特許第6492235号(P6492235)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6492235加工食品の処理方法及び加工食品の処理システム、及び生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内で保存する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6492235
(24)【登録日】2019年3月8日
(45)【発行日】2019年3月27日
(54)【発明の名称】加工食品の処理方法及び加工食品の処理システム、及び生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内で保存する方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 3/3454 20060101AFI20190318BHJP
   C02F 1/68 20060101ALI20190318BHJP
   F25D 23/00 20060101ALI20190318BHJP
【FI】
   A23L3/3454
   C02F1/68 530F
   C02F1/68 510A
   C02F1/68 520B
   F25D23/00 302E
【請求項の数】5
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2019-6492(P2019-6492)
(22)【出願日】2019年1月18日
【審査請求日】2019年1月18日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517264339
【氏名又は名称】株式会社エヌティシィー
(74)【代理人】
【識別番号】110001922
【氏名又は名称】特許業務法人 日峯国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】皆川 浩章
(72)【発明者】
【氏名】高石 悟
【審査官】 太田 雄三
(56)【参考文献】
【文献】 特開2018−112364(JP,A)
【文献】 特許第6437179(JP,B1)
【文献】 特許第6309150(JP,B1)
【文献】 国際公開第2018/105133(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 5/00−35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水素水吐出ポットと密閉された環境装置とからなり、
水素水吐出ポットが、蓋体と、内部に水を主成分とする液を貯留するボトル部を有するポット本体とからなり、ポット本体にボトル部を有し、ボトル部に水素ガスによる吐出圧力を持つ圧力室が形成され、ボトル部に連通し、ポット本体内に収納された水を主成分とする液体を吐出する吐出口を備えた吐出管と、該吐出管に設けられて、該吐出管を開閉する操作部材と、を備えて、吐出管から水素水が噴霧可能とされ、
密閉された環境空間を持つ密閉された環境装置を備え、
当該密閉された環境装置の内部が、水素水が噴霧される噴霧環境と、樹脂製の食品包装用のラップフィルム(以下、ラップフイルムという。)で包装された加工食品を収納する加工食品収納環境とからなる加工食品の処理システムにおける加工食品の処理方法において、
水素水吐出ポットに、水素水として水素含有微酸性電界水が用いられ、
密閉された環境装置の噴霧環境内の加工食品収納環境内に、ラップフィルム体を有して、袋形状をなし、加工食品を収納する加工食品収納容器が収納され、
水を主成分とする液として微酸性電界水が用いられて、当該微酸性電界水がポット本体のボトル部内に収納されて、水素含有微酸性電界水が生成され、
水素水吐出ポットの操作部材が操作されて開閉弁が開放され、前記噴霧環境内に水素含有微酸性電界水が噴霧され、
ラップフィルム袋上に、水素含有微酸性電界水になる水膜あるいは無数の水滴が形成され、水素含有微酸性電界水の内、微酸性電界水の加工食品収納環境への透過がラップフィルムで阻止され、ラップフィルムから水素ガス透過がなされて、加工食品収納環境が、水素ガス雰囲気環境とされること
を特徴とする加工食品の処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載された加工食品の処理方法において、
水素含有微酸性電界水が電気分解で生成された次亜塩素酸水であることを特徴とする加工食品の処理方法。
【請求項3】
密閉された環境装置と水素水吐出ポットとからなり、
水素水吐出ポットが、蓋体と内部に、水を主成分とする液を貯留するボトル部を有する一定形態のポット本体とからなり、ポット本体にボトル部を有し、ボトル部に 水素による吐出圧力を持つ圧力室が形成され、ボトル部に連通し、ポット本体内に収納された水を主成分とする水素水を吐出する吐出口を備えた吐出管と、該吐出管に設けられて、該吐出管を開閉する操作部材と、を備えて、吐出管から水素水が噴霧可能とされ、
密閉された環境装置が内部に密閉された環境空間を持ち、水素水吐出ポットの吐出管の受入れ口を備えて、吐出された水素水噴霧を受入れ、
当該密閉された環境装置の内部が、水素水が噴霧される噴霧環境と、ラップフィルム体を有して、袋形状をなし、加工食品を収納する加工食品収納容器を収納する加工食品収納環境とからなり、
水素水吐出ポットから噴霧環境内に噴霧で、ラップフィルム上に、水素水になる水膜あるいは無数の水滴が形成され、水素水の内、水について加工食品収納環境への透過がラップフィルムで阻止され、ラップフィルムから水素ガス透過がなされて、加工食品収納環境が、水素ガス雰囲気環境とされること
を特徴とする加工食品の処理システム。
【請求項4】
請求項3に記載された加工食品の処理システムを利用した生鮮食品及び加工食品の密閉された所定の環境内保存方法において、
水素水吐出ポットに、水素水として水素含有微酸性電界水が用いられ、
密閉された環境装置の噴霧環境内に、生鮮食品が収納され、加工食品収納環境内に、ラップフィルム体を有して、袋形状をなし、加工食品を収納する加工食品収納容器が収納され、
水素水吐出ポットの操作部材が操作されて開閉弁が開放され、前記噴霧環境内に水素含有微酸性電界水が噴霧され、当該噴霧環境内の除菌、清浄,脱臭がなされて、生鮮食品が保存され、
