特許第6492671号(P6492671)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6492671
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】動力伝達装置
(51)【国際特許分類】
   F16D 27/10 20060101AFI20190325BHJP
   F16D 27/112 20060101ALI20190325BHJP
【FI】
   F16D27/10 E
   F16D27/112 Z
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-4265(P2015-4265)
(22)【出願日】2015年1月13日
(65)【公開番号】特開2016-130539(P2016-130539A)
(43)【公開日】2016年7月21日
【審査請求日】2017年12月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002059
【氏名又は名称】シンフォニアテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137486
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 雅直
(72)【発明者】
【氏名】桑原 秀明
【審査官】 渡邊 義之
(56)【参考文献】
【文献】 特公昭58−47579(JP,B2)
【文献】 特開2005−188559(JP,A)
【文献】 特開2008−32036(JP,A)
【文献】 特開2010−19321(JP,A)
【文献】 特開平9−229105(JP,A)
【文献】 特許第3082565(JP,B2)
【文献】 特開2011−80579(JP,A)
【文献】 特開2000−192996(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 27/10
F16D 27/112
F16D 67/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動力の伝達経路に配置された第1部材と第2部材の間の連結状態と解放状態とを切り替えることにより前記駆動力の伝達を制御する動力伝達装置において、
強磁性を有すると共に、前記第2部材に進退可能且つ一体回転可能に配置され、前進により第1部材、第2部材間を連結する一方、後退により第1部材、第2部材間を解放状態とする可動体と、
可動体を含んで当該可動体の前進側または後退側にそれぞれ形成される第1の磁路および第2の磁路と、
前記第1の磁路と前記第2の磁路が共に通過する位置に1箇所配置され、前記可動体が前記第1部材側にあるときに前記第1の磁路に沿って生成する磁束により当該可動体を第1部材側に吸引して保持し、前記可動体が反第1部材側にあるときに前記第2の磁路に沿って生成する磁束により当該可動体を反第1部材側に吸引して保持する永久磁石と、
前記第1の磁路及び前記第2の磁路の何れか一方の磁路に囲まれる位置に配置される電磁石と、
電磁石を正方向に励磁することによって、前記一方の磁路の吸引力を増大して、前記第1の磁路及び前記第2の磁路の他方の磁路に吸引保持されている前記可動体を引き寄せ、電磁石を逆方向に励磁することによって、前記一方の磁路に吸引保持されている可動体の保持力を低減して、前記他方の磁路の磁束による吸引力で可動体を離間させる駆動部と、
を具備し、
前記可動体は、前記第1の磁路に沿って生成する磁束により前記第1部材側に吸引される第1被吸着部と、前記第2の磁路に沿って生成する磁束により反第1部材側に吸引される第2被吸着部とを有し、
前記第1被吸着部及び前記第2被吸着部において、前記他方の磁路側の被吸着部における磁束が通過する面積は、前記一方の磁路側の被吸着部における磁束が通過する面積より大きいことを特徴とする動力伝達装置。
【請求項2】
電磁石を正方向に励磁した際に、前記他方の磁路の磁束により吸引保持されている前記可動体に対する保持力を同時に低減させ、電磁石を逆方向に励磁した際に、前記他方の磁路の磁束による吸引力を同時に増大させるように構成している請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項3】
電磁石による磁束を、前記一方の磁路に沿って発生させるようにしている請求項1又は2に記載の動力伝達装置。
【請求項4】
前記一方の磁路に対し、前記他方の磁路の磁路の磁路長を短くしている請求項3に記載の動力伝達装置。
【請求項5】
