特許第6493846号(P6493846)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6493846
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】波形部材成型方法
(51)【国際特許分類】
   B21D 13/02 20060101AFI20190325BHJP
【FI】
   B21D13/02
【請求項の数】3
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2018-139076(P2018-139076)
(22)【出願日】2018年7月25日
【審査請求日】2018年8月29日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518264332
【氏名又は名称】有限会社コーフテック
(74)【代理人】
【識別番号】110001472
【氏名又は名称】特許業務法人かいせい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鳥飼 修次
【審査官】 石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 仏国特許出願公開第01389125(FR,A1)
【文献】 米国特許第03340719(US,A)
【文献】 特公平04−040091(JP,B2)
【文献】 米国特許第03307387(US,A)
【文献】 西独国特許出願公開第03146432(DE,A)
【文献】 特公昭58−038252(JP,B2)
【文献】 特開2002−331311(JP,A)
【文献】 国際公開第2002/030590(WO,A1)
【文献】 特許第4553417(JP,B2)
【文献】 特開昭52−028452(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
凹部が形成されていない平板状の板材(90)から第1凹部(99a)及び第2凹部(99d)が形成された波形部材(99)を波形部材成型装置で成型する波形部材成型方法であって、
前記第1凹部(99a)が形成される側を前方、前記第2凹部(99d)が形成される側を後方とし、
前記波形部材成型装置は、
第1型(10)と、前記第1型(10)の上方側に、前記第1型(10)と対向配置されて、前記第1型(10)に対して上下方向に移動可能な第2型(20)を備え、
前記第1型(10)は、
ダイホルダー(12)と、
上下方向に移動可能に前記ダイホルダー(12)に取り付けられ、頂部に水平面が形成された第1ダイ凸部(14a)が上方に突出形成されるとともに、前記第1ダイ凸部(14a)の後方に水平面である第2ダイ面(14c)が形成された第1ダイ(14)と、
前記第1ダイ(14)に隣接して配置され、前記ダイホルダー(12)に取り付けられ、最後部に第3ダイ面(15c)が形成されるとともに、前記第3ダイ面(15c)の前方に隣接した位置であって前記第2ダイ面(14c)の後方に隣接した位置に、頂部に水平面が形成された第2ダイ凸部(15b)が上方に突出形成された第2ダイ(15)と、
前記第1ダイ(14)を前記第2型(20)側に付勢する第1ダイ付勢部(17)と、を有し、
前記第2型(20)は、
パンチホルダー(22)と、
上下方向に移動可能に前記パンチホルダー(22)に取り付けられ、前記第1ダイ(14)及び前記第2ダイ(15)と対向して配置され、前記第1ダイ(14)側に突出形成された第1パンチ凸部(24c)と、前記第1パンチ凸部(24c)の後方側の位置に前記第1ダイ(14)側に突出形成されて、先端に水平面が形成され、前記第2ダイ面(14c)と対向した第2パンチ凸部(24d)と、前記第1パンチ凸部(24c)と前記第2パンチ凸部(24d)との間に形成され前記第1ダイ凸部(14a)が進入する第1パンチ凹部(24a)と、前記第2パンチ凸部(24d)の後方に隣接して形成され前記第2ダイ凸部(15b)が進入する第2パンチ凹部(24b)と、を備えた第1パンチ(24)と、
前記第1パンチ(24)の後方に隣接して、前記パンチホルダー(22)に取り付けられ、前記第3ダイ面(15c)側に突出し、先端に水平面が形成され、前記第3ダイ面(15c)と対向した第3パンチ凸部(25a)が形成された第2パンチ(25)と、
前記第1パンチ(24)を前記第1型(10)側に付勢するパンチ付勢部(26)と、を有し、
前記波形部材成型装置は、前記第1ダイ(14)と前記第1パンチ(24)の間にセットされた前記板材(90)を前記第1ダイ凸部(14a)の頂部側に押圧する押圧部材(81)を更に有し、
前記パンチ付勢部(26)の付勢力は、前記第1ダイ付勢部(17)の付勢力よりも大きく設定され、
前記板材(90)を、前記第1ダイ凸部(14a)と前記第1パンチ凸部(24c)及び前記第2パンチ凸部(24d)との間に挟んで、前記押圧部材(81)によって、前記板材(90)を前記第1ダイ凸部(14a)の頂部側に押圧させる板材セット工程と、
前記板材(90)を前記第1ダイ凸部(14a)と前記第1パンチ凹部(24a)で挟んで、前記板材(90)の前記第1ダイ凸部(14a)の前記第1ダイ凸部(14a)の頂部の前端及び後端に当接する部分を折り曲げて、前記板材(90)に、上方に凹んだ前記第1凹部(99a)を形成する第1凹部形成工程と、
前記第1凹部(99a)の後方の前記板材(90)が前記第2パンチ凸部(24d)の下面と前記第2ダイ面(14c)で挟まれている状態で、前記第2パンチ凸部(24d)を前記第2ダイ凸部(15b)に対して下降させることによって、前記板材(90)の前記第2パンチ凸部(24d)の頂部の後端と当接する部分を折り曲げて、前記板材(90)の前記第1凹部(99a)の後方に、下方に突出した第1凸部(99c)を形成するとともに、前記板材(90)の前記第1凸部(99c)の後部を前記第2ダイ凸部(15b)と前記第2パンチ凹部(24b)によって挟んで、前記板材(90)の前記第1凸部(99c)の後部に、略水平面を形成する第1凸部形成工程と、
前記板材(90)が前記第2ダイ凸部(15b)と前記第2パンチ凹部(24b)で挟まれている状態で、前記第3パンチ凸部(25a)を第2ダイ凸部(15b)に対して降下させることによって、前記板材(90)の前記第2ダイ凸部(15b)の頂部の後端と当接する部分を折り曲げて、前記板材(90)の前記第1凸部(99c)の後方に、上方に凹んだ前記第2凹部(99d)を形成する第2凹部形成工程と、を有し、
1回の前記第1型(10)と前記第2型(20)の近接によって、前記第1凹部形成工程、前記第1凸部形成工程、及び前記第2凹部形成工程が行われる波形部材成型方法。
【請求項2】
前記第2ダイ(15)は、上下方向に前記ダイホルダー(12)に移動可能に取り付けられ、
前記波形部材成型装置は、
前記第2ダイ(15)の後方に隣接して配置され、前記ダイホルダー(12)に取り付けられた第3ダイ(16)と、
前記第2ダイ(15)を前記第2型(20)側に付勢する第2ダイ付勢部(18)と、を更に有し、
