特許第6492517号(P6492517)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6492517
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】防振機能を備えた変倍結像光学系
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/20 20060101AFI20190325BHJP
   G03B 5/00 20060101ALI20190325BHJP
【FI】
   G02B15/20
   G03B5/00 J
【請求項の数】3
【全頁数】40
(21)【出願番号】特願2014-211101(P2014-211101)
(22)【出願日】2014年10月15日
(65)【公開番号】特開2016-80825(P2016-80825A)
(43)【公開日】2016年5月16日
【審査請求日】2017年9月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000131326
【氏名又は名称】株式会社シグマ
(72)【発明者】
【氏名】小笠原 典行
(72)【発明者】
【氏名】藤田 健太
【審査官】 吉川 陽吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−209144(JP,A)
【文献】 特開2015−069040(JP,A)
【文献】 特開平11−202201(JP,A)
【文献】 特開2013−097322(JP,A)
【文献】 特開2009−265652(JP,A)
【文献】 特開2005−292338(JP,A)
【文献】 特開2011−017912(JP,A)
【文献】 特開2014−145960(JP,A)
【文献】 特開平08−136863(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0251781(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0007403(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0211029(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0362259(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 15/00−15/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から順に、
正の屈折力の第1レンズ群と、
負の屈折力の第2レンズ群と、
正の屈折力の第3レンズ群と、
正の屈折力の第4レンズ群と、
負の屈折力の第5レンズ群とから成る、
又は、
正の屈折力の第1レンズ群と、
負の屈折力の第2レンズ群と、
正の屈折力の第3レンズ群と、
正の屈折力の第4レンズ群と、
負の屈折力の第5レンズ群と、
負の屈折力の第6レンズ群とから成り
各レンズ群の間は空気間隔を以って隔てられ、変倍時に各レンズ群の間の空気間隔が変化し、
第2レンズ群は物体側より順に負の屈折力の2a群と負の屈折力の2b群より構成されて2b群を光軸と直行する方向に変位させることによって防振を行い、
以下の条件式を同時に満足することを特徴とする防振機能を備えた変倍結像光学系。
F3=|(β3*H3−H3’)/((1−β3)*f3+H3’) | < 0.25
F4=|(β4*H4−H4’)/((1−β4)*f4+H4’) | < 0.25
√(F3^2+F4^2)/2< 0.15
0.70 < |LT2a / f2a| < 0.85
ただし、
βiは第iレンズ群の望遠端における結像倍率
Hiは第iレンズ群の最も物体側の界面から第iレンズ群の物体側主点までの距離
Hi’は第iレンズ群の最も像側の界面から第iレンズ群の像側主点までの距離
fiは第iレンズ群の合成焦点距離
F3は第3レンズ群の近軸周縁光線の入射高さと射出高さの比から1を減じたもの
F4は第4レンズ群の近軸周縁光線の入射高さと射出高さの比から1を減じたもの
LT2aは2a群の最も物体側の面から2a群の像側焦点までの距離、
f2aは2a群の焦点距離である。
【請求項2】
前記第2レンズ群は変倍時に像面に対して固定されていることを特徴とする請求項1に記載の防振機能を備えた変倍結像光学系
【請求項3】
光学系のもっとも像側に負の屈折力のレンズ群を有し、フォーカシングに際して、前記第4レンズ群以降のいずれかのレンズ群の全体または一部を移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の防振機能を備えた変倍結像光学系。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スチルカメラ、ビデオカメラ等に用いられる変倍結像光学系に関し、特に画角が狭く、更に防振機能を備えた変倍結像光学系に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルスチルカメラ等に用いられる結像光学系への防振機能の搭載が進んでおり、超望遠レンズを用いた写真撮影でも手振れによる失敗が減少し、超望遠レンズが身近なものとなってきている。このため更に長い焦点距離を持ち、画角の狭い結像光学系が要望されるようになってきている。
【0003】
望遠端の画角が、35mm判に換算して焦点距離500mm乃至600mmに相当する半画角2度乃至2.5度程度の結像光学系が特許文献に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−17912号公報
【特許文献2】特開2012−208434号公報
【特許文献3】特開2011−186095号公報
【特許文献4】特開2013−97322号公報
【特許文献5】特開2014−126851号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
画角の狭い、長焦点の結像光学系においては、まず焦点距離に比べて光学全長を短くすることが求められる。光学系の全長を焦点距離で割った値を望遠比と呼ぶが、この値が1を十分下回ることが望ましい。焦点距離に比例して全長が長くなると持ち運び等に支障が生じるため、特に半画角2度乃至2.5度程度の光学系においては望遠比0.7を下回るようにしたい。
【0006】
望遠比を小さくするためには、もっとも物体側に正屈折力のレンズ群を配置し、正屈折力のレンズ群より像側に負屈折力のレンズ群を配置した、いわゆる望遠型またはテレフォトタイプと呼ばれる屈折力配置とするのが効果的である。
【0007】
長焦点の結像光学系においては、特に物体側をはじめとして全体にレンズエレメントの径が大きくなる傾向があるとともに、変倍に伴う第1レンズ群をはじめとした各群の移動量が大きくなりがちであって変倍操作に要する力が大きくなりがちである。変倍操作をスムーズにして使いやすくするためには各群移動量を抑制する必要がある。しかしながら、各群屈折力は変倍光学系全系の望遠端の屈折力に比べて大きくする必要があるため、球面収差を初めとする諸収差の補正が難しくなる。特に光学系後方のレンズ群の製造誤差による偏芯に伴うコマ収差の変動が大きくなって製造後の結像性能の期待値が低下する傾向がある。
【0008】
更に、長焦点の結像光学系においては手振れに起因する像ぶれも大きくなって防振群の光軸直交方向への変位が大きくなる傾向にある。防振群の光軸直交方向への変位が大きくなると、防振稼動部やアクチュエータの径方向のサイズが増大し、鏡筒全体の径が太くなる。
【0009】
したがって防振群は出来る限り光線径を抑制して軽量に設定する必要があるとともに、防振群の光軸直交方向への変位に対する像の光軸直交方向への変位の比、すなわち防振係数を十分に大きくして必要な防振群の変位量を小さくしなければならない。防振群と同様に、フォーカス群も長焦点レンズにおいては重量と変位量が大きくなる傾向があり、光線径の抑制とフォーカス敏感度の確保が課題である。
【0010】
特許文献1に記載の光学系は望遠端での光学全長の短縮をよく達成しているが、防振群の径が大きく、また防振係数が小さいために鏡筒の径の抑制が難しい。更に軸上色収差の補正が不十分であり、結像性能に問題がある。
【0011】
特許文献2に記載の光学系は望遠端での望遠比がおよそ0.77であるが更なる短縮を図りたい。また、第3レンズ群のティルトに伴うコマ収差の変動が大きく、製造後の性能の期待値に不満が残る。更にフォーカス群の光線径が特に広角端において高いため、フォーカス群重量に課題が残る。
【0012】
特許文献3に記載の光学系は半径11mmほどのイメージサークルに対応し、望遠比が0.65を切り、光学全長がきわめて短いが、防振については言及されていない。
【0013】
特許文献4に記載の光学系は望遠比約0.65と光学全長が非常に短いが、防振群の径が大きすぎて、防振群が1枚の構成でありながらも軽量化が不十分である。更に第2、第3、第4レンズ群のティルトやシフトの伴うコマ収差の変動が大きく製造後の性能の期待値に不満が残る。
【0014】
特許文献5に記載の光学系は望遠比約0.65と光学全長が非常に短く、防振群の径も抑制されているが、防振係数が小さくて望遠端での防振群移動量が抑制されていないほか、防振群のシフトに伴う特にコマ収差の変動が大きく、防振時の性能が十分といえない。更に第3レンズ群や第4レンズ群のティルトに伴うコマ収差の変動が大きく、製造後の性能の期待値に不満が残る。
【0015】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、望遠端の半画角2度程度で、イメージサークルが大きく望遠端の焦点距離の長い変倍結像光学系において、全長を抑えながら、防振群の重量を抑制した、防振機能を備えた高性能な変倍結像光学系を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
そこで、上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
物体側から順に、
正の屈折力の第1レンズ群と、
負の屈折力の第2レンズ群と、
正の屈折力の第3レンズ群と、
正の屈折力の第4レンズ群と、
負の屈折力の第5レンズ群とから成る
又は、
正の屈折力の第1レンズ群と、
負の屈折力の第2レンズ群と、
正の屈折力の第3レンズ群と、
正の屈折力の第4レンズ群と、
負の屈折力の第5レンズ群と、
負の屈折力の第6レンズ群とから成り
各レンズ群の間は空気間隔を以って隔てられ、変倍時に各レンズ群の間の空気間隔が変化し、
第2レンズ群は物体側より順に負の屈折力の2a群と負の屈折力の2b群より構成されて2b群を光軸と直行する方向に変位させることによって防振を行い、
以下の条件式(1)(2)及び(3)を同時に満足することを特徴とする防振機能を備えた変倍結像光学系とした。
(1)F3=|(β3*H3−H3’)/((1−β3)*f3+H3’) | < 0.25
(2)F4=|(β4*H4−H4’)/((1−β4)*f4+H4’) | < 0.25
(3)√(F3^2+F4^2)/2< 0.15
(4)0.70 < |LT2a / f2a| < 0.85
ただし、
βiは第iレンズ群の望遠端における結像倍率、Hiは第iレンズ群の最も物体側の界面から第iレンズ群の物体側主点までの距離、
Hi’は第iレンズ群の最も像側の界面から第iレンズ群の像側主点までの距離
fiは第iレンズ群の合成焦点距離
F3は第3レンズ群の近軸周縁光線の入射高さと射出高さの比から1を減じたもの
F4は第4レンズ群の近軸周縁光線の入射高さと射出高さの比から1を減じたもの
LT2aは2a群の最も物体側の面から2a群の像側焦点までの距離、
f2aは2a群の焦点距離
【0019】
また請求項に記載の発明は、前記第2レンズ群は変倍時に像面に対して固定されていることを特徴とする請求項1に記載の防振機能を備えた変倍結像光学系とした。
【0020】
また請求項3に記載の発明は、光学系のもっとも像側に負の屈折力のレンズ群を有し、フォーカシングに際して、前記第4レンズ群以降のいずれかのレンズ群の全体または一部を移動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の防振機能を備えた変倍結像光学系とした
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、望遠端の半画角2度程度で、イメージサークルが大きく望遠端の焦点距離の長い変倍結像光学系において、全長を抑えながら、防振群の重量を抑制した、防振機能を備えた高性能な変倍結像光学系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の結像光学系の実施例1に係るレンズ構成図である。
図2】実施例1の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図3】実施例1の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図4】実施例1の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図5】実施例1の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図6】実施例1の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における横収差図である。
図7】実施例1の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図8】実施例1の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図9】実施例1の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図10】実施例1の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図11】本発明の結像光学系の実施例2に係るレンズ構成図である。
図12】実施例2の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図13】実施例2の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における縦収差図である
