【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するための手段として、
本発明に係る作業車は、車体フレームと、前記車体フレームから上方に延び出る保護フレームとを備え、
前記車体フレームは、前記保護フレームを着脱可能に支持する支持フレームを備え、
前記保護フレームは、左右の支柱部材と、左右の前記支柱部材にわたるアーチ部材とを分離可能に備え、
前記支持フレームは、その上端部に左右の前記支柱部材を抜き差し可能に支持するパイプ状の左右の支持部
と、左右の前記支持部を連結する横長の連結部材とを備え、
左右の前記支柱部材は、前記支持部に差し込まれた状態で連結具にて前記支持部に連結される連結部を備え、
左右の前記支持部は、それらの上部側ほど車体の横外側に位置する横外向きの傾斜姿勢で前記支持フレームに備えられている。
【0007】
この手段によると、作業者は、保護フレームを支持フレームに組み付ける場合には、先ず、分離されている左右の支柱部材の連結部を支持フレームの左右の支持部に差し込み、この状態で、左右の連結部を左右の支持部に連結具にて連結する。その後、アーチ部材を左右の支柱部材に連結することにより、保護フレームの組み付けが完了する。
この組み付け状態では、保護フレーム側の左右の連結部が、支持フレームにおいて横外向きの傾斜姿勢に姿勢設定された左右の支持部に差し込まれていることから、仮に連結具による連結がなくても、支持フレームに対する保護フレームの水平方向及び上下方向への変位が阻止された安定状態で、保護フレームを支持フレームにて支持することができる。
又、左右の連結部における車体横外側の外面を、左右の支持部における車体横外側の内面により、広い接触面積で、かつ、楔効果による高い圧接力で強固に受け止め支持することができる。
これにより、左右の連結部を左右の支持部に連結する連結具の数量を少なくしても、保護フレームを、高い支持強度で、かつ、確実に抜け止めされた状態で、支持フレームに強固に支持させることができる。
その結果、保護フレームの組み付けを容易にしながら、保護フレームを車体フレームに高い強度で確実に固定装備することができる。
また、この手段によると、左右の支持部を、左右方向の所定位置に強固に位置させることができ、保護フレームの組み付け後に生じる楔効果で左右の支持部の間隔が広がる虞をより確実に回避することができる。
その結果、保護フレームを、保形性が高められた支持フレームにより、より安定性良く支持することができる。
【0008】
本発明をより好適にするための手段の一つとして、
前記支持フレームは、左右の前記支持部に差し込まれた左右の前記支柱部材の下端を受け止める左右の受止具を備えている。
【0009】
この手段によると、作業者は、左右の支柱部材の連結部を支持フレームの左右の支持部に差し込んで連結するときに、左右の支柱部材を把持して所定の連結位置に保持する必要がなくなる。
その結果、保護フレームの組み付けを更に容易にすることができる。
【0010】
【0011】
【0012】
本発明をより好適にするための手段の一つとして、
前記支持フレームは、前記車体フレームの後部に配備され、
前記連結部材は、左右の前記支持部から横外方に延び出る左右の延出部を備えて、左右の前記延出部により左右のリアフェンダの上端部を支持し、
左右の前記リアフェンダは、それらの上端部における車体内側の左右一側端部位に、左右の前記支持部の入り込みを許容する凹部を有している。
【0013】
この手段によると、連結部材が左右のリアフェンダの支持部材を兼ねることから、連結部材の代わりにリアフェンダ専用の支持部材を備える場合に比較して、部品点数の削減による構成の簡素化などを実現することができる。
又、左右のリアフェンダと左右の支持部との接触を回避しながら、左右の支持部の間隔を広くすることができ、これにより、保護フレームをより安定性良く支持することができる。
【0014】
ところで、左右の支持部の間隔を広くするために、左右のリアフェンダに支持部挿入用の開口を形成することも考えられるが、この場合には、左右のリアフェンダを取り外すときに、保護フレームを取り外す必要が生じることから、左右のリアフェンダの着脱に要する手間が多くなる。そのため、左右のリアフェンダを取り外した状態で行う必要のある、左右のリアフェンダの周辺機器などに対するメンテナンスが行い難くなる。
これに対し、この手段では、左右のリアフェンダの着脱を、保護フレームを取り外すことなく行えることから、左右のリアフェンダの周辺機器などに対するメンテナンスが行い易くなる。
【0015】
本発明をより好適にするための手段の一つとして、
前記車体フレームは、その後端部に作業装置連結用の3点リンク機構を備え、
前記連結部材は、前記3点リンク機構のトップリンクが上下揺動可能にピン連結されるリンク連結部を備えている。
【0016】
この手段によると、連結部材がトップリンクの連結部材を兼ねることから、連結部材の代わりにトップリンク専用の連結部材を備える場合に比較して、部品点数の削減による構成の簡素化などを実現することができる。
【0017】
上記の課題を解決するための手段として、
本発明に係る作業車は、車体フレームと、前記車体フレームから上方に延び出る保護フレームとを備え、
前記車体フレームは、前記保護フレームを着脱可能に支持する支持フレームを備え、
前記保護フレームは、左右の支柱部材と、左右の前記支柱部材にわたるアーチ部材とを分離可能に備え、
前記支持フレームは、その上端部に左右の前記支柱部材を抜き差し可能に支持するパイプ状の左右の支持部を備え、
左右の前記支柱部材は、前記支持部に差し込まれた状態で連結具にて前記支持部に連結される連結部を備え、
左右の前記支持部は、それらの上部側ほど車体の横外側に位置する横外向きの傾斜姿勢で前記支持フレームに備えられ、
左右の前記支柱部材は、鋼管製で、前記連結部の内部に補強部材を備え、
左右の前記補強部材は、左右の前記連結部に内接する横幅を有する鋼板製で、前記連結具の抜き差しを許容する空間を有するU字部と、前記U字部の上端から横外方に延び出て延出端を前記連結部に内接させる一対の延出部とを備える形状に曲げ形成されて、前記U字部の底部が前記連結部に溶接されている。
【0018】
この手段によると、左右の補強部材を、簡単かつ確実に、左右の連結部の内部における適正位置に、適正姿勢で固定することができる。これにより、連結具による左右の連結部と左右の支持部との連結を阻害することなく、左右の連結部を好適に補強することができる。