(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6493768
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】熱風融着不織布およびその製造方法
(51)【国際特許分類】
D04H 1/593 20120101AFI20190325BHJP
B32B 5/26 20060101ALI20190325BHJP
【FI】
D04H1/593
B32B5/26
【請求項の数】10
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-526432(P2016-526432)
(86)(22)【出願日】2014年7月16日
(65)【公表番号】特表2016-525633(P2016-525633A)
(43)【公表日】2016年8月25日
(86)【国際出願番号】CN2014082288
(87)【国際公開番号】WO2015007211
(87)【国際公開日】20150122
【審査請求日】2016年2月4日
(31)【優先権主張番号】201310301601.1
(32)【優先日】2013年7月17日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516016883
【氏名又は名称】シャメン ヤンジャン ニュー マテリアル カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】謝継華
(72)【発明者】
【氏名】謝継権
【審査官】
清水 晋治
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−279098(JP,A)
【文献】
特開2011−135979(JP,A)
【文献】
特開2012−005744(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/15−13/84
A61L 15/16−15/64
D04H 1/00−18/04
B32B 1/00−43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)繊維を梳綿機でカーディングして第一繊維層を形成し、前記第一繊維層の厚さは0.2−2.0mmで、1平方メートル当りのグラム重量は5−40g/m2で、表面上の水滴との接触角(θ)は70度より大きく、
(2)繊維を梳綿機でカーディングして第二繊維層を形成し、前記第二繊維層の1平方メートル当りのグラム重量は5−40g/m2で、表面上の水滴との接触角(θ)は70度より小さく、
(3)前記第一繊維層を穿孔処理して貫通孔を形成し、前記貫通孔の総面積は前記第一繊維層の全表面積に対して10−80%を占め、前記貫通孔は、ストリップ形、円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有する貫通孔であり、前記第一繊維層を前記第二繊維層の上に重ねた場合には、ストリップ形、円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有するエンボスを形成し、
(4)前記第一繊維層と前記第二繊維層とを重ねて、熱風オーブンに送り熱接合することにより、前記熱風融着不織布を形成することを特徴とする熱風融着不織布の製造方法。
【請求項2】
前記第一繊維層は二層以上の構造であることを特徴とする、請求項1に記載の熱風融着不織布の製造方法。
【請求項3】
前記第一繊維層の繊維は芯鞘型構造、或いは偏心構造の二成分繊維であることを特徴とする、請求項1に記載の熱風融着不織布の製造方法。
【請求項4】
前記第二繊維層は二層以上の構造であることを特徴とする、請求項1に記載の熱風融着不織布の製造方法。
【請求項5】
繊維を梳綿機でカーディングして第一繊維層を形成し、前記第一繊維層の厚さは0.2−2.0mmで、1平方メートル当りのグラム重量は5−40g/m2で、表面上の水滴との接触角(θ)は70度より大きく、
繊維を梳綿機でカーディングして第二繊維層を形成し、前記第二繊維層の1平方メートル当りのグラム重量は5−40g/m2で、表面上の水滴との接触角(θ)は70度より小さく、
前記第一繊維層を穿孔処理して貫通孔を形成し、前記貫通孔の総面積は前記第一繊維層の全表面積に対して10−80%を占め、前記貫通孔は、ストリップ形、円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有する貫通孔であり、前記第一繊維層を前記第二繊維層の上に重ねた場合には、ストリップ形、円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有するエンボスを形成し、