図14】実施例2の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図15】実施例2の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図16】実施例2の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における横収差図である。
図17】実施例2の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図18】実施例2の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図19】実施例2の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図20】実施例2の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図21】本発明の結像光学系の実施例3に係るレンズ構成図である。
図22】実施例3の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図23】実施例3の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図24】実施例3の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図25】実施例3の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図26】実施例3の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における横収差図である。
図27】実施例3の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図28】実施例3の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図29】実施例3の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図30】実施例3の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図31】本発明の結像光学系の実施例4に係るレンズ構成図である。
図32】実施例4の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図33】実施例4の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図34】実施例4の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図35】実施例4の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図36】実施例4の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における横収差図である。
図37】実施例4の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図38】実施例4の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図39】実施例4の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図40】実施例4の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図41】本発明の結像光学系の実施例5に係るレンズ構成図である。
図42】実施例5の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図43】実施例5の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図44】実施例5の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図45】実施例5の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図46】実施例5の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における横収差図である。
図47】実施例5の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図48】実施例5の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図49】実施例5の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図50】実施例5の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図51】本発明の結像光学系の実施例6に係るレンズ構成図である。
図52】実施例6の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図53】実施例6の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図54】実施例6の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図55】実施例6の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図56】実施例6の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における横収差図である。
図57】実施例6の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図58】実施例6の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図59】実施例6の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図60】実施例6の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図61】本発明の結像光学系の実施例7に係るレンズ構成図である。
図62】実施例7の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図63】実施例7の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図64】実施例7の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図65】実施例7の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図66】実施例7の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における横収差図である。
図67】実施例7の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図68】実施例7の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図69】実施例7の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図70】実施例7の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図71】本発明の結像光学系の実施例8に係るレンズ構成図である。
図72】実施例8の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図73】実施例8の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図74】実施例8の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における縦収差図である。
図75】実施例8の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図76】実施例8の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における横収差図である。
図77】実施例8の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における横収差図である。
図78】実施例8の結像光学系の広角端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図79】実施例8の結像光学系の中望遠の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
図80】実施例8の結像光学系の望遠端の撮影距離無限遠における0.3°防振時の横収差図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の防振機能を備えた変倍結像光学系は、図1図11図21図31図41図51図61図71に示すレンズ構成図のとおり、物体側から順に正の屈折率の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、正の屈折力の第4レンズ群、負の屈折力の第5レンズ群を備える。各レンズ群の間は空気間隔を以って隔てられ、各レンズ群の間の空気間隔を変化させることによって変倍を行う。
【0024】
本発明の防振機能を備えた変倍結像光学系は、望遠端の焦点距離を長くしながら全長を抑制するために、物体側より順に正の屈折力の第1レンズ群と負の屈折力の第2レンズ群を配置して望遠型の屈折力配置を構成している。
【0025】
広角端から望遠端への変倍は、主として第1レンズ群と第2レンズ群の間隔を増加させることによって行う。
【0026】
第3レンズ群以降の群は全体として正の屈折力を持ち、広角端から望遠端への変倍に伴って全体として物体側に移動して第2レンズ群に近づくことで像面補償作用を担う。それとともに第2レンズ群以降の合成系の屈折力は負の方向へ変化することで第1レンズ群と、第2レンズ群および第3レンズ群の合成系の形成する望遠型屈折力配置が広角端から望遠端に向かって強くなることになる。この第1レンズ群から第3レンズ群まで各群の作用によって広角端では全系の合成焦点距離に対して光学全長が相対的に長く、望遠端では全系の合成焦点距離に対して光学全長が相対的に短くなり、第1レンズ群の移動量の抑制が行える。
【0027】
第2レンズ群は第1レンズ群に比べ大幅に光線径が低くなり、防振群として用いることで防振群の軽量化に適する。この第2レンズ群の一部のみを防振群として用いることで、第2レンズ群全体を防振群として用いるより更なる防振群の軽量化を図れる。
【0028】
第3レンズ群は第2レンズ群で発散された光束をアフォーカルに近い状態で射出し、第4レンズ群で更に収斂させている。第3レンズ群と第4レンズ群の間隔が変化するとき、その間の光束がほぼアフォーカルであるゆえに軸上の球面収差はほぼ変化しないが、軸外光束の高さが変わって非点収差が変化する。変倍に伴って第3レンズ群と第4レンズ群の間隔を適切に設定することによって変倍の全域で非点収差を良好に補正することが可能である。
【0029】
更に物体側に負の屈折力の第5レンズ群を備えて第3レンズ群から第5レンズ群までの合成系の屈折力配置を望遠型にすることで全系の光学全長の短縮に有利である。広角端から望遠端への変倍に際して第4レンズ群と第5レンズ群との間隔が狭くなるよう第5レンズ群を物体側に移動させることで第5レンズ群の結像倍率を大きくすることで変倍に寄与し、ひいては第1レンズ群の移動量の削減に寄与する。
【0030】
第3レンズ群および第4レンズ群は第2レンズ群で発散された光束を収斂させる必要があるため大きな屈折力が必要となり、第3レンズ群および第4レンズ群単独での球面収差の補正は難しくなりがちである。更に第5レンズ群の倍率が大きいことから、第3レンズ群および第4レンズ群に起因して発生する収差変動は拡大されて像面に結像する。このため第3レンズ群および第4レンズ群の偏芯に伴う、特にコマ収差の変動は大きくなりやすい傾向がある。
【0031】
第3レンズ群と第4レンズ群の偏芯に伴うコマ収差の変動を小さくするためには第3レンズ群と第4レンズ群の内部における球面収差の発生を抑制することが有効である。そのためには第3レンズ群および第4レンズ群通過前後における近軸周縁光線の通過高さの変化が抑制されていることが好ましい。
【0032】
以下に、厚肉レンズ系の前後の面での近軸周縁光線の通過高さについて説明する。
【0033】
厚肉レンズ系の合成焦点距離をf、結像倍率をβ、厚肉レンズ系の最も物体側の界面から物体側主点までの距離をH、厚肉レンズ系の最も像側の界面から像側主点までの距離をH’とし、厚肉レンズ系に入射する近軸周縁光線が光軸となす角をθ、厚肉レンズ系から射出する近軸周縁光線が光軸となす角をθ’とする。
【0034】
この時、ニュートンの結像式と近軸光線であることから、厚肉レンズ系への近軸周縁光線入射高さhおよび厚肉レンズ系からの近軸周縁光線射出高さh’は以下の式で表せる。
h=((1−1/β)*f−H)*θ
h’=((1−β)*f+H’)*θ’
更に、β=−θ/θ’なので、整理すると、近軸周縁光線入射高さhと近軸周縁光線射出高さh’の比は以下の式で表される。
h/h’= 1+(βH−H’)/((1−β)*f+H’)
【0035】
条件式(1)乃至(2)は第3レンズ群および第4レンズ群において近軸周縁光線の入射高さと射出高さの比の条件を規定している。
【0036】
また条件式(3)は条件式(1)および条件式(2)の値の二乗平均値であり、この値が小さいほど条件式(1)および(2)の値が平均的に小さいことに対応し、第3レンズ群および第4レンズ群での近軸周縁光線高の変動が少ないことを意味する。
【0037】
条件式(1)乃至(2)の上限を超え、第3レンズ群乃至第4レンズ群での近軸周縁光線通過高さの変動が大きくなると、第3レンズ群内での球面収差の発生が大きくなり、第3レンズ群偏芯時のコマ収差の変動が抑制できなくなる。また、条件式(3)の上限を超え、第3レンズ群および第4レンズ群全体としての近軸周縁光線高の変動が大きくなると、条件式(1)乃至(2)の範囲内であっても第3レンズ群と第4レンズ群の偏芯が同時に逆方向に発生した場合、コマ収差の変動が無視できない。
