(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6493577
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】ラベル発行装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
B41J 3/36 20060101AFI20190325BHJP
B41J 5/30 20060101ALI20190325BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20190325BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20190325BHJP
【FI】
B41J3/36 Z
B41J5/30 B
B41J29/42 F
B41J29/38 Z
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-20552(P2018-20552)
(22)【出願日】2018年2月7日
(62)【分割の表示】特願2013-95846(P2013-95846)の分割
【原出願日】2013年4月30日
(65)【公開番号】特開2018-103628(P2018-103628A)
(43)【公開日】2018年7月5日
【審査請求日】2018年3月2日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 http://www.teraokaseiko.com/ http://www.teraokaseiko.com/news/event/13_02_08/index.html 掲載年月日:平成25年2月8日 展示会「スーパーマーケット・トレードショー2013」 開催年月日:平成25年2月13日〜平成25年2月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 伸恵
(72)【発明者】
【氏名】内田 英樹
(72)【発明者】
【氏名】山下 耕作
【審査官】
牧島 元
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−206642(JP,A)
【文献】
特開2000−020829(JP,A)
【文献】
特開2011−156727(JP,A)
【文献】
特開2006−134096(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0079794(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 3/36
B41J 5/30
B41J 29/38
B41J 29/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ操作による入力を受け付ける第1入力手段と、
キーボードによる入力を受け付ける第2入力手段と、
入力値を入力するボタンを項目ごとに画面に表示させる表示制御部と、
前記第2入力手段からの入力を受け付けずに前記画面に表示された前記ボタンの押下を受け付けたときに、当該ボタンが示す項目に関連付けられた入力方式で前記第1入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定し、
前記第2入力手段からの入力および前記ボタンの押下を受け付けたときに、当該ボタンが示す項目に関連付けられた入力方式での入力を省略し、前記第2入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定する入力部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記入力部からの入力が完了すると、前記設定された入力値を前記押下されたボタンの項目の値として最新の値に更新する
ことを特徴とするラベル発行装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記ボタン上に前記入力部によって入力された入力値を表示する表示欄を表示し、
前記入力部は、前記ボタンのうち前記表示欄の部分が押下された後、前記第2入力手段からの入力を受け付けると、該第2入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定する
ことを特徴とする請求項1に記載のラベル発行装置。
【請求項3】
前記入力部によって設定されたデータに基づいて商品に貼付されるラベルを印字し発行するラベル発行手段
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のラベル発行装置。
【請求項4】
タッチ操作による入力を受け付ける第1入力手段と、キーボードによる入力を受け付ける第2入力手段とを備えるラベル発行装置のコンピュータを、
入力値を入力するボタンを項目ごとに画面に表示させる表示制御部と、
前記第2入力手段からの入力を受け付けずに前記画面に表示された前記ボタンの押下を受け付けたときに、当該ボタンが示す項目に関連付けられた入力方式で前記第1入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定し、前記第2入力手段からの入力および前記ボタンの押下を受け付けたときに、当該ボタンが示す項目に関連付けられた入力方式での入力を省略し、前記第2入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定する入力部と、