加工食品収納容器のラップフィルム体上に、水素含有微酸性電界水になる水膜あるいは無数の水滴が形成され、水素含有微酸性電界水の内、微酸性電界水の加工食品収納環境への透過がラップフィルムで阻止され、ラップフィルムから水素ガス透過がなされて、加工食品収納環境が、水素ガス雰囲気環境とされて、加工食品が当該水素ガス雰囲気環境を持つ加工食品収納容器内に保存されること
を特徴とする生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内で保存する方法。
【請求項5】
請求項4に記載された生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内で保存する方法で使用されるものであって、
水素水吐出ポットと、
ラップフィルム体を有して、袋形状をなし、加工食品を収納する加工食品収納容器と、
水素含有微酸性電界水を収納する水素含有微酸性電界水の収納容器と、
からなるセット製品
を特徴とする生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内で保存する方法で使用されるセット製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工食品の処理方法及び加工食品の処理システム、及び生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内で保存する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
食品添加物として、次亜塩素酸を有する強酸性液、弱酸性液あるいは微酸性電界水が用いられ、殺菌がなされる。強酸性液、弱酸性液あるいは微酸性電界水は、pHとの関係で定まり、典型的にはpHが2.7以下で有効塩素濃度が20−60ppmの場合に、強酸性液といわれ、pHが2.7−5で有効塩素濃度が10−60ppmの場合に、弱酸性液といわれ、pHが5−6.5で有効塩素濃度が10−80ppmの場合に、
微酸性電界水といわれる。
【0003】
微酸性電界水は、原水の電気分解によって生成される。そして、次亜塩素酸は、食品添加物として認可され、殺菌・除菌、ウイルス抑制、消臭、野菜・青果・生け花類活性化の使用用途を持つ。
【0004】
水素ガスは、抗酸化作用を有して、腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制を行う作用がある。
【0005】
特許文献1には、分子状の次亜塩素酸及び分子状の水素を含む混合水が記載される。
【0006】
特許文献2には、液状飲食品に水素含有ガスを接触させることが記載される。
【0007】
特許文献3には、フイルム製食品用鮮度保持袋及びラップが記載される。
【0008】
特許文献4には、殺菌用の電解水を収容する容器と、この容器内の電解水を噴霧口に導く導水管と、容器内の電解水に圧力を付与する付圧手段と、噴霧口に接続された電界水を霧状に噴出させる噴霧ノズルとを備えた噴霧装置が記載される。
【0009】
特許文献5には、ポット本体内に収納された水を主成分とする液体を吐出する吐出口を備えた吐出管と、該吐出管に設けられて、該吐出管を開閉する開閉弁と、開閉弁を操作する操作部材と、を備えることが記載される。
【0010】
特許文献6には、水素溶解液体吐出ポット及び加圧された水素溶解液体を生成する方法が記載される。
【0011】
特許文献7には、微酸性水の生成およびその噴霧装置が記載される。
【0012】
特許文献8には、生鮮食品収容容器に水素ガスを導入する水素ガス供給手段が記載される。
【0013】
特許文献9には、発生期水素特有の物質への浸透力と還元作用に適用によって水素還元雰囲気環境を形成されることが記載される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2018−75535号公報
【特許文献2】特開2017−79707号公報
【特許文献3】特開2004−51191号公報
【特許文献4】特開平6−312188号公報
【特許文献5】特開2016−147708号公報
【特許文献6】特許第5980461号公報
【特許文献7】特許第4899133号公報
【特許文献8】特開2006−187252号公報
【特許文献9】特開2005−221216号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述した特許文献に示されるように、従来から生鮮食品収容容器に水素ガスを導入する水素ガス供給手段、分子状の次亜塩素酸及び分子状の水素を含む混合水、吐出管を開閉する開閉弁と、開閉弁を操作する操作部材と、を備えるポット、微酸性水の生成およびその噴霧装置、及び加工食品をラップフイルムで包装することが知られている。
【0016】
次亜塩素酸及び水素を含む混合水を、食料品に噴霧することで、次亜塩素酸及び水素それぞれが持つ効能によって食料品の殺菌・除菌、ウイルス抑制、消臭及び腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制を行うことができる。
【0017】
特定環境内に加工食品を保存する時に、落下菌・浮遊菌の対策及び腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制対策を行うことが求められる。また、加工食料品の特性として、添加することが許容されているとはいえ、加工食料品に直接的に次亜塩素酸及び水素を含む混合水を噴霧させたときに、噴霧が加工食品に接触することでは加工食料品の価値が低下することになってしまう。
【0018】
本発明は、かかる点に鑑み加工食料品に直接的に微酸性電界水及び水素を含む混合水噴霧が接触することなく、特定環境内に加工食品を保存する時に、落下菌・浮遊菌の対策及び腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制対策を行うことができ、加工食料品の価値が低下させることのない方法及びシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、水素水吐出ポットと密閉された内部環境を持つ密閉された環境装置とからなり、環境内を樹脂製のラップフィルムで区画することで噴霧環境内に食品収納環境を形成し、
水素水が、水素水吐出ポットから噴霧環境内に噴霧され、