【0038】
条件式(1)乃至条件式(2)の上限を0.23に、更に0.20にすることで本発明の効果をより確実に達成することができる。また、条件式(3)の上限を0.14に、更に0.13にすることで本発明の効果をより確実に達成することができる。
【0039】
第2レンズ群を物体側から順に2a群と2b群に分割して、像側に配されてより光線径の低い2b群のみを防振に用いることにより防振群の更なる軽量化に適する。
【0040】
条件式(4)は2a群の望遠比を規定し、光学系全系の短縮および防振群の軽量化に関して望ましい範囲を示すものである。
【0041】
条件式(4)の上限を超え、2a群の望遠比が大きくなると、全長短縮ならびに光線径の抑制が不十分となってしまう。条件式(4)の下限を超え、2a群の望遠比が小さくなると、全長の短縮ならびに光線径の抑制の効果は高くなるが、最も物体側の正の屈折力のレンズ成分の屈折力が強くなりすぎてレンズのティルトに伴う非点収差の変動が大きくなりやすく、製造誤差による性能低下が大きくなってしまう。
【0042】
条件式(4)の上限を0.83に、更に0.82に、また条件式(4)の下限を0.71に、更に0.72にすることで本発明の効果をより確実に達成することができる。
【0043】
本発明の防振機能を備えた変倍結像光学系においては、第2レンズ群は変倍時に像面に対して固定されていることが望ましい。第2レンズ群は防振群を含むため制御配線をつなぐ必要がある。第2レンズ群が移動する場合はフレキシブル配線によって接続し、第2レンズ群の移動に伴って無理な応力をフレキシブル配線にかけないために、フレキシブル配線をたわませて退避させるための空間が必要となる。したがって、その空間を確保する必要のために鏡筒全体の小型化が難しくなる。
【0044】
本発明の防振機能を備えた変倍結像光学系においては、最も像側に負の屈折力のレンズ群を有し、フォーカシングに際して第4レンズ群以降のいずれかのレンズ群の全体、または一部を移動させることが望ましい。長焦点レンズにおいては近距離へのフォーカシングのためのデフォーカス量が大きくなる。オートフォーカスの駆動の速度の向上を鑑みれば、第1にフォーカシングレンズ群は軽量であること、第2にフォーカシングレンズ群の単位移動量に対する像面の移動量が大きいこと、の2点が達成されることが望ましい。長焦点の光学系において物体側に近い部分では外径が大きすぎ、重量が全く抑制できない。本発明の変倍結像光学系において、光束は第1レンズ群で収斂され、第2レンズ群で発散され、第3レンズ群で収斂される。前記後方レンズ群中の、第3レンズ群よりも更に後方のレンズ群であれば光束は十分に収斂されており、十分な軽量化が可能である。
【0045】
また、光学系全系の短縮のためには光学系の最も像側のレンズ群が強い負の屈折力を備えることが望ましい。この強い負の屈折力のためにこの最も像側のレンズ群の結像倍率は大きくなる。そのため、この最も像側のレンズ群の全体または一部、あるいは最も像側のレンズ群よりも物体側のレンズ群の全体または一部においては、レンズ群の単位移動量あたりの像面移動量が大きくなりやすい。これらの性質から、第4レンズ群以降のいずれかのレンズ群の全体または一部によってフォーカシングを行うことが望ましい。
【0046】
次に、本発明の結像光学系に係る実施例のレンズ構成について説明する。なお、以下の説明ではレンズ構成を物体側から像側の順番で記載する。
【実施例1】
【0047】
図1は、本発明の実施例1の結像光学系のレンズ構成図である。
【0048】
物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群G1、負の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3、正の屈折力の第4レンズ群G4、および負の屈折力の第5レンズ群G5から構成され、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、第1レンズ群は物体側へ移動し、第2レンズ群は固定し、第3レンズ群は物体側に移動し、第4レンズ群は物体側へ移動し、第5レンズ群は物体側へ移動する構成となっている。
【0049】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、両凸レンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3から構成される。
【0050】
第2レンズ群は、物体側より順に負の屈折力の2a群と負の屈折力の2b群より構成され、2b群のみを光軸と直行する方向に変位させることにより防振を行う。2a群は物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凸レンズL5と両凹レンズL6からなる接合レンズから構成される。2b群は両凹レンズL7と、両凹レンズL8および両凸レンズL9からなる接合レンズから構成される。
【0051】
第3レンズ群G3は両凸レンズL10と、両凸レンズL11と両凹レンズL12からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と、から構成される。
【0052】
開口絞りは第3レンズ群の像側に備えられ、変倍に伴って第3レンズ群と一体で移動する。
【0053】
第4レンズ群G4は、両凸レンズL15と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL16からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL17とから構成される。第4レンズ群G4は、全体が無限遠方から近距離へのフォーカシングに際して物体側へ移動する。
【0054】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL18と、両凹レンズL19と両凸レンズL20からなる接合レンズから構成される。
【実施例2】
【0055】
図11は、本発明の実施例2の結像光学系のレンズ構成図である。
【0056】
物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群G1、負の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3、正の屈折力の第4レンズ群G4、および負の屈折力の第5レンズ群G5から構成され、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、第1レンズ群は物体側へ移動し、第2レンズ群は固定し、第3レンズ群は物体側に移動し、第4レンズ群は物体側へ移動し、第5レンズ群は物体側へ移動する構成となっている。
【0057】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と両凸レンズL2からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた平凸レンズL3から構成される。
【0058】
第2レンズ群は、物体側より順に負の屈折力の2a群と負の屈折力の2b群より構成され、2b群のみを光軸と直行する方向に変位させることにより防振を行う。2a群は物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凸レンズL5と両凹レンズL6からなる接合レンズから構成される。2b群は両凹レンズL7と、両凹レンズL8および両凸レンズL9からなる接合レンズから構成される。
【0059】
第3レンズ群G3は両凸レンズL10と、両凸レンズL11と両凹レンズL12からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と、から構成される。
【0060】
開口絞りは第3レンズ群の像側に備えられ、変倍に伴って第3レンズ群と一体で移動する。
【0061】
第4レンズ群G4は、両凸レンズL15と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL16からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL17と、から構成される。第4レンズ群G4は、全体が無限遠方から近距離へのフォーカシングに際して物体側へ移動する。
【0062】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL18と、両凹レンズL19と両凸レンズL20からなる接合レンズから構成される。
【実施例3】
【0063】
図21は、本発明の実施例3の結像光学系のレンズ構成図である。
【0064】
物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群G1、負の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3、正の屈折力の第4レンズ群G4、および負の屈折力の第5レンズ群G5から構成され、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、第1レンズ群は物体側へ移動し、第2レンズ群は固定し、第3レンズ群は物体側に移動し、第4レンズ群は物体側へ移動し、第5レンズ群は物体側へ移動する構成となっている。
【0065】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、両凸レンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3から構成される。
【0066】
第2レンズ群は、物体側より順に負の屈折力の2a群と負の屈折力の2b群より構成され、2b群のみを光軸と直行する方向に変位させることにより防振を行う。2a群は物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凸レンズL5と両凹レンズL6からなる接合レンズから構成される。2b群は両凹レンズL7と、両凹レンズL8および両凸レンズL9からなる接合レンズから構成される。
【0067】
第3レンズ群G3は両凸レンズL10と、両凸レンズL11と両凹レンズL12からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と、から構成される。
【0068】
開口絞りは第3レンズ群の像側に備えられ、変倍に伴って第3レンズ群と一体で移動する。
【0069】
第4レンズ群G4は、両凸レンズL15と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL16からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL17と、から構成される。第4レンズ群G4は、全体が無限遠方から近距離へのフォーカシングに際して物体側へ移動する。
【0070】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL18と、両凹レンズL19と両凸レンズL20からなる接合レンズから構成される。
【実施例4】
【0071】
図31は、本発明の実施例4の結像光学系のレンズ構成図である。
【0072】
物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群G1、負の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3、正の屈折力の第4レンズ群G4、および負の屈折力の第5レンズ群G5から構成され、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、第1レンズ群は物体側へ移動し、第2レンズ群は固定し、第3レンズ群は物体側に移動し、第4レンズ群は物体側へ移動し、第5レンズ群は物体側へ移動する構成となっている。
【0073】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と両凸レンズL2からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた平凸レンズL3から構成される。
【0074】
第2レンズ群は、物体側より順に負の屈折力の2a群と負の屈折力の2b群より構成され、2b群のみを光軸と直行する方向に変位させることにより防振を行う。2a群は物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凸レンズL5と両凹レンズL6からなる接合レンズから構成される。2b群は両凹レンズL7と、両凹レンズL8および物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL9からなる接合レンズから構成される。
【0075】
第3レンズ群G3は両凸レンズL10と、両凸レンズL11と両凹レンズL12からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と、から構成される。
【0076】
開口絞りは第3レンズ群の像側に備えられ、変倍に伴って第3レンズ群と一体で移動する。
【0077】
第4レンズ群G4は、両凸レンズL15と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL16からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL17と、から構成される。
【0078】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL18と、両凹レンズL19と物体側に凸面を向けた正メニスカスL20からなる接合レンズから構成される。第5レンズ群G5は、全体が無限遠方から近距離へのフォーカシングに際して像側へ移動する。
【実施例5】
【0079】
図41は、本発明の実施例5の結像光学系のレンズ構成図である。
【0080】
物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群G1、負の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3、正の屈折力の第4レンズ群G4、および負の屈折力の第5レンズ群G5から構成され、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、第1レンズ群は物体側へ移動し、第2レンズ群は固定し、第3レンズ群は物体側に移動し、第4レンズ群は物体側へ移動し、第5レンズ群は物体側へ移動する構成となっている。
