(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御プログラムは、更に、撮像された前記撮像画像の撮像タイミングが予め定められた期間内である場合に、撮像された前記撮像画像又は該撮像画像から抽出可能な情報を供給物の使用量の測定値の報告画像又は報告情報として送信することを許容する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の制御プログラム提供プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、セルフ検針システムの一実施形態について、
図1〜
図11に基づいて詳細に説明する。
【0011】
図1には、一実施形態に係るセルフ検針システム100の構成が概略的に示されている。
図1に示すように、セルフ検針システム100は、端末装置としての利用者端末10と、検針サーバ50と、水道料金サーバ60と、を備える。利用者端末10、検針サーバ50、水道料金サーバ60は、インターネットやLAN(Local Area Network)等を用いたセキュリティが担保されたネットワーク(例えば、VPN:Virtual Private Networkなど)80に接続されている。
【0012】
利用者端末10は、スマートフォンや携帯電話、タブレット型の端末等であり、供給物(本実施形態では水道水)の供給を受ける利用者(住民)が利用する端末である。利用者は検針サーバ50に対して事前申請を行うことで、利用者端末10を水道メータのセルフ検針に用いることができる。なお、水道メータは、各家庭等における水道水の使用量の測定値を表示するメータであり、
図4(a)に示すようなアナログ表示の水道メータや、
図4(b)に示すようなデジタル表示の水道メータのいずれでもよい。本実施形態では、一例として、利用者が、
図4(a)のような水道メータをセルフ検針する場合について説明する。
【0013】
図2(a)には、利用者端末10のハードウェア構成が示されている。
図2(a)に示すように、利用者端末10は、CPU(Central Processing Unit)90、ROM(Read Only Memory)92、RAM(Random Access Memory)94、記憶部(ここではHDD(Hard Disk Drive))96、ネットワークインタフェース97、表示部93、入力部95、撮像部89、及び可搬型記憶媒体用ドライブ99等を備えている。表示部93は、液晶ディスプレイ等を含み、入力部95は、タッチパネル等を含む。撮像部89は、静止画や動画を撮影する。利用者端末10の構成各部は、バス98に接続されている。利用者端末10では、ROM92あるいはHDD96に格納されているプログラム、或いは可搬型記憶媒体用ドライブ99が可搬型記憶媒体91から読み取ったプログラムをCPU90が実行することにより、
図3に示す機能が実現される。なお、
図3の詳細については、後述する。
【0014】
図1に戻り、検針サーバ50は、利用者端末10からの事前申請を受け付けた場合に、利用者端末10で用いられるセルフ検診用のアプリケーション(セルフ検針アプリ)を利用者ごと(利用者端末10ごと)に生成し、利用者端末10に送信する。また、検針サーバ50は、利用者端末10においてセルフ検針アプリを用いた検針情報(検針値)が送信されてきた場合に、当該検針情報を受信して、水道料金サーバ60に送信する。なお、検針サーバ50は、利用者端末10に対して検針期間が到来したことをメールにて通知するものとする。
【0015】
図2(b)には、検針サーバ50のハードウェア構成が示されている。
図2(b)に示すように、検針サーバ50は、CPU190、ROM192、RAM194、記憶部(ここではHDD)196、ネットワークインタフェース197、及び可搬型記憶媒体用ドライブ199等を備えている。これら検針サーバ50の構成各部は、バス198に接続されている。検針サーバ50では、ROM192あるいはHDD196に格納されているプログラム(制御プログラム提供プログラムを含む)、或いは可搬型記憶媒体用ドライブ199が可搬型記憶媒体191から読み取ったプログラム(制御プログラム提供プログラムを含む)をCPU190が実行することにより、
図3に示す機能が実現される。
【0016】
水道料金サーバ60は、地方公共団体の水道局等が利用するサーバであり、各利用者の水道メータの値や水道料金等を管理する。
【0017】