前記電磁石が磁束を弱めた際に可動体の離隔を促す位置に機械バネを設けている請求項1〜4の何れかに記載の動力伝達装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部材間の連結状態と解放状態とを永久磁石及び電磁石が発生する磁力を利用して切り替える、いわゆるワンショット型の動力伝達装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の動力伝達装置として、例えば特許文献1に示すものが知られている。このものは、駆動力の伝達経路に接離自在に配置された部材間の連結状態と解放状態とを切り替えることにより前記駆動力の伝達を制御する動力伝達装置において、強磁性を有すると共に、前記部材間に進退移動自在に設けられ、前進により前記部材間を連結状態とする一方、後退により前記部材間を解放状態とする可動板と、前記可動板の前進側及び後退側にそれぞれ配置され、該可動板を吸引する磁力をそれぞれ発生することにより前記可動板の前進及び後退を保持する永久磁石と、前記可動板を進退移動させる吸引力を電磁力により発生する電磁石と、前記永久磁石による前記可動板に対する保持力よりも大きな吸引力で該可動板を進退移動させるように、前記電磁石に対して電流を供給することにより電磁力を発生させる電源機構と、前記可動板を進退移動させるときに前記電源機構から前記電磁石に電流を供給するように制御する電源制御機構とを備えて構成されている。
【0003】
このような構成によれば、部材間の連結状態と解放状態とを永久磁石の磁力を用いて可動板の前進及び後退を保持することにより行うことによって、駆動力の伝達及び伝達停止を永久磁石の磁力だけで維持することができる。これにより、部材間の連結状態(駆動力の伝達)と解放状態(駆動力の伝達停止)とを維持するための電力は不要となる。一方、消費電力がかかる電磁石に電流を供給して電磁力を発生させる場合は、部材間の連結状態(駆動力の伝達)と解放状態(駆動力の伝達停止)とを切り替える場合だけであり、この場合にだけ電源制御機構が電流を供給するように電源機構を制御している。この結果、電力を消費する時間が短いため、動力伝達装置の消費電力を低減することが可能になる。
【特許文献1】特許第4992384号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の構成では、電磁石として可動板の前進側に磁束を発生させるものと、可動板の後退側に磁束を発生させるものの2つが必要となって、それぞれ異なる位置に配置しなければならなくなる。電磁石は必要な電力に対して鉄心やコイルにある程度の大きさを要するため、このような構成では装置全体の小型化やコストダウンが必要なときに対応が難しくなり、また2つの電磁石を駆動するため駆動装置も相応に複雑なものになる。
【0005】
加えて、可動板の前進側と後退側にそれぞれ永久磁石を設けるとなると、さらにコンパクト化を阻害し、コストを増大させる要因となる。
【0006】
本発明は、このような課題に着目し、電磁石や永久磁石をそれぞれ1箇所に設けるだけで、動力伝達状態の切り替えをいわゆるワンショットで適切に行えるようにした動力伝達装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0008】
すなわち、本発明の動力伝達装置は、駆動力の伝達経路に配置された第1部材と第2部材の間の連結状態と解放状態とを切り替えることにより前記駆動力の伝達を制御する動力伝達装置において、強磁性を有すると共に、前記第2部材に進退可能且つ一体回転可能に配置され、前進により第1部材、第2部材間を連結する一方、後退により第1部材、第2部材間を解放状態とする可動体と、可動体を含んで当該可動体の前進側または後退側にそれぞれ形成される第1の磁路および第2の磁路と、前記第1の磁路と前記第2の磁路が共に通過する位置に1箇所配置され、前記可動体が前記第1部材側にあるときに前記第1の磁路に沿って生成する磁束により当該可動体を第1部材側に吸引して保持し、前記可動体が反第1部材側にあるときに前記第2の磁路に沿って生成する磁束により当該可動体を反第1部材側に吸引して保持する永久磁石と、前記第1の磁路及び前記第2の磁路の何れか一方の磁路に囲まれる位置に配置される電磁石と、電磁石を正方向に励磁することによって、前記一方の磁路の吸引力を増大して、前記第1の磁路及び前記第2の磁路の他方の磁路に吸引保持されている前記可動体を引き寄せ、電磁石を逆方向に励磁することによって、前記一方の磁路に吸引保持されている可動体の保持力を低減して、前記他方の磁路の磁束による吸引力で可動体を離間させる駆動部と、を具備し、前記可動体は、前記第1の磁路に沿って生成する磁束により前記第1部材側に吸引される第1被吸着部と、前記第2の磁路に沿って生成する磁束により反第1部材側に吸引される第2被吸着部とを有し、前記第1被吸着部及び前記第2被吸着部において、前記他方の磁路側の被吸着部における磁束が通過する面積は、前記一方の磁路側の被吸着部における磁束が通過する面積より大きいことを特徴とする。ここに言う駆動部は、電磁石駆動部の意である。
