(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検出部は、前記受信部が前記選択装置から電波を受信する状態から受信しない状態への第1変化、または前記受信部が前記選択装置から電波を受信しない状態から受信する状態への第2変化の少なくとも一方の変化を検出し、
前記指示部は、前記検出部により前記第1変化または前記第2変化が検出されたことに応じて、前記撮影部により撮影されたデータの格納を指示する
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[実施形態]
実施形態の撮像装置について説明する。
【0013】
図1は、遠隔操作を用いた撮像の一例を示す図である。
図1を参照して、実施形態の撮像装置1の遠隔操作を用いた撮影の一例を説明する。
【0014】
撮像装置1は、電波を送受信する通信装置と、破線3及び破線4の間の光景を撮影する撮影装置2とを含む。
【0015】
撮像装置1は、通信装置で受信する電波の送信元の無線装置を探索する。そして、撮像装置1は、ユーザ101から遠隔操作による撮像処理の実行の指示を受けると、探索により発見した無線装置の中から、ユーザ101による無線装置の選択を受け付ける。
【0016】
撮像装置1は、ユーザ101による無線装置5の選択を受け付けると、無線装置5から受信する電波の受信状態を監視する。そして、撮像装置1は、無線装置5から受信する電波の受信状態の変化を検出したことに応じて撮影装置2より撮影されたデータの格納を実行する。
【0017】
ユーザ101は、ユーザ101〜103の集合写真を撮影するとき、例えば、図示しない入力装置を用いて、撮像装置1に遠隔操作による撮像処理の実行を指示する。その後、ユーザ101は、撮像装置1の図示しない表示装置に表示される、探索により発見された無線装置の中から無線装置5を選択する。そして、ユーザ101は、撮像装置1を載置台200の上に置き、任意の位置に移動したのち、無線装置5からの電波の送信をオン状態からオフ状態に切り替える。これにより、撮像装置1は、無線装置5より電波を受信している状態から電波を受信していない状態への電波の受信状態の変化を検出し、撮影装置2により画像を撮影する。
【0018】
上述のように、撮像装置1は、遠隔操作用の制御コマンドの送受信をすることなく、任意の無線装置から受信する電波の受信状態の変化に応じて、撮影装置2により画像を撮影する。したがって、撮像装置1は、他の装置に専用のプログラムを備えることなく、簡易に遠隔操作による撮影ができる。
【0019】
以下の説明では、図面を参照しながら実施形態の撮像装置1についてより詳細に説明する。
図2は、撮像装置の一実施例を示す機能ブロック図である。
図2を参照して、実施形態の撮像装置1について説明する。
【0020】
撮像装置1は、制御部10と、記憶部20と、送信部30と、受信部40と、表示部50と、入力部60と、出力部70と、撮影部80とを備える。そして、記憶部20は、装置情報21と、設定情報22とを記憶する。また、送信部30は、電波を送信する。受信部40は、電波を受信する。表示部50は、制御部10から入力された情報を表示する。また、表示部50は、情報入力用のアイコンを表示し、入力部60は、ユーザからの情報の入力を受け付ける。また、入力部60は、接続された装置からの情報の入力も受け付ける。出力部70は、制御部10から出力される情報を接続された装置に出力する。撮影部80は、画像を撮影する。
【0021】
図3は、装置情報の一例を示す図である。
図3を参照して、装置情報21について説明する。
【0022】
装置情報21は、探索部11により発見された、受信部40により受信される電波の送信元の無線装置に関する情報を格納する。以下の説明では、無線装置のことを、単に装置とも言う。
【0023】
受信部40により受信される電波とは、例えば、WiFi(登録商標)規格の無線通信において、アクセスポイントから送信されるビーコンである。WiFiは、Wireless Fidelityの略である。
【0024】
また、受信部40により受信される電波とは、例えば、BT規格の無線通信において、定期的に行われる撮像装置1からの問い合わせ信号の応答として、他の装置から受信する応答信号を送信する電波である。応答信号は、電波を送信した他の装置を識別する識別子とクロック情報とを含む。BTは、Bluetooth(登録商標)の略である。
【0025】
問い合わせ信号は、例えば、BT規格において、inquiry信号である。応答信号は、例えば、BT規格において、FHSパケットであり、応答信号を送信した装置のクロック情報と、MACアドレスとを含む。FHSは、Frequency Hop Syncronizationの略である。また、MACは、Media Access Controlの略である。
【0026】
装置情報21は、
図3に示すように、番号と、装置名と、規格と、識別子と、チャネルとを示す情報を関連付けて格納する。
【0027】
番号は、装置情報21のレコードを識別するための情報である。以下の説明では、レコードNは、番号Nに関連付けられたレコードのことを言う。
【0028】
装置名は、関連付けられたBT規格の電波の送信元の装置の名前を示す情報である。撮像装置1は、例えば、BT規格において、問い合わせ信号に対する応答信号を受信すると、応答信号に含まれる他の装置の識別子を指定して、応答信号の送信元の他の装置に名前の取い合わせをする。これにより、探索部11は、名前の問い合せの応答として、他の装置の装置名を取得し、装置情報21に格納しても良い。
【0029】
規格は、電波の送信元の装置との間で行われる無線通信の規格を示す情報である。
識別子は、電波の送信元の装置を識別する情報である。SSIDは、WiFi規格の通信において電波の送信元の装置を識別する識別子として用いられる。装置IDは、BT規格の通信において電波の送信元の装置を識別する識別子として用いられる。装置IDは、例えば、電波の送信元の装置のMACアドレスである。なお、SSIDは、Service Set Identifierの略である。