【0081】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と両凸レンズL2からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた平凸レンズL3から構成される。
【0082】
第2レンズ群は、物体側より順に負の屈折力の2a群と負の屈折力の2b群より構成され、2b群のみを光軸と直行する方向に変位させることにより防振を行う。2a群は物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凸レンズL5と両凹レンズL6からなる接合レンズから構成される。2b群は両凹レンズL7と、両凹レンズL8および物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL9からなる接合レンズから構成される。
【0083】
第3レンズ群G3は両凸レンズL10と、両凸レンズL11と両凹レンズL12からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と、から構成される。
【0084】
開口絞りは第3レンズ群の像側に備えられ、変倍に伴って第3レンズ群と一体で移動する。
【0085】
第4レンズ群G4は、両凸レンズL15と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL16からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL17と、から構成される。
【0086】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL18と、両凹レンズL19と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL20からなる接合レンズから構成される。第5レンズ群G5は、全体が無限遠方から近距離へのフォーカシングに際して像側へ移動する。
【実施例6】
【0087】
図51は、本発明の実施例6の結像光学系のレンズ構成図である。
【0088】
物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群G1、負の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3、正の屈折力の第4レンズ群G4、および負の屈折力の第5レンズ群G5から構成され、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、第1レンズ群は物体側へ移動し、第2レンズ群は固定し、第3レンズ群は物体側に移動し、第4レンズ群は物体側へ移動し、第5レンズ群は物体側へ移動する構成となっている。
【0089】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と両凸レンズL2からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた平凸レンズL3から構成される。
【0090】
第2レンズ群は、物体側より順に負の屈折力の2a群と負の屈折力の2b群より構成され、2b群のみを光軸と直行する方向に変位させることにより防振を行う。2a群は物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凸レンズL5と両凹レンズL6からなる接合レンズから構成される。2b群は両凹レンズL7と、両凹レンズL8および物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL9からなる接合レンズから構成される。
【0091】
第3レンズ群G3は両凸レンズL10と、両凸レンズL11と両凹レンズL12からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と、から構成される。
【0092】
開口絞りは第3レンズ群の像側に備えられ、変倍に伴って第3レンズ群と一体で移動する。
【0093】
第4レンズ群G4は、両凸レンズL15と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL16からなる接合レンズと、両凸レンズL17と、から構成される。
【0094】
第5レンズ群G5は、負の屈折力の5a群と負の屈折力の5b群と、から構成される。5a群は物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL18と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL19とから構成される。5b群は両凹レンズL20と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL21からなる接合レンズから構成される。5a群は、無限遠方から近距離へのフォーカシングに際して像側へ移動する。
【実施例7】
【0095】
図61は、本発明の実施例7の結像光学系のレンズ構成図である。
【0096】
物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群G1、負の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3、正の屈折力の第4レンズ群G4、負の屈折力の第5レンズ群G5、および負の屈折力の第6レンズ群G6から構成され、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、第1レンズ群は物体側へ移動し、第2レンズ群は固定し、第3レンズ群は物体側に移動し、第4レンズ群は物体側へ移動し、第5レンズ群は物体側へ移動し、第6レンズ群は物体側へ移動する構成となっている。
【0097】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と両凸レンズL2からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた平凸レンズL3から構成される。
【0098】
第2レンズ群は、物体側より順に負の屈折力の2a群と負の屈折力の2b群より構成され、2b群のみを光軸と直行する方向に変位させることにより防振を行う。2a群は物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凸レンズL5と両凹レンズL6からなる接合レンズから構成される。2b群は両凹レンズL7と、両凹レンズL8および物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL9からなる接合レンズから構成される。
【0099】
第3レンズ群G3は両凸レンズL10と、両凸レンズL11と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と、から構成される。
【0100】
開口絞りは第3レンズ群の像側に備えられ、変倍に伴って第3レンズ群と一体で移動する。
【0101】
第4レンズ群G4は、両凸レンズL15と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL16からなる接合レンズと、両凸レンズL17と、から構成される。
【0102】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL18と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL19と、から構成される。第5レンズ群G5は、無限遠方から近距離へのフォーカシングに際して像側へ移動する。
【0103】
第6レンズ群G6は両凹レンズL20と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL21からなる接合レンズから構成される。
【実施例8】
【0104】
図71は、本発明の実施例8の結像光学系のレンズ構成図である。
【0105】
物体側より順に、正の屈折力の第1レンズ群G1、負の屈折力の第2レンズ群G2、正の屈折力の第3レンズ群G3、正の屈折力の第4レンズ群G4、および負の屈折力の第5レンズ群G5から構成され、広角端状態から望遠端状態への変倍に際し、第1レンズ群は物体側へ移動し、第2レンズ群は固定し、第3レンズ群は物体側に移動し、第4レンズ群は物体側へ移動し、第5レンズ群は物体側へ移動し、第6レンズ群は物体側へ移動する構成となっている。
【0106】
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL1と、両凸レンズL2と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL3から構成される。
【0107】
第2レンズ群は、物体側より順に負の屈折力の2a群と負の屈折力の2b群より構成され、2b群のみを光軸と直行する方向に変位させることにより防振を行う。2a群は物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凸レンズL5と両凹レンズL6からなる接合レンズから構成される。2b群は両凹レンズL7と、両凹レンズL8および両凸レンズL9からなる接合レンズから構成される。
【0108】
第3レンズ群G3は両凸レンズL10と、両凸レンズL11と両凹レンズL12からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と、から構成される。
【0109】
開口絞りは第3レンズ群の像側に備えられ、変倍に伴って第3レンズ群と一体で移動する。
【0110】
第4レンズ群G4は、両凸レンズL15と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL16からなる接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL17と、から構成される。第4レンズ群G4は、全体が無限遠方から近距離へのフォーカシングに際して物体側へ移動する。
【0111】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL18と、両凹レンズL19と両凸レンズL20からなる接合レンズから構成される。
【0112】
以下に、前述した本発明の結像光学系の各実施例の具体的な数値データを示す。
【0113】
[面データ]において、面番号は物体側から数えたレンズ面又は開口絞りの番号、rは各面の曲率半径、dは各面の間隔、ndはd線(波長587.56nm)に対する屈折率、vdはd線に対するアッベ数を示している。
【0114】
面番号に付した(絞り)は、その位置に開口絞りが位置していることを示している。平面又は開口絞りに対する曲率半径には∞(無限大)を記入している。また、BFはバックフォーカスを表している。
【0115】
[各種データ]には、各撮影距離状態における焦点距離等の値を示している。
【0116】
[可変間隔データ]には、各撮影距離状態における可変間隔及びBFの値を示している。
【0117】
[レンズ群データ]には、各レンズ群を構成する最も物体側の面番号及び群全体の合成焦点距離を示している。
【0118】
なお、以下の全ての諸元の値において、記載している焦点距離f、曲率半径r、レンズ面間隔d、その他の長さの単位は特記のない限りミリメートル(mm)を使用するが、光学系では比例拡大と比例縮小とにおいても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。
【0119】
また、これらの各実施例における条件式の対応値の一覧を示す。
【0120】
また、各実施例に対応する収差図において、d、g、Cはそれぞれd線、g線、C線を表しており、△S、△Mはそれぞれサジタル像面、メリジオナル像面を表している。
【0121】
数値実施例1
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
1 357.6638 3.0000 1.80611 40.73
2 145.8989 0.1000
3 145.8989 10.7551 1.49700 81.61
4 -794.0595 0.1500
5 135.5390 10.1849 1.43700 95.10
6 7136.8093 (d6)
7 137.9806 3.0791 1.72916 54.67
8 758.9464 20.2528
9 299.5544 2.6811 1.56732 42.84
10 -133.6568 1.0000 1.77250 49.62
11 92.0241 6.0917
12 -162.5813 0.8000 1.69680 55.46
13 83.9180 3.0070
14 -56.0081 0.8000 1.69680 55.46
15 74.4381 2.9326 1.80518 25.46
16 -271.5499 (d16)
17 297.4981 3.8735 1.69680 55.46
18 -72.3818 0.1500
19 63.0217 5.0039 1.49700 81.61
20 -56.2842 1.0000 1.90043 37.37
21 325.1721 0.1500
22 33.0876 4.2056 1.62004 36.30
23 102.9453 2.4546
24 46.7524 1.0000 1.91082 35.25
25 28.9828 5.7612
26(絞り) ∞ (d26)
27 150.4164 4.1498 1.58913 61.25
28 -35.3902 1.0000 1.95375 32.32
29 -66.3121 0.1500
30 60.0137 2.5699 1.58913 61.25
31 439.8894 (d31)
32 78.1384 1.0000 1.90043 37.37
33 30.9430 8.3296
34 -75.9406 1.0000 1.49700 81.61
35 32.0303 4.0594 1.64769 33.84
36 -260.4427 (BF)
像面 ∞

