【実施例】
【0153】
1.化学合成
他に特に明記のない限り、商用サプライヤーから受け取った試薬および溶媒を使用した。無水溶媒および炉乾燥したガラス製品を、湿気及び/又は酸素に敏感な合成変換に使用した。収率を最適化しなかった。反応時間は、おおよそであり、最適化されなかった。他に特に明記のない限り、カラムクロマトグラフイーおよび薄層クロマトグラフィー(TLC)を、シリカゲル上で実行した。スペクトルはppm(δ)で与えられ、結合定数(J)はヘルツ(Hertz)で報告されている。プロトンスペクトルについては、溶媒ピークを、基準ピークとして使用した。
【0154】
調製物1A:2,5,6−トリクロロピリミジン−4−オール
【0155】
【化10】
【0156】
THF(50mL)中の2,4,5,6−テトラクロロピリミジン(5g、22.9mmol)の溶液に、1NのNaOH(31mL、31.2mmol)を滴下で加え、混合物を、室温で一晩撹拌した。溶液を、1NのHClで酸性化し、DCM(3x)で抽出した。有機物を、組み合わせ、乾燥し、真空内で濃縮した。固形物を、室温で30分間Et
2O中でスラリー状にし、ろ過し、Et
2Oで洗浄し、乾燥して、3.0gの表題化合物(66%)を得た。[M+H]Calc’d for C
4HCl
3N
2O、201;
Found、201。
【0157】
調製物1B:2,5,6−トリクロロ−3−メチル−3−ヒドロピリミジン−4−オン
【0158】
【化11】
【0159】
0℃でのTHF(50mL)中の2,5,6−トリクロロピリミジン−4−オール(1g、5.0mmol)およびK
2CO
3(759mg、5.5mmol)の混合物に、滴下でヨードメタン(714mg、5.0mmol)を加え、反応物を、一晩室温で撹拌した。反応混合物を、酢酸エチル(EA)で希釈した。有機相を、ブラインで洗浄し、乾燥し、真空内で濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(10:1、PE:EA)によって精製して、760mg(71%)の表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ3.74(s、3H)。[M+H]Calc’d for C
5H
3Cl
3N
2O、213。
【0160】
調製物1C:N−[1−(5,6−ジクロロ−3−メチル−4−オキソ(3−ヒドロピリミジン−2−イル))(4−ピペリジル)](tert−ブトキシ)カルボキサミド
【0161】
【化12】
【0162】
DMF(10mL)中の2,5,6−トリクロロ−3−メチル−3−ヒドロピリミジン−4−オン(426mg、2.0mmol)、DIEA(536mg、4.0mmol)およびtert−ブチルピペリジン−4−イルカルバマート(400mg、2mmol)の溶液を、1時間120℃で加熱した。溶媒を真空内で除去し、残留物を、シリカゲルクロマトグラフィー(1:1、PE:EA)によって精製して、550mg(73%)の表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ1.45(s、9H)、1.50−1.58(m、2H)、2.06−2.10(m、2H)、2.98−3.05(m、2H)、3.48(s、3H)、3.53−3.56(m、2H)、3.70(s、1H)、4.52(s、1H)。[M+H]Calc’d for C
15H
22Cl
2N
4O
3、213;Found、213。
【0163】
調製物1D:tert−ブチル1−(5−クロロ−4−(4−シアノフェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルカルバマート
【0164】
【化13】
【0165】
DMF(10mL)中のN−[1−(5,6−ジクロロ−3−メチル−4−オキソ(3−ヒドロピリミジン−2−イル))(4−ピペリジル)](tert−ブトキシ)カルボキサミド(500mg、1.3mmol)、4−シアノフェニルボロン酸(195mg、1.3mmol)、[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(81mg、0.13 mmol)およびK
2CO
3(359mg、2.6mmol)の混合物を、窒素で洗い流し、2時間85℃で撹拌した。水を加え、混合物を、EA(3x)で抽出した。有機物を、組み合わせ、水で洗浄し、ブラインで洗浄し、乾燥して、真空内で濃縮した。残留物を、シリカクロマトグラフィー(1:1、EA:PE)によって精製して、250mg(40%)の表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ1.45(s、9H)、1.54−1.61(m、2H)、2.05−2.10(m、2H)、2.99−3.05(m、2H)、3.48−3.56(s、5H)、3.70(s、1H)、4.56(s、1H)、7.73(d、J=8.0Hz、2H)、7.93(d、J=8.0Hz、2H)。[M+H]Calc’d for C
22H
26ClN
5O
3、444;Found、444。
【0166】
調製物1E:tert−ブチル1−(4−(4−シアノフェニル)−1−メチル−6−オキソ−5−p−トリル−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルカルバマート
【0167】
【化14】
【0168】
DMF(10mL)中のtert−ブチル1−(5−クロロ−4−(4−シアノフェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルカルバマート、p−トリルボロン酸(123mg、0.90mmol)、[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(28mg、0.045mol)およびK
2CO
3(124mg、0.90mmol)の混合物を、窒素で洗い流し、2時間85℃で撹拌した。水を加え、混合物を、EA(3x)で抽出した。有機物を、組み合わせ、水で洗浄し、ブラインで洗浄し、乾燥して、真空内で濃縮した。残留物を、シリカクロマトグラフィー(1:1、EA:PE)によって精製して、50mg(22%)の表題化合物を得た。[M+H]Calc’d for C
29H
33N
5O
3、500;Found、500。
【0169】
実施例1:4−(2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−1−メチル−6−オキソ−5−p−トリル−1,6−ジヒドロピリミジン−4−イル)ベンゾニトリル、HCl塩
【0170】
【化15】
【0171】
EA(10mL)中のtert−ブチル1−(4−(4−シアノフェニル)−1−メチル−6−オキソ−5−p−トリル−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルカルバマート(50mg、0.1mmol)の溶液に、EA(5mL)中の4NのHCl溶液を加え、混合物を、2時間室温で撹拌した。溶媒を、真空内で濃縮し、残留物を、分取HPLCによって精製し、塩酸塩として20mg(46%)の表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ1.74−1.79(m、2H)、2.00−2.04(m、2H)、2.21(s、3H)、2.96−3.03(m、2H)、3.29−3.03(m、1H)、3.48(s、3H)、3.71−3.74(m、2H)、6.89(d、J=8.0Hz、2H)、6.99(d、J=、2H(8.0Hz)、7.38(d、J=8.0Hz、2H)、7.44(d、J=8.4Hz、2H)。[M+H]Calc’d for C
24H
25N
5O、400;Found、400。
【0172】
実施例2:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−ベンゾニトリル
【0173】
【化16】
【0174】
表題化合物を、実施例1の調製のための基本手順に従って、5%の全収率中の塩酸塩として調製した。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.74−1.78(m、2H)、2.00−2.03(m、2H)、2.98−3.02(m、2H)、3.26−3.00(m、1H)、3.48(s、3H)、3.69(s、3H)、3.70−3.73(m、2H)、6.72(d、J=8.8Hz、2H)、6.93(d、J=8.4Hz 2H)7.39(d、J=8.0Hz、2H)、7.46(d、J=8.0Hz、2H)。[M+H]Calc’d for C
24H
25N
5O
2、416;Found、416。
【0175】
実施例3:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−ベンゾニトリル
【0176】
【化17】
【0177】
表題化合物を、実施例1の調製のための基本手順に従って、11%の全収率中の塩酸塩として調製した。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.87−1.95(m、2H)、2.14−2.17(m、2H)、3.15−3.24(m、2H)、3.43−3.48(m、1H)、3.62(s、3H)、3.93−3.98(m、2H)、4.23(s、3H)、7.46(d、J=9.2Hz、1H)、7.63(d、J=8.0Hz、2H)、7.71(d、J=8.4Hz、2H)、8.12 (dd、J=8.8、1.6Hz、1H)、8.28 (d、J=2.0Hz、1H)。[M+H]Calc’d for C
