(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ヒンジ付けした要素は、前記ヒンジから最も遠く離れた前記ヒンジ付けした要素上の点に対応する端部を持ち、ここで、前記連結セグメントと前記ヒンジ付けた要素との間のヒンジ接続の位置は、前記接触面長さの少なくとも10%、前記端部から離される、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
前記第1の接触面と前記第2の接触面は各々、合計で接触面の占有領域の全面積の少なくとも4分の1である1以上の開口部を持つ、部分的な表面である、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
前記第1の接触面は第1の接触平面を画定し、前記第2の接触面は第2の接触平面を画定し、ここで、前記初期の長さから前記第2の長さまでの前記底部の短縮は、前記第1の接触平面に対して少なくとも10°の角度範囲を介して、前記第2の接触平面を変位させる、ことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
前記連結セグメントは、連結セグメント長さとして言及される前記第1の軸と前記第2の軸との間に寸法を有し、前記接触面長さは前記連結セグメント長さよりも少なくとも40%長い、ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
前記第1の接触面と前記第2の接触面は各々、合計で接触面の占有領域の全面積の少なくとも半分である1以上の開口部を持つ、部分的な表面である、ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
前記第1の接触面は第1の接触平面を画定し、前記第2の接触面は第2の接触平面を画定し、ここで、前記初期の長さから前記第2の長さまでの前記底部の短縮は、前記第1の接触平面に対して少なくとも10°の角度範囲を介して、前記第2の接触平面を変位させる、ことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明は、ほんの一例ではあるが添付図面を参照するとともに、本明細書に記載される。
【
図1A】2つの組織接触面の間に調整可能な角度を備える、本発明の実施形態に従い構築され且つ作動するインプラントの等角図であり、インプラントは最小角度の状態で示される。
【
図1B】2つの組織接触面の間に調整可能な角度を備える、本発明の実施形態に従い構築され且つ作動するインプラントの等角図であり、インプラントは増大した角度の状態で示される。
【
図1C】インプラントの近位側部からの、
図1Bに類似する等角図である。
【
図2A】インプラントの上から得られる、
図1Aに対応する更なる等角図である。
【
図2B】インプラントの上から得られる、
図1Bに対応する更なる等角図である。
【
図3A】
図1Aのインプラントの構成部品を示す、等角図である。
【
図3B】
図1Aのインプラントの構成部品を示す、側面分解図である。
【
図4A】最小角度の状態にある、
図1Aのインプラントを介して得られる中心面の断面図である。
【
図4B】中間角度の状態にある、
図1Aのインプラントを介して得られる中心面の断面図である。
【
図4C】最大角度の状態にある、
図1Aのインプラントを介して得られる中心面の断面図である。
【
図5A】
図1A及び1Bのインプラントを用いた、隣接した椎体間の前湾の角度の復元のプロセスを示す、一連の概略的な側面図である。
【
図5B】
図1A及び1Bのインプラントを用いた、隣接した椎体間の前湾の角度の復元のプロセスを示す、一連の概略的な側面図である。
【
図5C】
図1A及び1Bのインプラントを用いた、隣接した椎体間の前湾の角度の復元のプロセスを示す、一連の概略的な側面図である。
【
図6A】大孔(transforaminal)進入路を介する、
図1Aのインプラントの椎間腔への導入を示す、概略的な軸方向図である。
【
図6B】インプラントの
展開後の、
図6Aに類似する図である。
【
図7】後方進入路を介して脊椎間において両側に
展開される、
図1Aにおけるような1対のインプラントを示す概略的な軸方向図である。
【
図8】前方又は側方の進入路を介する脊椎骨間の配置に適している、
図1Aのインプラントの変形の等角図である。
【
図9】椎間腔内の
図8のインプラントの配置を示す、概略的な軸方向図である。
【
図10】前方進入路を介して椎間腔内に
展開される
図8のインプラントの
展開を示す、概略的な側面図である。
【
図11A】最小角度の状態で示される、側方進入路を介する
展開のために圧縮ツールによって保持される
図8のインプラントの、概略的な等角図である。
【
図11B】増大した角度の状態で示される、側方進入路を介する
展開のために圧縮ツールによって保持される
図8のインプラントの、概略的な等角図である。
【
図12A】横切進入路を介する、
図1Aのインプラントの椎間腔への導入を示す、概略的な軸方向図である。
【
