特許第6493965号(P6493965)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6493965
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】耐張装置取替工具
(51)【国際特許分類】
   H02G 1/02 20060101AFI20190325BHJP
【FI】
   H02G1/02
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-25822(P2015-25822)
(22)【出願日】2015年2月12日
(65)【公開番号】特開2016-149880(P2016-149880A)
(43)【公開日】2016年8月18日
【審査請求日】2018年1月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】391001538
【氏名又は名称】日本カタン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000217686
【氏名又は名称】電源開発株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591152791
【氏名又は名称】株式会社JPハイテック
(74)【代理人】
【識別番号】100082072
【弁理士】
【氏名又は名称】清原 義博
(72)【発明者】
【氏名】上村 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】境田 剛
(72)【発明者】
【氏名】井上 良太
(72)【発明者】
【氏名】亀井 朋広
(72)【発明者】
【氏名】永澤 豊
【審査官】 石坂 知樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−095118(JP,A)
【文献】 特開平07−291000(JP,A)
【文献】 特開2007−126013(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の導体を鉄塔腕金部に張設する耐張装置を交換するための耐張装置取替工具であって、
前記鉄塔腕金部に連結するワイヤと、
前記ワイヤと連結する連結ヨークと、
前記複数の導体に取り付けられるカムアロングと、
前記連結ヨークと前記カムアロングとを連結するバランスヨークとを備え、
前記連結ヨークは、前記ワイヤを取り付ける2つの取付け孔と、前記バランスヨークを取り付けるバランス孔とを有し、
前記バランス孔は前記2つの取付け孔を結ぶ直線を均等に二分する点又は該点を通り前記直線と導体側に直交する方向に設けられ、
前記バランスヨークは前記バランス孔に揺動自在に軸支され、
前記ワイヤはUクレビス、クレビスリンクを介して前記連結ヨークと連結され、
前記バランスヨークは、直角クレビスリンク、Uクレビスを介して前記カムアロングと連結される
ことを特徴とする耐張装置取替工具。
【請求項2】
前記連結ヨークは膨出なまこ形状からなり、この膨出部に前記バランス孔が設けられる
ことを特徴とする請求項1記載の耐張装置取替工具。
【請求項3】
前記連結ヨークは耐張する方向に対して直交する方向に並設され、
前記バランス孔は前記2つの取付け孔を結ぶ直線を均等に二分する点に設けられる
ことを特徴とする請求項1記載の耐張装置取替工具。
【請求項4】
複数の導体を鉄塔腕金部に張設する耐張装置を交換するための耐張装置取替工具であって、
前記鉄塔腕金部に連結するワイヤと、
前記ワイヤを取り付ける2つの取付け孔と平行クレビスリンクを取り付けるバランス孔とを有する連結ヨークと、
前記複数の導体に取り付けられるカムアロングと、
前記平行クレビスリンクに設けられた支持孔に搖動自在に軸支されたバランスヨークと、を備え、
前記平行クレビスリンクは前記バランス孔に搖動自在に軸支され、
前記バランス孔は前記2つの取付け孔を結ぶ直線を均等に二分する点に設けられ、
前記ワイヤはUクレビス、クレビスリンクを介して前記連結ヨークと連結され、
前記バランスヨークは、直角クレビスリンク、Uクレビスを介して前記カムアロングと連結される、
ことを特徴とする耐張装置取替工具。
【請求項5】
4条のカムアロングと連結する2つの平行ヨークを備え、
前記2つの平行ヨークは前記バランスヨークに取り付けられることを特徴とする請求項1乃至記載の耐張装置取替工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄塔腕金部と導体との間を絶縁状態に接続する耐張装置を交換する際に使用する耐張装置取替工具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉄塔腕金部と導体との間を絶縁状態に接続する耐張装置は経年劣化により絶縁状態を保つことができなくなる。そのため、鉄塔腕金部と導体との間の絶縁状態を維持するためには耐張装置を交換する必要があり、これまで耐張装置を取り替えるために下記特許文献に示す取替装置を用いることが知られている。