【0030】
チャネルは、電波の周波数を示す情報である。チャネルは、例えば、WiFi規格において、電波の送信元の装置から受信した電波のチャネルを示す情報である。以下の説明では、チャネルは、電波の周波数を示すものとして説明するが、これに限定されるものではなく、電波の周波数帯を示しても良い。
【0031】
トレインは、電波のチャネルの集合を示す情報である。トレインは、例えば、BT規格において、電波のチャネルを切り替えながら問い合わせ信号を送信したとき、関連付けられて格納されている識別子で識別される装置から、応答信号を受信したチャネルを含んだトレインを示す情報である。以下の説明では、TrAは、例えば、BT規格に用いるCH1〜CH16が割り当てられているものとする。TrBは、例えば、BT規格に用いるCH17〜CH32が割り当てられているものとする。そして、TrA及びTrBなどのトレインに対するチャネルの割当は、例えば、予め設定情報22に格納されても良い。CHは、チャネルの略である。Trはトレインの略である。以下の説明では、電波のチャネルを切り替えながら信号を送信することを、周波数ホッピングとも言う。
【0032】
図2を参照して説明する。
制御部10は、探索部11と、受付部12と、特定部13と、検出部14と、指示部15とを備える。
【0033】
探索部11は、受信部40により受信される電波の送信元の装置を探索する。
探索部11は、WiFi規格の電波の送信元の装置を探索するとき、予め決められた複数のチャネルの電波について、受信部40により受信されるか否かを判定する。以下の説明において、予め決められた複数のチャネルを切り替えながら電波を受信することにより、周囲に存在する電波の送信元の装置を認識することを、単にスキャンするとも言う。
【0034】
そして、探索部11は、受信部40により電波が受信されたとき、電波に含まれる送信元の装置の識別子と、受信された電波のチャネルとを取得する。これにより、探索部11は、電波の送信元の装置を発見する。
【0035】
また、探索部11は、例えば、
図3のレコード1、2に示すように、装置情報21にWiFi規格と、送信元の装置の識別子と、受信された電波のチャネルとを関連付けて格納する。以下の説明では、WiFi規格において、識別子は、SSIDであるものとするが、これに限定されるものではなく、送信元の装置を識別する名前などの他の情報を用いても良い。
【0036】
探索部11は、例えば、BT規格の電波の送信元の装置を探索するとき、信号を送信する電波の周波数を指定された範囲の周波数で切り替えながら問い合わせ信号を送信する。そして、探索部11は、受信部40により受信される問い合わせ信号に対する応答信号を送信する電波の送信元の装置を探索しても良い。
【0037】
探索部11は、問い合わせ信号を送信する電波のチャネルを、指定されたトレインに含まれるチャネルでホッピングしながらブロードキャストする。探索部11は、例えば、TrAとTrBとを切り替えながら、問い合わせ信号を送信することにより、BT規格で設定されている全てのチャネルを用いて問い合わせ信号をブロードキャストする。
【0038】
そして、探索部11は、問い合せ信号を受信した他の装置からの応答として、装置IDを含む応答信号を受信し、応答信号を送信する電波の送信元の装置を識別する装置IDを取得する。また、探索部11は、応答信号が返信されて問い合わせ信号を送信した電波の周波数を含むトレインを識別する情報を取得する。なお、トレインを識別する情報は、他の装置が受信した問い合わせ信号の電波のチャネルを撮像装置1に通知する。そして、探索部11は、通知されたチャネルを含むトレインを設定情報22に格納された複数のトレインから検索し、発見されたトレインを識別する情報として取得しても良い。装置情報を含む設定情報を設定情報22に格納しておき、装置情報21にないものは設定情報22から取得する。
【0039】
これにより、探索部11は、受信部40により受信される電波の送信元の装置として、応答信号を送信する電波の送信元の装置を探索する。
【0040】
また、探索部11は、応答信号を受信すると、装置IDを指定して電波の送信元の装置に名前の取い合わせをする。これにより、探索部11は、名前の問い合せの応答として、電波の送信元の装置の名前を取得する。
【0041】
そして、探索部11は、例えば、
図3のレコード3、4に示すように、装置情報21に取得した装置名と、BT規格と、取得した装置IDと、応答信号を得たときのトレインとを関連付けて格納する。以下の説明では、BT規格において、識別子は、装置IDであるものとするが、これに限定されるものではなく、送信元の装置を識別する装置名などの他の情報を用いても良い。
【0042】
また、探索部11は、送信元の装置から受信部40により受信される電波を周期的に探索し、送信元の装置から受信部40が電波を受信しなくなると、受信しなくなった電波に関連するレコードを装置情報21から削除する。ただし、探索部11は、これに限らず、受信部40が受信しなくなった電波の情報を格納するレコードを識別可能に管理しても良い。
【0043】
以下の説明では、探索部11は、受信部40が受信しなくなった電波に関連するレコードを装置情報21から削除するものとして説明する。また、探索部11は、WiFi規格及びBT規格の電波の両方を探索するものとして説明する。ただし、探索部11は、これに限定されるものではなく、WiFi規格及びBT規格のいずれか一方の電波のみを探索しても良いし、他の通信規格の電波を探索しても良い。
【0044】
受付部12は、探索部11により発見された装置の中から、装置の選択を受け付ける。
【0045】
図4は、遠隔操作の受付処理の一例を説明する図である。
図4を参照して、遠隔操作の受付処理の一例を説明する。また、以下の説明では、装置情報21は、
図3に示す情報を格納しているものとする。
【0046】
受付部12は、
図4(a)に示すように、遠隔操作でシャッターを切り、撮影部80に画像を撮影させる撮像処理の実行を受け付ける「レリーズ」アイコンを表示部50に表示させる。