[各種データ]
ズーム比 3.75
広角 中間 望遠
焦点距離 154.54 270.00 578.90
Fナンバー 5.20 5.81 6.51
全画角2ω 15.63 8.97 4.19
像高Y 21.63 21.63 21.63
レンズ全長 298.6040 342.3965 377.7921

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d6 47.8371 91.6295 127.0254
d16 32.3023 26.1575 3.5000
d26 30.1327 15.9882 22.9567
d31 14.6883 8.4186 1.9977
BF 62.9518 89.5109 111.6205

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 255.26
G2 7 -46.06
G3 17 72.20
G4 27 60.80
G5 32 -60.88
G2a 7 -357.47
G2b 12 -48.13
【0122】
数値実施例2
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
1 528.6730 3.0000 1.83481 42.72
2 143.5131 10.5261 1.49700 81.61
3 -536.1702 0.1500
4 133.2008 9.3074 1.49700 81.61
5 ∞ (d5)
6 148.9229 2.9114 1.71736 29.50
7 700.0000 22.6935
8 165.3603 2.7965 1.51742 52.15
9 -165.3603 1.0000 1.88300 40.80
10 93.6370 6.0627
11 -250.0754 0.7000 1.69680 55.46
12 92.3831 2.8270
13 -57.3765 0.7000 1.69680 55.46
14 75.3753 2.7812 1.80518 25.46
15 -472.9495 (d15)
16 284.2091 3.3355 1.69680 55.46
17 -67.7648 0.1500
18 70.9155 5.0947 1.49700 81.61
19 -53.8213 1.0000 1.90043 37.37
20 337.6022 0.1500
21 34.4130 5.7994 1.58144 40.89
22 96.3145 1.3784
23 45.9295 1.9000 1.88100 40.14
24 30.4137 5.5139
25(絞り) ∞ (d25)
26 160.1209 4.1084 1.65844 50.85
27 -35.9129 1.0000 1.95375 32.32
28 -80.1123 0.1500
29 67.7459 2.2114 1.58913 61.25
30 554.6238 (d30)
31 63.9746 1.0000 1.91082 35.25
32 29.1749 8.7771
33 -72.7482 1.0000 1.43700 95.10
34 31.9872 4.5267 1.64769 33.84
35 -1000.0000 (BF)
像面 ∞