23H
24N
6O
2、417;Found、417。
【0178】
実施例4:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−1−メチル−5−(6−メチル−ピリジン−3−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−ベンゾニトリル
【0179】
【化18】
【0180】
表題化合物を、実施例1の調製のための基本手順に従って、4%の全収率中の塩酸塩として調製した。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.79−1.80(m、2H)、2.03−2.05(m、2H)、2.66(s、3H)、3.04−3.09(m、2H)、3.30−3.34(m、1H)、3.50(s、3H)、3.83−3.88(m、2H)、7.48(d、J=8.4Hz、2H)、7.58(d、J=8.4Hz、2H)、7.64(d、J=8.4Hz、2H)、8.00(dd、J=8.4、2.0Hz、1H)、8.54(d、J=8.0Hz、1H)。[M+H]Calc’d for C
23H
24N
6O、401;Found、401。
【0181】
実施例5:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−ベンゾニトリル
【0182】
【化19】
【0183】
表題化合物を、実施例1の調製のための基本手順に従って、7%の全収率中の塩酸塩として調製した。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.89−1.95(m、2H)、2.15−2.18(m、2H)、3.14−3.18(m、2H)、3.44−3.46(m、1H)、3.60(s、3H)、3.88−3.90(m、5H)、6.79(d、J=8.4Hz、1H)、6.96−7.02(m、2H)、7.54(d、J=8.0Hz、2H)、7.64(d、J=8.0Hz、2H)。[M+H]Calc’d for C
24H
24FN
5O
2、434;Found、434。
【0184】
実施例6:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−2−フルオロ−ベンゾニトリル
【0185】
【化20】
【0186】
表題化合物を、実施例1の調製のための基本手順に従って、5%の全収率中の塩酸塩として調製した。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.83−1.89(m、2H)、2.10−2.13(m、2H)、3.05−3.11(m、2H)、3.35−3.38(m、1H)、3.55(s、3H)、3.76(s、3H)、3.77−3.82(m、2H)、6.84(d、J=8.8Hz、2H)、7.04(d、J=8.8Hz、2H)、7.21(d、J=8.0Hz、1H)、7.35 (d、J=8.0Hz、1H)、7.53−7.56 (m、1H)。[M+H]Calc’d for C
24H
24FN
5O
2、434;Found、434。
【0187】
調製物7A:tert−ブチル1−(5−クロロ−4−(3−フルオロ−4−シアノフェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルカルバマート
【0188】
【化21】
【0189】
ACN(4L)中のN−[1−(5,6−ジクロロ−3−メチル−4−オキソ(3−ヒドロピリミジン−2−イル))(4−ピペリジル)](tert−ブトキシ)カルボキサミド(150g、0.40mol)、3−フルオロ−4−シアノフェニルボロン酸(65.8g、0.40mol)、Pd(Ph
3P)
4(9.3g、8mmol)および0.4NのNa
2CO
3(2L、0.80mol)の混合物を、窒素で洗い流し、2時間85℃で撹拌した。水を加え、混合物を、EA(3x)で抽出した。有機物を、組み合わせ、水で洗浄し、ブラインで洗浄し、乾燥して、真空内で濃縮した。残留物を、シリカクロマトグラフィー(1:1、EA:PE)によって精製して、95g(57%)の表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ1.45(s、9H)、1.54−1.61(m、2H)、2.05−2.13(m、2H)、2.99−3.08(m、2H)、3.53−3.58(s、5H)、3.70(s、1H)、4.54(d、J=6.0Hz、1H)、7.68−7.80(m、3H)。
【0190】
調製物7B:tert−ブチルN−[1−[4−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メチル−6−オキソピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル]カルバマート
【0191】
【化22】
【0192】
ジオキサン:H
2O(3:1、15mL)中の(tert−ブトキシ)−N−{1−[5−クロロ−6−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−3−メチル−4−オキソ(3−ヒドロピリミジン−2−イル)](4−ピペリジル)}カルボキサミド(1g、2.169mmol)、3−フルオロ−4−メトキシベンゼンボロン酸(740mg、4.338mmol)、Pd(dppf)Cl
2(480mg、0.651mmol)およびNa
2CO
3(690mg、 6.51mmol)の混合物を、窒素で洗い流し、キャップをして、マイクロウェーブ中で2時間145℃で撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物を、FC(1:1、EA:PE)によって精製して、800mg(71%)の表題化合物を得た。[M+H]Calc’d for C
29H
31F
2N
5O
4、552;Found、552。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δppm 1.46(s、9H)、1.60(d、J=10.11Hz、2H)、2.11(d、J=11.62Hz、2H)、3.06(t、J=12.00Hz、2H)、3.54(s、3H)、3.60(d、J=13.64Hz、2H)、3.72(br.s.、1H)、3.88(s、3H)、4.52(br.s.、1H)、6.79−6.89(m、2H)、6.97(d、J=12.38Hz、1H)、7.13(d、J=8.34Hz、1H)、7.31(d、J=9.85Hz、1H)、7.42(br.s.、1H)。
【0193】
実施例7:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−2−フルオロ−ベンゾニトリル
【0194】
【化23】
【0195】
EA(20mL)中のtert−ブチルN−[1−[4−(4−シアノ−3−フルオロフェニル)−5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−1−メチル−6−オキソピリミジン−2−イル]ピペリジン−4−イル]カルバマート(5.2g、9.44mmol)の溶液に、EA(30mL)中の1NのHClを加えた。混合物を2時間室温で撹拌した。溶媒を、真空内で濃縮し、HCl塩(4.05g、88%)として表題生成物を得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.77−1.79(m、2H)、2.02−2.04(m、2H)、2.99−3.04(m、2H)、3.26−3.00(m、1H)、3.38(s、3H)、3.73(s、3H)、3.73−3.75(m、2H)、6.67−6.68(m、1H)、6.84−6.95(m、2H)、7.12−7.14(m、1H)、7.24−7.36(m、1H)、7.46−7.50(m、1H)。[M+H]Calc’d for C
24H
23F
2N
5O
2、452;Found、452。
【0196】
実施例8:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−2−フルオロ−ベンゾニトリル
【0197】
【化24】
【0198】
表題化合物を、実施例1の調製のための基本手順に従って、6%の全収率中の塩酸塩として調製した。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.79−1.83(m、2H)、2.02−2.06(m、2H)、3.04−3.11(m、2H)、3.21−3.22(m、1H)、3.49(s、3H)、3.81−3.85(m、2H)、4.12(s、3H)、7.22−7.24(m、1H)、7.38(d、J=9.2Hz、1H)、7.49(d、J=9.2Hz、1H)、7.57−7.61(m、1H)、8.04−8.07 (m、1H)、8.21 (s、1H)。[M+H]Calc’d for C
23H
23FN
6O
2、43;Found、435。
【0199】
実施例9:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(6−メトキシ−ピリジン−3−イル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−2−フルオロ−ベンゾニトリル
【0200】
【化25】
【0201】
