拌し続けた。次に−10℃で水素化ホウ素ナトリウム(17.02g、450ミリモル)を少しずつ加えて1時間撹拌し、その後に蒸留水(200mL)を反応混合物に注意深く加え、窒素雰囲気下の室温でさらに1時間撹拌し続けた。混合物は、10%クエン酸水溶液で中和し、次に酢酸エチルで抽出した。有機層をMgSO
4の上方に通して乾燥させ、濾過して蒸発させた。残留物は、勾配としてヘプタン/ジクロロメタン/メタノール50/50/0≧0/100/0≧0/99/1を用いてシリカの上方で精製した。対応する画分を蒸発させると、白色粉末として23.9g(収率64%)の4−(5−クロロ−2−(ヒドロキシメチル)−1H−インドール−1−イル)ブタンニトリル(5c)が得られた。
m/z=248(M+H)
+.
【0113】
中間体6e 5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−(3−(メチルスルホニル)プロピル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾールヒドロクロリドの合成
【化25】
工程1:4−クロロ−N−(3−(メチルスルホニル)プロピル)−2−ニトロアニリン(6a)の合成
エタノール(70mL)中の1−クロロ−4−クロロ−3−ニトロベンゼン(7.6g、35ミリモル)、3−(メチルスルホニル)プロパン−1−アミンヒドロクロリド(3d)(6g、35ミリモル)およびジイソプロピルエチルアミン(DIEA)(13.5g、105ミリモル)の溶液を14時間還流させた。混合物を次に20℃へ冷却し、生じた沈降物を濾過し、エタノールで洗浄した。11g(94%)の中間体(6a)が橙色粉末として得られた。
【0114】
工程2:4−クロロ−N1−(3−(メチルスルホニル)プロピル)ベンゼン−1,2−ジアミン(6b)の合成
メタノール(200mL)、EtOAc(200mL)およびTHF(200mL)中の中間体(6a)(10g、29.7ミリモル)は、触媒としてRaney Ni(10g)を用いて、20℃(1気圧)で3時間水素化した。水素(3当量)の消費後、触媒を濾別し、濾液を蒸発させた。10g(90%)の中間体(6b)が黒色固体として得られた。
【0115】
工程3:5−クロロ−2−(ジエトキシメチル)−1−(3−(メチルスルホニル)プロピル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(6c)の合成
エタノール(13.5g、38.5ミリモル)中の24wt%のKOEt中の中間体(6b)(10g、29.7ミリモル)およびメチルジメトキシアセテート(9.2g、68.31ミリモル)を撹拌し、一晩還流させた。混合物を真空下で蒸発させた。次に水(200mL)を加え、次に混合物を中和するために酢酸を加えた。混合物を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。結合有機層は、飽和NaHCO
3、塩水で洗浄して、Na
2SO
4の上方に通して乾燥させた。溶媒を真空下で除去すると、暗色油として12.3g(90%)の中間体(6c)が得られた。
【0116】
工程4:(5−クロロ−1−(3−(メチルスルホニル)プロピル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メタノール(6d)の合成
THF(100mL)中の中間体(6c)(12.3g、29.3ミリモル)は、完全に溶解するまで20℃で0.5時間撹拌した。次に濃HCl(21mL)およびH
2O(42mL)を加えた。混合物を6時間還流し、次に−10℃まで冷却した。CH
3OH(50mL)を加えた後、NaBH
4(24g、629ミリモル)を注意深く加えた。混合物を0.5時間、10℃で撹拌し、真空下で濃縮した。水(200mL)を加えた。混合物を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。結合有機層は、塩水で洗浄し、Na
2SO
4の上方に通して乾燥させた。溶媒を真空下で除去した。生じた固体を酢酸エチルで洗浄し(2×5mL)、真空下で乾燥させた。6.8g(60%)の中間体(6d)がオフホワイトの固体として得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ ppm 2.20(dq,J=7.8,7.5Hz,2H),2.98(s,3H),3.16−3.24(m,2H),4.42(t,J=7.4Hz,2H),4.73(d,J=6.0Hz,2H),5.73(t,J=5.8Hz,1H),7.42(dd,J=8.7,1.9Hz,1H),7.63(d,J=8.5Hz,1H),7.79−7.83(m,1H).
【0117】
工程5:5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−(3−メチルスルホニルプロピル)ベンズイミダゾールヒドロクロリド(6e)の合成
30mLのジクロロメタン中のアルコール6d(363mg、1.414ミリモル)の溶液に、10mLのジクロロメタン中の塩化チオニル(336mg、2当量)の溶液を滴下した。反応混合物を45℃で1時間撹拌した。次に、それを真空下で濃縮すると、HCl塩として所望の中間体6e(440mg、99%)が得られたので、それを次の工程でそのまま使用した。
【0118】
中間体7c 4−(5−クロロ−2−(クロロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ブタンニトリルヒドロクロリドの合成
【化26】
工程1:(5−クロロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メタノール(中間体7a)の合成
キシレン(1,500mL)中の4−クロロベンゼン−1,2−ジアミン(105g、736ミリモル、1当量)およびヒドロキシ酢酸(112g、2当量)の混合物を150℃で4時間攪拌した。この混合物を60℃へ冷却し、3NのHCl(480mL)を用いて処理し、次にアンモニア水溶液の添加によってpH=7〜8へ塩基性化した。この混合物を濾過し、固体を収集し、H
2Oおよびtert−ブチルメチルエーテルで洗浄すると、123g(収率82%)の(5−クロロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メタノール(7a)が得られた。
【0119】
工程2:4−(5−クロロ−2−(ヒドロキシメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ブタンニトリル(中間体7b)の合成
アセトニトリル(5mL)中の(5−クロロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)メタノール(7a)(500mg、2.738ミリモル、1当量)、4−ブロモブチロニトリル(466mg、1.15当量)、炭酸セシウム(1.338g、1.5当量)およびヨウ化カリウム(45mg、0.1当量)の混合物を一晩還流させた。混合物を次に冷却して濾過した。濾液を真空下で蒸発させ、残留物を酢酸エチル(30mL)および塩水(20mL)で処理した。分離した有機相を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、溶媒を真空下で蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィー(溶離液:CH
2Cl
2:メタノール、1:0から15:1)によって精製すると、732mg(54%)の2種の位置異性体(5−および6−クロロ誘導体)を1/1比で含有する混合物が得られた。この混合物をさらにSFCによって分離すると、純粋位置異性体(7b)が得られた。
【0120】
工程3:4−(5−クロロ−2−(クロロメチル)−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−1−イル)ブタンニトリル(中間体7c)の合成
50mLのジクロロメタン中のアルコール(7b)(1mg、4.005ミリモル)の溶液に、10mLのジクロロメタン中の塩化チオニル(631μL、2当量)の溶液を滴下した。反応混合物を1時間45℃で撹拌した。次に、それを真空下で濃縮して、HCl塩として所望の中間体(7c)(1.2mg、収率99%)が得られたので、これを次の工程でそのまま使用した。
【0121】
中間体8c 5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−(4,4,4−トリフルオロブチル)イミダゾ[4,5−b]ピリジンヒドロクロリドの合成
【化27】
工程1:6−クロロ−N
3−(4,4,4−トリフルオロブチル)−ピリジン−2,3−ジアミン(中間体8a)
6−クロロピリジン−2,3−ジアミン(5g、34.82ミリモル)をジクロロメタン(200mL)中に溶解させ、酢酸(20滴)および4,4,4−トリフルオロブタナール(4.38g、34.8ミリモル)を加えた。生じた混合物を30分間撹拌した後、ナトリウムトリアセトキシヒドロボレート(22.14g、104.5ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、ガスの発生が止むまで50%のNa
2CO
3溶液を滴下した。有機層を分離し、MgSO
4上で乾燥し、濾過し、蒸発乾固した。残留物は、ヘプタン/EtOAc(7/3)から純EtOAcを用いてカラムクロマトグラフィーにより精製した。中間体6−クロロ−N
3−(4,4,4−トリフルオロブチル)−ピリジン−2,3−ジアミン(8a)を白色固体として回収し、in vacuoで一晩乾燥させた(6.16g、70%)。
m/z=254(M+H)
+.