[各種データ]
ズーム比 3.74
広角 中間 望遠
焦点距離 154.67 270.00 578.86
Fナンバー 5.15 5.77 6.50
全画角2ω 15.58 8.96 4.19
像高Y 21.63 21.63 21.63
レンズ全長 298.9062 343.6742 379.0453

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d5 48.3963 93.1642 128.5354
d15 30.4954 25.6247 3.5000
d25 34.1791 19.6736 24.9615
d30 18.4411 9.9704 1.9974
BF 54.8430 82.6900 107.4997

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 256.25
G2 6 -46.11
G3 16 71.10
G4 26 65.07
G5 31 -65.77
G2a 6 -267.24
G2b 11 -51.20
【0123】
数値実施例3
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
1 373.7120 3.0000 1.80611 40.73
2 148.6143 0.1000
3 148.6143 10.6839 1.49700 81.61
4 -731.3819 0.1500
5 137.0582 10.1463 1.43700 95.10
6 14951.7522 (d6)
7 116.0743 4.0892 1.72916 54.67
8 403.7009 20.7778
9 293.4642 3.6165 1.56732 42.84
10 -123.6305 1.6647 1.77250 49.62
11 71.3448 6.3805
12 -145.4433 0.8000 1.69680 55.46
13 104.6635 2.6947
14 -60.2911 0.8000 1.69680 55.46
15 72.6162 2.9409 1.80518 25.46
16 -297.3883 (d16)
17 312.8853 3.8974 1.69680 55.46
18 -71.2933 0.1500
19 62.7609 5.0466 1.49700 81.61
20 -56.5939 1.0000 1.90043 37.37
21 324.7258 0.1500
22 33.4685 4.1701 1.62004 36.30
23 101.2724 2.7853
24 46.3806 1.0000 1.91082 35.25
25 29.1987 5.7625
26(絞り) ∞ (d26)
27 141.0544 4.1662 1.58913 61.25
28 -36.0830 1.0000 1.95375 32.32
29 -68.3457 0.1500
30 59.9188 2.5555 1.58913 61.25
31 391.7408 (d31)
32 75.5933 1.0000 1.90043 37.37
33 30.9362 9.3376
34 -80.2760 1.0000 1.49700 81.61
35 31.7778 4.0939 1.64769 33.84
36 -337.4440 (BF)
像面 ∞

[各種データ]
ズーム比 3.74
広角 中間 望遠
焦点距離 154.65 269.99 578.93
Fナンバー 5.18 5.80 6.48
全画角2ω 15.66 8.98 4.19
像高Y 21.63 21.63 21.63
レンズ全長 298.6675 342.4427 378.4134

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d6 43.8852 87.6604 123.6307
d16 32.2743 25.7705 3.5000
d26 30.3672 16.5059 23.1094
d31 14.2104 8.2370 1.9975
BF 62.8208 89.1593 111.0662