表題化合物を、実施例1の調製のための基本手順に従って、8%の全収率中の塩酸塩として調製した。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.92−1.96(m、2H)、2.16−2.19(m、2H)、2.80(s、3H)、3.19−3.25(m、2H)、3.45−3.49(m、1H)、3.62(s、3H)、3.96−3.99(m、2H)、7.34(d、J=8.0Hz、1H)、7.60(d、J=7.2Hz、1H)、7.71(t、J=7.6Hz、1H)、7.80 (d、J=8.4Hz、1H)、8.18 (d、J=8.4Hz、1H)、8.71(s、1H)。[M+H]Calc’d for C
23H
23FN
6O、419;Found、419。
【0202】
実施例10:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(6−エチル−ピリジン−3−イル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−ベンゾニトリル
【0203】
【化26】
【0204】
表題化合物を、実施例1の調製のための手順に従って、7%の全収率中の塩酸塩として調製した。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.30(t、J=4.0Hz、3H)、1.83−1.88(m、2H)、2.06−2.09(m、2H)、2.96−2.99(m、2H)、3.09−3.16(m、2H)、3.26−3.31(m、1H)、3.51(s、3H)、3.86−3.89(m、2H)、7.35(d、J=8.0Hz、2H)、7.61(d、J=8.0Hz、2H)、7.71 (d、J=8.4Hz、1H)、8.08 (d、J=8.4Hz、1H)、8.57(s、1H)。[M+H]Calc’d for C
24H
26N
6O、415;Found、415。
【0205】
実施例11:2−フルオロ−4−[5−(4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−2−(4−メチルアミノ−ピペリジン−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−ベンゾニトリル
【0206】
【化27】
【0207】
表題化合物を、実施例1の調製のための基本手順に従って、7%の全収率中の塩酸塩として調製した。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.80−1.90(m、2H)、2.19−2.23(m、2H)、2.75(s、3H)、3.06−3.12(m、2H)、3.32−3.36(m、1H)、3.56(s、3H)、3.76(s、3H)、3.84−3.87(m、2H)、6.84(d、J=8.4Hz、2H)、7.04(d、J=8.4Hz、2H)、7.22(d、J=8.0Hz、1H)、7.36(d、J=10.8Hz、1H)、8.54−7.58(m、1H)。[M+H]Calc’d for C
25H
26FN
5O
2、448;Found、448。
【0208】
実施例12:2−フルオロ−4−[5−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−2−(4−メチルアミノ−ピペリジン−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−ベンゾニトリル
【0209】
【化28】
【0210】
表題化合物を、実施例1の調製のための基本手順に従って、7%の全収率中の塩酸塩として調製した。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.78−1.88(m、2H)、2.17−2.20(m、2H)、2.73(s、3H)、3.05−3.11(m、2H)、3.30−3.35(m、1H)、3.54(s、3H)、3.82(s、3H)、3.83−3.86(m、2H)、6.76(d、J=8.4Hz、1H)、6.93−6.99(m、2H)、7.20(d、J=8.4Hz、1H)、7.38 (d、J=10.4Hz、1H)、8.55−7.589(m、1H);[M+H]Calc’d for C
25H
25F
2N
5O
2、466;Found、466。
【0211】
調製物13A:2,6−ジクロロ−3−エチル−3H−ピリミジン−4−オン
【0212】
【化29】
【0213】
DMF(10mL)中の2,6−ジクロロ−ピリミジン−4−オール(1.0g、6.1mmol)およびK
2CO
3(1.1g、7.9mmol)の溶液を、15分間室温で撹拌した。反応混合物を、0℃に冷却し、ヨードエタン(1.1mL、6.7mmol)を滴下で加えた。室温で一晩撹拌した後に、反応混合物を、EAで希釈し、ブラインで洗浄し、乾燥して(Na
2SO
4)、真空内で濃縮した。残留物を、シリカクロマトグラフィー(10:1、EA:PE)によって精製して、330mg(28%)の表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ1.37(t、J=7.6Hz、3H)、4.76 (q、J=6.8Hz、2H)、6.67 (s、1H)。[M+H]Calc’d for C
6H
6Cl
2N
2O、193、195、197;Found、193、195、197。
【0214】
調製物13B:[1−(4−クロロ−1−エチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル)−ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0215】
【化30】
【0216】
DMF(10mL)中の2,6−ジクロロ−3−エチル−3H−ピリミジン−4−オン(320mg、1.64mmol)、DIEA(423mg、3.28mmol)および(tert−ブトキシ)−N−(4−ピペリジル)カルボキサミド(328mg、1.64mmol)の溶液を、1時間120℃に加熱した。溶媒を、真空内で濃縮し、残留物を、シリカクロマトグラフィー(1:5、EA:PE)によって精製し、黄色固形物として210mg(36%)の表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ1.25−1.32(m 2H)、1.35(t、J=7.2Hz、3H)、1.96−2.02(m、2H)、2.98−3.06(m、2H)、3.70(br、1H)、4.30(q、J=5.2Hz、2H)、4.44(br、1H)、4.57−4.61(m、2H)、5.95(s、1H)。[M+H]Calc’d for C
16H
25ClN
4O
3、357、359;Found、357、359。
【0217】
調製物13C:{1−[4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−エチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0218】
【化31】
【0219】
CH
3CN(10mL)中の[1−(4−クロロ−1−エチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル)−ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(210mg、0.59mmol)、3−フルオロ−4−シアノフェニルボロン酸(126mg、0.77mmol)、Pd(PPh)4(14mg、0.012mmol)および0.4MのNa
2CO
3(4.5mL、1.77mmol)の混合物を、N
2雰囲気下で一晩90℃で撹拌した。有機物を、真空内で濃縮し、水溶液(aqueous)を、DCM(2x)で抽出した。組み合わせた有機物を、ブラインで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮した。残留物を、シリカクロマトグラフィー(1:2、EA:PE)によって精製し、黄色固形物として185mg(64%)の表題化合物を得た。[M+H]Calc’d for C
23H
28FN
5O
3、442;Found、442。
【0220】
実施例13:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−1−エチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−2−フルオロ−ベンゾニトリル
【0221】
【化32】
【0222】
EA(5mL)中の{1−[4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−エチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(180mg、0.41mmol)の混合物に、EA(3mL)中のHClの4Mの溶液を加えた。反応混合物を30分間撹拌した。溶媒を、真空内で蒸発させ、黄色固形物(HCl塩)として150mgの表題化合物(97%)を得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.28(t、J=7.2Hz、1H)、1.48−1.52(m、2H)、1.99−2.02(m、2H)、2.94−3.01(m、2H)、3.33−3.38(m、1H)、6.81(q、J=6.8Hz、2H)、4.85−4.88(m、2H)、6.95(s、1H)、7.73(t、J=8.0Hz、1H)、7.90−7.95(m、2H)。[M+H]Calc’d for C
18H
20FN
5O、342;Found、342。
【0223】
