【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)総務省、デジタル・ディバイド解消に向けた技術等研究開発支援、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記通信制御部は、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのデータと該問題の存在を文字列で示すためのデータとを、前記文字学習コンテンツのテキストデータとして前記端末装置に送信し、
前記文字学習コンテンツのテキストデータは、該テキストデータが合成音声によって読み上げられる際に、前記問題が読み上げられる前に前記問題の存在を示す文字列が読み上げられるように構成されている、請求項1に記載の要約筆記学習支援システム。
前記通信制御部は、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのデータと該問題の存在を文字列で示すためのデータとを、前記文字学習コンテンツのテキストデータとして前記端末装置に送信し、
前記文字学習コンテンツのテキストデータは、該テキストデータが合成音声によって読み上げられる際に、前記問題が読み上げられる前に前記問題の存在を示す文字列が読み上げられるように構成されている、請求項4に記載の要約筆記学習支援装置。
前記(b)のステップにおいて、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのデータと該問題の存在を文字列で示すためのデータとを、前記文字学習コンテンツのテキストデータとして前記端末装置に送信し、
前記文字学習コンテンツのテキストデータは、該テキストデータが合成音声によって読み上げられる際に、前記問題が読み上げられる前に前記問題の存在を示す文字列が読み上げられるように構成されている、請求項7に記載の要約筆記学習の支援方法。
前記(b)のステップにおいて、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのデータと該問題の存在を文字列で示すためのデータとを、前記文字学習コンテンツのテキストデータとして前記端末装置に送信し、
前記文字学習コンテンツのテキストデータは、該テキストデータが合成音声によって読み上げられる際に、前記問題が読み上げられる前に前記問題の存在を示す文字列が読み上げられるように構成されている、請求項10に記載のプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0016】
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態における、要約筆記学習支援システム、要約筆記学習支援装置、要約筆記学習の支援方法、及びプログラムについて、
図1〜
図10を参照しながら説明する。
【0017】
[システム構成]
最初に、
図1を用いて、要約筆記学習支援システムのシステム構成について説明する。
図1は、本発明の実施の形態における要約筆記学習支援システムの概略構成を示す図である。
【0018】
図1を参照して、本実施の形態における要約筆記学習支援システム(以下、単に「学習支援システム」と記す)100は、学習者40の要約筆記の学習を支援するためのシステムである。学習支援システム100は、要約筆記を学習する学習者40が利用する端末装置10と、要約筆記学習支援装置(以下、単に「学習支援装置」と記す)20とを備えている。なお、
図1の例では、1台の端末装置10が示されているが、端末装置の数は特に限定されず、学習支援システムが2台以上の端末装置を備えていても良い。
【0019】
端末装置10と学習支援装置20とは、インターネット等のネットワーク50を介して接続されており、互いにデータを送受信することができる。本実施の形態においては、学習者40は、端末装置10から学習支援装置20に対して、要約筆記を学習するための学習コンテンツの送信要求を行うことができる。学習支援装置20は、端末装置10からの要求に従って、学習コンテンツを端末装置10へ送信する。
【0020】
上記学習コンテンツには、要約筆記を文字で学習するための文字学習のコンテンツ(以下、「文字学習コンテンツ」と記す)と、要約筆記を音声および文字で学習するための音声学習のコンテンツ(以下、「音声学習コンテンツ」と記す)とが含まれる。本実施形態では、文字学習コンテンツは、少なくともテキストデータで構成され、音声学習コンテンツは、少なくとも音声データおよびテキストデータで構成されている。
【0021】
学習支援装置20は、通信制御部21を備えている。通信制御部21は、端末装置10から文字学習コンテンツの送信要求を受信した場合に、文字学習コンテンツのテキストデータを端末装置10へ送信する。また、通信制御部21は、端末装置10から音声学習コンテンツの送信要求を受信した場合に、音声学習コンテンツの音声データおよびテキストデータを端末装置10へ送信する。
【0022】
このように、本実施の形態では、学習支援装置20は、端末装置10からの要求に応じて、端末装置10に学習コンテンツを送信することができる。これにより、学習者40は、端末装置10さえあれば、時間および場所を自由に選んで、要約筆記の学習を行うことができる。したがって、学習者40の負担を軽減することができる。また、本実施の形態では、複数の学習者40に対して共通の学習コンテンツを提供することができるので、複数の学習者40に同等の知識および技術を習得させることができる。さらに、本実施の形態では、学習者40は、文字学習コンテンツによって要約筆記の知識等を習得できるとともに、音声学習コンテンツによって要約筆記の実践的な実習の機会を得ることができる。これにより、学習者40は、音声学習コンテンツを利用することによって、リアルタイムの要約筆記の技術を向上させることができる。例えば、音声学習コンテンツでは、話者の発話の要約筆記を、学習者40と学習支援装置20とで交互に行うような練習問題を設けることによって、複数の要約筆記者で1つの文章を完成させるための連係技術等も習得することができる。