【0009】
このようにすれば、駆動部が電磁石を励磁していないときは、可動体を永久磁石によって前進側または後退側に安定して吸引保持しておくことができる。一方、駆動部が電磁石を正方向に励磁すると、離隔位置に吸引保持されている可動体を引き寄せて吸着位置が反転し、さらに駆動部が電磁石を逆方向に駆動すると、吸着保持している可動体が釈放されて可動体の吸着位置が再び反転することになる。
【0010】
このように、本発明によれば永久磁石、電磁石をそれぞれ1箇所に設けるだけで、動力伝達状態の切替時にのみ電磁石を励磁するワンショットクラッチ/ブレーキを適切に構成することができ、構成要素を少なくして、コンパクト化およびコストダウンを図ることができる。
【0011】
この場合、可動体の動作をより確実に行わせるためには、電磁石を正方向に励磁した際に、電磁石を正方向に励磁した際に、前記他方の磁路の磁束により吸引保持されている前記可動体に対する保持力を同時に低減させ、電磁石を逆方向に励磁した際に、前記他方の磁路の磁束による吸引力を同時に増大させるように構成していることが望ましい。
【0012】
構造のコンパクト化と磁束の増減の実効性をより高めるためには、電磁石による磁束を、前記一方の磁路に沿って発生させるようにしていることが好ましい。
【0013】
この場合、電磁石が配置された側と反対側へ可動体を移動させる際の移動力をより有効に高めるためには、前記一方の磁路に対し、前記他方の磁路の磁路の磁路長を短くしていることが特に効果的である。
【0014】
同様の趣旨で、電磁石が磁束を弱めた際に可動体の離隔を促す位置に機械バネを設けているものが効果的である。
【発明の効果】
【0015】
以上説明した本発明によれば、永久磁石、電磁石をそれぞれ1箇所に設けるだけで、動力伝達状態の切替時にのみ電磁石を励磁するいわゆるワンショットクラッチ/ブレーキを適切に構成することができ、これにより構成要素を少なくして、コンパクト化およびコストダウンを図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態を示す概略的な構成図。
図2】同実施形態の作用説明図。
図3】同実施形態の作用説明図。
図4】同実施形態の作用説明図。
図5】同実施形態の作用説明図。
図6】同実施形態の変形例を示す図。
図7】本発明の他の実施形態を示す概略的な構成図。
図8】同実施形態の作用説明図。
図9】同実施形態の作用説明図。
図10】本発明の更に他の実施形態を作用とともに示す概略的な構成図。
図11】本発明の更に他の実施形態を作用とともに示す概略的な構成図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を、図1図5を参照して説明する。
【0018】
図1に示す動力伝達装置は、駆動力の伝達経路に沿って第1部材である第1入出力軸1および第2部材である第2入出力軸2を筺体3に取り付け、これら両軸1、2の間の連結状態と解放状態とを切り替えることによって前記駆動力の伝達を制御する。このために、筺体3内に可動体たるアーマチャ4、永久磁石5、電磁石6を備え、クラッチ装置やブレーキ装置、或はクラッチ・ブレーキ装置として利用可能としたものである。以下、第1入出力軸1を出力軸、第2入出力軸2を入力軸とし、図中左方向を前方、右方向を後方として説明を行う。
【0019】
筺体3は、円柱形状(枠形状)の外形を有するもので、回転駆動力であるトルクの入力側に配置された枠構成部材であるカップ状のヨーク7と、トルクの出力側に配置された枠構成部材である第1磁極8とを備える。ヨーク7は、中心部に貫通穴71aを有するボス部71と、ボス部71の前端側に拡開する円環状の鍔部72と、鍔部72の外周側に連なる円筒状の外周部73とを有するもので、ボス部71の内周に軸受21を配置して入力軸2を回転可能に支持している。この実施形態の入力軸2は中実軸で、延出部22がヨーク3を貫通した位置にまで延出している。また、第1磁極8は、前記ヨーク7の鍔部72に対向する位置に設けられた円環状のものである。
【0020】