調製物14A:{1−[4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−5−シクロペンチルエチニル−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0224】
【化33】
【0225】
ACN(15mL)中のtert−ブチル1−(5−クロロ−4−(3−フルオロ−4−シアノフェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−2−イル)ピペリジン−4−イルカルバマート(200mg、0.43mmol)、エチニル−シクロペンタン(82mg、0.87mmol)、Pd(MeCN)
2Cl
2(4.5mg、0.017mmol)、X−Phos(10mg、0.022mmol)およびK
2CO
3(120mg、0.87mmol)の混合物を、封管中で95℃で一晩撹拌した。反応混合物を、室温に冷却し、溶媒を、真空内で濃縮した。残留物を、シリカクロマトグラフィー(1:2、EA:PE)によって精製して、100mg(45%)の表題化合物を得た。[M+H]Calc’d for C
29H
34FN
5O
3、519;Found、519。
【0226】
実施例14:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−シクロペンチルエチニル−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−2−フルオロ−ベンゾニトリル
【0227】
【化34】
【0228】
表題化合物を、実施例1の調製のための基本手順に従って、70%の全収率中の塩酸塩として調製した。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ1.50−1.74(m, 8H)、1.94−1.99(m、4H)、2.88−3.01(m、4H)、3.51(s、3H)、3.60(d、J = 13.2 Hz、2H)、7.63−7.67(m、1H)、8.07−8.11(m、2H)。[M+H]Calc’d for C
24H
26FN
5O、419;Found、419。
【0229】
調製物15A:(2,4,5−トリクロロ−6−オキソ−6H−ピリミジン−1−イル)−酢酸メチルエステル
【0230】
【化35】
【0231】
DMF(150mL)中の2,5,6−トリクロロ−3H−ピリミジン−4−オン(20.0g、0.1mol)の溶液に、0℃でNaH(鉱油中に60%、6.0g、0.12mol)を小分けにして加え、混合物を30分間撹拌した。その後、ブロモ酢酸メチルエステル(18.3g、0.12mol)を加え、反応混合物を、一晩室温で撹拌した。溶液を、水(800mL)で希釈し、EA(200mL、×3)で抽出した。組み合わせた有機物を、水(800mL、3x)で洗浄し、ブライン(500mL)で洗浄し、乾燥して(Na
2SO
4)、濃縮した。残留物を、シリカクロマトグラフィー(1:50、EA:PE)によって精製し、6.0gの表題生成物(22%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ3.80(s、3H)、5.04(s、2H)。[M+H]Calc’d for C
7H
5Cl
3N
2O
3、271;Found、271。
【0232】
調製物15B:[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−4,5−ジクロロ−6−オキソ−6H−ピリミジン−1−イル]−酢酸メチルエステル
【0233】
【化36】
【0234】
DMF(50mL)中の(2,4,5−トリクロロ−6−オキソ−6H−ピリミジン−1−イル)−酢酸メチルエステル(6.0g、22.4mmol)およびピペリジン−4−イルカルバミン酸tert−ブチルエステル(4.9g、24.4mmol)の溶液に、室温でDIPEA(5.7g、44.3mmol)を滴下で加え、混合物を一晩撹拌した。反応混合物を、水(500mL)で希釈し、固形物を、ろ過によって収集した。その後、固形物を、DCM(100mL)中に溶解し、水(100mL、3x)で洗浄し、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥して(Na
2SO
4)、濃縮した。残留物を、シリカクロマトグラフィー(1:2から1:1、DCM:PE)によって精製して、6.3gの表題生成物(64%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ1.22−1.34(m、2H)、1.45(s、9H)、1.97−2.03(m、2H)、2.96−3.09(m、2H)、3.68−3.69(m、1H)、3.75(s、3H)、4.42−4.44(m、3H)、4.84(s、2H)。[M+H]Calc’d for C
17H
24Cl
2N
4O
5、435;Found、435。
【0235】
調製物15C:[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−クロロ−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−6H−ピリミジン−1−イル]−酢酸メチルエステル
【0236】
【化37】
【0237】
DMF:H
2O(50mL:10mL)中の[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−4,5−ジクロロ−6−オキソ−6H−ピリミジン−1−イル]−酢酸メチルエステル(5.76g、13.2mmol)、4−シアノ−3−フルオロベンゼンボロン酸(2.24g、16.1mmol)、Pd(PPh
3)
4(306mmol、0.26mmol)およびNa
2CO
3(2.8g、26.5mmol)の混合物を、窒素雰囲気下で一晩65℃で撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物を、シリカクロマトグラフィー(1:20から1:0、EA:PE)によって精製して、2.4gの表題生成物(43%)を得た。
1H NMR(400MHz、CDCl
3):δ1.27−1.37(m、2H)、1.45(s、9H)、1.99−2.02(m、2H)、2.99−3.06(m、2H)、3.68−3.76(m、1H)、3.78(s、3H)、4.42−4.52(m、3H)、4.90(s、2H)、7.63−7.66(m、1H)、7.67−7.71(m、2H)。[M+H]Calc’d for C
24H
27ClFN
5O
5、520;Found、520。
【0238】
調製物15D:[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−6−オキソ−6H−ピリミジン−1−イル]−酢酸メチルエステル
【0239】
【化38】
【0240】
DMF(50mL)中の[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−5−クロロ−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−6−オキソ−6H−ピリミジン−1−イル]−酢酸メチルエステル(2.2g、4.2mmol)、p−メトキシボロン酸(1.9g、12.7mmol)、Pd−118(274mg、0.42mmol)およびK
2CO
3(1.2g、8.4mmol)の溶液を、窒素雰囲気下で6時間145℃で撹拌した。反応混合物を、水で希釈し、EA(3x)で抽出した。組み合わせた有機物を、水で洗浄し、ブラインで洗浄し、乾燥して(Na
2SO
4)、濃縮した。残留物を、分取HPLCによって精製して、600mgの表題生成物(24%)を得た。[M+H]Calc’d for C
31H
34FN
5O
6、592;Found、592。
【0241】
調製物15E:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−1−シクロプロピルメチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−2−フルオロ−ベンゾニトリル
【0242】
【化39】
【0243】
MeOH(10mL)中の[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−6−オキソ−6H−ピリミジン−1−イル]−酢酸メチルエステル(600mg、1.02mmol)の溶液に、2NのNaOH溶液(5mL)を加えた。反応の完了後、溶液を、1NのHClで酸性化し、EA(3x)で抽出した。組み合わせた有機物を、ブラインで洗浄し、乾燥して(Na
2SO
4)、濃縮した。残留物を、分取HPLCによって精製し、黄色固形物(41%)として240mgの表題生成物を得た。[M+H]Calc’d for C
30H
32FN
5O
6、578;Found、578。
【0244】
実施例15:[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−6−オキソ−6H−ピリミジン−1−イル]−酢酸
【0245】
【化40】
【0246】