樹脂製のラップフィルム上に、水素水になる水膜あるいは無数の水滴が形成され、水素水の内、水の加工食品収納環境への透過が樹脂製のラップフィルムで阻止され、樹脂製のラップフィルムから水素ガス透過がなされて、加工食品収納環境が、透過された水素ガスで水素ガス雰囲気環境とされる加工食品処理方法及び処理方法を提供する。
【0020】
本発明は、具体的には、水素水吐出ポットと密閉された環境装置とからなり、
水素水吐出ポットが、蓋体と、内部に水を主成分とする液を貯留するボトル部を有するポット本体とからなり、ポット本体にボトル部を有し、ボトル部に水素ガスによる吐出圧力を持つ圧力室が形成され、ボトル部に連通し、ポット本体内に収納された水を主成分とする液体を吐出する吐出口を備えた吐出管と、該吐出管に設けられて、該吐出管を開閉する操作部材と、を備えて、吐出管から水素水が噴霧可能とされ、
密閉された環境空間を持つ密閉された環境装置を備え、
当該密閉された環境装置の内部が、水素水が噴霧される噴霧環境と、樹脂製の食品包装用のラップフィルム(以下、ラップフイルムという。)で包装された加工食品を収納する加工食品収納環境とからなる加工食品の処理システムにおける加工食品の処理方法において、
水素水吐出ポットに、水素水として水素含有微酸性電界水が用いられ、
密閉された環境装置の噴霧環境内の加工食品収納環境内に、ラップフィルム体を有して、袋形状をなし、加工食品を収納する加工食品収納容器が収納され、
水を主成分とする液として微酸性電界水が用いられて、当該微酸性電界水がポット本体のボトル部内に収納されて、水素含有微酸性電界水が生成され、
水素水吐出ポットの操作部材が操作されて開閉弁が開放され、前記噴霧環境内に水素含有微酸性電界水が噴霧され、
ラップフィルム袋上に、水素含有微酸性電界水になる水膜あるいは無数の水滴が形成され、水素含有微酸性電界水の内、微酸性電界水の加工食品収納環境への透過がラップフィルムで阻止され、ラップフィルムから水素ガス透過がなされて、加工食品収納環境が、水素ガス雰囲気環境とされること
を特徴とする加工食品の処理方法を提供する。
【0021】
本発明は、上述された加工食品の処理方法において、
水素含有微酸性電界水が電気分解で生成された次亜塩素酸水であることを特徴とする加工食品の処理方法を提供する。
【0022】
本発明は、密閉された環境装置と水素水吐出ポットとからなり、
水素水吐出ポットが、蓋体と内部に、水を主成分とする液を貯留するボトル部を有する一定形態のポット本体とからなり、ポット本体にボトル部を有し、ボトル部に水素による吐出圧力を持つ圧力室が形成され、ボトル部に連通し、ポット本体内に収納された水を主成分とする水素水を吐出する吐出口を備えた吐出管と、該吐出管に設けられて、該吐出管を開閉する操作部材と、を備えて、吐出管から水素水が噴霧可能とされ、
密閉された環境装置が内部に密閉された環境空間を持ち、水素水吐出ポットの吐出管の受入れ口を備えて、吐出された水素水噴霧を受入れ、
当該密閉された環境装置の内部が、水素水が噴霧される噴霧環境と、ラップフィルム体を有して、袋形状をなし、加工食品を収納する加工食品収納容器を収納する加工食品収納環境とからなり、
水素水吐出ポットから噴霧環境内に噴霧で、ラップフィルム上に、水素水になる水膜あるいは無数の水滴が形成され、水素水の内、水について加工食品収納環境への透過がラップフィルムで阻止され、ラップフィルムから水素ガス透過がなされて、加工食品収納環境が、水素ガス雰囲気環境とされること
を特徴とする加工食品の処理システムを提供する。
【0023】
本発明は、上述された加工食品の処理システムを利用した生鮮食品及び加工食品の密閉された所定の環境内保存方法において、
水素水吐出ポットに、水素水として水素含有微酸性電界水が用いられ、
密閉された環境装置の噴霧環境内に、生鮮食品が収納され、加工食品収納環境内に、ラップフィルム体を有して、袋形状をなし、加工食品を収納する加工食品収納容器が収納され、
水素水吐出ポットの操作部材が操作されて開閉弁が開放され、前記噴霧環境内に水素含有微酸性電界水が噴霧され、当該噴霧環境内の除菌、清浄,脱臭がなされて、生鮮食品が保存され、
加工食品収納容器のラップフィルム体上に、水素含有微酸性電界水になる水膜あるいは無数の水滴が形成され、水素含有微酸性電界水の内、微酸性電界水の加工食品収納環境への透過がラップフィルムで阻止され、ラップフィルムから水素ガス透過がなされて、加工食品収納環境が、水素ガス雰囲気環境とされて、加工食品が当該水素ガス雰囲気環境を持つ加工食品収納容器内に保存されること
を特徴とする生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内で保存する方法を提供する。
【0024】
本発明は、上述された生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内で保存する方法で使用されるものであって、
水素水吐出ポットと、
ラップフィルム体を有して、袋形状をなし、加工食品を収納する加工食品収納容器と、
水素含有微酸性電界水を収納する水素含有微酸性電界水の収納容器と、
からなるセット製品
を特徴とする生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内で保存する方法で使用されるセット製品を提供する。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、樹脂製のラップフィルム上に、水素水になる水膜あるいは無数の水滴が形成され、水素水の内、水の加工食品収納環境への透過が樹脂製のラップフィルムで阻止され、樹脂製のラップフィルムから水素ガス透過がなされて、加工食品収納環境が、水素ガス雰囲気環境とされる。
【0026】
水素水吐出ポットに、水素水として水素含有微酸性電界水が用いられ得る。水素含有微酸性電界水を用いることで、噴霧環境で落下菌・浮遊菌の対策を行い、食品収納環境でメト化(変色)の進行抑制対策を行い、水素ガス雰囲気環境で、噴霧が加工食品に接触することなく、腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制対策を行うことができ、加工食料品の価値が低下させることのない方法及びシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の実施例の構成をブロックで示す図
図2】水素水吐出ポットの構成を示す図
図3】電気分解装置が用いられた水素水吐出ポット1を示す図
図4】食品包装体の構成を示す図
図5】密閉された環境装置の構成を示す図
図6】処理環境の形成ステップを説明する図
