(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記宅配先情報提供部は、天候、季節、または、時間帯に応じて、弁当の宅配担当者の端末に提供する選択肢を変更する、または、前記通知内容作成部は、それぞれの選択肢が選択された場合のメッセージの組み合わせを変更し、
前記受信部は、前記宅配先情報提供部により提供された選択肢のうち、宅配担当者により選択された選択肢を前記宅配情報の少なくとも一部として受信し、
前記通知内容作成部は、前記受信部により受信した宅配情報に基づいて、弁当の受取人の状況が表された通知内容を作成する
請求項2に記載の弁当宅配確認装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
まず、本発明に係る背景を説明する。
遠隔地から、対象者の生活状況を電気機器の使用状況等から把握し、対象者の関係者へ通知する、または、電気機器の使用状況に所定以上の変化がある場合に警告する見守りシステムが存在する。しかし、これは、電気機器の使用状況から対象者の生活状況を推測するものにすぎない。
そこで、本発明は、宅配人による、弁当が宅配されたか否かを確認する宅配確認を受け付けると同時に、宅配人が、弁当の受取人の安否を直接確認した確認結果を受取人の関係者に通知することで、受取人が日常生活を問題なく過ごしていることを関係者へ知らせることを可能にするものである。
【0018】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1は、弁当宅配確認システム1のハードウェア構成を例示する図である。
図1に例示するように、弁当宅配確認システム1は、宅配情報送信装置3と、弁当宅配確認装置5と、閲覧端末7とを有する。
まず、弁当宅配確認システム1の概略について説明する。弁当宅配確認システム1は、弁当の宅配履歴を管理し、さらに、弁当の宅配担当者(以降、「宅配人」とする)が、弁当の受取人(以降、「受取人」とする)に、弁当を届けた際の、受取人の状況を、受取人の関係者へ通知するものである。受取人の状況とは、宅配人が受取人に弁当を宅配した状況である。また、受取人の関係者とは、例えば、受取人の家族、担当ケアマネージャー、または地域包括支援センター等である。
【0019】
宅配情報送信装置3は、例えば、タブレット端末であり、後述する宅配情報送信プログラム30がインストールされている。宅配情報送信装置3は、本発明に係る、弁当の宅配担当者の端末の一例である。宅配情報送信装置3は、宅配人により登録される、弁当の配達状況に関する宅配情報を受け付け、弁当宅配確認装置5に送信する。宅配情報には、弁当が宅配されたか否かの配達確認と、弁当を届けた際の、受取人の状況とが含まれる。
【0020】
弁当宅配確認装置5は、コンピュータであり、インターネットなどのネットワークを介して、宅配情報送信装置3と、閲覧端末7と接続している。また、弁当宅配確認装置5は、後述する弁当宅配確認プログラム50がインストールされている。弁当宅配確認装置5は、宅配情報送信装置3から受信した宅配情報を宅配履歴として管理し、宅配情報に基づいて、弁当の受取人の状況を閲覧端末7へ送信する。
【0021】
閲覧端末7は、受取人の関係者が操作するコンピュータであり、弁当宅配確認装置5により送信される受取人の状況を受信し、表示する。閲覧端末7には携帯電話も含まれる。
【0022】
図2は、弁当宅配確認装置5のハードウェア構成を例示する図である。
図2に例示するように、弁当宅配確認装置5は、CPU200、メモリ202、HDD204、ネットワークインタフェース206(ネットワークIF206)、表示装置208、及び入力装置210を有し、これらの構成はバス212を介して互いに接続している。
CPU200は、例えば、中央演算装置である。
メモリ202は、例えば、揮発性メモリであり、主記憶装置として機能する。
HDD204は、例えば、ハードディスクドライブ装置であり、不揮発性の記録装置としてコンピュータプログラムやその他のデータファイルを格納する。