【0003】
特許文献1には、4導体送電線のがいし装置の取替装置について記載されている。より詳しくは、各導体に取り付けられる電線把持具(カムアロング)と、固定ヨークの張力を移す2つの仮留めヨーク(平行ヨーク)と、仮留めヨークを固定する2本の仮留めワイヤを備えている取替装置について記載されている。
【0004】
特許文献2には、耐張装置取替工法と多導体固定金具に関して記載されている。より詳しくは、耐張装置取替工法においては多導体送電線の各導体をつかむ線条把握具(カムアロング)と緊線用連結部と金車連結部とを有する多導体固定金具と線条把握具の緊線用連結部と鉄塔アームとを連結する第二緊締ロープ(ワイヤ)とを使用すること、多導体固定金具は板状部材と取付板とからなり、取付板は板状部材の両端部に一体形成され板状部材の両端面の上面又は下面に突設されていることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−233038号公報
【特許文献2】特許第2598948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1、2のように、導体にカムアロングを取り付ける際、カムアロングの取付け位置が少しでもずれると導体を同じ張力で張設することができず、取替作業中に電線に負荷をかけてしまう虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、耐張装置を取り替える際にカムアロングの取り付け位置の違いによる導体のアンバランス張力を吸収する耐張装置取替工具を提供することを目的とする。
【0008】
請求項1に係る発明は、複数の導体を鉄塔腕金部に張設する耐張装置を交換するための耐張装置取替工具であって、前記鉄塔腕金部に連結するワイヤと、前記ワイヤと連結する連結ヨークと、前記複数の導体に取り付けられるカムアロングと、前記連結ヨークと前記カムアロングとを連結するバランスヨークとを備え、前記連結ヨークは、前記ワイヤを取り付ける2つの取付け孔と、前記バランスヨークを取り付けるバランス孔とを有し、前記バランス孔は前記2つの取付け孔を結ぶ直線を均等に二分する点又は該点を通り前記直線と導体側に直交する方向に設けられ、前記バランスヨークは前記バランス孔に揺動自在に軸支され、前記ワイヤはUクレビス、クレビスリンクを介して前記連結ヨークと連結され、前記バランスヨークは、直角クレビスリンク、Uクレビスを介して前記カムアロングと連結されることを特徴とする耐張装置取替工具に関する。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記連結ヨークは膨出なまこ形状からなり、この膨出部に前記バランス孔が設けられることを特徴とする請求項1記載の耐張装置取替工具に関する。
【0010】
請求項3に係る発明は、前記連結ヨークは耐張する方向に対して直交する方向に並設され、前記バランス孔は前記2つの取付け孔を結ぶ直線を均等に二分する点に設けられることを特徴とする請求項1記載の耐張装置取替工具に関する。
【0011】
請求項4に係る発明は、前記バランス孔は前記2つの取付け孔を結ぶ直線を均等に二分する点に設けられ、前記バランスヨークは平行クレビスリンクを介して前記連結ヨークと連結されることを特徴とする請求項1記載の耐張装置取替工具に関する。
【0012】
請求項5に係る発明は、4条のカムアロングと連結する2つの平行ヨークを備え、前記2つの平行ヨークは前記バランスヨークに取り付けられることを特徴とする請求項1乃至4記載の耐張装置取替工具に関する。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明によれば、導体にカムアロングを取り付ける際、このカムアロングの取り付け位置の違いによる導体のアンバランス張力を吸収することができる。これにより、複数の導体を均等な張力で取り込むことができ、電線に余計な負荷をかけることなく耐張装置の取替作業を行うことができる。
【0014】
請求項2に係る発明によれば、導体にカムアロングを取り付ける際のカムアロングの取り付け位置の違いによる導体のアンバランス張力を吸収することができることにより、複数の導体を均等な張力で取り込むことができる。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、バランスヨークが2つの取付け孔を結ぶ直線上に設けられていることから、ワイヤ張力のアンバランスを吸収することができ、同じ張力で耐張装置を取り込むことができる。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、このカムアロングの取り付け位置の違いによる導体のアンバランス張力を吸収することに加え、連結ヨークの重量の減量化を図ることが可能となる。