次に、
図3に基づいて、利用者端末10と検針サーバ50の機能について説明する。
【0018】
図3に示すように、利用者端末10では、CPU90がプログラムを実行することで、事前申請部12、アプリ取得部14、アプリ実行部16、報知部18、としての機能が実現される。また、検針サーバ50では、CPU190がプログラムを実行することで、アプリ生成部52、数値受信部54、検針期間通知部56、としての機能が実現される。
【0019】
事前申請部12は、ユーザから事前申請要求があった場合に、検針サーバ50に対して事前申請を行う。なお、事前申請は、ユーザが入力部95を介して入力した水栓番号と、撮像部89を用いて撮像した水道メータの画像とを検針サーバ50のアプリ生成部52に送信することにより行われる。なお、水栓番号は、水道メータの情報であるといえる。
【0020】
アプリ取得部14は、事前申請後に検針サーバ50のアプリ生成部52により生成されたセルフ検針アプリを取得し、アプリ実行部16に送信する。
【0021】
アプリ実行部16は、セルフ検針アプリを実行する。アプリ実行部16がセルフ検針アプリを実行することで、
図3に示す、撮像画像取得部20、認証部22、数値変換部24、数値送信部26としての機能が実現される。なお、各部20,22,24,26の機能については後述する。
【0022】
報知部18は、利用者端末10内で生じたエラーや検針サーバ50において生じたエラー、利用者端末10においてセルフ検針すべき時期が到来したこと、及びその他情報を、表示部93上に表示するなどして、ユーザに報知する。
【0023】
検針サーバ50のアプリ生成部52は、利用者端末10の事前申請部12から事前申請があった場合に、顧客DB58を参照し、利用者端末10の利用者が正当な利用者であるか否かを判断し、正当な利用者である場合には、事前申請を受け付ける。そして、事前申請を受け付ける場合には、アプリ生成部52は、利用者固有のセルフ検針アプリを生成し、利用者端末10(アプリ取得部14)に送信する。ここで、顧客DB58は、
図5に示すようなデータ構造を有する。具体的には、顧客DB58は、利用者情報と、セルフ検針アプリ情報と、検針情報と、を有する。利用者情報には、水栓番号、氏名、住所のほか、利用者が事前申請をした際に送信したメータ画像やメータ画像のExif(Exchangeable image file format)情報から取得可能な位置情報(緯度、経度の情報)のフィールド等が含まれる。なお、事前申請が未だ行われていない場合には、メータ画像や位置情報のフィールドは空となる。セルフ検針アプリ情報には、識別番号、生成年月日のフィールド等が含まれる。識別番号のフィールドには、生成されたセルフ検針アプリの識別番号(利用者ごとの固有の識別番号)が格納され、生成年月日のフィールドには、セルフ検針アプリが生成された年月日の情報が格納される。検針情報には、最新検針値のフィールドのほか、検針に関する各種情報(例えば、前回検針値、検針データの受信日、受信時刻、検針区分(検針済みか否かを示す区分)、検針期間等)を格納するフィールドが含まれる。
【0024】
なお、上記のように事前申請が完了し、セルフ検針アプリが生成された利用者に対しては、水道局等から水栓番号の情報を含む2次元コードのシールが郵送される。利用者は、2次元コードのシールを受け取った場合、
図6に示すように、水道メータの表面(数値(検針値)とともに撮像できる位置)に貼付するものとする(
図6の符号「71」参照)。
【0025】
図3に戻り、数値受信部54は、利用者端末10から送信されてきたセルフ検針結果を示す数値(検針値)を受信する。なお、数値受信部54は、数値を受信した旨を利用者端末10の報知部18に送信する。
【0026】
検針期間通知部56は、利用者がセルフ検針を実行すべき期間に到来した場合に、その旨を利用者端末10の報知部18に報知する。
【0027】
ここで、利用者端末10のアプリ実行部16がセルフ検針アプリを実行した場合にアプリ実行部16において実現される機能について説明する。アプリ実行部16はセルフ検針アプリを実行することで、撮像画像取得部20、認証部22、数値変換部24、数値送信部26として機能する。
【0028】
撮像画像取得部20は、撮像部89を用いて事前申請のあった水道メータ(
図6に示すようにメータ表面に水道局から配布された2次元コードのシール71が貼付されているものとする)の画像を取得する。
【0029】