ネットワークIF206は、有線又は無線で通信するためのインタフェースであり、インターネットを介した携帯端末3との通信を実現する。
表示装置208は、例えば、液晶ディスプレイである。
入力装置210は、例えば、キーボード及びマウスである。
【0023】
図3は、宅配情報送信装置3の機能構成を例示する図である。
図3に例示するように、宅配情報送信装置3には、宅配情報送信プログラム30がインストールされる。
宅配情報送信プログラム30は、宅配先情報受信部300、受付部302、及び宅配情報信部304を有する。
【0024】
宅配先情報受信部300は、受取人の情報と受取に関する選択肢とを受信する。具体的には、宅配先情報受信部300は、弁当宅配確認装置5により送信される宅配予定情報と、選択肢情報とを受信する。宅配予定情報とは、弁当の宅配を予定している宅配先に関する情報であり、本発明に係る受取人の情報の一例である。また、選択肢情報とは、本発明に係る受取に関する選択肢の一例である。
宅配先情報受信部300は、宅配人の操作にしたがって、宅配予定情報を宅配予定時間の昇順に並び替えて、
図4に例示する宅配先情報確認画面に表示する。また、宅配先情報受信部300は、宅配予定情報と、選択肢情報とに基づいて、
図5に例示する宅配情報登録画面を作成し、表示する。
【0025】
受付部302は、宅配人による、宅配情報の登録を受け付ける。具体的には、受付部302は、宅配情報登録画面を介して、宅配人により登録された宅配情報を受け付け、宅配情報送信部304へ通知する。
【0026】
宅配情報送信部304は、受付部302により通知された宅配情報を弁当宅配確認装置5へ送信する。
【0027】
ここで、宅配先情報受信部300により表示される、宅配先情報確認画面について説明する。
図4は、宅配先情報を確認する宅配先情報確認画面の一例である。
図4に例示されるように、宅配先情報には、宅配日、宅配人名、宅配予定の弁当が昼食か夜食か、宅配順序、受取人名、宅配予定時間、弁当名、及び宅配先の住所が表示される。宅配人は、宅配先情報の宅配順序にしたがって宅配を実施し、宅配先毎に宅配情報登録画面に宅配情報を登録する。
【0028】
次に、宅配人により登録される宅配情報を受け付ける、宅配情報登録画面について説明する。
図5は、宅配情報登録画面を例示する図である。
図6は、(A)は、宅配情報登録画面において各項目に登録可能な選択肢を例示する図であり、(B)は、宅配情報登録画面における、弁当種毎の食べ残しの状況の項目、及び配置図を例示する図である。
宅配人は、宅配情報登録画面において、宅配情報に含まれる、宅配確認と受取人の状況とを登録する。
図5に例示するように、宅配情報登録画面には、受取人の名前、住所、宅配する弁当名、宅配日、宅配人名、及び前回食べた弁当名が表示される。さらに、宅配情報登録画面には、宅配人により登録される項目として、宅配時間、宅配完了確認、受取状況、空弁当の返却状況、及び食べ残し状況が表示される。そして、宅配情報登録画面には、送信ボタンがあり、宅配人の押下操作により、宅配情報を弁当宅配確認装置5に送信する。
【0029】
宅配時間とは、宅配人が、受取人に弁当を配達し終えた時間を登録する項目であり、例えば、プルダウンメニュー等の選択形式で宅配時間の登録を受け付ける。
宅配完了確認とは、宅配人が宅配先へ弁当を配達したか否かを登録する項目である。
宅配時間と宅配完了確認を登録することが宅配確認の登録に相当する。
【0030】
受取状況とは、どのように受取人が弁当を受け取ったのかを宅配人により登録される項目である。
具体的には、受取状況には、プルダウンメニューとして、「ご本人が出て来られ、お弁当を受け取った。」、「応答なし。」、「声は確認したが、ご本人は、確認できず。」、及び「緊急!!」の選択肢がある。宅配人は、受取人の弁当の受取状況に応じて、選択肢を選び、宅配情報送信装置3は、これを受け付ける。
【0031】
空弁当の返却状況とは、受取人が、以前に受け取った弁当の容器を返却したか否かを宅配人により登録される項目である。
具体的には、空弁当の返却状況には、プルダウンメニューとして、「空容器の返却あり。」、及び「空容器の返却なし。」の選択肢がある。