図7】溶存水素濃度判定試薬を用いた、水素のポリエチレン材質通過試験について説明する図
図8】水素含有微酸性電界水の噴霧試験(1)について説明する図
図9】水素含有微酸性電界水の噴霧試験(2)について説明する図
図10】水素含有微酸性電界水の噴霧試験(3)について説明する図
図11】生鮮食品及び加工食品を密閉された環境装置、例えば同一の密閉された食品保蔵容器に保存する例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0029】
まず本実施例で用いられる用語の説明を行う。
<水素水吐出ポット> 公知の水素水吐出ポットとしては、水素発生剤を用いて水素ガスを発生させるもの、水の電気分解によって水素ガスを発生させるもの及び外部の水素ボンベから水素ガスを導入させるものがある。本実施例にあっては、これらの公知の水素水吐出ポットが使用可能である。
<密閉された環境装置> 密閉された内部空間を有して構成され、内部空間が所定の使用目的で使用される装置
<噴霧環境> 密閉された環境装置内に形成され、噴霧がなされる噴霧領域を有する環境
<加工食品収納環境> 噴霧環境内に、噴霧環境から樹脂製のラップフィルムを持つ食品包装体で遮断された領域を持ち、加工食品を収納した環境。典型的には密閉された食品包装体によって形成された環境
<加工食品> 生鮮食品から加工された調理用食品。生鮮食品であっても洗浄などの軽度な加工がなされるなどして、原形をとどめた状態で食される食品が含まれる。
<生鮮食品> 野菜、魚、肉、果物、穀物等の調理用原料材
<ラップフィルム> 開放形の食品包装体の開放部を閉塞する樹脂フィルム
<微酸性電界水> 微酸性電界水であり、pHが5−6.5で有効塩素濃度が10−80ppmを持つ。微酸性電界水は、次亜塩素酸水から形成され、本実施例において、次亜塩素酸水に等価に意味で使用される。
<次亜塩素酸水> HCL(希塩酸)を含有する飲用可能な原水を電気分解によって生成され、噴霧することで食品の殺菌に使用される。また、消臭作用を持つ。(HOCL)
<水膜あるいは無数の水滴> 噴霧された水素ガスを含有する微酸性電界水から形成され、水素ガス透過を効率的に行わせるために水滴集合体としての膜あるいは水膜同等の分布を持つ水滴集合体
<水素ガス雰囲気> 樹脂製のラップフィルムを透過した水素ガスが充填され、水素効用を持つようにされた空間
<ラップフィルム> 食品包装用の樹脂製のフィルム
<ラップフィルム袋体> ラップフィルムになる、加工食品を包装可能な袋形状をなす形態。典型的にはラップフィルム包装体
<食品包装容器 >ラップフィルム体を有して、袋形状をなし、加工食品を収納する容器
<セット製品> 水素水吐出ポットと、加工食品を包装可能な袋形状をなすラップフィルム体と、水素含有微酸性電界水を収納する水素含有微酸性電界水の収納する容器との3点を組みにして販売される製品
図1は、本発明の実施例の構成をブロックで示す図である。
【0030】
図1に、本発明の実施例の加工食品の処理方法及び加工食品の処理システム100が示される。
【0031】
本発明の実施例の加工食品の処理方法及び加工食品の処理システム100は、食品包装体103の形成ステップS1、密閉された環境装置102内への食品包装体103の収納ステップS2、水素含有微酸性電界水の水素水吐出ポット1への確保ステップS3、水素水吐出ポット1に確保された水素含有微酸性電界水の環境装置102内への噴霧(スプレー)ステップS4、処理環境の形成ステップS5、及び生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内での保存ステップS6から構成される。
【0032】
これらのステップを説明する前に、水素水吐出ポット1、密閉された環境装置102、食品包装体103及び水素含有微酸性電界水82について説明する。
【0033】
図2は、水素水吐出ポット1の構成を示す図である。
【0034】
図2において、水素水吐出ポット1、ポット本体1Aと、蓋部2と、ポット本体外部に取り付けられた水素発生部3と、からなり、一定形態に製造される。
【0035】
ポット本体1Aは、外面が円筒状形状をなし、内部が液体貯槽となるボトル部11とされ、水素を溶解しようとする水あるいは水を主成分とした液体がボトル部11に収納可能とされる。
【0036】
ボトル部11内に、液体貯槽部が形成される。ボトル部11内に、ポットに収容されたミネラルウオーター(水)あるいは水道水等の飲料水を収納可能である。水を主成分とした液体は、コーヒー、紅茶、日本茶、ミルク、ジュース、日本酒などのアルコール類、スポーツドリンク等の飲料物独特の成分が溶解した水であり、美顔用の液体であってもよいし、薬用液体であってもよい。
【0037】
ポット本体1Aは、上部が狭められた形状をなし、先端部が開口部13となる。
【0038】
ポット本体1Aの狭められた形状をなす上部に蓋部2が設けられる。蓋部2は、ポット本体1Aの外面と蓋部2の内面に双方が持つネジ部によって形成されたねじ溝機構51による係合によってポット本体1Aに螺着によって取り付けられる。ポット本体1Aと蓋部2の内面との間には、平パッキング52が設けられる。ポット本体1Aと蓋部2とは、外径形状がほぼ同一に形成される。
【0039】
ポット本体1Aの下部には、水素発生部3が取り付け可能なようにして設けられる。水素発生部3が、ポット本体1Aの外面と蓋部2の内面に形成されたねじ溝機構53による係合による螺着によってポット本体1Aに取り付けられる。ポット本体1Aと水素発生部3とは、外径形状がほぼ同一に形成される。ポット本体1Aと水素発生部3との間にパッキング部54が設けられる。
【0040】
水素発生部3は、ポット本体1Aと同等の外形を持ち、内部に水素発生空間部15が形成される。水素発生空間部15は、水素発生剤17を収納することが出来る。水素発生部3の上面とポット本体1Aの下面との間にはパッキング54が設けられる。水素発生空間部15は、ポット本体側に形成された水素ガス流通路16に接続される。水素ガス流通路16には、逆止弁18が設置される。水素ガス流通路16は、逆止弁保持体20に形成され、逆止弁保持体20は、逆止弁18を保持する。
【0041】
水素ガス流通路16の先端部は小孔径の導入口19とされ、導入口19はボトル部11に向けて開口している。これによって、水素発生空間部15は、水素ガス流通路16、逆止弁18、導入口19を介してボトル部11に接続される。
【0042】
