(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0011】
本実施形態の照明システム1は、
図1に示すように、照明器具2、電源装置3および位相制御装置4を有して構成されている。照明器具2は、負荷としての光源5を配設している。光源5は、例えば複数個のLED6からなっている。複数個のLED6は、直列接続または直並列接続されている。電源装置3は、位相制御装置4を介して交流電源Vsに接続され、交流電源Vsを入力して動作し、交流電力を直流電力に変換して光源5に供給し、光源5を点灯する。すなわち、電源装置3は、本実施形態では、光源5を点灯する点灯装置に構成されている。なお、照明器具2は、電源装置3を配設していてもよく、別置していてもよい。
【0012】
位相制御装置4は、交流電源Vsの正弦波交流電圧を位相制御するものであり、交流電源Vsおよび電源装置3間の電路に介在している。すなわち、位相制御装置4の接続端子4a,4bが交流電源Vsおよび電源装置3間の電路の中間に接続されている。そして、位相制御装置4は、本実施形態では、位相制御部7および電源スイッチ8を有している。電源スイッチ8は、手動操作により、交流電源Vsから電源装置3に入力する交流電圧を開閉する。
【0013】
位相制御装置4は、コントルクス(登録商標)と称されるものであり、既知の構成からなっている。すなわち、位相制御装置4は、電源スイッチ8を介して接続端子4a,4bに接続されたコンデンサC1およびインダクタL1からなるノイズ防止回路と、抵抗R1、可変抵抗VR1およびコンデンサC2の時定数回路、トライアックTR1およびトリガーダイオードTD1を有する位相制御部7とにより形成されている。
【0014】
可変抵抗VR1は、つまみやフェーダなどの操作子に接続されており、操作子が任意に手動操作されることにより抵抗値が変化する。この抵抗値の変化に応じてトリガーダイオードTD1が導通する位相角(導通角)が設定される。トライアックTR1は、位相角のタイミングで導通する。ここで、位相角は、正弦波交流電圧の始点のゼロクロス時点から電圧が立ち上がるまでの時間を意味する。位相制御装置4は、操作子の手動操作によって、交流電源Vsの交流電圧を任意に変化させた制御電圧を出力して電源装置3に入力する。
【0015】
本実施形態の電源装置3は、フィルター回路9、電圧検出回路10、電力変換回路11および制御回路12を有して形成されている。電源装置3は、入力端子12a,12bが位相制御装置4を介して交流電源Vsに接続され、出力端子13a,13bが光源5に接続されている。入力端子12a,12bには、位相制御装置4より位相角に応じた制御電圧が入力する。
【0016】
フィルター回路9は、電源装置3に発生したノイズが交流電源Vs側に伝播することを防止する。電圧検出回路10は、例えば抵抗R2および抵抗R3の直列回路を有してなり、入力端子12a,12bに入力する交流電圧(制御電圧)を抵抗R3の両端間電圧で検出する。検出した交流電圧は、制御回路12に入力され、制御回路12において直流電圧に変換される。なお、電圧検出回路10は、フィルター回路9の前段側および後段側のいずれに設けられてもよく、または、後述の整流回路14の後段側に設けられてもよい。
【0017】
電力変換回路11は、AC−DC変換回路であり、本実施形態では、整流回路14および電圧調整回路15を有して形成されている。整流回路14は、例えば整流器およびこの整流器の出力間に接続されたコンデンサを有して形成され、入力端子12a,12bに入力する交流電圧を整流して、電圧調整回路15に供給する。
【0018】
電圧調整回路15は、整流回路14の整流電圧を所定の直流電圧に変換するものであり、本実施形態では、降圧チョッパ回路に形成されている。すなわち、電圧調整回路15は、整流回路14の出力間に接続された電界効果トランジスタQ1およびダイオードD1の直列回路と、ダイオードD1に並列接続されたインダクタL2および平滑用コンデンサC3の直列回路を有して形成されている。平滑用コンデンサC3の両端が出力端子13a,13bに接続されている。
【0019】
電界効果トランジスタQ1は、制御回路12により、入力端子12a,12bに入力する入力電圧に応じてオンオフ制御される。これにより、整流回路14から出力された整流電圧がチョッピングされて、平滑用コンデンサC3の両端間に入力電圧に応じた電圧(電力)が発生する。平滑用コンデンサC3は、光源(負荷)5に電力を供給する電源部となっている。こうして、電力変換回路11は、電源装置3の入力端子12a,12bに入力する入力電圧に応じた電力を光源5に供給するように制御する。
【0020】
