(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1の軸(200)が、使用者による回転を受けるように構成され、また前記第2の軸(212)が、ラッチ機構(124)と永久的に結合されている、請求項1に記載の電気機械式ロック。
前記第1の軸(200)が、ラッチ機構(124)と永久的に結合され、また前記第2の軸(212)が、使用者による回転を受けるように構成されている、請求項1に記載の電気機械式ロック。
前記アクチュエータ(206、216)が前記ロック位置(300)と前記ロック解除位置(400)とで間を動くと、前記第1の永久磁石(208)と前記第2の永久磁石(210)とが互いに同期して動くように構成されている、請求項1から3までのいずれか一項に記載の電気機械式ロック。
前記アクチュエータ(216)が、前記ロック位置(300)と前記ロック解除位置(400)との間で所定の回転量又は所定の逆回転量だけ動くように構成された回転シャフト(206)を有する、請求項1から4までのいずれか一項に記載の電気機械式ロック。
前記第1の永久磁石ピン(202)及び前記第2の永久磁石ピン(204)の移動方向が、互いに対して30°と150°の間の角度である、請求項1から5までのいずれか一項に記載の電気機械式ロック。
前記第1の永久磁石(208)は、前記第1の永久磁石(208)と前記第1の永久磁石ピン(202)の磁極(612、618)が互いに同様であることによって、前記第1の永久磁石ピン(202)を動かす押付け力を作用させる第1の磁場を向けるように構成され、
前記第2の永久磁石(210)は、前記第2の永久磁石(210)と前記第2の永久磁石ピン(204)の磁極(616、620)が互いに反対であることによって、前記第2の永久磁石ピン(204)を動かす引張り力を作用させる第2の磁場を向けるように構成され、
前記第1の永久磁石(208)は、前記第1の永久磁石(208)と前記第1の永久磁石ピン(202)の磁極(610、618)が互いに反対であることによって、前記第1の永久磁石ピン(202)を動かす引張り力を作用させる逆の第1の磁場を向けるように構成され、また
前記第2の永久磁石(210)は、前記第2の永久磁石(210)と前記第2の永久磁石ピン(204)の磁極(614、620)が互いに同様であることによって、前記第2の永久磁石ピン(204)を動かす押付け力を作用させる逆の第2の磁場を向けるように構成される、請求項1から7までのいずれか一項に記載の電気機械式ロック。
前記第1の軸(200)及び前記第2の軸(212)は、前記第1の軸(200)が前記第2の軸(212)の内部に少なくとも部分的に嵌合するように構成されている、請求項1から8までのいずれか一項に記載の電気機械式ロック。
前記第1の永久磁石ピン(202)は、前記ロック本体(102)との接触が前記第2の軸(212)の外側で行われるように前記第1の軸(200)に結合されており、また前記第2の永久磁石ピン(204)は、前記第1の軸(200)が前記第2の軸(212)の内部で前記第2軸(212)に結合されるように前記第1の軸(200)に結合されている、請求項1から9までのいずれか一項に記載の電気機械式ロック。
前記ロック本体(102)は、前記第1の永久磁石ピン(202)を保持するように構成されたノッチ(218)を有し、前記ロック位置(300)において、前記第1の永久磁石ピン(202)は、前記第1の軸(200)の回転が阻止されるように前記ロック本体(102)の前記ノッチ(218)内に動く、請求項1から10までのいずれか一項に記載の電気機械式ロック。
前記ロック本体(102)は、前記第1の永久磁石ピン(202)を保持するように構成された複数の更なるノッチ(230、232、234、236、238、240、242)を更に有し、また
前記第1の永久磁石ピン(202)を前記ロック本体(102)の前記ノッチ(218)から解放する外部侵入力を前記電気機械式ロック(100)が受けて前記第1の軸(200)が回転し始めると、前記第1の永久磁石ピン(202)は、前記ロック本体(102)の前記更なるノッチ(230、232、234、236、238、240、242)のうちの1つに入り、それにより前記第1の軸(200)が回転を停止するように構成されている、請求項11に記載の電気機械式ロック。
前記第2の軸(212)は、前記ロック解除位置(400)において前記第2の永久磁石ピン(204)を受け入れるように構成された少なくとも1つのノッチ(214)を有する、請求項1から12までのいずれか一項に記載の電気機械式ロック。