逆止弁18によって、ボトル部内の水が水素発生空間部15に洩れ出ることが防止される。ポット本体1Aと水素発生部3の螺合による係合が解かれ、水素発生空間部15に配設された水素発生剤17に外部から水が加えられると、反応がなされ数秒置いて水素ガスが水素発生空間部15に溜まり、圧力が高まる。ポット本体1Aと水素発生部3の螺合による係合状態で、発生し、高圧となった水素ガスがボトル部11に導入される。
【0043】
水素発生剤17の典型的な例は、アルミニウム剤と酸化カルシウムからなる混合材であり、ここ混合材の構成、化学反応についてはよく知られている。アルミニウム剤と酸化カルシウムからなる混合材以外の部材でなる水素発生剤が用いられてもよい。
【0044】
本例では、水素発生部2がポット本体1Aの下部に取り付けた形状とされたが、よく知られているように、例えば水素発生部をボトル部11の中に設置するようにしてもよい。
【0045】
表示線22が、一定形態のポット本体1Aに、視覚確認可能に表示されて設けられる。表示線22は、ポット本体1Aの全周囲に設けられることを要しない。位置方向から視認出来る長さがあれば十分である。一周に設けられてもよい。水素発生前にボトル部内に水素を貯留する圧力室とボトル部の貯留液体との想定境界を示して、圧力室21に所定の体積を設定する場合の目安となる。
【0046】
このようにポット本体1Aの表面に水素を貯留する圧力室21と貯留された水あるいは水を主体とした液体との想定境界を示す表示線22を水平方向に設けることができる。
【0047】
水素発生剤17は、多くに場合、小袋に定量入れられ、使用時にそのうちの1個の袋詰めの水素発生剤17が使用される。そして、使用に際して適宜の水が加えられる。
【0048】
表示線の位置によって定まる圧力室21の体積と、水素発生剤17の量とで定まる、ボトル部内貯留液体が底部配置の吐出管の吸い込み先端口まで全部吐出される吐出圧力が設定される。水素発生剤17の量を一定とした時に、0.01MP以上加算された十分な吐出圧力になるように、表示線位置が設定される。
【0049】
吐出手段は、吐出管31と吐出管31の途中に設けた開閉弁32とからなり、吐出管31の吸い込み先端口33が、ボトル部内の底部に配設され、先端口33をどこに設定するかは、ボトル部の貯留液体の吐出量との関係で重要である。
【0050】
他端が吐出口34とされる。吐出管31は、チューブで形成することが出来る。吸い込み先端口33は、底面に達するようにして配設されてもよい。吐出手段3は、ボトル部内液体を全部吐出させ得るように簡便に形成される。ここで全部吐出させるとは、当然ながら吐出口34までの液体を全部吐出するということである。
【0051】
本例の場合、開閉弁32には、プッシュ式の開閉弁が設けられた。この開閉弁32は、開閉体を構成し、弁座に押圧される弁部61、弁部に取り付けたプッシュシャフト62、プッシュシャフト62を閉方向に常の押圧するスプリング63、プッシュシャフト62を閉方向に動作させるプッシュ体64および吐出管31への連結管65からなる。プッシュ体64を指で押すことによって弁部61が弁座から離間して吐出管31からの水素飲料水が他方の吐出管31Aへと流れる。プッシュした時にプッシュ位置を固定するようにしてもよい。その場合には、もう一度プッシュすることで元の位置に戻される。
【0052】
開閉弁としての形態は、この例に限定されない。吐出を制御することが出来るものであれば他の形態のものが採用され得る。
【0053】
本例では、操作部材としてON,OFF形式の開閉弁32を用いているが、開閉度を適宜設定出来る制御可能開閉弁を用いて、吐出圧力を継続して制御し、同一形態の圧力を持つ吐出水としてもよい。
【0054】
水素飲料水は、他方の吐出管31Aから吐出口34に導かれる。吐出口34には、スプレーヘッド35が脱着可能なようにして設けられる。吐出口34には、各種のヘッドが設けられてもよいし、用途に対応して用途特有のヘッドであってもよい。プッシュシャフト62と蓋の内面との間および弁座61と蓋の内面との間には、Oリング65が設けられる。
【0055】
体積の区画された圧力室21の圧力を、水素発生空間部15に設置された所定の量の水素発生剤17で発生した水素によって、吐出管31を開閉する開閉弁32が閉じられていた間に、ボトル部内液体を全部吐出されるに十分な吐出圧力であって、開閉弁32の開操作が断続的にあるいは継続してあった時に、ボトル部内液体の吐出を継続させ、ボトル部内の底部に達する水素溶解液体の吐出を継続して行うに十分な圧力に保持する。吐出管31を開閉する開閉弁32を設けないと、生成された圧力が直ちに消失してしまい、ボトル部内液体を全部吐出されるに十分な吐出圧力を生成することが出来ない。また、十分な吐出圧力を生成しないことには水素溶解液体の吐出を継続して行うことが出来ない。
【0056】
水素発生剤17を用いた水素発生部3の代わりに電気分解装置90が用いた水素発生部3を用いた水素水吐出ポット1が用いられ得る。
【0057】
図3は、電気分解装置90が用いられた水素水吐出ポット1を示す図である。
【0058】
電気分解装置90が部屋41内に設置されて水素水蒸気混合ガス生成手段40が形成される。電気分解装置90は、2つの電極板91,92を備える。部屋41の側壁に沿ってヒーター93が設けられ、下部部分の下部筒部は、ヒーター93からの熱に耐える断熱材で形成される。2つの電極板91,92は、正極、負極の対をなして配置される。電極板91,92及びヒーター93及び電線95,96は、電源97にそれぞれ接続される。電源98は、電線99を介して、孔101を通して外部電源(図示せず)に接続される。
【0059】
このような構造において、水の電気分解によって水素が発生し、発生した水素ガスが小孔部70を介してボトル部11に導入される。
【0060】
なお、図2及び図3に示される水素水吐出ポット1は、公知である。
【0061】
このように、水素水吐出ポット1が、蓋体2と、内部に水を主成分とする液を貯留するボトル部を有するポット本体1Aとからなり、ポット本体1Aにボトル部を有し、ボトル部に水素ガスによる吐出圧力を持つ圧力室21が形成される。ボトル部に連通し、ポット本体内に収納された水を主成分とする液体を吐出する吐出口34を備えた吐出管31と、該吐出管31に設けられて、該吐出管31を開閉する開閉弁32からなる操作部材と、が設けられる。
【0062】
図4は、食品包装体103の構成を示す図である。
【0063】