【0047】
受付部12は、
図4(a)に示すように、ユーザにより撮像処理が選択されると、
図3に示す装置情報21を参照する。そして、受付部12は、
図4(b)に示すように、受信部40により受信されている電波の送信元の装置を特定する情報を表示部50に表示させる。
【0048】
このとき、受付部12は、受信部40により受信されている電波の規格がWiFiのとき、
図3に示す識別子に格納されているSSIDを表示部50に表示させる。また、受付部12は、受信部40により受信されている電波の規格がBTのとき、
図3に示す装置名に格納されている名前を表示部50に表示させる。なお、受付部12は、受信部40により受信されている電波の規格がBTのとき、識別子に格納されている装置IDを表示部50に表示させても良い。
【0049】
さらに、受付部12は、
図4(b)に示すように、ユーザによりSSIDbが選択されると、SSIDbで識別される送信元の装置の選択を受け付ける。また、受付部12は、ユーザによりSSIDaが選択されると、SSIDaで識別される送信元の装置の選択を受け付けても良い。
【0050】
受付部12は、ユーザによりPCが選択されると、
図3において装置名PCに関連付けられた装置IDcで識別される送信元の装置の選択を受け付けても良い。受付部12は、ユーザによりAudioが選択されると、
図3において装置名Audioに関連付けられた装置IDdで識別される送信元の装置の選択を受け付けても良い。
【0051】
また、受付部12は、
図4(a)に示すように、ユーザにより撮像処理が選択されると、予め設定された所定の識別子で識別される送信元の装置の選択を受け付けても良い。予め設定された所定の識別子は、設定情報22に格納されていても良い。
【0052】
そして、受付部12は、
図3の装置情報21に格納されている識別子と、設定情報22に格納された予め設定された所定の識別子とを参照し、一致する識別子があるか否かを検索する。受付部12は、一致する識別子があるとき、一致する識別子で識別される送信元の装置の選択を受け付ける。
【0053】
また、受付部12は、一致する識別子がないとき、
図4(b)に示すように、
図3の装置情報に格納されている情報を用いて、送信元の装置の選択を受け付けるためのアイコンを表示部50に表示し、ユーザからの送信元の装置の選択を受け付ける。なお、受付部12は、一致する識別子がないとき、遠隔装置による撮像処理を終了しても良い。
【0054】
図2を参照して説明する。
特定部13は、WiFi規格において、受付部12により選択を受け付けられた装置から、受信部40により受信される電波の周波数を特定する。
【0055】
図3及び
図4(b)を参照し、特定部13による選択された装置から受信する電波の周波数の特定処理の一例を説明する。
【0056】
特定部13は、
図4(b)に示すように、受付部12によりSSIDbで識別される送信元の装置の選択を受け付けられると、
図3を参照する。そして、特定部13は、選択された送信元の装置から受信する電波の周波数を、SSIDbに関連付けられて格納されているCH2の周波数であると特定する。
【0057】
特定部13は、受付部12によりSSIDaで識別される送信元の装置の選択を受け付けられると、
図3を参照する。そして、特定部13は、選択された送信元の装置から受信する電波の周波数を、SSIDaに関連付けられて格納されているCH1の周波数であると特定する。
【0058】
特定部13は、BT規格において、受付部12により選択を受け付けられた装置から、受信部40により応答信号を受信したときの、問い合わせ信号を送信した電波の周波数を含むトレインを特定する。
【0059】
特定部13は、受付部12によりPCで識別される送信元の装置の選択を受け付けられると、
図3を参照する。そして、特定部13は、受信部40により応答信号を受信したときの、問い合わせ信号を送信した電波の周波数を、PCに関連付けられて格納されているTrAに含まれる周波数であると特定する。
【0060】
特定部13は、受付部12によりAudioで識別される送信元の装置の選択を受け付けられると、
図3を参照する。そして、特定部13は、受信部40により応答信号を受信したときの、問い合わせ信号を送信した電波の周波数を、Audioに関連付けられて格納されているTrBに含まれる周波数であると特定する。
【0061】
図2を参照して説明する。
探索部11は、WiFi規格において、指定された範囲の周波数の電波について送信元の装置を探索する。また、探索部11は、特定部13により第1周波数が特定されると、第1周波数の電波を含む指定された範囲の一部の周波数の電波について送信元の装置を探索する。第1周波数とは、ユーザにより選択された送信元の装置から受信部40が受信する電波の周波数である。
【0062】
図5は、通常時のWiFi規格の電波の探索を説明する図である。
図6及び
図7は、周期短縮時のWiFi規格の電波の探索を説明する図である。
図5〜
図7を参照して、WiFi規格の電波の送信元の装置から受信する電波のスキャン周期の短縮処理を説明する。
【0063】
図5を参照して、通常時のWiFi規格の電波の探索の一例を説明する。
図5(a)の横軸は、時刻tであり、各時刻において撮像装置1がスキャンする電波のチャネルを示している。また、
図5(b)、(c)の横軸は、
図5(a)と同じ時刻tを示し、各時刻において各送信元の装置から送信される電波と、送信される電波のチャネルを示している。なお、
図5(b)、(c)では、CH1及びCH2で識別されるチャネルの電波の送信時刻を示しているが、周囲に存在する送信元の装置の数に応じた電波が存在するものとする。
【0064】
通常時において、探索部11は、
図5(a)に示すように、WiFi規格の電波の送信元の装置を探索するとき、各時刻において予め決められたCH1〜CH13の電波について、受信部40により受信されるか否かをスキャンする。CH1〜CH13で識別される各チャネルに対応する周波数は、例えば、設定情報22に格納されても良い。
【0065】