図13A】
図1Aのインプラントを用いた、隣接した椎体間の脊柱側湾症の誤整列を矯正するプロセスを示す、一連の概略的な前面図である。
【
図13B】
図1Aのインプラントを用いた、隣接した椎体間の脊柱側湾症の誤整列を矯正するプロセスを示す、一連の概略的な前面図である。
【
図13C】
図1Aのインプラントを用いた、隣接した椎体間の脊柱側湾症の誤整列を矯正するプロセスを示す、一連の概略的な前面図である。
【
図14A】2つの組織接触面の間に調整可能な角度を備える、本発明の実施形態に従い構築され且つ作動するインプラントの等角図であり、インプラントは最小角度の状態で示される。
【
図14B】2つの組織接触面の間に調整可能な角度を備える、本発明の実施形態に従い構築され且つ作動するインプラントの等角図であり、インプラントは増大した角度の状態で示される。
【
図14C】2つの組織接触面の間に調整可能な角度を備える、本発明の実施形態に従い構築され且つ作動するインプラントの等角図であり、インプラントは最大角度の状態で示される。
【
図15A】インプラントの中心面に沿って切り取られる、
図14Aに類似する等角図である。
【
図15B】インプラントの中心面に沿って切り取られる、
図14Bに類似する等角図である。
【
図15C】インプラントの中心面に沿って切り取られる、
図14Cに類似する等角図である。
【
図17A】展開ロッドにより、ラチェット構成の施錠を解除するのに有効な一体形成したラチェット解除要素と係合される、部分的に隆起した状態にあるインプラントを示す
図14Bのインプラントの側面図である。
【
図17B】
展開ロッドの除去の間の
図17Aに類似し、且つ、係合したラチェット構成を示す図である。
【
図19A】送達システムに取り付けられる
図14Aのインプラントを示す等角図である。
【
図20A】
図19Aに示されるような送達システムを介して得られる、中心面の断面図である。
【
図21A】
展開ロッドの係合のために鍵穴スロットを使用する、
図14A−14Cのインプラントの変形の等角図である。
【
図21C】鍵穴スロットの係合構成とカム式ラチェット機構解除特徴とを備える、
図21Aのインプラントとの使用のための
展開ロッドの等角図である。
【
図22A】予め係合した状態にある
展開ロッドを示す、
図21Aのインプラントを介して得られる中心面の断面図である。
【
図22B】係合したラチェット解除状態にある
展開ロッドを示す、
図21Aのインプラントを介して得られる中心面の断面図である。
【
図22C】係合したラチェット係合状態にある
展開ロッドを示す、
図21Aのインプラントを介して得られる中心面の断面図である。
【
図24A】最小角度の状態で示される、連結セグメントの第1の代替的な
展開を示す
図14Aのインプラントの異なる実装に係る、インプラントの側面図である。
【
図24B】最大角度の状態で示される、連結セグメントの第1の代替的な
展開を示す
図14Aのインプラントの異なる実装に係る、インプラントの側面図である。
【
図25A】最小角度の状態で示される、連結セグメントの更に代替的な
展開を示す
図14Aのインプラントの更に異なる実装に係る、インプラントの側面図である。
【
図25B】最大角度の状態で示される、連結セグメントの更に代替的な
展開を示す
図14Aのインプラントの更に異なる実装に係る、インプラントの側面図である。
【
図26A】最小角度の状態で示される、連結セグメントの更に代替的な
展開を示す
図14Aのインプラントのまた更に異なる実装に係る、インプラントの側面図である。
【
図26B】最大角度の状態で示される、連結セグメントの更に代替的な
展開を示す
図14Aのインプラントのまた更に異なる実装に係る、インプラントの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、2つの組織接触面の間に調整可能な角度を備える整形外科用インプラントである。
【0018】
本発明に係るインプラントの原理並びに操作は、図面及び付随の記載を参照することでより良く理解され得る。
【0019】
ここで図面を参照すると、
図1A−25Bは、本発明の実施形態の教示に従い構築され且つ動作するインプラントの様々な実施形態を示す。
【0020】
<概要>
実施形態の全てをまとめて参照すると、組織の第1の領域に接触するための第1の接触領域がある底部(12)を持つ、組織の2つの領域の間の挿入のための、インプラントが示される。底部(12)は、初期の長さを呈するように、第2の部分(18)に対して
変位可能な第1の部分(16)を備え、且つ、第1の部分(16)が第2の部分(18)に
対して変位されると、第2の長さに短縮される。組織の第2の領域に接触するための第2の接触面(22)を持つヒンジ付けした要素(20)は、有効なヒンジ(24)にて底部(12)の第1の部分(16)と相互接続される。連結セグメント(26)は、ヒンジ(28)にて底部(12)の第2の部分(18)に、及び、ヒンジ(30)にてヒンジ付けした要素(20)の両方にヒンジ接続される。
【0021】
連結セグメント(26)の構造及び