前記第2ダイ付勢部(18)の付勢力は、前記パンチ付勢部(26)の付勢力よりも大きく設定され、
前記第2凹部形成工程を実行した後に、前記第2凹部(99d)の後方の前記板材(90)が前記第3パンチ凸部(25a)の下面と前記第3ダイ面(15c)で挟まれている状態で、前記第3パンチ凸部(25a)を前記第3ダイ(16)に対して降下させることによって、前記第3パンチ凸部(25a)の頂部の後端と当接している部分の前記板材(90)を折り曲げて、前記板材(90)の前記第2凹部(99d)の後方に、下方に突出した第2凸部(99e)を形成する第2凸部形成工程を、更に有する請求項1に記載の波形部材成型方法。
【請求項3】
前記第1ダイ凸部(14a)の前方側の前記第1ダイ(14)には、水平面である第1ダイ面(14b)が形成され、
前記第1パンチ凸部(24c)の先端は、前記第1ダイ面(14b)と対向する水平面が形成され、
前記第1凹部形成工程において、前記板材(90)の前記第1凹部(99a)の前方部分を、前記第1ダイ面(14b)及び前記第1パンチ凸部(24c)の前記水平面によってプレスして、前記板材(90)の前記第1凹部(99a)の前方に水平な水平面(99b)を形成する請求項1又は2に記載の波形部材成型方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、波形部材成型方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の凹部が形成された波形部材を成型する装置として、特許文献1に示されるような波形部材成型装置が知られている。この波形部材成型装置は、一組のパンチとダイを備え、パンチとダイで板材をプレスすることによって、1回のプレスで1つの凹部を板材に形成する。そして、プレス後に板材を送って、既に形成された凹部に隣接する位置の板材をパンチとダイでプレスして、凹部を板材に形成する。このように、特許文献1に示される波形部材成型装置では、板材に対して、プレスと送りを繰り返すことによって、複数の凹部を順次形成している。
【0003】
特許文献1に示されるような波形部材成型装置では、1回のプレスで、1つの凹部しか形成することができないので、波形部材を成型するのに時間を要し、波形部材の成の生産性が悪いという問題があった。
【0004】
そこで、特許文献2には、上型に取り付けられた拘束パンチと、拘束パンチの後方の上型に上下方向移動可能に取り付けられた第1パンチと、第1パンチの後方の上型に固定された第2パンチが設けられた波形部材成型装置が提案されている。
【0005】
この特許文献2に示される波形部材成型装置では、上型が下型側に移動すると、拘束パンチによって既に形成された凹部が拘束された状態で、第1パンチによって板材に第1凹部が形成される。更に、第2パンチが下型側に移動して、板材の第1凹部の後方に第2凹部が形成される。このように、特許文献2に示される波形部材成型装置では、1回の上型の下型側への移動によって、板材に第1凹部及び第2凹部を同時に形成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−230452号公報
【特許文献2】特開2008−870033号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2に示される波形部材成型装置では、第1パンチによって第1凹部が形成される際には、拘束パンチによって既に形成された凹部が拘束されている。このため、第1凹部が形成される際に、板材の第1パンチで押圧された部分よりも拘束パンチ側が引き延ばれて薄くなってしまう。
【0008】
また、第2パンチによって第2凹部が形成される際には、第1パンチによって第1凹部が拘束されている。このため、第2凹部が形成される際に、板材の第2パンチで押圧される部分よりも第1パンチ側が引き延ばされて薄くなってしまう。
【0009】
本発明は、波形部材の成型の生産性を向上させるとともに、成型された波形部材に薄くなる部分が生じることを抑制することができる波形部材成型方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、波形部材成型装置は、凹部が形成されていない平板状の板材(90)から複数の凹部(99a、99d)が形成された波形部材(99)を成型する波形部材成型装置であって、
接離可能に互いに対向配置された第1型(10)及び第2型(20)を備え、
第1型(10)は、
ダイホルダー(12)と、
第1型(10)と第2型(20)とが接離する方向である接離方向に移動可能にダイホルダー(12)に取り付けられ、第1ダイ凸部(14a)が突出形成された第1ダイ(14)と、
第1ダイ(14)に隣接して、ダイホルダー(12)に取り付けられ、第2ダイ凸部(15b)が突出形成された第2ダイ(15)と、
第1ダイ(14)を第2型(20)側に付勢する第1ダイ付勢部(17)と、を有し、
第2型(20)は、
パンチホルダー(22)と、
接離方向に移動可能にパンチホルダー(22)に取り付けられ、第1ダイ(14)及び第2ダイ(15)と対向配置され、第1ダイ凸部(14a)に対応した形状であり、第1ダイ凸部(14a)が進入可能な第1パンチ凹部(24a)と、第2ダイ凸部(15b)に対応した形状であり、第2ダイ凸部(15b)が進入可能な第2パンチ凹部(24b)とが形成された第1パンチ(24)と、
第1パンチ(24)に隣接して、パンチホルダー(22)に取り付けられ、第2ダイ(15)と対向配置された第2パンチ(25)と、
第1パンチ(24)を第1型(10)側に付勢するパンチ付勢部(26)と、を有し、
第1ダイ(14)及び第2ダイ(15)と、第1パンチ(24)及び第2パンチ(25)との間に板材(90)が挟まれることで、複数の凹部(99a、99d)が形成され、
パンチ付勢部(26)の付勢力は、第1ダイ付勢部(17)の付勢力よりも大きく設定され、
第1ダイ(14)と第1パンチ(24)の間にセットされた板材(90)を第1ダイ凸部(14a)の頂部側に押圧する押圧部材(81)を更に有する。
【0011】
これによれば、第2型が第1型に近接すると、第1パンチが第1ダイに近接し、板材に第1凹部が形成される。そして、第1凹部が形成された後に、第1ダイ付勢部が圧縮されることによって、第1パンチが第2ダイに近接して、第1凹部の後方の板材が折り曲げられる。そして、第1パンチ付勢部が圧縮されることによって、第2パンチが第2ダイに近接して、板材が更に折り曲げられて、第1凹部の後方に第2凹部が形成される。このように、1回の第2型の第1型への近接により、板材に第1凹部及び第2凹部を同時に形成することができる。この結果、波形部材の成の生産性を向上させることができる。
【0012】
また、板材が拘束されていない状態で、第1パンチが第1ダイに近接して、板材に第1凹部が形成されるので、第1凹部が形成される際に板材が引き延ばされて薄くならない。更に、板材が折り曲げられることによって、第2凹部が形成されるので、第2凹部が形成される際に、板材が引き延ばされて薄くならない。
【0013】