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 255.76
G2 7 -45.76
G3 17 71.22
G4 27 61.27
G5 32 -61.45
G2a 7 -213.69
G2b 12 -52.85
【0124】
数値実施例4
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
1 378.1538 3.0000 1.83481 42.72
2 129.8799 10.1967 1.49700 81.61
3 -1207.9001 0.1500
4 128.8993 9.5152 1.49700 81.61
5 ∞ (d5)
6 136.4357 2.9694 1.71736 29.50
7 520.1053 22.5262
8 157.9367 2.8856 1.51742 52.15
9 -157.9367 1.0000 1.88300 40.80
10 96.4016 6.0478
11 -343.4654 0.7000 1.69680 55.46
12 84.3415 2.7699
13 -64.5497 0.7000 1.69680 55.46
14 63.5386 2.7771 1.80518 25.46
15 2214.2403 (d15)
16 320.9977 3.3148 1.69680 55.46
17 -66.4937 0.1500
18 72.1850 5.0395 1.49700 81.61
19 -54.1974 1.0000 1.90043 37.37
20 347.1276 0.1500
21 34.9884 5.4911 1.58144 40.89
22 100.1616 0.9803
23 46.2672 1.9000 1.88100 40.14
24 30.8087 5.5414
25(絞り) ∞ (d25)
26 184.7128 4.1778 1.65844 50.85
27 -36.1480 1.0000 1.95375 32.32
28 -77.2303 0.1500
29 71.5466 2.3326 1.58913 61.25
30 1830.4119 (d30)
31 77.3392 1.0000 1.91082 35.25
32 32.1806 10.2760
33 -78.1132 1.6681 1.43700 95.10
34 36.1981 4.4142 1.67270 32.17
35 10228.2235 (BF)
像面 ∞

[各種データ]
ズーム比 3.74
広角 中間 望遠
焦点距離 154.65 269.95 578.87
Fナンバー 5.07 5.83 6.50
全画角2ω 15.71 9.03 4.21
像高Y 21.63 21.63 21.63
レンズ全長 298.9917 341.5260 379.1790

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d5 47.3884 89.9225 127.5760
d15 29.5144 24.3542 3.5000
d25 36.9826 19.2524 19.9625
d30 19.1013 10.5429 1.9972
BF 52.1813 83.6303 112.3196

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 257.80
G2 6 -46.22
G3 16 71.96
G4 26 64.13
G5 31 -65.81
G2a 6 -299.30
G2b 11 -49.93
【0125】
数値実施例5
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
1 373.2439 3.0000 1.83481 42.72
2 128.8795 10.2630 1.49700 81.61
3 -1288.9145 0.1500
4 128.2438 9.6096 1.49700 81.61
5 ∞ (d5)
6 137.6764 2.9639 1.71736 29.50
7 544.3756 22.6620
8 149.6888 2.9567 1.51742 52.15
9 -149.6888 1.0000 1.88300 40.80
10 94.6010 6.0666
11 -314.7976 0.7000 1.69680 55.46
12 86.0375 2.7411
13 -64.5500 0.7000 1.69680 55.46
14 64.5618 2.7794 1.80518 25.46
15 5702.1522 (d15)
16 346.2888 3.2611 1.69680 55.46
17 -67.4490 0.1500
18 75.1045 4.9850 1.49700 81.61
19 -54.3536 1.0000 1.90043 37.37
20 388.8141 0.1500
21 35.6793 4.7690 1.58144 40.89
22 107.1754 1.0796
23 47.2787 1.9000 1.88100 40.14
24 31.5149 5.5389
25(絞り) ∞ (d25)
26 198.8545 4.1456 1.65844 50.85
27 -36.1922 1.0000 1.95375 32.32
28 -75.7005 0.1500
29 69.5985 2.3143 1.59349 67.00
30 1112.9818 (d30)
31 75.6091 1.0000 1.90043 37.37
32 32.3743 11.1880
33 -83.0905 1.0000 1.43700 95.10
34 36.5367 4.2928 1.67270 32.17
35 674.4266 (BF)
像面 ∞

[各種データ]
ズーム比 3.74
広角 中間 望遠
焦点距離 154.65 269.99 578.88
Fナンバー 5.04 5.86 6.49
全画角2ω 15.71 9.03 4.21
像高Y 21.63 21.63 21.63
レンズ全長 299.0765 340.6390 379.3817

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d5 46.8751 88.4376 127.1801
d15 28.9404 23.7846 3.5000
d25 38.1845 19.9778 21.7946
d30 19.5085 10.9735 1.9975
BF 52.0514 83.9489 111.3929

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 257.64
G2 6 -46.46
G3 16 73.66
G4 26 63.71
G5 31 -64.70
G2a 6 -292.50
G2b 11 -50.41
【0126】
数値実施例6
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
1 365.4891 3.0000 1.83481 42.72
2 127.0846 10.3046 1.49700 81.61
3 -1427.5505 0.1500
4 127.1046 9.6873 1.49700 81.61
5 ∞ (d5)
6 144.9780 3.0032 1.71736 29.50
7 709.8099 22.5926
8 139.7435 3.0697 1.51742 52.15
9 -139.7435 1.0000 1.88300 40.80
10 91.2159 6.1098
11 -305.2438 0.7000 1.69680 55.46
12 87.7611 2.7308
13 -64.5798 0.7000 1.69680 55.46
14 66.8529 2.7379 1.80518 25.46
15 6415.1292 (d15)
16 917.0159 3.1606 1.62041 60.34
17 -65.4856 0.1500
18 81.4594 5.1676 1.49700 81.61
19 -50.2651 1.0000 1.91082 35.25
20 12857.9429 0.1500
21 39.7020 3.7454 1.64769 33.84
22 165.3683 3.3038
23 52.9808 1.9000 1.88100 40.14
24 33.0522 5.4858
25(絞り) ∞ (d25)
26 294.0289 4.2603 1.69680 55.46
27 -35.1097 1.0000 1.95375 32.32
28 -80.1614 0.1500
29 78.1387 2.5322 1.59349 67.00
30 -377.4708 (d30)
31 87.7761 1.0000 1.80420 46.50
32 26.8830 2.2144 1.72825 28.32
33 36.6224 21.2579
34 -101.5049 2.0000 1.43700 95.10
35 37.2848 4.1070 1.60342 38.01
36 203.2256 (BF)
像面 ∞

[各種データ]
ズーム比 3.74
広角 中間 望遠
焦点距離 154.77 270.00 578.86
Fナンバー 5.06 5.84 6.49
全画角2ω 15.71 9.03 4.21
像高Y 21.63 21.63 21.63
レンズ全長 298.7481 340.7869 379.0428

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d5 46.0134 88.0521 126.3078
d15 29.1520 23.7340 3.5000
d25 32.6154 19.6895 25.1890
d30 17.4253 10.1944 1.9975
BF 45.1711 70.7460 93.6776

