(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
冷媒を圧縮する圧縮機(110)と、前記冷媒と液流体との間で熱交換が行われる第1熱交換器(140)と、前記冷媒と空気との間で熱交換が行われる第2熱交換器(160)と、前記圧縮機、前記第1熱交換器、及び前記第2熱交換器とを収容するケーシング(106)と、前記第2熱交換器に対する前記冷媒の供給/非供給を切り換える弁(162)と、を有する熱源ユニット(100)と、
利用側熱交換器(310)を有し、前記熱源ユニットと共に冷媒回路(50)を構成する利用ユニット(300)と、
前記圧縮機の動作及び前記弁の開閉を制御する制御部(406)と、
を備え、
前記制御部は、前記第1熱交換器を放熱器として使用する冷却運転時に、前記利用ユニットに送る前記冷媒の量を減らす必要があると判断する場合に、前記弁を開いて前記第2熱交換器に前記冷媒を供給し、前記第2熱交換器を吸熱器として機能させ、
前記圧縮機は容量可変であって、
前記制御部は、前記第1熱交換器を放熱器として使用する冷却運転時に、前記圧縮機の容量を所定容量まで低下させた後、前記利用ユニットに送る前記冷媒の量を更に減らす必要があると判断する場合に、前記弁を開いて前記第2熱交換器に前記冷媒を供給し、前記第2熱交換器を吸熱器として機能させる、
冷凍装置(10)。
前記制御部は、冷凍サイクルにおける低圧が所定の閾値以下に低下した場合、又は、冷凍サイクルにおける低圧が所定の閾値以下に低下すると判断する場合に、前記利用ユニットに送る前記冷媒の量を減らす必要があると判断する、
請求項1に記載の冷凍装置。
前記制御部は、前記ケーシング内冷却モードが実行される運転モードとして選択されている場合に、前記冷却運転時に、前記利用ユニットに送る前記冷媒の量を減らす必要があると判断する場合に、前記ケーシング内温度測定部の測定する前記ケーシング内の温度が第2所定温度より低くても、前記弁を開いて前記第2熱交換器に前記冷媒を供給し、前記第2熱交換器を吸熱器として機能させる、
請求項8に記載の冷凍装置。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る冷凍装置について説明する。なお、以下の実施形態及び変形例は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0039】
(1)全体構成
図1は、本発明に係る冷凍装置の一実施形態としての空気調和装置10の概略構成図である。
図2は、空気調和装置10の概略の冷媒回路図である。
【0040】
なお、
図2では、図面の簡略化のため、熱源ユニット100Bについてはその構成の一部のみ描画している。熱源ユニット100Bは、実際には、熱源ユニット100Aと同様の構成を有している。
【0041】
空気調和装置10は、蒸気圧縮方式の冷凍サイクル運転を行うことで、対象空間(例えばビルの室内等)を冷房/暖房する装置である。なお、本発明に係る冷凍装置は、空気調和装置に限定されるものではなく、冷蔵・冷凍庫等であってもよい。
【0042】
空気調和装置10は、主として、複数の熱源ユニット100(100A,100B)と、複数の利用ユニット300(300A,300B)と、複数の接続ユニット200(200A,200B)と、冷媒連絡管32,34,36と、接続管42,44と、を備えている(
図1参照)。接続ユニット200Aは、利用ユニット300Aへの冷媒の流れを切り換えるユニットである。接続ユニット200Bは、利用ユニット300Bへの冷媒の流れを切り換えるユニットである。冷媒連絡管32,34,36は、熱源ユニット100と接続ユニット200とを接続する冷媒配管である。冷媒連絡管32,34,36には、液冷媒連絡管32と、高低圧ガス冷媒連絡管34と、低圧ガス冷媒連絡管36とを含む。接続管42,44は、接続ユニット200と利用ユニット300とを接続する冷媒配管である。接続管42,44には、液接続管42及びガス接続管44を含む。
【0043】
なお、
図1で示した熱源ユニット100、利用ユニット300及び接続ユニット200の台数(いずれも2台)は、例示であり、本発明を限定するものではない。例えば、熱源ユニットの台数は、1台であっても、3台以上であってもよい。また、利用ユニット及び接続ユニットの台数は、1台であっても、3台以上(例えば10台以上の多数)であってもよい。また、ここでは、各利用ユニットに対応して、個別に1台の接続ユニットが設けられるが、これに限定されるものではなく、以下で説明する複数の接続ユニットが1台のユニットにまとめられていてもよい。
【0044】
本空気調和装置10では、利用ユニット300のそれぞれが、他の利用ユニット300とは独立して冷房運転又は暖房運転を行うことが可能になっている。つまり、本空気調和装置10では、一部の利用ユニット(例えば利用ユニット300A)がその利用ユニットの空調対象空間を冷却する冷房運転を行っている時に、他の利用ユニット(例えば利用ユニット300B)がその利用ユニットの空調対象空間を加熱する暖房運転を行うことが可能である。本空気調和装置10では、暖房運転を行う利用ユニット300から冷房運転を行う利用ユニット300へと冷媒を送ることで、利用ユニット300間で熱回収を行うことが可能に構成されている。空気調和装置10では、上記の熱回収も考慮した利用ユニット300全体の熱負荷に応じて、熱源ユニット100の熱負荷をバランスさせるように構成されている。
【0045】
(2)詳細構成
(2−1)熱源ユニット
熱源ユニット100Aについて、
図2〜
図4を参照しながら説明する。熱源ユニット100Bは、熱源ユニット100Aと同様の構成を有している。ここでは、説明の重複を避けるため、熱源ユニット100Bについての説明は省略する。
【0046】
なお、
図2では、図面の簡略化のため、熱源ユニット100Bについてはその構成の一部のみ描画している。熱源ユニット100Bは、実際には、熱源ユニット100Aと同様の構成を有している。
【0047】
熱源ユニット100Aは、設置場所を限定するものではないが、空気調和装置10が設置されるビルの機械室(室内)に設置されている。ただし、熱源ユニット100Aは、屋外に設置されていてもよい。
【0048】
本実施形態では、熱源ユニット100Aは、水を熱源として利用する。つまり、熱源ユニット100Aでは、冷媒を加熱又は冷却するため、冷媒と図示しない水回路を循環する水との間で熱交換が行われる。ただし、熱源ユニット100Aの熱源は、水に限定されるものではなく、他の液体状の熱媒体(例えば、ブラインや、水和物スラリのような蓄熱媒体)であってもよい。
【0049】
熱源ユニット100Aは、冷媒連絡管32,34,36、接続ユニット200、及び接続管42,44を介して利用ユニット300と接続され、利用ユニット300と共に冷媒回路50を構成している(
図2参照)。空気調和装置10の運転時に、冷媒回路50内を冷媒が循環する。
【0050】
なお、本実施形態で用いられる冷媒は、冷媒回路50内において、液体の状態で周囲から熱を吸収して気体となり、気体の状態で周囲に熱を放出して液体となる物質である。例えば、冷媒は、種類を限定するものではないが、フルオロカーボン系の冷媒である。
【0051】
熱源ユニット100Aは、
図2のように、冷媒回路50の一部を構成する熱源側冷媒回路50aを主に有している。熱源側冷媒回路50aは、圧縮機110と、主熱交換器の一例としての熱源側熱交換器140と、熱源側流量調節弁150とを含む。また、熱源側冷媒回路50aは、第1流路切換機構132と、第2流路切換機構134とを含む。また、熱源側冷媒回路50aは、油分離器122と、アキュムレータ124とを含む。また、熱源側冷媒回路50aは、レシーバ180と、ガス抜き管流量調節弁182とを含む。また、熱源側冷媒回路50aは、過冷却熱交換器170と、第2吸入戻し弁172とを含む。また、熱源側冷媒回路50aは、冷却用熱交換器160と、第1吸入戻し弁162と、キャピラリ164とを含む。また、熱源側冷媒回路50aは、バイパス弁128を含む。また、熱源側冷媒回路50aは、液側閉鎖弁22と、高低圧ガス側閉鎖弁24と、低圧ガス側閉鎖弁26とを含む。
【0052】
また、熱源ユニット100Aは、ケーシング106と、電装品箱102と、ファン166と、圧力センサP1,P2と、温度センサT1,T2,T3,T4,Taと、熱源ユニット制御部190と、を有する(
図2及び
図3参照)。ケーシング106は、圧縮機110、熱源側熱交換器140及び冷却用熱交換器160を含む熱源ユニット100Aの各種構成機器を内部に収容する筐体である。
【0053】
以下では、熱源側冷媒回路50aの各種構成と、電装品箱102と、ファン166と、圧力センサP1,P2と、温度センサT1,T2,T3,T4,Taと、熱源ユニット制御部190とについて更に説明する。
【0054】
(2−1−1)熱源側冷媒回路
(2−1−1−1)圧縮機
圧縮機110は、タイプを限定するものではないが、例えばスクロール方式やロータリ方式などの容積式の圧縮機である。圧縮機110は、図示しない圧縮機用モータを内蔵する密閉式の構造を有する。圧縮機110は、圧縮機モータをインバータ制御することで運転容量を変更可能な圧縮機である。
【0055】
圧縮機110の吸入口(図示省略)には、吸入配管110aが接続されている(
図2参照)。圧縮機110は、吸入口を介して吸入した低圧の冷媒を圧縮した後、吐出口(図示省略)から吐出する。圧縮機110の吐出口には、吐出配管110bが接続されている(
図2参照)。
【0056】
(2−1−1−2)油分離器
油分離器122は、圧縮機110が吐出するガスから潤滑油を分離する機器である。油分離器122は、吐出配管110bに設けられている。油分離器122で分離された潤滑油は、キャピラリ126を介して圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)へと戻される(
図2参照)。
【0057】
(2−1−1−3)アキュムレータ
アキュムレータ124は、吸入配管110aに設けられる(
図2参照)。アキュムレータ124は、圧縮機110に吸入される低圧の冷媒を一時的に貯留し気液分離するための容器である。アキュムレータ124の内部では、気液二相状態の冷媒がガス冷媒と液冷媒とに分離され、圧縮機110には主にガス冷媒が流入する。
【0058】
(2−1−1−4)第1流路切換機構
第1流路切換機構132は、熱源側冷媒回路50aを流れる冷媒の流れ方向を切り替える機構である。第1流路切換機構132は、例えば、
図2のように四路切換弁で構成されている。なお、第1流路切換機構132として用いられる四路切換弁では、1の冷媒流路の冷媒の流れが遮断されるように構成されており、事実上、三方弁として機能する。
【0059】
熱源側熱交換器140を、熱源側冷媒回路50aを流れる冷媒の放熱器(凝縮器)として機能させる場合(以下、「放熱運転状態」と呼ぶ場合がある)には、第1流路切換機構132は、圧縮機110の吐出側(吐出配管110b)と熱源側熱交換器140のガス側とを接続する(
図2の第1流路切換機構132の実線を参照)。一方、熱源側熱交換器140を、熱源側冷媒回路50aを流れる冷媒の吸熱器(蒸発器)として機能させる場合(以下、「吸熱運転状態」と呼ぶ場合がある)には、第1流路切換機構132は、吸入配管110aと熱源側熱交換器140のガス側とを接続する(
図2の第1流路切換機構132の破線を参照)。
【0060】
(2−1−1−5)第2流路切換機構
第2流路切換機構134は、熱源側冷媒回路50aを流れる冷媒の流れ方向を切り替える機構である。第2流路切換機構134は、例えば、
図2のように四路切換弁で構成されている。なお、第2流路切換機構134として用いられる四路切換弁では、1の冷媒流路の冷媒の流れが遮断されるように構成されており、事実上、三方弁として機能する。
【0061】
圧縮機110から吐出された高圧のガス冷媒を高低圧ガス冷媒連絡管34へと送る場合(以下、「放熱負荷運転状態」と呼ぶ場合がある)には、第2流路切換機構134は、圧縮機110の吐出側(吐出配管110b)と高低圧ガス側閉鎖弁24とを接続する(
図2の第2流路切換機構134の破線を参照)。一方、圧縮機110から吐出された高圧のガス冷媒を高低圧ガス冷媒連絡管34には送らない場合(以下、「蒸発負荷運転状態」と呼ぶ場合がある)には、第2流路切換機構134は、高低圧ガス側閉鎖弁24と圧縮機110の吸入配管110aとを接続する(
図2の第2流路切換機構134の実線を参照)。
【0062】
(2−1−1−6)熱源側熱交換器
第1熱交換器の一例としての熱源側熱交換器140では、冷媒と熱源としての液流体(本実施形態では水回路を循環する冷却水や温水)との間で熱交換が行われる。限定するものではないが、液流体の温度や流量は空気調和装置10側では制御されない。熱源側熱交換器140は、例えばプレート式熱交換器である。熱源側熱交換器140は、冷媒のガス側が第1流路切換機構132と配管を介して接続され、冷媒の液側が熱源側流量調節弁150と配管を介して接続されている(
図2参照)。
【0063】
(2−1−1−7)熱源側流量調節弁
熱源側流量調節弁150は、熱源側熱交換器140を流れる冷媒の流量の調節等を行う弁である。熱源側流量調節弁150は、熱源側熱交換器140の液側(熱源側熱交換器140と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管)に設けられる(