認証部22は、セルフ検針アプリのメータDB30を参照して、撮像された水道メータの画像(2次元コード)から得られる水栓番号と、画像のExif情報から得られる位置情報とが、メータDB30に格納されている情報と一致するか否かを判断し、画像の認証を行う。ここで、メータDB30には、
図5(b)に示すように、水栓番号と、メータの位置情報とが関連付けた状態で格納されている。
【0030】
数値変換部24は、撮像部89により撮像された水道メータの画像から数値(検針値)を読み取る。数値送信部26は、数値変換部24が読み取った数値(検針値)を検針サーバ50(数値受信部54)に対して送信する。
【0031】
次に、検針サーバ50や利用者端末10において実行される処理について、
図7、
図9、
図11のフローチャートに沿って説明する。
図7は、検針サーバ50のアプリ生成部52が実行する事前申請・アプリ生成処理を示すフローチャートであり、
図9は、利用者端末10のアプリ実行部16で行われるセルフ検針処理を示すフローチャートである。また、
図11は、セルフ検針後に検針サーバ50の数値受信部54が実行する数値処理を示すフローチャートである。
【0032】
(事前申請・アプリ生成処理)
まず、
図7に基づいて、事前申請・アプリ生成処理について説明する。
【0033】
図7の処理では、まず、ステップS10において、アプリ生成部52が、利用者端末10の事前申請部12から事前申請を受け付けるまで待機する。なお、利用者は、利用者端末10において、事前申請のサイトに接続し、入力部95を介して水栓番号を入力するとともに、撮像部89を用いて水道メータの画像を撮像することで、事前申請を行うものとする。なお、水道メータの画像を撮像する場合、利用者は、
図8に示すように、表示部93上に水道メータの全体がライブビュー画像として表示されている状態で、表示部93上に表示されているカメラボタン(シャッタボタン)73を押す。アプリ生成部52は、事前申請部12から事前申請を受け付けると、ステップS12に移行する。
【0034】
ステップS12に移行すると、アプリ生成部52は、入力された水栓番号と、撮像画像のExif情報から得られる位置情報(第1の位置情報)とを取得する。
【0035】
次いで、ステップS14では、アプリ生成部52が、顧客DB58を参照して、水栓番号が一致するレコードが存在するか否かを確認する。なお、アプリ生成部52は、水栓番号の一致有無に加えて、
図5(a)の顧客DB58の住所の情報から緯度・経度を求め、取得した水栓番号に対応する住所から求められた緯度、経度の情報と、撮像画像のExif情報から得られた位置情報とがほぼ一致するか否かを確認してもよい。
【0036】
次いで、ステップS16では、アプリ生成部52は、顧客DB58に水栓番号が一致するレコードが存在したか否かを判断する。このステップS16の判断が否定された場合には、正当な利用者でない可能性が高いので、アプリ生成部52は、ステップS18において、事前申請を受け付けることができない旨を利用者端末10の報知部18に送信する。報知部18では、事前申請ができなかった旨を表示部93に表示するなどして、利用者に報知する。
【0037】
一方、ステップS16の判断が肯定された場合、すなわち、顧客DB58に水栓番号が一致するレコードが存在した場合には、正当な利用者である可能性が高いので、アプリ生成部52は、ステップS19に移行し、水栓番号に関連付けて位置情報(緯度、経度)を顧客DB58に格納する。なお、上記においては、利用者が水栓番号を入力し、アプリ生成部52は、水栓番号が一致するレコードが顧客DB58にあるか否かを判断する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、利用者が水栓番号の他、氏名や住所を入力し、アプリ生成部52は、水栓番号や氏名、住所が全て一致するレコードが顧客DB58にあるか否かを判断することとしてもよい。
【0038】
次いで、ステップS20では、アプリ生成部52は、セルフ検針アプリを生成する。この場合、セルフ検針アプリが有するメータDB30には、
図5(a)に示すように事前申請に対応する水栓番号と、位置情報(顧客DB58の位置情報と同様)とを格納する。なお、セルフ検針アプリは、利用者端末10によって撮像された撮像画像から水栓番号が抽出でき、かつ、撮像画像が撮像された撮像位置が事前申請で登録された位置情報と一致することを確認できた場合に、撮像画像から得られる水道メータの検針値を検針サーバ50に対して送信することを許容する制御を行うための制御プログラムである。