前記第一繊維層と前記第二繊維層とを重ねて、熱風オーブンに送り熱接合することにより形成されることを特徴とする熱風融着不織布。
【請求項6】
前記第一繊維層の貫通孔はストリップ形、円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有する貫通孔であり、前記第一繊維層を前記第二繊維層と重ねた場合には、ストリップ形、円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有するエンボスを形成することを特徴とする、請求項5に記載の熱風融着不織布。
【請求項7】
前記第一繊維層は二層以上の構造であることを特徴とする、請求項5に記載の熱風融着不織布。
【請求項8】
前記第一繊維層の繊維は芯鞘型構造、或いは偏心構造の二成分繊維であることを特徴とする、請求項5に記載の熱風融着不織布。
【請求項9】
前記第二繊維層は二層以上の構造であることを特徴とする、請求項5に記載の熱風融着不織布。
【請求項10】
前記第一繊維層の1平方メートル当りのグラム重量は5−40g/m2で、前記第二繊維層の1平方メートル当りのグラム重量は5−40g/m2であることを特徴とする、請求項5ないし請求項9の何れかに記載の熱風融着不織布。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性の織物に関し、具体的には一種類の熱風融着不織布およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、不織布は化粧品と、洗濯品と、医療品としてよく使われ、たとえば、生理用ナプキン、紙パンツ、紙タオル、マスクなどである。現有技術の一種類の不織布では、使用者の皮膚と接触する表面をエンボス加工し、凹凸構造を形成し、前記構造によって、使用者の皮膚と接触する面積を減少させ、粘着感或いは置き違えを減少することが実現できる。ただし、前記不織布の大部では、親水性繊維は原材料とし、親水性繊維は、表面に達する体液を迅速に吸収するため有利だが、その表面準位が高く、体液を繊維周囲に吸収し易く、繊維と、繊維との間に体液は残され、同時に、その繊維の毛細管現象によって、吸収された体液を不織布の表面に戻させ、使用者は使用するときに湿気、粘着感、不乾燥を感じる。そのほか、前記不織布は幼児の紙パンツの表面層として使うとき、その乾燥性能が悪く、幼児の皮膚が赤くなることと、湿疹などのアレルギー現象を起しやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、従来技術の不足を克服し、一種類の不織布を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は以下の技術方案を採用した。
【0005】
熱風融着不織布には、第一繊維層と、第二繊維層とが上下に固定され、前記第一繊維層は、水との接触角度が70度より大きく、その厚さが0.2−2.0mmで、貫通の通孔があり、前記通孔の面積は前記第一層の総面積に対して10−80%を占め、前記第二層は、水との接触角度は70度より小さく、前記第一層によって、液体を前記第二繊維層に誘導させてから、前記第二繊維層は、前記第一繊維層から誘導された液体を吸収する。
【0006】
好ましい実施例として、前記通孔はストリップ形、円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有する分離配列の通孔であり、またはストリップ形、円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有するエンボスである。
【0007】
好ましい実施例として、前記第一繊維層は二層或いは二層以上の構造である。
【0008】
好ましい実施例として、前記第一繊維層の繊維は芯鞘型構造或いは偏心構造の二成分繊維である。
【0009】
好ましい実施例として、前記第二繊維層は二層或いは二層以上の構造である。
【0010】
好ましい実施例として、前記第一繊維層のグラム重は5−40g/m
2で、前記第二繊維層のグラム重は5−40g/m
2である。
【0011】
本発明のもう一つの技術方案は以下である。
【0012】
熱風融着不織布の製造方法には、以下のステップがあり、
【0013】
(1)第一繊維層の繊維を梳綿機でカーディングし、前記第一繊維層を形成し、前記第一繊維層の厚さは0.2−2.0mmで、グラム重は5−40g/m
2であり、
【0014】
(2)前記第一繊維層を穿孔処理し、貫通の穿孔構造を形成させ、前記穿孔構造の面積は第一繊維層の総面積に対して10−80%を占め、前記穿孔構造はストリップ形、円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有する分離配列の通孔であり、またはストリップ形、円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有するエンボスで、