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 257.14
G2 6 -46.18
G3 16 77.20
G4 26 62.34
G5 31 -59.18
G2a 6 -277.76
G2b 11 -50.55
G5a 31 -75.35
G5b 34 -357.07
【0127】
数値実施例7
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
1 370.6330 3.0000 1.83481 42.72
2 127.6111 10.3116 1.49700 81.61
3 -1345.5535 0.1500
4 127.2682 9.6767 1.49700 81.61
5 ∞ (d5)
6 145.7558 2.9973 1.71736 29.50
7 723.8084 22.5896
8 140.5816 3.0595 1.51742 52.15
9 -140.5816 1.0000 1.88300 40.80
10 91.5361 6.1057
11 -300.0543 0.7000 1.69680 55.46
12 88.4743 2.7214
13 -64.5061 0.7000 1.69680 55.46
14 66.6869 2.7410 1.80518 25.46
15 6186.2394 (d15)
16 1220.3717 3.1551 1.62041 60.34
17 -64.6325 0.1500
18 82.7645 5.1690 1.49700 81.61
19 -49.8333 1.0000 1.91082 35.25
20 -4479.2347 0.1500
21 39.6642 3.7281 1.64769 33.84
22 159.7630 3.4204
23 52.6520 1.9000 1.88100 40.14
24 32.9896 5.4905
25(絞り) ∞ (d25)
26 285.4516 4.2383 1.69680 55.46
27 -35.2509 1.0000 1.95375 32.32
28 -81.6685 0.1500
29 80.1273 2.5468 1.59349 67.00
30 -304.8572 (d30)
31 88.3160 1.0000 1.80420 46.50
32 27.2454 2.1595 1.75520 27.53
33 36.0764 (d33)
34 -96.6261 1.9935 1.43700 95.10
35 38.1247 4.1376 1.60342 38.01
36 223.3526 (BF)
像面 ∞

[各種データ]
ズーム比 3.74
広角 中間 望遠
焦点距離 154.77 269.96 578.86
Fナンバー 5.10 5.84 6.51
全画角2ω 15.71 9.03 4.21
像高Y 21.63 21.63 21.63
レンズ全長 298.8477 341.1342 379.1761

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d5 46.2834 88.5697 126.6121
d15 29.7073 23.7653 3.5000
d25 31.4942 20.0095 25.3557
d30 16.6915 10.2099 1.9971
d33 22.6552 20.3464 21.2514
BF 44.8745 71.0918 93.3182

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 257.40
G2 6 -46.22
G3 16 77.13
G4 26 62.12
G5 31 -75.06
G6 33 -350.93
G2a 6 -278.80
G2b 11 -50.58
【0128】
数値実施例8
単位:mm
[面データ]
面番号 r d nd vd
1 550.2301 3.0000 1.83481 42.72
2 144.9435 10.6178 1.49700 81.61
3 -508.0778 0.1500
4 133.4833 9.2990 1.49700 81.61
5 ∞ (d5)
6 148.9001 2.9142 1.71736 29.50
7 700.0000 22.4340
8 159.6819 2.8639 1.51742 52.15
9 -159.6819 1.0000 1.88300 40.80
10 91.2597 6.1064
11 -214.1812 0.7000 1.69680 55.46
12 94.8167 2.8442
13 -57.6477 0.7000 1.69680 55.46
14 76.1754 2.8444 1.80518 25.46
15 -392.6584 (d15)
16 235.0685 3.5316 1.69680 55.46
17 -66.2550 0.1500
18 70.0938 5.2152 1.49700 81.61
19 -53.3381 1.0000 1.90043 37.37
20 296.4532 0.1500
21 34.3415 5.7678 1.58144 40.89
22 89.1967 2.6246
23 46.2929 1.9000 1.88100 40.14
24 30.4491 5.4557
25(絞り) ∞ (d25)
26 154.5168 4.0267 1.65844 50.85
27 -36.8251 1.0000 1.95375 32.32
28 -82.3995 0.1500
29 63.3772 2.2199 1.58913 61.25
30 373.4005 (d30)
31 64.6555 1.0000 1.91082 35.25
32 29.1373 8.8009
33 -73.8858 1.0000 1.43700 95.10
34 31.7813 4.5840 1.64769 33.84
35 -1000.0000 (BF)
像面 ∞

[各種データ]
ズーム比 3.74
広角 中間 望遠
焦点距離 154.67 270.01 578.85
Fナンバー 5.14 5.75 6.50
全画角2ω 15.58 8.95 4.19
像高Y 21.63 21.63 21.63
レンズ全長 298.9154 344.1588 379.0824

[可変間隔データ]
広角 中間 望遠
d5 47.8096 93.0528 127.9769
d15 30.3675 25.8998 3.5000
d25 34.5016 19.2696 25.0138
d30 18.0578 9.2937 1.9973
BF 54.1286 82.5926 106.5441

[レンズ群データ]
群 始面 焦点距離
G1 1 255.82
G2 6 -45.90
G3 16 69.85
G4 26 64.59
G5 31 -65.63
G2a 6 -254.33
G2b 11 -51.56
【0129】
条件式対応表
実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 実施例6 実施例7 実施例8
条件式1 0.1490 0.1627 0.1501 0.1461 0.1323 0.1257 0.1264 0.1879
条件式2 0.0688 0.0629 0.0691 0.0598 0.0581 0.0500 0.0499 0.0639
条件式3 0.0821 0.0872 0.0826 0.0789 0.0722 0.0676 0.0680 0.0993
条件式4 0.8143 0.7809 0.7317 0.7895 0.7851 0.7780 0.7788 0.7765
【0130】
また、本発明の結像光学系では、以下の構成を伴うことがより効果的である。
【0131】
第3レンズ群は2枚以上の正レンズを含み、うち一枚は負レンズとの接合レンズであってその接合面は発散作用を持つことがより望ましい。第3レンズ群には第2群で発散された光束が入射し、光学系全系としては光線を収斂させる必要があるので、第3レンズ群では強い光線収斂作用を持たせる必要がある。球面収差の発生を抑えながら強い収斂作用を持たせるためには2枚以上の正レンズに屈折力を分割することが望ましい。更にそのうちの1枚は負レンズと接合され、その接合面を発散面とすることで球面収差の補正が行える。
【0132】
第4レンズ群の最も物体側および最も像側のレンズは正レンズであることが望ましい。第4レンズ群内の屈折力配置を対称に近づけることで第4レンズ群への近軸周縁光線入射高さと近軸周縁光線射出高さが近くなり、第4レンズ群全体のティルトに伴うコマ収差の変動が小さくできる。
【0133】
2a群は物体側から順に正レンズと、正レンズと負レンズからなる接合レンズから構成されることがより望ましい。
【0134】
2b群は正レンズ1枚を含む3枚以下のレンズから構成されることがより望ましい。4枚以上の枚数とした場合には防振群の重量の抑制が困難となってしまうためである。
【0135】
また、2b群の色収差を補正して防振時の横色収差の発生を抑えるために、2b群内に少なくとも1枚の正レンズを有することが望ましい。
【0136】
また、2b群の負の屈折力を十分に保ちながら、特に球面収差やコマ収差等の発生を抑制するために、2b群内に2枚の負レンズを有することが望ましい。
【0137】
また、本発明は上記のような5群構成以外の構成を排除するものではない。第5レンズ群の更に後ろに、単体で十分に諸収差の補正された減倍光学系または増倍光学系を追加した構成をも当然に含む。当然ながら、減倍光学系または増倍光学系を第1レンズ群から第5レンズ群までを備える本発明の光学系に追加した系は、第1レンズ群から第5レンズ群までを備える本発明の光学系の特徴を備えた系である。減倍光学系または増倍光学系の追加前後で光学系が本質的に変化したものではない。
【符号の説明】
【0138】
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G2a 2a群(第2レンズ群前群)
G2b 2b群(第2レンズ群後群)
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
G5a 5a群(第5レンズ群前群)
G5b 5b群(第5レンズ群後群)
G6 第6レンズ群
S 開口絞り
I 像面
図1
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