展開は、初期の長さから第2の長さへの底部(12)の短縮により、連結セグメントがヒンジ付けした要素(20)の領域を底部(12)から押し
離し、それにより第1の接触面(14)に対する第2の接触面(22)の角度を変えるような、構造及び
展開である。
【0022】
この段階で、本発明は、組織表面関の角度の関連性を調整するための、非常に都合のよい解決策を提供することが、既に認識されることになる。実装の第1の特に好ましいセット及び対応する用途において、以下に更に議論されるように、デバイスは椎間腔に
展開され、所望の程度に前湾を回復するため、又は幾つかの場合には過度の脊柱前湾(hyperlordotic)の調整を行うために作動する。他の用途において、デバイスは、脊柱側弯症の誤整列の矯正などのために、脊椎骨間の側方の誤整列の調整を可能にするように配向されることがある。デバイスは好ましくは、典型的には少なくとも10度の範囲(最小角度から最大角度まで)にわたる、連続的又はほぼ連続的な範囲の調整を提供する。幾つかの実装において、30度を超える角度に到達する調整が提供されてもよい。本発明のこれら及びの他の特徴は、以下の記載から、及び添付図面を参照することで、更に明らかになるであろう。
【0023】
下記の本発明の様々な例示的実施形態は、構造と機能において非常によく類似していることを、認識されたい。簡潔に提示すると、1つの実施形態の文脈に記載される特徴は、別の実施形態の文脈に再度記載されることはなく、及び、明確に述べられ又はそれとは反対にはっきりと明白でない限り、全ての実施形態に等しく適用されることを理解されたい。例えば、
図5A−13Cに関して記載される
展開の様々な形態及び対応する方法、及び、
図19A−20Cに関して記載される典型的な送達システムは、それらが示されるインプラントの実施形態の詳細には限定されず、及び、当業者に明らかとなるように、必要とされる任意の小さな適応と共に、本明細書に開示される本発明の全ての実施形態に適用可能であることを、理解されたい。
【0024】
<定義>
より詳細に本発明の特徴に対処する前に、本記載と請求項において使用されるような特定の用語を定義することが、有用となる。底部(12)、ヒンジ付けした要素(20)、及び連結セグメント(26)などの様々な要素について言及される場合、各要素は実際に、堅く又は柔軟に相互接続される様々な従属部品(subcomponent)で作られることを認識されたい。相対的に移動可能であると明確に称される底部(12)の第1の部分(16)と第2の部分(18)を例外として、上記構成部品の従属部品への他の再区画(subdivisions)は、最も好ましくは、それらが単一の構成部品として機械的に機能するように、堅く相互接続される。故に、一例として、
図1Aの実施形態において、底部(12)の第1の部分(16)が、ヒンジ(24)を支持する橋架部(16a)と堅く相互接続し、その一方でヒンジ付けした要素(20)は、ヒンジ(24)及び(30)のピンにより相互接続される2つの長方形の構成部品から形成される。
【0025】
組織を接触させるための様々な「接触面」、及び、前記接触面の間に形成される角度が言及される。本明細書に示される様々な実施形態から明らかになるように、接触面は典型的に平滑面ではないが、むしろ、隣接した組織表面、典型的には骨に対するデバイスの固着を促進する、様々なテクスチャ及び/又は組織の係合特徴により形成される。更に、接触面の全体的な特性は、例えば腰の脊椎の終板において対応する凹面に係合する凸面の湾曲部などの湾曲部を有し得る。そのような場合は全て、角度を画定するための接触面の平面は、例えば、最小二乗の不適合の最小化や、局所的な突出する特徴を放置することにより、全体の接触面上の最良適合平面によって画定される。底部(12)の接触面(14)が言及される場合、これは、隣接した組織と接触するように配置される第1の部分(16)と第2の部分(18)の両部分を備えるが、典型的には隣接した組織と接触しないことが予期される、比較的窪んだ中間部分は除く。
【0026】
2つの接触面の間の角度は、典型的にインプラントの本体を越えて、交差すると推測される場合の2つの接触面の平面の間に形成される角度として、本記載及び請求項において画定される。2つの接触面の平面が平行する状態において、それらの間の角度は0として画定される。有効なヒンジ(24)から最も遠くにあるヒンジ付けした要素(20)の端部は、
図1A及び4Aにおけるように、最初はヒンジ付けした要素(20)の他端よりも底部(12)に接近しており、角度は負として画定される。
【0027】
様々な例からも明らかとなるように、接触面は典型的に完全な表面でないが、むしろ、包囲される又は側面が開いている(open−sided)、様々な開口部(穴又は空間)を持つ。実際、脊椎融合術などのための特定の好ましい実装において、接触面は、合計で、接触面の占有領域の全面積の少なくとも4分の1、及び最も好ましくは少なくとも半分である1以上の開口部を持つ部分表面であることが、特に好ましい。この目的のための「接触面の占有領域」は、接触面の全部分(の突出部)を包含する接触面の平面において、最短の線によって包囲された領域であると見なされる。