【0015】
(3)第二繊維層の繊維を梳綿機でカーディングし、前記第二繊維層を形成し、グラム重は5−40g/m
2であり、
【0016】
(4)前記第一繊維層と、前記第二繊維層とを重ねて、熱風オーブンに送り、熱接合し、前記熱風融着不織布を形成する。
【0017】
好ましい実施例として、前記第一繊維層は二層或いは二層以上の構造である。
【0018】
好ましい実施例として、前記第一繊維層の繊維は芯鞘型構造或いは偏心構造の二成分繊維である。
【0019】
好ましい実施例として、前記第二繊維層は二層或いは二層以上の構造である。
【0020】
本発明は以下の改良効果がある。
【0021】
1.本発明の熱風融着不織布には、水との接触角(
θ)が70度より大きい一つの第一繊維層と、水との接触角(
θ)が70度より小さい一つの第二繊維層とが上下に設置され、前記第一繊維層には前記第一繊維層を貫通する穿孔構造が設置される。前記穿孔構造の面積は第一繊維層の総面積に対して10−80%を占め、前記穿孔構造はストリップ形、円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有する分離配列の通孔であり、またはストリップ形、円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有するエンボスである。いったん体液が前記第一繊維層に達すると、前記第一繊維層の表面準位がより低いことによって、体液は第一繊維層の穿孔構造を沿って、前記第二繊維層に流れ、誘導作用を発揮するほかに、浸透面積もいっそう大きくなり、吸収製品の有効面積を増加し、液体の高速吸収も促進する。前記第二繊維層の表面準位がより高いことによって、いったん体液は前記第二繊維層に達すると、迅速に前記層に吸収及び浸透される。同時に、体液を吸収してから、第一繊維層と水との接触角(
θ)は70度より大きいことによって、毛細管現象によって吸収された体液が不織布の表面に戻ることを阻止でき、乾燥、快適の効果を達成する。第一繊維層の厚さは0.2mmより大きいので、たとえ体液は第二繊維層から戻っても、使用者の皮膚と接触するのは依然として第一繊維層のままで、使用者は湿気の感覚を感じない。
【0022】
2.本発明の製造方法では、プロセスが簡単で、設備に対する要求が低く、工業生産に適合している。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は本発明の実施例1の立体不織布の上面図を示す。
【
図3】
図3は本発明の実施例2の立体不織布の上面図を示す。
【
図5】
図5は本発明の実施例3の熱風融着不織布の上面図を示す。
【
図6】
図6は本発明の実施例4の熱風融着不織布の上面図を示す。
【
図8】
図8は本発明の実施例5の立体不織布の上面図を示す。
【
図9】
図9は本発明の実施例6の立体不織布の上面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、具体的な実施例をまとめて、本発明の内容をいっそう詳しく説明する。
【実施例1】
【0025】
図1と、
図2とに示すように、一種類の熱風融着不織布1には、水との接触角(
θ)は70度より大きい一つの第一繊維層11と、水との接触角(
θ)は70度より小さい一つの第二繊維層12とが上下に固定され、前記第一繊維層11によって、液体を前記第二繊維層12に誘導させ、前記第二繊維層12は、前記第一繊維層11から誘導された液体を吸収する。前記第一繊維層11には貫通の通孔があり、前記通孔の面積は前記第一繊維層11の総面積に対して10−80%を占め、前記通孔の構造は平行のストリップ形のエンボスであり、前記層の繊維は芯鞘型構造或いは偏心構造の二成分繊維である。
【0026】
前記第一繊維層11の厚さは0.2−2.0mmである。
【0027】
前記第一繊維層11のグラム重は5−40g/m
2であることが好ましい、5−20g/m
2であることがさらに好ましい。
【0028】
前記第二繊維層12のグラム重は5−40g/m
2であることが好ましい、5−20g/m
2であることがさらに好ましい。
【0029】
本実施例の熱風融着不織布1の製造方法は以下である。
【0030】
(1)第一繊維層11の繊維を梳綿機でカーディングし、前記第一繊維層11を形成し、
【0031】
(2)穿孔装置によって、前記第一繊維層11に平行のストリップ形のエンボスを形成し、
【0032】
(3)第二繊維層12の繊維を梳綿機でカーディングし、前記第二繊維層12を形成し、
【0033】
