特許第6494771号(P6494771)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6494771
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】持ち運び可能なコンプレッサ装置
(51)【国際特許分類】
   B60C 23/10 20060101AFI20190325BHJP
【FI】
   B60C23/10
【請求項の数】10
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-540791(P2017-540791)
(86)(22)【出願日】2015年12月7日
(65)【公表番号】特表2018-507134(P2018-507134A)
(43)【公表日】2018年3月15日
(86)【国際出願番号】EP2015078752
(87)【国際公開番号】WO2016138973
(87)【国際公開日】20160909
【審査請求日】2017年8月1日
(31)【優先権主張番号】102015203970.6
(32)【優先日】2015年3月5日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】510156561
【氏名又は名称】コンティネンタル・ライフェン・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】デーテリング・ライナー
(72)【発明者】
【氏名】ツァウム・クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ホアン・ダンチン
(72)【発明者】
【氏名】ビアラッハ・フィリップ・マティアス
【審査官】 田々井 正吾
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第07789112(US,B1)
【文献】 特開平02−256504(JP,A)
【文献】 特開2002−364547(JP,A)
【文献】 特開2012−188109(JP,A)
【文献】 特開2006−228924(JP,A)
【文献】 特開2003−051299(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第01914062(EP,A1)
【文献】 特開2013−241108(JP,A)
【文献】 特開2008−221785(JP,A)
【文献】 特開2005−344570(JP,A)
【文献】 特開2007−062241(JP,A)
【文献】 実開昭60−054786(JP,U)
【文献】 米国特許第06705360(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 23/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車タイヤ(2)に空気を充填するための持ち運び可能なコンプレッサ装置(1)であって、このコンプレッサ装置が圧縮ガス源としての電気駆動可能なコンプレッサと、このコンプレッサを前記自動車タイヤの入口または入口弁(4)に接続することができる圧縮ガス管と、エネルギ供給のための手段、即ちプラグおよび電気ケーブルまたはバッテリと、前記コンプレッサ装置を運転するための操作兼表示要素(5、6)とを備え、前記コンプレッサ装置(1)が運転状態でコンプレッサ装置を車両に一時的に固定することができる少なくとも1個の固定手段を備えている、上記コンプレッサ装置において、
前記コンプレッサ装置が、圧縮ガスを案内する、圧縮ガス管と入口または入口弁(4)の間の取外し可能な機械的連結部を備え、前記圧縮ガス管の少なくとも一部がホース部分(3)として形成され、取外し可能な前記機械的連結部が、前記ホース部分(3)を前記入口または入口弁(4)に連結するための、前記ホース部分にあるねじ付きキャップ(7)として形成されていること、及び、
前記コンプレッサ装置が、前記自動車タイヤのすべての位置で地面に対する接触を回避しつつ、前記自動車タイヤ(2)の前記入口または入口弁(4)に吊り下げられるように、前記コンプレッサ装置が、前記固定手段としての取外し可能な前記機械的連結部によって固定することができることを特徴とするコンプレッサ装置。
【請求項2】
前記コンプレッサ装置が固定の後で運転準備のできた配向状態にある、請求項1に記載のコンプレッサ装置。
【請求項3】
前記コンプレッサ装置が地面に接触していないときに、前記コンプレッサ装置が運転準備のできた配向状態にある、請求項2に記載のコンプレッサ装置。
【請求項4】
前記機械的連結部を前記入口または入口弁(4)に固定した後で、前記操作兼表示要素(5、6)が操作人側に向くような位置をコンプレッサ装置(1)が占めるように、前記機械的連結部の配置が行われている、請求項1〜いずれか一項に記載のコンプレッサ装置。
【請求項5】