上記目的を達成するために、請求項に記載の波形部材成型方法は、凹部が形成されていない平板状の板材(90)から第1凹部(99a)及び第2凹部(99d)が形成された波形部材(99)を波形部材成型装置で成型する波形部材成型方法であって、
第1凹部(99a)が形成される側を前方、第2凹部(99d)が形成される側を後方とし、
波形部材成型装置は、
第1型(10)と、第1型(10)の上方側に、第1型(10)と対向配置されて、第1型(10)に対して上下方向に移動可能な第2型(20)を備え、
第1型(10)は、
ダイホルダー(12)と、
上下方向に移動可能にダイホルダー(12)に取り付けられ、頂部に水平面が形成された第1ダイ凸部(14a)が上方に突出形成されるとともに、第1ダイ凸部(14a)の後方に水平面である第2ダイ面(14c)が形成された第1ダイ(14)と、
第1ダイ(14)に隣接して配置され、ダイホルダー(12)に取り付けられ、最後部に第3ダイ面(15c)が形成されるとともに、第3ダイ面(15c)の前方に隣接した位置であって第2ダイ面(14c)の後方に隣接した位置に、頂部に水平面が形成された第2ダイ凸部(15b)が上方に突出形成された第2ダイ(15)と、
第1ダイ(14)を第2型(20)側に付勢する第1ダイ付勢部(17)と、を有し、
第2型(20)は、
パンチホルダー(22)と、
上下方向に移動可能にパンチホルダー(22)に取り付けられ、第1ダイ(14)及び第2ダイ(15)と対向して配置され、第1ダイ(14)側に突出形成された第1パンチ凸部(24c)と、第1パンチ凸部(24c)の後方側の位置に第1ダイ(14)側に突出形成されて、先端に水平面が形成され、第2ダイ面(14c)と対向した第2パンチ凸部(24d)と、第1パンチ凸部(24c)と第2パンチ凸部(24d)との間に形成され第1ダイ凸部(14a)が進入する第1パンチ凹部(24a)と、第2パンチ凸部(24d)の後方に隣接して形成され第2ダイ凸部(15b)が進入する第2パンチ凹部(24b)と、を備えた第1パンチ(24)と、
第1パンチ(24)の後方に隣接して、パンチホルダー(22)に取り付けられ、第3ダイ面(15c)側に突出し、先端に水平面が形成され、第3ダイ面(15c)と対向した第3パンチ凸部(25a)が形成された第2パンチ(25)と、
第1パンチ(24)を第1型(10)側に付勢するパンチ付勢部(26)と、を有し、
波形部材成型装置は、第1ダイ(14)と第1パンチ(24)の間にセットされた板材(90)を第1ダイ凸部(14a)の頂部側に押圧する押圧部材(81)を更に有し、
パンチ付勢部(26)の付勢力は、第1ダイ付勢部(17)の付勢力よりも大きく設定され、
板材(90)を、第1ダイ凸部(14a)と第1パンチ凸部(24c)及び第2パンチ凸部(24d)との間に挟んで、押圧部材(81)によって、板材(90)を第1ダイ凸部(14a)の頂部側に押圧させる板材セット工程と、
板材(90)を第1ダイ凸部(14a)と第1パンチ凹部(24a)で挟んで、板材(90)の第1ダイ凸部(14a)の第1ダイ凸部(14a)の頂部の前端及び後端に当接する部分を折り曲げて、板材(90)に、上方に凹んだ第1凹部(99a)を形成する第1凹部形成工程と、
第1凹部(99a)の後方の板材(90)が第2パンチ凸部(24d)の下面と第2ダイ面(14c)で挟まれている状態で、第2パンチ凸部(24d)を第2ダイ凸部(15b)に対して下降させることによって、板材(90)の第2パンチ凸部(24d)の頂部の後端と当接する部分を折り曲げて、板材(90)の第1凹部(99a)の後方に、下方に突出した第1凸部(99c)を形成するとともに、板材(90)の第1凸部(99c)の後部を第2ダイ凸部(15b)と第2パンチ凹部(24b)によって挟んで、板材(90)の第1凸部(99c)の後部に、略水平面を形成する第1凸部形成工程と、
板材(90)が第2ダイ凸部(15b)と第2パンチ凹部(24b)で挟まれている状態で、第3パンチ凸部(25a)を第2ダイ凸部(15b)に対して降下させることによって、板材(90)の第2ダイ凸部(15b)の頂部の後端と当接する部分を折り曲げて、板材(90)の第1凸部(99c)の後方に、上方に凹んだ第2凹部(99d)を形成する第2凹部形成工程と、を有し、
1回の第1型(10)と第2型(20)の近接によって、第1凹部形成工程、第1凸部形成工程、及び第2凹部形成工程が行われる。
【0014】
これによれば、第1凹部形成工程において、板材の第1ダイ凸部の頂部と当接する部分が折り曲げられて、第1凹部が形成される。このため、第1凹部を絞って形成する場合と比較して、板材が引き延ばされて薄くならない。
【0015】
また、第2凹部形成工程において、板材の第2パンチ凸部の頂部と当接する部分が折り曲げられた後に、板材の第2ダイ凸部の頂部と当接する部分が折り曲げられて、第2凹部が形成される。このため、第2凹部を絞って形成する場合と比較して、板材が引き延ばされて薄くならない。
【0016】
また、1回の第2型の第1型への近接により、板材に第1凹部及び第2凹部を同時に形成することができる。この結果、波形部材の生産性を向上させることができる。
【0017】
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】第1実施形態の波形部材成型装置の断面図であり、図2のI−I断面図である。
図2】第1実施形態の波形部材成型装置の断面図であり、図1のII−II断面図である。
図3】板材セット工程における第1実施形態の波形部材成型装置の断面図である。
図4】第1凹部形成工程における第1実施形態の波形部材成型装置の断面図である。
図5】第1凸部形成工程における第1実施形態の波形部材成型装置の断面図である。
図6】第2凹部形成工程における第1実施形態の波形部材成型装置の断面図である。
図7】第2凸部形成工程における第1実施形態の波形部材成型装置の断面図である。
図8】波形部材成型方法の説明図である。
図9】第1実施形態の波形部材成型装置で成される波形部材の説明図である。
図10】ガススプリング及びコイルスプリングのストロークと反力の関係を表したグラフである。
図11】第2実施形態の波形部材成型装置の断面図であり、図2のI−I断面図である。
図12】第2実施形態の波形部材成型装置で成される波形部材の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1実施形態)
[プレス装置及び第1実施形態の波形部材成型装置の構造]
以下、図1及び図2を用いて、本発明に係る第1実施形態の波形部材成型装置100、及び波形部材成型装置100が取り付けられるプレス装置500について説明する。なお、図1において、紙面右側を波形部材成型装置100の前側、紙面左側を波形部材成型装置100の後側、紙面上側を波形部材成型装置100の上側、紙面下側を波形部材成型装置100の下側とする。また、図2において、紙面右側を波形部材成型装置100の手前側、紙面左側を波形部材成型装置100の奥側、紙面上側を波形部材成型装置100の上側、紙面下側を波形部材成型装置100の下側とする。
【0020】