【0023】
次に、
図2を用いて、本実施の形態における学習支援システムの構成について具体的に説明する。
図2は、学習支援システムの構成を具体的に示すブロック図である。
【0024】
図2に示すように、端末装置10は、受信部11と、送信部12と、表示部13と、読上部14と、音声出力部15と、操作部16とを備えている。
【0025】
受信部11は、学習支援装置20から送信されてきたデータを受信する。受信部11は、受信したデータのうち、テキストデータを表示部13および読上部14へ送信し、音声データを音声出力部15へ送信する。
【0026】
表示部13は、例えば液晶表示装置等の表示装置を含み、受信部11から送信されてきたテキストデータに基づいて文字を表示する。読上部14は、受信部11から送信されてきたテキストデータを音声データに変換し、音声出力部15へ送信する。音声出力部15は、例えばスピーカー等の音声出力装置を含み、受信部11および読上部14から送信されてきた音声データに基づいて音声を出力する。
【0027】
なお、詳細は後述するが、読上部14の機能は、例えば、視覚障がい者が学習者40である場合に利用される。したがって、晴眼者が学習者40である場合には、読上部14は設けられていなくてもよい。
【0028】
操作部16は、例えばマウス、キーボードおよびタッチパネル等の操作装置を含み、学習者40および/またはその補助者(図示せず)によって操作される。また、操作部16は、学習者40等の操作データを送信部12へ送信する。送信部12は、操作部16から送信されてきた学習者40等の操作データを学習支援装置20へ送信する。
【0029】
詳細な説明は省略するが、本実施の形態では、端末装置10は、例えば、学習支援装置20から送信されてきた学習コンテンツに対して、学習者40が操作部16を操作して文字列を入力することができるように構成されている。そして、操作部16は、入力された文字列をテキストデータに変換して、そのテキストデータを操作データとして送信部12へ送信するように構成されている。また、本実施の形態では、操作部16は、後述するように、リストの送信要求および学習コンテンツの送信要求を、学習者40等の操作データとして学習支援装置20へ送信する。また、本実施の形態では、学習者40は、操作部16を操作して、例えば、学習支援装置20の後述するユーザ記憶部29に格納されているユーザ情報の修正等を行うこともできる。
【0030】
端末装置10は、例えば、コンピュータにプログラムを導入することによって構築することができる。端末装置10を構築するコンピュータは、1台でも良く、2台以上であっても良い。例えば、表示部13、読上部14および音声出力部15がそれぞれ別個のコンピュータによって構成されても良い。端末装置10を構築するコンピュータとしては、例えばパーソナルコンピュータ、スマートフォン、およびタブレット型端末が挙げられる。
【0031】
本実施の形態では、学習支援装置20は、通信制御部21に加えて、更に、受信部22と、送信部23と、テキスト記憶部24と、音声記憶部25と、コンテンツ管理部26と、比較部27と、判定部28と、ユーザ記憶部29と、ユーザ管理部30とを備えている。
【0032】
受信部22は、端末装置10から送信されてきたデータを受信し、そのデータを通信制御部21へ送信する。送信部23は、通信制御部21から送信されてきたデータを端末装置10へ送信する。
【0033】
テキスト記憶部24は、文字学習コンテンツのテキストデータおよび音声学習コンテンツのテキストデータを格納している。音声記憶部25は、音声学習コンテンツの音声データを格納している。
【0034】
本実施の形態では、文字学習コンテンツおよび音声学習コンテンツはそれぞれ、複数のサブコンテンツを含む。複数のサブコンテンツは、例えば、要約筆記について習得すべき知識および技術についての記述と、習得した知識等の確認を行うための問題と、その問題の解答および解説と、要約筆記の訓練を行うための問題と、その問題の解答および解説とを含む。本実施の形態では、複数のサブコンテンツは、学習者40の習熟度に応じて段階的にレベル分けされている。上記サブコンテンツのリストを示すテキストデータは、テキスト記憶部24に格納されている。
【0035】
詳細は後述するが、通信制御部21は、上述のリスト、上述の学習コンテンツおよび比較部27による後述の採点結果等を、送信部23を介して端末装置10へ送信する。また、通信制御部21は、端末装置10から送信されてきた学習者40の回答を比較部27へ送信する。さらに、通信制御部21は、端末装置10から学習コンテンツの修正、削除および追加等の要求があった場合には、その修正等を指令する信号をコンテンツ管理部26へ送信する。また、通信制御部21は、端末装置10から後述するユーザ情報の登録、修正、および削除等の要求があった場合には、その登録等を指令する信号をユーザ管理部30へ送信する。
【0036】
コンテンツ管理部26は、通信制御部21からの指令に従って、テキスト記憶部24および音声記憶部25に格納されたデータの修正、削除および追加等の処理を行う。なお、詳細な説明は省略するが、本実施の形態では、テキスト記憶部24および音声記憶部25に格納されたデータの修正等は、特定の管理者のみが行うことができる。例えば、通信制御部21は、ユーザ記憶部29に格納された後述するユーザ情報に基づいて特定の管理者を認識し、その管理者のみに、上記のデータ修正等を許可する。
