(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
刺繍領域毎に刺繍色表示データと刺繍データとを備え、表示された刺繍領域を選択して色指定して、刺繍領域の色指定と指定された領域の刺繍データとを記憶させることで、任意の刺繍色の縫目を生成するよう変換する刺繍ミシンの刺繍縫い変換装置であって、
刺繍領域全体を一色の濃淡の階調で縫目形成するモノトーン刺繍に用いる基調色を設定する基調色設定部と、
刺繍領域毎に指定された刺繍色に基づいてモノトーン刺繍の濃淡の階調データを生成する階調データ生成部と、
モノトーン刺繍の実行に用いるモノトーン刺繍の濃淡の階調数を設定する階調数設定部と、
前記階調データ生成部が生成した階調データを前記階調数設定部により設定された階調数の実行用階調データに変換して刺繍色表示データとして設定する階調データ変換部と、
刺繍領域毎に指定された前記刺繍色表示データと刺繍縫目データとを一括記憶する記憶部と、
を備える刺繍ミシンの刺繍縫い変換装置。
刺繍領域毎に刺繍色表示データと刺繍データとを備え、表示された刺繍領域を選択して色指定して、刺繍領域の色指定と指定された領域の刺繍データとを記憶させることで、任意の刺繍色の縫目を生成するよう変換する刺繍ミシンの刺繍縫い変換方法であって、
基調色設定部が、刺繍領域全体を一色の濃淡の階調で縫目形成するモノトーン刺繍に用いる基調色を設定するステップと、
階調データ生成部が、刺繍領域毎に指定された刺繍色に基づいてモノトーン刺繍の濃淡の階調データを生成するステップと、
階調数設定部が、モノトーン刺繍の実行に用いるモノトーン刺繍の濃淡の階調数を設定するステップと、
前記階調データ生成部が生成した階調データを前記階調数設定部により設定された階調数の実行用階調データに変換して刺繍色表示データとして階調データ変換部が設定するステップと、
記憶部が、刺繍領域毎に指定された前記刺繍色表示データと刺繍縫目データとを一括記憶するステップと、
を備える刺繍ミシンの刺繍縫い変換方法。
刺繍領域毎に刺繍色表示データと刺繍データとを備え、表示された刺繍領域を選択して色指定して、刺繍領域の色指定と指定された領域の刺繍データとを記憶させることで、任意の刺繍色の縫目を生成するよう変換する刺繍ミシンの刺繍縫い変換プログラムであって、
コンピュータに、
基調色設定部が、刺繍領域全体を一色の濃淡の階調で縫目形成するモノトーン刺繍に用いる基調色を設定するステップと、
階調データ生成部が、刺繍領域毎に指定された刺繍色に基づいてモノトーン刺繍の濃淡の階調データを生成するステップと、
階調数設定部が、モノトーン刺繍の実行に用いるモノトーン刺繍の濃淡の階調数を設定するステップと、
前記階調データ生成部が生成した階調データを前記階調数設定部により設定された階調数の実行用階調データに変換して刺繍色表示データとして階調データ変換部が設定するステップと、
記憶部が、刺繍領域毎に指定された前記刺繍色表示データと刺繍縫目データとを一括記憶するステップと、
を実行させる刺繍ミシンの刺繍縫い変換プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
【0020】
(実施形態)
図1は、本発明による刺繍ミシンの実施形態を示す図である。
なお、以下の説明では、具体的な数値、構成等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
【0021】
本実施形態の刺繍ミシン1は、刺繍領域毎に刺繍色表示データと刺繍データとを備えており、複数色の糸を使って自動的に刺繍縫いを行える。
なお、刺繍ミシン1は、刺繍縫いの他、通常の縫製も行うことが可能である。
本実施形態の刺繍ミシン1は、模様設定部11と、基調色設定部12と、階調数設定部14と、階調データ生成部15と、階調データ変換部16と、糸種設定部17と、確認部19と、記憶部20と、刺繍実行部21と、制御部30と、外部入出力部40と、表示制御部51と、表示部52と、タクタイルスイッチ53と、タッチパネル54と、ミシンモータ制御部55と、ミシンモータ56と、XYモータ制御部57と、Xモータ58と、Yモータ59と、縫い機構60とを備えている。