【0028】
接触面の長さが言及される場合、これは、
図4Bにおける寸法D
1によって例証される、接触面の占有領域の最大寸法を指す。連結セグメント(26)の長さが言及される場合、これは、
図4Bにおける寸法D
2によって例証されるように、底部(12)及びヒンジ付けした要素(20)とのヒンジ相互接続の軸(28)と(30)の間の連結セグメントの寸法を指す。
【0029】
「有効なヒンジ」又は「ヒンジ相互接続」が言及される場合、これは、角運動の関連範囲にわたる単一のヒンジに同様の効果を提供する、両方のヒンジ連結、枢軸の連結、及び一体成形ヒンジを指す。軸、又は有効な軸(24)、(28)、及び(30)の全体形状は、形状の必要な変化を行う1つの可変長側部を持つ有効に剛性な三角形のままであることは、本発明の特定の好ましい実施形態の特定の特徴であるが、インプラントの本体外部にある有効な軸を画定し、及び/又は、調整中に幾らか移動する連結部又は統合関節(integral joint)も、本画定の範囲内にある。
【0030】
本発明のデバイスの特定の配向、解剖学上の方向、又は1つの構成部品の別の構成部品に対する動作への何れか又は全ての言及は、単に提示を明瞭にするために使用され、且つ、それと反対に明確に述べられない限りは、請求されるような本発明の範囲を制限しないことに、留意されたい。デバイスは、例えば最上部に「底部(12)」を含む任意の配向で使用されてもよく、第1の部分(16)の第2の部分(18)への動作は典型的に、問題となっている構成部品の何れか又は両方を動かすことにより達成され得る相対運動を指す。
【0031】
用語「近位」及び「遠位」は、デバイスの
展開中にそれぞれ医師の近くにあり及び医師から遠くにあるデバイスの部分に関連するように、それらの通常の意味で使用される。例示的な実施形態の多くにおいて、第1の部分(16)は、近位部分に相当し、第2部分(18)は遠位部分に相当する。しかし、この相当は例示的なものであり、制限するものと考慮されるべきでない。例えば、
図10の前方進入路インプラントに関して示されるように、逆の構成も明白に、本発明の範囲内にある。
【0032】
<幾何学構成>
上述のように、本発明の広範囲の実装は本質的に、軸、或いは有効な軸(24)、(28)、及び(30)の位置により画定される、剛性の三角形構成として確認され得、ここで、底部(12)の少なくとも一部に対応する三角形の1つの側の短縮は、底部に対し、三角形の他の側の1つに関連して、ヒンジ付けした要素(20)の角度の変化を生じさせる。この一般的な画定内で、軸の特定の位置、側の相対的な大きさ、及び、基礎をなす三角形に対する接触面の幾何学的形状は全て、意図した用途、角度の所要の範囲、予期された負荷、利用可能な
展開の力、及び、使用される材料の特性に従い、かなり変わることもある。可能な幾何学形状の例の部分的なセットが、本明細書に記載される例に示される。
【0033】
実装の1つのサブセットにおいて、
図4A−4Cに示される用語を参照すると、ヒンジ付けした要素(20)の接触面長さD
1は、連結セグメント長さD
2よりも少なくとも40%長く、且つ多くの場合には100%長く、即ち、D
1はD
2の少なくとも2倍である。この比率は、ヒンジ付けした要素(20)が組織を支持する機能を行い、その一方で、連結セグメント(26)が内部の機械的支持機能のみを提供し、それにより要素(20)と(26)の間に非対称が生じるという事実を反映している。更に、様々な用途において、底部(12)の完全に短縮した状態に相当する、連結セグメント(26)の「完全に隆起した」状態は、底部(12)の平面に対して急角度(典型的に70度を超える)で
展開される連結セグメント(26)の軸間方向を持つことが、好ましい場合がある。
【0034】
ヒンジ付けした要素(20)の接触面長さD
1はまた、典型的に、底部(12)の最小長さL
3の少なくとも80%であり、様々な場合では、L
3に少なくとも等しい。
【0035】
実装の間で変わり得る更なるパラメータは、ヒンジ付けした要素(20)に沿ったヒンジ接続部(30)の位置である。特定の実装において、ヒンジ接続部(30)は、有効なヒンジ(24)から最も遠くにあるヒンジ付けした要素(20)の端部に密に隣接して(即ち、そこから接触面の10%以内で)位置付けられる。様々な場合において、有効なヒンジ(24)に更に接近してヒンジ接続部(30)を置き、それにより典型的に、底部(12)の長さの与えられた調整のための角度調整範囲の増加を達成することが、好都合な場合がある。このため、本発明の特定の実装に好ましい、ヒンジ接続部(30)の位置は具体的に、接触面長さの少なくとも10%、ヒンジ付けした要素(20)の端部から離れている。
【0036】
一例では、
図1A−4Cに関して示されるインプラント(10)、及び
図14A−18Bに関して示されるインプラント(200)の、好ましいが限定されない例において、ヒンジ接続部(30)は、端部から接触面長さの10%と30%の間で位置付けられる。