一方、この実施形態の出力軸1は中空軸で、前記入力軸2の延出部22に軸受11を介して回転可能に軸承されている。すなわち、入力軸2と出力軸1とは軸受11を介して軸支し合う関係とされている。出力軸1の軸端部には磁性材からなる回転部12が一体に取り付けられており、この回転部12はヨーク7の内空に挿入されて、外周が前記第1磁極8の内周8aに微小ギャップを隔てて対向されている。
【0021】
また、ヨーク7の外周部73には、円環状の第2磁極74が永久磁石5とともに一体に配置されている。第2磁極74はヨーク7の鍔部72に対向し、かつ、第1磁極8に対向しており、第1磁極8よりもヨーク7の鍔部72側へ変位した位置に配置されて、ヨーク7の外周部73の内面に永久磁石5とともに固定されている。
【0022】
一方、アーマチャ4は、強磁性を有した材料により形成されている。即ちアーマチャ4は、鉄やニッケル、コバルト等の強磁性材料及びこれらを組み合わせた合金、これらの一種以上を含む合金等の強磁性材料により形成されている。
【0023】
アーマチャ4は、円盤部40の外周側に、出力軸1側および反出力軸1側に突出する突起状の第1被吸着部41および第2被吸着部42を円周に沿って設けたもので、内周が入力軸2に一体的に設けたハブ23に一体回転可能かつ軸方向に移動可能に係合させてある。このような構成は、例えばハブ23とアーマチャ4との間をキーおよびキー溝で係合させ、或いは、スプライン結合させること等によって容易に実現することができる。アーマチャ4の外周は前記第2磁極74の内周に微小ギャップを隔てて対向させてある。
【0024】
そして、回転部12のうちアーマチャ4の第1被吸着部41と対向する位置、および、ヨーク7の円盤部72のうちアーマチャ4の第2被吸着部42と対向する位置に、それぞれ第1吸着部10および第2吸着部70を設定しており、アーマチャ4は第1被吸着部41が第1吸着部10に吸着する位置と第2被吸着部42が第2吸着部70に吸着する位置との間で進退移動可能とされている。この実施形態では、第1吸着部10のみがアーマチャ4に向けて周囲から突出する突起状をなしているが、第2吸着部70側もアーマチャに向けて周囲から突出する突起状に構成してもよい。
【0025】
このようにして、アーマチャ4の前進側および後退側に、それぞれ第1の磁路Aおよび第2の磁路Bを形成している。より具体的には、第1の磁路Aはアーマチャ40、回転部12、第1磁極8、ヨーク外周部73、第2磁極74を周回し、第2の磁路Bはアーマチャ4、ヨーク鍔部72、ヨーク外周部73、第2磁極74を周回する位置に形成される。第1の磁路Aは回転部12(出力軸1)を通らない構成にしてもよく、また、第2の磁路Bは入力軸2を通る構成にしてもよい。
【0026】
そして、第1の磁路Aと第2の磁路Bがともに通過する位置の1箇所、この実施形態では前記第2磁極74の外周側に、1つの永久磁石5を配置している。この実施形態の永久磁石5は、外周側がS極、内周側がN極に磁化されて、外周側から内周側に向かう方向の磁力を発生するように構成されている。勿論、逆方向の磁力を発生するように構成しても構わない。この永久磁石5は、第1の磁路Aに沿って磁束H1を発生してアーマチャ4を出力軸1側(前進側)に吸引し、第2の磁路Bに沿って磁束H2を発生してアーマチャ4を反出力軸1側(後退側)に吸引する。なお、ここに言う「1箇所に永久磁石」、「1つの永久磁石」とは、永久磁石要素が機能的に統合して1箇所、1つにまとまっている形態を含むものとする。
【0027】
また、アーマチャ4の前進側又は後退側の何れか一方の1箇所、この実施形態ではアーマチャの前進側であって前記第1の磁路Aによって囲まれる位置に、鉄心の回りに電磁石コイルを巻回して構成した電磁石6を1つ配置している。この電磁石6は、一方向に電圧を印加(正方向に励磁)されることによって図5に示すように第1の磁路Aに沿って永久磁石による磁束H1と同方向の磁束H3を生成し、他方向に電圧を印加(逆方向に励磁)されることによって図3に示すように第1の磁路Aに沿って永久磁石5による磁束H1と逆方向の磁束H4を生成する。第1の磁路Aと第2の磁路Bとは第2の磁極74において磁路が重なっており、磁気的に接続されていることから、電磁石6による影響は第2の磁路Bにも及ぶ。すなわち、電磁石6が正方向に励磁された図5の状態では第2の磁路Bの一部に永久磁石5による磁束H2と逆方向の磁束H5を生成し、逆方向に励磁された図3の状態では第2の磁路Bの一部に永久磁石5による磁束H2と同方向の磁束H6を生成する。
【0028】
そして、かかる電磁石6に駆動部である信号増幅部Dが接続されている。この信号増幅部Dは、アーマチャ4が後退位置にあるときに正方向への励磁指令が入力されることによって、電磁石6を正方向に励磁し、アーマチャ4が後退位置にあるときに逆方向への励磁指令が入力されることによって、電磁石6を正方向に励磁する。入力がないときは非励磁である。このような励磁指令の入力の切り替えは、制御部Cによって行われる。すなわち、駆動部である信号増幅部Dは、制御部Cから入力される信号を増幅して電磁石6に電圧印加を行うように構成されている。