EA(10mL)中の[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−6−オキソ−6H−ピリミジン−1−イル]−酢酸(100mg、0.15mmol)の溶液に、EA(5mL)中の5NのHCl溶液を加えた。反応混合物を、2時間室温で撹拌し、溶媒を、真空内で濃縮した。残留物を、分取HPLCによって精製し、HCl塩(32%)として25mgの表題生成物を得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.53−1.56(m、2H)、2.00−2.03(m、2H)、3.00−3.07(m、2H)、3.35−3.39(m、1H)、3.67(s、3H)、4.70(s、2H)、4.76−4.77(m、2H)、6.74(d、J=8.4Hz、2H)、6.96(d、J=8.8Hz、2H)、7.17(d、J=8.4Hz、1H)、7.26 (d、J=10.0Hz、1H)、7.50(dd、J=7.2、8.0Hz、1H)。[M+H]Calc’d for C
25H
24FN
5O
4、478;Found、478。
【0247】
調製物16A:{1−[1−カルバモイルメチル−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0248】
【化41】
【0249】
DMF(5mL)中の[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ピペリジン−1−イル)−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−6−オキソ−6H−ピリミジン−1−イル]−酢酸(120mg、0.2mmol)の溶液に、NH
4Cl(17mg、0.3mmol)、HATU(95mg、0.25mmol)およびDIEA(25mg、0.4mmol)を加えた。反応の完了後、溶液を、H
2Oで希釈し、DCMで(3x)抽出した。組み合わせた有機物を、乾燥し(Na
2SO
4)、濃縮した。残留物を、分取HPLCによって精製し、黄色固形物(43%)として50mgの表題生成物を得た。[M+H]Calc’d for C
30H
33FN
6O
5、577;Found、577。
【0250】
実施例16:2−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−6−オキソ−6H−ピリミジン−1−イル]−アセトアミド
【0251】
【化42】
表題化合物を、実施例15の調製のための手順に従って、96%の全収率中の塩酸塩として調製した。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.49−1.53(m、2H)、1.98−2.01(m、2H)、2.97−3.04(m、2H)、3.33−3.36(m、1H)、3.68(s、3H)、4.69(s、2H)、4.75−4.78(m、2H)、6.75(d、J=8.4Hz、2H)、6.99(d、J=8.8Hz、2H)、7.16(dd、J=1.2、8.0Hz、1H)、7.25(dd、J=0.8、10.4Hz、1H)、7.49(dd、J=7.2、8.0Hz、1H)。[M+H]Calc’d for C
25H
25FN
6O
3、477;Found、477。
【0252】
調製物17A:2,6−ジクロロ−3−(3−メトキシ−プロピル)−3H−ピリミジン−4−オン
【0253】
【化43】
【0254】
DMF(10mL)中の2,6−ジクロロ−3H−ピリミジン−4−オン(600mg、3.65mmol)の溶液に、K
2CO
3(1.0g、7.3mmol)を加え、混合物を、10分間室温で撹拌した。その後、1−ブロモ−3−メトキシ−プロパン(101mg、7.3mmol)を、0℃で滴下で加え、混合物を、一晩室温で撹拌した。DMFを真空内で濃縮し、残留物を、シリカクロマトグラフィーによって精製して、400mgの表題化合物(47%)を得た。[M+H]Calc’d for;Calc’d for C
8H
10Cl
2N
2O
2、237;Found、237。
【0255】
調製物17B:1−[4−クロロ−1−(3−メトキシ−プロピル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0256】
【化44】
【0257】
DMF(20mL)中の2,6−ジクロロ−3−(3−メトキシ−プロピル)−3H−ピリミジン−4−オン(400mg、1.68mmol)、ピペリジン−4−イルカルバミン酸tert−ブチルエステル(405mg、2mmol)およびDIEA(260mg、2.0mmol)の溶液を、2時間85℃で撹拌した。溶媒を濃縮し、残留物を、シリカクロマトグラフィーによって精製して、500mgの表題化合物(75%)を得た。[M+H]Calc’d for C
18H
29ClN
4O
4、400;Found、400。
【0258】
調製物17C:1−[4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−(3−メトキシ−プロピル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0259】
【化45】
【0260】
ACN中の{1−[4−クロロ−1−(3−ヒドロキシ−プロピル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(200mg、0.5mmol)、4−シアノ−3−フルオロフェニルホウ酸(107mg、0.65mmol)、Pd(PPh
3)
4(12mg、0.01mmol)および0.4MのNa
2CO
3溶液(4mL)の混合物を、一晩85℃で撹拌した。反応混合物を、水で希釈し、EA(3x)で抽出した。反応混合物を、2時間室温で撹拌し、溶媒を真空内で濃縮した。残留物を、シリカクロマトグラフィーによって精製して、240mgの表題生成物(99%)を得た。[M+H]Calc’d for C
25H
32FN
5O
4、485;Found、485。
【0261】
実施例17:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−1−(3−ヒドロキシ−プロピル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−2−フルオロ−ベンゾニトリル
【0262】
【化46】
【0263】
DCM中の{1−[4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−(3−メトキシ−プロピル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(200mg、0.41mmol)の溶液に、−78℃で1MのBBr
3(4mL)を加えた。混合物を、2時間室温で撹拌し、MeOHによって0℃でクエンチした。溶液を、水性の飽和したNaHCO
3で洗浄した。有機質層を、乾燥し、濃縮した。残留物を、分取HPLCによって精製し、塩酸塩(23%)として35mgの表題生成物を得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):1.65−1.69(m、2H)、1.97−2.19(m、4H)、3.13−3.22(m、2H)、3.48−3.55(m、1H)、3.73(t、J=8.0Hz、2H)、4.55(t、J=8.0Hz、2H)、4.94−4.95(m、2H)、6.71(s、1H)、7.88−8.05(m、3H)。[M+H]Calc’d for C
19H
22FN
5O
2、371;Found、371。
【0264】
調製物18A:{1−[5−ベンゾフラン−5−イル−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0265】
【化47】
【0266】
1,4−ジオキサン(200mL)中の{1−[5−クロロ−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(200mg、0.45mmol)、ベンゾフラン−5−ボロン酸(120mg、0.68mmol)、Pd(PPh
3)
4(26mg、0.05mmol)および2MのNa
2CO
3(0.9mL)の混合物を、N
2雰囲気下で一晩還流させた。反応混合物を、水で希釈し、EA(3x)で抽出した。組み合わせた有機物を、ブラインで洗浄し、乾燥して(Na
2SO
4)、濃縮した。残留物を、シリカクロマトグラフィーによって精製して、100mgの表題生成物(42%)を得た。[M+H]Calc’d for C
30H
30FN
5O
4、543;Found、543。
【0267】
実施例18:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−ベンゾフラン−5−イル−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−2−フルオロ−ベンゾニトリル
【0268】
【化48】
【0269】
EA(20mL)中の調製物18A(60mg、0.11mmol)の溶液に、EA(10mL)中の4MのHCl溶液を加えた。混合物を、2時間室温で撹拌した。溶媒を、真空内で濃縮し、塩酸塩(53%)として43mgの表題生成物を得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):1.85−1.92(m、2H)、2.13−2.18(m、2H)、3.10(t、J=4.0Hz、2H)、3.31−3.33(m、1H)、3.61(s、3H)、3.87(d、J=13.2Hz、2H)、6.65−7.21(m、3H)、7.38−7.76(m、4H)、7.76(s、1H)。[M+H]Calc’d for C
25H
22FN
5O
2、443;Found、443。
【0270】
調製物19A:{1−[5−シアノ−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0271】