図1図2に示すように、プレス装置500は、ボルスタ501及びスライド502を有している。ボルスタ501は、プレス装置500の図示しないベッドの上に取り付けられている。スライド502は、ボルスタ501の上側に対向配置されている。スライド502は、プレス装置500の図示しない駆動機構によって、ボルスタ501に対して、近づく方向又は離れる方向に移動可能となっている。プレス装置500の構造については、特開2009−226430号公報や、特開2017−127894号公報に開示されているように、周知技術であるので、これ以上の説明は省略する。
【0021】
波形部材成型装置100は、図9に示すような波形部材99を成するものである。本実施形態では、波形部材99は、電動モータのバスバーリングであり、銅や銅合金等の金属で構成されている。波形部材99には、複数の凹部99a、99dが並んで形成されている。
【0022】
図1及び図2に示すように、波形部材成型装置100は、第1型10、第2型20、4つの位置決めガイドシャフト31、第1位置決めブロック71、及び第2位置決めブロック72を有している。
【0023】
第1型10は、プレス装置500のボルスタ501に取り付けられている。第2型20は、第1型10の上方側に、第1型10と対向配置されて、プレス装置500のスライド502に取り付けられている。このような構成によって、スライド502がボルスタ501に上下方向に移動することにより、第2型20は第1型10に上下方向に移動する。
【0024】
第1型10は、第1ダイホルダー11、第2ダイホルダー12、ダイガイド13、第1ダイ14、第2ダイ15、第3ダイ16、第1ダイ付勢部17、及び2つの第2ダイ付勢部18を有している。
【0025】
第1ダイホルダー11は、板状の部材であり、ボルスタ501の上面に取り付けられている。第1ダイホルダー11は、第2ダイホルダー12をボルスタ501に取り付ける部材である。
【0026】
第2ダイホルダー12は、板状の部材であり、第1ダイホルダー11の上面に取り付けられている。第2ダイホルダー12は、ダイガイド13、第1ダイ14、第2ダイ15、第3ダイ16、第1ダイ付勢部17、及び2つの第2ダイ付勢部18が取り付けられる部材である。
【0027】
第2ダイ15は、第2ダイホルダー12に上下方向移動可能に取り付けられている。つまり、第2ダイ15は、第2型20が第1型10に接離する方向である接離方向に移動可能となっている。第2ダイホルダー12の第2ダイ15の前部及び後部に対向する位置には、2つの摺動穴12aが、前後方向に並んで、上下方向に連通形成されている。そして、2つの摺動穴12aのそれぞれに、2つの取付ボルト61が挿通されて、これらの取付ボルト61が、第2ダイ15の下部にねじ込まれている。
【0028】
第2ダイ15の前後方向の中央部には、保持凹部15aが下方に凹んで形成されている。第2ダイ15の後方には、第2ダイ凸部15bが上方に突出形成されている。つまり、第2ダイ凸部15bは、後述する第1パンチ24側に突出している。第2ダイ凸部15bの断面形状は、略”コ”字形状である。第2ダイ凸部15bは、後述する第1ダイ凸部14aの後方に隣接している。
【0029】
第2ダイ15の最後部、つまり、第2ダイ凸部15bの後方には、水平面である第3ダイ面15cが形成されている。第3ダイ面15cは、後述する第2パンチ25の第3パンチ凸部25aと対向している。
【0030】
第1ダイ14は、第2ダイ15に上下方向移動可能に取り付けられている。具体的には、第2ダイ15の保持凹部15aの前部及び後部に対向する位置には、2つの摺動穴15fが、前後方向に並んで、上下方向に連通形成されている。そして、2つの摺動穴15fのそれぞれに、2つの取付ボルト62が挿通されて、これらの取付ボルト62が第1ダイ14の下部にねじ込まれている。このような構造によって、第1ダイ14は、第2ダイ15を介して、第2ダイホルダー12に上下方向移動可能に取り付けられている。
【0031】
第1ダイ14の下部は、第2ダイ15の保持凹部15aに進入可能となっていて、第2ダイホルダー12の保持凹部15aの前後の壁部に挟まれている。このため、図5に示すように、第1ダイ14が下方に移動して、第1ダイ14の下部が保持凹部15aに進入すると、第1ダイ14の下部(基部)が、保持凹部15aによって、上下方向に摺動可能に保持され、第1ダイ14が上下方向にガイドされる。この結果、第1ダイ14の前後方向の移動が規制され、第1ダイ14が前後方向に傾くことが規制される。
【0032】
第1ダイ14の中央部には、第1ダイ凸部14aが、上方に突出形成されている。つまり、第1ダイ凸部14aは、後述する第1パンチ24側に突出している。第1ダイ凸部14aの断面形状は、略”コ”字形状である。第1ダイ凸部14aの断面形状と第2ダイ凸部15bの断面形状は、同一となっている。
【0033】
第1ダイ凸部14aの前方側の第1ダイ14には、水平面である第1ダイ面14bが形成されている。第1ダイ凸部14aの後方側の第1ダイ14には、水平面である第2ダイ面14cが形成されている。
【0034】
第3ダイ16は、第2ダイホルダー12の上面に取り付けられている。第3ダイ16の上部は、後述するダイガイド13の上面から上方に突出している。第3ダイ16の上面は、水平面である第4ダイ面16aが形成されている。第4ダイ面16aの上下方向の位置は、第3ダイ面15cの上下方向の位置と同一又は殆ど同じになっている。
【0035】
ダイガイド13は、第2ダイ15及び第3ダイ16を位置決めしてガイドするものである。ダイガイド13は、ブロック状の部材であり、第2ダイホルダー12の上面に取り付けられている。ダイガイド13の水平方向の中心部には、上下方向に連通したダイ保持空間13aが形成されている。ダイ保持空間13aは、直方体形状の空間である。ダイ保持空間13aには、第2ダイ15の下部及び第3ダイ16の下部が配置されている。
【0036】
第2ダイ15の下部及び第3ダイ16の下部は、ダイガイド13のダイ保持空間13aの周りの壁面に挟まれている。また、第2ダイ15の前面と第3ダイ16の後面は、当接している。このような構成によって、第2ダイ15は、上下方向にガイドされ、第2ダイ15の水平方向の移動が規制され、傾くことが規制される。
【0037】
また、図5に示すように、第1ダイ14が下方に移動すると、第1ダイ14の下部(基部)が、ダイ保持空間13aに侵入し、第1ダイ14の下部は、ダイガイド13のダイ保持空間13aの手前側及び奥側の壁面に挟まれる。このため、第1ダイ14は、上下方向にガイドされ、幅方向の移動が規制され、幅方向に傾くことが規制される。
【0038】
第1ダイ付勢部17は、第1ダイ14を、第2型20側、つまり、上方に付勢するものである。第1ダイ付勢部17のシリンダ17aは、第1ダイホルダー11及び第2ダイホルダー12に形成された空間である第1シリンダ取付部11g、12gに収納されて取り付けられている。第1ダイ付勢部17のピストン17bは、第2ダイ15を貫通して、その先端が第1ダイ14の下面に当接している。
【0039】