【0029】
上記において、電磁石6を設ける第1の磁路A側に比して、電磁石6を設けない第2の磁路B側は、構成要素が少なく構造がコンパクトであって、当該磁路Bの磁路長を短くしている。
【0030】
なお、図中において符号7x、7y、8xで示すものは磁極8、74に設けた拡幅部であり、これら拡幅部7x、7y、8xにより磁路幅を拡張して、磁束が通過し易いようにしている。拡幅部7x、7y、8xの適宜箇所には、エッジをR形状とすることによって出入りする磁束がエッジから漏出することを防止している。
【0031】
被吸着部42と第2吸着部70の間は、ブレーキ機構として利用することもできる。
【0032】
次に、作動を説明する。先ず、アーマチャ4が図4に示す後退位置にあって非励磁のときは、アーマチャ4の第2被吸着部42とヨーク7の第2吸着部70との間のエアギャップがゼロないし極めて小さい状態であるのに比してアーマチャ4の第1被吸着部41と回転部12の吸着部10との間のエアギャップが大きくなるため、永久磁石5が第1の磁路A1に形成する磁束H1によりアーマチャ4を出力軸1側に引き寄せる力に比して永久磁石5が第2の磁路Bに形成する磁束H2によりアーマチャ4の第2被吸着部42をヨーク7の第2吸着部70に吸着する吸着力が大きく、アーマチャ4は後退位置に吸着保持された状態を保って、入力軸2と出力軸1の間が開放された状態となる。
【0033】
この状態から制御部Cより正方向の励磁指令が入力され、信号増幅部Dによって電磁石6が励磁されると、図5に示すように永久磁石5によって第1の磁路Aに形成される磁束H1と同方向の磁束H3が第1の磁路Aに形成され、磁束増大によりアーマチャ4に対する吸引力を高める。このときの電磁石6の磁束は、同時に第2の磁路Bに回り込んで永久磁石5が第2の磁路Bに形成している磁束H2と逆方向の磁束H5を生じさせて、アーマチャ4を第2吸着部70に吸着させている吸着力を弱める。この結果、アーマチャ4は第2の吸着部70から釈放されて前進し、図2に示すように吸着先を第1吸着部10に反転させる。この結果、入力軸2と出力軸1の間が連結される。
【0034】
制御部Cからの励磁指令がなくなり、信号増幅部Dからの励磁が非励磁となっても、アーマチャ4の第1被吸着部41と回転部12の吸着部10との間のエアギャップがゼロないし極めて小さい状態であるのに比してアーマチャ4の第2被吸着部42とヨーク7の吸着部70との間のエアギャップが大きくなるため、永久磁石5が第2の磁路Bに形成する磁束H2によりアーマチャ4を反出力軸1側(後退側)に引き寄せる力に比して永久磁石5が第1の磁路Aに形成する磁束H1によりアーマチャ4の第1被吸着部41が回転部12の第1吸着部10に吸着する吸着力が大きくなり、アーマチャ4は前進位置に吸着保持された状態を保って、入力軸2と出力軸1の間が開放された状態となる。
【0035】
さらにこの状態で制御部Cから逆方向の励磁指令が入力され、信号増幅部Dによって電磁石6が励磁されると、図3に示すように永久磁石5によって第1の磁路Aに形成される磁束H1と逆方向の磁束H4が第1の磁路Aに形成され、磁束減少によりアーマチャ4に対する吸引力を弱める。このときの電磁石6の磁束は、同時に第2の磁路Bに回り込んで永久磁石5が第2の磁路Bに形成している磁束H2と同方向の磁束H6を生じさせて、アーマチャ4を第2吸着部70側に吸引する吸引力を強める。この結果、アーマチャ4は第1の吸着部10から釈放されて後退し、図4に示すように吸着先を第2吸着部70に反転させる。この結果、入力軸2と出力軸1の間が再び開放される。
【0036】
以上のように、本実施形態の動力伝達装置は、駆動力の伝達経路に配置された第1部材たる出力軸1と第2部材たる入力軸2の間の連結状態と解放状態とを切り替えて駆動力の伝達を制御すべく、強磁性を有すると共に、入力軸2に進退可能且つ一体回転可能に配置され、前進により入力軸2と出力軸1の間を連結する一方、後退により入力軸2と出力軸1の間を解放状態とする可動体たるアーマチャ4と、アーマチャ4を含んでその前進側または後退側にそれぞれ形成される第1の磁路Aおよび第2の磁路Bと、第1の磁路Aと第2の磁路Bが共に通過する位置に1箇所配置され、アーマチャ4が出力軸1側にあるときに第1の磁路Aに沿って生成する磁束H1によりアーマチャ4を出力軸1側に吸引して保持し、アーマチャ4が反出力軸1側にあるときに第2の磁路Bに沿って生成する磁束H2によりアーマチャ4を反出力軸1側に吸引して保持する永久磁石5と、永久磁石5が第1の磁路Aに生成する磁束H1に対し、正、逆方向に励磁されることによってこれを増減させる位置に1箇所配置される電磁石6と、電磁石6を正方向に励磁することによって、磁束が増減される第1の磁路A側の吸引力を増大して磁束が増減される側と反対側の第2の磁路B側に吸引保持されているアーマチャ4を引き寄せ、電磁石6を逆方向に励磁することによって、磁束が増減される第1の磁路A側に吸引保持されているアーマチャ4の保持力を低減して磁束が増減される側と反対側の第2の磁路B側の磁束H2による吸引力でアーマチャ4を離間させる駆動部たる信号増幅部Dとを備えて構成したものである。