図24A及び24Bに示されたインプラント(300)の好ましいが限定されない例において、ヒンジ接続部(30)は、端部から接触面長さの30%と60%の間で位置付けられる。
図25A及び25Bに示されたインプラント(400)の更に好ましいが限定されない例において、ヒンジ接続部(30)は、有効なヒンジ(24)から接触面長さの50%と80%の間で位置付けられる。
図26A及び26Bに示されたインプラント(500)のまた更に好ましいが限定されない例において、ヒンジ接続部(30)は、有効なヒンジ(24)から最も遠くにある端部から接触面長さの80%と100%の間で位置付けられ、一方で有効なヒンジ(24)自体は、底部の接触面(14)の近くに動かされ、それにより底部の長さが変化した場合に、ヒンジ付けした要素(20)を枢動するのに必要とされるてこ(leverage)を確保する。
【0037】
後者の選択肢(特に、インプラント(400)と(500))は、底部(12)の第1の部分(16)と第2の部分(18)の間の遥かに小さな相対運動により与えられる角度調整の達成を促進し、及び/又は、遥かに大きな範囲の角度調整を達成することができ、例えば、所望される場合に過度の脊柱前湾の矯正のために40度を越える角度を提供する。出力の角運動の比率の増加は、前述の実施形態よりも著しく大きな機械的応力に構成部品をさらし、それ故、強力な機械材料及び/又はより強健な構造設計の使用を必要とする。そのような高応力のインプラントを含む、本発明の様々な実施形態を製造するのに適切な材料の典型的であり限定されない例は、チタンである。低応力の実装に更に適切な付加的な材料は、PEEKなどの生体適合性構造ポリマーである。
【0038】
<作動機構及び施錠機構>
本発明のインプラントの角度調整は、底部(12)を短縮することにより、即ち、第1の部分(16)と第2の部分(18)を互いに引き寄せることにより、好ましくは達成され、「作動」として本明細書で言及される。大抵の場合、作動後、典型的にはインプラントが調整中に達成した最終的な隆起状態で、又はほぼ隆起した状態で、インプラントの角度を付けた状態を維持することが、所望される。これは、「施錠する」として本明細書で言及される。作動と施錠の機能は、単一の組み合わせの機構、又は、各機能に専用とされる別個の機構により行われてもよく、そのような機構は、必要に応じて、インプラント構造に統合されるか、又は、使用前にインプラント内に
展開可能か或いは使用後にインプラントから取り外し可能な別個の構造であってもよい。
【0039】
組み合わせて統合される作動及び施錠の機構の限定されない例として、ネジ山が刻設されたアクチュエーター(threaded actuator)(図示せず)が、第1の部分(16)と第2の部分(18)を連結するように
展開されてもよく、それにより、アクチュエーターボルトの、又は締め付けナットの回転は、2つの部分を共に引き寄せるために力を加えるのに有効であり、それにより底部(12)を短縮する。適切に選ばれたネジのピッチを備えたネジ山が刻設されたアクチュエーターはまた、摩擦係止(frictional locking)を達成し、それによりデバイスの任意の所望の最終的な角度を維持する。ネジ山が刻設されたアクチュエーターは、上記で議論されたインプラント(400)及び(500)などの高応力の実装に特に適している。
【0040】
代替的に特に好ましいが限定されない実装のセットにおいて、取り外し可能な作動機構が利用され、最も好ましくは、本体内にインプラントを位置決めするために送達システムに統合される。そのようなシステムの一例は
図19A−20Cに示される。
【0041】
取り外し可能な作動システムの操作の好ましい原理は、第1の部分(16)に対応するインプラントの近位端において開口部(34)を介して挿入され、そして、第2の部分(18)に対応する遠位部分に係合する、
展開ロッド(
図17A−18B及び20A−20C)を利用する。この係合の結果、遠位方向でインプラントの近位端(この場合、第1の部分(16))に加えられる力は、
展開ロッド(32)を介して第2の部分(18)に加えられる反力によって対抗され得、それにより底部(12)を短縮させる。
【0042】
展開ロッド(32)の先端の遠位部分(18)との係合は、
図18Aに示されるように螺合部(36)等を介する任意の適切な
展開によって、又は、
図21A−21Cに示されるようにピン(38)及び鍵穴スロット(40)の配置によって、行われてもよい。作動力の適用は好ましくは、
図19A−20Cのものなどの、送達システムのハンドルに組み込まれたアクチュエーター機構の使用によって達成され、それは、第1の部分(16)と第2の部分(18)の相対
的な変位の連続的且つ制御可能な調整を可能にする。作動の完了後、
展開ロッド(32)は好ましくは第2の部分(18)から解除され、そして
展開システムは取り外される。取り外し可能なアクチュエーター構造は、椎体間の融合の用途において特に有益であり、ここで、インプラントの残りの内容積は好ましくは、組織接触面において前述の開口部に隣接し、脊椎の終板の間の骨橋の形成のために貫通チャネルを設ける。近位の開口部(34)はまた、自然な骨細片又は処理された骨細片などの充填材料、薬、及び/又は他の充填剤の導入及び/又は補給を可能にする。