として機能させ、
前記表示制御部は、前記入力部からの入力が完了すると、前記設定された入力値を前記押下されたボタンの項目の値として最新の値に更新する
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品に貼付されるラベルを印字し発行するラベル発行装置、およびラベル発行装置が備えるコンピュータで実行されるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スーパーマーケットなどの店舗においては、生鮮食品や惣菜などをパック詰めした商品に、品名や値段などの所定項目を印字したラベルを張り付ける作業が行われる。このようなラベルへの印字を行い、印字したラベルを発行するラベル発行装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
ラベル発行装置において、ラベルに印字すべき項目の値の入力は、ラベル発行装置の画面に表示されたボタンを押下することにより行われる。ここで、画面に表示されたボタンの押下とは、たとえば、マウスなどのポインティングデバイスの操作によりカーソルをボタンの上に移動させ、当該ボタンの上で選択操作を行うことをいう。また、画面がタッチパネルである場合には、画面に表示されたボタンの押下とは、当該ボタンが表示された領域に対してタッチ操作を行うことをいう。
【0004】
また、ボタンの押下により項目(例えば、印刷部数、カラーモード、倍率、用紙サイズなど)の値の入力を行う印刷装置において、入力する項目に対応するアイコンを、ボタン上やボタンの近傍に表示させる技術が知られている(例えば、特許文献2〜4を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−110909号公報
【特許文献2】特開2006−243952号公報
【特許文献3】特開2006−323504号公報
【特許文献4】特開2011−164835号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に示すようなラベル発行装置における値の入力方式には、様々な方式があり、当該入力方式はそれぞれの項目に適した方式を用いることが好ましい。値の入力方式としては、たとえば、押下の度に値を変化させる方式、押下によりリストを表示させ、当該リストの中から選択させる方式、押下によりカレンダーを表示させ、当該カレンダーの中から日付を選択させる方式、押下によりキーボード入力を受け付ける(画面がタッチパネルである場合には、キーボード画面を表示させ、当該キーボードのタッチ操作による入力を受け付ける)方式などが挙げられる。
【0007】
特許文献1に記載の技術によれば、実際にボタンを押下した後に、入力を受け付けるための画面が表示されるため、ボタンの押下後に表示される入力用の画面を見ながらタッチ操作によって値を入力する必要がある。ラベル発行装置の操作に慣れない利用者にとっては、入力用の画面を見ながらの操作は理解が容易である一方で、ラベル発行装置の操作に慣れている利用者にとっては、タッチ操作による作業を煩雑に感じる可能性がある。
【0008】
本発明の目的は、上述した課題を解決するラベル発行装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様は、タッチ操作による入力を受け付ける第1入力手段と、キーボードによる入力を受け付ける第2入力手段と、入力値を入力するボタンを項目ごとに画面に表示させる表示制御部と、前記第2入力手段からの入力を受け付けずに
前記画面に表示された前記ボタンの押下を受け付けたときに、当該ボタン
が示す項目に関連付けられた入力方式で前記第1入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定し、前記第2入力手段からの入力および前記ボタンの押下を受け付けたときに、
当該ボタンが示す項目に関連付けられた入力方式での入力を省略し、前記第2入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定する入力部と、を備え、前記表示制御部は、前記入力部からの入力が完了すると、前記設定された入力値を前記押下されたボタンの項目の値として最新の値に更新することを特徴とする。
【0010】
本態様によれば、ラベル発行装置は、タッチ操作以外にキーボードによる入力手段を有することで、値の入力の自由度を担保することができる。
【0011】
本発明の一態様は、前記表示制御部は、前記ボタン上に前記入力部によって入力された入力値を表示する表示欄を表示し、前記入力部は、前記ボタンのうち前記表示欄の部分が押下された後、前記第2入力手段からの入力を受け付けると、該第2入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定するものであってよい。
【0012】
本発明の一態様は、前記入力部によって設定されたデータに基づいて商品に貼付されるラベルを印字し発行するラベル発行手段を備えるものであってよい。