そして、探索部11は、受信部40により受信される電波に含まれる送信元の装置のSSIDを取得する。これにより、探索部11は、受信部40により受信される電波の送信元の装置を探索する。
【0066】
探索部11は、例えば、
図3のレコード1、2に示すように、装置情報21にWiFi規格と、取得したSSIDと、受信部40により受信された電波のチャネルとを関連付けて格納する。
【0067】
図6を参照して、スキャン周期短縮時のWiFi電波の探索を説明する。
図6(a)の横軸は、時刻tであり、各時刻において撮像装置1がスキャンする電波のチャネルを示している。また、
図6(b)、(c)の横軸は、
図6(a)と同じ時刻tを示し、各時刻において各送信元の装置から送信される電波と、送信される電波のチャネルを示している。なお、
図6(b)、(c)では、CH1及びCH2で識別されるチャネルの電波の送信時刻を示しているが、周囲に存在する送信元の装置の数に応じた電波が存在するものとする。
【0068】
探索部11は、受付部12により選択を受け付けられた装置から、受信部40により受信される電波の周波数がCH1であると特定されると、
図6(a)に示すように、CH1の電波について、受信部40により受信されるか否かを繰り返しスキャンする。これにより、探索部11は、CH1〜CH13の電波について、受信部40により受信されるか否かを判定するよりもスキャン周期を短くする。
【0069】
そして、探索部11は、
図6(b)に示すように、時刻t1において受付部12により選択を受け付けられた装置からの電波の送信がなくなったとき、時刻t2において受信部40により選択を受け付けられた装置からの電波の受信がないと判定する。したがって、探索部11は、通常時の探索よりも、受信部40により選択を受け付けられた装置からの電波の受信がない状態をリアルタイムに判定できる。
【0070】
図7を参照して、スキャン周期短縮時のWiFi電波の探索の他の例を説明する。
図7(a)の横軸は、時刻tであり、各時刻において撮像装置1がスキャンする電波のチャネルを示している。また、
図7(b)、(c)の横軸は、
図7(a)と同じ時刻tを示し、各時刻において各送信元の装置から送信される電波と、送信される電波のチャネルを示している。なお、
図7(b)、(c)では、CH1及びCH2で識別されるチャネルの電波の送信時刻を示しているが、周囲に存在する送信元の装置の数に応じた電波が存在するものとする。
【0071】
探索部11は、受付部12により選択を受け付けられた装置から、受信部40により受信される電波の周波数がCH1であると特定されると、
図7(a)に示すように、CH1〜CH3の電波について、受信部40により受信されるか否かを繰り返しスキャンする。これにより、探索部11は、CH1〜CH13の電波について、受信部40により受信されるか否かを判定するよりもスキャン周期を短くする。なお、探索部11は、CH1〜CH3に限らず、CH1を含むCH1〜CH13の中の一部のチャネルの電波について、受信部40により受信されるか否かを判定しても良い。
【0072】
そして、探索部11は、
図7(b)に示すように、時刻t3において受付部12により選択を受け付けられた装置からの電波の送信がなくなったとき、時刻t4において受信部40により選択を受け付けられた装置からの電波の受信がないと判定する。したがって、探索部11は、通常時の探索よりも、受信部40により選択を受け付けられた装置からの電波の受信がない状態をリアルタイムに判定できる。
【0073】
図2を参照して説明する。
探索部11は、BT規格において、特定部13により第4周波数が特定されると、第4周波数を含む指定された範囲の一部の周波数で切り替えながら問い合わせ信号を送信し、電波の送信元の装置を探索する。第4周波数を含む指定された範囲の一部の周波数とは、例えば、第4周波数を含むトレインに割り当てられている周波数である。
【0074】
図8は、通常時のBT規格の電波の探索を説明する図である。
図9は、周期短縮時のBT規格の電波の探索を説明する図である。
図8、
図9を参照して、BT規格の問い合わせ周期の短縮処理を説明する。
【0075】
図8を参照して、通常時のBT電波の探索の一例を説明する。
図8(a)の横軸は、時刻tであり、各時刻において撮像装置1が送信する問い合わせ信号の電波のトレインを示している。また、
図8(b)の横軸は、
図8(a)と同じ時刻tを示し、各時刻における他の装置のスキャン周波数を示している。なお、
図8(b)では、他の装置がTrBに含まれるチャネルをスキャン周波数として切り替えているものとする。
【0076】
通常時において、探索部11は、
図8(a)に示すように、BT規格の電波の送信元の装置を探索するとき、TrAに含まれるチャネルをホッピングしながら問い合わせ信号をブロードキャストで送信する。さらに、探索部11は、
図8(a)に示すように、BT規格の電波の送信元の装置を探索するとき、TrBに含まれるチャネルをホッピングしながら問い合わせ信号をブロードキャストで送信する。このように、探索部11は、
図8(a)に示すように、TrAとTrBとの切り替えを1周期として、問い合わせ信号をブロードキャストで送信する。以下の説明では、探索部11が問い合わせ信号を送信することを、撮像装置1が問い合わせ信号を送信するとも言う。
【0077】
そして、他の装置は、
図8(b)に示すように、時刻t5において撮像装置1から送信されるTrBに含まれるCH19の電波を時刻t6において受信する。すると、他の装置は、所定時間後に応答信号を含む電波を撮像装置1に送信する。
【0078】
また、探索部11は、受信部40により受信される応答信号から装置IDを取得する。これにより、探索部11は、受信部40により受信される電波の送信元の装置を探索する。
【0079】
図9を参照して、スキャン周期短縮時のBT規格の電波の探索の一例を説明する。
図9(a)の横軸は、時刻tであり、各時刻において撮像装置1が送信する問い合わせ信号の電波のトレインを示している。また、
図9(b)の横軸は、
