【実施例】
【0015】
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。
【0016】
(1)凍結血漿解凍装置の構成
本実施例に係る凍結血漿解凍装置1は、
図1〜
図2に示すように、本体2と、本体2の上面側を覆う状態で本体2に対して水平軸回りに揺動可能に設けられる上蓋3と、上蓋3の下面側に設けられる上部融解プレート5a、5b(本発明に係る「他方の融解プレート」として例示する。)と、本体2の上面側に設けられる下部融解プレート6a、6b(本発明に係る「一方の融解プレート」として例示する。)と、を備えている。この凍結血漿解凍装置1は、上部融解プレート5a、5bと下部融解プレート6a、6bとの間に複数の凍結血漿バッグ7a、7bを上下方向に挟み込んだ状態で、上部融解プレート5a、5b及び下部融解プレート6a、6bを加熱して上蓋3(即ち、上部融解プレート5a、5b)を水平軸回りに揺動させることで、複数の凍結血漿バッグ7a、7bに貯蔵された凍結血漿を解凍するものである(
図5参照)。
【0017】
上記本体2は、箱状に形成されている。この本体2には、左右の揺動アーム9の基端側を水平軸回りに揺動自在に支持するヒンジ部10が設けられている。これら揺動アーム9の中間部には、上蓋3を揺動自在に支持する支持軸11が懸架されている。また、これら揺動アーム9の先端部には、使用者が把持可能なハンドル12が懸架されている。また、本体2内には、下部融解プレート6a、6bを支持するための支持部14がブラケット15を介して取り付けられている。この支持部14は、水平方向に延びるプレート状に形成されている。
【0018】
上記本体2の上面側には、支柱16を介して揺動片17の中間側が揺動自在に支持されている。この揺動片17の一端側には、上蓋3の底面に当接する揉みローラ18が回動自在に支持されている。また、揺動片17の他端側は、連結部19を介して回転板20に連結されている。この回転板20は、本体2内で水平軸回り回動自在に支持されている。また、回転板20の中心側には、本体2内に設けられたモータ21の駆動軸が連結されている。さらに、本体2の前面側には、電源スイッチ22a、表示パネル22b、警報ブザー22c及びスタートスイッチ22d等が配置されている(
図1参照)。
【0019】
上記上蓋3は、プレート状に形成されている。この上蓋3の上面側には、揺動アーム9の支持軸11に揺動自在に支持される支持部24が立ち上げられている。よって、モータ21の駆動により揉みローラ18が昇降されることで、上蓋3は、上蓋3の上側中間部の支持軸11を中心として揺動される。また、上蓋3は、ハンドル12等を把持してヒンジ部10を中心として開閉操作することで、本体2の上面側を覆う被覆状態(
図3参照)と、本体2の上面側を開放する開放状態(
図1参照)と、に変位される。この上蓋3の被覆状態では、上部融解プレート5a、5bと下部融解プレート6a、6bとが対向する。
【0020】
上記上部融解プレート5a、5bは、複数(図中2つ)並設されている。これら上部融解プレート5a、5bは、上蓋3の下面側に移動不能に固定されている。また、下部融解プレート6a、6bは、複数(図中2つ)並設されている。これら下部融解プレート6a、6bのそれぞれは、互いに独立して、本体2に上下方向に移動自在に支持されている。また、これら下部融解プレート6a、6bのそれぞれと本体2との間には、下部融解プレート6a、6bを上部融解プレート5a、5bに向かって付勢する付勢体27a、27bが介装されている。具体的に、
図3及び
図4に示すように、下部融解プレート6a、6bの下面側には、下方に延びる支持ロッド28が設けられている。この支持ロッド28は、支持部14に形成された貫通孔14aに挿通されている。また、支持ロッド28の先端側には、貫通孔14aからの抜け出しを規制する規制部28aが設けられている。また、下部融解プレート6a、6bの下面側と支持部14の上面側との間には、下部融解プレート6a、6bを上方に向かって付勢する付勢体27a、27bが介装されている。なお、付勢体27a、27bとしては、例えば、コイルバネ、板バネ、ゴム等の弾性材等を採用できる。