図2参照)。言い換えれば、熱源側流量調節弁150は、熱源側熱交換器140と利用ユニット300の利用側熱交換器310とを結ぶ配管に設けられる。熱源側流量調節弁150は、例えば開度調節が可能な電動膨張弁である。
【0064】
(2−1−1−8)レシーバ及びガス抜き管流量調節弁
レシーバ180は、熱源側熱交換器140と利用ユニット300との間を流れる冷媒を一時的に溜める容器である。レシーバ180は、熱源側熱交換器140の液側と利用ユニット300とを結ぶ配管の、熱源側流量調節弁150と液側閉鎖弁22との間に配置されている(
図2参照)。レシーバ180の上部にはレシーバガス抜き管180aが接続されている(
図2参照)。レシーバガス抜き管180aは、レシーバ180の上部と圧縮機110の吸入側とを結ぶ配管である。
【0065】
レシーバガス抜き管180aには、レシーバ180からガス抜きされる冷媒の流量調節等を行うために、ガス抜き管流量調節弁182が設けられている。ガス抜き管流量調節弁182は、例えば開度調節が可能な電動膨張弁である。
【0066】
(2−1−1−9)冷却用熱交換器及び第1吸入戻し弁
熱源側冷媒回路50aには、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管から分岐部B1において分岐し、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に接続される第1吸入戻し管160aが設けられている(
図2参照)。第1吸入戻し管160aは、熱源側熱交換器140と利用ユニット300の利用側熱交換器310とを接続する配管と、圧縮機110の吸入配管110aと、を接続する配管である。
【0067】
第1吸入戻し管160aには、第2熱交換器の一例としての冷却用熱交換器160と、第1吸入戻し弁162と、キャピラリ164と、が配置されている(
図2参照)。第1吸入戻し弁162は、弁の一例である。
【0068】
冷却用熱交換器160は、冷却用熱交換器160内を流れる冷媒と空気との間で熱交換が行われる熱交換器である。冷却用熱交換器160は、そのタイプを限定するものではないが、例えばクロスフィン式の熱交換器である。なお、冷却用熱交換器160には、後述するファン166により空気が供給されることで、冷媒と空気との熱交換が促進される。
【0069】
冷却用熱交換器160は、主に2つの機能を有する。
【0070】
第1に、冷却用熱交換器160は、熱源側熱交換器140を放熱器として使用する冷却運転時に、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断される場合に、吸熱器として機能させられる。特に、本実施形態では、熱源側熱交換器140を放熱器として使用する冷却運転時に、圧縮機110の容量を所定容量まで低下させた後、利用ユニット300に送る冷媒の量を更に減らす必要があると判断される場合に、冷却用熱交換器160が吸熱器として機能させられる。これにより、利用ユニット300において冷却能力が過剰となることを抑制し、利用ユニット300における結露や利用側熱交換器310の凍結を防止できる。
【0071】
第2に、冷却用熱交換器160は、冷媒の供給を受けて熱源ユニット100Aのケーシング106内を冷却する機能を有する。
【0072】
第1吸入戻し弁162は、冷却用熱交換器160に対する冷媒の供給/非供給を切り換える弁である。ここでは、キャピラリ164は、第1吸入戻し弁162に対し、第1吸入戻し弁162を開いた時に冷却用熱交換器160へと冷媒が流れる冷媒流れ方向F(
図2参照)における下流側に配置される。冷媒流れ方向Fは、分岐部B1から圧縮機110の吸入側(吸入配管110a側)へと向かう方向である。ただし、キャピラリ164は、第1吸入戻し弁162に対し、冷媒流れ方向Fにおける上流側に配置されてもよい。
【0073】
なお、第1吸入戻し管160aには、第1吸入戻し弁162及びキャピラリ164に代えて、開度調節が可能な電動膨張弁が設けられてもよい。
【0074】
(2−1−1−10)過冷却熱交換器及び吸入戻し流量調節弁
熱源側冷媒回路50aには、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管から分岐部B2において分岐し、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に接続される第2吸入戻し管170aが設けられている(
図2参照)。第2吸入戻し管170aには、第2吸入戻し弁172が設けられている(
図2参照)。第2吸入戻し弁172は、開度調節が可能な電動膨張弁である。
【0075】
また、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管であって、分岐部B2より液側閉鎖弁22側には、過冷却熱交換器170が設けられている。過冷却熱交換器170では、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管を流れる冷媒と、第2吸入戻し管170aを流れる冷媒との間で熱交換が行われ、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管を流れる冷媒が冷却される。過冷却熱交換器170は、例えば、二重管熱交換器である。
【0076】
(2−1−1−11)バイパス弁
バイパス弁128は、圧縮機110の吐出配管110b(ここでは吐出配管110bに設けられた油分離器122)と圧縮機110の吸入配管110aとを接続するバイパス管128aに設けられる弁である(
図2参照)。バイパス弁128は、開閉制御可能な電磁弁である。バイパス弁128が開くように制御されることで、圧縮機110が吐出した冷媒の一部が吸入配管110aへと流入する。
【0077】
バイパス弁128の開閉は、空気調和装置10の運転状況に応じて適宜制御される。例えば、圧縮機モータをインバータ制御して圧縮機110の運転容量を低減してもなお能力が過剰な場合に、バイパス弁128を開くことで、冷媒回路50における冷媒の循環量を低減できる。具体的には、例えば、バイパス弁128は、熱源側熱交換器140を放熱器として使用する冷却運転時であって、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断される場合に、開くように制御される。
【0078】
また、所定時にバイパス弁128を開くことで、圧縮機110の吸入側の過熱度を上昇させ、液圧縮を防止できる。
【0079】
(2−1−1−12)液側閉鎖弁、高低圧ガス側閉鎖弁、及び低圧ガス側閉鎖弁
液側閉鎖弁22、高低圧ガス側閉鎖弁24、及び低圧ガス側閉鎖弁26は、冷媒の充填やポンプダウン等の際に開閉される手動の弁である。
【0080】
液側閉鎖弁22は、一端が液冷媒連絡管32に接続され、他端がレシーバ180を介して熱源側流量調節弁150へと延びる冷媒配管に接続されている(
図2参照)。
【0081】
高低圧ガス側閉鎖弁24は、一端が高低圧ガス冷媒連絡管34に接続され、他端が第2流路切換機構134まで延びる冷媒配管に接続されている(
図2参照)。
【0082】
低圧ガス側閉鎖弁26は、一端が低圧ガス冷媒連絡管36に接続され、他端が吸入配管110aへと延びる冷媒配管に接続されている(
図2参照)。
【0083】
(2−1−2)電装品箱及びファン
熱源ユニット100Aのケーシング106の内部には、電装品箱102が収容されている。電装品箱102は、形状を限定するものではないが、直方体状に形成されている。電装品箱102には、例えば圧縮機110や、流路切換機構132,134や、弁150,182,172,162,128を含む、空気調和装置10の熱源ユニット100Aの各種構成の動作を制御する電気部品104が収納されている(
図3参照)。電気部品104には、圧縮機110のモータを制御するインバータ回路を形成する電気部品や、後述する熱源ユニット制御部190を構成するマイクロコンピュータやメモリ等の電気部品を含む。
【0084】
電装品箱102は、その内部に空気を取り込む図示しない下部開口部と、その内部から空気を吹き出す図示しない上部開口部とを有する。上部開口部の近傍にはファン166が設けられている(
図3参照)。また、ファン166の空気吹出し側(空気の吹出し方向の下流側)には冷却用熱交換器160が設けられている(
図3及び
図4参照)。ファン166が運転されると、下部開口部から流入した空気が、電装品箱102の内部を上方に移動し、上部開口部から電装品箱102の外部に吹き出す。電装品箱102内を空気が移動する際、電装品箱102内を移動する空気により電気部品104が冷却される。電気部品104から熱を奪い温められた空気は、電装品箱102の上部開口部からケーシング106の内部に吹き出す。本空気調和装置10では、ファン166は定速ファンであるが、ファン166は速度可変のファンであってもよい。
【0085】
なお、ケーシング106の側面下部には吸入開口(図示せず)が、ケーシング106の上部には排気開口(図示せず)が形成されており、ケーシング106内は、ケーシング106外の空気により換気される。しかし、電気部品104や圧縮機110のモータ等が発する熱に対して換気量が十分でない場合や、ケーシング106周りの温度が比較的高い場合には、ケーシング106内の温度が上昇する。
【0086】
(2−1−3)圧力センサ
熱源ユニット100Aは、冷媒の圧力を測定するための複数の圧力センサを有する。圧力センサには、高圧圧力センサP1と、低圧圧力センサP2と、を含む。
【0087】
高圧圧力センサP1は、吐出配管110bに配置される(
図2参照)。高圧圧力センサP1は、圧縮機110から吐出される冷媒の圧力を測定する。つまり、高圧圧力センサP1は、冷凍サイクルにおける高圧の圧力を測定する。
【0088】
低圧圧力センサP2は、吸入配管110aに配置される(
図2参照)。低圧圧力センサP2は、圧縮機110に吸入される冷媒の圧力を測定する。つまり、低圧圧力センサP2は、冷凍サイクルにおける低圧の圧力を測定する。
【0089】
(2−1−4)温度センサ
熱源ユニット100Aは、冷媒の温度を測定するための複数の温度センサを有する。
【0090】
冷媒の温度を測定するための温度センサには、例えば、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを接続する配管であって、第1吸入戻し管160aが分岐する分岐部B1よりもレシーバ180側に設けられる液冷媒温度センサT1を含む(
図2参照)。また、冷媒の温度を測定するための温度センサには、例えば、吸入配管110aの、アキュムレータ124よりも上流側に設けられる吸入冷媒温度センサT2を含む(
図2参照)。また、冷媒の温度を測定するための温度センサには、熱源側熱交換器140のガス側に設けられたガス側温度センサT3と、熱源側熱交換器140の液側に設けられた液側温度センサT4とを含む(
図2参照)。また、冷媒の温度を測定するための温度センサには、例えば、圧縮機110の吐出配管110bに設けられた図示されない吐出温度センサを含む。また、冷媒の温度を測定するための温度センサには、例えば、第2吸入戻し管170aの冷媒の流れ方向において過冷却熱交換器170の上流側及び下流側にそれぞれ設けられた図示されない温度センサを含む。また、冷媒の温度を測定するための温度センサには、例えば、第1吸入戻し管160aの冷媒の流れ方向において冷却用熱交換器160の下流側に設けられた温度センサを含む。
【0091】
また、熱源ユニット100Aは、ケーシング106内部の温度を測定するためのケーシング内温度センサTaを有する。ケーシング内温度センサTaは、ケーシング内温度測定部の一例である。ケーシング内温度センサTaは、設置場所を限定するものではないが、ケーシング106の天井付近に設置される(
図3参照)。
【0092】
(2−1−5)熱源ユニット制御部
熱源ユニット制御部190は、熱源ユニット100Aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有している。熱源ユニット制御部190は、圧力センサP1,P2及び温度センサT1,T2,T3,T4,Taを含む各種センサと電気的に接続されている。なお、
図2では、熱源ユニット制御部190とセンサとの接続については描画を省略している。また、熱源ユニット制御部190は、接続ユニット200A,200Bの接続ユニット制御部290及び利用ユニット300A,300Bの利用ユニット制御部390と電気的に接続され、接続ユニット制御部290及び利用ユニット制御部390との間で制御信号等のやり取りを行う。熱源ユニット制御部190、接続ユニット制御部290及び利用ユニット制御部390は、協働し、制御ユニット400として空気調和装置10を制御する。制御ユニット400による空気調和装置10の制御については後述する。
【0093】
(2−2)利用ユニット
利用ユニット300Aについて、
図2を参照しながら説明する。利用ユニット300Bは、利用ユニット300Aと同様の構成を有しているため、説明の重複を避けるために利用ユニット300Bの説明は省略する。
【0094】
利用ユニット300Aは、例えば
図1のように、ビル等の室内の天井に埋め込まれる天井埋め込み型のユニットである。ただし、利用ユニット300Aのタイプは、天井埋め込み型に限定されるものではなく、天井吊り下げ型、室内の壁面に設置される壁掛け型等であってもよい。また、利用ユニット300Aのタイプと、利用ユニット300Bのタイプとは同一でなくてもよい。
【0095】