前記電気機械式ロック(100)は、前記第1の軸(200)又は前記第2の軸(212)のいずれかと結合される、ノブ(106)、ドアハンドル(110)、又はキー溝(108)のうちの1つを更に有する、請求項1から13までのいずれか一項に記載の電気機械式ロック。
前記電気機械式ロック(100)は、外部ソース(130)からデータ(162)を読み取って、前記データ(162)を所定の基準と照合するように構成された電子回路(112)を更に有し、また
前記データ(162)が前記所定の基準に一致したとき、前記アクチュエータ(206、216)は、前記ロック位置(300)から前記ロック解除位置(400)に動くように構成されている、請求項1から14までのいずれか一項に記載の電気機械式ロック。
前記アクチュエータ(206、216)に結合された更なる第1の永久磁石(208)と、前記第1の軸(200)に結合された更なる第1の永久磁石ピン(202)とを更に有し、
前記ロック位置(300)では、前記更なる第1の永久磁石(208)は、前記更なる第1の永久磁石ピン(202)を前記ロック本体(102)と更に接触するように動かす更なる押付け力を作用させる更なる第1の磁場を向けるように構成され、それにより前記第1の軸(200)の回転が阻止され、また
前記ロック解除位置(400)では、前記更なる第1の永久磁石(208)は、前記更なる第1の永久磁石ピン(202)を動かす更なる引張り力を作用させる更なる逆の第1の磁場を向けるように構成され、それにより前記第1の軸(200)が回転するように解放される、請求項1から15までのいずれか一項に記載の電気機械式ロック。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下の実施形態は単なる例である。明細書はいくつかの箇所で「1つ」の実施形態に言及することがあるが、これは必ずしもそのような各言及が同じ実施形態であること、又はその構成が単一の実施形態にのみ適用されることを意味するものではない。異なる実施形態の単一の構成はまた、他の実施形態を提供するために組み合わせることができる。更に、「有する又は含む(comprising)」や「含む(including)」という語句は、記載された構成のみからなる記載された実施形態に限定しないものとして理解されるべきであり、そのような実施形態が具体的に言及されていない構成/構造もまた含むことができる。
【0013】
出願人(iLOQ Oy)は、電気機械式ロック(例えば様々な欧州及び米国特許出願/特許に開示されているもの(該当する場合には、すべての法域内で参考文献として本明細書に援用する))に対する多くの改良を発明した。これらのすべての詳細についての完全な議論はここでは繰り返さないが、読者にはそれらのアプリケーションを参照することを勧める。
【0014】
ここで
図1を参照すると、電気機械式ロック100の例示的な1つの実施形態が示されているが、本例示的実施形態に関連する部分のみが示されている。
【0015】
例示的な1つの実施形態では、電気機械式ロック100は、外部ソース130からデータ162を読み出し、データ162を所定の基準と照合するように構成された電子回路112を含む。例示的な1つの実施形態では、読み出しに加えて、電子回路112はまた、データを外部ソース130に書き込むこともできる。
【0016】
例示的な1つの実施形態では、電気機械式ロック100は、アクセス制御機構104を含む。
【0017】
図1に示す例示的な1つの実施形態では、電子回路112は、アクセス制御機構104を電気的に制御する(164)。
【0018】
例示的な1つの実施形態では、電源114は、電子回路112及びアクセス制御機構104の両方に電力160を供給する。
【0019】
例示的な1つの実施形態では、アクセス制御機構104によって必要とされる電気エネルギーは、電気機械式ロック100内において自己給電方式で生成され、したがって電源114が発電機116を含む。
【0020】
例示的な1つの実施形態では、ノブ106を回転させる(150)と、発電機116を動作させる(158)ことができる。
【0021】
例示的な1つの実施形態では、ドアハンドル110を押し下げること(150)によって、発電機116を動作させる(158)ことができる。
【0022】
例示的な1つの実施形態では、キー溝108内でキー134を回転させる(150)か、又はキー134をキー溝108内に押し込むことによって、発電機116を動作させる(158)ことができる。
