(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6493022
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】エレベータの清掃装置
(51)【国際特許分類】
B08B 5/02 20060101AFI20190325BHJP
B66B 7/12 20060101ALI20190325BHJP
B66B 7/00 20060101ALI20190325BHJP
B66B 5/00 20060101ALI20190325BHJP
B66B 11/02 20060101ALI20190325BHJP
【FI】
B08B5/02 Z
B66B7/12 Z
B66B7/00 F
B66B5/00 D
B66B11/02 V
B66B11/02 J
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-130960(P2015-130960)
(22)【出願日】2015年6月30日
(65)【公開番号】特開2017-12981(P2017-12981A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2017年7月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082175
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 守
(74)【代理人】
【識別番号】100106150
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100142642
【弁理士】
【氏名又は名称】小澤 次郎
(72)【発明者】
【氏名】安部 雅哉
【審査官】
新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2010/026626(WO,A1)
【文献】
特開2010−132446(JP,A)
【文献】
実開平01−134687(JP,U)
【文献】
実開平01−166686(JP,U)
【文献】
特開平11−079578(JP,A)
【文献】
特開2005−041650(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B 5/02
B66B 5/00
B66B 7/00
B66B 7/12
B66B 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレベータのかごに設けられ、上方に開口した吸入口体と、
前記かごの天井に設けられ、前記吸入口体に連結され、前記かごが上昇する際に前記吸入口体から吸入された空気を前記かごの天井の上面に沿って吹き出す吹出口体と、
を備え、
前記吹出口体は、前記かごの天井において透明である部分の上面の高さが透明でない部分の高さよりも低い場合に前記天井の透明でない部分に設けられ、前記吸入口体から吸入された空気を透明である部分と透明でない部分との境界に向けて吹き出すエレベータの清掃装置。
【請求項2】
エレベータのかごに設けられ、下方に開口した吸入口体と、
前記かごの天井に設けられ、前記吸入口体に連結され、前記かごが下降する際に前記吸入口体から吸入された空気を前記かごの天井の上面に沿って吹き出す吹出口体と、
を備え、
前記吹出口体は、前記かごの天井において透明である部分の上面の高さが透明でない部分の高さよりも低い場合に前記天井の透明でない部分に設けられ、前記吸入口体から吸入された空気を透明である部分と透明でない部分との境界に向けて吹き出すエレベータの清掃装置。
【請求項3】
エレベータのかごに設けられ、上方に開口した吸入口体の一方と、
前記かごに設けられ、下方に開口した吸入口体の他方と、
前記かごの天井に設けられ、前記吸入口体の一方と他方とに連結された吹出口体と、
前記かごが上昇する際に前記吸入口体の一方から吸入された空気が前記吹出口体から前記かごの天井の上面に沿って吹き出すように前記吸入口体の一方から前記吹出口体につながる風路を確保し、前記かごが下降する際に前記吸入口体の他方から吸入された空気が前記吹出口体から前記かごの天井の上面に沿って吹き出すように前記吸入口体の他方から前記吹出口体につながる風路を確保するダンパーと、
を備え、
前記吹出口体は、前記かごの天井において透明である部分の上面の高さが透明でない部分の高さよりも低い場合に前記天井の透明でない部分に設けられ、前記吸入口体から吸入された空気を透明である部分と透明でない部分との境界に向けて吹き出すエレベータの清掃装置。
【請求項4】
前記かごに設けられ、供給された電力により駆動することで前記吹出口体に風を送る送風機、
を備えた請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のエレベータの清掃装置。
【請求項5】
前記かごに設けられ、供給された電力により駆動することで前記吹出口体に向けて風を送る送風機、