【0122】
工程2:(5−クロロ−1−(4,4,4−(トリフルオロブチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)メタノール(中間体8b)の合成
中間体(8a)(5.68g、22.46ミリモル)および2−ヒドロキシ酢酸(4.27g、56.2ミリモル)の混合物を150℃で4時間撹拌した。混合物を室温まで冷却させて、3Nの塩酸で注意深く処理した。生じた混合物をアンモニア水で塩基性にして、CH
2Cl
2(300mL)で抽出した。有機層をMgSO
4の上方で乾燥させて、蒸発乾固した。CH
2Cl
2からEtOAcを用いてシリカ上でカラムクロマトグラフィーによって残留物を精製すると、褐色個体として4.27g(65%)の(5−クロロ−1−(4,4,4−トリフルオロブチル)−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)メタノール(8b)が得られた。
m/z=294(M+H)
+.
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.00(s,2H),1.12−1.23(m,2H),1.83−1.99(m,2H),2.12−2.31(m,2H),2.91(spt,J=3.50Hz,1H),4.38−4.54(m,2H),5.38(s,2H),7.13(dd,J=5.27,0.50Hz,1H),7.27(d,J=8.28Hz,1H),7.61(d,J=8.53Hz,1H),8.36(d,J=5.27Hz,1H),8.77(s,1H).
【0123】
工程3:5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−(4,4,4−トリフルオロブチル)イミダゾ[4,5−b]ピリジンヒドロクロリド(8c)の合成
50mLのジクロロメタン中のアルコール(8b)(2.88g、9.807ミリモル)の溶液に、10mLのジクロロメタン中の塩化チオニル(1.537mL、2.2当量)の溶液を滴下した。反応混合物を45℃で1時間撹拌した。次に、それを真空下で濃縮すると、HCl塩として所望の中間体(8c)(3.42g、収率100%)が得られたので、これを次の工程でそのまま使用した。
【0124】
中間体9b [5−クロロ−1−(4−フルオロブチル)イミダゾ[4、5−b]ピリジン−2−イル)メタノールの合成
【化28】
工程1:(5−クロロ−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル)メタノール(中間体9a)の合成
キシレン(950mL)中の2−ヒドロキシ酢酸(69.221g、910ミリモル)および6−クロロピリジン−2,3−ジアミン(65.34g、455ミリモル)の混合物を150℃で4時間攪拌した。この混合物を次に60℃へ冷却し、3NのHCl(290mL)を用いて処理し、次にアンモニア水溶液の添加によってpH=7〜8へ塩基性化した。生じた固体を濾別し、H
2Oおよびメチルt−ブチル−メチルエーテルで洗浄すると、80.88g(収率86%)の所望の中間体(9a)が得られた。
【0125】
工程2:[5−クロロ−1−(4−フルオロブチル)イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]メタノール(中間体9b)の合成
アセトニトリル(1.5L)中の中間体(9a)(72.8g、396.5ミリモル)、1−ブロモ−4−フルオロ−ブタン(71.3g、459.97ミリモル、1.16当量)および炭酸カリウム(164.4g、1,189.6ミリモル、3当量)の混合物を60℃で12時間攪拌した。この混合物を次に濾過し、濾液を氷水中に注入した。混合物を酢酸エチルで抽出した(1,000mL×3)。結合有機層は塩水で洗浄し、Na
2SO
4の上方で乾燥し、濾過し、真空下で蒸発させた。残留物をシリカゲルの上方でのカラムクロマトグラフィーによって精製し(溶離液:CH
2Cl
2/CH
3OH、100/1から15/1)、次に分取高性能液体クロマトグラフィーによって精製すると(カラムC18、溶離液:CH
3CN、H
2O、15/85から40/60、0.05%のTFA)、所望の中間体(9b)(11.6g)が得られた。
【0126】
中間体10b:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−2’−オンヒドロクロリドの合成
【化29】
工程1:tert−ブチル1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキシレート(10a)の合成
無水THF(200mL)中の中間体(4b)(10g、33.13ミリモル)および中間体(1f)(9.01、33.13ミリモル)の溶液に、トリ−n−ブチルホスフィン(16.55mL、66.27ミリモル)およびDIEAD(12.9mL、66.27ミリモル)を室温で加えた。反応混合物を室温で30分間攪拌した。この反応混合物を次に蒸発させ、粗生成物をジエチルエーテル(500mL)中に溶解させ、室温で一晩攪拌した。生じた固体を濾別すると、白色粉末として(12g、61%)の所望の中間体(10a)が得られた。これをそのまま次の工程に使用した。
m/z=558(M+H)
+.
【0127】
工程2:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−2’−オンヒドロクロリド(10b)の合成
中間体(10a)(12g、21.5ミリモル)を1.25MのメタノールHCl溶液(250mL)中に溶解させた。反応混合物を50℃で3日間加熱した。反応混合物を次に室温まで冷却するに任せ、濾別した。生じた白色固体をメタノールで洗浄し、炉内で乾燥させると、所望の中間体(10b)(7.8g)が得られた。有機層を蒸発させ、固体をメタノール中で粉末化し、次に濾別すると、所望の中間体の第2生成物(10b)(1.3g)が得られた。2バッチを1つにまとめ(9.1g、合わせて収率88%)、次の工程でそのまま使用した。
m/z=458(M+H)
+
【0128】
中間体11b:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−2’−オンの合成
【化30】
工程1:tert−ブチル1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)インドール−2−イル]メチル]−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキシレート11aの合成
この中間体は、中間体(10a)の合成について報告された手順にしたがって、中間体(4b)に代えて(5c)を使用して合成した。
【0129】
工程2:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−2’−オン(11b)の合成
MeOH(320mL)中の1.25MのHCl中の中間体(11a)(9.205g、18.227ミリモル)の混合物を40℃で3時間攪拌した。反応混合物を次に水(800mL)で希釈し、DCM(2×)を用いて抽出した。有機層を結合し、pH>9となるまでMeOH/NH
3(7M)を用いて塩基性化し、濾過し、in vacuoで濃縮した。残留物をDIPE中で粉末化し、生じた固体を濾別し、真空炉内で乾燥させると、所望の中間体(11b)(4.26g、収率52%)が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.96(dt,J=14.91,7.40Hz,2H)2.58(t,J=7.37Hz,2H)3.89−4.22(m,4H)4.27−4.36(m,2H)5.12(s,2H)6.36(s,1H)7.07(d,J=7.70Hz,1H)7.12−7.20(m,2H)7.26−7.32(m,1H)7.48−7.55(m,2H)7.89(dd,J=7.37,0.77Hz,1H);m/z=404.99(M+H)
+.
