(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6492689
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】カメラ撮影補助具
(51)【国際特許分類】
G03B 17/56 20060101AFI20190325BHJP
G03B 11/04 20060101ALI20190325BHJP
【FI】
G03B17/56 A
G03B11/04
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-10573(P2015-10573)
(22)【出願日】2015年1月22日
(65)【公開番号】特開2016-133788(P2016-133788A)
(43)【公開日】2016年7月25日
【審査請求日】2018年1月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎
(72)【発明者】
【氏名】木上 勝史
(72)【発明者】
【氏名】山岡 浩二
(72)【発明者】
【氏名】山中 和幸
(72)【発明者】
【氏名】松本 敏信
(72)【発明者】
【氏名】鎌谷 敬彦
(72)【発明者】
【氏名】舛井 充昭
【審査官】
井亀 諭
(56)【参考文献】
【文献】
特開2005−292624(JP,A)
【文献】
忍者レフミニを買った,mono-logue[online],日本,2013年 3月23日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/56
G03B 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明ガラス越しにある被写体を撮影するためのカメラ撮影補助具であって、
平板状で、カメラのレンズが臨むレンズ孔が設けられ、該レンズ孔に前記レンズを位置させた状態で、前記カメラや撮影者を含む非撮影対象が前記透明ガラスに写り込むのを防止する写り込み防止板と、
前記写り込み防止板に設けられ、撮影者が前記写り込み防止板を保持するための保持体と、
前記写り込み防止板と前記カメラとを着脱自在に連結する連結手段と、を備え、
前記連結手段で前記写り込み防止板と前記カメラとを連結した状態で、前記保持体を保持することで前記写り込み防止板と前記カメラとを保持可能となっている、
ことを特徴とするカメラ撮影補助具。
【請求項2】
前記連結手段は、前記写り込み防止板に設けられ、前記カメラの側面を挟持するようになっている、
ことを特徴とする請求項1に記載のカメラ撮影補助具。
【請求項3】
前記連結手段は、
リング状で、リング内に前記レンズが挿入された状態で前記レンズの基部に取り付けられ、外周面に雄ネジ部が形成されたレンズ側連結部材と、
前記写り込み防止板の前記レンズ孔の内周面に形成され、前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のカメラ撮影補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、透明ガラス越しにある被写体を撮影する際のカメラ撮影補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、発変電所の所内電力は、電力量計の指示値を写真に撮り、複数人で指示値を確認して報告することで、誤報告を防止している。しかしながら、電力量計の前面には、透明なガラスカバーが取り付けられており、このガラスカバーは封印されているため、撮影時に取り外すことができない。このため、指示値の撮影時に、カメラ自体や撮影者などがガラスカバーに写り込み、写真・画像から指示値が読み難い、あるいは読めない場合があった。
【0003】
また、ガラスカバーへの写り込みや太陽の反射を防止するために、電力量計が収容されているスイッチギアの扉を半開して撮影すると、自動的にフラッシュが光り指示値が見えなくなったり、光量不足でシャッター時間が長くなりピンボケ写真になったりする場合があった。さらに、RPS(再生可能エネルギーの利用割合の基準)のデジタル表示式の電力量計を撮影する場合、デジタル数値を鮮明に撮影するには、ガラスカバーの面に対する撮影角度や撮影位置を変えて(斜めから撮影したりして)、何度も撮影しなければならないばかりでなく、鮮明な撮影ができない場合もあった。そして、このようにして電力量計を鮮明に撮影することが困難な結果、指示値やデジタル数値の読み間違いや記録ミスを引き起こすおそれがあった。
【0004】
一方、カメラ自体や撮影者などが透明ガラス面に写り込むのを防止するための、透明ガラス越し被写体撮影用スクリーンが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このスクリーンは、黒色の無反射布製のスクリーンで、カメラと透明ガラスの間にポールを立てて張り、中央部に設けた孔にカメラのレンズ部を挿入して、ガラス越しの被写体を撮影するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭61−29327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のスクリーンでは、カメラと透明ガラスとの間にポールを立てて張らなければならず、装置が大掛かりで、被写体の配設場所によってはスクリーンを設置できない場合もある。しかも、持ち運びが不便であるばかりでなく、設置つまり撮影に時間を要し、さらには、転倒防止の措置を講じなければならない。また、カメラの位置を調整するには、スクリーンも移動しなければならず、被写体に対する距離調整が困難である。