【0032】
食べ残し状況とは、返却された容器に食べ残しがあるか否かを宅配人により登録される項目である。
ここで、弁当の容器について説明する。弁当の容器は、
図6の(B)弁当種毎の食べ残し状況の項目及び配配置図に例示するように、弁当の種類毎に領域分けされている。具体的には、「鮭のホワイトシチュー」弁当の容器の領域は、主食、主菜、副菜1、副菜2、及び副菜3に分けられている。
食べ残し状況には、宅配人により、弁当の容器の領域毎に食べ残しの状況が登録される。宅配情報登録画面は、食べ残し状況の各領域において、「食べ残しなし」、「すべて残した」、「半分残した」、及び「1/3残した」の選択肢を有する。また、食べ残し状況には、前回受取人が食べた弁当名が表示されており、弁当名が宅配人により押下されると、その弁当の容器のどの場所がどの項目を示すかの配置図が表示される。
受取人の状況の登録とは、受取状況と、空弁当の返却状況と、食べ残し状況とを登録することである。
【0033】
宅配情報登録画面における、登録内容が選択形式であるため、宅配人は、文字入力や、文章作成を行うことなく簡便に登録操作が可能である。本実施形態では、宅配人が登録内容をプルダウンメニューで選択するものとしているが、宅配人が簡便に登録操作を行える選択形式であれば、これに限定されるものではない。
【0034】
図7は、弁当宅配確認装置5の機能構成を例示する図である。
図8は、宅配予定情報を例示する図である。
図9は、宅配履歴を例示する図である。
図7に例示するように、弁当宅配確認装置5には、弁当宅配確認プログラム50がインストールされると共に、宅配予定情報を格納する宅配予定情報データベース550(宅配予定情報DB550)、受取に関する選択肢を格納する選択肢情報データベース570(選択肢情報DB570)、及び宅配情報を格納する宅配履歴データベース(宅配履歴DB590)が構成される。
【0035】
宅配確認プログラム50は、宅配先情報提供部500、受信部502、宅配情報記録部504、通知内容作成部506、及び通知内容送信部508を有する。
なお、弁当宅配確認プログラム50の一部又は全部は、ASICなどのハードウェアにより実現されてもよい。また、弁当宅配確認プログラム50は、例えば、CD−ROMなどの記録媒体に格納されており、この記録媒体を介してインストールされる。
【0036】
宅配先情報提供部500は、受取人の情報と受取に関する選択肢とを宅配情報送信装置3に提供する。具体的には、宅配先情報提供部500は、宅配予定情報と選択肢情報とを宅配情報送信装置3へ送信する。
図8に例示するように、宅配予定情報は、宅配予定情報DB550に格納されており、宅配予定情報は、顧客情報と関係者情報とを含む。顧客情報には、宅配日、宅配予定時間、顧客ID、受取人名、弁当名、宅配先の住所、宅配人名、及び前回配達した弁当名が含まれ、顧客IDにより顧客情報に、受取人の関係者のメールアドレスが関係者情報として関連付けられている。より具体的には、宅配先情報提供部500は、今日の日付における、特定の宅配人の宅配予定情報を、宅配予定情報DB550より取得し、宅配情報送信装置3へ送信する。
【0037】
さらに、選択肢情報とは、宅配情報登録画面に表示される選択肢、弁当種に関連付けられる食べ残し状況の領域の項目及び配置図であり、宅配先情報提供部500は、宅配情報登録画面に表示される選択肢と、食べ残し状況の領域の項目と及び配置図とを選択肢情報DB570より取得し、宅配情報送信装置3に提供する。
図6の(A)選択肢に例示するように、選択肢とは、宅配情報登録画面における、受取状況、空弁当の返却状況、及び食べ残し状況に登録する登録内容であり、
図6の(B)食べ残し状況の領域の項目、及び配置図とは、弁当種毎に保持する領域と、弁当の容器の領域がどの項目を示すのかを表す。より具体的には、宅配先情報提供部500は、宅配予定情報とともに、選択肢を宅配情報送信装置3に提供し、さらに、宅配先情報提供部500は、弁当の容器の配置図に加え、前回配達した弁当名に関連付けられた領域を食べ残し状況の領域の項目として宅配情報送信装置3に提供する。