【0022】
模様設定部11は、記憶部20に記憶している模様、又は、フラッシュメモリ等の外部媒体100に記憶されている模様から刺繍を実行する模様を選択できるように利用者に提示し、利用者が選択した模様を刺繍に用いる模様として設定する。
模様設定部11により設定された模様のあらかじめ設定されている色数が階調の上限値として設定される。
【0023】
基調色設定部12は、表示部52に例示される複数の基調色(ベースカラー)から、刺繍領域全体を一色の濃淡の階調で縫目形成するモノトーン刺繍の基調色とする色を選択できるように利用者に提示し、利用者が選択した色をモノトーン刺繍に用いる基調色として設定する。
【0024】
階調数設定部14は、実際に行うモノトーン刺繍の階調数を、利用者による操作にしたがい設定する。なお、この階調数設定部14により設定可能な階調数は、上述の模様設定部11により設定された模様のあらかじめ設定されている色数が階調の上限値に限定される。
【0025】
階調データ生成部15は、模様設定部11により設定された刺繍模様の刺繍領域毎に指定されたカラー刺繍色に基づいてモノトーン刺繍の濃淡の階調データを生成する。したがって、階調データ生成部15が生成する階調データの階調数は、元の刺繍模様のカラー数(糸数)となっている。
【0026】
階調データ変換部16は、階調データ生成部15が生成した階調データを階調数設定部14により設定された階調数のモノトーン刺繍実行用階調データに変換して刺繍色表示データとして設定する。また、階調データ変換部16は、実際に縫製を行うモノトーンの刺繍模様を、設定したモノトーン刺繍用の刺繍色表示データに基づいて表示部52へ表示を行う。
【0027】
糸種設定部17は、糸メーカ設定部18を備えている。糸メーカ設定部18は、利用者による操作にしたがい、刺繍に用いる糸のメーカを設定する。糸種設定部17は、階調データ変換部16が設定した刺繍色表示データにおいて設定されている色に近い糸を、糸メーカ設定部18により設定された糸メーカの糸種(糸セット)の範囲内から割り振る。
【0028】
確認部19は、階調データ変換部16が表示を実行させた実際に縫製を行うモノトーンの刺繍模様を見た利用者に対して、これから行うモノトーン刺繍模様について、承認するか否かの確認を要求する。
【0029】
記憶部20は、利用者が承認したことを確認部19により確認された、刺繍領域毎に指定された刺繍色表示データと刺繍縫目データとを一括記憶する。
また、記憶部20には、糸種設定部17による糸種の選定を行えるように、あらかじめ各種糸メーカの糸種に関する情報、特に、糸色に関する情報が記憶されている。なお、記憶部20に記憶されている情報は、糸の新製品の発売に対応できるように、必要に応じて情報の追加や変更が可能である。
なお、記憶部20は、ROM及びRAMを記憶領域として含むものとし、いずれの記憶領域を利用するかは、データにより適宜割り振られている。
【0030】
刺繍実行部21は、記憶部20に一括記憶されている刺繍色表示データと刺繍縫目データとに基づいて、モノトーン刺繍を実行させる。
【0031】
制御部30は、刺繍ミシン1の刺繍縫い変換装置としての動作と、刺繍ミシンとしての動作との双方について、統括制御する中央演算装置である。制御部30の機能は、専用の制御回路として構成してもよいし、記憶部20に記憶されているプログラムを実行することにより実現してもよい。また、上述した、模様設定部11と、基調色設定部12と、階調数設定部14と、階調データ生成部15と、階調データ変換部16と、糸種設定部17と、確認部19と、刺繍実行部21との機能についても、制御部30の機能の一部として実現してもよい。
【0032】
外部入出力部40は、制御部30が外部とデータのやり取りをするためのインターフェースである。
【0033】