2つの第2ダイ付勢部18は、第2ダイ15を、第2型20側、つまり、上方に付勢するものである。2つの第2ダイ付勢部18のシリンダ18aは、第1ダイホルダー11及び第2ダイホルダー12に2つ形成された空間である第2シリンダ取付部11h、12hにそれぞれ収納されて取り付けられている。2つの第2シリンダ取付部11h、12hは、第1シリンダ取付部11g、12gの前方及び後方の第1ダイホルダー11及び第2ダイホルダー12にそれぞれ形成されている。2つの第2ダイ付勢部18のピストン18bは、それぞれ、第2ダイ15の下面に当接している。
【0040】
第2型20は、第1パンチホルダー21、第2パンチホルダー22、パンチガイド23、第1パンチ24、第2パンチ25、パンチ付勢部26、押圧部材81、及び付勢部材82を有している。
【0041】
第1パンチホルダー21は、板状の部材であり、スライド502の下面に取り付けられている。第1パンチホルダー21は、第2パンチホルダー22をスライド502に取り付ける部材である。
【0042】
第2パンチホルダー22は、板状の部材であり、第1パンチホルダー21の下面に取り付けられている。第2パンチホルダー22は、パンチガイド23、第1パンチ24、第2パンチ25、及びパンチ付勢部26が取り付けられる部材である。
【0043】
図1に示すように、第1パンチ24は、第2パンチホルダー22に上下方向に移動可能に取り付けられている。具体的には、第2パンチホルダー22の第1パンチ24の前部及び後部に対向する位置には、2つの摺動穴22aが、前後方向に並んで、上下方向に連通形成されている。そして、2つの摺動穴22aのそれぞれに、2つの取付ボルト63が挿通されて、これらの取付ボルト63が、第1パンチ24の上部にねじ込まれている。
【0044】
第1パンチ24の前後方向の中央部の下面には、第1パンチ凹部24aが上方に凹んで形成されている。第1パンチ凹部24aは、第1ダイ凸部14aと対向し、第1ダイ凸部14aに対応した形状であり、第1ダイ凸部14aが進入可能となっている。第1パンチ凹部24aの断面形状は、略”コ”字形状である。
【0045】
第1パンチ24の後部の下面には、第2パンチ凹部24bが上方に凹んで形成されている。第2パンチ凹部24bは、第2ダイ凸部15bと対向し、第2ダイ凸部15bに対応した形状であり、第2ダイ凸部15bが進入可能となっている。第2パンチ凹部24bは、後方に開口している。
【0046】
第1パンチ24の第1パンチ凹部24aの前方側には、下方に突出した第1パンチ凸部24cが形成されている。第1パンチ凸部24cの先端は、水平面となっていて、第1ダイ面14bと対向している。
【0047】
第1パンチ24の第1パンチ凹部24aと第2パンチ凹部24bの間には、下方に突出した第2パンチ凸部24dが形成されている。第2パンチ凸部24dの先端には、水平面となっていて、第2ダイ面14cと対向している。
【0048】
第2パンチ25は、第1パンチ24の後方側に配置されて、第2パンチホルダー22の下面に取り付けられている。
【0049】
第2パンチ25の前端には、第3ダイ面15c側、つまり、下方に突出した第3パンチ凸部25aが形成されている。第3パンチ凸部25aの先端は、水平面となっていて、第3ダイ面15cと対向している。第3パンチ凸部25aの先端面の上下方向の位置は、第2パンチ凹部24bの底部の上下方向の位置と同一又は殆ど同じになっている。
【0050】
第2パンチ25の第3パンチ凸部25aの後部には、水平面である第2パンチ面25bが形成されている。第2パンチ面25bは、第3ダイ16の第4ダイ面16aと対向している。
【0051】
パンチガイド23は、第1パンチ24及び第2パンチ25を位置決めしてガイドするものである。パンチガイド23は、ブロック状の部材であり、第2パンチホルダー22の下面に取り付けられている。パンチガイド23の水平方向の中心部には、上下方向に連通したパンチ保持空間23aが形成されている。パンチ保持空間23aは、直方体形状の空間である。パンチ保持空間23aには、第1パンチ24の上部及び第2パンチ25の上部が配置されている。
【0052】
第1パンチ24の上部及び第2パンチ25の上部は、パンチガイド23のパンチ保持空間23aの周りの壁面に挟まれている。また、第1パンチ24の後面と第2パンチ25の前面は、当接している。このような構成によって、第1パンチ24は、上下方向にガイドされて、水平方向の移動が規制され、傾くことが規制される。
【0053】
パンチ付勢部26は、第1パンチ24を、第1ダイ14及び第2ダイ15側、つまり、下方に付勢するものである。パンチ付勢部26のシリンダ26aは、第1パンチホルダー21及び第2パンチホルダー22に形成された空間であるシリンダ取付部21g、22gに収納されて取り付けられている。パンチ付勢部26のピストン26bは、第1パンチ24の上面に当接している。
【0054】
本実施形態では、第1ダイ付勢部17、第2ダイ付勢部18、及びパンチ付勢部26は、ガススプリングである。第1ダイ付勢部17、第2ダイ付勢部18、及びパンチ付勢部26は、シリンダ17a、18a、26aと、ピストンから17b、18b、26bとから構成されている。シリンダ17a、18a、26aは、窒素等の高圧の不活性ガスが封入されている。ピストン17b、18b、26bは、シリンダ17a、18a、26aに摺動可能に取り付けられている。ピストン17b、18b、26bは、不活性ガスによって、その先端がシリンダ17a、18a、26aから離れる方向に付勢されている。
【0055】
ガススプリングは、図10に示すように、コイルスプリングと比較して、ストロークが小さい領域であっても、大きな反力が得られるようになっている。
【0056】
第1位置決めブロック71は、縦長のブロック形状である。第1位置決めブロック71は、その長手方向が上下方向と一致するように、第1ダイ14の前方に配置され、第2ダイ15に取り付けられている。第1位置決めブロック71の上端は、第1ダイ凸部14aの上端よりも高い位置に位置している。第1位置決めブロック71の上方のパンチガイド23には、第1位置決めブロック71の上端部が進入する進入穴23fが形成されている。
【0057】
第2位置決めブロック72は、縦長のブロック形状である。第2位置決めブロック71は、その長手方向が上下方向と一致するように、第3ダイ16の後方に配置され、ダイガイド13に取り付けられている。第2位置決めブロック72の上端は、第1ダイ凸部14aの上端よりも高い位置に位置している。第2位置決めブロック72の上方のパンチガイド23には、第2位置決めブロック72の上端部が進入する進入穴23gが形成されている。
【0058】
押圧部材81は、縦長のブロック形状である。押圧部材81は、その下部が第1パンチ凹部24aの底面から突出するように、第1パンチ24に形成された取付空間24eに上下方向移動可能に取り付けられている。取付空間24eには、押圧部材81を下方に付勢する付勢部材82が取り付けられている。付勢部材82は、本実施形態では、コイルスプリングである。押圧部材81の下端は、第1ダイ凸部14aの頂部に当接している。
【0059】