利用ユニット300Aは、接続管42,44、接続ユニット200A、及び冷媒連絡管32、34、36を介して熱源ユニット100に接続されている。利用ユニット300Aは、熱源ユニット100と共に冷媒回路50を構成している。
【0096】
利用ユニット300Aは、冷媒回路50の一部を構成している利用側冷媒回路50bを有している。利用側冷媒回路50bは、主として、利用側流量調節弁320と、利用側熱交換器310とを有している。また、利用ユニット300Aは、温度センサT5a,T6a,Tbと、利用ユニット制御部390と、を有している。なお、
図2では、説明の都合上、利用ユニット300Bの温度センサの参照符号としてT5b,T6bという符号を用いているが、温度センサT5b,T6bと、利用ユニット300Aの温度センサT5a,T6aとは同様の構成である。
【0097】
(2−2−1)利用側冷媒回路
(2−2−1−1)利用側流量調節弁
利用側流量調節弁320は、利用側熱交換器310を流れる冷媒の流量の調節等を行う弁である。利用側流量調節弁320は、利用側熱交換器310の液側に設けられる(
図2参照)。利用側流量調節弁320は、例えば開度調節が可能な電動膨張弁である。
【0098】
(2−2−1−2)利用側熱交換器
利用側熱交換器310では、冷媒と室内空気との間で熱交換が行われる。利用側熱交換器310は、例えば、複数の伝熱管及びフィンによって構成されたフィン・アンド・チューブ型熱交換器である。なお、利用ユニット300Aは、利用ユニット300A内に室内空気を吸入して利用側熱交換器310に供給し、利用側熱交換器310で熱交換された後に室内に供給するための室内ファン(図示せず)を有している。室内ファンは、図示しない室内ファンモータによって駆動される。
【0099】
(2−2−2)温度センサ
利用ユニット300Aは、冷媒の温度を測定するための複数の温度センサを有する。冷媒の温度を測定するための温度センサには、利用側熱交換器310の液側(利用側熱交換器310を冷媒の放熱器として機能させる際の出口側)の冷媒の温度を測定する液側温度センサT5aを含む。液側温度センサT5aは、温度測定部の一例である。また、冷媒の温度を測定するための温度センサには、利用側熱交換器310のガス側(利用側熱交換器310を冷媒の放熱器として機能させる際の入口側)の冷媒の温度を測定するガス側温度センサT6aを含む。
【0100】
また、利用ユニット300Aは、利用ユニット300Aの温度調整の対象の空間(空調対象空間)の室内の温度を測定するための、空間温度測定部の一例としての空間温度センサTbを有する。
【0101】
(2−2−3)利用ユニット制御部
利用ユニット300Aの利用ユニット制御部390は、利用ユニット300Aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有している。利用ユニット300Aの利用ユニット制御部390は、温度センサT5a,T6a,Tbを含む各種センサと電気的に接続されている(
図2では、利用ユニット制御部390とセンサとの接続については描画を省略している)。また、利用ユニット300Aの利用ユニット制御部390は、熱源ユニット100Aの熱源ユニット制御部190及び接続ユニット200Aの接続ユニット制御部290と電気的に接続され、熱源ユニット制御部190と接続ユニット制御部290との間で制御信号等のやり取りを行う。熱源ユニット制御部190、接続ユニット制御部290及び利用ユニット制御部390は、協働して、制御ユニット400として空気調和装置10を制御する。制御ユニット400による空気調和装置10の制御については後述する。
【0102】
(2−3)接続ユニット
接続ユニット200Aについて、
図2を参照しながら説明する。なお、接続ユニット200Bは、接続ユニット200Aと同様の構成を有しているため、説明の重複を避けるために接続ユニット200Bの説明は省略する。
【0103】
接続ユニット200Aは、利用ユニット300Aと共に設置されている。例えば、接続ユニット200Aは、室内の天井裏の、利用ユニット300Aの近傍に設置されている。
【0104】
接続ユニット200Aは、冷媒連絡管32,34,36を介して熱源ユニット100(100A,100B)と接続されている。また、接続ユニット200Aは、接続管42,44を介して利用ユニット300Aと接続されている。接続ユニット200Aは、冷媒回路50の一部を構成している。接続ユニット200Aは、熱源ユニット100と利用ユニット300Aとの間に配設され、熱源ユニット100及び利用ユニット300Aへ流入する冷媒の流れを切り換える。
【0105】
接続ユニット200Aは、冷媒回路50の一部を構成している接続側冷媒回路50cを有している。接続側冷媒回路50cは、主として、液冷媒配管250と、ガス冷媒配管260と、を有している。また、接続ユニット200Aは、接続ユニット制御部290と、を有している。
【0106】
(2−3−1)接続側冷媒回路
(2−3−1−1)液冷媒配管
液冷媒配管250は、主液冷媒配管252と、分岐液冷媒配管254と、主に含む。
【0107】
主液冷媒配管252は、液冷媒連絡管32と、液接続管42とを接続している。分岐液冷媒配管254は、主液冷媒配管252と、後述するガス冷媒配管260の低圧ガス冷媒配管264とを接続している。分岐液冷媒配管254には、分岐配管調節弁220が設けられている。分岐配管調節弁220は、例えば開度調節が可能な電動膨張弁である。また、主液冷媒配管252の、分岐液冷媒配管254が分岐する部分より液接続管42側には、過冷却熱交換器210が設けられている。利用ユニット300Aの利用側熱交換器310を液側からガス側に冷媒が流れる時に分岐配管調節弁220が開かれることで、過冷却熱交換器210では、主液冷媒配管252を流れる冷媒と、分岐液冷媒配管254を主液冷媒配管252側から低圧ガス冷媒配管264へと流れる冷媒との間で熱交換が行われ、主液冷媒配管252を流れる冷媒が冷却される。過冷却熱交換器210は、例えば、二重管熱交換器である。
【0108】
(2−3−1−2)ガス冷媒配管
ガス冷媒配管260は、高低圧ガス冷媒配管262と、低圧ガス冷媒配管264と、合流ガス冷媒配管266と、を有している。高低圧ガス冷媒配管262は、一端が高低圧ガス冷媒連絡管34に、他端が合流ガス冷媒配管266に接続される。低圧ガス冷媒配管264は、一端が低圧ガス冷媒連絡管36に、他端が合流ガス冷媒配管266に接続される。合流ガス冷媒配管266の一端は、高低圧ガス冷媒配管262及び低圧ガス冷媒配管264と接続され、合流ガス冷媒配管266の他端は、ガス接続管44と接続される。高低圧ガス冷媒配管262には、高低圧側弁230が設けられている。低圧ガス冷媒配管264には、低圧側弁240が設けられている。高低圧側弁230及び低圧側弁240は、例えば電動弁である。
【0109】
(2−3−2)接続ユニット制御部
接続ユニット制御部290は、接続ユニット200Aの制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリを有している。接続ユニット制御部290は、熱源ユニット100Aの熱源ユニット制御部190及び利用ユニット300Aの利用ユニット制御部390と電気的に接続され、熱源ユニット制御部190と利用ユニット制御部390との間で制御信号等のやり取りを行う。熱源ユニット制御部190、接続ユニット制御部290及び利用ユニット制御部390は、協働して、制御ユニット400として空気調和装置10を制御する。制御ユニット400による空気調和装置10の制御については後述する。
【0110】
(2−3−3)接続ユニットによる冷媒の流路の切り換え
接続ユニット200Aは、利用ユニット300Aが冷房運転を行う際には、低圧側弁240を開けた状態にして、液冷媒連絡管32から主液冷媒配管252に流入する冷媒を、液接続管42を介して、利用ユニット300Aの利用側冷媒回路50bの利用側流量調節弁320を通じて利用側熱交換器310に送る。また、接続ユニット200Aは、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310において室内空気と熱交換して蒸発し、ガス接続管44へと流入した冷媒を、合流ガス冷媒配管266及び低圧ガス冷媒配管264を通じて、低圧ガス冷媒連絡管36へと送る。
【0111】
また、接続ユニット200Aは、利用ユニット300Aが暖房運転を行う際には、低圧側弁240を閉じ、かつ、高低圧側弁230を開けた状態にして、高低圧ガス冷媒連絡管34を通じて高低圧ガス冷媒配管262に流入する冷媒を、合流ガス冷媒配管266及びガス接続管44を介して、利用ユニット300Aの利用側冷媒回路50bの利用側熱交換器310に送る。また、接続ユニット200Aは、利用側熱交換器310において室内空気と熱交換して放熱し、利用側流量調節弁320を通過して液接続管42へと流入した冷媒を、主液冷媒配管252を通じて、液冷媒連絡管32へと送る。
【0112】
(2−4)制御ユニット
制御ユニット400は、空気調和装置10を制御する機能部である。ここでは、制御ユニット400は、熱源ユニット100の熱源ユニット制御部190、接続ユニット200の接続ユニット制御部290、及び利用ユニット300の利用ユニット制御部390が、協働して制御ユニット400として機能する。ただし、これに限定されるものではなく、例えば、制御ユニット400は、熱源ユニット100、接続ユニット200及び利用ユニット300から独立した制御装置であってもよい。
【0113】
制御ユニット400は、制御ユニット400の記憶部410に記憶されたプログラムを、制御ユニット400のマイクロコンピュータが実行することで、空気調和装置10の動作を制御する。なお、ここでは、熱源ユニット制御部190、接続ユニット制御部290、及び利用ユニット制御部390のメモリを合わせて制御ユニット400の記憶部410と呼び、熱源ユニット制御部190、接続ユニット制御部290、及び利用ユニット制御部390のマイクロコンピュータを合わせて制御ユニット400のマイクロコンピュータと呼ぶ。
【0114】
制御ユニット400は、空気調和装置10の各種センサの計測値や、図示しない操作部(例えば、リモコン)に入力されるユーザの指令や設定に基づいて、適切な運転条件が実現されるように、熱源ユニット100、接続ユニット200及び利用ユニット300の各種構成機器の動作を制御する。制御ユニット400の動作の制御対象の機器には、熱源ユニット100の圧縮機110、熱源側流量調節弁150、第1流路切換機構132、第2流路切換機構134、ガス抜き管流量調節弁182、第1吸入戻し弁162、第2吸入戻し弁172、バイパス弁128、及びファン166を含む。また、制御ユニット400の動作の制御対象の機器には、利用ユニット300の利用側流量調節弁320及び室内ファンを含む。また、制御ユニット400の動作の制御対象の機器には、接続ユニット200の分岐配管調節弁220、高低圧側弁230、及び低圧側弁240を含む。
【0115】
空気調和装置10の冷房運転時(利用ユニット300A,300Bの両方が冷房運転を行う時)、暖房運転時(利用ユニット300A,300Bの両方が暖房運転を行う時)、及び冷暖房同時運転時(一方の利用ユニット300Aが冷房運転を,他方の利用ユニット300Bが暖房運転を行う時)の、制御ユニット400による空気調和装置10の各種構成機器の制御の概要については、後ほど説明する。
【0116】
ここでは、制御ユニット400による、ケーシング106内の冷却制御(ケーシング内の冷却運転)と、利用ユニット300の結露/凍結防止制御に関し、更に説明する。
【0117】
制御ユニット400のマイクロコンピュータは、ケーシング106内の冷却制御及び利用ユニット300の結露/凍結防止制御に関わる機能部として、
図5のように第1導出部402、第2導出部404及び制御部406を有する。
【0118】
(2−4−1)第1導出部
第1導出部402は、第1吸入戻し弁162を開いた時に冷却用熱交換器160へと冷媒が流れる冷媒流れ方向F(
図2参照)における、第1吸入戻し弁162より上流側の第1圧力Pr1を導出する。冷媒流れ方向Fは、第1吸入戻し管160aに沿う、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管の分岐部B1から、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)へと向かう向きである。第1導出部402は、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管の分岐部B1周辺の冷媒の圧力を導出する。
【0119】
具体的には、第1導出部402は、制御ユニット400の記憶部410に記憶されている、冷媒の温度と圧力との関係に関する情報(例えば、冷媒の飽和温度と圧力との対応表)と、冷媒配管の分岐部B1近傍に設けられた液冷媒温度センサT1の測定温度とに基づいて、第1圧力Pr1を算出する。
【0120】
なお、ここでは、第1導出部402は、液冷媒温度センサT1の測定温度に基づいて第1圧力Pr1を算出するが、第1圧力Pr1の導出方法はこれに限定されるものではない。例えば、熱源側熱交換器140を放熱器として機能するように第1流路切換機構132が吐出配管110bと熱源側熱交換器140のガス側とを接続している場合には、第1導出部402は、圧力センサP1の測定する圧力から、熱源側流量調節弁150の現在の開度等から求められる圧力センサP1と分岐部B1との間の圧力損失を差し引くことで、第1圧力Pr1を算出してもよい。また、冷媒配管の分岐部B1近傍に圧力センサを設け、第1導出部402は、圧力センサの測定値から直接的に第1圧力Pr1を導出してもよい。