【0023】
例示的な1つの実施形態では、ノブ106を回転させること(150)、及び/又はドアハンドル110を押し下げること(150)、及び/又はキー溝108内でキー134を回転させること(150)は、アクセス制御機構104に影響を与える(例えば、回転を引き起こす)ことができる。
【0024】
例示的な1つの実施形態では、電源114は、電池118を含む。電池118は、(おそらくは少なくとも1つの電気化学セルに基づく)単回使用又は再充電可能な蓄電池であってもよい。
【0025】
例示的な1つの実施形態では、電源114は電気幹線(mains electricity)120を含む。すなわち、電気機械式ロック100は、汎用交流電源に直接又は電圧変換器を介して結合することができる。
【0026】
例示的な1つの実施形態では、電源114は、環境発電デバイス122(例えば、光エネルギーを光起電力効果によって直接電気に変換する太陽電池)を含む。
【0027】
例示的な1つの実施形態では、アクセス制御機構104によって必要とされる(場合によっては、電子回路112によって必要とされる)電気エネルギー160は、ある外部ソースから散発的にインポートされる。
【0028】
例示的な1つの実施形態では、外部ソース130は、電子回路112と有線又は無線方式で結合された遠隔制御システム132を含む。
【0029】
例示的な1つの実施形態では、外部ソース130は、データ162を含むNFC(Near Field Communication:近距離無線通信)技術136を含み、したがってスマートフォン又は他の使用者端末がデータ162を保持する。NFCは、スマートフォン及び同様のデバイスが、それらを互いに接触させるか、又はそれらを近づけることによって、互いに無線通信を確立する規格の組である。例示的な1つの実施形態では、NFC技術136を利用して、電子回路112及び/又はアクセス制御機構104に電気エネルギーを供給する(160)ことができる。スマートフォン又は他の携帯電子デバイスは、その周囲に電磁場を生成し、電気機械式ロック100内に埋め込まれているNFCタグは、その場によって充電される。
【0030】
例示的な1つの実施形態では、外部ソース130は、適切な技術(例えば、暗号化、RFID、iButton(登録商標)など)によって記憶され、転送されたデータ120を含むキー134を含む。
【0031】
図1に示すように、例示的な1つの実施形態では、電気機械式ロック100をロック本体102内に配置することができ、アクセス制御機構104は、(例えば、ロック100が取り付けられたドアの)内外に動く(156)ラッチ(又はロックボルト)126を制御する(154)ことができる。
【0032】
例示的な1つの実施形態では、ロック本体102は、ラッチ126を操作するラッチ機構124と相互作用するように構成可能なロックシリンダとして実施される。
【0033】
例示的な1つの実施形態では、電子回路112及びアクセス制御機構104は、ロックシリンダ102の内部に配置されてもよい。
【0034】
図1には示されていないが、発電機116もまた、ロックシリンダ102の内部に配置されてもよい。
【0035】
ここで、電気機械式ロック100の一般的な構造について説明したので、次に、残りの図を参照して、アクセス制御機構104をより詳細に検討する。
【0036】
図2A及び
図2Bは、2つの異なる視野からの電気機械式ロック100の例示的な1つの実施形態を示す。
【0037】
電気機械式ロック100は、ロック本体102と、回転可能に構成された第1の軸200と、第1の軸200に結合された第1の永久磁石ピン202と、第1の軸200に結合された第2の永久磁石ピン204と、回転可能に構成された第2の軸212と、ロック位置とロック解除位置との間で動くように構成されたアクチュエータ206、216と、アクチュエータ206、216に結合された第1の永久磁石208と、アクチュエータ206、216に結合された第2の永久磁石210とを含む。永久磁石は、磁化され、それ自体の永続的な磁場を生成する材料から作られた物体である。
【0038】