図4において、食品包装体103は、樹脂製の包装容器(トレイ)106で形成され、内部に加工食品105を収納し、先端部に樹脂製の食品包装用のラップフィルム(以下、ラップフィルムという。)107が張られ、貼着され、内部が密閉空間部108となる。加工食品105は、ラップフィルム107によって外部から遮断される。食品包装体103の大きさは限定されない。
【0064】
ラップフィルム107には、ガスバリヤー樹脂が用いられるが、水素ガスは、分子が小さく、ラップフィルム107を透過する。ラップフィルム107には、ポリエチレンフィルム、ポリブタジェンフィルム、塩化ビニリデン(PVDC),エチレン・ビニルアルコール重合体(EVOH)が使用可能である。これらに限定されない。
【0065】
この例では、包装容器(トレイ)106、ラップフィルム107を持つ食品包装体103が採用されたが、食品包装体103は、ラップフィルムで包装した形状のラップフィルム袋体、典型的にはラップフィルム包装体で形成してもよい。この場合、ラップフィルム包装体の一部もしくは全部が食品包装体103を形成する。加工食品収納容器ラップフィルム体を有して、袋形状をなし、加工食品を収納する容器である。
【0066】
図5は、密閉された内部空間を持つ密閉された環境装置102の構成を示す図である。
【0067】
図5(a)は、密閉された環境装置内に単一の食品包装体103が収納された状態を示し、図5(b)は、密閉された環境装置内に複数の食品包装体103が収納された状態を示す。
【0068】
図5において、密閉された環境装置102の典型的な事例は、樹脂製の保存品収納のための専用の大小容器である。容器の大きさは限定されない。これらの容器が使用される場合、容器には開閉可能な噴霧導入口113を設けておくことが推奨される。密閉された環境装置102の他の事例としては、電気冷蔵庫あるいは食品保蔵庫がある。密閉された環境装置102は、その使用形態に基づいて一定の構造形態を持ち、内部に所定に空間部、すなわち空間部に基づいた所定の環境を持つ。
【0069】
密閉された環境装置102が、内部に所定の環境110を有し、当該所定の環境110が、当該所定の環境内にあって加工食品収納領域を除いた噴霧環境111と加工食品収納する加工食品収納環境112とからなる。加工食品収納環境112は、密閉空間部108によって形成される。
【0070】
図5(a)に示される例にあっても、図5(b)に示される例にあっても所定の環境110が噴霧環境111と噴霧環境111からラップフィルム107で遮断された加工食品収納環境112とから形成される。
【0071】
図1に戻って、生鮮食料品104を加工120することで加工食品105が形成され、食品包装体1の形成ステップS1が形成される。
【0072】
野菜、魚、肉、果物等の生鮮食料品104が加工120され、包装容器106に収納され、ラップフィルム107が張られ、食品包装体103が形成される。
【0073】
形成された食品包装体103が密閉された環境装置102の内部に収納されることで、密閉された環境装置102内への食品包装体103の収納ステップS2が形成される。
【0074】
密閉された環境装置102は、所定の環境に食品包装体103が収納されることで、所定の環境110の内部に噴霧環境111と噴霧環境111からラップフィルム107で遮断された加工食品収納環境112とから形成され、加工食品収納環境内に加工食品105が収納される。加工食品105は、ラップフィルム107に接触するようにして配設することができる。間隙を置いて配設されてもよい。
【0075】
このように、食品包装体103が用いられて、噴霧環境111と噴霧環境111からラップフィルム107で、閉鎖状態で遮断された加工食品収納環境112が形成された。噴霧が遮断されたことで、加工食品収納環境112に設置された加工食品105には水素含有微酸性電界水噴霧が接触することが防止される。
【0076】
水素含有微酸性電界水を収納する水素含有微酸性電界水の収納容器が市販される。
【0077】
市販される微酸性電界水が購入され、水素水吐出ポット1に導入され、微酸性電界水に水素が溶解されることで、水素含有微酸性電界水の水素水吐出ポット1への確保ステップS3が形成される。
【0078】
水素含有微酸性電界水の水素水吐出ポット1への確保ステップS3では、上述した水素水吐出ポット1が好んで使用される。
【0079】
次亜塩素酸水81がHCL(希塩酸)を含有する飲用可能な原水を電気分解によって生成され、微酸性電界水80として市販される。市販される微酸性電界水を水素水吐出ポット1に導入することで、水素含有微酸性電界水の水素水吐出ポット1への確保ステップS3の前段階ステップ3Aが形成される。
【0080】
本例の場合、水素水吐出ポット1での水素含有微酸性電界水82の生成が水素発生剤17の使用によってなされ、ポット本体内に保持される。水素含有微酸性電界水82の生成は、この方法に限定されない。
【0081】
水素含有微酸性電界水に確保がなされるときに、ポット本体1Aの内部上部に水素ガスによる圧力部2が形成される。圧力部2の形成は、操作部材としての開閉弁32を閉じた状態で水素を生成あるいは外部からの投入によって容易に形成することができる。
【0082】
操作部材としての開閉弁32を開放し、水素含有微酸性電界水をスプレーヘッド35から噴霧環境内に噴霧することで、水素水吐出ポット1に確保された水素含有微酸性電界水の環境装置2内への噴霧(スプレー)ステップS4が形成される。
【0083】
水素水吐出ポットの操作部材を操作して開閉弁32を開放し、吐出圧力で噴霧環境内に水素含有微酸性電界水の噴霧がなされる。
【0084】
この水素含有微酸性電界水の噴霧がなされることで、処理環境の形成ステップS5が構成される。
【0085】
図6は、この処理環境の形成ステップS5を説明する図である。
【0086】
この処理環境の形成ステップS5では、水素水吐出ポットの操作部材を操作して開閉弁を開放し、噴霧環境内に水素含有微酸性電界水を前記吐出圧力で噴霧83なされる.噴霧83は、水素ガスを含有する微酸性電界水を噴霧したもので、当該噴霧環境内の除菌、清浄,脱臭を行う。
【0087】
ラップフィルム袋体上に、水素含有微酸性電界水を付着させて、水素含有微酸性電界水の水膜あるいは無数の水滴を形成する。
【0088】
ラップフィルムで、水素含有微酸性電界水の内、微酸性電界水の透過を防止しながら水素ガスの透過を行う。
【0089】
加工食品収納環境内で、微酸性電界水の断絶状態で加工食品にラップフィルムを透過した水素ガスを接触させ、水素ガス接触による腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制を行う。