【0043】
一般的に(60)と明示される送達システムの限定されない例が、
図19A−20Cに示される。送達システムは好ましくは、インプラントの側方の把持領域(64)(
図14Aにおいて視認可能)に係合するように構成された相補的な係合特徴を備えた、1対の顎部(62)を含む二叉の把持機構を備える。顎部(62)は、ネジ山が刻設されたカラー(threaded collar)(68)の回転により外部スリーブ(66)を進行させる又は引っ込めることにより、インプラント(200)に対して締め付けられ、且つそれとの係合を解除される。
【0044】
インプラントの接触面の角度の調整は、第1の部分(16)を遠位に押す顎部(62)の相対運動によって達成され、一方で反力が、
展開ロッド(32)を介して第2の部分(18)に加えられる。これらの力を作り出すための例示的な機構は
図20Aと20Cに示される。
【0045】
本明細書に示される例において、ハンドル(70)の回転は、外側ハウジング(74)に対する軸方向運動に対して施錠されるが、自由に回転することができる、挿入部(72)の回転を引き起こす。挿入部(72)は、ハウジング(74)内での軸方向運動に機械的に制限されるディスプレーサ要素(78)と係合する、内部のネジ山が刻設されたカラー(76)にて終端となる。ディスプレーサ要素(78)は、外部スリーブ(66)及び顎部(62)に機械的に連結される、アクチュエータースリーブ(80)に係合する。
展開ロッド(32)は、この全体のアセンブリの中心を通り抜けて、ロッド(32)において周辺凹部(84)と係合するクランプ要素(82)により、ハウジング(74)に対する軸方向変位に対して固定される。この構造の結果、ハンドル(70)の回転は、
展開ロッド(32)に対してディスプレーサ要素(78)を進めて、それにより、アクチュエータースリーブ(80)及び顎部(62)を介して、
展開ロッド(32)により保持される遠位部分(18)の方に近位部分(16)を押し出すのに必要とされる力を加えるのに、有効である。好ましくは、角度指示器(86)は、ハウジング(74)に設けられる角度のマーキングに対して動くようにディスプレーサ要素(78)に関連付けられ、それにより、インプラントの接触面によって現在到達した角度を医師に示す。
【0046】
取り外し可能な作動システムの使用は典型的に、別個の施錠機構の提供を必要とする。広範囲の施錠機構は、本発明を実施するために使用されてもよく、限定されないが、インプラントの2以上の要素の相対位置を固定するための、様々な支持(propping)要素、ピン、又はボルトの挿入を含む。本発明の実装の特に好ましい1つのサブセットは、デバイスの所望の
展開状態を維持するためのラチェット構成を使用する。
【0047】
具体的に、第1の部分(16)及び第2の部分(18)は好ましくは、ラチェット構成を画定する相補的な特徴で形成される。本明細書に示されるような相補的な特徴は、近位部分(16)に関連付けられた一連のラチェット歯(42)、及び、遠位部分(18)に関連付けられた
弾性的に付勢された戻り止め(44)を備える。ラチェット構成は、初期の長さから様々な長さへの底部(12)の短縮を可能にするように、且つ、底部の延長に対抗するように
展開される。
【0048】
ラチェット構成の使用は、
展開中にインプラントの角度の無制限の調整を可能にし、その一方で、
展開システムが解除された後に
展開された角度が最大角度にかなり近づいた状態で維持されることを確実にするという点で、特に都合がよい。ラチェット歯の間隔は、施錠位置の間の距離を画定し、少なくとも1つ、好ましくは少なくとも3つ、より好ましくは少なくとも6つの、インプラントが施錠する連続した状態を画定する。幾つかの場合、10以上の歯が、施錠位置の疑似連続的な範囲を達成するために使用されてもよい。
【0049】
上記で言及されるように、接触面が大きな開口部を持つこと、好ましくは、幾つかの場合にラチェット構成の中央位置を排除する、接触面(14)の長さの少なくとも一部に沿う主要な中央開口部を含むことが、典型的には好ましい。代わりに、本明細書に示されるような特に好ましい実装は、
図3Aと16Aで最も良く確認出来るように、二叉の第2の部分(18)の各側部に沿う1列のラチェット歯(42)を伴う、両側に
展開される1対のラチェット配置、及び、第1の部分(16)上の間隔をおいて偏向した戻り止め(44)の対応する対を使用する。これは、
展開されたインプラントに安定性及び剛性の増強を提供する。
【0050】
ラチェット構成が任意の配向で実装され、且つ、近位部分と遠位部分の間で恣意的に反対にされてもよいことを、留意されたい。故に、一連のラチェット歯は近位部分(16)の一部として実装され、且つ、ヒンジ付けした要素(20)に向かい「上方に」、接触面(14)に向かい「下方に」、インプラントの内部空間に向かい内側に、又は外側に面していてもよい。
【0051】
全ての医療用インプラントに関して、