を備え、
前記ダンパーは、前記送風機が前記吹出口体に向けて風を送る際に前記送風機から前記吹出口体につながる風路を確保する請求項3に記載のエレベータの清掃装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、エレベータの清掃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、エレベータの清掃装置を開示する。当該清掃装置は、エレベータのかごに設けられる。当該清掃装置は、エレベータの昇降路の内部の清掃を迅速に行う。その結果、人件費を抑えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−365777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のものにおいては、かごの天井の上面に溜まった塵埃を除去することができない。
【0005】
この発明は、上述の課題を解決するためになされた。この発明の目的は、かごの天井の上面に溜まった塵埃を除去することができるエレベータの清掃装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るエレベータの清掃装置は、エレベータのかごに設けられ、上方に開口した吸入口体と、前記かごの天井に設けられ、前記吸入口体に連結され、前記かごが上昇する際に前記吸入口体から吸入された空気を前記かごの天井の上面に沿って吹き出す吹出口体と、を備え
、前記吹出口体は、前記かごの天井において透明である部分の上面の高さが透明でない部分の高さよりも低い場合に前記天井の透明でない部分に設けられ、前記吸入口体から吸入された空気を透明である部分と透明でない部分との境界に向けて吹き出す。
【0007】
この発明に係るエレベータの清掃装置は、エレベータのかごに設けられ、下方に開口した吸入口体と、前記かごの天井に設けられ、前記吸入口体に連結され、前記かごが下降する際に前記吸入口体から吸入された空気を前記かごの天井の上面に沿って吹き出す吹出口体と、を備え
、前記吹出口体は、前記かごの天井において透明である部分の上面の高さが透明でない部分の高さよりも低い場合に前記天井の透明でない部分に設けられ、前記吸入口体から吸入された空気を透明である部分と透明でない部分との境界に向けて吹き出す。
この発明に係るエレベータの清掃装置は、エレベータのかごに設けられ、上方に開口した吸入口体の一方と、前記かごに設けられ、下方に開口した吸入口体の他方と、前記かごの天井に設けられ、前記吸入口体の一方と他方とに連結された吹出口体と、前記かごが上昇する際に前記吸入口体の一方から吸入された空気が前記吹出口体から前記かごの天井の上面に沿って吹き出すように前記吸入口体の一方から前記吹出口体につながる風路を確保し、前記かごが下降する際に前記吸入口体の他方から吸入された空気が前記吹出口体から前記かごの天井の上面に沿って吹き出すように前記吸入口体の他方から前記吹出口体につながる風路を確保するダンパーと、を備え、前記吹出口体は、前記かごの天井において透明である部分の上面の高さが透明でない部分の高さよりも低い場合に前記天井の透明でない部分に設けられ、前記吸入口体から吸入された空気を透明である部分と透明でない部分との境界に向けて吹き出す。
【発明の効果】
【0008】
これらの発明によれば、吹出口体は、吸入口体から吸入された空気をかごの天井の上面に沿って吹き出す。当該空気の流れにより、かごの天井の上面に溜まった塵埃を除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】この発明の実施の形態1におけるエレベータの清掃装置が適用されたエレベータの側面図である。
【
図2】この発明の実施の形態2におけるエレベータの清掃装置が適用されたエレベータの構成図である。
【
図3】この発明の実施の形態3におけるエレベータの清掃装置が適用されたエレベータのかごの側面図である。
【
図4】この発明の実施の形態3におけるエレベータの清掃装置が適用されたエレベータのかごの側面図である。
【
図5】この発明の実施の形態3におけるエレベータの清掃装置が適用されたエレベータのかごの側面図である。
【
図6】この発明の実施の形態4におけるエレベータの清掃装置が適用されたエレベータのかごの平面図である。
【
図7】この発明の実施の形態4におけるエレベータの清掃装置が適用されたエレベータのかごの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
この発明を実施するための形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
【0011】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1におけるエレベータの清掃装置が適用されたエレベータの側面図である。
【0012】