【0121】
(2−4−2)第2導出部
第2導出部404は、第1吸入戻し弁162を開いた時に冷却用熱交換器160へと冷媒が流れる冷媒流れ方向F(
図2参照)における、冷却用熱交換器160より下流側の第2圧力Pr2を導出する。つまり、第2導出部404は、吸入配管110aの冷媒の圧力を導出する。
【0122】
具体的には、第2導出部404は、圧力センサP2が測定する圧縮機110の吸入圧力を、第2圧力Pr2として導出する。ただし、第2導出部404による第2圧力Pr2の導出方法は例示であって、例えば冷媒の温度等に基づいて第2圧力Pr2は導出されてもよい。
【0123】
(2−4−3)制御部
制御部406は、圧縮機110の動作、第1吸入戻し弁162の動作(開閉)、及びバイパス弁128の動作(開閉)を制御する。
【0124】
制御部406が、利用ユニット300の結露/凍結防止制御を実施すると、結果としてケーシング106内の空気が冷却される。しかし、ケーシング106内の冷却制御と、利用ユニット300の結露/凍結防止制御とは、本来、別制御であるため、ここでは両者を分けて以下に説明する。
【0125】
(2−4−3−1)ケーシング内の冷却制御
制御部406は、運転モードとして、ケーシング内冷却モードを有する。ケーシング内冷却モードは、ケーシング106内の冷却を主目的とする運転モードである。ケーシング内冷却モード実行時には、制御部406は、ケーシング106内の冷却制御を実行する。制御部406は、ケーシング内冷却モードを実行時に、原則としてケーシング内温度センサTaの測定するケーシング106内の温度が第2所定温度の一例である設定温度C2より高い場合に、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。
【0126】
なお、ケーシング内冷却モードは、選択的に実行可能な(実行/非実行を選択可能な)運転モードであることが好ましい。例えば、ケーシング106の設置条件等から判断して、ケーシング106内の温度が過度に上昇することが通常考えられない場合には、ユーザ等の選択により、制御部406がケーシング内冷却モードの非実行を選択できるように構成されることが好ましい。
【0127】
制御部406は、ケーシング内冷却モードの実行時に、以下のようなケーシング106内の冷却制御を実行する。
【0128】
制御部406は、基本的には、ケーシング内温度センサTaの測定する温度に応じて、第1吸入戻し弁162の開閉を制御する。具体的には、制御部406は、ケーシング内温度センサTaの測定する温度が所定の設定温度C2を超過する場合、ケーシング106内部を冷却するために第1吸入戻し弁162を開く。第1吸入戻し弁162が開けられると、レシーバ180と液側閉鎖弁22とを結ぶ配管から冷却用熱交換器160へと液冷媒が流入する。冷却用熱交換器160へと流入した液冷媒は、ケーシング106内部の空気と熱交換して空気を冷やして蒸発する。
【0129】
ただし、制御部406は、第1吸入戻し弁162を実際に開き、冷却用熱交換器160に冷媒を供給する前に、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態になるか否かを判断し、判断結果に基づいて第1吸入戻し弁162を開くか否かを決定する。特に、ここでは、制御部406は、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160に供給された液冷媒が全て蒸発するかを判断し、判断結果に基づいて第1吸入戻し弁162を開くか否かを決定する。言い換えれば、制御部406は、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から流出した直後の冷媒が全て気体になるか否かを判断し、判断結果に基づいて第1吸入戻し弁162を開くか否かを決定する。
【0130】
制御部406は、第1導出部402の導出した第1圧力Pr1と第2導出部404の導出した第2圧力Pr2と圧力差ΔPに基づき、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態になるか否かを判断する。また、制御部406は、ケーシング内温度センサTaの測定する温度に基づき、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態になるか否かを判断する。具体的には、制御部406は、以下の様にして、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から流出した直後の冷媒が全て気体になるか否かを判断する。
【0131】
制御部406は、第1吸入戻し弁162を開き、冷却用熱交換器160に冷媒を供給する前に、第1導出部402の導出した現在の第1圧力Pr1と、第2導出部404の導出した現在の第2圧力Pr2との圧力差ΔP(=Pr1−Pr2)を算出する。そして、制御部406は、圧力差ΔPと、制御ユニット400の記憶部410に記憶された圧力差と液冷媒の流量との関係に関する情報に基づいて、第1吸入戻し弁162を開いた場合に、冷却用熱交換器160に供給されると予想される冷媒の流量を算出する。なお、制御ユニット400の記憶部410に記憶された圧力差と液冷媒の流量との関係に関する情報は、例えば、予め導出されている圧力差と流量との関係を示した表や、圧力差と流量との関係式等である。
【0132】
また、制御部406は、第1吸入戻し弁162を開き、冷却用熱交換器160に冷媒を供給する前に、ケーシング内温度センサTaが測定したケーシング106内の温度に基づき、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160で蒸発可能な液冷媒の量を算出する。より具体的には、制御部406は、ケーシング内温度センサTaが測定したケーシング106内の温度と、冷凍サイクルの蒸発温度とに基づき、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160で蒸発可能な液冷媒の流量を算出する。制御部406は、例えば、制御ユニット400の記憶部410に記憶されている、
図6のような、冷凍サイクルの蒸発温度別の、冷却用熱交換器160で蒸発可能な冷媒量とケーシング106内の空気温度との関係を利用して、冷凍サイクルの蒸発温度と、ケーシング内温度センサTaが測定したケーシング106内の温度とから、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160で蒸発可能な液冷媒の量を算出する。なお、制御部406は、冷凍サイクルの蒸発温度を、例えば、圧力センサP2が測定する第2圧力Pr2と、制御ユニット400の記憶部410に記憶されている冷媒の温度と圧力との関係に関する情報(例えば、冷媒の飽和温度と圧力との対応表)とから算出する。また、
図6は、冷凍サイクルの蒸発温度別の、冷却用熱交換器160で蒸発可能な冷媒量とケーシング106内の空気温度との関係を概念的に表したものであって、実際に制御ユニット400の記憶部410に記憶されている情報は、表や、数式の形式であってもよい。
【0133】
そして、制御部406は、第1吸入戻し弁162を開いた場合に冷却用熱交換器160で蒸発可能な液冷媒の量(量A1と呼ぶ)と、第1吸入戻し弁162を開いた場合に冷却用熱交換器160に供給されると予想される液冷媒の量(量A2と呼ぶ)と、を比較する。制御部406は、量A2≦量A1の場合に、冷却用熱交換器160に冷媒を供給すると冷却用熱交換器160から流出した直後の冷媒が全て気体になると判断する。そして、制御部406は、第1吸入戻し弁162を開くことを決定する。一方、制御部406は、量A2>量A1の場合に、冷却用熱交換器160に冷媒を供給すると冷却用熱交換器160から流出した直後の冷媒の一部は液体であると判断する。そして、制御部406は、第1吸入戻し弁162を開かない(閉じたままで維持する)ことを決定する。
【0134】
(2−4−3−2)利用ユニットの結露/凍結防止制御
制御部406は、熱源側熱交換器140を放熱器(凝縮器)として使用する冷却運転時に、利用ユニット300へと流れる冷媒の温度が低下し、利用ユニット300で結露が発生したり、利用ユニット300の利用側熱交換器310の表面で結露した水が凍結したりすることを防止するため、利用ユニットの結露/凍結防止制御を行う。
【0135】
冷却運転時に、例えば複数存在する冷房運転中の利用ユニット300の一部(特には大半)が運転を停止したり、一部の(特には大半の)冷房運転中の利用ユニット300の空調対象空間の温度が目標温度に近づいたりすると、利用ユニット300の冷房負荷が低下する。利用ユニット300の冷房負荷が低下すると、利用ユニット300に送られる冷媒量は少なくてよくなる。もし、利用ユニット300に過剰に冷媒が送られれば、利用ユニット300に流入する冷媒の温度が低下し、利用ユニット300の配管や利用側熱交換器310等で結露したり、利用側熱交換器310の表面で結露した水が凍結したりするおそれがある。
【0136】
そこで、制御部406は、熱源側熱交換器140を放熱器(凝縮器)として使用する冷却運転時に、圧縮機110の容量(回転数)を、利用ユニット300の冷房負荷に合わせて低下させる。制御部406は、利用ユニット300の冷房負荷に応じて、圧縮機110の容量を所定容量までは低下させる。ここでは、所定容量は、最低容量(圧縮機110が運転可能な最低容量)である。ただし、これに限定されるものではなく、所定容量は、圧縮機110の運転効率が比較的良い運転範囲における最小の容量等であってもよい。また、所定容量は、所定の閾値よりも小さい容量を意味するものであってもよい。なお、制御部406は、圧縮機110の容量と共に、流量調節弁150,320の開度を制御してもよい。
【0137】
さらに、制御部406は、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断する場合に、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。特に、本実施形態では、制御部406は、圧縮機110の容量を所定容量まで低下させた後、利用ユニット300に送る冷媒の量を更に減らす必要があると判断する場合に、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。また、制御部406は、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断する場合に、バイパス弁128を開くように制御する。特に、本実施形態では、制御部406は、圧縮機110の容量を所定容量まで低下させた後、利用ユニット300に送る冷媒の量を更に減らす必要があると判断する場合に、バイパス弁128を開くように制御する。
【0138】
利用ユニット300の結露/凍結防止制御の処理の流れについては、後ほどフローチャートを参照しながら詳しく説明する。
【0139】
なお、制御部406は、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があるかを、例えば、冷凍サイクルにおける低圧(低圧圧力センサP2が測定する圧力)が、所定の閾値以下に低下したかに基づいて判断する。また、制御部406は、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があるかを、例えば、冷凍サイクルにおける低圧が所定の閾値以下に低下すると判断されるか(低圧圧力センサP2が測定する圧力が低下傾向にあるか)に基づいて判断してもよい。
【0140】
また、制御部406は、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があるかを、冷凍サイクルにおける低圧の値に代えて、又は、冷凍サイクルにおける低圧の値に加えて、冷房運転中の利用ユニット300の状態に基づいて判断してもよい。
【0141】
例えば、制御部406は、利用側熱交換器310を流れる冷媒の温度を測定する液側温度センサT5a,T5bの測定する温度に基づいて、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があるか否かを判断してもよい。具体的には、制御部406は、例えば、冷房運転中の利用ユニット300の液側温度センサT5a,T5bの測定する温度が、利用ユニット300において結露を引き起こす所定の温度を下回る場合に、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断してもよい。
【0142】
また、例えば、制御部406は、冷房運転中の利用ユニット300の空間温度センサTbの測定する温度に基づいて、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があるか否かを判断してもよい。具体的には、制御部406は、例えば、冷房運転中の利用ユニット300の空間温度センサTbの測定する温度と、記憶部410に記憶されているその利用ユニット300が温度調整の対象とする空間の目標温度(ユーザの設定した設定温度)とに基づいて、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があるか否かを判断してもよい。例えば、制御部406は、空間温度センサTbの測定する温度が、目標温度に近づいた場合(例えば、空間温度センサTbの測定する温度と目標温度との差が所定値より小さくなった場合)に、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断してもよい。