【0021】
なお、本実施例では、上記各融解プレート5a、5b、6a、6bとして、その厚みが3mm以上で40mm以下の、切削または鋳造によるアルミ板または銅板を使用する。これら融解プレート5a、5b、6a、6bの厚みが厚いほど、解凍を早くすることができるが、40mmを超える厚みとすると装置全体が重く取扱者の使い勝手が悪く現実的でないのと、後述するヒータ34a、34b、35a、35bにかける供給電力も多くなる。したがって、融解プレート5a、5b、6a、6bの厚みは3mm以上で40mm以下が適当である。
【0022】
上記各融解プレート5a、5b、6a、6bには、凍結血漿バッグ7a、7bと接触する表面側に凹部31が形成されている(
図1参照)。この凹部31の深さは1mm〜5mmとされている。また、各融解プレート5a、5b、6a、6bには、凍結血漿バッグ7a、7bと接触しない表面側に断熱材32が設けられている。なお、上記断熱材32としては、例えば、グラスウール、ロックウール等の繊維材やウレタンフォーム等の発泡材等を挙げることができる。
【0023】
上記上部融解プレート5a、5bのそれぞれは、
図3及び
図4に示すように、上部融解プレート5a、5bを加熱する第1ヒータ34a、34bと、上部融解プレート5a、5bの温度を検出する第1温度センサ36a、36bと、を備えている。また、下部融解プレート6a、6bのそれぞれは、下部融解プレート6a、6bを加熱する第2ヒータ35a、35bと、下部融解プレート6a、6bの温度を検出する第2温度センサ37a、37bと、を備えている。これら各ヒータ34a、34b、35a、35bは、各融解プレート5a、5b。6a、6b内に埋設されている。また、これら各温度センサ36a、36b、37a、37bは、各融解プレート5a、5b、6a、6bの凍結血漿バッグ7a、7bと接触する中央表面部(例えば、表面から約1mmの部位)に内蔵されている。なお、上記ヒータ34a、34b、35a、35bとしては、例えば、シーズヒータ、カートリッジヒータ、平面ヒータ等を採用できる。
【0024】
上記凍結血漿解凍装置1は、
図6に示すように、図示しないCPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えたコンピュータからなる制御部40を備えている。この制御部40は、温度調節手段41、揺動指令手段42、安全手段43及び温度表示手段44の各処理に対応するプログラムをROMに記憶しながら、各手段41〜44に対応する各処理をCPUに実行させる。また、制御部40は、ヒータ34a、34b、35a、35b、温度センサ36a、36b、37a、37b、モータ21、電源スイッチ22a、表示パネル22b、警報ブザー22c及びスタートスイッチ22dに電気的に接続されている。なお、上記各手段41〜44の処理は、ハードウェア、ソフトウェアのいずれか又は両者により実現される。
【0025】
上記制御部40は、スタートスイッチ22dがON操作されたときに、ヒータ34a、34b、35a、35bを駆動する(
図7のステップS1、S2参照)。また、制御部40(具体的に、温度調節手段41)は、温度センサ36a、36b、37a、37bの検出値に基づいて温度調節器46でヒータ34a、34b、35a、35bの供給電力を調整して融解プレート5a、5b、6a、6bの温度を30℃〜40℃の範囲内で所定の温度に調節する(
図7のステップS3参照)。また、制御部40(具体的に、揺動指令手段42)は、ヒータ34a、34b、35a、35bの加熱開始から所定時間T1(例えば、5分等)が経過したときに、モータ21を駆動する(