図1において、エレベータの昇降路1は、建築物(図示せず)の各階を貫く。エレベータの乗場2の各々は、建築物の各階に設けられる。乗場2の各々は、昇降路1に対向する。エレベータのかご3は、昇降路1の内部に設けられる。かご3は、昇降路1の内部を昇降し得るように設けられる。かご3の乗場2に対向する位置がかご3の手前側である。かご3の乗場2に対向する位置とは反対側の位置がかご3の奥側である。
【0013】
かご枠4は、無端状に形成される。かご枠4は、かご3の奥行方向においてかご3の中央を支持する。主ロープ5は、巻上機の綱車(図示せず)に巻き掛けられる。主ロープ5の一端は、かご3の幅方向においてかご枠4の上部の中央を支持する。主ロープ5の他端は、つりあい重り(図示せず)を支持する。
【0014】
かごドア6は、かご3の手前側に設けられる。かごドア6は、かご3の出入口(図示せず)を開閉し得るように設けられる。ドア機器7は、かご3の手前側においてかご3の天井の上面に設けられる。ドア機器7は、かごドア6の動作を制御し得るように設けられる。制御機器8は、かご3の天井の上面に設けられる。制御機器8は、かご3の機器(図示せず)の動作を制御し得るように設けられる。
【0015】
かご3は、清掃装置9を備える。清掃装置9は、かご3の上部の奥側に設けられる。清掃装置9は、案内体9aと吸入口体9bと吹出口体9cと送風機9dとを備える。
【0016】
案内体9aは、かご3の天井の上面に設けられる。案内体9aは、中空状に形成される。例えば、吸入口体9bは、ファンネルからなる。吸入口体9bは、中空状に形成される。吸入口体9bは、案内体9aの上部に連結する。吸入口体9bの上部は、上方に開口する。吹出口体9cは、中空状に形成される。吹出口体9cは、案内体9aの下部の手前側に連結する。吹出口体9cは、かご3の天井の上面において乗場2の側に向けて開口する。送風機9dは、案内体9aの下部の奥側に連結する。送風機9dのスイッチ(図示せず)は、かご3の内部に設けられる。
【0017】
かご3が上昇した場合、清掃装置9において、走行風が発生する。この際、空気は、吸入口体9bの上部から吸入される。その後、当該空気は、案内体9aの内部を移動する。その後、当該空気は、吹出口体9cから吹き出される。その後、当該空気は、かご3の天井の上面に沿って移動する。この際、当該空気は、かご3の天井の上面に溜まった塵埃10を吹き飛ばす。その結果、当該塵埃10は、かご3の天井の上面から除去される。
【0018】
以上で説明した実施の形態1によれば、吹出口体9cは、吸入口体9bから吸入された空気をかご3の天井の上面に沿って吹き出す。当該空気の流れにより、かご3の天井の上面に溜まった塵埃10を除去することができる。
【0019】
また、塵埃10の除去は、かご3の通常走行時に行われる。このため、作業員による清掃の頻度を少なくすることができる。
【0020】
この際、清掃装置9は、電力を必要としない。このため、電力の消費を抑制することができる。
【0021】
なお、かご3の天井の上面に溜まった塵埃10を走行風のみで除去できない場合は、かご3の内部において、送風機9dのスイッチを操作すればよい。この場合、送風機9dは、供給された電力により駆動する。その結果、送風機9dは、吹出口体9cに風を送る。当該風により、かご3の天井の上面に溜まった塵埃10を走行風のみで除去できない場合でも、当該塵埃10を除去することができる。
【0022】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2におけるエレベータの清掃装置が適用されたエレベータの構成図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付される。当該部分の説明は省略される。
【0023】
実施の形態2において、案内体9aは、かご3の奥側の壁に沿って設けられる。案内体9aは、中空状に形成される。案内体9aの長手方向は、上下方向に設定される。例えば、吸入口体9bは、ファンネルからなる。吸入口体9bは、中空状に形成される。吸入口体9bは、案内体9aの下部に連結される。案内体9aの下部は、下方に開口する。吹出口体9cは、案内体9aの上部の手前側に連結される。吹出口体9cは、中空状に形成される。吹出口体9cは、かご3の天井の上面において乗場2の側に向けて開口する。送風機9dは、案内体9aの上部の奥側に連結する。送風機9dのスイッチ(図示せず)は、かご3の内部に設けられる。
【0024】
かご3が下降した場合、清掃装置9において、走行風が発生する。この際、空気は、吸入口体9bの下部から吸入される。その後、当該空気は、案内体9aの内部を移動する。その後、当該空気は、吹出口体9cから吹き出される。その後、当該空気は、かご3の天井の上面に沿って移動する。この際、当該空気は、かご3の天井の上面に溜まった塵埃10を吹き飛ばす。その結果、当該塵埃10は、かご3の天井の上面から除去される。
【0025】
以上で説明した実施の形態2によれば、吹出口体9cは、吸入口体9bから吸入された空気をかご3の天井の上面に沿って吹き出す。当該空気の流れにより、かご3の天井の上面に溜まった塵埃10を除去することができる。
【0026】
実施の形態3.