【0143】
(3)空気調和装置の運転
利用ユニット300A及び利用ユニット300Bが共に冷房運転を行う場合、利用ユニット300A及び利用ユニット300Bが共に暖房運転を行う場合、利用ユニット300Aが冷房運転を利用ユニット300Bが暖房運転を行う場合の、通常の空気調和装置10の運転について以下に説明する。なお、ここでは、熱源ユニット100のうち、熱源ユニット100Aだけが運転される場合を例に説明を行う。
【0144】
なお、ここで説明する空気調和装置10の動作は例示であって、利用ユニット300A,300Bが冷房/暖房という所望の機能を発揮可能な範囲で適宜変更されてもよい。
【0145】
(3−1)運転される利用ユニットが全て冷房運転を行う場合
利用ユニット300A及び利用ユニット300Bが共に冷房運転を行う場合、つまり、利用ユニット300A及び利用ユニット300Bの利用側熱交換器310が冷媒の吸熱器(蒸発器)として機能し、熱源側熱交換器140が冷媒の放熱器(凝縮器)として機能する場合について説明する。
【0146】
この時、制御ユニット400は、第1流路切換機構132を放熱運転状態(
図2の第1流路切換機構132の実線で示された状態)に切り換えることで、熱源側熱交換器140を冷媒の放熱器として機能させる。また、制御ユニット400は、第2流路切換機構134を蒸発負荷運転状態(
図2の第2流路切換機構134の実線で示された状態)に切り換えている。また、制御ユニット400は、熱源側流量調節弁150及び第2吸入戻し弁172を適宜開度調節する。また、制御ユニット400は、ガス抜き管流量調節弁182を全閉状態に制御する。また、制御ユニット400は、接続ユニット200A,200Bにおいて、分岐配管調節弁220を閉状態にすると共に、高低圧側弁230及び低圧側弁240を開状態にし、利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310を冷媒の蒸発器として機能させる。制御ユニット400が高低圧側弁230及び低圧側弁240を開状態にすることで、利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310と熱源ユニット100Aの圧縮機110の吸入側とが高低圧ガス冷媒連絡管34及び低圧ガス冷媒連絡管36を介して接続された状態になる。また、制御ユニット400は、利用ユニット300A,300Bの利用側流量調節弁320のそれぞれを適宜開度調節する。
【0147】
上記のように制御ユニット400が空気調和装置10の各部を動作させることによって、冷媒回路50内には、
図7Aに矢印で示しているように冷媒が循環する。
【0148】
つまり、圧縮機110で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、第1流路切換機構132を通じて、熱源側熱交換器140に送られる。熱源側熱交換器140に送られた高圧のガス冷媒は、熱源側熱交換器140において熱源としての水と熱交換を行うことによって放熱し、凝縮する。そして、熱源側熱交換器140において放熱した冷媒は、熱源側流量調節弁150において流量調節された後、レシーバ180に送られる。レシーバ180に送られた冷媒は、レシーバ180内に一時的に溜められた後に流出し、その一部は分岐部B2から第2吸入戻し管170aに流れ、残りは液冷媒連絡管32に向かって流れる。レシーバ180から液冷媒連絡管32へと流れる冷媒は、過冷却熱交換器170で第2吸入戻し管170aを圧縮機110の吸入配管110aに向かって流れる冷媒と熱交換して冷却された後に、液側閉鎖弁22を通って液冷媒連絡管32へと流入する。液冷媒連絡管32に送られた冷媒は、2方に分かれて、各接続ユニット200A,200Bの主液冷媒配管252に送られる。接続ユニット200A,200Bの主液冷媒配管252に送られた冷媒は、それぞれ、液接続管42を通って、利用ユニット300A,300Bの利用側流量調節弁320に送られる。利用側流量調節弁320に送られた冷媒は、利用側流量調節弁320において流量調節された後、利用側熱交換器310において、図示しない室内ファンによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給される。利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310から流出する低圧のガス冷媒は、それぞれ、接続ユニット200A,200Bの合流ガス冷媒配管266に送られる。合流ガス冷媒配管266に送られた低圧のガス冷媒は、高低圧ガス冷媒配管262を通じて高低圧ガス冷媒連絡管34に、低圧ガス冷媒配管264を通じて低圧ガス冷媒連絡管36に送られる。そして、高低圧ガス冷媒連絡管34に送られた低圧のガス冷媒は、高低圧ガス側閉鎖弁24及び第2流路切換機構134を通じて圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に戻される。低圧ガス冷媒連絡管36に送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス側閉鎖弁26を通じて圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に戻される。
【0149】
(3−2)運転される利用ユニットが全て暖房運転を行う場合
利用ユニット300A及び利用ユニット300Bが共に暖房運転を行う場合、つまり、利用ユニット300A及び利用ユニット300Bの利用側熱交換器310が冷媒の放熱器(凝縮器)として機能し、熱源側熱交換器140が冷媒の吸熱器(蒸発器)として機能する場合について説明する。
【0150】
この時、制御ユニット400は、第1流路切換機構132を蒸発運転状態(
図2の第1流路切換機構132の破線で示された状態)に切り換えることで、熱源側熱交換器140を冷媒の吸熱器(蒸発器)として機能させる。また、制御ユニット400は、第2流路切換機構134を放熱負荷運転状態(
図2の第2流路切換機構134の破線で示された状態)に切り換えている。また、制御ユニット400は、熱源側流量調節弁150を適宜開度調節する。また、制御ユニット400は、接続ユニット200A,200Bにおいて、分岐配管調節弁220及び低圧側弁240を閉状態にし、高低圧側弁230を開状態にし、利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310を冷媒の放熱器(凝縮器)として機能させる。制御ユニット400が高低圧側弁230を開状態にすることで、圧縮機110の吐出側と利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310とが高低圧ガス冷媒連絡管34を介して接続された状態となる。また、制御ユニット400は、利用ユニット300A,300Bの利用側流量調節弁320のそれぞれを適宜開度調節する。
【0151】
上記のように制御ユニット400が空気調和装置10の各部を動作させることによって、冷媒回路50内には、
図7Bに矢印で示しているように冷媒が循環する。
【0152】
つまり、圧縮機110で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、第2流路切換機構134及び高低圧ガス側閉鎖弁24を通じて、高低圧ガス冷媒連絡管34に送られる。高低圧ガス冷媒連絡管34に送られた高圧のガス冷媒は、分岐して各接続ユニット200A,200Bの高低圧ガス冷媒配管262に流入する。高低圧ガス冷媒配管262に流入した高圧のガス冷媒は、高低圧側弁230、合流ガス冷媒配管266及びガス接続管44を通じて、利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310に送られる。利用側熱交換器310に送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器310において、室内ファンによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱し、凝縮する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給される。利用ユニット300A,300Bの利用側熱交換器310において放熱した冷媒は、利用ユニット300A,300Bの利用側流量調節弁320において流量調節された後、液接続管42を通じて、接続ユニット200A,200Bの主液冷媒配管252に送られる。主液冷媒配管252に送られた冷媒は、液冷媒連絡管32に送られ、液側閉鎖弁22を通じて、レシーバ180に送られる。レシーバ180に送られた冷媒は、レシーバ180内に一時的に溜められた後に流出し、熱源側流量調節弁150に送られる。そして、熱源側流量調節弁150に送られた冷媒は、熱源側熱交換器140において、熱源としての水と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒になり、第1流路切換機構132に送られる。そして、第1流路切換機構132に送られた低圧のガス冷媒は、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に戻される。
【0153】
(3−3)冷房/暖房同時運転が行われる場合
(a)蒸発負荷が主体の場合
冷暖同時運転の運転であって、かつ、利用ユニット300の蒸発負荷の方が多い場合について、空気調和装置10の運転を説明する。利用ユニット300の蒸発負荷の方が多い場合とは、例えば、多数ある利用ユニットの大部分が冷房運転を行い、少数が暖房運転を行っているような場合に発生する。ここでは、利用ユニット300が2台しかなく、その利用側熱交換器310が冷媒の蒸発器として機能する利用ユニット300Aの冷房負荷が、その利用側熱交換器310が冷媒の放熱器として機能する利用ユニット300Bの暖房負荷よりも大きい場合を例にして以下の説明を行う。
【0154】
この時、制御ユニット400は、第1流路切換機構132を放熱運転状態(
図2の第1流路切換機構132の実線で示された状態)に切り換えることによって、熱源側熱交換器140を冷媒の放熱器として機能させる。また、制御ユニット400は、第2流路切換機構134を放熱負荷運転状態(
図2の第2流路切換機構134の破線で示された状態)に切り換えている。また、制御ユニット400は、熱源側流量調節弁150及び第2吸入戻し弁172を適宜開度調節する。また、制御ユニット400は、ガス抜き管流量調節弁182を全閉状態に制御する。また、制御ユニット400は、接続ユニット200Aにおいて、分岐配管調節弁220及び高低圧側弁230を閉状態にすると共に、低圧側弁240を開状態にし、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310を冷媒の蒸発器として機能させる。また、制御ユニット400は、接続ユニット200Bにおいて、分岐配管調節弁220及び低圧側弁240を閉状態にすると共に、高低圧側弁230を開状態にし、利用ユニット300Bの利用側熱交換器310を冷媒の放熱器として機能させる。上記のように接続ユニット200Aの弁が制御されることで、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310と熱源ユニット100Aの圧縮機110の吸入側とが低圧ガス冷媒連絡管36を介して接続された状態になる。また、上記のように接続ユニット200Bの弁が制御されることで、熱源ユニット100Aの圧縮機110の吐出側と利用ユニット300Bの利用側熱交換器310とが高低圧ガス冷媒連絡管34を介して接続された状態になる。また、制御ユニット400は、利用ユニット300A,300Bの利用側流量調節弁320のそれぞれを適宜開度調節する。
【0155】
上記のように制御ユニット400が空気調和装置10の各部を動作させることによって、冷媒回路50内には、
図7Cに矢印で示しているように冷媒が循環する。
【0156】
つまり、圧縮機110で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、その一部が、第2流路切換機構134及び高低圧ガス側閉鎖弁24を通じて高低圧ガス冷媒連絡管34に送られ、残りが、第1流路切換機構132を通じて熱源側熱交換器140に送られる。
【0157】
高低圧ガス冷媒連絡管34に送られた高圧のガス冷媒は、接続ユニット200Bの高低圧ガス冷媒配管262に送られる。高低圧ガス冷媒配管262に送られた高圧のガス冷媒は、高低圧側弁230及び合流ガス冷媒配管266を通じて、利用ユニット300Bの利用側熱交換器310に送られる。利用ユニット300Bの利用側熱交換器310に送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器310において、室内ファンによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱し、凝縮する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給される。利用ユニット300Bの利用側熱交換器310において放熱した冷媒は、利用ユニット300Bの利用側流量調節弁320において流量調節された後、接続ユニット200Bの主液冷媒配管252に送られる。接続ユニット200Bの主液冷媒配管252に送られた冷媒は、液冷媒連絡管32に送られる。