【0039】
次いで、ステップS22では、アプリ生成部52は、ステップS20で生成したセルフ検針アプリを利用者端末10のアプリ取得部14に対して送信する。アプリ取得部14は、受信したセルフ検針アプリを、アプリ実行部16に実行させる。なお、ステップS22では、セルフ検針アプリがアプリ生成部52からアプリ取得部14に対して送信される場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、アプリ生成部52は、セルフ検針アプリのダウンロードサイトに生成したセルフ検針アプリを登録し、報知部18に対してアプリをダウンロードサイトに登録した旨をメール等で通知してもよい。
【0040】
なお、事前申請が行われると、利用者に対して水道局から水道メータに貼付するための2次元コードのシール71が郵送されてくるので、利用者は、
図6に示すように、水道メータに2次元コードのシール71を貼付する。
【0041】
(セルフ検針処理)
次に、利用者端末10のアプリ実行部16がセルフ検針アプリを実行することで実現される処理について、
図9のフローチャートに沿って説明する。なお、
図9の処理は、利用者が入力部95を操作したことに応じて、セルフ検針アプリが起動された段階で開始される処理である。
【0042】
図9の処理では、まず、ステップS32において、撮像画像取得部20が、利用者端末10を水道メータの撮像モードに設定する。次いで、ステップS34では、撮像画像取得部20が、利用者によって撮像が行われるまで待機する。この場合、利用者は、
図10に示すように、表示部93上に水道メータの全体がライブビュー画像として表示されている状態で、表示部93上に表示されているカメラボタン73を押す。このようにして、撮像が行われたタイミングで、撮像画像取得部20は、ステップS36に移行する。
【0043】
ステップS36に移行すると、撮像画像取得部20は、2次元コードのシール71が貼付された水道メータが撮像されたか否かを判断する。このステップS36の判断が否定された場合には、ステップS32に戻り、撮像画像取得部20は、再度撮像モードとする。一方、ステップS36の判断が肯定された場合には、ステップS38に移行する。
【0044】
ステップS38に移行すると、認証部22は、撮像された画像から水栓番号と、位置情報とを取得する。具体的には、認証部22は、撮像された画像に含まれる2次元コードの画像から、水栓番号を特定し、取得するとともに、画像のExif情報から撮像位置の情報を取得する。
【0045】
次いで、ステップS40では、認証部22が、取得した情報(水栓番号と位置情報)とメータDB30とを用いて認証を行う。次いで、ステップS42では、認証部22は、認証できたか否かを判断する。すなわち、認証部22は、取得した水栓情報がメータDB30に存在し、取得した位置情報がメータDB30の位置情報とほぼ一致していた場合には、認証できたと判断し(S42:肯定)、ステップS46に移行する。一方、認証できなかったと判断した場合(S42:否定)には、認証部22は、ステップS44に移行する。
【0046】
ステップS44に移行した場合、認証部22は、利用者端末10の報知部18に対して、エラーを通知する。報知部18は、通知されたエラーの情報を表示部93に表示して、利用者に報知する。その後は、
図9の全処理を終了する。なお、
図9の処理においては、ステップS44の後に、ステップS32に戻り、再度水道メータを撮像するように、利用者に促してもよい。
【0047】
一方、ステップS46に移行した場合には、数値変換部24が、撮像画像から水道メータの数値(検針値)を取得する。数値変換部24は、例えば
図10の画像を文字認識及び形状認識することで、検針値が184.327m
3であることを認識(抽出)し、当該数値を取得する。
【0048】
次いで、ステップS48では、数値送信部26が、水栓番号とステップS46で取得した数値を検針サーバ50の数値受信部54に対して送信する。なお、本実施形態では、数値送信部26は、撮像画像ではなく、水道水の使用量の測定値の報告情報として検針値のデータを検針サーバ50に送信することとしているので、利用者端末10と検針サーバ50との間の通信量を低減することができる。なお、ステップS48を行う前に、数値変換部24は、取得した検針値を表示部93に表示し、利用者が数値が正しいことを確認して送信を許可するまでステップS48の処理を行わないようにしてもよい。