取外し可能な前記連結部が可動のまたはフレキシブルな継手または回転継手を備え、前記コンプレッサ装置を前記入口または入口弁(4)に固定した後で、前記操作兼表示要素(5、6)が操作人側に向くような位置をコンプレッサ装置(1)が占めるように、コンプレッサ装置の重心が形成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載のコンプレッサ装置。
【請求項6】
取外し可能な前記連結部が可動のまたはフレキシブルな継手または回転継手を備え、前記コンプレッサ装置を前記入口または入口弁(4)に固定した後で、前記操作兼表示要素(5、6)が操作人側に向くような位置をコンプレッサ装置が占めるように、コンプレッサ装置(1)のケーシングの形が形成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載のコンプレッサ装置。
【請求項7】
取外し可能な前記機械的連結部の長さlが次式
d−h<l<2r+−h
に従って形成され、ここでdは前記自動車タイヤの側壁高さ、hは前記コンプレッサ装置の高さ、そしてrは車輪のリム半径である、請求項1〜のいずれか一項に記載のコンプレッサ装置。
【請求項8】
前記コンプレッサ装置の全体重量が1.5kgよりも軽い、請求項1〜のいずれか一項に記載のコンプレッサ装置。
【請求項9】
前記コンプレッサ装置のケーシングが通風兼排気穴を有し、この通風兼排気穴が運転中に吊り下げられる前記コンプレッサ装置の位置に関して、雨水がケーシング内に入らないように配置され、前記通風兼排気穴操作面の側方または下方に配置されている、請求項1〜のいずれか一項に記載のコンプレッサ装置。
【請求項10】
前記の運転準備のできた配向状態が立ち脚を使用せずに保証されている、請求項1〜のいずれか一項に記載のコンプレッサ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンプレッサ装置が圧縮ガス源としての電気駆動可能なコンプレッサと、このコンプレッサを自動車タイヤの入口または入口弁に接続することができる圧縮ガス管と、エネルギ供給のための手段、特にプラグ、電気ケーブルまたはバッテリと、コンプレッサ装置を運転するための操作兼表示要素とを備え、コンプレッサ装置が運転状態でコンプレッサ装置を車両に一時的に固定することができる少なくとも1個の固定手段を備えている、自動車タイヤに空気を充填するための持ち運び可能なコンプレッサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤのパンクの場合通常は、例えば乗用車において従来普通であるように、リムに取り付けた充填済みスペアタイヤを携行しなければならないという問題がある。このスペアタイヤは故障したタイヤを有する車輪に代えて取り付けられ、その後故障したタイヤはスペアタイヤのために設けられた車両内のラゲージルーム内に固定され、後で修理しなければならない。そのためには、ラゲージルームに到達するために自動車内の荷物を片づけなければならないだけでなく、自動車自体をジャッキで持ち上げて面倒な修理作業を行わなければならない。
【0003】
例えば自転車の場合のように、チューブレスタイヤを備えていない車両の場合には、タイヤパンクの際に、タイヤを取り外した後で、かさばる工具によってリムからタイヤを取り外し、チューブを取り出し、そして携行した修理材料で修理する必要がある。その後、ある程度安全な継続走行を保証するために、タイヤまたはチューブに空気を複数回充填しなければならない。今まで知られた方法の場合には、困難な修理作業のほかに、例えば適当なポンプ、ジャッキ、スパナおよび夜間のパンクの際に必要な照明器具のような必要な修理材料が全部揃っていないかまたは異なる個所に積み込まれ、長い時間捜さなければならないという欠点がある。
【0004】
この欠点を回避するために、修理セットが既に知られている。この修理セットは、コンプレッサと、タイヤ内で凝固するシール剤、たいていの場合ラテックスミルク混合物と、適当な接続ホースと、エネルギ供給のために必要なケーブルコネクタと、スイッチと、マノメータと、操作要素を含んでおり、それによって常時使用可能な全部揃った修理セットを提供する。これにより、リムに装着されたスペアタイヤを携行する必要がないかあるいはチューブ、いろいろな工具レンチ、ジャッキ等のような他の修理材料の常日頃のチェックが不要である。修理セット/パンクセットは一般的に車両のトランクルーム内に収納される。
【0005】
小型コンプレッサを含む、タイヤ封止のための市販のパンクセットは、2つのシステムに分けられる。
【0006】
一方のシステムの場合には、封止剤がコンプレッサによってタイヤ弁セットを通って押し込まれ、その後間断なく空気がタイヤに充填される。他方のシステムの場合には、最初にシール剤だけがタイヤに充填される。シール剤がタイヤ内に押し込まれた後で、例えば変形可能な瓶(押しつぶし瓶)と共にタイヤ弁セットが再びねじ込まれる。その後第2ステップで、コンプレッサがタイヤ弁に接続され、空気がタイヤに充填される。その際一般的に、システムの一部、特にコンプレッサがタイヤの隣の地面上に置かれ、十分に長い耐圧ホースによってタイヤ弁に接続される。