アクチュエータ206、216は、エネルギーを受け取り、移動(=ロック位置とロック解除位置との間の動作)の運動エネルギーを生成するトランスデューサである。例示的な1つの実施形態では、アクチュエータ206、216は、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する電気機械である電気モータで実施される。例示的な1つの実施形態では、アクチュエータ206、216は、正確な回転を生成可能とすることができるステッピングモータで実施される。例示的な1つの実施形態では、アクチュエータ206、216は、電気エネルギーを運動に変換するソレノイド(例えば、電気機械式ソレノイド)で実施される。例示的な1つの実施形態では、アクチュエータ206、216は、圧電性を利用する圧電アクチュエータである。
【0039】
第1の軸200と第2の軸212は、互いに結合可能に構成されている。
【0040】
図3は、アクチュエータ206、216のロック位置300における電気機械式ロック100の例示的な1つの実施形態を開示する。アクチュエータ206、216のロック位置において、第1の永久磁石208は、第1の軸200の回転が阻止されるように第1の永久磁石ピン202をロック本体102と接触するように動かすための押付け力を及ぼす第1の磁場を方向付けるように構成され、第2の永久磁石210は、第1の軸200が第2の軸212と切り離されるように第2の永久磁石ピン204を動かすための引張り力を及ぼす第2の磁場を向けるように構成される。本質的に、第1の軸200の回転は阻止され、第1の軸200は第2の軸212と切り離される。ここで、電気機械式ロック100が外部から侵入力を受ける場合、ロック100を開くためには、2つのことが起きなければならず、つまり、第1の軸200は解放されて回転しなければならず、かつ第1の軸200と第2の軸212を相互に結合して回転させなければならない。
【0041】
図4は、アクチュエータ206、216のロック解除位置400における電気機械式ロック100の例示的な1つの実施形態を示す。アクチュエータ206、216のロック解除位置において、第1の永久磁石208は、第1の軸200が解放されて回転するように第1の永久磁石ピン202を動かすための引張り力を及ぼす逆の第1の磁場を方向付けるように構成され、第2の永久磁石210は、第1の軸200が第2の軸212と結合するように第2の永久磁石ピン204を動かすための押付け力を及ぼす逆の第2の磁場を向けるように構成される。これにより開放が正当に許可されたので、第1の軸200の回転は許容され、第1の軸200は第2の軸212と結合される。ここでロック100のフロントエンドは、ロック100のバックエンドを回転させることができる。
【0042】
図3及び
図4に示す例示的な実施形態では、第1の軸200は、使用者による回転を受けるように構成され、第2の軸212は、ラッチ機構124と永久的に結合される。我々の例示的な実施形態では、ノブ106は、使用者による回転を受け、これはアクチュエータ206、216の解除位置において、第2の軸212と一致した第1の軸200の回転を介して、ラッチ126を引っ込める(156)ラッチ機構124に伝達される。当然ながら、前述のように、この例示的な実施形態におけるノブ106は、ハンドル110又はキー溝108と置き換えることができる。
【0043】
しかしながら、「逆の」例示的な実施形態も実現可能である。つまり、第1の軸200は、ラッチ機構124に永久的に結合されてもよく、第2の軸212は、使用者による回転を受けるように構成されてもよい。この代替の例示的実施形態を
図3及び
図4に適用すると、これは、ノブ106がアクチュエータ206、216のロック位置で自由に回転し、一方、バックエンド212は回転するのを阻止され、アクチュエータ206、216のロック解除位置において、バックエンド212は解放されて回転し、第1の軸200と第2の軸212は互いに結合されることを意味する。
【0044】
図5は、断面C−C(ロック本体102−第1の軸200−第1の永久磁石208−第1の永久磁石ピン202)及びD−D(第2の軸212−第2の永久磁石210−第2の永久磁石ピン204)を示す面から見た電気機械式ロック100の例示的な1つの実施形態を示す。
【0045】
図6は、断面
図C−C及びD−D及びその状態図を利用する電気機械式ロック100の例示的実施形態を示す。
【0046】
磁石208、210及びピン202、204の位置、及び磁場及び逆磁場へのそれらの影響は、N極をN、S極をSとする磁極命名規則と共に
図6、
図7、及び
図8に示され、つまり、反対の極(S−N)は互いに引き寄せられるが、同様の極(N−N又はS−S)は互いに反発する。
【0047】
ここで、
図3及び
図4を参照して先に説明したロック100のロック位置300及びロック解除位置400が、更により明確になる。