図3から
図5はこの発明の実施の形態3におけるエレベータの清掃装置が適用されたエレベータの側面図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付される。当該部分の説明は省略される。
【0027】
実施の形態3において、清掃装置9は、案内体9aと一対の吸入口体9bと吹出口体9cと送風機9dとダンパー9eとを備える。
【0028】
案内体9aは、かご3の奥側の壁に沿って設けられる。案内体9aの上部は、かご3の天井の上面に設けられる。案内体9aは、中空状に形成される。例えば、吸入口体9bの各々は、ファンネルからなる。吸入口体9bの各々は、中空状に形成される。吸入口体9bの一方は、案内体9aの上部に連結する。吸入口体9bの一方の上部は、上方に開口する。吸入口体9bの他方は、案内体9aの下部に連結される。案内体9aの他方の下部は、下方に開口する。吹出口体9cは、中空状に形成される。吹出口体9cは、案内体9aの上部の手前側に連結する。吹出口体9cは、かご3の天井の上面において乗場2の側に向けて開口する。送風機9dは、案内体9aの上部の奥側に連結する。送風機9dのスイッチ(図示せず)は、かご3の内部に設けられる。ダンパー9eは、案内体9aの上部において吹出口体9cと送風機9dとの間に設けられる。ダンパー9eは、自動切替機能を備える。
【0029】
かご3が上昇した場合、ダンパー9eは、
図3に示すように吸入口体9bの一方から吹出口体9cにつながる風路を確保する。ダンパー9eは、吸入口体9bの他方から吹出口体9cにつながる風路を遮断する。ダンパー9eは、送風機9dから吹出口体9cにつながる風路を遮断する。その結果、吸入口体9bの一方と吹出口体9cとの間において、走行風が発生する。この際、空気は、吸入口体9bの一方の上部から吸入される。その後、当該空気は、案内体9aの内部を移動する。その後、当該空気は、吹出口体9cから吹き出される。その後、当該空気は、かご3の天井の上面に沿って移動する。この際、当該空気は、かご3の天井の上面に溜まった塵埃10を吹き飛ばす。その結果、当該塵埃10は、かご3の天井の上面から除去される。
【0030】
かご3が下降した場合、ダンパー9eは、
図4に示すように吸入口体9bの他方から吹出口体9cにつながる風路を確保する。ダンパー9eは、吸入口体9bの一方から吹出口体9cにつながる風路を遮断する。ダンパー9eは、送風機9dから吹出口体9cにつながる風路を遮断する。その結果、吸入口体9bの他方と吹出口体9cとの間において、走行風が発生する。この際、空気は、吸入口体9bの他方の下部から吸入される。その後、当該空気は、案内体9aの内部を移動する。その後、当該空気は、吹出口体9cから吹き出される。その後、当該空気は、かご3の天井の上面に沿って移動する。この際、当該空気は、かご3の天井の上面に溜まった塵埃10を吹き飛ばす。その結果、当該塵埃10は、かご3の天井の上面から除去される。
【0031】
送風機9dのスイッチが操作されると、送風機9dは、吹出口体9cに向けて風を送る。この際、ダンパー9eは、
図5に示すように送風機9dから吹出口体9cにつながる風路を確保する。その結果、当該空気は、吹出口体9cから吹き出される。その後、当該空気は、かご3の天井の上面に沿って移動する。この際、当該空気は、かご3の天井の上面に溜まった塵埃10を吹き飛ばす。その結果、当該塵埃10は、かご3の天井の上面から除去される。
【0032】
以上で説明した実施の形態3によれば、かご3が上昇した場合、吹出口体9cは、吸入口体9bの一方から吸入された空気をかご3の天井の上面に沿って吹き出す。かご3が下降した場合、吹出口体9cは、吸入口体9bの他方から吸入された空気をかご3の天井の上面に沿って吹き出す。このため、かご3の走行方向に依らず、かご3の天井の上面に溜まった塵埃10を除去することができる。
【0033】
また、かご3の天井の上面に溜まった塵埃10を走行風のみで除去できない場合は、かご3の内部において、送風機9dのスイッチを操作すればよい。この場合、ダンパー9eは、送風機9dから吹出口体9cにつながる風路を確保する。その結果、送風機9dからの風により、当該塵埃10を除去することができる。
【0034】
なお、ダンパー9eの切り替えは、制御機器8からかご位置表示器(図示せず)への方向灯信号と送風機9dのスイッチのON信号とに基づいて行えばよい。この場合、制御機器8とダンパー9eの制御装置(図示せず)の結線を行うことだけでダンパー9eを切り替えることができる。
【0035】
実施の形態4.