【0037】
比較部27は、通信制御部21から送信されてきた学習者40の回答とテキスト記憶部24に格納されている解答とを比較して、学習者40の回答を採点する。そして、比較部27は、その採点結果を判定部28およびユーザ管理部30へ送信する。比較部27における採点方法については後述する。
【0038】
判定部28は、比較部27から送信されてきた採点結果に基づいて学習者40の習熟度を判定し、判定結果をユーザ管理部30へ送信する。判定部28における判定方法については後述する。
【0039】
ユーザ記憶部29は、ユーザ情報を格納している。ユーザ情報には、例えば、管理者のID、学習者40のID、採点結果、習熟度、および利用状況等が含まれる。
【0040】
ユーザ管理部30は、通信制御部21からの指令に従って、ユーザ記憶部29に対して、ユーザ情報の登録、修正および削除等の処理を行う。また、ユーザ管理部30は、比較部27および判定部28から送信されてきた採点結果および習熟度に基づいて、ユーザ情報の更新等の処理を行う。
【0041】
学習支援装置20は、例えば、コンピュータにプログラムを導入することによって構築することができる。学習支援装置20を構築するコンピュータは、1台でも良く、2台以上であっても良い。例えば、通信制御部21が設けられるコンピュータに対して、テキスト記憶部24、音声記憶部25、およびユーザ記憶部29等がそれぞれ外部記憶装置として接続されていても良く、通信制御部21、テキスト記憶部24、音声記憶部25、およびユーザ記憶部29等が一つのコンピュータに設けられていても良い。
【0042】
[システム動作]
次に、本発明の実施の形態における学習支援システムの動作について
図3〜
図9を用いて説明する。以下の説明においては、適宜
図1および
図2を参照する。
【0043】
また、本実施の形態では、学習支援システム100を動作させることによって、要約筆記学習の支援方法が実施される。よって、本実施の形態における要約筆記学習の支援方法の説明は、以下の学習支援システム100の動作説明に代える。
【0044】
[システム動作:端末装置の動作]
まず、
図3を用いて、端末装置10の動作について説明する。
図3は、本発明の実施の形態における端末装置10の動作を示すフロー図である。なお、以下においては説明を省略するが、表示部13、読上部14および音声出力部15は、受信部11を介して学習支援装置20からデータを受信し、操作部16は、送信部12を介して学習支援装置20へデータを送信する。
【0045】
図3を参照して、操作部16は、学習者40等の操作に基づいて、学習コンテンツのリストの送信要求を学習支援装置20に送信する(ステップA1)。
【0046】
次に、表示部13は、学習コンテンツのリストを学習支援装置20から受信すると、受信したリストを表示する(ステップA2)。
図4は、ステップA2において表示部13に表示されるリストの一例を示す図である。
図4を参照して、本実施の形態では、例えば、表示部13の画面60に、文字学習コンテンツの複数のサブコンテンツ61〜64および音声学習コンテンツの複数のサブコンテンツ71〜74が表示される。
【0047】
図3および
図4を参照して、学習者40等が操作部16を操作して画面60に表示されたリストから任意のサブコンテンツを選択した場合、操作部16は、そのサブコンテンツの送信要求を学習支援装置20に送信する(ステップA3)。
【0048】
なお、
図3には示していないが、ステップA2の実行と同時、またはステップA2の実行後に、端末装置10において、音声出力部15が上記リストを読み上げる合成音声を出力しても良い。この場合、視覚障がい者は、合成音声を聞くことによって学習コンテンツのリストを認識することができる。なお、例えば、晴眼者が学習支援システム100を利用する場合には読上部14の機能をオフにし、視覚障がい者が学習支援システム100を利用する場合にのみ読上部14の機能をオンにしても良い。
【0049】
図3を参照して、次に、表示部13は、学習コンテンツのテキストデータを学習支援装置20から受信すると、そのテキストデータを文字列として表示する。また、音声出力部15は、学習コンテンツの音声データを学習支援装置20から受信すると、その音声データを音声として出力する(ステップA4)。本実施の形態では、ステップA4において、例えば、要約筆記に関する問題が、表示部13に文字列で表示されるか、または音声出力部15から音声で出力される。ステップA4において表示部13に表示される画面については後述する。
【0050】
なお、ステップA2におけるリスト表示の場合と同様に、読上部14の機能がオンにされている場合には、ステップA4において、音声出力部15は、表示部13の画面に表示された文字列を読み上げる合成音声を出力する。
【0051】
学習者40が操作部16を操作して問題に対する回答を入力すると、操作部16は、その回答を学習支援装置20へ送信する(ステップA5)。
【0052】
次に、表示部13は、学習者40が回答した問題の解答を学習支援装置20から受信すると、その解答を表示する(ステップA6)。ステップA6において表示部13に表示される画面については後述する。ステップA6が実行された後、学習者40が更に学習を続ける場合には、ステップA1からステップA6が再度実行される。
【0053】
[システム動作:学習支援装置の動作]
次に、
図5を用いて、学習支援装置20の動作について説明する。