【0158】
また、熱源側熱交換器140に送られた高圧のガス冷媒は、熱源側熱交換器140において、熱源としての水と熱交換を行うことによって放熱し、凝縮する。そして、熱源側熱交換器140において放熱した冷媒は、熱源側流量調節弁150において流量調節された後、レシーバ180に送られる。レシーバ180に送られた冷媒は、レシーバ180内に一時的に溜められた後に流出し、その一部は分岐部B2から第2吸入戻し管170aに流れ、残りは液冷媒連絡管32に向かって流れる。レシーバ180から液冷媒連絡管32へと流れる冷媒は、過冷却熱交換器170で第2吸入戻し管170aを圧縮機110の吸入配管110aに向かって流れる冷媒と熱交換して冷却された後に、液側閉鎖弁22を通って液冷媒連絡管32へと流入する。液側閉鎖弁22を通って液冷媒連絡管32へと流入する冷媒は、接続ユニット200Bの主液冷媒配管252から流入する冷媒と合流する。
【0159】
液冷媒連絡管32の冷媒は、接続ユニット200Aの主液冷媒配管252に送られる。接続ユニット200Aの主液冷媒配管252に送られた冷媒は、利用ユニット300Aの利用側流量調節弁320に送られる。利用ユニット300Aの利用側流量調節弁320に送られた冷媒は、利用側流量調節弁320において流量調節された後、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310において、室内ファンによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給される。利用ユニット300Aの利用側熱交換器310から流出する低圧のガス冷媒は、接続ユニット200Aの合流ガス冷媒配管266に送られる。接続ユニット200Aの合流ガス冷媒配管266に送られた低圧のガス冷媒は、接続ユニット200Aの低圧ガス冷媒配管264を通じて低圧ガス冷媒連絡管36に送られる。低圧ガス冷媒連絡管36に送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス側閉鎖弁26を通じて、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に戻される。
【0160】
(b)放熱負荷が主体の場合
冷暖同時運転の運転であって、かつ、利用ユニット300の放熱負荷の方が多い場合について、空気調和装置10の運転を説明する。利用ユニット300の放熱負荷の方が多い場合とは、例えば、多数ある利用ユニットの大部分が暖房運転を行い、少数が冷房運転を行っているような場合に発生する。ここでは、利用ユニット300が2台しかなく、その利用側熱交換器310が冷媒の放熱器として機能する利用ユニット300Bの暖房負荷が、その利用側熱交換器310が冷媒の蒸発器として機能する利用ユニット300Aの冷房負荷よりも大きい場合を例にして以下の説明を行う。
【0161】
この時、制御ユニット400は、第1流路切換機構132を蒸発運転状態(
図2の第1流路切換機構132の破線で示された状態)に切り換えることによって、熱源側熱交換器140を冷媒の蒸発器として機能させる。また、制御ユニット400は、第2流路切換機構134を放熱負荷運転状態(
図2の第2流路切換機構134の破線で示された状態)に切り換えている。また、制御ユニット400は、熱源側流量調節弁150を適宜開度調節する。また、制御ユニット400は、接続ユニット200Aにおいて、高低圧側弁230を閉状態にすると共に、低圧側弁240を開状態にし、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310を冷媒の蒸発器として機能させる。また、制御ユニット400は、接続ユニット200Aにおいて、分岐配管調節弁220を適宜開度調節する。また、制御ユニット400は、接続ユニット200Bにおいて、分岐配管調節弁220及び低圧側弁240を閉状態にすると共に、高低圧側弁230を開状態にし、利用ユニット300Bの利用側熱交換器310を冷媒の放熱器として機能させる。上記のように接続ユニット200A,200Bの弁が制御されることで、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310と熱源ユニット100Aの圧縮機110の吸入側とが低圧ガス冷媒連絡管36を介して接続された状態になる。また、上記のように接続ユニット200A,200Bの弁が制御されることで、熱源ユニット100Aの圧縮機110の吐出側と利用ユニット300Bの利用側熱交換器310とが高低圧ガス冷媒連絡管34を介して接続された状態になる。また、制御ユニット400は、利用ユニット300A,300Bの利用側流量調節弁320のそれぞれを適宜開度調節する。
【0162】
上記のように制御ユニット400が空気調和装置10の各部を動作させることによって、冷媒回路50内には、
図7Dに矢印で示しているように冷媒が循環する。
【0163】
つまり、圧縮機110で圧縮され吐出された高圧のガス冷媒は、第2流路切換機構134及び高低圧ガス側閉鎖弁24を通じて、高低圧ガス冷媒連絡管34に送られる。高低圧ガス冷媒連絡管34に送られた高圧のガス冷媒は、接続ユニット200Bの高低圧ガス冷媒配管262に送られる。高低圧ガス冷媒配管262に送られた高圧のガス冷媒は、高低圧側弁230及び合流ガス冷媒配管266を通じて、利用ユニット300Bの利用側熱交換器310に送られる。利用ユニット300Bの利用側熱交換器310に送られた高圧のガス冷媒は、利用側熱交換器310において、室内ファンによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって放熱し、凝縮する。一方、室内空気は、加熱されて室内に供給される。利用ユニット300Bの利用側熱交換器310において放熱した冷媒は、利用ユニット300Bの利用側流量調節弁320において流量調節された後、接続ユニット200Bの主液冷媒配管252に送られる。接続ユニット200Bの主液冷媒配管252に送られた冷媒は、液冷媒連絡管32に送られる。液冷媒連絡管32の冷媒は、その一部が、接続ユニット200Aの主液冷媒配管252に送られ、残りが、液側閉鎖弁22を通じて、レシーバ180に送られる。
【0164】
そして、接続ユニット200Aの主液冷媒配管252に送られた冷媒は、その一部が分岐液冷媒配管254に流れ、残りは利用ユニット300Aの利用側流量調節弁320に向かって流れる。主液冷媒配管252を利用側流量調節弁320へと流れる冷媒は、過冷却熱交換器210で分岐液冷媒配管254を低圧ガス冷媒配管264に向かって流れる冷媒と熱交換して冷却された後に、利用側流量調節弁320へと流入する。利用ユニット300Aの利用側流量調節弁320に送られた冷媒は、利用ユニット300Aの利用側流量調節弁320において流量調節された後、利用ユニット300Aの利用側熱交換器310において、室内ファンによって供給される室内空気と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒となる。一方、室内空気は、冷却されて室内に供給される。そして、利用側熱交換器310から流出する低圧のガス冷媒は、接続ユニット200Aの合流ガス冷媒配管266に送られる。合流ガス冷媒配管266に送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス冷媒配管264へと流入し、分岐液冷媒配管254から流入する冷媒と合流し、低圧ガス冷媒連絡管36に送られる。低圧ガス冷媒連絡管36に送られた低圧のガス冷媒は、低圧ガス側閉鎖弁26を通じて、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に戻される。
【0165】
一方、液冷媒連絡管32からレシーバ180に送られた冷媒は、レシーバ180内に一時的に溜められた後に流出し、熱源側流量調節弁150に送られる。そして、熱源側流量調節弁150に送られた冷媒は、熱源側熱交換器140において、熱源としての水と熱交換を行うことによって蒸発して低圧のガス冷媒になり、第1流路切換機構132に送られる。そして、第1流路切換機構132に送られた低圧のガス冷媒は、圧縮機110の吸入側(吸入配管110a)に戻される。
【0166】
(4)ケーシング内の冷却制御
次に、制御ユニット400によるケーシング106内の冷却制御について、
図8のフローチャートを参照して説明する。なお、ここでは、以下のステップS1を開始する際には、第1吸入戻し弁162は閉じられているものとする。
【0167】
まず、制御部406は、ケーシング内温度センサTaが測定するケーシング106内の温度が、所定の設定温度C2より高いか否かを判定する(ステップS1)。なお、設定温度C2は、予め制御ユニット400の記憶部410に記憶された値であっても、空気調和装置10の使用者が図示しない空気調和装置10の操作部から設定する値であってもよい。ケーシング内温度センサTaが測定するケーシング106内の温度が、所定の設定温度C2より高い場合はステップS2に進む。ステップS1は、ケーシング内温度センサTaが測定するケーシング106内の温度が、所定の設定温度C2より高いと判定されるまで繰り返される。
【0168】
次に、ステップS2では、制御部406は、制御ユニット400の記憶部410に記憶されている冷媒の温度と圧力との関係に関する情報と、低圧圧力センサP2の測定する冷凍サイクルの低圧の値から、冷凍サイクルにおける蒸発温度を算出する。
【0169】
次に、ステップS3では、制御部406は、ステップS2で算出された冷凍サイクルの蒸発温度と、ケーシング内温度センサTaが測定したケーシング106内の温度と、制御ユニット400の記憶部410に記憶されている、冷凍サイクルの蒸発温度別の、冷却用熱交換器160で蒸発可能な冷媒量とケーシング106内の空気温度との関係に関する情報とに基づいて、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160で蒸発可能な液冷媒の量A1を算出する。
【0170】
次に、ステップS4では、制御部406は、第1導出部402が導出する第1圧力Pr1と、第2導出部404が導出する第2圧力Pr2と、を用いて、第1圧力Pr1と第2圧力Pr2との圧力差ΔPを算出する。
【0171】
次に、ステップS5では、制御部406は、ステップS4で算出した圧力差ΔPと、制御ユニット400の記憶部410に記憶された圧力差と液冷媒の流量との関係に関する情報と、に基づいて、第1吸入戻し弁162を開いた場合に冷却用熱交換器160に供給されると予想される冷媒の量A2(流量)を算出する。
【0172】
次に、ステップS6では、制御部406は、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に冷却用熱交換器160で蒸発可能な液冷媒の量A1と、第1吸入戻し弁162を開いた場合に冷却用熱交換器160に供給されると予想される冷媒の量A2と、を比較する。量A2≦量A1の場合には処理はステップS7に進み、量A2>量A1の場合には、制御部406は第1吸入戻し弁162を閉じたままとし(つまり第1吸入戻し弁162を開けず)、ステップS2に戻る。
【0173】
ステップS7では、制御部406は、第1吸入戻し弁162を開く。その後、処理はステップS8へと進む。
【0174】
ステップS8では、制御部406は、ケーシング内温度センサTaが測定するケーシング106内の温度が、設定温度C2からαを差し引いた値より小さいか否かを判定する。αは所定の正の値である。なお、αはゼロであってもよいが、αを適切な正の値とすることで、第1吸入戻し弁162が頻繁に開閉されることを防止できる。ケーシング106内の温度が設定温度C2からαを差し引いた値より小さい場合には、処理はステップS9へと進む。ステップS8の処理は、ケーシング106内の温度が設定温度C2からαを差し引いた値より小さいと判断されるまで繰り返される。
【0175】
ステップS9では、制御部406は、第1吸入戻し弁162を閉じる。その後、処理はステップS1へと戻る。
【0176】
(5)利用ユニットの結露/凍結防止制御
制御ユニット400による利用ユニット300の結露/凍結防止制御について、
図9のフローチャートを参照して説明する。なお、ここでは、説明の簡略化のため、利用ユニット300の結露/凍結防止制御と、ケーシング106内の冷却制御とが同時に実行される場合については想定していない。
【0177】
なお、制御部406は、ケーシング内冷却モードが実行される運転モードとして選択されていない場合であっても、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断する場合に、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させることが好ましい。また、制御部406は、ケーシング内冷却モードが実行される運転モードとして選択されている場合に、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断する場合に、ケーシング内温度センサTaの測定するケーシング106内の温度が設定温度C2より低くても(ここでは、後述する判定温度C1が設定温度C2より低い場合を想定している)、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させることが好ましい。