図9(a)と同じ時刻tを示し、各時刻における他の装置のスキャン周波数を示している。なお、
図9(b)では、他の装置がTrBに含まれるチャネルをスキャン周波数として切り替えているものとする。
【0080】
探索部11は、応答信号が受信される、問い合わせ信号を送信する電波の周波数がTrBに含まれる周波数であると特定されると、
図9(a)に示すように、TrBに含まれるチャネルをホッピングしながら問い合わせ信号をブロードキャストで送信する。このように、探索部11は、
図9(a)に示すように、TrAとTrBとを切り替えず、通常時の半周期を1周期として、TrBに含まれるチャネルを切り替えて問い合わせ信号をブロードキャストする。これにより、探索部11は、TrAとTrBとを切り替えて問い合わせ信号を送信する通常時よりも、スキャン周期を短くする。
【0081】
そして、探索部11は、
図9(b)に示すように、時刻t7において受付部12により選択を受け付けられた他の装置で電波を受信しなくなったとき、時刻t8において受信部40により選択を受け付けられた送信元の装置からの電波の受信がないと判定する。したがって、探索部11は、TrAを用いた問い合わせ信号の送信を行わないため、通常時の探索よりも、受信部40により選択を受け付けられた装置からの電波の受信がない状態をリアルタイムに判定できる。他の装置で電波を受信しなくなったときとは、すなわち、応答信号が他の装置から送信されなくなり、受信部40により応答信号が受信されなくなるときである。
【0082】
図2を参照して説明する。
探索部11は、BT規格において、特定部13により第2周波数及び第3周波数が特定されると、第2周波数、または第3周波数の少なくとも一方を含む指定された周波数の一部の電波について送信元の装置を探索する。第2周波数と第3周波数とは、撮像装置1と他の装置との間でクロック情報とホッピングパターン情報とを共有し、データの通信をするときのホッピングパターンに含まれる周波数である。
【0083】
図10は、通常時のBT規格の電波の探索を説明する図である。
図11は、チャネル選択時のBT規格の電波の探索を説明する図である。
図10、
図11を参照して、BT規格においてデータの通信を用いて送信元の装置を探索する処理を説明する。
【0084】
図10を参照して、通常時のBT電波の探索の一例を説明する。
図10(a)の横軸は、時刻tであり、各時刻において撮像装置1がデータを送受信する電波のチャネルを示している。また、
図10(b)の横軸は、
図10(a)と同じ時刻tを示し、各時刻におけて受付部12で選択を受け付けた他の装置がデータを送受信する電波のチャネルを示している。すなわち、撮像装置1と他の装置とは、BT規格において、クロック情報とチャネルのホッピングパターンを共有し、同期しながらデータの通信をする。
【0085】
通常時において、受付部12で選択を受け付けた装置は、自装置の存在を通知するためのデータを含む電波を撮像装置1に送信する。探索部11は、受付部12で選択を受け付けた装置から存在を通知するためのデータを含む電波を受信しなくなったかを監視する。撮影部80により撮影されたデータは記憶部20に格納される。
【0086】
探索部11は、例えば、選択を受け付けられた送信元の装置から時刻t9において電波の送信がなくなったとき、時刻t10において受信部40により選択を受け付けられた送信元の装置からの電波の受信がないと判定する。
【0087】
図11を参照して、チャネル選択時のBT規格の電波の探索の一例を説明する。
図11(a)の横軸は、時刻tであり、各時刻において撮像装置1がデータを送受信する電波のチャネルを示している。また、
図11(b)の横軸は、
図11(a)と同じ時刻tを示し、各時刻におけて受付部12で選択を受け付けた送信元の装置がデータを送受信する電波のチャネルを示している。すなわち、撮像装置1と送信元の装置とは、BT規格において、クロック情報とチャネルのホッピングパターンを共有し、同期しながらデータ通信をする。
【0088】
チャネル選択時において、受付部12で選択を受け付けた装置は、自装置の存在を通知するためのデータを含む電波を撮像装置1に送信する。受信部40は、ホッピングパターンの一部のチャネルの電波についてデータを受信する。これにより、撮像装置1は、受付部12で選択を受け付けた装置から受信する電波を監視するときの電力の消費を抑制する。
【0089】
そして、探索部11は、受付部12で選択を受け付けた装置から存在を通知するためのデータを含む電波を受信しなくなったかを監視する。撮影部80により撮影されたデータは記憶部20に格納される。
【0090】
撮像装置1は、指定されたホッピングパターンの一部のチャネルのみを用いて通信をする。撮像装置1は、例えば、
図11(a)に示すように、CH18のみを用いて通信をするとき、選択を受け付けられた送信元の装置から時刻t11において電波の送信がなくなったとき、時刻t12において受信部40により選択を受け付けられた送信元の装置からの電波の受信がないと判定する。
【0091】
図2を参照して説明する。
検出部14は、探索部11により発見される装置の変化を監視し、受付部12により選択が受け付けられた送信元の装置から受信する電波の受信状態の変化を検出する。
【0092】
検出部14は、第1変化と第2変化の少なくとも一方の変化を検出する。第1変化は、受信部40が受付部12により選択を受け付けられた送信元の装置から電波を受信する状態から受信しない状態への変化である。第2変化は、受付部12により選択を受け付けられた送信元の装置から電波を受信しない状態から受信する状態への変化である。
【0093】
指示部15は、検出部14により受信状態の変化が検出されたことに応じて、撮影部80により撮影されたデータの格納を指示する。また、指示部15は、検出部14により第1変化または第2変化が検出されたことに応じて、撮影部80により撮影されたデータの記憶部20への格納を指示する。
【0094】
図12〜
図14は、遠隔操作の撮像処理の一例を示すフローチャートである。