【0130】
中間体12b 1’−({5−クロロ−1−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−1H−ベンズイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[アゼチジン−3,3’−インドール]−2’(1’H)−オンの合成
【化31】
工程1:tert−ブチル1’−({5−クロロ−1−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−1H−ベンズイミダゾール−2−イル}メチル)−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−1H−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドール]−1−カルボキシレート(12a)の合成
tert−ブチル2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−1H−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドール]−1−カルボキシレート(1f)(1,000mg、3.65ミリモル)を無水DMF(23mL)中に溶解させ、次に5−クロロ−2−(クロロメチル)−1−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−1H−ベンズイミダゾール塩酸(6e)(1,304mg、3.64ミリモル)および炭酸セシウム(3,563mg、3.56ミリモル)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。氷水を加え、混合物を一晩攪拌した。形成された固体を濾別し、水および少量のエーテルで洗浄した。真空炉内で乾燥させた後、所望の生成物(12a)がピンク色の固体として得られた(1,695mg、収率=81.5%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ ppm 1.44(s,9H)2.10−2.21(m,2H)3.00(s,3H)3.19−3.25(m,2H)4.03−4.19(m,4H)4.47(t,J=7.48Hz,2H)5.22(s,2H)7.13(td,J=7.48,0.88Hz,1H)7.19(d,J=7.70Hz,1H)7.27−7.34(m,2H)7.65−7.69(m,3H);m/z=559.21(M+H)
+.
【0131】
工程2:1’−({5−クロロ−1−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−1H−ベンズイミダゾール−2−イル}メチル)スピロ[アゼチジン−3,3’−インドール]−2’(1’H)−オン(12b)の合成
DCM(20mL)中のtert−ブチル1’−({5−クロロ−1−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−1H−ベンズイミダゾール−2−イル}メチル)−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−1H−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドール]−1−カルボキシレート(12a)の溶液に、TFA(1mL、5当量)を室温で加えた。12時間後、より多くのTFA(2mL)を加え、混合物を24時間攪拌した。この反応物を次にNa
2CO
3水溶液により中和した。DCMを蒸発させ、形成された固体を濾別し、水およびエーテルで洗浄すると、所望の生成物(12b)のTFA塩が灰色の粉末として得られた(1.303g、収率=86.5%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ ppm 2.11−2.26(m,2H)3.01(s,3H)3.19−3.28(m,2H)4.16−4.35(m,4H)4.48(t,J=7.48Hz,2H)5.22(s,2H)7.18−7.28(m,2H)7.32(dd,J=8.80,1.98Hz,1H)7.36(td,J=7.90,0.88Hz,1H)7.66(d,J=1.98Hz,1H)7.69(d,J=8.80Hz,1H)7.85(d,J=6.82Hz,1H)9.27(br.s.,2H);m/z=459.18(M+H)
+.
【0132】
中間体13b:4−[5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1’−イル)メチル]ベンズイミダゾール−1−イル]ブタンニトリルの合成
【化32】
この中間体は、中間体(12b)の合成について報告された2段階手順にしたがって、第1工程では中間体(6e)に代えて(7d)を使用して合成すると、白色固体として得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ ppm 2.02(quin,J=7.5Hz,2H),2.60(t,J=7.4Hz,2H),3.62−4.02(m,4H),4.38(t,J=7.6Hz,2H),5.22(s,2H),7.08−7.16(m,2H),7.20−7.27(m,1H),7.29(dd,J=8.7,1.9Hz,1H),7.47−7.54(m,1H),7.64(d,J=8.6Hz,1H),7.67(d,J=2.0Hz,1H);m/z=406(M+H)
+
【0133】
中間体14b:1’−[[5−クロロ−1−(4−フルオロブチル)イミダゾ[4、5−b]ピリジン−2−イル]メチル]スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−2’−オンの合成
【化33】
この中間体は、中間体(11b)の合成について報告された2段階手順にしたがって、第1工程では中間体(5c)に代えて(9b)、およびn−トリブチルホスフィンに代えてトリフェニルホスフィンを使用して合成すると、白色固体として得られた。
m/z=414(M+H)
+
【0134】
中間体15b:1’−[[5−クロロ−1−(4,4,4−トリフルオロブチル)イミダゾ[4、5−b]ピリジン−2−イル]メチル]スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−2’−オンの合成
【化34】
この中間体は、中間体(12b)の合成について報告された2段階手順にしたがって、第1工程では中間体(6e)に代えて(8c)、および炭酸セシウムに代えて水素化ナトリウム(鉱油中で60%)を使用して合成すると、わずかに黄色がかった固体として得られた;m/z=450(M+H)
+.
【0135】
中間体16b 1’−({5−クロロ−1−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−1H−インドール−2−イル}メチル)スピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2’(1’H)−オンの合成
【化35】
工程1:tert−ブチル1’−({5−クロロ−1−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−1H−インドール−2−イル}メチル)−2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−1H−スピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン−1]−カルボキシレート(16a)の合成
無水THF(92mL)中の{5−クロロ−1−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−1H−インドール−2−イル}メタノール(4b)(4,000mg、13.25ミリモル)、tert−ブチル2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−1H−スピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1−カルボキシレート(2g)(4,423mg、14.58ミリモル)およびTPP(4,172mg、15.91ミリモル)の懸濁液にDIEAD(3.869mL、19.88ミリモル)を室温で加え、反応混合物を一晩攪拌した。THFを蒸発させ、粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製した。当該の画分を蒸発させた後、残留物を水中で再結晶化させた。形成した結晶を濾別し、水とヘプタンで洗浄すると、ベージュ色の粉末として標題生成物(16a)が得られた(1,231mg、収率=15.8%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ ppm 1.45(s,9H)1.80(t,J=5.50Hz,4H)2.03−2.16(m,2H)3.01(s,3H)3.14−3.25(m,2H)3.60−3.83(m,4H)4.37(t,J=7.48Hz,2H)5.20(s,2H)6.37(s,1H)7.16(dd,J=8.69,2.09Hz,1H)7.53(d,J=1.98Hz,1H)7.55(d,J=8.80Hz,1H)7.69(d,J=4.62Hz,1H)8.33(d,J=4.84Hz,1H)8.39(s,1H);m/z=587.23(M+H)
+.
【0136】
工程2:1’−({5−クロロ−1−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−1H−インドール−2−イル}メチル)スピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−2’(1’H)−オン(16b)の合成
DCM(2mL)中のtert−ブチル1’−({5−クロロ−1−[3−(メチルスルホニル)プロピル]−1H−インドール−2−イル}メチル)2’−オキソ−1’,2’−ジヒドロ−1H−スピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1−カルボキシレート(16a)(3.39g、3.75ミリモル)の溶液に、TFA(2.872mL、37.53ミリモル)を加え、この混合物を室温で一晩攪拌した。次に水を加え、反応混合物は、Na
2CO
3水溶液を用いて塩基性化した。DCMを蒸発させ、残留している水性懸濁液を3時間攪拌した。固体を濾別し、水で洗浄し、次にカラムクロマトグラフィーによって精製すると、ピンク色のガラス様油が得られた。生成物をジエチルエーテル中で粉末化するとピンク色の粉末として所望の生成物(16b)が得られたので、これを真空炉内で乾燥させた(466mg、23.7%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d
6)δ ppm 1.62−1.88(m,4H)2.02−2.18(m,2H)2.93−3.07(m,5H)3.11−3.24(m,4H)4.38(t,J=7.48Hz,2H)5.19(s,2H)6.33(s,1H)7.16(dd,J=8.69,2.09Hz,1H)7.50−7.58(m,2H)7.64(d,J=4.84Hz,1H)8.29−8.42(m,2H);m/z=487.27(M+H)
+.