【0178】
つまり、制御部406は、ケーシング内冷却モードの実行とは独立して、熱源側熱交換器140を放熱器として使用する冷却運転時に、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断する場合に、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させることが好ましい。
【0179】
制御部406は、熱源側熱交換器140を放熱器(凝縮器)として使用する冷却運転時に、上述したように、低圧圧力センサP2が測定する圧力や、液側温度センサT5a,T5bの測定する温度や、空間温度センサTbの測定する温度に基づいて、利用ユニット300に送られる冷媒量が過剰であるか否かを判断する(ステップS101)。制御部406が利用ユニット300に送られる冷媒量が過剰であると判断した場合にはステップS102に進む。ステップS101の処理は、熱源側熱交換器140を放熱器(凝縮器)として使用する冷却運転時に、利用ユニット300に送られる冷媒量が過剰であると判断されるまで繰り返し実行される。
【0180】
次に、ステップS102において、制御部406は、圧縮機110の容量が所定容量であるか否かを判断する。ここでは、所定容量は、圧縮機110の最低容量である。ただし、これに限定されるものではなく、所定容量は、圧縮機110の最低容量とは異なる、所定の閾値よりも小さい容量を意味するものであってもよい。圧縮機110の容量が所定容量である場合には、ステップS104へと進む。一方、圧縮機110の容量が所定容量でない(圧縮機110の容量が、最低容量ではない、又は、所定の閾値より小さな容量でない)場合には、ステップS103へと進む。
【0181】
ステップS103では、制御部406は、圧縮機110の容量を低減する。圧縮機110の容量は、例えば所定値だけ低減されてもよいし、各種センサの測定値に応じた値へと低減されてもよい。
【0182】
ステップS104では、制御部406は、第1吸入戻し弁162が開かれているか否かを判断する。第1吸入戻し弁162が開かれている場合にはステップS108へと進み、第1吸入戻し弁162が閉じられている場合にはステップS105へと進む。
【0183】
ステップS105では、制御部406は、ケーシング内温度センサTaにより測定された温度が、第1所定温度の一例としての判定温度C1より高いか否かを判断する。ケーシング内温度センサTaにより測定された温度が判定温度C1より高い場合には、ステップS106へと進む。一方、ケーシング内温度センサTaにより測定された温度が判定温度C1以下である場合に、ステップS108へと進む。なお、判定温度C1には、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる上で適切な温度が用いられればよい。このような判定処理を行うことで、ケーシング106内の温度が(冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる上で)低すぎるにも関わらず、冷却用熱交換器160が吸熱器に利用されることを防止できる。
【0184】
なお、ステップS105の処理は適宜省略されてもよい。例えば、ケーシング106内の温度が常にある程度高いことが分かっているような場合には、ステップS105の処理は実行されなくてもよい。
【0185】
ステップS106では、制御部406は、第1吸入戻し弁162を開き、冷却用熱交換器160に冷媒を供給する前に、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態になるか否かを判断し、判断結果に基づいて第1吸入戻し弁162を開くか否かを決定する。ステップS106の処理は、制御ユニット400によるケーシング106内の冷却制御におけるステップS2からステップS6の処理と同様であるので説明は省略する、ステップS106において、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態になると判断された場合にはステップS108へ、湿り状態にならないと判断された場合にはステップS107へと進む。
【0186】
ステップS107では、制御部406は、第1吸入戻し弁162を開く。その後、処理はステップS101へと戻る。
【0187】
ステップS108では、制御部406は、バイパス弁128を開く。
【0188】
なお、ここでは詳細な説明を省略するが、利用ユニット300へと送る冷媒の量を増加させる必要があると判断する場合には、制御部406は、圧縮機110、第1吸入戻し弁162及びバイパス弁128を、例えば、以下の様に制御する。
【0189】
制御部406は、バイパス弁128が開いていれば、圧縮機110及び第1吸入戻し弁162の制御に優先して、バイパス弁128を閉じるように制御する。また、制御部406は、バイパス弁128が閉じられており、第1吸入戻し弁162が開いていれば、圧縮機110の制御に優先して、第1吸入戻し弁162を閉じる。また、制御部406は、バイパス弁128及び第1吸入戻し弁162が閉じられていれば、圧縮機110の容量を増加させるよう制御する。
【0190】
(6)特徴
(6−1)
上記実施形態に係る冷凍装置の一例としての空気調和装置10は、熱源ユニット100と、利用ユニット300と、制御部406と、を備える。熱源ユニット100は、圧縮機110と、第1熱交換器の一例としての熱源側熱交換器140と、第2熱交換器の一例としての冷却用熱交換器160と、ケーシング106と、第1吸入戻し弁162と、を有する。圧縮機110は、冷媒を圧縮する。熱源側熱交換器140では、冷媒と液流体との間で熱交換が行われる。冷却用熱交換器160では、冷媒と空気との間で熱交換が行われる。ケーシング106は、圧縮機110、熱源側熱交換器140及び冷却用熱交換器160を収容する。第1吸入戻し弁162は、冷却用熱交換器160に対する冷媒の供給/非供給を切り換える。利用ユニット300は、利用側熱交換器310を有する。利用ユニット300は、熱源ユニット100と共に冷媒回路50を構成する。制御部406は、圧縮機110の動作及び第1吸入戻し弁162の開閉を制御する。制御部406は、熱源側熱交換器140を放熱器として使用する冷却運転時に、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断する場合に、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。
【0191】
ここでは、熱源側熱交換器140(液流体熱交換器)を放熱器として使用する運転時であって、熱源ユニット100から利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要がある場合に、冷却用熱交換器160(空気熱交換器)に冷媒が送られ吸熱器として機能させられる。そのため、利用ユニット300において冷却能力が過剰となることを抑制し、利用ユニット300における結露や利用側熱交換器310の凍結を防止できる。
【0192】
なお、液流体(ここでは水)を熱源とする熱源ユニット100のケーシング106内では、熱源ユニット100が室内に置かれる場合も多く、空気調和装置10の運転中に、圧縮機110や電気部品104等の機器からの発熱により、内部温度が上昇しやすい。つまり、ケーシング106内の温度は比較的高い場合が多い。これに対し、本構成では、利用ユニット300において冷却能力が過剰となることを抑制しながら、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させることでケーシング106内の温度の過度な上昇を抑制することもできる。特に熱源ユニット100が機械室等の室内に設置される場合には、ケーシング106内で暖められた空気が吹き出す機械室の温度も上昇し、機械室で作業を行う作業者の作業環境等にも悪影響を及ぼすおそれがある。冷却用熱交換器160を吸熱器として作用させることで、このような問題の発生も抑制することができる。
【0193】
(6−2)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、圧縮機110は容量可変である。制御部406は、熱源側熱交換器140を放熱器として使用する冷却運転時に、圧縮機110の容量を所定容量まで低下させた後、利用ユニット300に送る冷媒の量を更に減らす必要があると判断する場合に、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。
【0194】
ここでは、まず、圧縮機110の容量が所定容量まで低下させられるので、エネルギー的に効率よく冷却能力が過剰となることを抑制し、利用ユニット300における結露や利用側熱交換器310の凍結を防止できる。
【0195】
(6−3)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、制御部406は、冷凍サイクルにおける低圧が所定の閾値以下に低下した場合、又は、冷凍サイクルにおける低圧が所定の閾値以下に低下すると判断される場合に、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断する。
【0196】
ここでは、冷凍サイクルにおける低圧(吸入圧)が所定の閾値以下になった場合又は所定の閾値以下になると予想される場合に冷却用熱交換器160に冷媒が供給され、冷却用熱交換器160が吸熱器として機能する。そのため、利用ユニット300において冷却能力が過剰となることを抑制し、利用ユニット300における結露や利用側熱交換器310の凍結を防止できる。
【0197】
(6−4)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、制御部406は、利用ユニット300の状態に基づいて、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があるか否かを判断する。
【0198】
ここでは、利用ユニット300の状態を見て冷却用熱交換器160に冷媒を供給するか否かが決定されるため、利用ユニット300において冷却能力が過剰となることを抑制し、利用ユニット300における結露や利用側熱交換器310の凍結を防止することが容易である。
【0199】
(6−5)
上記実施形態に係る空気調和装置10は、利用側熱交換器310を流れる冷媒の温度を測定する液側温度センサT5a,T5bを備える。制御部406は、液側温度センサT5a,T5bの測定する温度に基づいて、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があるか否かを判断する。
【0200】
ここでは、利用側熱交換器310を流れる冷媒の温度に基づいて冷却用熱交換器160に冷媒を供給するか否かが決定される。そのため、利用ユニット300において冷却能力が過剰となることを抑制し、利用ユニット300における結露や利用側熱交換器310の凍結を防止することが容易である。
【0201】
(6−6)
上記実施形態に係る空気調和装置10は、空間温度センサTbと、記憶部410と、を備える。空間温度センサTbは、利用ユニット300の温度調整の対象の空間の温度を測定する。記憶部410は、利用ユニット300の温度調整の対象の空間の目標温度を記憶する。制御部406は、空間温度センサTbの測定する空間の温度と、記憶部410に記憶されている空間の目標温度とに基づいて、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があるか否かを判断する。
【0202】
ここでは、利用ユニット300の冷却対象の空間の温度と、その目標温度とに基づいて冷却用熱交換器160に冷媒を供給するか否かが決定される。そのため、利用ユニット300において冷却能力が過剰となることを抑制し、利用ユニット300における結露や利用側熱交換器310の凍結を防止することが容易である。
【0203】
(6−7)
上記実施形態に係る空気調和装置10は、バイパス管128aと、バイパス弁128と、を備える。バイパス管128aは、圧縮機110の吸入配管110aと吐出配管110bとの間を接続する。バイパス弁128は、バイパス管128aに設けられる。制御部406は、バイパス弁128の動作を制御する。制御部406は、冷却運転時に、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させた後、利用ユニット300に送る冷媒の量を更に減らす必要があると判断する場合に、バイパス弁128を開くように制御する。
【0204】
ここでは、冷却用熱交換器160を利用しても依然として冷却能力が過剰である場合に、圧縮機110の吐出冷媒の一部をバイパス管128aにバイパスさせることで、利用ユニット300に送る冷媒の量を更に減少させることができる。
【0205】
(6−8)
上記実施形態に係る空気調和装置10は、ケーシング106内の温度を測定するケーシング内温度センサTaを備える。制御部406は、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断する場合であって、かつ、ケーシング内温度センサTaの測定するケーシング106内の温度が判定温度C1より高い場合に、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。判定温度C1は、第1所定温度の一例である。