4つのガイドシャフト31は、パンチガイド23の四隅に取り付けられ、パンチガイド23の下面から下方に突出している。そして、4つのガイドシャフト31の下端部は、ダイガイド13及び第2ダイホルダー12の四隅に形成された挿入穴13g、12g内に挿入されている。挿入穴13g、12gの内径は、ガイドシャフト31の外径よりも僅かに大きくなっている。このような構成によって、第2型20が上下方向にガイドされ、第2型20の第1型10に対する水平方向の位置が位置決めされるとともに、第2型20が第1型10に対して傾くことが防止される。
【0060】
パンチ付勢部26の付勢力は、第1ダイ付勢部17の付勢力よりも大きくなっている。言い換えると、パンチ付勢部26のバネ常数は、第1ダイ付勢部17のバネ常数よりも大きくなっている。ここで付勢力とは、ピストン17b、18b、26bが、シリンダ17a、18a、26aに対してストロークした際の反力である。
【0061】
また、2つの第2ダイ付勢部18の付勢力の合計値は、パンチ付勢部26の付勢力よりも大きくなっている。言い換えると、2つの第2ダイ付勢部18を合わせたバネ常数は、パンチ付勢部26のバネ常数よりも大きくなっている。
【0062】
[波形部材成型方法]
次に、図3図8を用いて、第1実施形態の波形部材成型装置100によって、板材90から波形部材99を成型する波形部材成型方法について説明する。
【0063】
〈板材セット工程〉
まず、図3図8(a)に示すように、板材90の前部を、第1ダイ凸部14aと第1パンチ凸部24c及び第2パンチ凸部24dとの間に挟んで、板材90を波形部材成型装置100にセットする。この状態では、押圧部材81は、板材90を第1ダイ14の第1ダイ凸部14a側に押圧している。板材90の前後は、第1位置決めブロック71及び第2位置決めブロック72に挟まれて、板材90の前後方向の位置が位置決めされている。
【0064】
〈第1凹部形成工程〉
次に、プレス装置500の駆動機構を作動させて、スライド502を降下させて、スライド502をボルスタ501に近接させる。
【0065】
すると、図8の(b)に示すように、スライド502の降下に従って、第1パンチ24が降下する。すると、第1ダイ14が上側(第2型20側)に位置している状態で、第1パンチ24が第1ダイ14に押しつけられる。すると、板材90の前部が第1ダイ凸部14aと第1パンチ凹部24aで挟まれ、板材90の第1ダイ凸部14aの頂部の前端及び後端に当接する部分が折り曲げられる。すると、図4図8の(c)に示すように、板材90の前部に上方に凹陥した第1凹部99aが形成される。この際に、板材90の前端部は、第1ダイ面14b及び第1パンチ凸部24cの下端面によってプレスされて、板材90の第1凹部99aの前方に水平な水平面99bが形成される。
【0066】
〈第1凸部形成工程〉
第1ダイ凸部14aと第1パンチ凹部24aとが近接した状態で、スライド502が更に降下すると、第1ダイ付勢部17が圧縮されて、図8の(d)に示すように、第1パンチ24及び第1ダイ14が、第2ダイ15に対して下方に移動する。すると、第1凹部99aの後方の板材90が第2パンチ凸部24dの下面と第2ダイ面14cで挟まれている状態で、第2パンチ凸部24dが第2ダイ凸部15bに対して下降することによって、板材90の第2パンチ凸部24dの頂部の後端と当接する部分が折り曲げられる。
【0067】
そして、第2パンチ凹部24bの底部が第2ダイ凸部15bの頂部に近接すると、第1ダイ14が下側(第2ダイホルダー12側)に位置している状態で、第2ダイ15が第1パンチ24に押しつけられる。すると、図5図8の(e)に示すように、板材90の第1凹部99aの後方に、下方に突出した第1凸部99cが形成される。この際に、板材90の第1凸部99cの後部が、第2ダイ凸部15bと第2パンチ凹部24bによって挟まれて、板材90の第1凸部99cの後部に、略水平面が形成される。
【0068】
〈第2凹部形成工程〉
第2ダイ凸部15b及び第2パンチ凹部24bが近接した状態で、スライド502が更に降下すると、パンチ付勢部26が圧縮されて、図8の(f)に示すように、第2パンチ25が第2ダイ15に対して降下する。すると、板材90が第2ダイ凸部15bと第2パンチ凹部24bで挟まれている状態で、第3パンチ凸部25aが第2ダイ凸部15bに対して降下することによって、板材90の第2ダイ凸部15bの頂部の後端と当接する部分が折り曲げられる。
【0069】
そして、第3パンチ凸部25aが第3ダイ面15cに近接すると、第1ダイ14が下側(第2ダイホルダー12側)に位置している状態で、第2パンチ25が第2ダイ15に押しつけられる。すると、図6図8の(g)に示すように、板材90の第1凸部99cの後方に、上方に凹んだ第2凹部99dが形成される。
【0070】
〈第2凸部形成工程〉
第3パンチ凸部25aの下面と第3ダイ面15cとが近接した状態で、スライド502が更に降下すると、2つの第2ダイ付勢部18が圧縮されて、図8の(h)に示すように、第2パンチ25が第3ダイ16に対して降下する。すると、第2凹部99dの後方の板材90が第3パンチ凸部25aの下面と第3ダイ面15cで挟まれている状態で、第3パンチ凸部25aが第3ダイ16に対して降下することによって、第3パンチ凸部25aの後端と当接している部分の板材90が折り曲げられる。
【0071】
そして、第2パンチ面25bが第4ダイ面16aに近接すると、第1ダイ14が下側(第2ダイホルダー12側)に位置し、第1パンチ24が上側(第2パンチホルダー22側)に位置している状態で、第3ダイ16が第2パンチ面25bに押しつけられる。すると、図7図8の(i)に示すように、板材90の第2凹部99dの後方に、下方に突出した第2凸部99eが形成され、波形部材99が完成する。
【0072】
[第1実施形態の波形部材成装置及び波形部材成方法の効果]
以上の説明から明らかなように、第1ダイ14は、第2ダイ15を介して、上下方向に移動可能に第2ダイホルダー12に取り付けられている。そして、第2ダイ15は、第1ダイ14の後方に配置されて、第2ダイホルダー12に取り付けられている。そして、第1ダイ付勢部17は、第1ダイ14を第2型20側に付勢している。そして、第1パンチ24は、上下方向に移動可能に第2パンチホルダー22に取り付けられ、第1ダイ14及び第2ダイ15と対向配置されている。そして、第2パンチ25は、第1パンチ24の後方に配置されて、第2パンチホルダー22に取り付けられ、第2ダイ15と対向配置されている。そして、ンチ付勢部26は、第1パンチ24を第1型10側に付勢している。そして、第1ダイ14及び第2ダイ15と、第1パンチ24及び第2パンチ25との間に板材90が挟まれることで、複数の凹部99a、99dが形成される。そして、ンチ付勢部26の付勢力は、第1ダイ付勢部17の付勢力より大きく設定されている。
【0073】
これによれば、スライド502がボルスタ501に近接すると、第1パンチ24が第1ダイ14に近接して、板材90に第1凹部99aが形成される。そして、板材90に第1凹部99aが形成された後に、第1ダイ付勢部17が圧縮されることによって、第1パンチ24が第2ダイ15に近接して、第1凹部99aの後方の板材90が折り曲げられる。そして、ンチ付勢部26が圧縮されることによって、第2パンチ25が第2ダイ15に近接して、板材90が更に折り曲げられて、第1凹部99aの後方に第2凹部99dが形成される。