【0013】
本発明の一態様は、タッチ操作による入力を受け付ける第1入力手段と、キーボードによる入力を受け付ける第2入力手段とを備えるラベル発行装置のコンピュータを、入力値を入力するボタンを項目ごとに画面に表示させる表示制御部と、前記第2入力手段からの入力を受け付けずに
前記画面に表示された前記ボタンの押下を受け付けたときに、当該ボタン
が示す項目に関連付けられた入力方式で前記第1入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定し、前記第2入力手段からの入力および前記ボタンの押下を受け付けたときに、
当該ボタンが示す項目に関連付けられた入力方式での入力を省略し、前記第2入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定する入力部と、として機能させ、前記表示制御部は、前記入力部からの入力が完了すると、前記設定された入力値を前記押下されたボタンの項目の値として最新の値に更新することを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ラベル発行装置は、タッチ操作以外にキーボードによる入力手段を有することで、値の入力の自由度を担保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態に係るラベル発行装置の構成を示す概略ブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るラベル発行装置の動作を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の一実施形態に係るラベル発行装置が表示する画像の一例を示す図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るラベル発行装置が表示する画像の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳しく説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るラベル発行装置100の構成を示す概略ブロック図である。
ラベル発行装置100(入力装置)は、商品に貼付されるラベルを印字し発行する装置であって、タッチパネル110、ラベル発行部120、CPU130(CentralProcessing Unit)、ROM140(Read Only Memory)、RAM150(Random Access Memory)を備える。
【0017】
タッチパネル110は、液晶ディスプレイの表面にタッチパッドを設けた入出力デバイスである。タッチパネル110の画面には、CPU130の処理に応じて、ラベルの作成、編集、発行に関する画像が表示される。また、タッチパネル110に対してタッチ操作がなされることで、ラベル発行装置100は、タッチ操作がなされた座標を特定する。
ラベル発行部120は、タッチパネル110の操作により、RAM150が記憶する各項目の値を所定のラベルフォーマットに当てはめ、ラベルの印字及び発行を行う。
【0018】
ROM140は、ラベルに印字する項目の値を入力するための入力プログラム及びマスタデータを記憶する。また、ROM140は、項目の値を入力するボタンの画像を記憶する。
CPU130は、ラベルに印字する項目の値の入力を行うときに、ROM140が記憶する入力プログラムをRAM150に展開して実行することで、表示制御部131、入力部132を備える。
表示制御部131は、ラベルに印字する項目ごとに、当該項目の値、当該項目の入力方式を示す記号、当該項目名を示すキャプション、及び当該項目の値を入力するボタンを、タッチパネル110の画面に表示させる。
入力部132は、タッチパネル110からタッチ操作がなされた座標を取得し、当該座標に対応するボタンが示す項目の値を設定する。
【0019】
図2は、RAM150が記憶する情報の例を示す図である。
また、CPU130は、入力プログラムをRAM150に展開するとき、ラベルに印字する項目に関連付けて、項目名、当該項目の値(入力値)の初期値、及び入力方式を格納する項目テーブルを、RAM150(記憶部)に記録する(
図2(A))。また、CPU130は、項目の値の入力方式に関連付けて、当該入力方式を示す記号を格納する記号テーブルを、RAM150に記録する(
図2(B))。
【0020】
本実施形態では、項目の値の入力方式として、押下によりリストを表示させ、当該リストの中から選択させる方式(以下、リスト入力という)、押下の度に値を切り替える方式(以下、トグル入力という)、押下によりカレンダーを表示させ、当該カレンダーの中から日付を選択させる方式(以下、カレンダー入力という)、押下によりキーボード画面を表示させ、当該キーボードのタッチ操作による入力を受け付ける方式(以下、キーボード入力という)、押下により電卓アプリケーションを実行し、当該電卓アプリケーションの計算結果を入力する方式(以下、電卓入力という)、押下により初期値にリセットする方式(以下、リセット入力という)、押下により日付や時刻を増加させる方式(以下、プラス入力という)、押下により日付や時刻を減少させる方式(以下、マイナス入力という)を用いる。
【0021】