展開プロセス中又はその後日に、インプラントを再配置又は取り外すことが、特定の場合において所望されることがある。随意に、ラチェット歯(42)の裏面は、比較的急勾配の隆起面を有するが、立面又はアンダーカット面により達成される完全な施錠を回避する場合がある。この場合、ラチェット構成の逆の抵抗性を解消するのに十分な外部の力の適用によって施錠が解消されることが可能になる。しかし、より好ましくは、本発明は、ここで記載されるように、大きな力の適用を必要とすることなく、角度の
展開の逆転を促進するラチェット解除機構を提供する。
【0052】
<ラチェット解除機構>
前置きとして、調整可能な角度のインプラントの文脈に記載されているが、本明細書に記載されるラチェット及びラチェット解除機構は、任意の調整可能なインプラントに広く適用することができ、該インプラントにおいて、調整は、2つの構成部品の間の相対運動により達成され、該相対運動は、2つの構成部品が調整の終わりに到達する
変位された位置にて通常は維持されねばならないが、インプラントを再調整、再配置、又は再度取り外すために解除されねばならない。そのような機構が都合良く使用され得るインプラントの更なる例は、限定されないが、前湾の矯正の有無にかかわらず、拡張ゲージなどの、調整可能な寸法のインプラントを含む。
【0053】
ラチェット解除機構の特に好ましいが限定されない1つの例は、
図16Aと16Bに示される。ラチェット配置の解除、及び、特にこの場合において左右一対(bilateral pair)のラチェット構成の同時解除を促進するために、クロスバー(46)が戻り止め(44)に機械的に連結され、それにより、(ここで示される配向での)クロスバー(46)の上方変位が、弾性支持構造を曲げて、ラチェット歯(42)との係合から戻り止め(44)を持ち上げるのに有効となる。
【0054】
ラチェット構成の解除は故に、クロスバー(46)に突き当たって戻り止め(44)のラチェット歯(42)との係合を解除し、それによって底部(12)の延長を可能にするように、近位の開口部(34)を介する適切に形成されたラチェット解除要素の挿入により達成される。特に好ましい実装のセットにおいて、
展開プロセス中に必要とされる場合の
展開の逆転を促進するために、この「ラチェット解除要素」は
展開ロッド(32)の一部として統合される。
【0055】
この方法に従い、
展開ロッド(32)の底部(12)の遠位部分(この場合、第2部分(18))との係合は、
展開ロッドの第1の動作を可能にする一方で
展開ロッド(32)の遠位部分との係合を維持するように構成される。
展開ロッド(32)は、この第1の動作がクロスバー(46)に突き当たる少なくとも1つの特徴を持ちあげ、それにより戻り止め(44)のラチェット歯(42)との係合を解除して底部の延長を可能にするように
展開される、少なくとも1つの特徴と共に設けられる。
【0056】
これら特徴の第1の実装は、
図17A−18Bに更に示される。具体的に、
展開ロッド(32)と第2の部分(18)との間の螺合部(36)は、様々な軸方向位置が、使用される
展開ロッド(32)の軸回転の回数に依存して螺合部に係合するのを可能にする。
展開ロッド(32)は外側ステップ(48)を特徴とし、外側ステップ(48)は、第1軸方向位置(
図18A)において、螺合部(36)と完全に係合すると、外側ステップ(48)がクロスバー(46)につきあたり、示されるように上方に曲がり、それにより、
図17Aに示されるように戻り止め(44)をラチェット歯(42)から解除するように、位置決めされる。第2軸方向位置(
図18B)において、
展開ロッド(32)が螺合部(36)の一部のみに沿って係合されると、外側ステップ(48)は、クロスバー(46)が無応力状態に戻されるほど十分にロッドの軸に沿って引き抜かれ、戻り止め(44)はラチェット歯(42)と係合して(
図17B)、インプラントの
展開状態を維持する。
【0057】
代替的な実装は
図21A−23Cに示され、そこでは、
展開ロッド(32)と遠位(第2)部分(18)との係合は、鍵穴スロットを鍵穴開口部(40)に係合させる側方ピン(38)により達成される。
図23A−23Cにおいて最も良く見られるように、
展開ロッド(32)はここで、上方のピン(38)を伴う第1の位置(
図23A)(ロッドは鍵穴開口部(40)を介して自由に挿入され且つ取り外すことができる)、反時計回りに90度回転される第1回転位置(
図23B)(ピン(38)はバヨネットスロット内で既に施錠されている)、及び、反時計回りに180度回転される第2回点位置(
図23C)を呈する。
図21Cにおいて最も良く見られるように、クロスバー(46)と位置合わせされるように位置決めされる
展開ロッド(32)の領域は、この例においてピン(38)にほぼ対抗する最大半径と共に示される、偏心カム表面(50)と共に設けられる。この構造の結果、第1の回転位置から第2の回転位置までの
展開ロッド(32)の回転は、クロスバー(46)に突き当たるようにカム表面(50)を持ち上げ、それによりラチェット歯(42)との係合から戻り止め(44)を持ち上げるのに有効である。