図7のステップS4、S5参照)。さらに、制御部40は、ヒータ34a、34b、35a、35bの加熱開始から所定時間T2(T2>T1;例えば、10分等)が経過したときに、ヒータ34a、34b、35a、35b及びモータ21の駆動を停止する(
図7のステップS6〜S8参照)。
【0026】
上記制御部40(具体的に、安全手段43)は、温度センサ36a、36b、37a、37bの検出値が予め決められた上限値(例えば、40℃等)を超えた場合や温度センサ36a、36b、37a、37bが断線した場合等に、ヒータ34a、34b、35a、35b及びモータ21の駆動を停止するとともに、警報ブザー22cを鳴らしたり警報ランプを点灯させたりして異常を報知する。さらに、制御部40(具体的に、温度表示手段44)は、凍結血漿バッグ7a、7bの加熱動作中及び加熱動作終了後に、表示パネル22bに温度センサ36a、36b、37a、37bの検出値を表示する。
【0027】
(2)凍結血漿解凍装置の作用
次に、上記構成の凍結血漿解凍装置1の作用について説明する。上蓋3の開放状態において、下部融解プレート6a、6bの凹部31上に複数の凍結血漿バッグ7a、7bを載せる。次に、上蓋3を被覆状態とすると、各凍結血漿バッグ7a、7bは、上部融解プレート5a、5bと下部融解プレート6a、6bとの間に上下方向に挟み込まれてセットされる。
【0028】
なお、上述の複数の凍結血漿バッグ7a、7bの間の高さH1、H2のばらつきは、同じサイズの凍結血漿バッグであっても凍結状態の違いで生じることがある。
【0029】
次いで、スタートスイッチ22dがON操作されると、ヒータ34a、34b、35a、35bが駆動されて融解プレート5a、5b、6a、6bが加熱される。そして、温度センサ36a、36b、37a、37bの検出値に基づいてヒータ34a、34b、35a、35bの供給電力が調整されて融解プレート5a、5b、6a、6bの温度が30〜40℃の適当な温度に調節される(
図7のステップS1〜S3参照)。この融解プレート5a、5b、6a、6bの加熱により、各凍結血漿バッグ7a、7bの解凍が加速され、凍結バッグの表面の一部が解凍したことにより、融解プレートとの接触面積が増え接触抵抗が増し、バッグのずれがなくなると同時に各凍結血漿バッグ7a、7bの高さH1、H2のばらつきが十分に吸収される。
【0030】
その後、ヒータ34a、34b、35a、35bの加熱開始から所定時間T1が経過すると、モータ21が駆動されて揉みローラ18の昇降により上蓋3が揺動される(
図7のステップS4、S5参照)。このとき、下部融解プレート6a、6bに対して上部融解プレート5a、5bがシーソーのように上下に揺らされて各凍結血漿バッグ7a、7bが揉み込まれるため、バッグ7a、7b内の溶けた液体が回遊されて解凍が加速される(
図5参照)。次に、ヒータ34a、34b、35a、35bの加熱開始から所定時間T2が経過すると、ヒータ34a、34b、35a、35b及びモータ21の駆動が停止されて解凍処理が終了する(
図7のステップS6〜S8参照)。
【0031】
さらに凍結血漿バッグの異なるサイズのものを同時に解凍処理する場合は、上記加熱開始から所定時間T1経過後上部融解プレートを揺動させる処理のみでは対応ができないので、
図4に示すように、各異なるサイズの凍結血漿バッグ7a、7bの間で高さ(厚さ)H1、H2に大きなばらつき(H1<H2)があっても、適当な下部融解プレート7b(7a)が付勢体27b(27a)の付勢力に抗して本体2に対して上下方向に移動することで、各凍結血漿バッグ7a、7bは、上部融解プレート5a、5bと下部融解プレート6a、6bとの間に適正に挟み込まれる。そして、挟み込まれた各異なるサイズの凍結血漿バッグ7a、7bは、その冷凍熱が上部融解プレート5a、5b及び下部融解プレート6a、6bに急速に拡散されるとともに、吸熱されて解凍される。よって、各異なるサイズの凍結血漿バッグ7a、7bの高さH1、H2のばらつきが吸収される。