なお、電力変換回路11は、整流回路14を整流平滑回路としてもよく、電圧調整回路15を昇圧チョッパ回路または昇降圧チョッパ回路に形成することもできる。
【0021】
そして、制御回路12は、電力変換回路11の電界効果トランジスタQ1をオンオフ制御するものであり、本実施形態では、計時部16、不揮発性の記憶部17、電源部18および制御部19を有して構成されている。
【0022】
計時部16は、不図示のタイマ回路を備えている。そして、計時部16は、動作中、制御部19に入力する電圧検出回路10の抵抗R3の両端間電圧を監視しており、抵抗R3の両端間電圧がほぼ零電圧になった時点から抵抗R3の両端間に電圧が発生するまでの時間を計時する。すなわち、計時部16は、位相制御装置4の電源スイッチ8をオフオンしたときの電源装置3の入力電圧の遮断時間を計時する。
【0023】
記憶部17は、制御部19が電圧調整回路15の電界効果トランジスタQ1を制御する制御モードを記憶している。制御モードは、例えば電源装置3の入力電圧に応じた出力としての光源5の光出力を示す負荷特性であり、記憶部17は、互いに異なる負荷特性を複数記憶(保持)している。
図2は、当該負荷特性を示すグラフであり、線A1〜A3で示す負荷特性を記憶している。線A1の負荷特性は、入力端子12a,12bに入力する入力電圧に対して光源5の光出力(光量)が比例的に増加する関係を示す。線A2の負荷特性は、入力電圧に対して光出力が指数関数的に増加する関係であり、入力電圧が上昇するにつれて光出力が緩やかに増加した後に急激に増加するものである。そして、線A3の負荷特性は、対数関数的に電力が変化するものであり、入力電圧が上昇するにつれて光出力が急激に増加した後に緩やかに増加する関係を示す。
【0024】
図2中、入力電圧100%時は、入力端子12a,12bに交流電源Vsのほぼ正弦波の交流電圧が入力しているときであり、このとき、光源5には最大の電力が供給され、光源5は、全光点灯される。入力端子12a,12bに入力する入力電圧は、交流電源Vsの交流電圧が位相制御装置4により位相制御されて位相角が大きくなるにつれて、最大値(入力電圧100%)から低下していく。
【0025】
位相制御装置4の可変抵抗VR1は、その抵抗値の可変幅の範囲で可変される。そして、本実施形態では、抵抗値の最大値のときに、トライアックTR1が導通する位相角が交流電圧の始点のゼロクロス時点の近傍値となり、入力端子12a,12bに交流電源Vsから略正弦波の交流電圧が入力される。また、抵抗値の最小値のときに、位相角が交流電圧の終点のゼロクロス時点の近くの値となり、入力端子12a,12bには、最大値(100%)の例えば5%の入力電圧が入力される。
【0026】
そして、可変抵抗VR1は、手動操作される操作子と結合されており、操作子の操作量に応じて抵抗値が可変する。操作子が操作範囲の下限位置であるときに、可変抵抗VR1の抵抗値は、可変幅の最大値となり、操作子が操作範囲の上限位置であるときに、可変抵抗VR1の抵抗値は、可変幅の最小値となっている。すなわち、本実施形態では、操作子を操作範囲の下限位置から上限位置側に操作するにつれて、可変抵抗VR1の抵抗値が最大値から最小値側に減少していくように設定されている。
【0027】
電源部18は、計時部16や制御部19等に動作電源を供給するものであり、例えば整流回路14の整流電圧から所定の直流電源を生成している。当該直流電源は、所定容量の電解コンデンサに生成され、所定時間に亘って制御部19等に動作電源を供給可能としている。
【0028】
制御部19は、マイコンを有して形成されている。そして、制御部19には、入力端子12a,12bに入力する入力電圧に応じた直流電圧が入力される。すなわち、電圧検出回路10の抵抗R3の両端間電圧は、制御部19の前段において入力電圧に応じた直流電圧に変換される。そして、制御部19は、
図2に示す線A1〜A3の負荷特性に基づいて電力変換回路11の電界効果トランジスタQ1をオンオフ制御するように形成されている。
【0029】
また、制御部19は、計時部16が計時した入力電圧の遮断時間に基づいて線A1〜A3の負荷特性を選択し、選択した線A1〜A3の負荷特性に基づいて電力変換回路11の電界効果トランジスタQ1をオンオフ制御するように形成されている。例えば、制御部19は、入力電圧の遮断時間が所定期間内であると、負荷特性の切り換えを行い、所定期間を超えていると、直前の負荷特性を保持する。ここで、制御部19は、所定期間(例えば3秒)以内の入力電圧の遮断毎に、線A1〜A3の負荷特性の一つを順次選択する。このように、制御部19は、計時部16が計時する入力電圧の遮断時間に基づいて、電力変換回路11の電界効果トランジスタQ1をオンオフ制御する制御モードを可変し、可変した制御モードで電界効果トランジスタQ1を制御する。