(4)前記第一繊維層11と、前記第二繊維層12とを重ねて、熱風オーブンに送り、熱接合し、前記熱風融着不織布1を形成する。
【実施例2】
【0034】
図3と、
図4とに示すように、一種類の熱風融着不織布1には、水との接触角(
θ)は70度より大きい一つの第一繊維層11と、水との接触角(
θ)は70度より小さい一つの第二繊維層12とが上下に固定され、前記第一繊維層11によって、その液体を前記第二繊維層12に誘導させ、前記第二繊維層12は、前記第一繊維層11から誘導された液体を吸収する。前記第一繊維層11には貫通の通孔があり、前記通孔の面積は前記第一繊維層11の総面積に対して10−80%を占め、前記通孔の構造は分離配列の円形の通孔111で、前記層の繊維は芯鞘型構造或いは偏心構造の二成分繊維である。
【0035】
前記第一繊維層11の厚さは0.2−2.0mmである。
【0036】
前記第一繊維層11のグラム重は5−40g/m
2であることが好ましく、5−20g/m
2であることがさらに好ましい。
【0037】
前記第二繊維層12のグラム重は5−40g/m
2であることが好ましく、5−20g/m
2であることがさらに好ましい。
【0038】
本実施例の熱風融着不織布1の製造方法は以下である。
【0039】
(1)第一繊維層11の繊維を梳綿機でカーディングし、前記第一繊維層11を形成し、
【0040】
(2)穿孔装置によって、前記第一繊維層11に分離配列の円形の通孔111を形成し、
【0041】
(3)第二繊維層12の繊維を梳綿機でカーディングし、前記第二繊維層12を形成し、
【0042】
(4)前記第一繊維層11と、前記第二繊維層12とを重ねて、熱風オーブンに送り、熱接合し、前記熱風融着不織布1を形成する。
【実施例3】
【0043】
図5に示すように、一種類の熱風融着不織布1には、水との接触角(
θ)は70度より大きい一つの第一繊維層11と、水との接触角(
θ)は70度より小さい一つの第二繊維層12とが上下に固定され、前記第一繊維層11によって、その液体を前記第二繊維層12に誘導させ、前記第二繊維層12は、前記第一繊維層11から誘導された液体を吸収する。前記第一繊維層11には貫通の通孔があり、前記通孔の面積は前記第一繊維層11の総面積の10−80%を占め、前記通孔の構造は分離配列の多角形のエンボスで、前記層の繊維は芯鞘型構造或いは偏心構造の二成分繊維である。
【0044】
前記第一繊維層11の厚さは0.2−2.0mmである。
【0045】
前記第一繊維層11のグラム重は5−40g/m
2であることが好ましく、5−20g/m
2であることがさらに好ましい。
【0046】
前記第二繊維層12のグラム重は5−40g/m
2であることが好ましく、5−20g/m
2であることがさらに好ましい。
【0047】
本実施例の熱風融着不織布1の製造方法は以下である。
【0048】
(1)第一繊維層11の繊維を梳綿機でカーディングし、前記第一繊維層11を形成し、
【0049】
(2)穿孔装置によって、前記第一繊維層11に分離配列の多角形のエンボスを形成し、
【0050】
(3)第二繊維層12の繊維を梳綿機でカーディングし、前記第二繊維層12を形成し、
【0051】
(4)前記第一繊維層11と、前記第二繊維層12とを重ねて、熱風オーブンに送り、熱接合し、前記熱風融着不織布1を形成する。
【実施例4】
【0052】
図6と、
図7とに示すように、一種類の熱風融着不織布1には、水との接触角(
θ)は70度より大きい一つの第一繊維層11と、水との接触角(
θ)は70度より小さい一つの第二繊維層12とが上下に固定され、前記第一繊維層11によって、液体を前記第二繊維層12に誘導させ、前記第二繊維層12は、前記第一繊維層11から誘導された液体を吸収する。前記第一繊維層11には貫通の通孔があり、前記通孔の面積は前記第一繊維層11の総面積の10−80%を占め、前記通孔の構造は不規則な幾何学図形を有する分離配列の短ストリップ形のエンボスであり、前記層の繊維は芯鞘型構造或いは偏心構造の二成分繊維である。
【0053】
前記第一繊維層11の厚さは0.2−2.0mmである。
【0054】
前記第一繊維層11のグラム重は5−40g/m
2であることが好ましく、5−20g/m
2であることがさらに好ましい。
【0055】
前記第二繊維層12のグラム重は5−40g/m
2であることが好ましく、5−20g/m
2であることがさらに好ましい。
【0056】
本実施例の熱風融着不織布1の製造方法は以下である。
【0057】
(1)第一繊維層11の繊維を梳綿機でカーディングし、前記第一繊維層11を形成し、
【0058】
(2)穿孔装置によって、前記第一繊維層11に分離配列の不規則な幾何学図形のエンボスを形成し、
【0059】