【0090】
所定の環境110が噴霧環境111と噴霧環境111からラップフィルム107で遮断された加工食品収納環境112とされた。
【0091】
微酸性電界水中には水素ガスが含有され、噴霧環境内に水素含有微酸性電界水を吐出圧力で噴霧がなされた。微酸性電界水は、次亜塩素酸水で形成された。
【0092】
作用1:噴霧された水素含有微酸性電界水によって、噴霧環境内の除菌、清浄,脱臭がなされた。
【0093】
ラップフィルム上に、水素含有微酸性電界水を付着させて、水素含有微酸性電界水の水膜あるいは無数の水滴が形成された。
【0094】
作用2:・次亜塩素酸水透過が防止された。
【0095】
・また、選択的に、水素ガスの透過がなされた。これによって、水素ガスが加工食品に接触せしめることが可能とされた。そして、次亜塩素酸水透過が防止されているので、次亜塩素酸水の加工食品への接触がない。
【0096】
加工食品収納環境では、透過した水素ガスが加工食品に接触することとなった。すなわち加工食品収納環境内で、微酸性電界水の断絶状態で加工食品に樹脂製のラップフィルムを透過した水素ガスを接触させる。
【0097】
作用3:・水素還元雰囲気環境を形成して、酸化防止作用を機能させる。
【0098】
水素ガス接触による腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制がなされる。
【0099】
図7は、溶存水素濃度判定試薬を用いた、水素のポリエチレン材質通過試験について説明する図である。
【0100】
試験条件・内容について:
(試験内容)
水素水中の水素が、ポリエチレ素材を通過する事を確かめる実験をおこなった。
(試験器材)
◇溶存水素濃度判定試薬(MiZ 株式会社製)特許番号第4511361号 成分:エタノール・メチレンブルー
・白金コロイド 水素があると、青色が透明に変化する)水素の存 在を目視で確認できる
◇密閉チャック付ポリエチレン袋(株式会社 大創産業製)
材質:ポリエチレン
サイズ:100×70mm 厚さ:0.04mm
◇水素生成ボトル(株式会社 エヌティシィー)
水素水生成方法:水素発生剤&加圧溶解方式
濃度及び容量:2〜3mgH2/L 280ml水素水/1回
(試験方法)
1)2枚のポリ袋両方に、水2.5mlと水素濃度判定試薬2滴を入れ、チャックを閉めて密封する。
2)2個のガラスコップ両方に、水素濃度判定試薬の入ったポリ袋1枚ずつ押し込む。
3)一方のガラスコップに水道水を、片方に水素水を、ポリ袋全体が浸るように(約280ml)入れる。
4)両方のポリ袋内の、水素濃度判定試薬(青色)が、時間の経過と共に変化する様子を確認する。
【0101】
試験結果が図7に示される。
【0102】
図7によれば、水素水中の水素は、ポリエチレン材質を通過して、水で希釈した溶存水素濃度判定試薬と反応して、メチレンブルー(青色)が消えた。このことで、水素水中の水素は、ポリエチレン材質を透過することが確かめられた。
【0103】
試験結果によれば、水素水中の水素が、ポリエチレ素材、すなわち樹脂製の食品包装材であるラップフィルムが水素水中の水素を通過させる性状を有することが確かめられた。
【0104】
本実施例において、ラップフィルム袋体上に、水素含有微酸性電界水を付着させて、水素含有微酸性電界水の水膜あるいは無数の水滴を形成することを行っている。水素含有微酸性電界水の水膜あるいは無数の水滴を形成することで、同等の条件が形成され、図7に示される水素のポリエチレン材質通過試験結果と同等の結果が得られる。
【0105】
図8 水素含有微酸性電界水の噴霧試験(1)について説明する図
水素含有微酸性電界水の噴霧試験(1)の結果によれば、水素含有微酸性電界水中の水素は、ラップフィルムを透過、すなわち通過して、水素効用である還元及び除菌作用がある。
【0106】
図9 水素含有微酸性電界水の噴霧試験(2)について説明する図
水道水を、餅を包装するラップフィルムに噴霧した場合、餅にカビが発生した。これに対し、餅を包装するラップフィルムに直接水素含有水を噴霧するだけで、前者に場合にカビが発生した段階と同じ段階で、餅にカビが発生せず、ラップフィルム袋形態中の食料品がカビ難くなることが確認された。
【0107】
図10 水素含有微酸性電界水の噴霧試験(3)について説明する図
水道水・微酸性電界水を、ラップフィルムに噴霧した場合、水道水・美酸性電界水を噴霧した餅には、赤カビ及び青カビは発生した。これに対し、前者に場合に赤カビ及び青カビが発生した段階と同じ段階で、水素含有微酸性電界水を噴霧した餅には、赤カビは見つからず、若干の青カビが発生したに止まった。よって、水素含有微酸性電界水を噴霧することで、カビの発生を遅らせる効果があることが分かった。
【0108】
図7図10の試験結果から、ラップフィルム上に、水素水になる水膜あるいは無数の水滴が形成され、水素水の内、水の加工食品収納環境への透過がラップフィルムで阻止され、ラップフィルムから水素ガスの透過がなされて、密閉された加工食品収納環境が、水素ガス雰囲気環境とされることで、水素含有水をラップフィルム袋形態のラップフィルムに噴霧するだけで、前者に場合にカビが発生した段階で、餅にカビが発生せず、ラップフィルム袋形態中の食料品がカビ発生を遅くすることができる。
【0109】
水素水吐出ポットに、水素水として水素含有微酸性電界水が用いられることで、噴霧環境で落下菌・浮遊菌の対策を行い、食品収納環境でメト化(変色)の進行抑制対策を行うことができた。
【0110】
図1に戻って、処理環境の形成ステップS5の次に生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内での保存ステップS6が形成される。
【0111】
噴霧環境内に、除菌、清浄,脱臭された生鮮食品を保存し、
ラップフィルム袋上に、水素含有微酸性電界水を付着させ、ラップフィルムで、水素含有微酸性電界水の内、微酸性電界水の透過を防止しながら水素ガスの透過を行い、
加工食品収納環境内で、微酸性電界水の断絶状態で加工食品にラップフィルムを透過した水素ガスを接触させ、水素ガス接触による腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制を行い、また、食品収納環境が、水素ガス雰囲気環境とされることで、ラップフイルム袋中の食料品がカビ発生を遅くすることができ、加工食品収納環境内に、腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制された加工食品を保存することに併用して、噴霧環境に水洗可能な生鮮食料を保存して効果がある。