【0030】
次に、本発明の第1の実施形態の作用について述べる。
【0031】
電源装置3は、位相制御装置4の電源スイッチ8がオンされると、入力端子12a,12bに交流電源Vsからの交流電圧が入力される。制御回路12が動作し、制御部19は、入力電圧に応じた光出力の負荷特性に基づいて、光源5の光出力が入力端子12a,22bに入力した入力電圧に応じたものとなり、当該光出力となる電力が光源5に供給するように電力変換回路11の電界効果トランジスタQ1をオンオフ制御する。光源5は、点灯し、供給される電力に応じた可視光を放射する。照明器具2は、所定の照明領域を照明する。
【0032】
そして、電源スイッチ8がオフされると、入力端子12a,12bに交流電圧が入力されなくなり、制御部19は、電界効果トランジスタQ1のオンオフ制御を停止する。これにより、光源5に電力が供給されなくなり、光源5は、消灯する。ここで、制御回路12の電源部18は、電源スイッチ8のオフ後の所定時間(例えば10秒)に亘って動作電源を供給し、制御回路12を動作させる。
【0033】
そして、電源スイッチ8のオン時において、位相制御装置4の操作子を操作すると、可変抵抗VR1の抵抗値が可変されて、トライアックTR1が導通する位相角が変化し、電源装置3の入力端子12a,12bには、可変された交流電圧(位相制御された制御電圧)が入力する。すなわち、操作子を操作範囲で増減操作すると、電源装置3の入力端子12a,12bに入力する交流電圧が増減する。制御部19は、負荷特性に基づいて、増減した入力電圧に応じた電力が光源5に供給するように電力変換回路11の電界効果トランジスタQ1をオンオフ制御する。光源5は、増減した電力に応じた可視光を放射する。
【0034】
こうして、操作子を移動操作することにより、光源5は、負荷特性に基づいて調光点灯される。例えば、制御部19が
図2に示す線A1の負荷特性で電界効果トランジスタQ1をオンオフ制御しているときに、操作子を操作範囲の下限位置側から上限位置側に移動操作すると、光源5は、操作子の移動操作に応じて比例的に電力が増加し、放射する光量が増加していく。照明器具2は、照明空間を明るく照明する。また、操作子を操作範囲の上限位置側から下限位置側に移動操作すると、光源5は、操作子の移動操作に応じて比例的に電力が減少し、放射する光量が減少する。照明空間は、光源5から放射される光量の減少によって暗く照明されていく。
【0035】
そして、操作子を操作範囲の下限位置側から上限位置側に移動操作するに際して、照明空間を緩やかに明るく照明したいときには、電源スイッチ8を所定期間(例えば3秒)内でオフオン操作する。このとき、入力端子12a,12bに入力されている交流電圧は、電源スイッチ8のオフ期間に亘って遮断される。この遮断時間は、制御回路12の計時部16によって計時される。制御部19は、計時部16が計時した遮断時間が所定期間内であると、記憶部17に記憶している線A1〜A3の負荷特性を読み出して、線A1の負荷特性から線A2の負荷特性に切り換えて保持する。そして、線A2の負荷特性に基づいて電力変換回路11の電界効果トランジスタQ1をオンオフ制御する。
【0036】
また、操作子を操作範囲の下限位置側から上限位置側に移動操作するに際して、照明空間が急激に明るくなるように照明したいときには、さらに電源スイッチ8を所定期間(例えば3秒)内でオフオン操作する。制御部19は、計時部16が計時した遮断時間が所定期間内であると、記憶部17に記憶している線A1〜A3の負荷特性を読み出して、線A2の負荷特性から線A3の負荷特性に切り換えて保持する。そして、制御部19は、線A3の負荷特性に基づいて電力変換回路11の電界効果トランジスタQ1をオンオフ制御する。
【0037】
上述したように、光源5は、操作子の移動操作に応じて供給される電力が可変されて調光点灯される。照明器具2は、照明空間を光源5の調光率に応じた光量で照明する。ここで、電源スイッチ8のオフオン操作により、照明空間の明るさを可変可能である。すなわち、光源5が例えば線A1の負荷特性に基づいて調光点灯されているときに、電源スイッチ8を所定期間(例えば3秒)内でオフオン操作することにより、線A2の負荷特性に切り換わり、さらに電源スイッチ8を所定期間内でオフオン操作することにより、線A3の負荷特性に切り換わる。入力端子12a,12bに入力する入力電圧に対して線A1〜A3の負荷特性の電力がそれぞれ異なるので、負荷特性が切り換わることにより、光源5に供給される電力が可変される。これにより、光源5から放射される光量が変化し、照明器具2による照明空間の明るさが変化する。
【0038】