【0049】
(数値処理)
次に、
図11に基づいて、検針サーバ50の数値受信部54による数値処理について説明する。
【0050】
図11の処理では、まず、ステップS60において、数値受信部54が、水栓番号と、数値を受信するまで待機する。すなわち、数値送信部26において、
図9のステップS48の処理が実行されると、数値受信部54は、ステップS62に移行する。
【0051】
ステップS62に移行すると、数値受信部54は、利用者端末10の報知部18に対して検針完了を通知する。次いで、ステップS64では、数値受信部54は、水栓番号と数値を水道料金サーバ60に送信する。水道料金サーバ60では、受信した情報をデータベース等で管理し、水道料金の算出等に用いる。なお、数値受信部54は、ステップS64において、受信した水栓番号に基づいて、検針値を顧客DB58(最新検針値のフィールド)に格納する。
【0052】
以上説明した各処理により、セルフ検針が実現されている。
【0053】
これまでの説明から分かるように、本実施形態のアプリ生成部52は、少なくとも、事前申請において事前申請部12から情報を取得する取得部、取得した情報を顧客DB58に記憶する記憶制御部、セルフ検針アプリを生成する生成部、セルフ検針アプリを利用者端末10に送信する送信部、として機能している。
【0054】
以上、詳細に説明したように、本実施形態によると、アプリ生成部52は、水道メータの情報(水栓番号)と、水道メータの位置情報とを利用者端末10から取得し(S12)、水道メータの位置情報と、水栓番号とを顧客DB58に関連付けて記憶し(S19)、利用者端末10によって撮像された撮像画像から水栓番号が抽出でき、かつ、撮像画像が撮像された撮像位置が事前申請で登録された位置情報と一致することを確認できた場合に、撮像画像から得られる水道メータの検針値を検針サーバ50に対して送信することを許容する制御を行うためのセルフ検針アプリを生成し(S20)、生成したセルフ検針アプリを利用者端末10に送信する(S22)。これにより、利用者は、事前申請した際に用いた利用者端末10を用いて事前申請した水道メータを撮像した場合に、撮像した画像から得られる検針値を検針サーバ50に対して送信することができるようになるため、信頼性の高い水道メータの検針値を検針サーバ50に送信することが可能となる。したがって、セルフ検針の精度、信頼度を向上することができるので、検針サーバ50は、検針員による検針と同等の精度、信頼度の検診値を得ることができる。
【0055】
また、本実施形態では、ステップS12において、アプリ生成部52は、利用者端末10を用いて撮像された水道メータの撮像画像を受信し、受信した撮像画像のExif情報から位置情報を取得する。これにより、アプリ生成部52は、画像を撮像したタイミングにおいて利用者端末10が存在していた位置を高精度に取得することができる。
【0056】
なお、上記実施形態では、セルフ検針処理において、画像から取得した水栓番号と位置情報とがメータDB30に格納されている情報(すなわち、顧客DB58に格納されている情報)と一致した場合に、水道メータの検針値を検針サーバ50に送信する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、上記条件に加えて、検針サーバ50が予め定めた期間内(例えば検針サーバ50が利用者端末10に対して検針期間をお知らせするメールを送付してから所定期間(1週間など))に画像が撮像されたか否かを判断し、この判断が肯定された場合にのみ、水道メータの検針値を検針サーバ50に送信することとしても良い(
図12のステップS45参照)。
【0057】
なお、上記実施形態では、事前申請において、利用者が水栓番号を手入力する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、水道メータに水栓番号や水栓番号を示す2次元コード等が予め記載又は貼付されている場合には、アプリ生成部52は、事前申請において、水道メータの撮像画像から水栓番号を取得するようにしてもよい。
【0058】