【0007】
両システムの場合、使用中、重要なすべてのシステム情報(例えば圧力表示)が使用者にやさしく供されるように留意すべきである。
【0008】
このような修理セットが使用されるときに、使用者は不慣れで熟達していない状況にある。従って、このような修理セットの個々の付属部品は「用意されて」いなければならず、そしてすべての機能部分が作業のための正しい場所にありかつ互いに作用し得るように連結または組立てなければならない。これは、特に作業状態に応じて最初にシール剤容器と種々のホース継手を接続するかまたはその逆に接続しなければならないときに、問題なく保証することが不可能である。しばしばシステム部品がしまい忘れられたり、忘れさられたり、間違って接続される。
【0009】
機器/修理セットの取扱操作を容易にするために、欧州特許出願公開第1914062A1号明細書は、膨らまし可能な物品を封止および空気充填するための修理セットを開示している。この修理セットは、作業状態で装置を車両に一時的に固定することができる少なくとも1個の固定手段を備えている。それによって、重要な部品/付属部品の間の連結が行われるので、パンク補助セットのすべての付属部品が使用時に揃い、正しい場所にある。
【0010】
益々小型化および低コスト化されるパンクセットの場合の傾向とは反対に、より大きなタイヤ寸法が現在の傾向である。小型のパンクセットの構造の場合の相反する目標の一つは特にホースの長さと、車両内にパンクセットを積み込むための荷造り寸法である。タイヤの隣の地面上で作業をするときは、きわめて小さなコンプレッサが必要であり、長くてフレキシブルなホースが必要である。これは荷造り寸法を増大させ、不所望である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1914062A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、本発明の課題は、最初にシール剤が別個にタイヤに充填され、その後で初めてコンプレッサが接続されて空気がタイヤに充填される二つのシステムのために、小さな荷造り寸法を有し、確実、簡単かつできるだけ操作しやすいように取扱い可能で、丈夫な構造であり、そして簡単かつ低価格で製作可能である、持ち運び可能なコンプレッサ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この課題は請求項1の特徴によって解決される。他の有利な実施形は従属請求項に開示されている。
【0014】
その際、コンプレッサ装置が取外し可能な機械的な連結部によって自動車タイヤの入口または入口弁に吊り下げ固定されている、すなわち特にほとんどの場合、コンプレッサ装置の底接触、すなわちタイヤが転がるかまたは載っている地面に対する接触が回避される。コンプレッサ装置はタイヤ弁に「吊り下げられ」、それによって車道の地面に関係なく使用可能であり、例えばでこぼこしたまたはぬかるんだ側方の道路でも容易に使用可能であり、別個のホース継手を接続または組み換えする必要がない。操作人は大がかりな準備をせずに、コンプレッサをタイヤ弁に接続するだけで、コンプレッサを使用することができる。有利な実施形では、固定の後で、コンプレッサ装置が地面に接触していないときに、コンプレッサ装置は運転準備のできた配向状態にある。これに関連して、用語「運転準備のできた配向状態」とは、コンプレッサ装置のすべての機能が少なくとも機能の実施のために必要な時間の間保証されている、すなわち例えばタイヤの空気充填のために必要な時間の間保証されている状態であると理解される。運転準備のできた配向状態はコンプレッサ装置が地面に接触していないときにも保証される。
【0015】
その際、車両または入口弁に対するコンプレッサの連結は、例えばホースまたはフックのような普通の連結手段によって弁に直接的に行うことができるしまた、有利な発展形態のように、圧縮ガスを案内する、圧縮ガス管と車両タイヤの入口または入口弁の間の取外し可能な機械的連結部によって行うことができる。それによって、機械的および空気圧的な連結が同時に簡単に生じる。
【0016】
他の有利な実施形では、圧縮ガス管の少なくとも一部がホース部分として形成され、取り外し可能な機械的連結部が、ホース部分を入口弁に連結するための、ホース部分にあるねじ付きキャップとして形成されている。それによって、容易に操作可能であらゆる方面で知られている種類の、このシステム用の連結部が供されるので、操作人は、シスラムをタイヤ弁に連結するときに、困難なく予定する。ここで、コンプレッサ連結部は空気圧的な連結のほかに、機械的な連結の働きをする。この場合、軽量で小型に形成されたコンプレッサはホースを介してタイヤ弁に直接吊り下げられる。その際、ホースは従来技術よりもはるかに短く、好ましくは1〜25cmの長さである。
【0017】
勿論、連結部の有利な両形成が一緒に存在し得る、すなわち例えばホースを介しての連結が存在し得る。この場合、ホースのねじ付きキャップが、弁接続部でのコンプレッサの吊り下げのためのホースと組合せられている。
【0018】