【化49】
【0272】
DMF(5mL)中の{1−[5−クロロ−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(460mg、1mmol)、Zn(CN)
2(175mg、1.5mmol)およびPd(PPh
3)
4(116mg、0.0.1mmol)の混合物を、N
2雰囲気下で150℃で4時間撹拌した。反応混合物を、室温に冷却し、ろ過した。ろ液を、真空内で濃縮し、残留物を、分取HPLCによって精製し、黄色固形物(33%)として150mgの表題生成物を得た。[M+H]Calc’d for C
23H
25FN
6O
3、453;Found、453。
【0273】
実施例19:2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−5−カルボニトリル
【0274】
【化50】
【0275】
EA(5mL)中の{1−[5−シアノ−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(150mg、0.33mmol)の溶液に、EA(5mL)中の5NのHCl溶液を加えた。反応混合物を、2時間室温で撹拌し、溶媒を、真空内で濃縮し、HCl塩(94%)として120mgの表題生成物を得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.67−1.72(m、2H)、2.02−2.06(m、2H)、3.13−3.16(m、2H)、3.34−3.38(m、1H)、3.42(s、3H)、3.98−4.02(m、2H)、7.82−7.90(m、3H)。[M+H]Calc’d for C
18H
17FN
6O、353;Found、353。
【0276】
実施例20:4−[2−(4−アミノピペリジン−1−イル)−5−クロロ−1−メチル−6−オキソピリミジン−4−イル]−2−フルオロベンゾニトリル
【0277】
【化51】
【0278】
EA(5mL)中の{1−[5−クロロ−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(150mg、0.33mmol)の溶液に、EA(5mL)中の5NのHCl溶液を加えた。反応混合物を、2時間室温で撹拌し、溶媒を、真空内で濃縮し、HCl塩(94%)として120mgの表題生成物を得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.67−1.72(m、2H)、2.02−2.06(m、2H)、3.13−3.16(m、2H)、3.34−3.38(m、1H)、3.42(s、3H)、3.98−4.02(m、2H)、7.82−7.90(m、3H)。[M+H]Calc’d for C
18H
17FN
6O、353;Found、353。
1H NMR(400MHz、METHANOL−d
4):δppm 1.73 − 1.91(m、2 H)、2.18(d、J=12.13 Hz、2 H)、3.06(t、J=12.76 Hz、2 H)、3.33 − 3.40(m、1 H)、3.57(s、3 H)、3.83(d、J=13.14 Hz、2 H)、7.75 − 7.93(m、3 H)。
【0279】
【表3-1】
【0280】
【表3-2】
【0281】
【表3-3】
【0282】
【表3-4】
【0283】
【表3-5】
【0284】
【表3-6】
【0285】
【表3-7】
【0286】
【表3-8】
【0287】
【表3-9】
【0288】
【表3-10】
【0289】
【表3-11】
【0290】
【表3-12】
【0291】
【表3-13】
【0292】
【表3-14】
【0293】
【表3-15】
【0294】
【表3-16】
【0295】
【表3-17】
【0296】
【表3-18】
【0297】
【表3-19】
【0298】
【表3-20】
【0299】
【表3-21】
【0300】
【表3-22】
【0301】
【表3-23】
【0302】
【表3-24】
【0303】
【表3-25】
【0304】
【表3-26】
【0305】
【表3-27】
【0306】
【表3-28】
【0307】
【表3-29】
【0308】
【表3-30】
【0309】
調製物120A:[1−(5−クロロ−4−シアノ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル)−ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0310】
【化52】
【0311】
DMF(20mL)中のN−[1−(5,6−ジクロロ−3−メチル−4−オキソ(3−ヒドロピリミジン−2−イル))(4−ピペリジル)](tert−ブトキシ)カルボキサミド(2.4g、6.38mmol)、Zn(CN)
2(388mg、3.32mmol)、及びPd(PPh
3)
4(740mg、0.64mmol)の混合物を、N
2雰囲気の下、130℃で5時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を真空内で濃縮し、残留物を分取HPLCで精製して、200mgの表題生成物(9%)を得た。[M+H] Calc’d for C
16H
22ClN
5O
3、368;Found、368。
【0312】
調製物120B:{1−[4−シアノ−5−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0313】
【化53】
【0314】
ジオキサン(5mL)及びH
2O(1mL)中の、[1−(5−クロロ−4−シアノ−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル)−ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸tert−ブチルエステル(200mg、0.54mmol)、3−フルオロ−4−メトキシベンゼンボロン酸(278mg、1.63mmol)、Pd(dppf)
2Cl
2(119mg、0.16mmol)、及びNa
2CO
3(173mg、1.63mmol)の混合物を、N
2で脱気し、2時間マイクロウェーブの中、145℃で撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を真空内で濃縮し、残留物を分取HPLCで精製して、110mgの所望の生成物(45%)を得た。[M+H] Calc’d for C
23H
28FN
5O
4、458;Found、458。
【0315】
実施例120:2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−カルボニトリル
【0316】
【化54】
【0317】
EA(5mL)中の{1−[4−シアノ−5−(3−フルオロ−4−メトキシ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(100mg、0.23mmol)の混合物を、EA(5mL)中の5N HCl溶液に加えて、室温で2時間撹拌した。溶媒を真空内で濃縮して、HCl塩(93%)として85mgの表題生成物を得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.71−1.75(m、2H)、1.89−2.03(m、2H)、2.96−3.02(m、2H)、3.27−3.31(m、1H)、3.42(s、3H)、3.69−3.73(m、2H)、3.83(s、3H)、7.06(t、J=8.0Hz、1H)、7.17−2.01(m、2H)。[M+H] Calc’d for C
18H
20FN
5O
2、358;Found、358。
【0318】
調製物121A:{1−[5−シアノ−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0319】
【化55】
【0320】
DMF(5mL)中の{1−[5−クロロ−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(460mg、1mmol)、Zn(CN)
2(175mg、1.5mmol)、及びPd(PPh
3)
4(116mg、0.0.1mmol)の混合物を、N
2雰囲気の下、150℃で4時間撹拌した。混合物を室温に冷却し、濾過した。濾液を真空内で濃縮し、残留物を分取HPLCで精製して、黄色固形物として150mgの表題生成物(33%)を得た。[M+H] Calc’d for C
23H
25FN
6O
3、453;Found、453。
【0321】
実施例121:2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−5−カルボニトリル
【0322】
【化56】
【0323】
EA(5mL)中の{1−[5−シアノ−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−1−メチル−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(150mg、0.33mmol)の混合物を、EA(5mL)中の5N HCl溶液に加えて、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を真空内で濃縮して、HCl塩として120mgの表題生成物(94%)を得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.67−1.72(m、2H)、2.02−2.06(m、2H)、3.13−3.16(m、2H)、3.34−3.38(m、1H)、3.42(s、3H)、3.98−4.02(m、2H)、7.82−7.90(m、3H)。[M+H] Calc’d for C