図5は、本発明の実施の形態における学習支援装置20の動作を示すフロー図である。なお、以下においては説明を省略するが、通信制御部21は、受信部22を介して端末装置10からデータを受信し、送信部23を介して端末装置10へデータを送信する。
【0054】
図5を参照して、通信制御部21は、端末装置10からリストの送信要求を受信すると、テキスト記憶部24に格納された学習コンテンツのリストを端末装置10に送信する(ステップB1)。
【0055】
なお、上述したように、本実施の形態では、学習コンテンツの複数のサブコンテンツは、学習者40の習熟度に応じて段階的にレベル分けされている。本実施の形態では、端末装置10へ送信される学習コンテンツのリストは、上述のステップA3(
図3参照)において、学習者40が自身の習熟度に対応するレベル以下のレベルのサブコンテンツのみを選択できるように構成されている。具体的には、上記リストは、例えば、学習者40の習熟度に対応するレベル以下のレベルのサブコンテンツのみが端末装置10の表示部13に表示されるように構成されていても良い。また、上記リストは、例えば、学習者40が選択できるサブコンテンツと選択できないサブコンテンツとで、表示態様が異なるように構成されていても良い。このようにすることによって、学習者40の学習意欲を高めることができる。なお、本実施の形態において「学習者40の習熟度に対応するレベル以下のレベルのサブコンテンツ」には、学習者40が到達している習熟度に対応するレベルのサブコンテンツと、そのレベルよりも低いレベルの全てのサブコンテンツとが含まれる。
【0056】
次に、通信制御部21は、端末装置10から文字学習コンテンツの送信要求を受信したか否かを判定する(ステップB2)。文字学習コンテンツの送信要求を受信したと判定した場合、通信制御部21は、要求された文字学習コンテンツのテキストデータをテキスト記憶部24から取得し、端末装置10へ送信する(ステップB3)。
【0057】
なお、本実施の形態では、上述のステップA3(
図3参照)において、学習者40は、自身の習熟度に対応するレベル以下のレベルのサブコンテンツのみを選択できる。このため、ステップB3においては、通信制御部21は、学習者40の習熟度に対応するレベル以下のレベルのサブコンテンツのみを端末装置10に送信する。これにより、習熟度の低い学習者40に難易度の高い学習コンテンツが提供されることを防止できるので、学習者40はスムーズに要約筆記の学習を進めることができる。後述するステップB9においても同様である。
【0058】
次に、通信制御部21は、端末装置10から学習者40の回答を受信すると、その回答を比較部27へ送信する。そして、比較部27は、通信制御部21から送信されてきた学習者40の回答とテキスト記憶部24に格納されている解答とを比較して、学習者40の回答を採点し、採点結果を判定部28およびユーザ管理部30へ送信する(ステップB4)。
【0059】
ステップB4においては、比較部27は、例えば、学習者40の回答が複数の選択肢の中から適切な回答を選択したものである場合には、学習者40が選択した回答とテキスト記憶部24に格納されている解答とを比較し、学習者40の回答の正否を判定する。それにより、学習者40の回答を採点する。また、例えば、学習者40の回答が文字列で示されたものである場合には、その回答を示すテキストデータと、テキスト記憶部24に格納された解答を示すテキストデータとの合致の度合いに基づいて採点を行う。具体的には、比較部27は、例えば、テキスト記憶部24に格納された解答に含まれる複数のキーワードと、学習者40の回答に含まれるキーワードとの一致数を検出して、その検出結果に基づいて採点を行う。
【0060】
次に、判定部28は、比較部27から送信されてきた上記採点結果に基づいて学習者40の習熟度を判定し、上記習熟度をユーザ管理部30へ送信する(ステップB5)。具体的には、判定部28は、例えば、任意のレベルのサブコンテンツの問題についての学習者40の回答の採点結果が、予め設定した閾値を超えている場合に、学習者40の習熟度が、そのサブコンテンツのレベルよりも一段階上のレベルにあると判定しても良い。このようにすることによって、ステップB3(または後述のステップB9)において端末装置10へ送信されるサブコンテンツのレベルを、学習者40の習熟度に応じて一段階ずつ上げることができる。これにより、学習者40は、自身の習熟度に応じて段階的に学習を進めることができる。なお、判定部28による習熟度の判定とは別に、試験を行って学習者40の習熟度を判定してもよい。そして、その試験によって判定された学習者40の習熟度を、ユーザ情報としてユーザ記憶部29に格納してもよい。
【0061】
次に、ユーザ管理部30は、比較部27から送信されてきた採点結果および判定部28から送信されてきた習熟度に基づいて、ユーザ記憶部29に格納されているユーザ情報を更新する(ステップB6)。
【0062】
次に、通信制御部21は、学習者40が回答した問題の解答および解説をテキスト記憶部24から取得し、取得した解答および解説を比較部27による採点結果とともに端末装置10へ送信する(ステップB7)。なお、ステップB7においては、通信制御部21は、上記採点結果を、比較部27から取得しても良いし、ユーザ記憶部29から取得しても良い。また、通信制御部21は、解答、解説および採点結果に加えて、学習者40の習熟度等を端末装置10へ送信しても良い。
【0063】
ステップB2において端末装置10からの文字学習コンテンツの送信要求を受信していないと判定した場合、通信制御部21は、音声学習コンテンツの送信要求を受信したか否かを判定する(ステップB8)。音声学習コンテンツの送信要求を受信したと判定した場合、通信制御部21は、要求された音声学習コンテンツのテキストデータおよび音声データをテキスト記憶部24および音声記憶部25から取得し、端末装置10へ送信する(ステップB9)。