【0048】
アクチュエータ206、216のロック位置300において、第1の永久磁石208は、第1の永久磁石ピン202をロック本体102と接触するように押し込み、第2の永久磁石210は、第2の永久磁石ピン204を引っ張り、これによって第1の軸200は回転することができず、第1の軸200は第2の軸212と切り離されたままである。
【0049】
アクチュエータ206、216のロック解除位置400では、第1の永久磁石208は、第1の永久磁石ピン202をロック本体102から引き離し、第2の永久磁石210は、第2の永久磁石ピン204を押すことにより、第1の軸200は解放されて回転し、第1の軸200は第2の軸212と結合される。
【0050】
例示的な1つの実施形態では、第1の永久磁石208及び第2の永久磁石210は、アクチュエータ206、216がロック位置300とロック解除位置400との間を動く際に、互いに同期して動くように構成される。このような同期は、ロック100の動作中に磁石208、210が互いに正しい関係を維持することを保証する。
【0051】
例示的な1つの実施形態では、アクチュエータ216は、所定の回転又は逆回転の量によって、ロック位置300とロック解除位置400との間を動くように構成された回転シャフト206を含む。
図2A及び
図2Bに見られるように、第1の永久磁石208及び第2の永久磁石210は、シャフト206内に作られた穴220、222に固定することができる。第1の永久磁石ピン202は、中空部250に嵌合させることができ、第2の永久磁石ピン204は、中空部252に嵌合させることができる。ピン202、204は、それらと永久磁石208、210との間の力によって中空部250、252内を動くように構成することができる。例示的な1つの実施形態では、ピン202、204は、摩耗及び力に耐える適切な材料によって被覆された、又はピン状構造に取り付けられた永久磁石であってもよい。
【0052】
例示的な1つの実施形態では、第1の永久磁石ピン202及び第2の永久磁石ピン204の移動方向は、互いに30°〜150°の間の角度である。この構成は、外部侵入力が印加されたときのロック100の安全性を向上させることができる。また、侵入力は、ピン202、204を同時に反対方向に動かさなければならないことに留意されたい。
図3、
図4、及び
図6が示すように、例示的な1つの実施形態では、第1の永久磁石ピン202及び第2の永久磁石ピン204の移動方向は、互いに実質的に垂直である。また、第1の永久磁石ピン202及び第2の永久磁石ピン204は、第1の軸200の軸方向に互いに離間していてもよい。
【0053】
図6はまた、アクチュエータ206、216が以下のようにロック位置300とロック解除位置400との間を動くように構成された例示的な1つの実施形態を示す。つまり、第1の永久磁石208は、第1の永久磁石208の第1の極610が、第1の永久磁石208の第2の極612の代わりとなるように動き、第2の永久磁石210は、第2の永久磁石210の第1の極614が、第2の永久磁石210の第2の極616の代わりとなるように動く。
【0054】
図6はまた、
第1の永久磁石208は、第1の永久磁石208と第1の永久磁石ピン202の磁極612、618が互いに同様であるため、(ロック位置300において)第1の永久磁石ピン202を動かすための押付け力を及ぼす第1の磁場を向けるように構成され、
第2の永久磁石210は、第2の永久磁石210と第2の永久磁石ピン204の磁極616、620が互いに反対であるため、(ロック位置300において)第2の永久磁石ピン204を動かすための引張り力を及ぼす第2の磁場を向けるように構成され、
第1の永久磁石208は、第1の永久磁石208と第1の永久磁石ピン202の磁極610、618が互いに反対であるため、(ロック解除位置400において)第1の永久磁石ピン202を動かすための引張り力を及ぼす逆の第1の磁場を向けるように構成され、
第2の永久磁石210は、第2の永久磁石210と第2の永久磁石ピン204の磁極614、620が互いに同様であるため、(ロック解除位置400において)第2の永久磁石ピン204を動かすための押付け力を及ぼす逆の第2の磁場を向けるように構成される
例示的な1つの実施形態を示す。
【0055】
図7は、ロック位置300からロック解除位置400への変遷期600を示す。第1の永久磁石208は、第1の永久磁石ピン202を引っ張るが、第2の永久磁石210が第2の永久磁石ピン204を第2の軸212内のノッチ214に押し込むことができる前に第1の軸200は約20度回転しなければならない。