18H
17FN
6O、353;Found、353。
【0324】
調製物122A:4−シアノ−3−フルオロ−塩化ベンゾイル
【0325】
【化57】
【0326】
SOCl
2(20mL)中の4−シアノ−3−フルオロ−安息香酸(2.0g、12.12mmol)の混合物を2時間還流し、SOCl
2を真空内で取り除き、4−シアノ−3−フルオロ−塩化ベンゾイル(2.2g、99%)を得た。粗製のものを更に精製することなく次の工程で使用した。
【0327】
調製物122B:3−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−2−(4−メトキシ−フェニル)−3−オキソ−プロピオン酸メチルエステル
【0328】
【化58】
【0329】
THF(20mL)中の(4−メトキシ−フェニル)−酢酸(2.18g、12.12mmol)の溶液に、−78℃でLiHMDS(18.2mL、18.18mmol)を加え、混合物を30分間撹拌した。THF中の4−シアノ−3−フルオロ−塩化ベンゾイル(2.2g、12mmol)の溶液を、−78℃で滴下で加え;そして反応混合物を室温にまで暖め、一晩撹拌した。水性NH
4Clを加え、水性のものをEA(3X)で抽出した。合わせた有機物を真空内で濃縮し、残留物をシリカカラムクロマトグラフィー(1:5、EA:PE)により精製して、1.8gの表題化合物(45%)を得た。[M+H] Calc’d for C
18H
14FNO
4、328;Found、328。
【0330】
調製物122C:{1−[−4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0331】
【化59】
【0332】
トルエン(50mL)中の3−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−2−(4−メトキシ−フェニル)−3−オキソ−プロピオン酸メチルエステル(1.8g、5.5mmol)、(1−カルバムイミドイル−ピペリジン−4−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(2.6g、9.2mmol)、DIEA(2.4g、18.3mmol)の混合物を、一晩還流した。溶媒を真空内で濃縮した。残留物をMeOH中で懸濁し、固形物を濾過して、100mgの表題化合物(4%)を得た。[M+H] Calc’d for C
28H
30FN
5O
4、520;Found、520。
【0333】
実施例122:4−[2−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−2−フルオロ−ベンゾニトリル
【0334】
【化60】
【0335】
EA(10mL)中の{1−[4−(4−シアノ−3−フルオロ−フェニル)−5−(4−メトキシ−フェニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−ピリミジン−2−イル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(50mg、0.096mmol)の溶液に、EA中の5M HCl溶液を加えて、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を真空内で除去し、残留物を分取HPLCによって精製して、塩酸塩として18mgの表題化合物(40%)を得た。
1H NMR(400MHz、CD
3OD):δ1.81−1.87(m、2H)、2.22−2.25(m、2H)、3.34−3.38(m、2H)、3.56−3.60(m、1H)、3.78(s、3H)、4.61−4.64(m、2H)、6.86(d、J=7.2Hz、2H)、7.08(d、J=8.4Hz、2H)、7.37−7.38(m、1H)、7.51−7.53(m、1H)、7.74(s、1H)。[M+H] Calc’d for C
23H
22FN
5O
2、420;Found、420。
【0336】
<II.生物的評価>
<実施例1a:インビトロの酵素阻害アッセイ − LSD−1>
このアッセイは、試験化合物がLSD1デメチラーゼ活性を阻害する能力を判定する。E.coliを発現した完全長のヒトLSD1(Accession number O60341)をActive Motif(Cat#31334)から購入した。
【0337】
LSD1活性の酵素アッセイは、時間分解蛍光共鳴エネルギー転移(TR−FRET)の検出に基づく。LSD1に対する化合物の阻害特性を、以下の反応条件下で、384ウェルのプレートのフォーマットにおいて判定した:0.1−0.5nMのLSD1、50nMのH3K4me1−ビオチンにより標識化したペプチド(Anaspec cat # 64355)、50mMのHEPES、pH7.3、10mMのNaCl、0.005%のBrij35、0.5mMのTCEP、0.2mg/mlのBSAのアッセイバッファーにおける2μMのFAD。12.5nMと0.25nMそれぞれの終末濃度までの、LANCE検出バッファー(PerkinElmer)における1.8mMの塩酸トラニルシプロミン(2−PCPA)などのLSD1阻害剤の存在下で、検出試薬Phycolink ストレプトアビジン−アロフィコシアニン(Prozyme)とユーロピウム−抗−非修飾ヒストンH3リジン4(H3K4)抗体(PerkinElmer)を追加した後、反応生成物をTR−FRETによって定量的に判定した。
【0338】
アッセイ反応を、以下の手順に従い行った:3%のDMSOにおける、150nMのH3K4me1−ビオチンにより標識化したペプチドと、11点の連続希釈した試験化合物2μLとの2μLの混合物を、プレートの各ウェルに加え、続いて、2μlの0.3nM LSD1と6μMのFADを加えて、反応を生じさせた。その後、反応混合物を室温で1時間インキュベートし、25nMのPhycolink ストレプトアビジン−アロフィコシアニンと0.5nMのユーロピウム−抗−非修飾H3K4抗体とを含有するLANCE検出バッファーの中に6μlの1.8mM 2−PCPAを加えることにより、終わらせた。0.5のLSD1酵素がプレート中で使用される場合、酵素反応を15分以内に終わらせる。室温でのインキュベーションの1時間後、TR−FRETモード(320nmにて励起、615nm及び665nmにて発光)のEnVision Multilabel Readerにより、プレートを読み取った。各ウェルについて比率を計算し(665/615)、阻害定数(IC
50)を判定するために適合させた。
【0339】
本明細書に開示される化合物がLSD1活性を阻害する能力を定量化し、それぞれのIC
50値を判定した。表3は、本明細書に開示される様々な置換された複素環化合物のIC
50値を提供する。
【0340】
【表4-1】
【0341】
【表4-2】
【0342】
【表4-3】
【0343】
【表4-4】
【0344】
【表4-5】
【0345】
【表4-6】
【0346】
【表4-7】
【0347】
【表4-8】
【0348】
【表4-9】
【0349】
<実施例2:インビトロの酵素阻害アッセイ − MAOの選択性>
ヒトの組み換え型モノアミンオキシダーゼタンパク質MAO−AとMAO−Bとを得る。MAOは、第一級、第二級、及び第三級アミンの酸化的脱アミノ化を触媒する。MAO酵素活性、及び/又は、対象の阻害剤によるそれらの阻害率をモニタリングするために、蛍光ベースの(阻害剤)−スクリーニングアッセイを行う。非蛍光化合物である3−(2−アミノフェニル)−3−オキソプロパンアミン(キヌラミンジヒドロブロミド、Sigma Aldrich)を、基質として選択する。キヌラミンは、両方のMAO活性について非特異的な基質である。MAO活性による酸化的脱アミノ化を受けている間、キヌラミンは、4−ヒドロキシキノリン(4−HQ)、即ち結果として生じる蛍光生成物に変換される。
【0350】
モノアミンオキシダーゼ活性を、4−ヒドロキシキノリンへのキヌラミンの変換を測定することにより推測した。100μlの最終容量で、透明な底部を備える96ウェルのブラックプレート(Corning)の中で、アッセイを行った。アッセイバッファーは、100mMのHEPES、pH7.5である。各実験を、同じ実験の中で3回繰り返して行った。
【0351】
簡潔に言えば、本明細書に開示されるような様々な濃度の化合物(例えば、阻害剤の強度に依存して0乃至50μΜ)の有無にかかわらず、MAOの固定量(MAO−Aについて0.25μg、AO−Bについて0.5μg)を、反応バッファーの中で25分間、氷の上でインキュベートした。トラニルシプロミン(Biomol International)を、阻害の対照として使用した。
【0352】
酵素を試験化合物と相互作用させた後、60乃至90μΜのキヌラミンを、MAO−BとMAO−Aのアッセイそれぞれのために各反応物に加え、この反応物を暗所の中、37℃で1時間放置した。50μlの2N NaOHを加えることで基質の酸化的脱アミノ化を止めた。4−ヒドロキシキノリンへのキヌラミンの変換を、マイクロプレートリーダ(Infinite 200,Tecan)を使用して蛍光(320nmで励起、360nmで発光)によりモニタリングする。任意の単位を使用して、試験化合物の有無にかかわらず精製された蛍光のレベルを測定した。
【0353】
最大の酸化的脱アミノ化活性を、試験化合物が無い状態でキヌラミンの脱アミノ化から形成された4−ヒドロキシキノリンの量を測定することにより得て、バックグラウンド蛍光のために補正した。各阻害剤のKi(IC