【0074】
このように、1回のスライド502のボルスタ501への近接により、板材90に第1凹部99a及び第2凹部99dを同時に形成することができる。この結果、波形部材99の成の生産性を向上させることができる。
【0075】
また、板材90が拘束されていない状態で、第1パンチ24が第1ダイ14に近接して、板材90に第1凹部99aが形成されるので、第1凹部99aが形成される際に板材90が引き延ばされて薄くならない。更に、第1凹部99aが形成された後に、板材90が折り曲げられることによって、第2凹部99dが形成されるので、第2凹部99dが形成される際に、板材90が引き延ばされて薄くならない。
【0076】
また、第1ダイ14には、第1パンチ24側に突出した第1ダイ凸部14aが形成されている。そして、第2ダイ15には、第1パンチ24側に突出した第2ダイ凸部15bが形成されている。そして、第1パンチ24には、第1ダイ凸部14aに対応した形状であり、第1ダイ凸部14aが進入可能な第1パンチ凹部24aが形成されるとともに、第2ダイ凸部15bに対応した形状であり、第2ダイ凸部15bが進入可能な第2パンチ凹部24bが形成されている。
【0077】
これによれば、第1ダイ凸部14aが第1パンチ凹部24aに進入して波形部材99に第1凹部99aが形成され、第2ダイ凸部15bが第2パンチ凹部24bに進入して波形部材99に第2凹部99dが形成される。このため、波形部材99に、第1凹部99a及び第2凹部99dを確実に形成することができる。
【0078】
また、第2ダイ15は、第2ダイホルダー12に上下方向に移動可能に取り付けられている。そして、第2ダイ15の後部には、第3ダイ面15cが形成されている。そして、第2ダイ凸部15bは、第3ダイ面15cの前方側において、第3ダイ面15cから突出形成されている。そして、第2パンチ25の前端には、第3ダイ面15c側に突出した第3パンチ凸部25aが形成されている。そして、第3ダイ16は、第2ダイ15の後方に配置されて、第2パンチ25の第3パンチ凸部25aよりも後方側の第2パンチ面25bと対向して、第2ダイホルダー12に取り付けられている。そして、第2ダイ付勢部18
は、第2ダイ15を第2型20側に付勢している。そして、2つの第2ダイ付勢部18の付勢力の合計値は、ンチ付勢部26の付勢力よりも大きく設定されている。
【0079】
これによれば、第2凹部99dが形成された後のスライド502のボルスタ501への近接により、2つの第2ダイ付勢部18が圧縮されることによって、第2パンチ25が第2ダイ15に近接する。すると、第3パンチ凸部25aによって、第2凹部99dの後方の板材90が折り曲げられて、波形部材99の第2凹部99dの後方に、下方に突出した第2凸部99eを更に形成することができる。また、第2凹部99dが形成された後に、板材90が折り曲げられることによって、第2凸部99eが形成されるので、第2凸部99eが形成される際に、板材90が引き延ばされて薄くならない。
【0080】
また、押圧部材81は、第1ダイ14と第1パンチ24の間にセットされた板材90を第1ダイ14側に押圧する。
【0081】
これによれば、第1凹部形成工程において、板材90が押圧部材81によって押圧されて第1ダイ凸部14aに押しつけられているので、板材90が第1ダイ凸部14a及び第1パンチ凹部24aからずれてしまうことが防止される。このため、板材90の前部の所望の位置に、第1パンチ凹部24aを形成することができる。
【0082】
また、第1凹部形成工程において、板材90が第1ダイ凸部14aの頂部から浮き上がってしまうことを防止することができる。このため、第1凹部99aを形成する際の板材90に、いわゆる肉余りが発生してしまうことを防止することができ、形成された第1凹部99aにシワが発生してしまうことを防止することができる。
【0083】
また、第2ダイ15には、第1ダイ14が侵入し、第1ダイ14を上下方向に摺動可能に保持する保持凹部15aが形成されている。
【0084】
これによれば、図5に示すように、第1ダイ14が下方に移動して、第1ダイ14の下部が保持凹部15aに進入すると、第1ダイ14の下部が、保持凹部15aによって、摺動可能に保持され、第1ダイ14が上下方向にガイドされる。この結果、第1ダイ14の前後方向の移動が規制され、第1ダイ14が前後方向に傾くことが規制される。よって、板材90に、第1凹部99a及び第2凹部99dを精度高く形成することができる。
【0085】
ところで、板材90を変形させるには、ンチ付勢部26、第1ダイ付勢部17、及び第2ダイ付勢部18のストロークが小さい領域で、ある程度の大きな反力が必要となる。本実施形態では、ンチ付勢部26、第1ダイ付勢部17、及び第2ダイ付勢部18を、ガススプリングで構成したので、図10に示すように、これらの付勢部のストロークが小さい領域で、大きな反力を発生させることができる。このため、板材90を確実に変形させて、板材90に第1凹部99a及び第2凹部99dを確実に形成することができる。
【0086】
また、ンチ付勢部26、第1ダイ付勢部17、及び第2ダイ付勢部18を、ガススプリングで構成したので、波形部材成型装置100を小型化することができる。この理由を以下に説明する。
【0087】
図10に示すように、コイルスプリングは、ガススプリングと比較して、ストロークが小さい領域では反力が小さい。このため、ンチ付勢部26、第1ダイ付勢部17、及び第2ダイ付勢部18をコイルスプリングで構成した場合には、ストロークが小さい領域での反力を確保するために、コイルスプリングの線径を大きくする必要が有る。コイルスプリングの線径を大きくすると、コイルスプリングの圧縮代が小さくなり、コイルスプ
リングのストロークが短くなる。一方で、第1ダイ14の第2ダイ15に対するストロークや、第パンチ24の第2パンチホルダー22に対するストローク、第2ダイ15の第2ダイホルダー12に対するストロークを確保する必要がある。これらのストロークと、コイルスプリングのストロークを確保するためには、コイルスプリングを長くする必要が有る。コイルスプリングを長くすると、波形部材成型装置100が大型化してしまう。
【0088】
本実施形態では、ンチ付勢部26、第1ダイ付勢部17、及び第2ダイ付勢部18をガススプリングで構成しているので、これらの付勢部26、17、18をコイルスプリングで構成した場合と比較して、これらの付勢部26、17、18の長さを短くすることができる。このため、これらの付勢部26、17、18をコイルスプリングで構成した場合と比較して、波形部材成型装置100を小型化することができる。
【0089】
また、第1凹部形成工程では、板材90を第1ダイ凸部14aと第1パンチ凹部24aで挟んで、板材90の第1ダイ凸部14aの頂部の前端及び後端と当接する部分を折り曲げて、第1凹部99aを形成する。第2凹部形成工程では、板材90を第2ダイ凸部15bと第2パンチ凹部24bで挟んで、板材90の第2パンチ凸部24dの頂部の後端と当接する部分を折り曲げた後に、板材90を第3パンチ凸部25aとダイ面15cで挟んで、板材90の第2ダイ凸部15bの頂部の後端と当接する部分を折り曲げて、板材90の第1凹部99aの後方に、第2凹部99dを形成する。