【0038】
受信部502は、宅配情報送信装置3から、弁当の配達状況に関する宅配情報を受信する。具体的には、受信部502は、宅配先情報提供部500により提供された選択肢のうち、宅配人により選択された選択肢を宅配情報の少なくとも一部として受信する。より具体的には、受信部502は、宅配人により登録された、弁当を宅配したか否かの宅配確認と、受取人の状況と宅配情報として受信する。受信部502は、受信した宅配情報を宅配情報記録部504と、通知内容作成部506とに通知する。
【0039】
宅配情報記録部504は、宅配情報に基づいて、弁当の宅配履歴を登録する。具体的には、宅配情報記録部504は、受信部502により通知された宅配情報に基づいて、宅配履歴DB590を更新する。宅配履歴DB590は、
図9に例示するように、宅配情報を格納する。
【0040】
通知内容作成部506は、受信部502により受信した宅配情報に基づいて、弁当の受取人の状況が表された通知内容を作成する。具体的には、通知内容作成部506は、受取人と対面できた旨を示す選択肢を受信した場合に、受取人の状況を確認できた旨のメッセージを受取人の関係者用の通知内容として作成する。さらに、通知内容作成部506は、空弁当の容器の返却の有無、及び弁当の容器における領域毎の食べ残し状況に基づいて、通知内容を作成する。また、通知内容作成部506は、受信部502により緊急通報を示す選択肢を受信した場合に、消防へ通報するとともに、受取人の状況が緊急であることを示す旨の通知内容を作成する。通知内容作成部506は、作成した通知内容を通知内容送信部508に通知する。
【0041】
通知内容送信部508は、通知内容作成部506により作成された通知内容を受取人の親族、担当ケアマネージャー、または地域包括支援センターの端末に送信する。具体的には、通知内容送信部508は、宅配先情報DB550から関係者情報を取得し、これを宛先に設定し、通知内容作成部506により作成された通知内容を送信する。
【0042】
図10の(A)は、宅配状況の受取状況を通知内容へ変換する変換例であり、(B)は、宅配情報の空弁当の状況を通知内容へ変換する変換例である。
図11は、通知内容を作成するための通知内容作成フォーマットを例示する図である。
次に、
図10及び
図11を用いて、通知内容作成部506による、宅配情報に基づく、通知内容の作成方法を説明する。
通知内容作成部506は、受信部502により、宅配情報を通知されると、宅配情報に含まれる、宅配日、住所、受取人の名前、宅配人名、宅配完了時間及び、弁当名を取得し、
図8に例示する通知内容作成フォーマットにおける、各挿入場所へ埋め込む。
【0043】
次に、通知内容作成部506は、宅配情報に含まれる、受取状況、空弁当の返却状況、及び、食べ残し状況を取得し、受取人の関係者への通知用のための文言に変換して、通知内容作成フォーマットへ挿入する。
具体的には、受取状況については、
図10の(A)受取状況に例示されるように、通知内容作成部506は、宅配情報登録画面で登録された選択肢の文言を、関係者への通知用の文言に変換し、通知内容作成フォーマットにおける、受取状況の挿入場所へ挿入する。例えば、宅配情報登録画面において、受取状況で「ご本人が出て来られ、お弁当を受け取った」が登録された場合は、通知内容作成部506は、「ご本人様が出て来られ、通常通り、お弁当を受け取られました。」の文言を通知内容作成フォーマットへ挿入する。
【0044】
空弁当の返却状況については、宅配状況の空弁当の状況において、「空弁当の返却あり」の場合に、通知内容作成部506は、受取状況と同様に、
図10の(B)空弁当の返却ありの場合にしたがって、文言の変換を行う。具体的には、通知内容作成部506は、各領域全てにおいて「食べ残しなし」の場合には、「食べ残しなし」を「完食されていました。」に変換する。また、各領域全てにおいて「食べ残しなし」でなければ、通知内容作成部506は、各領域における食べ残しの状況を、関係者への通知用の文言に変換する。ただし、通知内容作成部506は、各領域全てにおいて「食べ残しなし」でない場合、かつ、各領域のいずれかにおいて、「食べ残しなし」がある場合は、「食べ残しなし」の領域については、通知内容作成フォーマットに挿入しない。