【0137】
中間体17b:4−[5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’−イル)メチル]インドール−1−イル]ブタンニトリルの合成
【化36】
この中間体は、中間体(11b)の合成について報告された2段階手順にしたがって、第1工程では中間体(1f)に代えて(2g)を使用して合成すると、白色固体として得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.61−1.86(m,4H)1.99(quin,J=7.59Hz,2H)2.58(t,J=7.37Hz,2H)2.91−3.21(m,4H)4.23−4.36(m,2H)5.19(s,2H)6.33(s,1H)7.12−7.17(m,1H)7.50−7.56(m,2H)7.64(d,J=4.62Hz,1H)8.34(d,J=4.84Hz,1H)8.38(s,1H);m/z=434.08(M+H)
+.
【0138】
中間体18b:4−[5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’−イル)メチル]ベンズイミダゾール−1−イル]ブタンニトリルビスヒドロクロリドの合成
【化37】
工程1:tert−ブチル1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)ベンズイミダゾール−2−イル]メチル]−2’−オキソ−スピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1−カルボキシレート(18a)の合成
この中間体は、中間体(13a)の合成について報告された手順にしたがって、第1工程では中間体(1f)に代えて(2g)を使用して合成すると、白色固体として得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.45(s,9H),1.66−1.85(m,4H),1.98−2.15(m,2H),2.55−2.68(m,2H),3.57−3.82(m,4H)4.25−4.51(m,2H)5.22(s,2H)7.29(dd,J=8.58,2.64Hz,1H)7.62−7.69(m,3H)8.31(d,J=4.62Hz,1H)8.46(s,1H);m/z=535(M+H)
+
【0139】
工程2:4−[5−クロロ−2−[(2’−オキソスピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1’−イル)メチル]ベンズイミダゾール−1−イル]ブタンニトリルビスヒドロクロリド(18b)の合成
中間体(18a)(6g、11.214ミリモル)は、イソプロパノール(100mL)中の6MのHCl中で40℃で2時間、次に室温で一晩撹拌した。生じた白色沈降物を濾別し、エーテルで洗浄し、真空炉内で乾燥させると、ビスヒドロクロリド塩として所望の中間体(18b)(5.6g、定量的収率)が得られた。
m/z=435(M+H)
+.
【0140】
最終化合物の合成
化合物1の合成:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−イソプロピル−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化38】
中間体(10b)(9.2g、18.6ミリモル)をジオキサン中に懸濁させ、ヒューニッヒ塩基(6.4mL、37.2ミリモル)を加え、生じた混合物を10分間撹拌した。2−イソシアナトプロパン(2.2mL、22.3ミリモル)を次に室温で加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。この用液に過剰のMeOH(5mL)を加え、混合物を一晩攪拌した。溶媒を蒸発させた。残留物をジクロロメタン(200mL)中に溶解させ、生じた溶液を水で3回洗浄し(50mL)、MgSO
4の上方に通して乾燥し、濾過し、in vacuoで濃縮した。残留物をジイソプロピルエーテル中で粉末化し、この溶媒中で一晩攪拌した。生じた白色粉末を濾過し、50℃の炉内で乾燥させると、白色粉末の所望の化合物(1)(9.3g、92%)が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.09(d,J=6.6Hz,6H),2.08(t,J=7.4Hz,2H),2.99(s,3H),3.14−3.22(m,2H),3.77(dd,J=14.3,6.6Hz,1H),3.98(d,J=7.9Hz,2H),4.13(d,J=8.1Hz,2H),4.39(t,J=7.4Hz,2H),5.13(s,2H),6.33−6.41(m,2H),7.08(d,J=7.9Hz,1H),7.11−7.18(m,2H),7.25−7.32(m,1H),7.52(d,J=2.0Hz,1H),7.55(d,J=8.8Hz,1H),7.59−7.64(m,1H);m/z=543(M+H)
+
【0141】
化合物2の合成:tert−ブチル4−[[1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)インドール−2−イル]メチル]−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボニル]アミノ]ピペリジン−1−カルボキシレート
【化39】
DCM中の中間体(11b)(1,000mg、2.47ミリモル)およびピリジン(0.597mL、0.982g/mL、7.409ミリモル)の混合物にトリホスゲン(732.893mg、2.47ミリモル)を室温で加えた。混合物は直ちに黄変した。1時間後、反応混合物をDCM(20mL)で希釈し、水(50mL)および1NのHCl(10mL)を加えた。有機層を分離し、MgSO
4の上方で乾燥し、濾過してin vacuoで濃縮した。生じた白色フォーム(600mg、1.284ミリモル)を次にDCM中に溶解させ、tert−ブチル4−アミノピペリジン−1−カルボキシレート(911.804mg、3.851ミリモル、3当量)およびDIPEA(0.885mL、0.75g/mL、5.135ミリモル)を室温で加えた。2時間後、反応混合物をDCMで希釈し、5%のHCl溶液、次に塩水で洗浄し、MgSO
4の上方ニトロピリジン、濾過し、in vacuoで濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製すると(MeOHからDCM中で5%の勾配)、525mg(収率62%)の所望の化合物(2)がDIPEを用いた粉末化後に白色固体として得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.20−1.34(m,2H)1.40(s,9H)1.68−1.82(m,2H)1.89−2.05(m,2H)2.57(t,J=7.37Hz,2H)2.68−2.93(m,2H)3.61−3.64(m,1H)3.83−3.95(m,2H)3.99(d,J=7.92Hz,2H)4.14(d,J=8.14Hz,2H)4.31(t,J=7.30Hz,2H)5.13(s,2H)6.33(s,1H)6.48(d,J=7.92Hz,1H)7.08(d,J=7.92Hz,1H)7.11−7.19(m,2H)7.23−7.34(m,1H)7.48−7.56(m,2H)7.63(d,J=6.60Hz,1H);m/z=631 [M+H]
+.
【0142】
化合物3の合成:1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)インドール−2−イル]メチル]−2’−オキソ−N−(4−ピペリジル)スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化40】
DCM中の化合物(2)(430mg、0.681ミリモル)の溶液に、TFA(0.521mL、1.49g/mL、6.813ミリモル)を室温で加え、反応混合物を一晩攪拌した。反応混合物を次に真空下で濃縮し、DCM中に再溶解させ、Na
2CO
3水溶液、次に塩水で洗浄し、MgSO
4の上方に通して乾燥し、濾過して濃縮すると、わずかに橙色がかったフォームとして260mg(収率70%)の所望の化合物(3)が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.28−1.45(m,2H)1.70−1.80(m,2H)1.92−2.02(m,2H)2.53−2.63(m,4H)2.89−3.06(m,2H)3.53−3.57(m,1H)3.99(d,J=8.14Hz,2H)4.14(d,J=7.92Hz,2H)4.27−4.34(m,2H)5.13(s,2H)6.33(s,1H)6.49(d,J=7.92Hz,1H)7.08(d,J=7.92Hz,1H)7.11 −7.18(m,2H)7.25−7.32(m,1H)7.49−7.55(m,2H)7.62(d,J=7.48Hz,1H);m/z=531 [M+H]
+.