表示制御部51は、制御部30の制御下において、表示部52への模様や文字の表示を制御する。
【0034】
表示部52は、例えば、液晶ディスプレイにより構成されており、表示制御部51に制御されて模様や文字の表示を行う。
【0035】
なお、上述した模様設定部11と、基調色設定部12と、階調数設定部14と、階調データ生成部15と、階調データ変換部16と、糸種設定部17と、確認部19と、記憶部20と、刺繍実行部21と、制御部30と、外部入出力部40と、表示制御部51と、表示部52とは、刺繍ミシン1の刺繍縫い変換装置を構成している。
【0036】
タクタイルスイッチ53及びタッチパネル54は、使用者が操作可能な位置に配置されており、これらが使用者により操作されると、その操作に応じた信号が制御部30へ伝えられる。なお、タッチパネル54は、上述の表示部52と重ねて設けられており、表示部52とタッチパネル54とは、一体となって表示操作部を形成している。
【0037】
ミシンモータ制御部55は、制御部30の制御下において、ミシンモータ56を介して縫い機構60を駆動制御し、不図示の針棒を制御する。
【0038】
ミシンモータ56は、ミシンモータ制御部55に制御されて、縫い機構60の駆動に必要な駆動力を発生する。
【0039】
XYモータ制御部57は、制御部30の制御下において、Xモータ58及びYモータ59を駆動制御し、縫い機構60の刺繍枠(不図示)をX方向及びY方向に移動させる。Xモータ58及びYモータ59への指令により針落ち点が決まり、縫い目が形成される。
【0040】
Xモータ58と、Yモータ59は、XYモータ制御部57に制御されて、縫い機構60を針棒の移動方向に直交する面(XY平面)内方向において不図示の刺繍枠を移動させる駆動力を発生する。
【0041】
縫い機構60は、刺繍枠の駆動機構と、針棒の駆動機構とを有しており、上述したように、ミシンモータ56と、Xモータ58と、Yモータ59とからの駆動力により駆動される。
【0042】
次に、具体的な例を示しながら、モノトーン刺繍を行う場合の刺繍ミシン1の動作について説明する。ここでは、4色のカラー刺繍データを元にして、セピアを基調色とした2階調のモノトーン刺繍を行う場合を例に挙げて説明する。
先ず、利用者は、刺繍ミシン1の表示部52を見ながら、複数個の色替えコマンドを含む刺繍データを選択する。刺繍データが選択されると、制御部30は、編集画面に遷移するように制御を行う。
【0043】
次に、利用者は、編集画面において表示部52に表示されているモノトーンキーを押下し、モノトーン設定の画面を開く。
図2は、モノトーン設定の画面を開いた直後の表示部52の状態を示している。
モノトーン設定の画面には、プレビュー領域201と、基調色表示部202と、基調色キー203と、階調数表示部204と、増減キー205と、OKキー206と、Cancelキー207とが表示されている。
【0044】
プレビュー領域201は、選択されている刺繍データを現在のモノトーン設定にしたがってモノトーン変換して表示する領域である。
図2の状態では、基調色の初期値は、黒に設定されているので、黒を基調色として、カラーの刺繍データをモノトーン変換処理されたモノトーン刺繍データが表示されている。なお、モノトーン変換処理の詳細については、後述する。
図2の例では、四角形状と星形形状と丸形状と六角形形状との4つの形状が配置された模様を例として示している。この例は、理解を容易にするために簡単な形状を例としているが、実際には、人物や動物、植物、その他各種の複雑な形状が通常は用いられる。また、
図2の例では、単純化するために、階調数が4段階の例を例示している。この
図2では、ドットの密度によって濃淡を表現している。なお、この階調数についても、元のカラー刺繍データの色数に応じてより多数の階調数(例えば、18段階等)を有していてもよい。
【0045】
基調色表示部202は、基調色として設定されている色を表示する。
図2では、初期値の黒が表示されている。
【0046】