【0037】
このようにすれば、信号増幅部Dが電磁石6を励磁していないときは、アーマチャ4を永久磁石5によって前進側または後退側に安定して吸引保持しておくことができる。一方、信号増幅部Dが電磁石6を正方向に励磁すると、離隔位置に吸引保持されているアーマチャ4を引き寄せて吸着位置が反転し、さらに信号増幅部Dが電磁石6を逆方向に駆動すると、吸着保持しているアーマチャ4が釈放されてアーマチャ4の吸着位置が再び反転することになる。
【0038】
このように、本発明によれば永久磁石5、電磁石6をそれぞれ1箇所に1つずつ設けるだけで、動力伝達状態の切替時にのみ電磁石6を励磁するワンショットクラッチ/ブレーキを適切に構成することができ、構成要素を少なくして、コンパクト化およびコストダウンを図ることができる。
【0039】
特に、電磁石6を正方向に励磁した際に、磁束が増減される側と反対側の磁束H2を弱めてこれにより吸引保持されているアーマチャ4に対する保持力を同時に低減させ、電磁石6を逆方向に励磁した際に、磁束が増減される側と反対側の磁束H2を強めてこれによる吸引力を同時に増大させるように構成しているので、信号増幅部Dが電磁石6を正方向に励磁して離隔位置に吸引保持されているアーマチャ4を引き寄せるときの移動力が増大し、さらに信号増幅部Dが電磁石6を逆方向に励磁して吸着保持しているアーマチャが釈放されてアーマチャが離隔するときの移動力が増大して、アーマチャ4の動作をより確実に行わせることができる。
【0040】
また、電磁石6による磁束H3、H4を、磁束が増減される側の磁路すなわち第1の磁路Aに沿って発生させるようにしているので、永久磁石5の磁路を有効利用して、構造のコンパクト化と磁束の増減の実効性を効果的に高めることができる。
【0041】
さらに、電磁石6により磁束が増減される側の磁路すなわち第1の磁路Aに対し、電磁石6により磁束が増減される側と反対側の磁路すなわち第2の磁路Bの磁路長を短くしているので、漏れ磁束や磁気損失等が抑えられ、磁束が増減される側と反対側へアーマチャ4を移動させる際の移動力を有効に高めることができる。
【0042】
さらにまた、アーマチャ4に出力軸1側および反出力軸1側に向けて突出する突起状の被吸着部41、42を設け、出力軸1側に被吸着部41に対向する突起状の吸着部10を設けているので、突起の高さや幅等を通じて、磁束密度ひいては吸引力を所望の値に設定することが容易となる。
【0043】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、図示例に限定されるものではない。
【0044】
例えば、上記の構成では、可動体であるアーマチャ4の前進側に電磁石6を配置したが、後退側に電磁石を配置してもよい。また、上記の構成では、駆動力の伝達経路に配置される第1部材として出力軸1を、第2部材として入力軸2を設定し、入力軸2にブレーキ力を付与し得る構成としたが、これに限定されるものではなく、符号1を入力軸、符号2を出力軸として構成してもよい。この場合にも、電磁石は可動体であるアーマチャ4に対して前後何れの側に配置しても構わない。
【0045】
また、上記実施形態では第1部材(出力軸)と第2部材(入力軸)とが軸支し合う関係として構成されたが、このような構成に限定されず、第1部材(入/出力軸)と第2部材(入/出力軸)が対向する関係として構成しても構わない。
【0046】
さらに、上記実施形態では、第1の磁路が第1部材(出力軸)と一体に回転する回転部12を通るように構成されたが、このような構成に限定されず、第1部材(出力軸)やこれと一体に回転する回転部を通らないように構成することもできる。
【0047】
さらにまた、上記実施形態では可動体が後退したときにブレーキが掛かるように構成されたが、クラッチとして構成する際には、可動体が後退した際に第2部材(入力軸)に設けたストッパに当接して停止するように構成することもできる。このような構成も反第1部材側に吸着する態様に含まれる。