リスト入力は、マスタデータとして、予め番号と当該番号に対応する値の組み合わせが設定されている場合に、当該マスタデータの中から値を選択する入力に適した入力方式である。トグル入力は、可否を示す項目の値の入力や動作モードの切り替えを示す入力など、受付可能な値の数が少ない入力に適した入力方式である。カレンダー入力は、消費期限、賞味期限、加工日など、日付に関する項目の値の入力に適した入力方式である。キーボード入力は、コメントなど制約条件の少ない項目の値の入力に適した入力方式である。電卓入力は、割引後の値段など、計算が求められる項目の値の入力に適した入力方式である。
【0022】
次に、本実施形態に係るラベル発行装置100の動作について説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係るラベル発行装置100の動作を示すフローチャートである。
ステップS1:ラベル発行装置100がROM140が記憶する入力プログラムを実行すると、表示制御部131は、RAM150の項目テーブルに格納された項目を1つずつ選択し、以下のステップS2〜ステップS5の手順を実行する。
【0023】
ステップS2:表示制御部131は、ステップS1で選択した項目の値を入力するボタンの画像をROM140から読み出し、当該ボタンの画像をタッチパネル110の画面に表示させる。
ステップS3:表示制御部131は、ステップS1で選択した項目の項目名及び項目の値をRAM150の項目テーブルから読み出し、ステップS2で表示させたボタン上に、当該項目名を示す文字列及び項目の値を示す文字列を表示させる。
ステップS4:表示制御部131は、ステップS1で選択した項目の入力方式をRAM150の項目テーブルから読み出す。
ステップS5:表示制御部131は、当該入力方式に関連付けられた記号をRAM150の記号テーブルから読み出し、当該記号をステップS2で表示させたボタン上に表示させる。
【0024】
上記ステップS2〜ステップS5の手順をすべての項目について実行すると、本フローチャートは終了する。このように、上記ステップS2〜ステップS5の手順をすべての項目について実行することで、タッチパネル110の画面には、各項目の値を入力するボタンが表示される。
【0025】
図4は、本発明の一実施形態に係るラベル発行装置100が表示する画像の一例を示す図である。
例えば、
図4に示す例では、タッチパネル110の左上に、商品コードを入力するボタンBが配置される。当該商品コードを入力するボタンBには、リスト入力を示す記号Mが表示されているため、利用者は、ボタンBを押下した時にリスト入力が行われることをあらかじめ知ることができる。そして、ラベル発行装置100は、商品コードを示すボタンBの押下を受け付けたときに、リスト入力の画面を表示し、当該入力に応じて商品コードの値を決定する。なお、ラベル発行装置100は、利用者によってキーボード(図示せず)から数値の入力を受け付けた後に、ボタンBの押下を受け付けた場合、リスト入力を省略してキーボードで入力された値を、商品コードの値に決定する。具体的には、利用者がキーボードにより「3」という数値を入力した後に、商品コードを示すボタンBを押下すると、ラベル発行装置100は、商品コードの値を「3」に決定する。このとき、商品コード「3」に関連付けられた商品(例えば、「さんま」)を表示させても良い。
【0026】
そして、利用者が、タッチパネル110に表示されたボタンに対してタッチ操作を行うと、タッチパネル110は、タッチ操作がなされた座標をCPU130に通知する。そして、入力部132は、RAM150の項目テーブルから、タッチ操作がなされた座標に配置されたボタンが示す項目に関連付けられた入力方式を読み出し、当該入力方式に従って項目の値を設定する。入力部132は、項目の値の設定を完了すると、RAM150の項目テーブルを更新する。また、表示制御部131は、当該ボタンに表示される項目の値を最新の値に更新する。
【0027】
そして、利用者がラベル発行装置100に対してラベルの発行指示を入力すると、ラベル発行部120は、RAM150の項目テーブルから各項目の値を読み出し、当該項目の値を所定のラベルフォーマットに当てはめ、ラベルの印字及び発行を行う。
【0028】
このように、本実施形態によれば、表示制御部131は、ボタンごとに、項目の値の入力方式を示す記号を当該ボタン上に表示させる。これにより、利用者は、項目の値がどのような方式で値の入力がなされるかを理解することができる。
【0029】
また、本実施形態によれば、表示制御部131は、ボタンと項目の値とを一体に表示させる。これにより、ボタンの表示領域を大きくとることができ、利用者が当該ボタンを押下することを容易にすることができる。また、項目の値の表示領域を大きくとることができ、利用者が当該値を視認することを容易にすることができる。
【0030】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【0031】
例えば、上述した実施形態では、ラベル発行装置100は、利用者によってキーボードから数値の入力を受け付けた後に、ボタンBの押下を受け付けた場合に、キーボードで入力された値を商品コードの値に決定する場合について説明したが、これに限られない。例えば、ボタンBのうち数値を表示する欄の部分が押下された場合や、ボタンBのうち記号M以外の部分が押下された場合に限り、キーボードで入力された値を商品コードの値に決定するようにしても良い。