【0032】
(3)実施例に効果
本実施例では、
図8の(a)の構造となる凍結血漿解凍装置において、上部融解プレート5a、5b及び下部融解プレート6a、6bのそれぞれを加熱してから所定時間T1の経過後に上蓋3を水平軸回りに揺動させる制御部40を備える。これにより、複数の凍結血漿バッグ7a、7bを挟み込んだ状態で各融解プレート5a、5b、6a、6bの加熱だけを所定時間行うことにより、凍結血漿バッグ7a、7bの表面側が融解されて各融解プレート5a、5b、6a、6bとの接触面積が多くなり、複数の凍結血漿バッグ7a、7bの間の高さH1、H2のばらつきが十分に吸収される。そして、加熱だけの所定時間T1の経過後に上蓋3を揺動させることにより、複数の凍結血漿バッグ7a、7bは、滑り移動やずれを効果的に抑制されて解凍される。その結果、複数の同サイズの凍結血漿バッグ7a、7bの間で高さにばらつきがあっても、複数の凍結血漿バッグ7a、7bの成分や組織を破壊することなく雑細菌の付着を抑えながら簡単に短時間に解凍を正確に遂行することができる。
【0033】
また、凍結血漿バッグ7a、7bのサイズの異なるものを同時に解凍処理する場合は、上記処理のみでは無理があり、それに対し本実施例の凍結血漿解凍装置1によると、下部融解プレート6a、6bは、複数並設さており、複数の下部融解プレート6a、6bのそれぞれは、互いに独立して、本体2に上下方向に移動自在に支持されており、複数の下部融解プレート6a、6bのそれぞれと本体2との間には、下部融解プレート6a、6bを上部融解プレート5a、5bに向かって付勢する付勢体27a、27bが介装されている。そして、上部融解プレート5a、5bと下部融解プレート6a、6bとの間に複数のサイズの異なる凍結血漿バッグ7a、7bを上下方向に挟み込んだ状態で、各融解プレート5a、5b、6a、6bを加熱して上蓋3(即ち、上部融解プレート5a、5b)を水平軸回りに揺動させることで、複数の凍結血漿バッグ7a、7bに貯蔵された凍結血漿が解凍される。これにより、上部融解プレート5a、5bと下部融解プレート6a、6bとの間に挟み込まれる複数のサイズの異なる凍結血漿バッグ7a、7bの間で高さH1、H2に大きなばらつきがあっても、複数の上部融解プレート6a、6bのうちの適当な上部融解プレート6a、6bが付勢体27a、27bの付勢力に抗して上下方向に移動することで、複数のサイズの異なる凍結血漿バッグ7a、7bの間の高さH1、H2のばらつきが吸収されて、凍結血漿バッグ7a、7bの滑り移動やずれが抑制される。その結果、複数のサイズの異なる凍結血漿バッグ7a、7bの間で大きな高さH1、H2にばらつきがあっても、複数の凍結血漿バッグ7a、7bの成分や組織を破壊することなく雑細菌の付着を抑えながら簡単に短時間に解凍を正確に遂行することができる。
【0034】
ここで、上記各融解プレート5a、5b、6a、6bには緩やかな凹部31を設けて、凍結血漿バッグ7a、7bが滑って移動しないようにするとともに、接触面積を増やし熱伝導による解凍を早くする。しかし、この対処がなされていても、融解プレート5a、5b、6a、6bに各凍結血漿バッグ7a、7bを挟み込んで直ぐに上部融解プレート5a、5bをシーソーのように揺動をかけると、融解プレート5a、5b、6a、6bには緩やかな凹部31を設けてあっても、凍結血漿バッグ7a、7bと融解プレート5a、5b、6a、6bは凍っているため点接触あり、滑りやすく移動を完全には抑えられなかった。そこで、1分間〜10分間以内で上部融解プレート5a、5bの揺動を止め、加熱だけ行うことにより、凍結血漿バッグ7a、7bの表面が融解し融解プレート5a、5b、6a、6bと接触面積が多くなり、滑りが無くなり血漿バッグ7a、7bの移動を完全に止めることができた。また、高さのばらつきも抑えることができた。本実地例としては、5分間の加熱融解処理後、揺動動作に入ることとした。これにより、2つの凍結血漿バッグ7a、7bをバラツキなく正確に融解処理が達成できるようになった。更に凍結血漿バッグのサイズの異なるものを同時に解凍処理する場合は、上部または下部の融解プレートの一方または両方を上下可動する構造にすることにより、ばらつきなく正確に融解処理が達成できることとなった。したがって、本凍結血漿解凍装置1によると、湯煎を行わないドライな方式で、雑菌の増殖、接触を少なくし、衛生的であるとともに移動や振動に対しても手がかからず使い勝手が良い解凍を遂行することができる。