【0048】
また、上記実施形態の駆動装置は電圧電源を用いるものとして説明したが、電流電源を用いて構成しても構わない。電流電源を用いれば、電磁石コイルに確実に所要の電流を流すことができる。ただ、電流電源を用いるとコスト高になる点で、電圧電源は優位性を有する。
【0049】
電圧電源の場合、電流値は磁路長やエアギャップ等に依存することもあって、特に前進位置からアーマチャが後退する際には、磁力を担保して確実に動作させることが肝要である。ただ、正逆何れの方向に励磁する場合にも同じ電圧値を極性を変えるだけで印加できるように各部を調整することが望ましい。
【0050】
しかし、動作が不安定な動作領域が生じる可能性があれば、電圧値を異ならせる対応も必要に応じて採用することも考えられる。
【0051】
或は、他の対処法として、図6(a)に示すように、電磁石6が磁束を弱めた際に可動体の離隔を促す位置に機械バネ9を設けることが有効となる。このようにすれば、可動体であるアーマチャ4が移動し始めるときの不安定な領域を機械バネ9の助勢によって確実に動作させることができる。
【0052】
また、上記実施形態では、可動体であるアーマチャ4に第1部材側および第2部材側に向けて突出する突起状の被吸着部41、42を設け、第1部材側に前記被吸着部41に対向する突起状の吸着部10を設けたが、図6(b)に示すように反第1部材側においてもアーマチャ4を吸着する吸着部70を突起状のものにしてもよい。これにより、アーマチャ4が後退するときの磁束密度を高め、より適切に動作させることができる。え
【0053】
さらにまた、上記実施形態では可動体を収容する筐体3側、より具体的にはヨーク7に一体とされた第2磁極74の外周側に永久磁石5を設けたが、第1の磁路Aと第2の磁路Bがともに通過する位置の1か所であれば、第2磁極74の途中や内周側、前後面側に設けてもよいし、可動体であるアーマチャ4側の外周部に設けても構わない。
【0054】
図7図9は、上記永久磁石5を第2磁極74の後端面とヨーク7の鍔部72との間に設けた例を示している。この永久磁石5は、後方がS極、前方がN極となるように磁化されていて、可動体であるアーマチャ4の前方に形成される第1の磁路Aはヨーク7の鍔部72の一部を含んで構成され、逆にアーマチャ4の後方に形成される第2の磁路Bはヨーク7の外周部73を含まずに構成されている。すなわち、第1の磁路Aの磁路長に比して、第2の磁路Bの磁路長はより短くなるように構成されている。永久磁石5は平板磁石によって構成される。
【0055】
具体的には、駆動力の伝達経路に配置された第1部材たる出力軸1と第2部材たる入力軸2の間の連結状態と解放状態とを切り替えて駆動力の伝達を制御すべく、強磁性を有すると共に、入力軸2に進退可能且つ一体回転可能に配置され、前進により入力軸2と出力軸1の間を連結する一方、後退により入力軸2と出力軸1の間を解放状態とする可動体たるアーマチャ4と、アーマチャ4を含んでその前進側または後退側にそれぞれ形成される第1の磁路Aおよび第2の磁路Bと、第1の磁路Aと第2の磁路Bが共に通過する位置に1箇所配置され、アーマチャ4が出力軸1側にあるときに第1の磁路Aに沿って生成する磁束H1によりアーマチャ4を出力軸1側に吸引して保持し、アーマチャ4が反出力軸1側にあるときに第2の磁路Bに沿って生成する磁束H2によりアーマチャ4を反出力軸1側に吸引して保持する永久磁石5と、永久磁石5が第1の磁路Aに生成する磁束H1に対し、正、逆方向に励磁されることによってこれを増減させる位置に1箇所配置される電磁石6と、電磁石6を正方向に励磁することによって、磁束が増減される第1の磁路A側の吸引力を図9に示す電磁石6の磁束H3により増大して磁束が増減される側と反対側の第2の磁路B側に吸引保持されているアーマチャ4を引き寄せ、電磁石6を逆方向に励磁することによって、磁束が増減される第1の磁路A側に吸引保持されているアーマチャ4の保持力を図8に示す電磁石6の磁束H4により低減して磁束が増減される側と反対側の第2の磁路B側の磁束H2による吸引力でアーマチャ4を離間させる駆動部たる信号増幅部Dとを備え、信号増幅部Dの切り替えを制御部Cによって行うように構成したものである。
【0056】
このようにしても、信号増幅部Dが電磁石6を励磁していないときは、アーマチャ4を永久磁石5によって前進側または後退側に安定して吸引保持しておくことができる。一方、信号増幅部Dが電磁石6を正方向に励磁すると、離隔位置に吸引保持されているアーマチャ4を引き寄せて吸着位置が反転し、さらに信号増幅部Dが電磁石6を逆方向に駆動すると、吸着保持しているアーマチャ4が釈放されてアーマチャ4の吸着位置が再び反転することになる。
【0057】