図15は、スキャン周期の短縮処理を示すフローチャートである。撮像処理は、アプリケーションソフトとドライバソフトを連携して処理することにより実行される。
図12〜
図14の遠隔操作の撮像処理を示すフローチャートに示される処理は、アプリケーションソフトを実行することにより処理される。
図15のスキャン周期の短縮処理を示すフローチャートに示される処理は、ドライバソフトを実行することにより処理される。以下の説明において、アプリケーション側で処理されるとは、制御部10がアプリケーションソフトを実行することにより動作する処理のことを言う。また、ドライバソフト側で処理されるとは、制御部10がドライバソフトを実行することにより動作する処理のことを言う。
【0095】
図12〜
図14を参照して、アプリケーション側で処理される実施形態の撮像装置1による撮像処理を説明する。以下の説明において、各処理は、特に断らない限り撮像装置1の制御部10で実行されるものとする。また、撮像装置1は、WiFi規格の送信元の装置から受信する電波の受信状態を監視しているものとする。ただし、撮像装置1は、これに限らず、
図8〜
図11を用いて説明した、BT規格の送信元の装置から受信する電波の受信状態を監視しても良い。また、遠隔操作の撮像処理のことを、単に撮像処理とも言う。
【0096】
図12を参照して説明する。
撮像装置1は、ユーザにより撮像処理の開始を指示されたか否かを判定する(S101)。撮像装置1は、ユーザにより撮像処理の開始を指示されるまで(S101にてNo)、S101の処理を繰り返し実行する。撮像装置1は、例えば、
図4(a)に示すように、遠隔操作の撮像処理を受け付ける「レリーズ」アイコンを表示部50に表示することにより、ユーザから撮像処理を開始する指示を受け付ける。
【0097】
撮像装置1は、ユーザにより撮像処理の開始指示されたとき(S101にてYes)、デバイスリストを表示部50に表示する(S102)。撮像装置1は、例えば、
図4(b)に示すように、デバイスリストを表示部50に表示し、ユーザからの送信元の装置に選択を受け付ける。デバイスリストとは、受信部40により受信されている電波の送信元の装置を示す情報である。デバイスリストは、後述するドライバ側の処理において、受信部40により受信される電波の送信元の装置が探索され、一定周期ごとに更新されるものとする。なお、デバイスリストは、例えば、撮像装置1が
図3に示す装置情報21を参照することにより作成されても良い。
【0098】
そして、撮像装置1は、装置が選択されたか否かを判定する(S103)。すなわち、撮像装置1は、S102で実行した探索処理により発見した装置の中から、装置の選択を受け付ける。
【0099】
撮像装置1は、装置が選択されないとき(S103にてNo)、所定時間が経過したか否かを判定する(S104)。撮像装置1は、所定時間が経過したとき(S104にてYes)、撮像処理を終了する。撮像装置1は、所定時間が経過していないとき(S104にてNo)、S103の処理を実行する。
【0100】
撮像装置1は、装置が選択されたとき(S103にてYes)、カメラプレビューを表示部50に表示する(S105)。そして、撮像装置1は、ユーザにより撮像処理の終了が指示されたか否かを判定する(S106)。撮像装置1は、ユーザにより撮像処理の終了が指示されたとき(S106にてYes)、撮像処理を終了する。
【0101】
撮像装置1は、ユーザにより撮像処理の終了が指示されていないとき(S106にてNo)、S107の処理を実行する。なお、撮像装置1は、S106に限定されずに、他の処理の実行中においても、ユーザにより撮像処理の終了が指示されたとき、直ちに撮像処理を終了しても良い。
【0102】
図13を参照して説明する。
撮像装置1は、デバイスリストを確認する(S107)。そして、撮像装置1は、デバイスリストにS103で選択された装置があるか否かを判定する(S108)。デバイスリストにS103で選択された装置があるとは、S103で選択された装置から電波を受信している状態であることを示す。
【0103】
撮像装置1は、デバイスリストにS103で選択された装置がないとき(S108にてNo)、所定時間が経過したか否かを判定する(S109)。撮像装置1は、所定時間が経過していないとき(S109にてNo)、S107の処理を実行する。撮像装置1は、所定時間が経過したとき、S102の処理を実行し、S103において受信部40により受信される電波を送信している他の装置の選択を受け付ける。
【0104】
撮像装置1は、デバイスリストにS108で選択された装置があるとき(S108にてYes)、ドライバ側にスキャン周期の短縮処理を指示する(S110)。ドライバ側によるスキャン周期の短縮処理は、後述する。
【0105】
そして、撮像装置1は、ユーザにより撮像処理の終了が指示されたか否かを判定する(S111)。撮像装置1は、ユーザにより撮像処理の終了が指示されたとき(S111にてYes)、ドライバ側にスキャン周期の短縮処理の解除を指示する(S112)。そして、撮像装置1は、撮像処理を終了する。
【0106】
撮像装置1は、ユーザにより撮像処理の終了が指示されていないとき(S111にてNo)、デバイスリストを確認する(S113)。そして、撮像装置1は、デバイスリストにS103で選択された装置があるか否かを判定する(S114)。すなわち、撮像装置1は、選択が受け付けられた装置から受信する電波の受信状態の変化を監視する。
【0107】
撮像装置1は、デバイスリストにS103で選択された装置があるとき(S114にてYes)、S111の処理を実行する。撮像装置1は、デバイスリストにS103で選択された装置がないとき(S114にてNo)、S115の処理を実行する。すなわち、撮像装置1は、S103において選択が受け付けられた装置から電波を受信している状態から電波を受信していない状態への電波の受信状態の変化を検出する。
【0108】
図14を参照して説明する。