他の有利な実施形では、機械的な連結部が次のように配置形成されている。すなわち、機械的な連結部を入口または入口弁に固定した後で、操作兼表示要素が操作人側に向くような位置を、コンプレッサ装置が占めるよう配置形成されている。従って、例えば、弁との連結のために適したねじ付きキャップを備えた、きわめて短いホース部分またはコンプレッサの背面側の管部分により、操作要素を有するコンプレッサケーシングの前面が「正しい」側に、すなわち操作人側に位置する。この操作人側は通常はタイヤ外側である。なぜなら、操作人がタイヤまたはリムの前の場所に位置するからである。それによって、非常に簡単な手段で、コンプレッサ装置を運転するための正しい位置がセットされる。
【0019】
他の有利な実施形では、取外し可能な連結部が可動のまたはフレキシブルな継手、好ましくは回転継手を備え、継手を入口または入口弁に固定した後で、操作兼表示要素が操作人側に向くような位置を、コンプレッサ装置が占めるように、コンプレッサ装置の重心が形成されている。最も簡単な場合には、コンプレッサがタイヤ弁に接続した後でタイヤ弁またはフレキシブルな回転点としてのホースの回りに下方へ回転および揺動し、操作要素が操作人側に位置するように配向され、操作人は場合によっては操作のために最良の位置を達成するために小さな補正を行うだけでよい。
【0020】
これにより作用するかまたは補助されて作用する他の有利な実施形では、取外し可能な連結部が可動のまたはフレキシブルな継手、好ましくは回転継手を備え、継手を入口または入口弁に固定した後で、操作兼表示要素が操作人側に向くような位置を、コンプレッサ装置が占めるようコンプレッサ装置のケーシングの形が形成されている。
【0021】
本発明に係るコンプレッサ装置は操作時の利点の他に、小型で、軽量で、低コストなデザインを提供し、短いホースによって必要スペースと付属のケーシングを低減し、小さな全体重量を有し、そして製作コストを節約する。短縮されたホースは非常に省スペース的な構造によって、車両内、例えば車両座席の下におけるコンプレッサの保管を可能にする。
【0022】
実施の形態に基づいて本発明を詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】リムに装着された自動車タイヤに空気を充填するための持ち運び可能なコンプレッサ装置を示す。
図2】コンプレッサ装置のきわめて有利な構造を詳細に示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、リムに装着された自動車タイヤ2に空気を充填するための持ち運び可能なコンプレッサ装置1を示す。このコンプレッサ装置はここでは詳しく示していない、圧縮ガス源としての電気駆動式コンプレッサと、一部範囲が短いホース部分3として形成された圧縮ガス管とを備えている。この圧縮ガス管によって、コンプレッサまたはコンプレッサユニットはタイヤの入口または入口弁4に接続されている。
【0025】
コンプレッサ装置1はさらに、ここでは同様に詳しく示していない、エネルギ供給のための手段と、装置を作動させるための操作兼表示要素5、6を備えている。コンプレッサ装置1は、車両タイヤまたはタイヤ弁に対する、一時的に操作可能である取り外し可能な機械的−空気圧的連結部として、圧縮ガス管の端部、すなわちホース部分3に配置された、ホース部分3を入口弁4に連結するためのねじ付きキャップ7を備えている。
【0026】
それによって、ホース3が相応して短く形成されると共に、タイヤのほとんどすべての位置で、地面に対するコンプレッサ装置の接触が回避されるように、コンプレッサ装置1がタイヤ弁に吊り下げられる。
【0027】
その際、機械的−空気圧的連結部の配置は、この連結部を入口または入口弁4に固定した後で、操作兼表示要素5、6が操作人の側に向くような位置をコンプレッサ装置1が占めるように行われる。
【0028】
図2はコンプレッサ装置のきわめて有利な構造を詳細に示し、その際取り外し可能な機械的な連結部の長さlが次式
d−h<l<2r+d−h
に従って形成されていることを示す。この場合、dは車両タイヤの側壁高さ、hはコンプレッサ装置の高さ、そしてrは車輪のリム半径である。それによって、車輪または弁入口またはタイヤ弁のほとんどすべての位置においてコンプレッサ装置は吊り下げ配置され、弁の最下方の位置でもタイヤ側壁の前で少なくとも斜めに吊り下げ配置され、地面上に立てる必要がない。
【0029】
ここで図示したコンプレッサ装置は好ましくは1kg以下の全体重量を有し、従って弁の強度に影響を及ぼさずに弁に懸吊配置するのに十分な軽さである。
【0030】
コンプレッサ装置のケーシングは好ましくは、操作面の側方および下方に、詳しく示していない通風兼排気穴を備えている。この通風兼排気穴は運転中に吊り下げられるコンプレッサ装置の位置に関連して、雨水がケーシング内に入らないか少ししか入らないように配置されている。
【符号の説明】
【0031】
1 コンプレッサ装置
2 自動車タイヤ
3 ホース部分
4 タイヤの入口弁
5 操作兼表示要素
6 操作兼表示要素
7 ねじ付きキャップ
図1
図2