このように、図示の構成によっても永久磁石5、電磁石6をそれぞれ1箇所に1つずつ設けるだけで、動力伝達状態の切替時にのみ電磁石を励磁するワンショットクラッチ/ブレーキを構成することができ、構成要素を少なくして、コンパクト化およびコストダウンを図ることができる。
【0058】
またこの構成においても、電磁石6を正方向に励磁した際に、磁束が増減される側と反対側の磁束H2を図9に示す電磁石6の磁束H5により弱めてこれにより吸引保持されているアーマチャ4に対する保持力を同時に低減させ、電磁石6を逆方向に励磁した際に、磁束が増減される側と反対側の磁束H2を図8に示す電磁石6の磁束H6により強めてこれによる吸引力を同時に増大させるように構成しているので、信号増幅部Dが電磁石6を正方向に励磁して離隔位置に吸引保持されているアーマチャ4を引き寄せるときの移動力が増大し、さらに信号増幅部Dが電磁石6を逆方向に励磁して吸着保持しているアーマチャが釈放されてアーマチャが離隔するときの移動力が増大して、アーマチャの動作をより確実に行わせることができる。
【0059】
また、電磁石6による磁束H3、H4を、磁束が増減される側の磁路すなわち第1の磁路Aに沿って発生させるようにしている点も同様であって、永久磁石5の磁路を有効利用して、構造のコンパクト化と磁束の増減の実効性を効果的に高めることができる。
【0060】
さらに、電磁石6により磁束が増減される側の磁路すなわち第1の磁路Aに対し、電磁石6により磁束が増減される側と反対側の磁路すなわち第2の磁路Bの磁路長をさらに短くしているので、漏れ磁束や磁気損失等が一層抑えられ、磁束が増減される側と反対側へアーマチャ4を移動させる際の移動力をより有効に高めることができる。
【0061】
吸着部や被吸着部の突起形状による効果についても上記に準ずるものである。
【0062】
さらにまた、上記以外の構成例として、図10図11に示すものは、第1部材101の円盤状の回転部112に対し、第2部材102の端面を対向させて駆動力の伝達経路を形成するとともに、第2部材を第1部材101に対し前後移動させて第1部材101と第2部材102の間の連結状態と解放状態とを切り替え、駆動力の伝達を制御するようにしたものである。具体的には、強磁性を有すると共に、第2部材102に進退可能且つ一体回転可能に配置され、前進により第1部材102と第1部材101の間を連結する一方、後退により第2部材102と第1部材101の間を解放状態とするアウターロータ構造をなす円筒状の可動体104と、可動体104を含んでその前進側または後退側にそれぞれ形成される第1の磁路Aおよび第2の磁路Bと、第1の磁路Aと第2の磁路Bが共に通過する位置に1箇所配置され、可動体104が図10に示す第1部材101側にあるときに第1の磁路Aに沿って生成する磁束H1により可動体4を第1部材101側に吸引して保持し、可動体104が図11に示す反第1部材101側にあるときに第2の磁路Bに沿って生成する磁束H2により可動体104を反第1部材101側に吸引して保持する永久磁石105と、永久磁石105が第1の磁路Aに生成する磁束H1に対し、正、逆方向に励磁された際の磁束H3、H4によってこれを増減させる位置に1箇所配置される電磁石106と、電磁石106を正方向に励磁することによって、磁束が増減される第1の磁路A側の吸引力を増大する磁束H3を生成して磁束が増減される側と反対側の第2の磁路B側に吸引保持されているアーマチャ4を図11図10のように引き寄せ、電磁石106を逆方向に励磁することによって、磁束が増減される第1の磁路A側に吸引保持されているアーマチャ4の保持力を低減する磁束H4を生成して磁束が増減される側と反対側の第2の磁路B側の磁束H2による吸引力でアーマチャ4を図10図11のように離間させる駆動部たる信号増幅部Dとを備え、信号増幅部Dの切り替えを制御部Cによって行うように構成したものである。
【0063】
このように構成しても、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。
【0064】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0065】
1…第1部材(出力軸)
2…第2部材(入力軸)
4…可動体(アーマチャ)
5…永久磁石
6…電磁石
A…第1の磁路
B…第2の磁路
C…制御部
D…駆動部(信号増幅部)
H1…永久磁石が第1の磁路に生成する磁束
H2…永久磁石が第2の磁路に生成する磁束
H3…磁束H1を増加させる磁束
H4…磁束H1を減少させる磁束


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11