【0032】
図5は、本発明の一実施形態に係るラベル発行装置100が表示する画像の他の例を示す図である。
上述した実施形態では、表示制御部131は、項目の値の入力方式を示す記号をボタン上に表示させる場合について説明したが、これに限られず、表示制御部131は、
図5に示すように、項目の値の入力方式を示す記号M´をボタンB´の近傍に表示させても良い。ボタンの近傍の位置の例としては、項目の値を入力するボタンと同一のパネル内の位置、当該ボタンの上下左右の位置であって所定距離以内の位置、当該ボタンと当該ボタンのキャプション(項目名)との間の位置などが挙げられる。
【0033】
また、上述した実施形態では、商品コードの値の入力方式として「リスト入力」を用い、包装モードの値の入力方式として「トグル入力」を用いる場合について説明したが、これに限られない。「リスト入力」と「トグル入力」は、選択できるデータの数によって使い勝手が異なるだけで本質的には同じ機能であるため、これらの入力方式を入れ替えて用いても良い。また、ボタンの設定の時点で、「リスト入力」か「トグル入力」かのいずれの方式を用いるかを選択するようにしても良い。また、例えば「トグル入力」を示す記号が押下された場合に、入力方式を「トグル入力」から「リスト入力」に切り替え、「リスト入力」を示す記号が押下された場合に、入力方式を「リスト入力」から「トグル入力」に切り替えるようにしても良い。
なお、切り替え可能な入力方式は「リスト入力」と「トグル入力」に限られない。この場合、予め切り替え可能な入力方式を定めておき、上記ボタンの設定時や、記号の押下時に、当該定められた入力方式間での切り替えを行うことが好ましい。
【0034】
また、上述した実施形態では、入力方式を示す記号として
図2に示すような絵柄を用いる場合について説明したが、これに限られず、例えば「リスト」や「トグル」などの文字からなる記号など、入力方法を想起させるものであればその他の記号であっても良い。
【0035】
また、上述した実施形態では、加工日及び消費期限の入力方式として「カレンダー入力」を用いる場合について説明したが、これに限られず、例えば日付に加えて時刻の入力を受け付ける入力方式や、操作制限を加えた入力方式など、他の入力方式を用いても良い。
【0036】
また、上述した実施形態では、本発明に係る入力装置をラベル発行装置100に搭載する場合について説明したが、これに限られず、一般的な印刷装置など、入力値の入力を受け付けるその他の装置に適用しても良い。
【0037】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
本実施形態で示したPOSシステムにおけるラベル発行装置100に関し、以下の付記を開示する。
(付記1)
タッチ操作による入力を受け付ける第1入力手段と、キーボードによる入力を受け付ける第2入力手段と、入力値を入力するボタンを項目ごとに画面に表示させる表示制御部と、前記第2入力手段からの入力を受け付けずに前記ボタンの押下を受け付けたときに、当該ボタンに定められた方式で前記第1入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定し、前記第2入力手段からの入力を受け付けた後に前記ボタンの押下を受け付けたときに、前記第2入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定する入力部と、を備え、前記表示制御部は、前記入力部による前記入力値の入力方式を示す記号を前記ボタンに対応して表示させることを特徴とする。
(付記2)
前記表示制御部は、前記ボタン上に前記入力部によって入力された入力値を表示する表示欄を表示し、前記入力部は、前記ボタンのうち前記表示欄の部分が押下された後、前記第2入力手段からの入力を受け付けると、該第2入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定する。
(付記3)
前記表示制御部は、前記ボタン上に前記入力値を表示させ、前記入力部による前記入力値の設定の後に前記ボタン上に表示される値を更新する。
(付記4)
前記入力部によって設定されたデータに基づいて商品に貼付されるラベルを印字し発行するラベル発行手段を備える。
(付記5)
タッチ操作による入力を受け付ける第1入力手段と、キーボードによる入力を受け付ける第2入力手段とを備えるラベル発行装置のコンピュータを、入力値を入力するボタンを項目ごとに画面に表示させる表示制御部と、前記第2入力手段からの入力を受け付けずに前記ボタンの押下を受け付けたときに、当該ボタンに定められた方式で前記第1入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定し、前記第2入力手段からの入力および前記ボタンの押下を受け付けたときに、前記第2入力手段からの入力に基づいて前記入力値を設定する入力部と、として機能させ、前記表示制御部は、前記入力部による前記入力値の入力方式を示す記号を前記ボタンに対応して表示させることを特徴とするプログラムである。
【符号の説明】
【0038】
100…ラベル発行装置 110…タッチパネル 120…ラベル発行部 130…CPU 131…表示制御部 132…入力部 140…ROM 150…RAM