【0056】
図8は、ロック解除位置400からロック位置300への変遷期602を示す。第2の永久磁石210は、第2の永久磁石ピン204を引っ張るが、第1の永久磁石208が第1の永久磁石ピン202をロック本体102内のノッチ218に押し込むことができる前に第1の軸200は約20度回転しなければならない。
【0057】
図2A、
図2B、
図3、及び
図4に示す例示的な1つの実施形態では、第1の軸200及び第2の軸212は、第1の軸200が第2の軸212の内部に少なくとも部分的に嵌合するように構成される。
【0058】
図2A、
図2B、
図3、及び
図4はまた、ロック本体102との接触が第2の軸212の外側で行われるように第1の永久磁石ピン202が第1の軸200に結合され、第1の軸200が第2の軸212の内側で第2の軸212に結合されるように第2の永久磁石ピン204が第1の軸200に結合される例示的な1つの実施形態を示す。
【0059】
図2B、
図3、
図4、及び
図6に示す例示的な1つの実施形態では、ロック本体102は、第1の永久磁石ピン202を保持するように構成されたノッチ218を含み、ロック位置300において、第1の永久磁石ピン202は、第1の軸200の回転が阻止されるように、ロック本体102のノッチ218内に動く。
【0060】
図2B及び
図6は、ロック本体102が、第1の永久磁石ピン202を保持するように構成された複数の更なるノッチ230、232、234、236、238、240、242を更に含み、電気機械式ロック100が、ロック本体102のノッチ218から第1の永久磁石ピン202を解放し、第1の軸200が回転を開始する外部侵入力を受けると、第1の永久磁石ピン202は、ロック本体102の更なるノッチ230、232、234、236、238、240、242のうちの1つに進入するように構成され、それによって第1の軸200は回転を停止する例示的な1つの実施形態を更に示す。我々の例示的な1つの実施形態では、更なるノッチ230、232、234、236、238、240、242の数は7であるが、変更してもよい。
【0061】
図2A及び
図6に示されている例示的な1つの実施形態では、第2の軸212は、ロック解除位置400において第2の永久磁石ピン204を受け入れるように構成された少なくとも1つのノッチ214を含む。図示のように、ノッチ214内で第2の永久磁石ピン204を捕捉するのに必要な回転量を減少させるために、2以上のノッチ214(我々の例示的な実施形態では、8つのノッチ214)が存在してもよい。
【0062】
例示的な1つの実施形態では、電気機械式ロック100は、第1の軸200又は第2の軸212のいずれかと結合された、ノブ106、ドアハンドル110、又はキー溝108のうちの1つを更に含む。
【0063】
例示的な1つの実施形態では、電気機械式ロック100は、外部ソース130からデータ162を読み取り、このデータ162を所定の基準と照合するように構成された電子回路112を更に含み、データ162が所定の基準と一致したならば、アクチュエータ206、216は、ロック位置300からロック解除位置400に動くように構成される。
【0064】
図9は、電気機械式ロック100の更なる例示的な1つの実施形態を示し、
図10は、そのロック位置300を示し、
図11はそのロック解除位置400を示す。ここで、アクチュエータ216は、2つの部分からなる回転シャフト206A、206Bを含み、第1のシャフト部分206Aは第1の永久磁石208に結合され、第2のシャフト部分206Bは第2の永久磁石210に結合され、シャフト部分206A、206Bの間には歯車装置902が存在する。
【0065】
ロック位置300において、シャフト206A、206Bは、第1の永久磁石208が第1の永久磁石ピン202をロック本体102内のノッチ218に押し込み、第2の永久磁石208が、第2の軸212内のノッチ214に進入しないように第2の永久磁石ピン204を引っ張る位置にある。
【0066】
ロック解除位置400において、シャフト206A、206Bは、第1の永久磁石208が第1の永久磁石ピン202をロック本体102内のノッチ218から引っ張り、第2の永久磁石208が第2の永久磁石ピン204を第2の軸212内のノッチ214に押し込むような位置にある。
【0067】
図2A及び