【0007】
そこでこの発明は、取り扱いが容易で、透明ガラス越しにある被写体を容易かつ鮮明に撮影することを可能にする、カメラ撮影補助具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、透明ガラス越しにある被写体を撮影するためのカメラ撮影補助具であって、平板状で、カメラのレンズが臨むレンズ孔が設けられ、該レンズ孔に前記レンズを位置させた状態で、前記カメラや撮影者を含む非撮影対象が前記透明ガラスに写り込むのを防止する写り込み防止板と、前記写り込み防止板に設けられ、撮影者が前記写り込み防止板を保持するための保持体と、
前記写り込み防止板と前記カメラとを着脱自在に連結する連結手段と、を備え、前記連結手段で前記写り込み防止板と前記カメラとを連結した状態で、前記保持体を保持することで前記写り込み防止板と前記カメラとを保持可能となっている、ことを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、撮影者が保持体を持って写り込み防止板のレンズ孔をレンズに位置させる(合わせる)ことで、カメラや撮影者を含む非撮影対象が透明ガラスに写り込まなくなる。
【0011】
請求項
2の発明は、請求項
1に記載のカメラ撮影補助具において、前記連結手段は、前記写り込み防止板に設けられ、前記カメラの側面を挟持するようになっている、ことを特徴とする。
【0012】
請求項
3の発明は、請求項
1に記載のカメラ撮影補助具において、前記連結手段は、リング状で、リング内に前記レンズが挿入された状態で前記レンズの基部に取り付けられ、外周面に雄ネジ部が形成されたレンズ側連結部材と、前記写り込み防止板の前記レンズ孔の内周面に形成され、前記雄ネジ部と螺合する雌ネジ部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、撮影者が保持体を持って写り込み防止板のレンズ孔をレンズに位置させるだけで、カメラや撮影者などが透明ガラスに写り込まないため、取り扱いが容易で(使い勝手が良く)、透明ガラス越しにある被写体を容易かつ鮮明に撮影することが可能となる。すなわち、周囲の撮影スペースが狭い場合などであっても、撮影者が写り込み防止板を保持するだけで、確実かつ容易、迅速にカメラや撮影者などの写り込みを防止することができ、また、持ち運びも容易である。
【0014】
しかも、カメラの位置を調整して、写り込み防止板のレンズ孔をレンズに位置させるだけで、被写体に対する距離調整を容易かつ迅速に行うことができる。さらに、保持体を備えるため、撮影者が写り込み防止板を安定かつ容易に保持することができ、その結果、透明ガラス越しにある被写体をより鮮明かつ容易に撮影することが可能となる。
【0015】
さらに、連結手段で写り込み防止板とカメラとを連結した状態で、保持体を保持するだけで写り込み防止板とカメラとを保持可能なため、撮影者はカメラを保持しなくてもよい。つまり、一方の手で写り込み防止板を保持し、他方の手でカメラを保持する必要がないため、使い勝手が良く、透明ガラス越しにある被写体をより容易に撮影することが可能となる。
【0016】
請求項
2の発明によれば、連結手段によってカメラの側面を挟持するようになっているため、例えば、カメラのレンズと写り込み防止板とを連結できない場合であっても、写り込み防止板とカメラとを確実に連結することができる。
【0017】
請求項
3の発明によれば、レンズ側連結部材を介してカメラのレンズと写り込み防止板とを連結するため、例えば、カメラの側面を挟持できない場合であっても、写り込み防止板とカメラとを確実に連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】この発明の実施の形態1に係るカメラ撮影補助具を示す正面図(a)と平面図(b)である。
【
図2】この発明の実施の形態2に係るカメラ撮影補助具を示す分解断面図である。
【
図3】
図2のカメラ撮影補助具のレンズ側連結部材を示す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
【0020】
図1は、この実施の形態に係るカメラ撮影補助具1を示す正面図(a)と平面図(b)である。このカメラ撮影補助具1は、透明ガラス越しにある被写体を撮影するための補助具であり、主として、写り込み防止板2と、保持体3と、連結ユニット(連結手段)4と、を備える。
【0021】