撮像装置1は、撮影処理を実行する(S115)。すなわち、撮像装置1は、検出処理により選択が受け付けられた装置から受信する電波の受信状態の変化が検出されたことに応じて、撮影装置2により撮影されたデータの格納を指示をする。これにより、撮像装置1は、遠隔操作によるレリーズを実行し、撮影した画像を記憶部20に保存する(S116)。
【0109】
そして、撮像装置1は、ユーザにより撮像処理の終了が指示されたか否かを判定する(S117)。撮像装置1は、ユーザにより撮像処理の終了が指示されたとき(S117にてYes)、ドライバ側にスキャン周期の短縮処理の解除を指示する(S118)。そして、撮像装置1は、撮像処理を終了する。
【0110】
撮像装置1は、ユーザにより撮像処理の終了が指示されていないとき(S117にてNo)、デバイスリストを確認する(S119)。撮像装置1は、デバイスリストにS103で選択された装置がないとき(S120にてNo)、S117の処理を実行する。
【0111】
撮像装置1は、デバイスリストにS103で選択された装置があるとき(S120にてYes)、撮像処理を実行する(S121)。すなわち、撮像装置1は、S103において選択が受け付けられた装置から電波を受信していない状態から電波を受信している状態への電波の受信状態の変化を検出する。そして、撮像装置1は、検出処理により選択が受け付けられた装置から受信する電波の受信状態の変化が検出されたことに応じて、撮影装置2により撮影されデータの格納を指示する。これにより、撮像装置1は、遠隔操作によるレリーズを実行し、撮影した画像を記憶部20に保存する(S122)。そして、撮像装置1は、S111の処理を実行する。
【0112】
図15を参照して説明する。
図15を参照して、ドライバ側で処理される実施形態の撮像装置1によるスキャン周期の短縮処理を説明する。以下の説明において、各処理は、特に断らない限り撮像装置1の制御部10で実行されるものとする。また、撮像装置1は、WiFi規格の送信元の装置から受信する電波の受信状態を監視しているものとする。ただし、撮像装置1は、これに限らず、
図8〜
図11を用いて説明した、BT規格の送信元の装置から受信する電波の受信状態を監視しても良い。
【0113】
撮像装置1は、アプリケーション側からS110において、スキャン周期の短縮処理の指示がされたか否かを判定する(S201)。撮像装置1は、アプリケーション側からS110のスキャン周期の短縮処理の指示がされていないとき(S201にてNo)、無線通信で用いられる全チャネルをスキャンする(S202)。そして、撮像装置1は、受信部40により受信されている電波の送信元の装置を示すように、デバイスリストを更新する(S203)。
【0114】
撮像装置1は、アプリケーション側からS110において、スキャン周期の短縮処理の指示がされたとき(S201にてYes)、S103で選択された装置の情報を装置情報21から取得する(S204)。
【0115】
撮像装置1は、選択された装置から受信する電波のチャネルに限定してスキャンする(S205)。撮像装置1は、受信部40により受信されている電波の送信元の装置を示すように、デバイスリストを更新する(S206)。なお、撮像装置1は、BT規格を用いるとき、装置情報21に格納されている情報を参照し、選択された装置から問い合わせ信号を送信するトレインを限定しても良い。
【0116】
そして、撮像装置1は、アプリケーション側からS112またはS118において、スキャン周期の短縮処理の解除が指示されたか否かを判定する(S207)。撮像装置1は、アプリケーション側からS112またはS118において、スキャン周期の短縮処理の解除が指示されていないとき(S207にてNo)、S201の処理を実行する。
【0117】
撮像装置1は、アプリケーション側からS112またはS118において、スキャン周期の短縮処理の解除が指示されているとき(S207にてYes)、スキャン周期の短縮処理を終了する。その後、撮像装置1は、S201の処理を実行しても良い。
【0118】
図16は、コンピュータ装置の一例を示すブロック図である。
図16を参照して、コンピュータ装置300の構成について説明する。
【0119】
図16において、コンピュータ装置300は、制御回路301と、記憶装置302と、読書装置303と、記録媒体304と、通信装置305と、入出力インターフェイス306と、入力装置307と、表示装置308と、撮影装置2とを備える。また、通信装置305は、ネットワーク309と接続されている。そして、各構成要素は、バス310により接続されている。
【0120】
制御回路301は、コンピュータ装置300全体の制御をする。そして、制御回路301は、例えば、CPU、マルチコアCPU、FPGA(Field Programmable Gate Array)及びPLD(Programmable Logic Device)などのプロセッサである。制御回路301は、例えば、
図2において、制御部10として機能する。なお、
図2において、記憶部20に記憶された装置情報21と、設定情報22とは、例えば、CPU、FPGA、及びPLDのキャッシュに記憶されても良い。
【0121】
記憶装置302は、各種データを記憶する。そして、記憶装置302は、例えば、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などのメモリや、HDなどである。記憶装置302は、例えば、
図2において、記憶部20として機能する。
【0122】
また、ROMは、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAMは、制御回路301のワークエリアとして使用される。HDは、OS、アプリケーションプログラム、ファームウェアなどのプログラム、及び各種データを記憶している。
【0123】
記憶装置302は、例えば、制御回路301を、制御部10として機能させる撮像プログラムを記憶する。
【0124】
撮像装置1は、遠隔操作による撮像処理をするとき、記憶装置302に記憶された撮像プログラムをRAMに読み出す。RAMに読み出された撮像プログラムを制御回路301で実行することにより、撮像装置1は、探索処理と、特定処理と、受付処理と、検出処理と、指示処理との1以上を含む撮像処理を実行する。