(3)第二繊維層12の繊維を梳綿機でカーディングし、前記第二繊維層12を形成し、
【0060】
(4)前記第一繊維層11と、前記第二繊維層12とを重ねて、熱風オーブンに送り、熱接合し、前記熱風融着不織布1を形成する。
【実施例5】
【0061】
図8に示すように、一種類の熱風融着不織布1には、水との接触角(
θ)は70度より大きい一つの第一繊維層11と、水との接触角(
θ)は70度より小さい一つの第二繊維層12とが上下に固定され、前記第一繊維層11によって、液体を前記第二繊維層12に誘導させ、前記第二繊維層12は、前記第一繊維層11から誘導された液体を吸収する。前記第一繊維層11には貫通の通孔があり、前記通孔の面積は前記第一繊維層11の総面積の10−80%を占め、前記通孔の配列の構造は円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有する分離配列の通孔111であり、前記層の繊維は芯鞘型構造或いは偏心構造の二成分繊維である。前記第一繊維層11は二層構造である。
【0062】
前記第一繊維層11の厚さは0.2−2.0mmである。
【0063】
前記第一繊維層11のグラム重は5−40g/m
2であることが好ましい、5−20g/m
2であることがさらに好ましい。
【0064】
前記第二繊維層12のグラム重は5−40g/m
2であることが好ましい、5−20g/m
2であることがさらに好ましい。
【0065】
本実施例の熱風融着不織布1の製造方法は以下のである。
【0066】
(1)第一繊維層11の繊維を梳綿機で別々にカーディングしてから、粘着し、二層構造の前記第一繊維層11を形成し、
【0067】
(2)穿孔装置によって、前記第一繊維層11に円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有する分離配列の通孔111を形成し、
【0068】
(3)第二繊維層12の繊維を梳綿機でカーディングし、前記第二繊維層12を形成し、
【0069】
(4)前記第一繊維層11と、前記第二繊維層12とを重ねて、熱風オーブンに送り、熱接合し、前記熱風融着不織布1を形成する。
【実施例6】
【0070】
図9に示すように、一種類の熱風融着不織布1には、水との接触角(
θ)は70度より大きい一つの第一繊維層11と、水との接触角(
θ)は70度より小さい一つの第二繊維層12とが上下に固定され、前記第一繊維層11によって、その液体を前記第二繊維層12に誘導させ、前記第二繊維層12は、前記第一繊維層11から誘導された液体を吸収する。前記第一繊維層11には貫通の通孔があり、前記通孔の面積は前記第一繊維層11の総面積の10−80%を占め、前記通孔の構造は円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有する分離配列の通孔111であり、前記層の繊維は芯鞘型構造或いは偏心構造の二成分繊維である。前記第二繊維層12は二層構造である。
【0071】
前記第一繊維層11の厚さは0.2−2.0mmである。
【0072】
前記第一繊維層11のグラム重は5−40g/m
2であるがこと好ましい、5−20g/m
2であることがさらに好ましい。
【0073】
前記第二繊維層12のグラム重は5−40g/m
2であるがこと好ましい、5−20g/m
2であることがさらに好ましい。
【0074】
本実施例の熱風融着不織布1の製造方法は以下である。
【0075】
(1)第一繊維層11の繊維を梳綿機でカーディングし、前記第一繊維層11を形成し、
【0076】
(2)穿孔装置によって、前記第一繊維層11に円形、楕円形、多角形、或いは不規則な幾何学図形を有する分離配列の通孔111を形成し、
【0077】
(3)第二繊維層12の繊維を梳綿機で別々にカーディングしてから、粘着し、二層構造の前記第二繊維層12を形成し、
【0078】
(4)前記第一繊維層11と、前記第二繊維層12とを重ねて、熱風オーブンに送り、熱接合し、前記熱風融着不織布1を形成する。
【0079】
以上のように、ただ好ましい実施例を開示したが、本発明のデザインアイデアはこれに限定されるものではなく、本発明の請求項と説明書とに基づいて色々変形させることは可能であり、それらは本発明の保護範囲から排除されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0080】
いったん体液が前記第一繊維層に達すると、前記第一繊維層の表面準位がより低いことによって、体液は第一繊維層の穿孔構造を沿って、前記第二繊維層に流れ、誘導作用を発揮するほかに、浸透面積もいっそう大きくなり、吸収製品の有効面積を増加し、液体の高速吸収も促進する。前記第二繊維層の表面準位がより高いことによって、いったん体液は前記第二繊維層に達すると、迅速に前記層に吸収・浸透される。