【0143】
化合物4の合成:1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)インドール−2−イル]メチル]−2’−オキソ−N−[1−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4−ピペリジル]スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化41】
ジオキサン中の化合物3(190mg、0.358ミリモル)の溶液に、DIPEA(0.185mL、0.75g/mL、1.073ミリモル)および2,2,2−トリフルオロエチル1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブタン−1−スルホネート(136.716mg、0.358ミリモル)を室温で加えた。一晩置いた後、反応混合物をin vacuoで濃縮し、DCM中に再溶解させ、Na
2CO
3水溶液、次に塩水で洗浄し、MgSO
4の上方に通して乾燥し、濾過して濃縮した。カラムクロマトグラフィーによる精製(DCM中の5%のMeOHの勾配)およびDCM/DIPEからの再結晶化によって、わずかにピンク色の固体として所望の生成物(4)が得られた(75mg、収率32%)。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.36−1.54(m,2H)1.67−1.80(m,2H)1.90−2.03(m,2H)2.31−2.44(m,2H)2.54−2.62(m,2H)2.83−2.96(m,2H)3.14(q,J=10.34Hz,2H)3.29−3.31(m,1H)3.99(d,J=7.92Hz,2H)4.14(d,J=7.92Hz,2H)4.26−4.35(m,2H)5.13(s,2H)6.33(s,1H)6.44(d,J=7.70Hz,1H)7.08(d,J=7.92Hz,1H)7.11−7.19(m,2H)7.24−7.33(m,1H)7.49−7.56(m,2H)7.62(d,J=7.26Hz,1H);m/z=613 [M+H]
+.
【0144】
化合物(5)〜(9)は、化合物(2)の合成について報告された反応にしたがって、tert−ブチル4−アミノ−ピペリジン−1−カルボキシレートに代えて適切なアミンを使用することによって合成した。
【0145】
化合物5:1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−(1−メチル−4−ピペリジル)−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化42】
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.43−1.60(m,2H)1.70−1.83(m,2H)1.90−2.03(m,2H)2.08−2.22(m,2H)2.27(s,3H)2.56(t,J=7.37Hz,2H)2.80−2.94(m,2H)3.50−3.56(m,1H)3.99(d,J=7.92Hz,2H)4.14(d,J=7.92Hz,2H)4.30(t,J=7.48Hz,2H)5.13(s,2H)6.33(s,1H)6.49(d,J=7.70Hz,1H)7.08(d,J=7.92Hz,1H)7.11−7.18(m,2H)7.28(td,J=7.70,1.10Hz,1H)7.49−7.54(m,2H)7.62(d,J=7.48Hz,1H);m/z=545 [M+H]
+.
【0146】
化合物6:1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)インドール−2−イル]メチル]−2’−オキソ−N−テトラヒドロピラン−4−イル−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化43】
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.38−1.55(m,2H)1.68−1.80(m,2H)1.90−2.07(m,2H)2.58(t,J=7.37Hz,2H)3.28−3.35(m,2H)3.62−3.72(m,1H)3.80−3.91(m,2H)4.01(d,J=7.92Hz,2H)4.16(d,J=7.92Hz,2H)4.26−4.38(m,2H)5.14(s,2H)6.35(s,1H)6.52(d,J=7.70Hz,1H)7.09(d,J=7.92Hz,1H)7.12−7.19(m,2H)7.24−7.35(m,1H)7.50−7.57(m,2H)7.64(d,J=6.82Hz,1H);m/z=532 [M+H]
+.
【0147】
化合物7:1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−(3−ヒドロキシシクロブチル)−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化44】
m/z=518 [M+H]
+.
【0148】
化合物8:1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−(シス−3−ヒドロキシシクロブチル)−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化45】
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.72−1.86(m,2H)1.90−2.06(m,2H)2.41−2.50(m,2H)2.57(t,J=7.15Hz,2H)3.55−3.70(m,1H)3.72−3.86(m,1H)4.00(d,J=7.92Hz,2H)4.14(d,J=7.92Hz,2H)4.31(t,J=7.26Hz,2H)5.04(d,J=5.50Hz,1H)5.14(s,2H)6.34(s,1H)6.76(d,J=7.70Hz,1H)7.08(d,J=7.92Hz,1H)7.15(m,J=7.30Hz,2H)7.23−7.36(m,1H)7.47−7.57(m,2H)7.63(d,J=7.26Hz,1H);m/z=518 [M+H]
+.
【0149】
化合物9:1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−(トランス−3−ヒドロキシシクロブチル)−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化46】
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.89−2.03(m,2H)2.03−2.22(m,4H)2.53−2.63(m,2H)4.00(d,J=7.92Hz,2H)4.14(d,J=7.70Hz,2H)4.17 −4.36(m,4H)4.87(br.s,1H)5.13(s,2H)6.34(s,1H)6.78(d,J=7.04Hz,1H)7.08(d,J=7.92Hz,1H)7.11−7.20(m,2H)7.23−7.34(m,1H)7.47 −7.57(m,2H)7.63(d,J=7.26Hz,1H);m/z=518 [M+H]
+.
【0150】
化合物(10)〜(17)は、化合物2の合成について報告された反応にしたがって、中間体(11b)に代えて(10b)およびtert−ブチル4−アミノ−ピペリジン−1−カルボキシレートに代えて適切なアミンを使用することによって合成した。
【0151】
化合物10:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−(シス−3−ヒドロキシシクロブチル)−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化47】
m/z=571 [M+H]
+.