50)をVmax/2で測定した。化学合成例1−94、101−106、108−117、及び120−122を上述のアッセイにおいて試験して、2マイクロモルより大きなIC
50を持つことが分かった。
【0354】
<実施例3:LSD1 CD11bの細胞アッセイ>
細胞中のLSD1阻害剤の効果を分析するために、CD11bのフローサイトメトリーアッセイを行った。LSD1阻害は、フローサイトメトリーにより測定される、THP−1(AML)細胞中のCD11bの発現を誘導する。1つのウェルにつき500μLの最終容量を持つ24ウェルのプレート中に10%のウシ胎仔血清含有RPMI1640培地において、THP−1細胞を、100,000細胞/ウェルで蒔いた。LSD1試験化合物をDMSOの中で連続希釈した。希釈物を各ウェルに加えて、それに応じて0.2%のDMSOの最終濃度とした。細胞を4日間、5%のCO
2において摂氏37度でインキュベートした。250μLの各ウェルを、96ウェルの丸底プレートにあるウェルに移した。
プレートを5分間、Beckman Coulter Alegra 6KRの遠心分離機の中、摂氏4度で、1200rpmで遠心分離した。ウェルの底に細胞を残したまま、培地を取り除いた。2%のBSA(ウシ血清アルブミン)溶液を加えた100μLの冷たいHBSS(ハンクス平衡塩類溶液)の中で細胞を洗浄して、5分間摂氏4度で、1200rpmで遠心分離した。洗浄物を除去した。APCを共役させたマウス抗CD11b抗体(BD Pharmingen Cat# 555751)の、2%のBSAを含有する1:15の希釈物を加えた100μLのHBSSの中で細胞を再懸濁し、25分間氷の上でインキュベートした。細胞を遠心分離し、2%のBSAを加えた100μlのHBSSの中で2回洗浄した。最後の回転後、2%のBSAを含有する1μg/mLのDAPI(4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール)を加えた100μLのHBSSの中で、細胞を再懸濁した。その後、BD FACSAriaの機械でのフローサイトメトリーにより、細胞を分析した。CD11bの発現について細胞を分析した。各阻害剤濃度についてのCD11bを発現する細胞の割合を使用して、分析された各化合物についてIC
50曲線を判定した。
【0355】
表4は、本明細書に開示される様々な置換された複素環化合物の細胞IC
50値を提供する。
【0356】
【表5-1】
【0357】
【表5-2】
【0358】
【表5-3】
【0359】
【表5-4】
【0360】
【表5-5】
【0361】
【表5-6】
【0362】
【表5-7】
【0363】
【表5-8】
【0364】
<実施例4:Kasumi−1 AML細胞株増殖分析(Cell−MTSアッセイ)>
LSD−1小分子阻害剤が樹立AML癌細胞株Kasumi−1の増殖を達成する能力を評価するために、比色定量の細胞アッセイを行う。
【0365】
<アッセイのバックグラウンド>
LSD−1タンパク質は、SCLCとAMLとを含む様々な癌型の生態において重要な役割を果たすことが示された。潜在的な抗癌治療としてLSD−1の小分子阻害を実証するために、AMLの樹立癌細胞株における増殖阻害の程度を測定するアッセイを実施した。
【0366】
<アッセイの原則>
このCell−MTSアッセイは、試験化合物の有無にかかわらず新しく生成されたNADHの量を定量化する、7日間のプレートベースの比色試験である。これらのNADHレベルを、癌細胞増殖の定量化の代わりに使用する。
【0367】
<アッセイ方法>
p53変異が確認された、樹立癌細胞株Kasumi−1を、American Type Culture Collection(ATCC)から購入し、ATCCにより公表されたプロトコルに従って慣例的に継代した。慣例的なアッセイのために、これらの細胞を、96ウェル当たり20,000の細胞の密度で蒔いた。プレーティングの24時間後、細胞は、100μM乃至2.0nMの終末濃度範囲を持つ試験化合物の11点の稀釈を受けた。37℃、5%のCO
2で、168時間、化合物の存在下で細胞をインキュベートする。この化合物のインキュベーション期間の終わりに、80μlの培地を取り除き、20μLのCellTiter 96(登録商標) AQueous Non−Radioactive Cell Proliferation Assayの溶液(Promega)を加える。OD490が>0.6になるまで、細胞をインキュベートする。IDBS XLfitソフトウェアパッケージを使用してIC
50値を計算し、これは、バックグラウンド減算したOD490値、及びDMSO対照に対する標準化を含む。
【0368】
表5は、本明細書に開示される様々な置換された複素環化合物のKasumi−1細胞IC
50値を提供する。
【0369】
【表6-1】
【0370】
【表6-2】
【0371】
<実施例5:インビボのキセノグラフ研究 − MCF−7のキセノグラフ>
0.72mgの17−βエストラジオールを含む時間放出ペレット剤を、nu/nuマウスに皮下注入する。5%のCO
2、37℃で、10%のFBSを含むRPMIの中で、MCF−7細胞を成長させる。細胞を沈降させ、1×10
7細胞/mLで、50%のRPMI(無血清)及び50%のマトリゲルの中で再懸濁する。ペレット剤注入の2−3日後、MCF−7細胞を右側腹部に皮下注射し(100μL/動物)、腫瘍体積(長さ×幅
2/2)を隔週毎にモニタリングする。腫瘍が200mm
3までの平均体積に達すると、動物を無作為化し、処置を始める。動物を4週間、ビヒクル又は化合物により毎日処置する。腫瘍体積と体重を、研究の全体にわたって隔週毎にモニタリングする。処置期間の終わりに、血漿と腫瘍のサンプルを、薬物動態学的及び薬理学的な分析それぞれのために採取する。
【0372】
<実施例6:インビボのキセノグラフ研究 − LNCaPキセノグラフ>
LSDl(shLSDl細胞)の安定したノックダウンを持つLNCaP細胞、又は対照細胞(shNTC細胞など)を、皮下注入によりヌードマウスの背中側の側腹部に接種させる(50%のRPMI 1640/BD Matrigelの100μlにおける3×10
6細胞など)。マウスの体重と腫瘍のサイズを、週に1回測定し、式(7i/6)(LxW)を使用して腫瘍体積を推測し、式中、L=腫瘍の長さ、W=腫瘍の幅である。2つのサンプルt検定を行い、2つの群の間の平均腫瘍容積における統計的な差異を判定する。
【0373】
ヌードマウスの背中側の側腹部への皮下注入により、未修飾のLNCaP細胞を接種させる(50%のRPMI 1640/BD Matrigelの100μlにおける3×10
6細胞など)。3週後、マウスに1日1回、水(対照)、パルギリン(0.53mg又は1.59mg;70%のバイオアベイラビリティを仮定して、1又は3mMの最終濃度)、又はXB154(4又は20μg;70%のバイオアベイラビリティを仮定して、1又は5μΜの最終濃度)を腹腔内注入し、又は、試験化合物で処置する(毎週5mg/kg、又は毎週10mg/kg)。処置を3週間継続し、その間にマウスの体重と腫瘍体積を上記のように測定する。
【0374】
shLSDl LNCaP細胞又は対照細胞を、上記のようにヌードマウスに注入する。3週後、3週間1日1回、腹腔内で、2.6μgのマイトマイシンC(40%のバイオアベイラビリティを仮定して、1μΜの予測された最終濃度)、オラパリブ(例えば、約0.5mg/kg乃至25mg/kg)、又はビヒクルにより、マウスを処置する。他の例において、未修飾のLNCaP細胞を上記のようにヌードマウスに注入する。
【0375】
3週後、上記のように試験化合物、又はビヒクル、加えて、MMC又はオラパリブにより、マウスを処置する。処置を3週間継続し、その間にマウスの体重と腫瘍体積を上記のように測定する。
【0376】
shLSDl細胞を注入したマウスにおいて、対照と比較した腫瘍体積の減少は、LSDl阻害がインビボで腫瘍増殖を減少させることを示している。
【0377】
同様に、LNCaP細胞を注入され、且つ本明細書に開示された化合物で処置されたマウスにおいて、対照と比較した腫瘍体積の減少は、LSDl阻害がインビボで腫瘍増殖を減少させることを示している。最終的に、本明細書に開示される化合物のみで処置したマウスと比較して、LNCaP細胞を注入され、且つ本明細書に開示される化合物に加えてオラパリブで処置したマウスの腫瘍体積の減少は、LSDlの阻害に加えてPARPの阻害がインビボで腫瘍増殖を減少させることを示している。
【0378】
採取した異種移植片組織を、LSDl阻害の証明のために検査する。これをウェスタンブロットにより評価して、shRNA細胞の場合における、2MK4と2MK9のヒストンマーク(histone marks)の全体的なレベル、FA/BRCA遺伝子の発現、FANCD2のユビキチン化、及びLSDlタンパク質レベルを検査する。これらパラメータの1以上の減少は、LSD1の有効な阻害を示している。加えて、DNAの損傷修復に対する効果を、H2AXのフォーカス(foci)のための染色により評価する。
【0379】
<III.製薬剤形の調製>
<実施例1:経口錠剤>
48重量%の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容可能な塩、45重量%の微結晶性セルロース、5重量%の低置換ヒドロキシプロピルセルロース、及び2重量%のステアリン酸マグネシウムを混合することによって、錠剤を調製する。直接圧縮によって錠剤を調製する。圧縮錠剤の全重量を、250−500mgで維持する。