【0045】
例えば、宅配情報の食べ残し状況において、主食が「1/3残した」、主菜が「食べ残しなし」、副菜1が「半分食べた」、副菜2が「食べ残しなし」、及び副菜3が「食べ残しなし」である場合には、通知内容作成部506は、食べ残し状況を変換し、「主食を1/3残されていました。」、及び「副菜1を半分残されていました。」を通知内容作成フォーマットのお食事状況に挿入する。また、通知内容作成部506は、各領域全てにおいて「食べ残しなし」でないため、主菜、副菜2、及び副菜3の「食べ残しなし」は、変換、及び挿入しない。
空弁当の返却状況において、「返却なし」の場合には、通知内容作成部506は、「容器が返却されていませんでした。」を通知内容作成フォーマットのお食事状況に挿入する。
【0046】
このように、通知内容作成部506は、宅配情報登録画面に登録された内容をそのまま受取人の関係者へ通知するのではなく、通知内容を別途作成することにより、必要な情報のみを、関係者が受取人の様子を把握しやすい文章にして送信する。また、関係者は、通知内容が簡潔であるため、毎日の受信においてもメールを読むことに対してストレスを感じにくいことが予想される。
【0047】
図12は、弁当宅配確認システム1による弁当宅配確認処理(S30)のシーケンスである。
図12に例示するようにステップ300(S300)において、弁当宅配確認装置5の宅配先情報提供部500は、宅配情報送信装置3に宅配予定情報と選択肢情報とを提供する。宅配情報送信装置3の宅配先情報受信部300は、宅配予定情報と選択肢情報とを受信する。宅配情報送信装置3は、宅配人の操作に応じて、宅配予定情報に基づいて、宅配先情報確認画面を表示する。さらに、宅配情報送信装置3は、宅配予定情報と選択肢情報とに基づいて、宅配情報登録画面を作成し、宅配人の操作に応じて表示する。
【0048】
ステップ305(S305)において、宅配情報送信装置3の受付部302は、宅配情報登録画面において、宅配人により登録された宅配情報を受け付ける。
ステップ310(S310)において、宅配情報送信装置3の宅配情報送信部304は、宅配人により、宅配情報登録画面において、送信ボタンが押下されたことを検知し、受付部302により受け付けた宅配情報を弁当宅配確認装置5へ送信する。
【0049】
ステップ315(S315)において、弁当宅配確認装置5の受信部502は、宅配情報送信部304により送信された宅配情報を受信し、宅配情報記録部504、及び通知内容作成部506へ通知する。宅配情報記録部504は、受信部502により通知された宅配情報に基づいて、宅配履歴DB590を更新する。
ステップ320(S320)において、弁当宅配確認装置5の通知内容作成部506は、受信部502により通知された宅配情報に基づいて、受取人の関係者へ送信される、受取人の状況を通知する、通知内容を作成し、弁当宅配確認装置5の通知内容送信部508に通知する。
【0050】
ステップ325(S325)において、通知内容送信部508は、通知内容作成部506により作成された通知内容を、閲覧端末7に、受取人の関係者のメールアドレスを宛先に設定し、送信する。
ステップ330(S330)において、弁当宅配確認装置5は、今日の宅配予定の宅配情報を全て受信したか否かを判別し、宅配予定の配達情報を全件受信した場合は、弁当宅配確認処理(S30)は、終了する。宅配予定の配達情報を全件受信していない場合は、弁当宅配確認処理(S30)は、未受信の宅配情報が送信されるまで待機する。
【0051】
以上説明したように、弁当宅配確認システム1では、宅配人による宅配弁当の宅配確認と弁当の受取人の状況とを受け付け、受取人の状況を関係者へ通知する。これにより、弁当宅配確認システム1は、宅配確認のついでに、受取人が問題なく日常生活を送れているか否か(安否情報)を受取人の関係者(家族、及び、担当ケアマネージャー等)に知らせることができる。また、本例では、定期的な弁当の宅配を前提としているため、受取人の関係者は、安否情報を定期的に受け取ることができ、弁当の宅配が受取人の見守りに繋がっている。さらに、弁当宅配確認システム1は、「宅配」形式をとることにより、受取人の様子を人が直接確認するため、安否情報の信頼度が増す。