【0206】
ここでは、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断されることに加え、ケーシング106内の温度が判定温度C1より高い場合に冷却用熱交換器160に冷媒が供給される。そのため、ケーシング106内の空気の温度が低く、冷却用熱交換器160から圧縮機110へと湿り状態の冷媒が送られる結果、液圧縮が生じ得るような場合には、冷却用熱交換器160への冷媒の供給を行わないように制御可能で、信頼性の高い空気調和装置10を実現できる。
【0207】
(6−9)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、ケーシング106内の温度を測定するケーシング内温度センサTaを備える。制御部406は、選択的に実行可能な運転モードとして、ケーシング内冷却モードを有する。ケーシング内冷却モードでは、ケーシング内温度センサTaの測定するケーシング106内の温度が設定温度C2より高い場合に、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。設定温度C2は、第2所定温度の一例である。制御部406は、ケーシング内冷却モードが実行される運転モードとして選択されていない場合であっても、冷却運転時に、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断する場合に、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。
【0208】
ここでは、ケーシング内冷却モードが運転モードとして選択されていなくても、利用ユニット300における結露や利用側熱交換器310の凍結を防止する保護制御として、冷却用熱交換器160を吸熱機として機能させる運転が実行される。そのため、信頼性の高い空気調和装置10が実現される。
【0209】
(6−10)
上記実施形態に係る空気調和装置10は、ケーシング内冷却モードが実行される運転モードとして選択されている場合に、冷却運転時に、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断する場合に、ケーシング内温度センサTaの測定するケーシング106内の温度が設定温度C2より低くても、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。
【0210】
ここでは、ケーシング内冷却モードを実行する条件ではなくても、利用ユニット300における結露や利用側熱交換器310の凍結を防止する保護制御として、冷却用熱交換器160を吸熱機として機能させる運転が実行される。そのため、信頼性の高い空気調和装置10が実現される。
【0211】
(6−11)
上記実施形態に係る空気調和装置10では、所定容量は、圧縮機110の最低容量である。
【0212】
ここでは、圧縮機110の容量をこれ以上低下させることができない場合であっても、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させ、利用ユニット300において冷却能力が過剰となることを抑制し、利用ユニット300における結露や利用側熱交換器310の凍結を防止できる。
【0213】
(7)変形例
以下に、上記実施形態の変形例を示す。なお、変形例は、互いに矛盾しない範囲で適宜組み合わされてもよい。
【0214】
(7−1)変形例A
上記実施形態では、制御部406は、利用ユニットの結露/凍結防止制御のフローチャートのステップS106において、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から流出した直後の冷媒が全て気体になるか否かを判断し、判断結果に基づいて第1吸入戻し弁162を開くか否かを決定する。しかし、本願発明の態様は、このような態様に限定されるものではない。
【0215】
例えば、制御部406は、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から流出した直後の冷媒が全て気体にならない(湿っている)と判断される場合にも、圧縮機110へと向かう、冷却用熱交換器160から流出する冷媒と利用ユニット300から戻る冷媒との混合後の冷媒が湿り状態にならないと判断されれば、冷却用熱交換器160から圧縮機110へと向かう冷媒が湿り状態にならないと判断してもよい。
【0216】
(7−2)変形例B
上記実施形態では、制御部406は、利用ユニット300の結露/凍結防止制御のフローチャートのステップS106において、冷却用熱交換器160に冷媒を供給した場合に、冷却用熱交換器160から流出した直後の冷媒が全て気体になるか否かを判断し、判断結果に基づいて第1吸入戻し弁162を開くか否かを決定する。しかし、本願発明の態様は、このような態様に限定されるものではない。
【0217】
例えば、制御部406は、利用ユニットの結露/凍結防止制御のフローチャートにおいて、ステップS106の処理を実行しなくてもよい。例えば、制御部406は、ステップS105でケーシング106内の温度が判定温度C1より高いと判断された場合、第1吸入戻し弁162を直ちに開いてもよい。
【0218】
(7−3)変形例C
上記実施形態では、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断する場合に、制御部406は、原則として、圧縮機110の容量の所定容量までの低減、第1吸入戻し弁162の開放、バイパス弁128の開放の順に、圧縮機110、第1吸入戻し弁162及びバイパス弁128の制御が行われる。しかし、本願発明の態様は、このような態様に限定されるものではない。
【0219】
例えば、制御部406は、圧縮機110の容量を所定容量まで低減した後、バイパス弁128を開放し、それでも利用ユニット300に送る冷媒の量を更に減らす必要がある場合に、第1吸入戻し弁162を開放してもよい。
【0220】
(7−4)変形例D
上記実施形態では、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断する場合に、制御部406は、圧縮機110及び第1吸入戻し弁162に加え、バイパス弁128の動作を制御する。しかし、本願発明の態様は、このような態様に限定されるものではない。
【0221】
例えば、空気調和装置10にはバイパス管128a及び弁128は設けられなくてもよい。そして、制御部406は、圧縮機110の容量と第1吸入戻し弁162の動作を制御してもよい。
【0222】
(7−5)変形例E
上記実施形態では、制御部406は、第1吸入戻し弁162の開閉を制御する。しかし、第1吸入戻し管162aに、第1吸入戻し弁162及びキャピラリ164に代えて開度調節可能な電動弁が設けられる場合には、制御部406は、利用ユニット300の結露/凍結防止制御として、電動弁の開閉動作に加え、電動弁の開度調節についても適宜行ってもよい。
【0223】
(7−6)変形例F
上記実施形態では、空気調和装置10は、接続ユニット200を備え、一部の利用ユニット300で冷房運転を、他の一部の利用ユニット300で暖房運転を実行できる装置であるが、これに限定されるものではない。例えば、本願発明に係る冷凍装置の一例としての空気調和装置は、冷暖房同時運転を実行することのできない装置であってもよい。
【0224】
また、空気調和装置10は例えば冷房運転専用の装置であってもよい。
【0225】
(7−7)変形例G
上記実施形態では、冷却用熱交換器160には、電気部品104を冷却した空気が供給されるが、これに限定されるものではない。例えば、空気調和装置10は、電気部品104に空気を導くためのファン166とは別のファンを備え、そのファンから冷却用熱交換器160にケーシング106内の空気が供給されるように構成されてもよい。
【0226】
また、冷却用熱交換器160は、ケーシング106内の温度の冷却を目的とする機器でなくてもよい。
【0227】
(7−8)変形例H
上記実施形態では、空気調和装置10に用いられる冷媒は、相変化を伴う冷媒であるが、これに限定されるものではない。空気調和装置10に用いられる冷媒は、相変化を伴わない、例えば二酸化炭素等の冷媒であってもよい。
【0228】
(7−9)変形例I
上記実施形態では、制御部406は、熱源側熱交換器140を放熱器として使用する冷却運転時に、圧縮機110の容量を所定容量まで低下させた後、利用ユニット300に送る冷媒の量を更に減らす必要があると判断する場合に、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させる。しかし、制御部406による制御は、このような態様に限定されるものではない。
【0229】
例えば、
図10のフローチャートのように、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断される場合に(ステップS101でYesと判断される場合に)、制御部406は、圧縮機110の容量を低減する制御は行わずに、第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160に冷媒を供給し、冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させてもよい。なお、この時、
図9のフローチャートのステップS104からステップS108の処理と同様に、第1吸入戻し弁162が既に開いている場合や、第1吸入戻し弁162を開くことで不具合が起こり得ると判断される場合には、制御部406は、バイパス弁128を開いてもよい(
図10参照)。なお、
図10のフローチャートのステップS101及びステップS104からステップS108の処理は、
図9のフローチャート中のステップS101及びステップS104からステップS108の処理と同様であるので説明は省略する。
【0230】
図10のフローチャートのような制御が行われることで、以下の効果が得られる。
【0231】
圧縮機110の容量は、機器の特性上、瞬間的に変更することはできない。つまり、所定容量より大きな容量で圧縮機110が運転されている場合に、圧縮機110の容量を所定容量まで低減するためには、ある程度の時間を要する。そのため、圧縮機110の容量を所定容量まで低減するという制御では、仮に圧縮機110の容量制御だけで利用ユニット300側の負荷と熱源ユニット100側の能力とをバランスさせることが可能であるとしても、圧縮機110の容量制御が完了するまでの間、過剰の冷媒が利用ユニット300側に供給されるおそれがある。
【0232】
これに対し、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があると判断する場合に、まず第1吸入戻し弁162を開いて冷却用熱交換器160を吸熱器として機能させることで、利用ユニット300に過剰な冷媒が送られる状態が続くことを抑制できる。
【0233】
なお、制御部406は、ステップS101でYesと判断された時に、
図10のフローチャートに従った制御を実行するのと併せて、圧縮機110の容量を低減する制御も実行することが好ましい。そして、制御部406は、第1吸入戻し弁162を開け、圧縮機110の容量を所定容量に制御した後で、利用ユニット300へと送る冷媒の量を増加させる必要があると判断する場合に、圧縮機110の容量を増加させる制御に優先して、第1吸入戻し弁162を閉じる制御を実行してもよい。このような制御が行われことで、利用ユニット300に過剰な冷媒が送られる状態を速やかに解消しつつ、最終的には、圧縮機110の容量を低減させて、省エネルギーの観点からも優れた制御を行うことができる。
【0234】
また、制御部406は、
図9のフローチャートの処理と、
図10のフローチャートの処理とを場合によって使い分けてもよい。
【0235】
例えば、制御部406は、緊急度が高い場合(利用ユニット300に送る冷媒の量を直ちに減らす必要がある場合)には
図10のフローチャートの処理を実行し、緊急度が低い場合には
図9のフローチャートの処理を実行してもよい。例えば、具体的には、制御部406は、冷凍サイクルにおける低圧が所定の第1閾値以下に低下した場合、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があり、かつ、緊急度が高い、と判断し、
図10のフローチャートに従った処理を実行してもよい。一方、制御部406は、冷凍サイクルにおける低圧が、所定の第1閾値より大きく第2閾値(>第1閾値)以下である場合には、利用ユニット300に送る冷媒の量を減らす必要があり、かつ、緊急度が低い、と判断し、
図9のフローチャートに従い処理を実行してもよい。
【0236】
また、他の形態では、制御ユニット400の記憶部410に、圧縮機110の容量を、ある容量から所定容量まで低減するために必要な時間がデータとして記憶されていてもよい。そして、制御部406は、記憶部410に記憶されたデータと、現在の圧縮機110の容量と、に基づいて、圧縮機110の容量を所定容量まで低減することが可能な時間を算出し、その時間が所定時間よりも長い場合には
図10のフローチャートの処理を、その時間が所定時間よりも短い場合には
図9のフローチャートの処理を、それぞれ実行してもよい。