【0017】
請求項5に係る発明によれば、夫々の平行ヨークにカムアロングを介して取り付けられている4導体を均等な張力で取り込むことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の耐張装置取替工具の一例を示す図である。
図2】本発明の耐張装置取替工具の使用状態の一例を示す図である。
図3a】本発明の耐張装置取替工具の他の実施形態を示す図である。
図3b図3(a)の側面図である。
図4】(a)は本発明の耐張装置取替工具の他の実施形態を示す図であり、(b)は(a)の側面図である。
図5】(a)は本発明の耐張装置取替工具の他の実施形態を示す図であり、(b)は(a)の側面図である。
図6】鉄塔に4導体用耐張装置が取り付けられている状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図を示している。
図7】鉄塔に本発明の耐張装置取替工具を取り付けた状態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る耐張装置取替工具の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る耐張装置取替工具の実施形態の一例を示す図である。
本発明に係る耐張装置取替工具1は、複数の導体を鉄塔腕金部に張設する耐張装置を交換するための工具であり、図1に示すように鉄塔腕金部に連結するワイヤ2と、ワイヤ2と連結する連結ヨーク4と、複数の導体6に取り付けられるカムアロング3と、連結ヨーク4とカムアロング3とを連結するバランスヨーク5とを備えている。ワイヤ2はUクレビス11、クレビスリンク12を介して連結ヨーク4と連結している。カムアロング3はUクレビス14、直角クレビスリンク13を介してバランスヨーク5と連結している。
【0020】
連結ヨーク4は平面視略三角形状の金属板から構成されており、ワイヤ2を取り付ける2つの取付け孔41と、バランスヨーク5を取り付けるバランス孔42とを有している。取付け孔41は、連結ヨーク4の三角形の長辺の両端に1つずつ設けられている。
バランス孔42は2つの取付け孔41を結ぶ直線を均等に二分する点又は該点を通り前記直線と導体側に直交する方向に設けられており、バランスヨーク5はバランス孔42に揺動転自在に軸支されている。
【0021】
図1に示される連結ヨーク4は膨出なまこ形状からなり、2つの取付け孔41を結ぶ直線の導体側に膨出部43を有している。このときバランス孔42は2つの取付け孔41を結ぶ直線を均等に二分する点を通り前記直線と導体側に直交する方向に設けられ、バランス孔42は膨出部43に設けられている。また、2つの取付け孔41を結ぶ直線を均等に二分する点を通り鉄塔側に直交する方向に金車、レバーブロック(登録商標)等を取り付ける取付け孔44が設けられている。
【0022】
バランスヨーク5は導体6にカムアロング3を取り付けた際に導体に係る張力が同じになるように調整するために設けられており、金属板から構成され連結ヨーク4のバランス孔42に揺動自在に軸支されている。バランスヨーク5は、直角クレビスリンク13とUクレビス14を介してカムアロング3と連結している。
バランスヨーク5には連結ヨーク4に支持される支持孔51と、カムアロング3を取り付ける2つの取付け孔52とを有している。取付け孔52はバランスヨーク5の両端に1つずつ設けられており、支持孔51は2つの取付け孔52を結ぶ直線を均等に二分する点に設けられている。
【0023】
本発明に係る耐張装置取替工具1において、連結ヨーク4はバランスヨーク5の支持孔51を支持し、バランスヨーク5は連結ヨーク4に対して揺動自在に軸支されている。このため、バランスヨーク5はカムアロング3が取り付けられた状態に応じて支持孔51が支点となり取付け孔52が耐張方向に対して鉄塔側又は導体側に移動する。
【0024】
例えば図2に示されるように、耐張装置取替工具1が2導体を張架する際に右側のカムアロング3Rの取り付け位置が左側のカムアロング3Lの取り付け位置よりも張架方向において導体側となる場合について説明する。このとき、導体にかかる張力が右側の導体6Rの方が左側の導体6Lよりも大きくなるため、バランスヨーク5は右の取付け孔52Rが導体側に、左の取付け孔52Lが鉄塔側になるよう揺動する。この結果、バランスヨーク5は左右の導体を張架する張力が同じになるようにバランスを取ることができる。
このように、導体にカムアロングを取り付ける際にこのカムアロングの取り付け位置の違いによる導体のアンバランス張力を吸収することができることにより、複数の導体を均等な張力で取り込むことができる。