図2Bに示す例示的な1つの実施形態では、電気機械式ロック100は、アクチュエータ206、216に結合された更なる第1の永久磁石208と、第1の軸200に結合された第1の永久磁石ピン202とを更に含む。更なる永久磁石及び更なる永久磁石ピンに対する図示は無いが、これは、更なる第1の永久磁石が、シャフト206内に作られた更なる穴260に固定され、更なる永久磁石ピンが、更なる中空部262内に動くように嵌合されるように
図2A及び2Bの例示的な実施形態で実施される。例示的な1つの実施形態では、第1の永久磁石ピン202の総数は4であり、それらが360度の円周に沿って各々の間を90度の間隔で分割される場合、第1の永久磁石208の総数は、(1つの第1の永久磁石208の対向する極は、2つの第1の永久磁石ピン202を制御するために使用することができるので)2である。この例示的な1つの実施形態では、ロック100の安全性を更に高めることができる。
【0068】
ロック位置300において、更なる第1の永久磁石208は、第1の軸200の回転が阻害されるように更なる第1の永久磁石ピン202が更に接触するように動かすための更なる押付け力を及ぼす更なる第1の磁場を向けるように構成される。
【0069】
ロック解除位置400において、更なる第1の永久磁石208は、第1の軸200が解放され回転するように更なる第1の永久磁石ピン202を動かすための更なる引張り力を及ぼす更なる逆の第1の磁場を向けるように構成される。
【0070】
この例示的な実施形態は、第1の軸200がラッチ機構124と永久的に結合されている、すなわち、第2の軸212との分離/結合が無い構造であっても適用できる可能性があることに留意されたい。そのような場合、構造は以下の通りである。電気機械式ロック100は、
ロック本体102と、
回転可能に構成された軸200と、
(軸200に永久的に結合され、ラッチ126を動作させるように構成されたラッチ機構124と、)
軸200に結合された複数の永久磁石ピン202と、
ロック位置300とロック解除位置400との間で動くように構成されたアクチュエータ206、216と、
アクチュエータ206、216に結合された複数の永久磁石208と
を含み、
ロック位置300において、複数の永久磁石208は、軸200の回転が阻止されるように複数の永久磁石ピン202をロック本体102と接触させるように押し付ける力を及ぼす磁場を向けるように構成され、
ロック解除位置400において、複数の永久磁石208は、軸200が解放され回転する(及びラッチ機構124によってラッチ126を開けるために回転を使用する)ように、複数の永久磁石ピン202を動かすための引張り力を及ぼす逆の磁場を向けるように構成される。
【0071】
次に、電気機械式ロック100で実行される方法を示す
図12を検討する。操作は厳密には時系列ではなく、操作のいくつかは、同時に又は与えられたものとは異なる順序で実行されてもよい。他の機能もまた、操作間又は操作内で実行されてもよく、他のデータは操作間で交換されてもよい。操作のうちのいくつか又は操作の一部は、除外されてもよい、又は対応する操作又は操作の一部で置換されてもよい。処理の順序に対する論理的要件のために必要な場合を除いて、操作の特別な順序は必要ではないことに留意すべきである。
【0073】
1202において、アクチュエータは、ロック位置300とロック解除位置400との間で動く。
【0074】
ロック位置300において、第1の永久磁石は、1204において第1の軸の回転が阻止されるように、押付け力を及ぼす第1の磁場を向け、第2の永久磁石は、1206において第1の軸が第2の軸との非結合状態を維持するように、引張り力を及ぼす第2の磁場を向ける。
【0075】
ロック解除位置400において、第1の永久磁石は、1208において第1の軸が解放され回転するように、引張り力を及ぼす逆の第1の磁場を向け、第2の永久磁石は、1210において第1の軸が第2の軸と結合するように、押付け力を及ぼす逆の第2の磁場を向ける。ここで、第1の軸の回転は、1212においてラッチを開くために使用することができる。
【0077】
既に説明した電気機械式ロック100の例示的な実施形態を利用して、様々な更なる例示的な実施形態による方法を強化することができる。例えば、様々な構造的及び/又は操作的な詳細は、本方法を補うことができる。
【0078】
技術が進歩するにつれて、本発明の概念を様々な方法で実施できることは、当業者には明らかであろう。本発明及びその実施形態は、上記の例示的な実施形態に限定されず、特許請求の範囲内で変更することができる。