また、上記実施形態では、事前申請後、水道メータに水栓番号を示す2次元コードを貼付する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、事前申請後に、水栓番号に対応してセルフ検針IDなどの固有の識別子を割り振った場合には、当該固有の識別子を示す2次元コード等を水道メータに貼付することとしてもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、セルフ検針アプリにおいて、数値変換部24が撮像画像から検針値を取得する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、認証部22による認証に成功した場合に、アプリ実行部16が撮像画像そのものを報告画像として、検針サーバ50に送信することとしてもよい。この場合、検針サーバ50では、撮像画像から検針値を取得するようにすればよい。なお、撮像画像を検針サーバ50に送信する場合には、電子透かし技術を応用して撮像画像の改ざんを防止するようにしてもよい。
【0060】
なお、上記実施形態では、事前申請後に、水道メータに2次元コードのシール71を貼付する場合について説明したが、これに限られるものではない。水道メータには、水栓番号などの識別情報そのもの、あるいは1次元コード(バーコード)や3次元以上の多次元コードなどを貼付することとしてもよい。なお、n次元コード(n≧1)を用いることで、他人に水栓番号を読み取られるのを防止することができる。
【0061】
なお、上記実施形態では、検針サーバ50の検針期間通知部56が検針期間が到来したことをメールにて利用者端末10に通知する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、セルフ検針アプリに検針期間を設定しておくことで、アプリ実行部16が検針期間の到来を利用者にポップアップ表示等により通知することとしてもよい。この場合にも、
図12と同様の処理を行うこととしてもよい。
【0062】
なお、上記実施形態では、検針サーバ50と水道料金サーバ60とが別サーバである場合について説明したが、これに限らず、検針サーバ50と水道料金サーバ60とを統合してもよい。
【0063】
なお、上記実施形態では、セルフ検針システム100を用いて、水道水のメータ(水道メータ)のセルフ検針を行う場合について説明したが、これに限らず、セルフ検針システム100を用いて、その他の供給物(例えば、電気やガス)のメータのセルフ検針を行うこととしてもよい。
【0064】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、処理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(ただし、搬送波は除く)に記録しておくことができる。
【0065】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体の形態で販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0066】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0067】
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【0068】
なお、以上の実施形態の説明に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 供給物の使用量の測定値を表示するメータの情報と、該メータの位置を示す第1の位置情報とを端末装置から取得し、
前記第1の位置情報と、取得した前記メータの情報又は該メータの情報に対応付けられた該メータを識別可能な情報である第1の識別情報と、を関連付けて記憶部に記憶し、
前記端末装置によって撮像された撮像画像から前記第1の識別情報が抽出でき、かつ、前記撮像画像が撮像された撮像位置が前記第1の位置情報と一致することを確認できた場合に、撮像された前記撮像画像又は該撮像画像から抽出可能な情報を供給物の使用量の測定値の報告画像又は報告情報として送信することを許容する制御を行うための制御プログラムを生成し、
生成した前記制御プログラムを前記端末装置に送信する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム提供プログラム。
(付記2) 前記制御プログラムは、更に、撮像された前記撮像画像の撮像タイミングが予め定められた期間内である場合に、撮像された前記撮像画像又は該撮像画像から抽出可能な情報を供給物の使用量の測定値の報告画像又は報告情報として送信することを許容する、