【0025】
本発明に係る耐張装置取替工具1は、バランスヨーク5とカムアロング3との間に平行ヨーク7を介在していてもよい。図3a及び図3bに示すように、2つの平行ヨーク7を介してカムアロング3を夫々2つ連結することで、張架する導体6を4導体とすることができる。
【0026】
この場合、平行ヨーク7はバランスヨーク5と同様の構成とすることが好ましい。平行ヨーク7は図3bに示すように、バランスヨーク5に支持される支持孔71と、カムアロング3を取り付ける取付け孔72とを有している。また、取付け孔72は平行ヨーク7の両端に1つずつ設けられており、支持孔71は2つの取付け孔72を結ぶ直線を均等に二分する点に設けられている。平行ヨーク7は直角クレビスリンク13と平行クレビスリンク15を介してバランスヨーク5に取り付けられ、カムアロング3はUクレビス14を介して平行ヨーク7と連結している。
【0027】
係る構成とすることで、夫々の平行ヨーク7に2導体にカムアロングを取り付ける際、このカムアロングの取り付け位置の違いによる導体のアンバランス張力を吸収することができる。更にバランスヨーク5は、夫々の平行ヨーク7のアンバランス張力を吸収することができることにより4導体を均等な張力で取り込むことが可能となる。
【0028】
本発明において張設される導体については特に限定されず、上記した2導体、4導体に加えて、6導体及び8導体としてもよい。6導体についてはバランスヨーク5に夫々3導体を支持する平行ヨークを取り付け、8導体については平行ヨーク7に夫々2つの平行ヨークを取り付けて張設してもよい。また、連結ヨーク4、バランスヨーク5、平行ヨーク7に使用される材質は特に限定されない。
【0029】
ここで、本発明に係る耐張装置取替工具の他の実施形態について説明する。以下の説明においては、上述した説明と同じ内容については省略することがある。
【0030】
図4に示す耐張装置取替工具1の他の実施形態について説明する。この実施形態において、連結ヨーク4は平面視略三角形状であり、(b)に示すように導体を耐張する方向に対して直交する方向に並設されている。取付け孔41は連結ヨーク4の三角形の長辺の両端に1つずつ設けられており、バランス孔42は2つの取付け孔41を結ぶ直線を均等に二分する点に設けられている。
【0031】
取付け孔41を結ぶ直線を均等に二分する点を通り該点に直交する方向で且つその鉄塔側には、金車、レバーブロック(登録商標)等を取り付ける取付け金具8を取り付ける取付け孔45が設けられており、図4の(b)に示すようにこの取付け金具8には金車、レバーブロック(登録商標)等を取り付ける取付け孔81が設けられている。
バランスヨーク5は連結ヨーク4のバランス孔42に揺動自在に軸支されている。このとき、バランスヨーク5の支持孔51と取付け孔52、連結ヨーク4の取付け孔41とバランス孔42は、2つの取付け孔41を結ぶ直線上に設けられている。
【0032】
上記した構成とすることにより、連結ヨーク4はバランス孔42、バランスヨーク5は支持孔51を支点として揺動自在に支持されることとなる。このため、バランスヨーク5がこのカムアロングの取り付け位置の違いによる導体のアンバランス張力を吸収することができることに加え、連結ヨーク4がワイヤ2のアンバランス張力を吸収することができる。
【0033】
従来、耐張装置の取替作業の際にワイヤの張力を均等にするために鉄塔腕金部に取り付ける夫々のワイヤにレバーブロック(登録商標)等を使用していた。ここで、図4に示す構成とすることで連結ヨーク4によりワイヤの張力を均等にすることができる。これにより、一方はレバーブロック(登録商標)を介した状態で他方はワイヤのみの状態で鉄塔腕金部にワイヤを取り付け、1つのレバーブロック(登録商標)で取り込み作業を行うことができる。このように取り込み作業を省力化することで、施工時間の短縮・労力の削減に繋がり、施工性を向上させることが可能となる。
【0034】
また、図4に示す耐張装置取替工具1は、バランスヨーク5とカムアロング3との間に平行ヨーク7を介在してもよい。バランスヨーク5に2つの平行ヨーク7を介してカムアロング2を夫々2つ連結することで、張設する導体を4導体とすることができる。このとき、平行ヨーク7は直角クレビスリンク13と平行クレビスリンク15を介してバランスヨーク5に取り付けられ、カムアロング3はUクレビス14を介して平行ヨーク7と連結している。
【0035】
図5に示す耐張装置取替工具の他の実施形態について説明する。この実施形態において、連結ヨーク4は平面視略三角形状の1枚の金属板から構成されている。取付け孔41は連結ヨーク4の三角形の長辺の両端に1つずつ設けられており、バランス孔42は2つの取付け孔41を結ぶ直線を均等に二分する点に設けられている。また、取付け孔41を結ぶ直線を均等に二分する点を通り該点に直交する方向で且つその鉄塔側に金車、レバーブロック(登録商標)等を取り付ける取付け孔44が設けられている。