【0052】
(変形例1)
上記実施形態では、食べ残し状況を関係者へ通知しているが、食べ残し状況から受取人が摂取した栄養価を計算し、予め指定された医療機関に通知するようにしてもよい。
図13〜
図15を用いて変形例1を説明する。
図13は、変形例1における弁当宅配確認装置5の機能構成を例示する図である。
図7に示された構成と実質的に同一のものには同一の符号が付されている。
図14は、弁当種毎の栄養価情報を例示する図である。
図15は、摂取栄養価を通知する解析結果通知内容を作成するための解析結果通知内容作成フォーマットを例示する図である。
【0053】
受信部602は、宅配人により登録された宅配情報を受け付け、宅配情報記録部504、通知内容作成部506、及び解析部610へ宅配情報を通知する。
【0054】
解析部610は、受信部602により通知された食べ残し状況に基づいて受取人が摂取した栄養価を計算する。具体的には、解析部610は、食べ残し状況に含まれる、前回受取人が食べた弁当名と、
図15に例示される、弁当名に関連付けられる領域毎の栄養価と、各領域の食べ残し状況とに基づいて、受取人が摂取した栄養価を計算し、解析内容作成部612へ通知する。
【0055】
具体的には、「鮭のホワイトシチュー」弁当において、主食を1/3、副菜1を1/3残した場合、
図15に例示される「鮭のホワイトシチュー」弁当の栄養価に基づいて、解析部610は、主食の摂取栄養価を2/3、副菜1の摂取栄養価を1/2として栄養価を計算し、主食、主菜、副菜1、副菜2、及び副菜3の合計の摂取栄養価を計算する。
【0056】
解析内容作成部612は、解析部610により計算された栄養価に基づいて、弁当の受取人の状況が表された通知内容を作成する。具体的には、解析内容作成部612は、通知内容作成部506と同様に、
図16に例示する解析内容作成フォーマットへ、宅配日、受取人名、住所、弁当名、及びお食事状況を挿入する。さらに、解析内容作成部612は、解析部610により通知された栄養価を解析内容作成フォーマットの摂取栄養価挿入欄へ挿入し、解析結果送信部614へ通知する。
【0057】
なお、変形例1における宅配情報の各宅配先には、受取人の関係者のメールアドレス以外に、摂取した栄養価の送信先が関連付けられている。摂取した栄養価の送信先とは、予め指定された医療機関の端末であり、例えば、かかりつけ医、及び担当ケアマネージャーのメールアドレスである。
解析内容送信部614は、予め指定された医療機関の端末に通知内容を送信する。具体的には、解析内容送信部614は、受取人が摂取した栄養価を、栄養価の送信先を宛先に設定し、解析内容作成部612により作成された解析内容を送信する。
【0058】
これにより、弁当宅配確認システム1は、弁当の宅配確認と併せて、受取人の摂取栄養価を、受取人のかかりつけ医等へ通知することができる。これは、かかりつけ医等から食事指導を受けている患者にとって、定期的に食生活を報告できるため、食生活の報告漏れの防止、及び栄養価の計算の手間を省くのに有効である。また、かかりつけ医にとっては、受信した受取人の栄養価から食事指導の方針立て、及び治療に役立てることが可能である。
【0059】
(変形例2)
上記実施形態では、宅配先情報提供部500は、固定の選択肢を提供しているが、特定の時期、宅配時間、または天候に応じて提供する選択肢を変更してもよい。
図16は、変形例2における、宅配情報登録画面に登録される選択肢を例示する図である。
図16に例示するように、12月〜2月の8:00以前、または、18:00以降で天候が雪である場合には、宅配先情報提供部500は、「声を確認し、弁当を届けました。」という選択肢を通常状態を示しているものとして提供する。つまり、宅配先情報提供部500は、受取人が玄関先へ出て来なくとも、声を確認できれば通常状態と判別できるように、提供する選択肢を変更する。