本実施形態の電源装置3および照明システム1によれば、制御回路12の制御部19は、電源装置3の入力端子12a,12bに入力する入力電圧の遮断時間に基づいて電力変換回路11の電界効果トランジスタQ1をオンオフ制御する制御モードを可変するので、位相制御装置4による交流電源Vsの交流電圧の可変制御によって、光源5の電力を多様に可変することができ、照明器具2による照明を多様化できるという効果を有する。
【0039】
また、制御回路12は、複数の負荷特性を選択可能に保持し、制御部19は、選択した負荷特性で電力変換回路11を制御するので、位相制御装置4によって光源5を多様に調光点灯させることができるという効果を有する。
【0040】
なお、本実施形態において、電源装置3の入力端子12a,12bには、位相制御装置4により位相制御された交流電圧(制御電圧)により、交流電源Vsの交流電圧が可変可能に入力するようにしたが、これに限らず、例えば交流電圧の波高値を可変制御して入力するようにしてもよい。
【0041】
また、負荷は、光源5を用いたが、これに限らず、例えばヒータなどの電気素子であってもよく、言うなれば、消費電力が可変される電気素子や電気機器であってもよい。
【0042】
また、制御回路12は、線A1〜A3の負荷特性に限らず、さらに互いに異なる他の負荷特性を保持していてもよい。
【0043】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0044】
本実施形態の照明システム21は、
図3に示すように構成される。照明システム21は、
図1に示す照明システム1において、照明器具2が照明器具22に、電源装置3が電源装置23に構成されたものであり、他の構成は同一である。なお、
図3において、
図1と同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0045】
照明器具22は、負荷としての光源5A,5Bを配設している。光源5A,5Bは、グループに分けて設けられ、互いに発光色が異なる複数個のLED6からなっている。LED6は、直列接続または直並列接続されている。
【0046】
電源装置23は、
図1に示す電源装置3において、切換回路24が設けられたものである。切換回路24は、電力変換回路11の電圧調整回路15と出力端子13a,13c,13d間の電路に介在し、スイッチとしての電界効果トランジスタQ2,Q3を有して形成されている。電界効果トランジスタQ2は、ドレインが出力端子13bに接続され、ソースが電圧調整回路15(平滑用コンデンサC3)の負極側に接続されている。また、電界効果トランジスタQ3は、ドレインが出力端子13cに接続され、ソースが平滑用コンデンサC3の負極側に接続されている。すなわち、平滑用コンデンサC3の両端間は、電界効果トランジスタQ2を介して出力端子13a,13cに接続されているとともに、電界効果トランジスタQ3を介して出力端子13a,13dに接続されている。
【0047】
そして、出力端子13a,13cは、光源5Aの両端間に接続され、出力端子13a,13dは、光源5Bの両端間に接続されている。電界効果トランジスタQ2,Q3は、それぞれのゲート(制御端子)が制御回路12の制御部19に接続されており、制御部19によりオンオフ制御される。電界効果トランジスタQ2がオンすると、電力変換回路11から光源5Aに電力が供給され、電界効果トランジスタQ3がオンすると、電力変換回路11から光源5Bに電力が供給される。
【0048】
次に、本発明の第2の実施形態の作用について述べる。
【0049】
制御部19は、光源5A,5Bの電力を制御する負荷特性の選択と、制御する光源5A,5Bの選択の双方を行える。負荷特性の選択と、光源5A,5Bの選択は、電源スイッチ8のオフオン操作の遮断時間によって行う。例えば、制御部19は、電源スイッチ8のオフオン操作において、計時部16が計時した入力電圧の遮断時間が所定期間(例えば3秒)以内であると、負荷特性の選択モードとし、遮断時間が所定期間を超えていると、光源5A,5Bの選択モードとする。
【0050】
制御部19は、入力電圧の遮断時間が所定期間内であると、線A1〜A3の負荷特性を順次選択して保持し、当該選択した負荷特性で電力変換回路11の電界効果トランジスタQ1をオンオフ制御する。
【0051】
また、制御部19は、電源スイッチ8のオフ後に制御回路12が動作を継続する所定時間(例えば10秒)以内において、入力電圧の遮断時間が所定期間(例えば3秒)を超えていると、光源5A,5Bを順次選択する。例えば、入力電圧の遮断時間が順次所定期間(例えば3秒)ないし所定時間(例えば10秒)であると、光源5A、光源5B、光源5A,5Bの両方の順序で選択する。