基調色キー203には、選択可能な基調色が複数並べて表示される。利用者は、この基調色キー203に表示されている複数の候補から基調色を選択するために、該当する位置をタッチする。例えば、セピア(茶色)を選択すると、セピアを基調色とした配色となる。また、青色系、緑色系、赤色系等、あらかじめ決められた基本の色を基調色として指定することができる。
なお、
図2等においては、上述の基調色表示部202及び基調色キー203には、図を白黒表示により表現するために、色を示す文字を示している。しかし、実際には、これらの部分には、文字を表示せずに、実際の色がカラー表示される。なお、この部分に、カラー表示と文字の表示を併せて行ってもよい。
【0047】
階調数表示部204は、現在設定されている階調数を表示する。この
図2の段階では、カラー刺繍データの色数と同じ数となっており、本例では、4と表示されている。
【0048】
増減キー205は、上を向いた三角形と下を向いた三角形とにより表示されており、階調数を増減操作するためのキー表示である。
なお、増減キー205を用いて階調数の増減を行えるが、設定可能な階調数の最大数は、元の色数である。また、設定可能な階調数の最小値は、1であり、この場合は、指定したベースカラー1色のみの単色縫いとなる。
【0049】
OKキー206は、承認操作をするためのキー表示である。
Cancelキー207は、キャンセル操作をするためのキー表示である。
【0050】
上述の
図2の状態において、制御部30は、別途設定されている糸メーカの糸種をモノトーンの刺繍データに割り振る。この段階では、黒が基調色として初期設定されているので、黒と、白と、濃度の異なる多数の灰色の中から、モノトーン変換処理された各階調に該当する糸種(糸番号)に最も近いものを探す。そして、設定した糸メーカの糸種で刺繍データを作り直す。
【0051】
次に、利用者は、基調色キー203のセピアキーをタッチし、セピアを基調色として選択する。
図3は、セピアが基調色として選択されたときの表示部52の状態を示している。
セピアが基調色として選択されると、基調色表示部202には、セピアが表示され、プレビュー領域201の表示も、セピアを基調色とした4階調のモノトーン表示となる。なお、
図3から
図5では、セピア色をハッチングにより表現しているものとし、その階調をハッチングラインの密度により表現している。
また、セピアが基調色として選択されると、糸種設定部17は、設定されている糸メーカの糸種をモノトーンの刺繍データに割り振り直す。
【0052】
次に、利用者は、増減キー205を用いて階調数を1つ下げて3階調とする。
図4は、階調数が3階調に設定されたときの表示部52の状態を示している。
階調数が3階調に設定されると、階調数表示部204には、「3」と表示され、プレビュー領域201の表示は、セピアを基調色とした3階調のモノトーン表示となる。
ここで、階調数が減じられたので、濃淡の濃度が近いもの同士が同じ階調に統合される。
また、階調数が変更されると、糸種設定部17は、設定されている糸メーカの糸種をモノトーンの刺繍データに割り振り直す。
【0053】
引き続き、利用者は、増減キー205を用いて階調数をさらに1つ下げて2階調とする。
図5は、階調数が2階調に設定されたときの表示部52の状態を示している。
階調数が2階調に設定されると、階調数表示部204には、「2」と表示され、プレビュー領域201の表示は、セピアを基調色とした2階調のモノトーン表示となる。
ここでも、階調数が変更されると、糸種設定部17は、設定されている糸メーカの糸種をモノトーンの刺繍データに割り振り直す。
【0054】
次に、利用者は、プレビュー領域201の表示を確認して、その設定を了承した場合に、OKキーを押下する。これにより確認部19が利用者の了承を確認でき、モノトーン設定を終了し、編集画面に戻る。
次に、利用者は、所定のキー操作を行い、編集モードを終了し、刺繍実行画面に戻る。そして、利用者による不図示のスタートキーの押下によって、刺繍実行部21の管理下においてモノ卜―ン刺繍を開始する。