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.70−1.87(m,2H)2.01−2.16(m,2H)2.40−2.50(m,2H)3.00(s,3H)3.15−3.25(m,2H)3.56−3.69(m,1H)3.72−3.86(m,1H)4.00(d,J=7.92Hz,2H)4.14(d,J=7.92Hz,2H)4.33−4.47(m,2H)5.04(d,J=5.28Hz,1H)5.14(s,2H)6.37(s,1H)6.76(d,J=7.70Hz,1H)7.14(s,3H)7.24−7.35(m,1H)7.53(s,2H)7.63(d,J=7.26Hz,1H)
【0152】
化合物11:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−(トランス−3−ヒドロキシシクロブチル)−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化48】
m/z=571 [M+H]
+
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.96−2.26(m,6H)3.00(s,3H)3.11−3.24(m,2H)4.00(d,J=7.92Hz,2H)4.08−4.32(m,4H)4.34−4.48(m,2H)4.96(d,J=4.84Hz,1H)5.14(br.s.,2H)6.37(s,1H)6.78(d,J=7.04Hz,1H)7.14(br.s.,3H)7.23−7.37(m,1H)7.47−7.59(m,2H)7.63(d,J=7.04Hz,1H)
【0153】
化合物12:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]−2’−オキソ−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化49】
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 2.18(quin,J=7.65Hz,2H)2.91(s,3H)3.09(t,J=7.59Hz,2H)3.81−4.02(m,2H)4.17(d,J=7.70Hz,2H)4.36−4.42(m,2H)4.44(d,J=7.70Hz,2H)4.90(t,J=6.49Hz,1H)5.06(s,2H)6.52(s,1H)7.09(d,J=7.92Hz,1H)7.13−7.19(m,2H)7.20−7.25(m,1H)7.27−7.37(m,1H)7.52(d,J=1.76Hz,1H)7.55(d,J=7.26Hz,1H);m/z=583 [M+H]
+
【0154】
化合物13:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化50】
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.33(s,6H)2.20(qt,J=7.60Hz,2H)2.94(s,3H)3.10(t,J=7.59Hz,2H)3.63(d,J=4.84Hz,2H)4.10(d,J=7.48Hz,2H)4.34−4.45(m,5H)4.81(t,J=5.39Hz,1H)5.07(s,2H)6.53(s,1H)7.09(d,J=7.92Hz,1H)7.14−7.20(m,2H)7.24(d,J=8.60Hz,1H)7.30(td,J=7.80,1.20Hz,1H)7.53(d,J=1.76Hz,1H)7.57(dd,J=7.37,0.77Hz,1H);m/z=573(M+H)
+
【0155】
化合物14:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−(2−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化51】
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.20(d,J=6.82Hz,3H)2.19(dt,J=14.63,7.21Hz,2H)2.94(s,3H)3.03−3.21(m,3H)3.48−3.58(m,1H)3.68−3.79(m,1H)4.00(dd,J=6.82,3.30Hz,1H)4.12(dd,J=9.68,7.70Hz,2H)4.34−4.45(m,4H)4.48(d,J=7.04Hz,1H)4.99−5.15(m,2H)6.53(s,1H)7.10(d,J=7.92Hz,1H)7.13−7.20(m,2H)7.21−7.25(m,1H)7.28−7.36(m,1H)7.53(d,J=1.76Hz,1H)7.57(d,J=7.48Hz,1H);m/z=559(M+H)
+
【0156】
化合物15:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−(2−ジメチルアミノ)エチル)−N−メチル−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化52】
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 2.15−2.26(m,2H)2.40(s,6H)2.63(t,J=6.93Hz,2H)2.93(s,3H)2.95(s,3H)3.05−3.13(m,2H)3.49(t,J=7.04Hz,2H)4.19(d,J=7.92Hz,2H)4.37−4.42(m,2H)4.45(d,J=7.92Hz,2H)5.06(s,2H)6.50(s,1H)7.05(d,J=7.70Hz,1H)7.12−7.19(m,2H)7.22−7.31(m,2H)7.51(d,J=1.98Hz,1H)7.61(dd,J=7.26,0.66Hz,1H);m/z=586 [M+H]
+
【0157】
化合物16:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−(2−モルホリノエチル)−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化53】
m/z=614 [M+H]
+
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 2.22(qt,J=7.50Hz,2H)2.45−2.52(m,4H)2.54(t,J=5.94Hz,2H)2.92(s,3H)3.07(t,J=7.37Hz,2H)3.38(q,J=5.58Hz,2H)3.71(t,J=4.40Hz,4H)4.13(d,J=7.48Hz,2H)4.37−4.46(m,4H)4.97(br.s,1H)5.07(s,2H)6.51(s,1H)7.07(d,J=7.92Hz,1H)7.13−7.20(m,2H)7.22−7.25(m,1H)7.28−7.33(m,1H)7.52(d,J=1.76Hz,1H)7.57(d,J=8.14Hz,1H)
【0158】
化合物17:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−(2−ジメチルアミノ)エチル)−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化54】
m/z=572 [M+H]
+
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 2.16−2.26(m,2H)2.36(s,6H)2.57−2.70(m,2H)2.94(s,3H)3.09(t,J=7.37Hz,2H)3.37−3.49(m,2H)4.15(d,J=7.48Hz,2H)4.38(m,2H)4.42(d,J=7.48Hz,2H)5.07(s,2H)5.37(m,1H)6.51(s,1H)7.06(d,J=7.70Hz,1H)7.10−7.22(m,2H)7.22−7.34(m,2H)7.52(d,J=1.98Hz,1H)7.54−7.62(m,1H)
【0159】
化合物18:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)ベンズイミダゾール−2−イル]メチル]−N−イソプロピル−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化55】
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.09(d,J=6.60Hz,6H)2.17(quin,J=7.48Hz,2H)3.00(s,3H)3.19−3.26(m,2H)3.76(sxt,J=6.40Hz,1H)3.91−4.15(m,4H)4.47(t,J=7.37Hz,2H)5.23(s,2H)6.34(d,J=7.92Hz,1H)7.09−7.20(m,2H)7.25−7.36(m,2H)7.61(d,J=7.04Hz,1H)7.64−7.72(m,2H);m/z=544.20(M+H)
+.
【0160】
化合物19:1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)ベンズイミダゾール−2−イル]メチル]−N−イソプロピル−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化56】
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.09(d,J=6.60Hz,6H)2.08(quin,J=7.48Hz,2H)2.62(t,J=7.37Hz,2H)3.76(dq,J=13.81,6.62Hz,1H)3.90−4.16(m,4H)4.39(t,J=7.37Hz,2H)5.22(s,2H)6.36(d,J=7.92Hz,1H)7.08−7.21(m,2H)7.24−7.37(m,2H)7.56−7.73(m,3H);m/z=491.13(M+H)
+;MP=210.38℃.