【0058】
随意に、本発明のインプラントの通常の挿入は、係合されるラチェット配置により行われてもよく、それにより、調整プロセス中にインプラントの即時の段階的な保持と安定化を達成する。この場合、ラチェット配置は、医師に有用であり得る調整プロセス中に可聴及び/又は触知可能なフィードバックを提供し得る。ラチェット機構を解除するための
展開ロッドの更なる動作が、その後、インプラントを再調整、再配置、又は再度取り外すことが必要となる事象においてのみ行われる。
【0059】
代替的に、ラチェット解除状態は
展開中に初期状態として使用されてもよい。全ての場合において、ラチェットの再係合は好ましくは、解除プロセスの一部として、及び遠位部分からの
展開ロッド(32)の完全な解除の前に生じ、それにより、インプラントに作用する任意の力がインプラントの意図した調整状態を確実に妨げないことを支援する。
【0060】
<本発明の例示的な用途>
本発明のインプラントは、組織の2つの領域の相対的な角度
展開を調整することが所望される、広範囲の用途において使用されてもよい。限定されない特に好ましい例として、本発明は、主として様々な脊椎骨間の用途の文脈において、本明細書に示される。
【0061】
具体的に、
図5A−5Bに概略的に示されるように、インプラント(10)(又は、52、200、300、400、或いは500)は、第1接触面(14)が椎骨体部(900)の第1部の終板に接触し、第2接触面(22)が椎骨体部(902)の第2部の終板に接触するように、2つの椎骨体部(900)と(902)の間に導入される。その後、底部(12)の第1部分(16)と第2部分(18)の相対運動が、接触面間の角度の変化を行い、それにより終板間の角度を変更するために使用される。
【0062】
図5A−5Cの特異的な実例は、例えば大孔又は後方の腰の椎体間融合(TLIF又はPLIF)手術の一部として、隣接する椎骨体部間の前湾の角度を復元又は増大するための前湾の矯正のためにインプラントが使用される、大孔又は後方の進入路の典型である。
図5Aは、インプラントの導入を示す。
展開されたインプラントの場所(placement)は、調整前に
図5Bに、及び、前湾の角度の復元後に
図5Cに示される。
【0063】
図6A及び6Bは、大孔進入路を介するインプラント(10)(又は本明細書に記載される他の実施形態)の
展開及び最終的な配置を示す、概略的な平面図である。
【0064】
図7は後方進入路を介する最終的な
展開を示す。この場合、1対のインプラントの両側での使用が示され、そこでは、両方のインプラントが椎骨体部間の角度の矯正に寄与する。1より多くのインプラントの使用は、大孔、側方、及び他の進入路に関しても、本発明の範囲内に包含される。
【0065】
意図した用途及び利用可能なアクセス経路に従い、インプラントの寸法及び比率が容易に適応され得ることを、留意されたい。例えば、
図8と9に示されるように、前方又は側方の進入路の経路に関して、椎骨体部の終板の寸法の多数を占めるように大きさを合わせられた、単一の解剖学的に形成されたインプラント(52)を利用することが、好ましい場合もある。前方の配置に関して、第2部分(18)は、進入路の前方向に対して底部(12)の近位端となり、近位開口部(34)はこの場合、第2部分(18)及び/又は連結セグメント(26)を横切る。
図10に示されるように、インプラント(52)の固定は、前方に配置した骨ねじ(54)の挿入によって随意に増強されてもよい。
【0066】
インプラント(52)はまた、側方進入路を介して導入されてもよい。この目的のために、
図11A及び11Bにおいて概略的に表されるように、インプラント調整の把持及び作動は典型的に、側方に係合した圧縮ツール(56)を介して行なわれる。
【0067】
前湾の矯正の代わりとして、本発明の特定の実装が、他のタイプの角度調節又は矯正を行なうのに都合が良くなるように使用されることもある。一例として、
図12A−13Cは、隣接した椎骨体部間の脊柱側弯症の誤整列を矯正するために、適切に大きさを合わせたインプラント(10)の実装の使用を示す。
【0068】
図12A−12Bの実装において、側方進入路が示され、それにより、角度矯正が側方に生じるようにインプラントを位置合わせする。明白に、
図11Aと11Bに示されるものに類似するインプラント及び送達システムが、前方進入路を介して導入され得、それにより側方の位置合わせの偏向の調整を達成する。
【0069】
図13A−13Cに示されるように、この場合における調整のエンドポイントは典型的に、約0の角度傾斜であり、従って、比較的小さな範囲の角度調整を伴うインプラントの実装が、典型的に十分である。全ての用途に関して、所望の位置合わせ矯正を達成するために臨床設定において医師により選択されたインプラントの実際の調整状況は、かなり変わることもある。
【0070】
上記の記載が単に例として役立つように意図され、且つ、多くの他の実施形態が、添付の請求項において定義されるような本発明の範囲内で可能であるが理解されるであろう。