【0112】
前記の保存ステップ6によって、噴霧環境111及び加工食品収納環境112が形成され、噴霧環境111に生鮮食品104が、そして加工食品収納環境112に加工食品105が保存される。
【0113】
もって、加工食品の処理システムを利用した生鮮食品及び加工食品の密閉された所定の環境内保存方法が形成され、当該保存方法は、次のような構成を持つ。
【0114】
生鮮食品を、噴霧環境内に保存し、同時に、加工食品を、加工食品収納環境内に保存する。
【0115】
水素水吐出ポットの操作部材を操作して開閉弁を開放し、噴霧環境内に水素含有微酸性電界水を吐出圧力で噴霧して、噴霧環境内の除菌、清浄,脱臭を行う。
【0116】
当該噴霧環境内に、除菌、清浄,脱臭された生鮮食品を保存する。
【0117】
ラップフィルム袋上に、水素含有微酸性電界水を付着させ、ラップフィルムで、水素含有微酸性電界水の内、微酸性電界水の透過を防止しながら水素ガスの透過を行う。
【0118】
水素還元雰囲気環境を持つ加工食品収納環境内で、微酸性電界水の断絶状態で加工食品にラップフィルムを透過した水素ガスを接触させ、水素ガス接触による腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制を行う。
【0119】
加工食品収納環境内に、腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制された加工食品を保存する。
【0120】
図11は、生鮮食品及び加工食品を密閉された環境装置102、例えば同一の密閉された食品保蔵容器に保存する例を示す図である。
【0121】
この例によれば、加工食品の処理システムを利用した生鮮食品及び加工食品の密閉された所定の環境内保存方法において、
水素水吐出ポットに、水素水として水素含有微酸性電界水が用いられ、
密閉された環境装置の噴霧環境内に、生鮮食品が収納され、加工食品収納環境内に、加工食品収納容器が収納され、
水素水吐出ポットの操作部材が操作されて開閉弁が開放され、前記噴霧環境内に水素含有微酸性電界水が噴霧され、当該噴霧環境内の除菌、清浄,脱臭がなされて、生鮮食品が保存され、
ラップフィルム袋上に、水素含有微酸性電界水になる水膜あるいは無数の水滴が形成され、水素含有微酸性電界水の内、微酸性電界水の加工食品収納環境への透過がラップフィルムで阻止され、ラップフィルムから水素ガス透過がなされて、加工食品収納環境が、水素ガス雰囲気環境とされて、加工食品が当該水素ガス雰囲気環境を持つ加工食品収納容器に保存されること
を特徴とする生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内で保存する方法が提案される。
【0122】
また、上述された生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内で保存する方法で使用されるものであって、
水素水吐出ポットと、
ラップフィルム体を有して、袋形状をなし、加工食品を収納する加工食品収納容器と、
水素含有微酸性電界水を収納する水素含有微酸性電界水の収納容器と、
からなるセット製品
を特徴とする生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内で保存する方法で使用されるセット製品が提案される。
【0123】
本実施例によれば、本発明によれば、噴霧環境で落下菌・浮遊菌の対策を行い、食品収納環境でメト化(変色)の進行抑制対策を行い、食品収納環境で作用する水素ガス量を確保するために、ラップフィルム袋上に、水素含有微酸性電界水を付着させて、水素含有微酸性電界水の無数の水滴あるいは水膜を形成し、ラップフィルムで、水素含有微酸性電界水の内、微酸性電界水の透過を防止しながら水素ガスの透過を行うことができる。
【0124】
これによって、加工食料品に直接的に微酸性電界水及び水素を含む混合水を噴霧させたときに、噴霧が加工食品に接触することなく、特定環境内に加工食品を保存する時に、落下菌・浮遊菌の対策及び腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制対策を行うことができ、加工食料品の価値が低下させることのない方法及びシステムを提供することができる。
【符号の説明】
【0125】
1…水素水吐出ポット、1A…ポット本体、2…蓋部、3…水素発生部、22…表示線、31…吐出管、32…操作部材としての開閉弁、35…スプレーヘッド、80…微酸性電界水、81…次亜塩素酸水、82…水素含有微酸性電界水、100…加工食品の処理方法及び加工食品の処理システム、102…密閉された環境装置、103…食品包装体、104…生鮮食料品、105 …加工食品、106…包装容器(トレイ)、107…ラップフィルム袋のラップフイルム、108…密閉空間部、110…所定の環境、111…噴霧環境、112…加工食品収納環境、113…噴霧投入口。
S1…食品包装体1の形成ステップ
S2…密閉された環境装置内への食品包装体の収納ステップ
S3…水素含有微酸性電界水の水素水吐出ポット1への確保ステップ
S4…水素水吐出ポット1に確保された水素含有微酸性電界水の環境装置2内への噴霧(スプレー)ステップ
S5…処理環境の形成ステップ
S6…生鮮食品及び加工食品を同一の密閉された環境装置内での保存ステップ
【要約】
【課題】加工食料品に直接的に微酸性電界水及び水素を含む混合水噴霧が接触することなく、特定環境内に加工食品を保存する時に、落下菌・浮遊菌の対策及び腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制対策を行う。
【解決手段】噴霧環境内の除菌、清浄,脱臭を行い、ラップフィルム体上に、水素含有微酸性電界水を付着させて、水素含有微酸性電界水の水膜あるいは無数の水滴を形成し、ラップフィルムで、水素含有微酸性電界水の内、微酸性電界水の透過を防止しながら水素ガスの透過を行い、加工食品収納環境内で、微酸性電界水の断絶状態で加工食品にラップフィルムを透過した水素ガスを接触させ、水素ガス接触による腐食発生防止あるいはメト化(変色)の進行抑制を行う。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11