【0161】
化合物20:1’−[[5−クロロ−1−(4−フルオロブチル)イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]メチル]−N−イソプロピル−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化57】
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ ppm 1.20(d,J=6.20Hz,6H)1.74−1.80(m,1H)1.82−1.92(m,3H)3.95−4.04(m,2H)4.06(d,J=7.26Hz,2H)4.34(d,J=7.26Hz,2H)4.40(t,J=7.30Hz,2H)4.44(t,J=5.39Hz,1H)4.56(t,J=5.17Hz,1H)5.24(s,2H)7.12−7.18(m,1H)7.24(d,J=8.36Hz,1H)7.31(td,J=7.81,1.32Hz,1H)7.53(d,J=7.92Hz,1H)7.59(d,J=7.70Hz,1H)7.64(d,J=8.58Hz,1H);m/z=499.5 [M+H]
+
【0162】
化合物21:1’−[[5−クロロ−1−(4−フルオロブチル)イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]メチル]−N−(3−ヒドロキシシクロブチル)−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化58】
1H NMR(400MHz,クロロホルム−d)δ(some protons show cis−trans isomerism)ppm 1.69−1.94(m,5H)2.19−2.30(m,1H)2.30−2.41(m,1H)2.71−2.84 + 3.12(m,2H)3.79−3.92 + 3.96−4.05(m,1H)4.08(d,J=7.48Hz,2H)4.32−4.50(m,6H)4.54(t,J=5.28Hz,1H)4.86 + 4.95(d,J=6.60Hz and J=7.92Hz,1H)5.22(s,2H)7.09−7.16(m,1H)7.22(d,J=8.58Hz,1H)7.25−7.31(m,1H)7.44−7.55(m,2H)7.66(d,J=8.36Hz,1H);m/z=527.2 [M+H]
+
【0163】
化合物22:1’−[[5−クロロ−1−(4,4,4−トリフルオロブチル)イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]メチル]−N−イソプロピル−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化59】
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.09(d,J=6.60Hz,5H)1.89−2.06(m,2H)2.29−2.47(m,2H)3.67−3.84(m,1H)3.97(d,J=7.92Hz,2H)4.11(d,J=7.92Hz,2H)4.46(t,J=7.48Hz,2H)5.28(s,2H)6.39(d,J=7.92Hz,1H)7.10−7.23(m,2H)7.30(t,J=6.80Hz,1H)7.38(d,J=8.36Hz,1H)7.63(d,J=6.82Hz,1H)8.21(d,J=8.58Hz,1H);m/z=535.2 [M+H]
+
【0164】
化合物23:1’−[[5−クロロ−1−(4,4,4−トリフルオロブチル)イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]メチル]−2’−オキソ−N−テトラヒドロ
ピラン−4−イル−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化60】
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.36−1.52(m,2H)1.67−1.77(m,2H)1.92−2.06(m,2H)2.29−2.45(m,2H)3.35(m,2H 水ピーク下)3.59−3.70(m,1H)3.79−3.90(m,2H)3.99(d,J=7.92Hz,2H)4.12(d,J=8.14Hz,2H)4.39−4.53(m,2H)5.28(s,2H)6.51(d,J=7.70Hz,1H)7.10−7.22(m,2H)7.26−7.35(m,1H)7.37(d,J=8.36Hz,1H)7.63(d,J=7.04Hz,1H)8.21(d,J=8.58Hz,1H);m/z=577.2 [M+H]
+
【0165】
化合物24:1’−[[5−クロロ−1−(4,4,4−トリフルオロブチル)イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル]メチル]−N−(3−ヒドロキシシクロブチル)−2’−オキソ−スピロ[アゼチジン−3,3’−インドリン]−1−カルボキサミド
【化61】
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ(シス/トランス異性を示すいくつかのプロトン)ppm 1.71−1.86(m,2H major)1.91−2.04(m,2H)2.04−2.22(m,4H minor)2.28−2.49(m,2H+2H major)3.55−3.67(m,1H major)3.73−3.86(m,1H major)3.93−4.05(m,2H)4.07−4.15(m,2H)4.17−4.31(m,2H minor)4.46(t,J=7.59Hz,2H)4.96(d,J=5.28Hz,1H minor)5.04(d,J=5.50Hz,1H major)5.29(s,2H)6.72−6.85(m,1H)7.10−7.23(m,2H)7.27−7.35(m,1H)7.38(d,J=8.36Hz,1H)7.64(d,J=7.26Hz,1H)8.22(d,J=8.36Hz,1H);m/z=563.2 [M+H]
+
【0166】
化合物25:1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−メチル−2’−オキソ−スピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1−カルボキサミド
【化62】
DCM(5mL)中の(17b)(232mg、0.535ミリモル)の溶液に、塩化メチルアミノホルミル(50mg、1当量)およびトリエチルアミン(0.223mL、3当量)を室温で加えた。30分間後、氷水を加え、混合物を1時間攪拌した。生成物をDCM(2×)で抽出した。有機層を結合し、Na
2SO
4の上方に通して乾燥し、濾過して蒸発させるとオフホワイトのフォームが得られたので、これをDIPE中で粉末化した。生じた黄色固体を濾過によって収集すると、化合物(25)(217mg、収率80%)が得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.66−1.85(m,4H)1.99(quin,J=7.48Hz,2H)2.58(t,J=7.37Hz,2H)2.62(d,J=4.40Hz,3H)3.54−3.81(m,4H)4.23−4.36(m,2H)5.19(s,2H)6.35(s,1H)6.53(q,J=4.00Hz,1H)7.15(dd,J=8.80,1.98Hz,1H)7.49−7.56(m,2H)7.68(d,J=4.62Hz,1H)8.32(d,J=4.84Hz,1H)8.38(s,1H);m/z=491.14(M+H)
+
【0167】
化合物26:1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)ベンズイミダゾール−2−イル]メチル]−N−メチル−2’−オキソ−スピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1−カルボキサミド
【化63】
化合物(26)は、化合物(25)について報告された手順にしたがって、中間体(17b)に代えて(18b)を使用して合成すると、収率79%でわずかにピンク色の固体として得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.67−1.84(m,4H)2.09(quin,J=7.43Hz,2H)2.57−2.71(m,5H)3.56−3.77(m,4H)4.39(t,J=7.48Hz,2H)5.30(s,2H)6.46−6.60(m,1H)7.30(dd,J=8.69,1.87Hz,1H)7.60−7.72(m,3H)8.32(d,J=4.62Hz,1H)8.47(s,1H);m/z=492.18(M+H)
+;MP=99.81℃
【0168】
化合物27:1’−[[5−クロロ−1−(3−メチルスルホニルプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−イソプロピル−2’−オキソ−スピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1−カルボキサミド
【化64】
化合物(27)は、化合物(1)について報告された手順にしたがって、中間体(10b)に代えて(16b)を使用して合成すると、白色フォーム(定量的収率)として得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.09(d,J=6.60Hz,6H)1.64−1.87(m,4H)2.10(quin,J=7.65Hz,2H)3.01(s,3H)3.14−3.25(m,2H)3.55−3.91(m,5H)4.27−4.48(m,2H)5.20(s,2H)6.27(d,J=7.48Hz,1H)6.36(s,1H)7.16(dd,J=8.69,2.09Hz,1H)7.53(d,J=1.98Hz,1H)7.55(d,J=8.80Hz,1H)7.65−7.72(m,1H)8.33(d,J=4.84Hz,1H)8.38(s,1H);m/z=572.11(M+H)
+
【0169】
化合物28:1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)インドール−2−イル]メチル]−N−イソプロピル−2’−オキソ−スピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1−カルボキサミド
【化65】
化合物(28)は、化合物(1)について報告された手順にしたがって、中間体(10b)に代えて(17b)を使用して合成すると、白色フォーム(収率78%)として得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.02−1.17(m,6H)1.66−1.85(m,4H)1.99(quin,J=7.48Hz,2H)2.58(t,J=7.37Hz,2H)3.55−3.87(m,5H)4.24−4.34(m,2H)5.19(s,2H)6.27(d,J=7.70Hz,1H)6.35(s,1H)7.12−7.18(m,1H)7.50−7.56(m,2H)7.66−7.72(m,1H)8.33(d,J=4.84Hz,1H)8.38(s,1H);m/z=519.12(M+H)
+
【0170】
化合物29:1’−[[5−クロロ−1−(3−シアノプロピル)ベンズイミダゾール−2−イル]メチル]−N−イソプロピル−2’−オキソ−スピロ[ピペリジン−4,3’−ピロロ[2,3−c]ピリジン]−1−カルボキサミド
【化66】
化合物(29)は、化合物(1)について報告された手順にしたがって、中間体(10b)に代えて(18b)を使用して合成すると、白色固体(収率47%)として得られた。
1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ ppm 1.08(d,J=6.60Hz,6H)1.63−1.84(m,4H)1.95−2.19(m,2H)2.62(t,J=7.37Hz,2H)3.50−3.66(m,2H)3.66−3.77(m,2H)3.77−3.86(m,1H)4.39(t,J=7.00Hz,2H)5.29(s,2H)6.18(d,J=7.48Hz,1H)7.29(dd,J=8.58,1.98Hz,1H)7.55−7.71(m,3H)8.32(d,J=4.62Hz,1H)8.47(s,1H);m/z=520.25(M+H)
+.