ことを特徴とする付記1に記載の制御プログラム提供プログラム。
(付記3) 前記取得する処理では、前記端末装置を用いて撮像された前記メータの撮像画像を受信し、受信した撮像画像から前記第1の位置情報を取得する、ことを特徴とする付記1又は2に記載の制御プログラム提供プログラム。
(付記4) 供給物の使用量の測定値を表示するメータの情報と、該メータの位置を示す第1の位置情報とを端末装置から取得し、
前記第1の位置情報と、取得した前記メータの情報又は該メータの情報に対応付けられた該メータを識別可能な情報である第1の識別情報と、を関連付けて記憶部に記憶し、
前記端末装置によって撮像された撮像画像から前記第1の識別情報が抽出でき、かつ、前記撮像画像が撮像された撮像位置が前記第1の位置情報と一致することを確認できた場合に、撮像された前記撮像画像又は該撮像画像から抽出可能な情報を供給物の使用量の測定値の報告画像又は報告情報として送信することを許容する制御を行うための制御プログラムを生成し、
生成した前記制御プログラムを前記端末装置に送信する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする制御プログラム提供方法。
(付記5) 前記制御プログラムは、更に、撮像された前記撮像画像の撮像タイミングが予め定められた期間内である場合に、撮像された前記撮像画像又は該撮像画像から抽出可能な情報を供給物の使用量の測定値の報告画像又は報告情報として送信することを許容する、
ことを特徴とする付記4に記載の制御プログラム提供方法。
(付記6) 前記取得する処理では、前記端末装置を用いて撮像された前記メータの撮像画像を受信し、受信した撮像画像から前記第1の位置情報を取得する、ことを特徴とする付記4又は5に記載の制御プログラム提供方法。
(付記7) 供給物の使用量の測定値を表示するメータの情報と、該メータの位置を示す第1の位置情報とを端末装置から取得する取得部と、
前記第1の位置情報と、取得した前記メータの情報又は該メータの情報に対応付けられた該メータを識別可能な情報である第1の識別情報と、を関連付けて記憶部に記憶する記憶制御部と、
前記端末装置によって撮像された撮像画像から前記第1の識別情報が抽出でき、かつ、前記撮像画像が撮像された撮像位置が前記第1の位置情報と一致することを確認できた場合に、撮像された前記撮像画像又は該撮像画像から抽出可能な情報を供給物の使用量の測定値の報告画像又は報告情報として送信することを許容する制御を行うための制御プログラムを生成する生成部と、
生成した前記制御プログラムを前記端末装置に送信する送信部と、
を備える制御プログラム提供装置。
(付記8) 前記制御プログラムは、更に、撮像された前記撮像画像の撮像タイミングが予め定められた期間内である場合に、撮像された前記撮像画像又は該撮像画像から抽出可能な情報を供給物の使用量の測定値の報告画像又は報告情報として送信することを許容する、
ことを特徴とする付記7に記載の制御プログラム提供装置。
(付記9) 前記取得部は、前記端末装置を用いて撮像された前記メータの撮像画像を受信し、受信した撮像画像から前記第1の位置情報を取得する、ことを特徴とする付記7又は8に記載の制御プログラム提供装置。
(付記10) 端末装置によって撮像された撮像画像から、供給物の使用量の測定値を表示するメータを識別可能な第1の識別情報が抽出でき、かつ、前記撮像画像が撮像された撮像位置が前記メータの位置を示す第1の位置情報と一致するか否かを確認し、
前記第1の識別情報を抽出でき、前記撮像位置が前記第1の位置情報と一致することが確認できた場合に、撮像された前記撮像画像又は該撮像画像から抽出可能な情報を供給物の使用量の測定値の報告画像又は報告情報として送信することを許容する、
処理をコンピュータに実行させる制御プログラム。
(付記11) 前記許容する処理では、撮像された前記撮像画像の撮像タイミングが予め定められた期間内である場合に、撮像された前記撮像画像又は該撮像画像から抽出可能な情報を供給物の使用量の測定値の報告画像又は報告情報として送信することを許容する、
ことを特徴とする付記10に記載の制御プログラム。
(付記12) 付記7〜9のいずれかに記載の制御プログラム提供装置と、
前記メータの情報と、該メータの位置を示す第1の位置情報とを前記制御プログラム提供装置に送信するとともに、前記制御プログラム提供装置から受信した前記制御プログラムを実行するコンピュータを有する端末装置と、
を備えるメータ検針システム。