【0064】
その後、学習支援装置20は、ステップB4へ進む。学習支援装置20は、ステップB8において音声学習コンテンツの送信要求を受信していないと判定した場合、ステップB2に戻る。ステップB1〜ステップB9は、端末装置10からの要求に従って繰り返される。
【0065】
[端末装置の表示部に表示される画面]
ここで、
図3のステップA4およびステップA6において表示部13に表示される画面について説明する。なお、ステップA4においては、表示部13は、
図5のステップB3またはステップB9において端末装置10へ送信されるデータに基づいて、画面を表示する。まず、ステップB3において端末装置10へ送信されるデータに基づいて表示部13に表示される画面について説明する。
【0066】
図6は、ステップB3において端末装置10へ送信されるテキストデータに基づいて表示部13に表示される画面の一例を示す図である。なお、
図6には、表示部13に表示される画面の一例として、学習者40が習得した知識を確認するための問題を表示した画面60aを示している。
【0067】
図6を参照して、画面60aには、問題の趣旨を示す欄81、問題とその問題に対する回答の選択肢とを示す欄82、および学習者40が回答を選択するための欄(回答欄)83が設けられている。さらに、欄81と欄82との間に、問題の存在を示す文字列84が表示されている。本実施の形態では、問題の存在を示すために、「問題の開始」という文字列84が表示されている。
【0068】
本実施の形態では、画面60aに表示された文字列が読上部14および音声出力部15によって読み上げられる際には、まず、欄81内に表示された問題の趣旨を示す文字列が読み上げられる。次に、問題の存在を示す文字列84が読み上げられ、その後、欄82内に表示された問題および選択肢を示す文字列が読み上げられる。
【0069】
以上のように、本実施の形態では、問題を示す文字列が読み上げられる前に、問題の存在を示す文字列84が読み上げられる。すなわち、本実施の形態では、合成音声によって問題が読み上げられる前に、その問題の存在を示す文字列が合成音声によって読み上げられるように、文字学習コンテンツのテキストデータが構成されている。こうすることで、視覚障がい者は、問題の読み上げ前に、問題が読み上げられることを予め把握できる。これにより、視覚障がい者は、問題を、開始部分から集中して聞くことができるようになり、問題の内容を理解し易くなる。
【0070】
なお、
図6に示した例は、学習者40が複数の選択肢から回答を選択する場合の例であるが、学習者40が文字列を入力することによって問題に対して回答する場合も同様に、問題の存在を示す文字列が表示部13の画面に組み込まれる。以下、
図7を用いて簡単に説明する。
【0071】
図7は、ステップB3において端末装置10へ送信されるデータに基づいて表示部13に表示される画面の他の例を示す図である。
【0072】
図7を参照して、画面60bには、問題の趣旨を示す欄85、問題を示す欄86、および学習者40が回答を文字列で入力するための欄(回答欄)87が設けられている。さらに、欄85と欄86との間に、問題の存在を示す文字列88が表示されている。
【0073】
本実施の形態では、画面60bに表示された文字列が合成音声によって読み上げられる際には、まず、欄85内に表示された問題の趣旨を示す文字列が読み上げられる。次に、問題の存在を示す文字列88が読み上げられ、その後、欄86内に表示された問題を示す文字列が読み上げられる。この場合も、
図6に示した場合と同様に、視覚障がい者は、問題の読み上げ前に、問題が読み上げられることを予め把握できる。
【0074】
次に、ステップB9において端末装置10へ送信されるデータに基づいて表示部13に表示される画面について説明する。
【0075】
図8は、ステップB9において端末装置10へ送信されるテキストデータに基づいて表示部13に表示される画面の一例を示す図である。なお、
図8には、表示部13に表示される画面の一例として、習得した技術を訓練するための問題(要約筆記の実習を行うための問題)を学習者40に課すための画面60cを示している。
【0076】
図8を参照して、画面60cには、問題の趣旨を示す欄89および学習者40が回答を文字列で入力するための欄(回答欄)90が設けられている。さらに、欄89と欄90との間に、音声による出題の存在を学習者40に示すための文字列91が表示されている。
【0077】
本実施の形態では、視覚障がい者は、合成音声によって文字列91が読み上げられることによって、文字列91の読み上げ後に音声による出題が行われることを把握することができる。また、晴眼者は、文字列91を目視で確認することによって、音声による出題が行われることを把握することができる。
【0078】
次に、
図3のステップA6において表示部13に表示される画面、すなわち
図5のステップB7において端末装置10へ送信されるデータに基づいて表示部13に表示される画面について説明する。
図9は、ステップA6において表示部13に表示される画面の一例を示す図である。
【0079】
図9を参照して、画面60dには、学習者40の回答、採点結果、習熟度、解答、および解説が、学習者40が回答した問題等と共に表示されている。学習者40は、画面60dを確認することによって、自身の回答が適切であったのかどうかを確認することができる。
【0080】