【0090】
これによれば、第1凹部形成工程において、板材90の第1ダイ凸部14aの頂部の前端及び後端と当接する部分が折り曲げられて、第1凹部99aが形成される。このため、第1凹部99aを絞って形成する場合と比較して、板材90が引き延ばされて薄くならない。
【0091】
また、第2凹部形成工程において、板材90の第2パンチ凸部24dの頂部の後端と当接する部分が折り曲げられた後に、板材90の第2ダイ凸部15bの頂部の後端と当接する部分が折り曲げられて、第2凹部99dが形成される。このため、第2凹部99dを絞って形成する場合と比較して、板材90が引き延ばされて薄くならない。
【0092】
また、1回の第2型20の第1型10への近接により、板材90に第1凹部99a及び第2凹部99dを同時に形成することができる。この結果、波形部材99の成の生産性を向上させることができる。
【0093】
(第2実施形態)
以下、図11を用いて、本発明に係る第2実施形態の波形部材成型装置200について説明する。なお、第2実施形態の波形部材成型装置200について、第1実施形態の波形部材成型装置100と同じ構成は、第1実施形態の波形部材成型装置100と同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0094】
第2実施形態の波形部材成型装置200は、第4ダイ19及び第3パンチ27を更に有している。
【0095】
第2ダイ15の保持凹部15aの前方には、第3ダイ凸部15dが上方に突出形成されている。第3ダイ凸部15dは、第1ダイ凸部14a及び第2ダイ凸部15bと同一の形状となっている。第3ダイ凸部15dの前方には、水平面である第5ダイ面15eが形成されている。
【0096】
第1パンチ24の第1パンチ凸部24cの前方には、第3パンチ凹部24fが上方に凹んで形成されている。第3パンチ凹部24fは、第3ダイ凸部15dと対向し第3ダイ凸部15dに対応した形状であり、第3ダイ凸部15dが進入可能となっている。第3パンチ凹部24fは、前方に開口している。
【0097】
第2ダイ15の前方には、第4ダイ19が配置されている。第4ダイ19は、その下部がダイ保持空間13aの前方に収納されて配置されている。第4ダイ19は、第2ダイホルダー12の上面に取り付けられている。
【0098】
第4ダイ19の上部は、ダイガイド13の上面から上方に突出している。第4ダイ19の上面は、水平面である第ダイ面19aが形成されている。第ダイ面19aの上下方向の位置は、第5ダイ面15eの上下方向の位置と殆ど同じになっている。第4ダイ19の後面は、第2ダイ15の前面と接触している。
【0099】
第1パンチ2の前方には、第3パンチ27が配置されている。第3パンチ27は、その上部がパンチ保持空間23aの前方に収納されて配置されている。第3パンチ27の後端には、第4パンチ凸部27aが下方に突出形成されている。第4パンチ凸部27aの先端は、水平面となっていて、第5ダイ面15eと対向している。
【0100】
第3パンチ27の第4パンチ凸部27aの前方には、水平面である第3パンチ面27bが形成されている。第3パンチ面27bは、第ダイ面19aと対向している。
【0101】
第1位置決めブロック71は、第4ダイ19の前方に配置されている。
【0102】
第2実施形態の波形部材成型方法は、第1実施形態の波形部材成型方法と同様である。まず、板材90の中間部を、第1ダイ凸部14aと押圧部材81との間に挟んで、板材90を波形部材成型装置200にセットする。そして、プレス装置500の駆動機構を作動させて、スライド502を降下させて、スライド502をボルスタ501に近接させると、第1実施形態と同様に、波形部材成型装置200の各構成部品が作動して、板材90が変形して、図12に示す波形部材99が成される。
【0103】
第2実施形態の波形部材成型装置200で成される波形部材99は、図12に示すように、第1凹部99aの前方に、下方に突出した第3凸部99fが形成されている。
【0104】
(他の実施形態)
以上説明した実施形態では、第1ダイ付勢部17、第2ダイ付勢部18、及びンチ付勢部26は、ガススプリングである。第1ダイ付勢部17、第2ダイ付勢部18、及びンチ付勢部26を、コイルスプリングやトーションスプリング、油圧シリンダ等の付勢部材で構成してもよい。
【0105】
以上説明した実施形態では、押圧部材81は、第1パンチ24に上下方向移動可能に取り付けられている。押圧部材81は、第1ダイ14に上下方向移動可能に取り付けられ、第1パンチ24側に付勢されて、板材90を第1パンチ24側に付勢する実施形態であってもよい。
【0106】
本実施形態の波形部材成型装置100、200は、電動モータのバスバーリングに限らず、熱交換器のフィン等、複数の凹部が形成された波形部材99の成型にも適用することができる。
【0107】
以上説明した実施形態では、第1型10がボルスタ501に取り付けられ、第2型20がスライド502に取り付けられている。第2型20がボルスタ501に取り付けられ、第1型10がスライド502に取り付けられている実施形態であってもよい。
【0108】
以上説明した実施形態では、波形部材成型装置100、200は、2つの凹部99a、99dが形成された波形部材99を成する。板材90から、3つ以上の凹部が形成された波形部材99を成するために、波形部材成型装置100、200に、上記したダイ14、15、19及びパンチ24、25、27と同様の構造のダイ及びパンチを更に設けてもよい。
【符号の説明】
【0109】
10 第1型
12 第2ダイホルダー(ダイホルダー)
14 第1ダイ
15 第2ダイ
17 第1ダイ付勢部
20 第2型
22 第2パンチホルダー(パンチホルダー)
24 第1パンチ
26 ンチ付勢部
100 第1実施形態の波形部材成型装置
200 第2実施形態の波形部材成型装置
【要約】      (修正有)
【課題】波形部材の成型の生産性を向上させるとともに、成型された波形部材に薄くなる部分が生じることを抑制することができる波形部材成型方法を提供する。
【解決手段】波形部材成型方法は、板材の第1ダイ凸部14aの第1ダイ凸部14aの頂部の前端及び後端に当接する部分を折り曲げて、板材に上方に凹んだ第1凹部を形成する第1凹部形成工程と、板材の第2パンチ凸部24dの頂部の後端と当接する部分を折り曲げて、板材の後方に下方に突出した第1凸部を形成する第1凸部形成工程と、板材の第2ダイ凸部15bの頂部の後端と当接する部分を折り曲げて、板材の第1凸部の後方に上方に凹んだ第2凹部を形成する第2凹部形成工程と、を有し、1回の第1型10と第2型20の近接によって、第1凹部形成工程、第1凸部形成工程、及び第2凹部形成工程が行われる。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12