これは、上記の時期においては、受取人が、玄関先まで出てくることを煩わしく感じることが想定されるため、玄関先へ出て来ないことは通常通りと考えることが自然であることを考慮したものである。
【0060】
また、6月〜8月の9:00〜15:00で天候が晴れである場合には、受取人が玄関先へ出て来られることを想定し、「ご本人が出て来られ、お弁当を受け取った」を通常状態とし、通常状態の選択肢以外に「声を確認したが、ご本人を確認できず」の選択肢を提供することにより、緊急ではないが関係者に受取人の確認を促すような通知が可能となる。
【0061】
これにより、特定の時期、宅配時間、または天候を考慮した受取人の状況が通知されるため、受取人の生活リズムや生活環境に則した通知内容を作成できるため、通知内容の信頼度の向上に繋がる。
【0062】
(変形例3)
変形例2では、宅配先情報提供部500は、特定の時期、宅配時間、または天候に応じて選択肢を変更しているが、通知内容作成部506が、特定の時期、宅配時間、または天候に応じた通知内容を作成してもよい。
通知内容作成部506は、特定の時期、宅配時間、または天候に応じて、それぞれの選択肢が選択された場合の通知内容の組み合わせを変更する。具体的には、通知内容作成部506は、特定の時期、宅配時間、または天候を考慮して受取状況の登録内容を、関係者へ通知するための文言へと変換して、通知内容を作成する。より具体的には、
図17に例示するように、通知内容作成部506は、12月〜2月の8:00以前、または、18:00以降で天候が雪である場合に、受取状況の「声は確認したが、ご本人様は確認できず。」を「通常通り、お弁当を受け取られました。」に変換する。また、6月〜8月の9:00〜15:00で天候が晴れである場合には、受取人が玄関先へ出て来られることを想定し、「ご本人が出て来られ、お弁当を受けった。」状態が通常状態であり、「声を確認できたが、ご本人は確認できず。」の状態を異常と捉え、通知内容作成部506は、「ご本人様の姿を確認できませんでした。ご本人様のご様子をうかがってください。」に文言を変換し、通知内容を作成する。
これにより、変形例2と同様に、特定の時期、宅配時間、または天候を考慮した受取人の状況が通知されるため、受取人の生活リズムや生活環境に則した通知内容を作成できるため、通知内容の信頼度の向上に繋がる。
【0063】
(変形例4)
また、空弁当の容器の返却状況と、受取状況とに基づいて、通知内容を作成してもよい。
変形例4において、通知内容作成部506は、弁当を配達した状況と、弁当の容器を回収したか否かの情報とに基づいて通知内容を作成する。具体的には、通知内容作成部506は、空弁当の容器の返却があった場合、かつ、受取状況で「声を確認できた」または、「ご本人が出て来られた」の選択肢が選択された場合は、「通常通りお弁当を受け取られました。」の文章を通知内容作成フォーマットの受取状況へ挿入する。空弁当の容器の返却があった場合、かつ、受取状況で「応答なし」の選択肢が選択された場合は、通知内容作成部506は、「空容器は置いてありましたが、ご本人様の声は聞けませんでした。」の文章を通知内容作成の受取状況へ挿入する。さらに、通知内容作成部506は、空弁当の容器の返却がなかった場合、かつ、受取状況で「声を確認できた」または、「ご本人が出て来られた」の選択肢が選択された場合は、「ご本人様を確認できましたが、空弁当の容器の返却がありませんでした。」の文章を通知内容作成フォーマットの受取状況へ挿入する。そして、通知内容作成部506は、空弁当の容器の回収がなかった場合、かつ、受取状況で「応答なし」の選択肢が選択された場合は、「応答がなく、空弁当の容器の返却もありませんでした。ご本人様のご様子をうかがってください。」の文章を通知内容作成フォーマットの受取状況へ挿入する。
このように、弁当を配達した状況と、弁当の容器を回収したか否かとの情報に基づいて、通知内容を作成することにより、受取人のより詳細な状況を関係者に通知することが可能になる。