ここで、複数の熟練の要約筆記者に同じ発話内容を要約筆記させた場合、通常、筆記内容は要約筆記者によって異なる。これは、要約筆記に関しては、ただ一つの正解が存在するとは必ずしも言えないからである。したがって、特に要約筆記の実践訓練の場合には、学習者40の回答に対して、複数の解答例を表示部13に表示しても良い。すなわち、1つの問題に対して、複数の解答例を示すテキストデータをテキスト記憶部24に格納していても良い。
【0081】
[プログラム]
本発明の実施の形態におけるプログラムは、コンピュータに、
図5に示すステップB1〜B9を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における要約筆記学習支援装置と要約筆記学習の支援方法とを実現することができる。この場合、要約筆記学習支援装置20となるコンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、通信制御部21、受信部22、送信部23、コンテンツ管理部26、比較部27、判定部28およびユーザ管理部30として機能し、処理を行なう。
【0082】
また、本実施の形態では、テキスト記憶部24、音声記憶部25、およびユーザ記憶部29は、コンピュータに備えられたハードディスク等の記憶装置に、これらを構成するデータファイルを格納することによって、又はこのデータファイルが格納された記録媒体をコンピュータと接続された読取装置に搭載することによって実現されている。
【0083】
[物理構成]
ここで、本実施の形態におけるプログラムを実行することによって、要約筆記学習支援装置を実現するコンピュータについて図を用いて説明する。
図10は、本発明の実施の形態における要約筆記学習支援装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【0084】
図10に示すように、コンピュータ110は、CPU111と、メインメモリ112と、記憶装置113と、入力インターフェイス114と、表示コントローラ115と、データリーダ/ライタ116と、通信インターフェイス117とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。
【0085】
CPU111は、記憶装置113に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ112に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ112は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体120に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス117を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
【0086】
また、記憶装置113の具体例としては、ハードディスクドライブの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス114は、CPU111と、キーボード及びマウスといった入力機器118との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ115は、ディスプレイ装置119と接続され、ディスプレイ装置119での表示を制御する。
【0087】
データリーダ/ライタ116は、CPU111と記録媒体120との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体120からのプログラムの読み出し、及びコンピュータ110における処理結果の記録媒体120への書き込みを実行する。通信インターフェイス117は、CPU111と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
【0088】
また、記録媒体120の具体例としては、CF(Compact Flash(登録商標))及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記憶媒体、又はCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記憶媒体が挙げられる。
【0089】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記16)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0090】
(付記1)
要約筆記の学習を支援するためのシステムであって、
前記要約筆記の学習者が利用する端末装置と、要約筆記学習支援装置とを備え、
前記要約筆記学習支援装置は、前記学習者が前記要約筆記を学習するための学習コンテンツを前記端末装置に送信する通信制御部を備え、
前記学習コンテンツは、前記要約筆記を文字で学習するための文字学習コンテンツと、前記要約筆記を音声および文字で学習するための音声学習コンテンツとを有し、
前記文字学習コンテンツは、テキストデータを有し、
前記音声学習コンテンツは、音声データとテキストデータとを有し、
前記通信制御部は、前記文字学習コンテンツの送信要求を前記端末装置から受信した場合には、前記文字学習コンテンツのテキストデータを前記端末装置に送信し、前記音声学習コンテンツの送信要求を前記端末装置から受信した場合には、前記音声学習コンテンツの音声データおよびテキストデータを前記端末装置に送信する、要約筆記学習支援システム。
【0091】
(付記2)
前記通信制御部は、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのデータと該問題の存在を文字列で示すためのデータとを、前記文字学習コンテンツのテキストデータとして前記端末装置に送信し、