【0036】
バランスヨーク5と連結ヨーク4は平行クレビスリンク9を介して連結されている。このとき、バランスヨーク5の支持孔51は2つの取付け孔41を結ぶ直線を均等に二分する点(バランス孔42の位置)を通り該点の導体側に直交する方向に位置している。
【0037】
このような構成とすることにより、導体にカムアロングを取り付ける際、このカムアロングの取り付け位置の違いによる導体のアンバランス張力を吸収することに加え、連結ヨーク4の重量の減量化を図ることが可能となる。
【0038】
また、図5に示す耐張装置取替工具1は、バランスヨーク5とカムアロング3との間に平行ヨーク7を介在してもよい。バランスヨーク5に2つの平行ヨーク7を介してカムアロング2を夫々2つ連結することで、張設する導体を4導体とすることができる。このとき、平行ヨーク7は直角クレビスリンク13と平行クレビスリンク15を介してバランスヨーク5に取り付けられ、カムアロング3はUクレビス14を介して平行ヨーク7と連結している。
【0039】
本発明に係る耐張装置取替工具は、碍子連を含む耐張装置を取り替えることができるため、耐張装置を取り替える際の宙乗り作業が不要となり、取替作業の安全性が向上する。また、カムアロングが導体に取り付けられるため、取替作業においてスペーサの取付け取外しが不要となり、更にクランプまで取替が可能となり、耐張装置取替作業の施工時間の短縮を図ることが可能となる。
【0040】
本発明に係る耐張装置取替工具を使用した耐張装置の取替方法の一例について図6、7を参照しながら説明する。ここでは、4導体の耐張装置の取替方法について説明するが、本発明はこの取替方法のみに何ら限定されない。
【0041】
図6に示すように、4導体用耐張装置(がいし装置)は、鉄塔側から架線金具A、碍子連、架線金具B、クランプを介して4導体を張設している。この4導体用耐張装置が張設されている状態において、この張設されている4導体の電線のうち、まずは電線の上2条にカムアロングを取り付ける。次に電線の下2条にカムアロングを取り付ける。このとき、4条のカムアロングの取付け位置が極力ずれないようにする。カムアロングと耐張装置取替工具の導体側に取り付けられているUクレビスとを連結する。
【0042】
鉄塔腕金部にレバーブロック(登録商標)及びワイヤを連結する。このとき、4導体用耐張装置を取り込むために予め短めのワイヤとレバーブロック(登録商標)が取り付けられたワイヤをセットする。鉄塔腕金部に連結したワイヤを耐張装置取替工具の一方側(連結ヨーク)に取り付けられているUクレビスと連結し鉄塔と電線間を繋げる(図7参照)。
【0043】
レバーブロック(登録商標)でワイヤを巻取り、鉄塔側にカムアロングや耐張装置取替工具を取り込む。このとき、作業員はレバーブロック(登録商標)が取り付けられたワイヤ側で導体側のワイヤを取り込むことで4導体用耐張装置が取り込まれ、4導体用耐張装置は弛むこととなる。
【0044】
弛んだ4導体耐張装置と耐張装置取替工具とを連結する。このとき、4導体用耐張装置の架線金具B及び耐張装置取替工具の連結ヨークの取付け孔にUクレビスを夫々取り付け、レバーブロック(登録商標)が取り付けられたワイヤを介して連結する。この際、図7(b)に示すようにレバーブロック(登録商標)に替えて地上に設置されたエンジンドラムにワイヤを連結してもよい。これにより、電線はワイヤ、耐張装置取替工具、カムアロングを介して鉄塔に対して張設される。
【0045】
レバーブロック(登録商標)或いはエンジンドラムでワイヤを取り込み、弛んだ4導体用耐張装置を導体側に取り込む。この結果、クランプと耐張装置の架線金具との間に弛みが生じるため4導体用耐張装置と電線を切り離すことが可能となる。
【0046】
クランプと4導体用耐張装置の架線金具とを分ける。この後、レバーブロック(登録商標)或いはエンジンドラムを鉄塔側に弛めることで4導体用耐張装置に含まれる碍子連及び架線金具一式を取外し新たな耐張装置に取り替えることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明に係る耐張装置取替工具は、鉄塔腕金部と導体との間を絶縁状態に接続する耐張装置を交換する際に好適に利用される。
【符号の説明】
【0048】
1 耐張装置取替工具
2 ワイヤ
3 カムアロング
4 連結ヨーク
41 取付け孔
42 バランス孔
43 膨出部
5 バランスヨーク
6 導体
7 平行ヨーク
9 平行クレビスリンク
11 Uクレビス
12 クレビスリンク
13 直角クレビスリンク
14 Uクレビス
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5
図6
図7