【0171】
表F−1および表F−2は、上記の実施例にしたがって調製された化合物を列挙している。
【0172】
【表1】
【0173】
【表2】
【0174】
【表3】
【0175】
【表4】
【0176】
【表5】
【0177】
B.薬理学的実施例
C.1 抗ウイルス活性
黒色384ウエルの底部が透明のマイクロプレート(Corning,Amsterdam,The Netherlands)に音響液滴吐出装置によってエコー・リキッドハンドラー(Labcyte,Sunnyvale,California)を用いて充填した。200nLの化合物ストック液(100%のDMSO)をアッセイプレートに移した。化合物の9連続の4倍希釈液を作成し、四分円につき同一化合物濃度を作成した。アッセイは、10μLの培養培地を各ウエル(フェノールレッドを含まないRPMI培地、10%の熱不活化FBS、0.04%のゲンタマイシン(50mg/mL))に加えることによって開始した。全ての添加工程は、マルチドロップ/ディスペンサー(Thermo Scientific,Erembodegem,Belgium)を使用することによって実施した。次に、培養培地中に希釈したrgRSV224ウイルス(MOI=1)をプレートに加えた。rgRSV224ウイルスは、追加のGFP遺伝子(Hallak LK,Spillmann D,Collins PL,Peeples ME.Glycosaminoglycan sulfation requirements for respiratory syncytial virus infection;Journal of virology(2000),74(22),10508−13)を含み、NIH(Bethesda,MD,USA)から使用許諾を受けた遺伝子組換えウイルスである。最後に、20μLのHeLa細胞懸濁液(細胞3,000個/ウエル)をプレーティングした。培地、ウイルス感染および偽感染の対照は、各試験に含まれる。ウエルは1体積に付き0.05%のDMSOを含有している。細胞は5%のCO2雰囲気下の37℃でインキュベートした。ウイルス暴露3日後に、社内開発MSMレーザ顕微鏡(Tibotec,Beerse,Belgium)によって細胞内のGFP発現を測定することによりウイルス複製を定量した。EC50はGFP発現に対する50%阻害濃度であると定義された。並行して、化合物を3日間、一連の白色384ウェルのマイクロタイタープレート(Corning)内でインキュベートし、HeLa細胞内の化合物の細胞毒性はATPliteキット(Perkin Elmer,Zaventem,Belgium)を製造者の使用説明書にしたがって使用して細胞のATP含量を測定することによって決定した。CC
50細胞毒性に対する50%濃度と定義した。
【0178】
【表6】
【0179】
C.予測的な組成物の実施例
これらの実施例全体を通して使用する「有効成分」は、式(I)の最終化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物および立体化学的異性体形態および互変異性体形態に関する。
本発明の製剤の処方の代表例は以下の通りである。
【0180】
C.1.錠剤
有効成分 5〜50mg
リン酸二カルシウム 20mg
ラクトース 30mg
タルク 10mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
ジャガイモデンプン 全量を200mgに
【0181】
この実施例において、有効成分は、同量の本発明による化合物のいずれかに、特に同量の例示した化合物のいずれかに変更することができる。
【0182】
C.2.懸濁剤
経口投与用の水性懸濁剤は、各1mL(ミリリットル)が、薬理活性化合物の1種1〜5mg、カルボキシメチルセルロースナトリウム50mg、安息香酸ナトリウム1mg、ソルビトール500mg、および水1mLまでの残部を含有するように製造される。
【0183】
C.3.注射剤
非経口組成物は、10体積%プロピレングリコール水溶液中で本発明の有効成分1.5重量%を撹拌することにより製造される。
【0184】
C.4.軟膏剤
有効成分 5〜1,000mg
ステアリルアルコール 3g
ラノリン 5g
白色ワセリン 15g
水 全量を100gに
【0185】
この実施例において、有効成分は、同量の本発明による化合物のいずれかに、特に同量の例示した化合物のいずれかに変更することができる。
【0186】
合理的な変更形態は本発明の範囲から逸脱するものとは見なされない。このようにして説明した本発明は、当業者により多くの点が変更され得ることが明らかであろう。
本発明は、以下の態様を包含し得る。
[1]
式(I)の化合物であって、
【化67】
そのあらゆる立体化学的異性体形態を含む化合物(式中、
Hetは、以下の式(a)、(b)または(c)のいずれかの複素環成分であり:
【化68】
Qは、CH2もしくはCH2CH2であり;
Vは、CH2もしくはCH2CH2であり;
Zは、CHもしくはNであり;
R1は、C1〜6アルキル;C3〜6シクロアルキル;ヒドロキシで置換されたC3〜6シクロアルキル;Het1;またはハロ、ヒドロキシ、ポリハロC1〜4アルキル、NR5R6、Het2、C3〜6シクロアルキルもしくはヒドロキシで置換されたC3〜6シクロアルキルから選択された1つの置換基で置換されたC1〜6アルキルであり;
式中、R5は、水素もしくはC1〜4アルキルであり;およびR6は、水素もしくはC1〜4アルキルであり;
R2は、水素もしくはC1〜6アルキルであり;
R3は、ハロであり;
R4は、−(CH2)m−R7であり;
mは、2〜4の整数であり;
R7は、ハロゲン、CN、CF3もしくはSO2CH3であり;および
Het1は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニルもしくはテトラヒドロピラニルであり;式中、Het1は、C1〜4アルキル、ポリハロC1〜4アルキルもしくはC1〜4アルキルオキシカルボニルで任意選択的に置換されており;
Het2は、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニルもしくはテトラヒドロピラニルであり;式中、Het2は、C1〜4アルキルもしくはポリハロC1〜4アルキルで任意選択的に置換されている)
またはその薬学的に許容される酸付加塩。
[2]
Hetは、式(a)のHetである、上記[1]に記載の化合物。
[3]
Hetは、式(b)のHetである、上記[1]に記載の化合物。
[4]
Hetは、式(c)のHetである、上記[1]に記載の化合物。
[5]
QはCH2であり、VはCH2である、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の化合物。
[6]
QはCH2CH2であり、VはCH2CH2である、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の化合物。
[7]
QはCH2であり、VはCH2であり、ZはCHである、上記[1]に記載の化合物。
[8]
QはCH2CH2であり、VはCH2CH2であり、ZはCHである、上記[1]に記載の化合物。
[9]
QはCH2であり、VはCH2であり、ZはNである、上記[1]に記載の化合物。
[10]
QはCH2CH2であり、VはCH2CH2であり、ZはNである、上記[1]に記載の化合物。
[11]
薬学的に許容される担体および治療活性量の上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬組成物。
[12]
治療活性量の上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の化合物を薬学的に許容される担体と均質混合する、上記[11]に記載の医薬組成物の製造方法。
[13]
医薬品として使用するための、上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の化合物。
[14]
RS(呼吸器合胞体)ウイルス感染症の治療において使用するための、上記[1]〜[10]のいずれか一項に記載の化合物または上記[11]に記載の医薬組成物。
[15]
上記[1]に定義した式(I)の化合物を製造する方法であって、中間体(II)をイソシアネートと反応させる工程によって、または適切であれば塩基の存在下においてカルボニル化剤を使用し、その後にアミンNHR1R2を添加する工程によって、
【化69】
または;必要に応じて;式(I)の化合物を薬学的に許容される酸付加塩に変換する、もしくは逆に式(I)の化合物の酸付加塩をアルカリで遊離塩基に変換する工程による方法。