前記文字学習コンテンツのテキストデータは、該テキストデータが合成音声によって読み上げられる際に、前記問題が読み上げられる前に前記問題の存在を示す文字列が読み上げられるように構成されている、付記1に記載の要約筆記学習支援システム。
【0092】
(付記3)
前記文字学習コンテンツは、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのテキストデータと、該問題の解答を文字列で示すためのテキストデータとを有し、
前記音声学習コンテンツは、前記要約筆記に関する問題を音声で示すための音声データと、該問題の解答を文字列で示すためのテキストデータとを有し、
前記要約筆記学習支援装置は、更に、前記文字学習コンテンツまたは前記音声学習コンテンツの前記問題に対する前記学習者の回答が前記端末装置から送信されてきた場合に、前記文字学習コンテンツまたは前記音声学習コンテンツの前記解答を示すテキストデータと前記学習者の回答を示すテキストデータとの合致の度合いに基づいて前記学習者の回答の採点を行う比較部を備える、付記1に記載の要約筆記学習支援システム。
【0093】
(付記4)
前記要約筆記学習支援装置は、更に、前記比較部による採点結果に基づいて前記学習者の習熟度を判定する判定部を備え、
前記文字学習コンテンツおよび前記音声学習コンテンツはそれぞれ、段階的にレベル分けされた複数のサブコンテンツを有し、
前記通信制御部は、前記学習者の習熟度に対応するレベル以下のレベルの前記サブコンテンツを前記端末装置に送信する、付記3に記載の要約筆記学習支援システム。
【0094】
(付記5)
要約筆記の学習者が利用する端末装置に、前記要約筆記を学習するための学習コンテンツを通信制御部によって送信する装置であって、
前記学習コンテンツは、前記要約筆記を文字で学習するための文字学習コンテンツと、前記要約筆記を音声および文字で学習するための音声学習コンテンツとを有し、
前記文字学習コンテンツは、テキストデータを有し、
前記音声学習コンテンツは、音声データとテキストデータとを有し、
前記通信制御部は、前記文字学習コンテンツの送信要求を前記端末装置から受信した場合には、前記文字学習コンテンツのテキストデータを前記端末装置に送信し、前記音声学習コンテンツの送信要求を前記端末装置から受信した場合には、前記音声学習コンテンツの音声データおよびテキストデータを前記端末装置に送信する、要約筆記学習支援装置。
【0095】
(付記6)
前記通信制御部は、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのデータと該問題の存在を文字列で示すためのデータとを、前記文字学習コンテンツのテキストデータとして前記端末装置に送信し、
前記文字学習コンテンツのテキストデータは、該テキストデータが合成音声によって読み上げられる際に、前記問題が読み上げられる前に前記問題の存在を示す文字列が読み上げられるように構成されている、付記5に記載の要約筆記学習支援装置。
【0096】
(付記7)
比較部を更に備え、
前記文字学習コンテンツは、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのテキストデータと、該問題の解答を文字列で示すためのテキストデータとを有し、
前記音声学習コンテンツは、前記要約筆記に関する問題を音声で示すための音声データと、該問題の解答を文字列で示すためのテキストデータとを有し、
前記比較部は、前記文字学習コンテンツまたは前記音声学習コンテンツの前記問題に対する前記学習者の回答が前記端末装置から送信されてきた場合に、前記文字学習コンテンツまたは前記音声学習コンテンツの前記解答を示すテキストデータと前記学習者の回答を示すテキストデータとの合致の度合いに基づいて前記学習者の回答の採点を行う、付記5に記載の要約筆記学習支援装置。
【0097】
(付記8)
前記比較部による採点結果に基づいて前記学習者の習熟度を判定する判定部を更に備え、
前記文字学習コンテンツおよび前記音声学習コンテンツはそれぞれ、段階的にレベル分けされた複数のサブコンテンツを有し、
前記通信制御部は、前記学習者の習熟度に対応するレベル以下のレベルの前記サブコンテンツを前記端末装置に送信する、付記7に記載の要約筆記学習支援装置。
【0098】
(付記9)
要約筆記学習支援装置によって要約筆記の学習を支援するための方法であって、
(a)前記要約筆記を文字で学習するための文字学習コンテンツの送信要求または前記要約筆記を音声と文字とで学習するための音声学習コンテンツの送信要求を端末装置から受信したか否かを判定するステップと、
(b)前記(a)のステップにおいて前記文字学習コンテンツの送信要求を前記端末装置から受信したと判定した場合に、前記文字学習コンテンツのテキストデータを前記端末装置に送信するステップと、
(c)前記(a)のステップにおいて前記音声学習コンテンツの送信要求を前記端末装置から受信したと判定した場合に、前記音声学習コンテンツの音声データおよびテキストデータを前記端末装置に送信するステップと、
を有する要約筆記学習の支援方法。
【0099】
(付記10)
前記(b)のステップにおいて、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのデータと該問題の存在を文字列で示すためのデータとを、前記文字学習コンテンツのテキストデータとして前記端末装置に送信し、
前記文字学習コンテンツのテキストデータは、該テキストデータが合成音声によって読み上げられる際に、前記問題が読み上げられる前に前記問題の存在を示す文字列が読み上げられるように構成されている、付記9に記載の要約筆記学習の支援方法。