【0035】
さらに、本実施例では、上蓋3は、本体2の上面側を覆う被覆状態と本体2の上面側を開放する開放状態との間で本体2に対して変位自在に支持されており、上部融解プレート5a、5bは、上蓋3に移動不能に固定されている。これにより、開閉操作される蓋体3を簡易且つ安価な構造にできる。
【0036】
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、上記実施例では、融解プレート6a、6bを本体2に上下方向に移動自在に支持するようにしたが、これに限定されず、例えば、
図8(a)及び
図9に示すように、上部融解プレート5a、5bを上蓋3に移動不能に固定し、下部融解プレート6a、6bを本体2に移動不能に固定するようにしてもよい。
【0037】
また、上記実施例では、別体で設けられる複数の上部融解プレート5a、5bを例示したが、これに限定されず、例えば、
図8(b)に示すように、一体に設けられる単一の上部融解プレート5としてもよい。
【0038】
また、上記実施例では、上部融解プレート5a、5bを上蓋3に移動不能に固定し、下部融解プレート6a、6bを本体2に上下方向に移動自在に支持し、下部融解プレート6a、6bと本体2との間に下部融解プレート6a、6bを上方に向かって付勢する付勢体27a、27bを備える形態を例示したが、これに限定されず、例えば、
図8(c)に示すように、上部融解プレート5a、5bを上蓋3に上下方向に移動自在に支持し、下部融解プレート6a、6bを本体2に移動不能に固定し、上部融解プレート5a、5bと蓋体3との間に上部融解プレート5a、5bを下方に向かって付勢する付勢体27a’、27b’を備えるようにしてもよい。この場合、上蓋3には、上部融解プレート5a、5bを上下方向に移動自在に支持する支持部14’が取り付けられる。さらに、下部融解プレート6a、6bは、複数並設されていてもよいし、一体に設けられていてもよい。
【0039】
さらに、例えば、
図8(d)に示すように、上部融解プレート5a、5bを上蓋3に上下方向に移動自在に支持し、下部融解プレート6a、6bを本体2に上下方向に移動自在に支持し、上部融解プレート5a、5bと蓋体3との間に上部融解プレート5a、5bを下方に付勢する付勢体27a’、27b’を備え、下部融解プレート6a、6bと本体2との間に下部融解プレート6a、6bを上方に付勢する付勢体27a、27bを備えるようにしてもよい。この場合、上蓋3には、上部融解プレート5a、5bを上下方向に移動自在に支持する支持部14’が取り付けられる。
【0040】
また、上記実施例では、モータ21の駆動により揺動される上部融解プレート5a、5bを例示したが、これに限定されず、例えば、流体シリンダ等の駆動により揺動される上部融解プレート5a、5bとしてもよい。
【0041】
さらに、上記実施例では、2つの凍結血漿バッグ7a、7bを解凍するように2つの上部融解プレート5a、5b及び下部融解プレート6a、6bを備える形態を例示したが、これに限定されず、例えば、3以上の凍結血漿バッグを解凍するように3以上の上部融解プレート及び下部融解プレートを備えるようにしてもよい。
【0042】
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
【0043】
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。