【0052】
制御部19は、光源5Aを選択すると、切換回路24の電界効果トランジスタQ2をオンにし、電界効果トランジスタQ3をオフにする。また、光源5Bを選択すると、電界効果トランジスタQ3をオンにし、電界効果トランジスタQ2をオフにする。そして、光源5A,5Bの両方を選択すると、電界効果トランジスタQ2,Q3をオンにする。
【0053】
照明器具22は、光源5Aが選択されると、光源5Aの発光色の照明光で照明空間を照明し、光源5Bが選択されると、光源5Bの発光色の照明光で照明空間を照明し、光源5A,5Bが選択されると、光源5Aの発光色および光源5Bの発光色が混合した照明光で照明空間を照明する。こうして、照明器具22は、光源5A,5Bの選択に応じた調色の照明を行う。
【0054】
また、制御部19は、電源スイッチ8のオフオン操作に応じて線A1〜A3の負荷特性を選択し、その選択した負荷特性で電力変換回路11の電界効果トランジスタQ1をオンオフ制御することにより、光源5A,5Bを多様な色光で調光点灯させる。こうして、照明器具22は、照明空間の使用環境に応じて照明可能な調光・調色機能を有する。
【0055】
本実施形態の電源装置23および照明システム21によれば、電源スイッチ8のオフオン操作によって光源5A,5Bの選択および負荷特性の選択を行えるので、照明器具22での多様な調光、調色を容易に行うことができるという効果を有する。
【0056】
なお、本実施形態において、光源5A,5Bは、同一の発光色を有するLED6であってもよく、光源5A,5Bの選択により照明器具22から部分的に照明光を放射させてもよい。
【0057】
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0058】
本実施形態の照明システム31は、
図4に示すように構成される。照明システム31は、
図1に示す照明システム1において、照明器具2が照明器具32に、電源装置3が電源装置33に構成されたものであり、他の構成は同一である。なお、
図4において、
図1および
図3と同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0059】
照明器具32は、負荷としての光源5A,5Bを配設している。光源5A,5Bは、互いに発光色が異なる複数個のLED6からなっている。LED6は、直列接続または直並列接続されている。そして、光源5A,5Bは、グループに分けて設けられ、それぞれ個別に電力が供給される。
【0060】
電源装置33は、
図1に示す電源装置3において、電力変換回路11と並列的に電力変換回路34が設けられたものである。電力変換回路34は、整流回路35および電圧調整回路36を有して形成されている。整流回路35および電圧調整回路36は、それぞれ電力変換回路11の整流回路14および電力変換回路15と同一構成により形成されている。すなわち、整流回路35は、例えば整流器およびコンデンサを有して形成されている。また、電圧調整回路34は、電界効果トランジスタQ4、ダイオードD2、インダクタL3および平滑用コンデンサC4を用いた降圧チョッパ回路に形成されている。平滑用コンデンサC4の両端が出力端子13e,13fに接続されている。
【0061】
そして、電力変換回路11側の出力端子13a,13bは、光源5Aの両端側に接続されている。また、電力変換回路34側の出力端子13e,13fは、光源5Bの両端側に接続されている。なお、電力変換回路11および電力変換回路34は、整流回路14または整流回路35を共用する構成であってもよい。
【0062】
制御回路12の制御部19は、
図3において説明したように、電源スイッチ8のオフオン操作に応じて、光源5A,5Bの光出力を制御する負荷特性の選択と、制御する光源5A,5Bの選択を行う。そして、選択した負荷特性で電力変換回路11の電界効果トランジスタQ1をオンオフ制御することにより光源5Aを調光点灯させ、電界効果トランジスタQ1のオンオフ制御を停止することにより光源5Aを消灯させる。また、電力変換回路34の電界効果トランジスタQ4をオンオフ制御することにより光源5Bを調光点灯させ、電界効果トランジスタQ4のオンオフ制御を停止することにより光源5Bを消灯させる。
【0063】
本実施形態の電源装置33および照明システム31によれば、制御回路12の制御部19は、選択した光源5A,5Bに対して、選択した負荷特性で電力変換回路11および電力変換回路34をそれぞれ制御することにより、照明器具32で多様な調光、調色を行うことができる。
【0064】
なお、本発明の上述した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。