【0100】
(付記11)
前記文字学習コンテンツは、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのテキストデータと、該問題の解答を文字列で示すためのテキストデータとを有し、
前記音声学習コンテンツは、前記要約筆記に関する問題を音声で示すための音声データと、該問題の解答を文字列で示すためのテキストデータとを有し、
前記(b)のステップにおいて、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのテキストデータを前記端末装置に送信し、
前記(c)のステップにおいて、前記要約筆記に関する問題を音声で示すための音声データを前記端末装置に送信し、
更に、
(d)前記文字学習コンテンツまたは前記音声学習コンテンツの前記問題に対する前記学習者の回答が前記端末装置から送信されてきた場合に、前記文字学習コンテンツまたは前記音声学習コンテンツの前記解答を示すテキストデータと前記学習者の回答を示すテキストデータとの合致の度合いに基づいて前記学習者の回答の採点を行うステップを有する、付記9に記載の要約筆記学習の支援方法。
【0101】
(付記12)
(e)前記(d)のステップによる採点結果に基づいて前記学習者の習熟度を判定するステップを更に有し、
前記文字学習コンテンツおよび前記音声学習コンテンツはそれぞれ、段階的にレベル分けされた複数のサブコンテンツを有し、
前記(b)のステップでは、前記(e)のステップにおいて判定された習熟度に対応するレベル以下のレベルの前記サブコンテンツのテキストデータを前記端末装置に送信し、
前記(c)のステップでは、前記(e)のステップにおいて判定された習熟度に対応するレベル以下のレベルの前記サブコンテンツの音声データおよびテキストデータを前記端末装置に送信する、付記11に記載の要約筆記学習の支援方法。
【0102】
(付記13)
要約筆記の学習者が利用する端末装置に、コンピュータによって、前記要約筆記を学習するための学習コンテンツを送信するためのプログラ
ムであって、
前記コンピュータに、
(a)前記要約筆記を文字で学習するための文字学習コンテンツの送信要求または前記要約筆記を音声と文字とで学習するための音声学習コンテンツの送信要求を端末装置から受信したか否かを判定するステップと、
(b)前記(a)のステップにおいて前記文字学習コンテンツの送信要求を前記端末装置から受信したと判定した場合に、前記文字学習コンテンツのテキストデータを前記端末装置に送信するステップと、
(c)前記(a)のステップにおいて前記音声学習コンテンツの送信要求を前記端末装置から受信したと判定した場合に、前記音声学習コンテンツの音声データおよびテキストデータを前記端末装置に送信するステップと、
を実行させ
る、プログラ
ム。
【0103】
(付記14)
前記(b)のステップにおいて、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのデータと該問題の存在を文字列で示すためのデータとを、前記文字学習コンテンツのテキストデータとして前記端末装置に送信し、
前記文字学習コンテンツのテキストデータは、該テキストデータが合成音声によって読み上げられる際に、前記問題が読み上げられる前に前記問題の存在を示す文字列が読み上げられるように構成されている、付記13に記載の
プログラム。
【0104】
(付記15)
前記文字学習コンテンツは、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのテキストデータと、該問題の解答を文字列で示すためのテキストデータとを有し、
前記音声学習コンテンツは、前記要約筆記に関する問題を音声で示すための音声データと、該問題の解答を文字列で示すためのテキストデータとを有し、
前記(b)のステップにおいて、前記要約筆記に関する問題を文字列で示すためのテキストデータを前記端末装置に送信し、
前記(c)のステップにおいて、前記要約筆記に関する問題を音声で示すための音声データを前記端末装置に送信し、
前記コンピュータに、
(d)前記文字学習コンテンツまたは前記音声学習コンテンツの前記問題に対する前記学習者の回答が前記端末装置から送信されてきた場合に、前記文字学習コンテンツまたは前記音声学習コンテンツの前記解答を示すテキストデータと前記学習者の回答を示すテキストデータとの合致の度合いに基づいて前記学習者の回答の採点を行うステップを実行させ
る、付記13に記載の
プログラム。
【0105】
(付記16)
前記コンピュータに、
(e)前記(d)のステップによる採点結果に基づいて前記学習者の習熟度を判定するステップを実行さ
せ、
前記文字学習コンテンツおよび前記音声学習コンテンツはそれぞれ、段階的にレベル分けされた複数のサブコンテンツを有し、
前記(b)のステップでは、前記(e)のステップにおいて判定された習熟度に対応するレベル以下のレベルの前記サブコンテンツのテキストデータを前記端末装置に送信し、
前記(c)のステップでは、前記(e)のステップにおいて判定された習熟度に対応するレベル以下のレベルの前記サブコンテンツの音声データおよびテキストデータを前記端末装置に送信する、付記15に記載の
プログラム。
【0106】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0107】
この出願は、2015年3月31日に出願された日本出願特願2015−73767を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。