ここで、この実施の形態では、電力量計の前面に透明なガラスカバーが取り付けられており、このガラスカバーの奥側に、被写体である指示値が配置されている場合について、主として説明する。また、カメラ(ビデオカメラを含む)100のレンズ101は、カメラ100の前面に対して伸縮自在となっており、完全に縮んだ状態ではカメラ100の前面から突出しない、あるいは、わずかしか突出しないようになっている。
【0022】
写り込み防止板2は、平板状で、カメラ100のレンズ101が臨むレンズ孔21が設けられ、このレンズ孔21にレンズ101を位置させた状態で、カメラ100や撮影者を含む非撮影対象が透明ガラスに写り込むのを防止する板である。具体的には、後述するようにして、保持体3のみを保持した状態でカメラ100を保持できる剛性・強度を有する板材で構成され、平面形状が略正方形に形成されている。また、表面(被写体に対向する面)が全面にわたって黒色に着色されていることで、光を反射しない無反射板となっており、中央部には、カメラ100のレンズ101と同径のレンズ孔21が形成されている。
【0023】
このような写り込み防止板2の大きさ・形状は、被写体である電力量計の指示値を所定の距離(指示値を鮮明に撮影するための通常の距離)から撮影する際に、カメラ100自体や撮影者を含む非撮影対象(ガラスカバーに写り込んでほしくないもの)が、電力量計のガラスカバーに写り込まないように、設定されている。
【0024】
保持体3は、写り込み防止板2に設けられ、撮影者が写り込み防止板2を保持するためのものである。すなわち、棒状で、写り込み防止板2の下側の一角部から、斜め下方に延びるように配設され、撮影者が保持体3を持って写り込み防止板2およびカメラ100を保持しやすく、かつ、撮影がしやすいように形成、配置されている。
【0025】
連結ユニット4は、写り込み防止板2とカメラ100とを着脱自在に連結するものであり、この実施の形態では、写り込み防止板2に設けられ、カメラ100の側面100aを挟持するようになっている。すなわち、写り込み防止板2の裏面に、レンズ孔21の左右側にそれぞれ、壁状の連結壁41が設けられている。この連結壁41にはネジ孔(図示せず)が形成され、このネジ孔に連結ネジ42が螺合されている。
【0026】
さらに、連結ネジ42の先端側(レンズ孔21側)には、連結パッド43が配設され、この連結パッド43は、連結ネジ42に対して回動自在で、連結ネジ42が回転しても連結パッド43は回転しないようになっている。また、連結パッド43の先端面(レンズ孔21側の面)には、吸着性を有する部材(ゴム板など)が配設され、カメラ100の側面100aを強固に安定して挟持できるようになっている。
【0027】
そして、写り込み防止板2のレンズ孔21にカメラ100のレンズ101を位置させて、両連結ネジ42を締め込むことで、連結パッド43を介して両連結ネジ42でカメラ100の両側面100aが挟持され、写り込み防止板2とカメラ100とが連結される。また、両連結ネジ42を緩めることで、カメラ100を写り込み防止板2から取り外せるものである。
【0028】
このようにして、連結ユニット4で写り込み防止板2とカメラ100とを連結した状態で、保持体3を保持することで、写り込み防止板2とカメラ100とを保持可能となっている。つまり、保持体3のみを持っても、写り込み防止板2とカメラ100とを安定して保持できるように、連結ユニット4の連結(挟持)強度や、写り込み防止板2や保持体3の剛性・強度などが設定されている。
【0029】
また、大きさ・幅が異なるカメラ100を写り込み防止板2に連結できるように、連結壁41の位置や連結ネジ42のストローク長(進退動)が設定されている。
【0030】
次に、このような構成のカメラ撮影補助具1の作用や、カメラ撮影補助具1を使用した撮影方法などについて説明する。
【0031】
まず、上記のようにして、写り込み防止板2のレンズ孔21にカメラ100のレンズ101を位置させ、連結ユニット4の両連結ネジ42を締め込んで、写り込み防止板2とカメラ100とを連結する。そして、撮影者が一方の手で保持体3を持ち、写り込み防止板2とカメラ100を電力量計の前面から所望の距離に位置させる。このとき、写り込み防止板2によってカメラ100自体や撮影者を含む非撮影対象が、電力量計のガラスカバーに写り込まない。この状態で、他方の手でカメラ100のシャッターを押して、電力量計の指示値を撮影するものである。
【0032】
以上のように、本カメラ撮影補助具1によれば、写り込み防止板2のレンズ孔21をレンズ101に位置させて、撮影者が保持体3を持つだけで、カメラ100や撮影者などが電力量計のガラスカバーに写り込まない。このため、取り扱いが容易で(使い勝手が良く)、ガラスカバー越しにある指示値を容易かつ鮮明に撮影することが可能となる。すなわち、周囲の撮影スペースが狭い場合などであっても、撮影者が保持体3を持って写り込み防止板2を保持するだけで、確実かつ容易、迅速にカメラ100や撮影者などの写り込みを防止することができ、また、持ち運びも容易である。
【0033】
そして、カメラ100や撮影者などがガラスカバーに写り込むのを防止できる結果、撮影時間を短縮できるとともに、斜めから撮影することなく正面から撮影することができる。その結果、視認性が向上し指示値の読み間違いを防止することができ、さらには、記録精度が向上する。
【0034】