図6はこの発明の実施の形態4におけるエレベータの清掃装置が適用されたエレベータのかごの平面図である。
図7はこの発明の実施の形態4におけるエレベータの清掃装置が適用されたエレベータのかごの側面図である。なお、実施の形態1と同一又は相当部分には同一符号を付される。当該部分の説明は省略される。
【0036】
実施の形態4において、かご3の壁は、透明である部分と透明でない部分とを備える。かご3の奥側の壁は、全体的に透明である。かご3の一側の壁の奥側は、透明である。かご3の他側の壁の奥側は、透明である。かご3の一側の壁の手前側は、透明でない。かご3の他側の壁の手前側は、透明でない。
【0037】
実施の形態4において、かご3の天井は、透明である部分と透明でない部分とを備える。かご3の天井の奥側は、透明である。かご3の天井の手前側は、透明でない。かご3の天井において、透明である部分の上面の高さは、透明でない部分の高さよりも低い。
【0038】
制御機器8と清掃装置9とは、かご3の天井の透明でない部分に設けられる。清掃装置9は、一対の案内体9aと吸入口体9bと一対の吹出口体9cとを備える。
【0039】
案内体9aの一方の一端は、かご3の天井の中央の側に設けられる。案内体9aの一方の他端は、かご3の一側に設けられる。案内体9aの他方の一端は、かご3の天井の中央の側に設けられる。案内体9aの他方の他端は、かご3の他側に設けられる。吸入口体9bは、案内体9aの一方の一端と案内体9aの他方の一端とに連結される。吹出口体9cの一方は、案内体9aの一方の他端に連結される。吹出口体9cの他方は、案内体9aの他方の他端に連結される。
【0040】
塵埃10は、かご3の天井の透明である部分と透明でない部分との境界において透明である部分の両側に吹き溜まる。かご3が上昇した場合、清掃装置9において、走行風が発生する。この際、空気は、吸入口体9bの上部から吸入される。その後、当該空気は、一対の案内体9aにより分岐される。
【0041】
かご3の一側において、当該空気は、案内体9aの一方の内部を移動する。その後、当該空気は、吹出口体9cの一方から吹き出される。その後、当該空気は、かご3の天井において透明である部分と透明でない部分との境界に向かう。この際、当該空気は、かご3の天井の一側に吹き溜まった塵埃10を吹き飛ばす。その結果、当該塵埃10は、かご3の天井の一側から除去される。
【0042】
かご3の他側において、当該空気は、案内体9aの他方の内部を移動する。その後、当該空気は、吹出口体9cの他方から吹き出される。その後、当該空気は、かご3の天井において透明である部分と透明でない部分との境界に向かう。この際、当該空気は、かご3の天井の他側に吹き溜まった塵埃10を吹き飛ばす。その結果、当該塵埃10は、かご3の天井の他側から除去される。
【0043】
以上で説明した実施の形態4によれば、吹出口体9cは、かご3の天井の透明でない部分に設けられる。吹出口体9cは、吸入口体9bから吸入された空気記天井の透明である部分に向けて吹き出す。このため、かご3の天井の一部が透明である場合でも、清掃装置9をかご3の内部から見えない位置に配置しつつ、かご3の天井の上面に溜まった塵埃10を除去することができる。
【0044】
また、吹出口体9cは、吸入口体9bから吸入された空気を透明である部分と透明でない部分との境界に向けて吹き出す。このため、かご3の天井の上面に吹き溜まった塵芥を確実に除去することができる。
【符号の説明】
【0045】
1 昇降路、 2 乗場、 3 かご、 4 かご枠、 5 主ロープ、 6 かごドア、 7 ドア機器、 8 制御機器、 9 清掃装置、 9a 案内体、 9b 吸入口体、 9c 吹出口体、 9d 送風機、 9e ダンパー、 10 塵埃