【0125】
なお、撮像プログラムは、制御回路301が通信装置305を介してアクセス可能であれば、ネットワーク309上のサーバが有する記憶装置に記憶されていても良い。
【0126】
読書装置303は、制御回路301に制御され、着脱可能な記録媒体304のデータのリード/ライトを行なう。そして、読書装置303は、例えば、FDD(Floppy Disk Drive)、CDD(Compact Disc Drive)、DVDD(Digital Versatile Disk Drive)、BDD(Blu−ray(登録商標) Disk Drive)及びUSB(Universal Serial Bus)などである。
【0127】
記録媒体304は、各種データを保存する。記録媒体304は、例えば、撮像プログラムを記憶する。さらに、記録媒体304は、
図2に示す、装置情報21と、設定情報22とを記憶しても良い。
【0128】
そして、記録媒体304は、読書装置303を介してバス310に接続され、制御回路301が読書装置303を制御することにより、データのリード/ライトが行なわれる。また、記録媒体304は、例えば、SDメモリーカード(SD Memory Card)、FD(Floppy Disk)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、BD(Blu−ray(登録商標) Disk)、及びフラッシュメモリなどの非一時的記録媒体である。
【0129】
通信装置305は、ネットワーク309を介してコンピュータ装置300と他の装置とを通信可能に接続する。そして、通信装置305は、例えば、
図2において、送信部30及び受信部40として機能する。また、通信装置305は、無線LANの機能を有するインターフェイス、及び近距離無線通信機能を有するインターフェイスを含んでも良い。そして、無線LANインターフェイスは、例えば、無線LAN規格として、WiFiをサポートしても良い。近距離無線インターフェイスは、例えば、近距離無線通信規格として、Bluetooth(登録商標)をサポートしても良い。LANは、Local Area Networkの略である。
【0130】
入出力インターフェイス306は、例えば、キーボード、マウス、及びタッチパネルなどの入力装置307と接続され、接続された入力装置307から各種情報を示す信号が入力されると、バス310を介して入力された信号を制御回路301に出力する。また、入出力インターフェイス306は、制御回路301から出力された各種情報を示す信号がバス310を介して入力されると、接続された各種装置にその信号を出力する。入出力インターフェイス306は、例えば、
図2において、入力部60及び出力部70として機能する。
【0131】
表示装置308は、各種情報を表示する。表示装置308は、タッチパネルからの入力を受け付けるための情報を表示しても良い。表示装置308は、例えば、
図2において、表示部50として機能する。表示部50は、タッチパネルによる入力機能を含むものとする。
【0132】
撮影装置2は、画像を撮影する。撮影装置2は、例えば、
図1に示す破線3及び破線4の間の光景において反射される光を集光するレンズと、レンズで集光した光を電子データに変換する撮像素子と、撮像素子に撮影時のみ光があたるように撮影時の露光時間中のみ開くシャッターとを備える。また、撮影装置2は、撮像素子に代えて、レンズで集光した光で表現される画像を焼き付けるフィルムを備えても良い。そして、撮影装置2は、遠隔操作による撮像処理によりシャッターが切られたとき、画像を撮像する。撮影装置2は、例えば、
図2において、撮影部80として機能する。なお、シャッターを切るとは、撮像素子に撮影時のみ光があたるように、撮影時の露光時間中のみシャッターを開く処理を言う。
【0133】
以上のように、実施形態の撮像装置1は、電波を受信している装置の中から選択された他の装置より受信する電波の受信状態を監視し、受信状態の変化を検出したことに応じて、撮影装置2により撮影されたデータの格納を実行する。したがって、撮像装置1は、他の装置に専用のプログラムを備えることなく、簡易に遠隔操作による撮影ができる。
【0134】
実施形態の撮像装置1は、選択された装置から、電波を受信している状態から電波を受信していない状態への第1変化、または電波を受信していない状態から電波を受信している状態への第2変化との少なくとも一方の変化を検出したことに応じて、撮影装置2により撮影されたデータの格納を実行する。したがって、撮像装置1は、他の装置に専用のプログラムを備えることなく、簡易に遠隔操作による撮影ができる。
【0135】
実施形態の撮像装置1は、WiFi規格において、選択された装置から受信される電波のチャネルを特定し、特定したチャネルを含む、通常時よりも少ないチャネルの電波をスキャンすることにより、電波の受信状態の変化を監視する。これにより、撮像装置1は、電波の受信状態の変化を監視するときのスキャン周期を短縮し、電波の受信状態の変化の検出におけるリアルタイム性を向上することができる。
【0136】
実施形態の撮像装置1は、BT規格において、周波数ホッピングしながらデータの通信をすることにより、選択された装置から受信される電波の受信状態を監視するとき、ホッピングパターンの一部の周波数の電波のみを受信する。これにより、撮像装置1は、遠隔操作による撮像処理を実行しているときの電力の消費を抑制することができる。
【0137】
実施形態の撮像装置1は、BT規格において、選択された装置がスキャンするチャネルが含まれるトレインを特定し、特定したトレインを含む、通常時よりも少ないトレインの電波を用いて問い合わせ信号を送信する。これにより、撮像装置1は、電波の受信状態の変化を監視するとき、電波の受信状態の変化の検出におけるリアルタイム性を向上することができる。
【0138】
なお、本実施形態は、以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を取ることができる。