しかも、カメラ100の位置調整に伴って、レンズ孔21がレンズ101に位置したまま写り込み防止板2も移動するため、被写体である指示値に対する距離調整を容易かつ迅速に行うことができる。さらに、保持体3を備えるため、撮影者が写り込み防止板2を安定かつ容易に保持することができ、その結果、ガラスカバー越しにある指示値をより鮮明かつ容易に撮影することが可能となる。
【0035】
また、連結ユニット4で写り込み防止板2とカメラ100とを連結した状態で、保持体3を保持するだけで写り込み防止板2とカメラ100とを保持可能なため、撮影者はカメラ100を保持しなくてもよい。つまり、一方の手で写り込み防止板2を保持し、他方の手でカメラ100を保持する必要がないため、使い勝手が良く、ガラスカバー越しにある指示値をより容易に撮影することが可能となる。
【0036】
さらに、連結ユニット4によってカメラ100の側面100aを挟持するようになっているため、例えば、カメラ100のレンズ101と写り込み防止板2とを連結できない場合であっても、写り込み防止板2とカメラ100とを確実に連結することができる。
(実施の形態2)
【0037】
図2は、この実施の形態に係るカメラ撮影補助具10を示す分解断面図である。この実施の形態では、連結手段が実施の形態1の連結ユニット4と構成が異なり、実施の形態1と同等の構成については、同一符号を付することで、その説明を省略する。ここで、カメラ100のレンズ101は、カメラ100の前面に対して伸縮自在となっており、完全に縮んだ状態でレンズ101の基部101aがカメラ100の前面から突出するようになっている。
【0038】
この実施の形態では、連結手段は、リング状で、リング内にレンズ101が挿入された状態でレンズ101の基部101aに取り付けられ、外周面に雄ネジ部51が形成されたレンズ側連結部材5と、写り込み防止板2のレンズ孔21の内周面に形成され、雄ネジ部51と螺合する雌ネジ部22と、を備える。
【0039】
すなわち、レンズ側連結部材5は、平らな円環状で、内径がレンズ101の基部101aの外径とほぼ同径に設定され、厚みがレンズ101の基部101aの高さとほぼ同寸法に設定されている。また、外周の全面にわたって雄ネジ部51が形成され、さらに、
図3に示すように、外周面から内周面にわたる固定用ネジ孔52が形成されている。そして、レンズ側連結部材5のリング内にレンズ101を挿入して基部101aに位置・装着させ、固定用ネジ孔52に固定用ネジ53を締め付けることで、レンズ側連結部材5がレンズ101の基部101aに固定されるようになっている。
【0040】
一方、写り込み防止板2のレンズ孔21の内径は、レンズ側連結部材5の外径とほぼ同径に設定され、内周の全面にわたって雌ネジ部22が形成されている。そして、雌ネジ部22を雄ネジ部51に螺合させて締め込むことで、写り込み防止板2とレンズ側連結部材5が連結され、レンズ側連結部材5を介して写り込み防止板2がレンズ101の基部101aに取り付けられる。また、雌ネジ部22と雄ネジ部51との螺合を解除することで、写り込み防止板2がレンズ101から取り外れるものである。
【0041】
このように、この実施の形態によれば、レンズ側連結部材5を介してカメラ100のレンズ101と写り込み防止板2とを連結するため、例えば、カメラ100の側面100aに操作スイッチなどがあって側面100aを挟持できない場合であっても、写り込み防止板2とカメラ100とを確実に連結することができる。また、雌ネジ部22と雄ネジ部51とを螺合したり螺合解除したりするだけで、容易かつ迅速に写り込み防止板2をカメラ100に着脱することができる。さらに、レンズ101の基部101aの外径が異なる場合であっても、内径が異なるレンズ側連結部材5を取り付けるだけで、写り込み防止板2を変えることなくカメラ100に連結することができる。
【0042】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、写り込み防止板2とカメラ100とを連結して撮影しているが、被写体の大きさ、形状や周辺の撮影環境、あるいはカメラ100の形状や機構などに応じて、写り込み防止板2とカメラ100とを連結しないで撮影してもよい。この場合であっても、撮影者が保持体3を持って写り込み防止板2のレンズ孔21をレンズ101に位置させるだけで、カメラ100や撮影者などが透明ガラスに写り込まないため、取り扱いが容易で(使い勝手が良く)、透明ガラス越しにある被写体を容易かつ鮮明に撮影することが可能となる。
【0043】
また、写り込み防止板2の平面形状が略正方形に形成されているが、被写体やガラス面の形状などに応じてその他の形状(円形など)であってもよい。さらに、写り込み防止板2の中央部にレンズ孔21が形成されているが、被写体やガラス面の形状などに応じてその他の位置に設けてもよい。
【符号の説明】
【0044】
1、10 カメラ撮影補助具
2 写り込み防止板
21 レンズ孔
22 雌ネジ部(連結手段)
3 保持体
4 連結ユニット(連結手段)
41 壁状の連結壁
42 連結ネジ
5 レンズ側連結部材(連結手段)
51 雄ネジ部
100 カメラ
100a 側面
101 レンズ
101a 基部