【0055】
ここで、モノトーン変換処理についてより詳しく説明する。
図6は、モノトーン変換処理に関する動作の流れを示すフローチャートである。
【0056】
利用者の操作によりモノトーン変換処理を開始すると、ステップ(以下、単にSとする)1では、階調データ生成部15は、カラー刺繍データの色情報を取得する。即ち、制御部30は、選択されているカラーの刺繍データについて、どの刺繍領域にどの色が使われているかという情報を取得する。
【0057】
S2では、階調データ生成部15は、各色の輝度と階調数を算出して取得する。なお、このS2における階調数は、カラー刺繍データの色数と同じである。また、各色の輝度を取得するとは、カラー刺繍データを無彩色の輝度のデータに置き換えて階調データとすることを指している。
この処理は、例えば、次のような計算式で無彩色の輝度データに変換する。
Y=0.30R+0.59G+0.11B
ここで、Yは輝度信号、Rは赤信号、Gは緑信号、Bは青信号を表す。
刺繍データの各色から、Y1,Y2,Y3,Y4・・・輝度データが求められる。これにより、カラーの要素が取り除かれ、無彩色のモノトーンデータが生成される。
なお、黒色の輝度はゼロであり、基調色を付けられないため、若干グレーよりにシフトしておく。
これにより、基調色の要素を除く、無彩色のモノトーンデータが生成される。
【0058】
S3では、基調色設定部12は、基調色として初期値の黒(#000000)を設定して格納する。
【0059】
S4では、制御部30は、モノトーン設定画面(モノトーン設定ダイアログ)(
図2)を表示する。
【0060】
S5では、制御部30は、不図示のファンクションキーが押されたか否かを判断する。ここで、ファンクションキーとは、基調色キー203と、増減キー205と、OKキー206と、Cancelキー207とを包括的に指すものとする。いずれかのファンクションキーが押されるまでは、このS5を繰り返してファンクションキーの入力を待つ。
【0061】
S6では、確認部19は、Cancelキー207又はOKキー206のいずれかが押されたか否かを判断する。Cancelキー207が押下された場合は、そのままモノトーン設定画面を閉じ(S7)、モノトーン変換処理を終了する。OKキー206が押下された場合は、S8へ進む。Cancelキー207及びOKキー206のいずれも押下されていない場合には、S12へ進み、他のファンクションキーの押下について判断を行う。
【0062】
S8では、OKキー206が押下されたので、糸種設定部17は、あらかじめ利用者が指定している糸メーカの糸から近似の糸色を探す。糸メーカの各糸に対するRGB値をデーブルとして持ち、モノトーン変換した各色がどの糸色に近いかをRGB値の距離として比較して検索する。
【0063】
S9では、制御部30は、S8の結果をモノトーン設定画面のプレビュー領域201に表示する。さらに、階調データ変換部16は、その情報を元にモノトーン刺繍データを作成する。
【0064】
S10では、制御部30は、モノトーン刺繍データの作成後、モノトーン設定画面を閉じる。
【0065】
S11では、制御部30は、作成したモノトーン刺繍データを編集画面に表示する。
【0066】
S12では、S6でCancelキー207及びOKキー206のいずれも押下されていないので、制御部30は、基調色キー203又は増減キー205のいずれかが押下されたか否かを判断する。基調色キーが押下された場合は、基調色設定部12が基調色を変更する(S13)。
例えば、基調色としてセピアが選択されている場合、各糸色の輝度のデータにセピアカラーの係数を掛けて下記の様にRGB値を求めて、糸色を決定する。
R=0.94*Y1*255
G=0.78*Y1*255
B=0.57*Y1*255
上下キーが押下された場合は、階調数設定部14が階調数を減らし(S15)、近い輝度が統合される。この場合、刺繍面積の大きい方に統合してもよいし、中間の輝度に変換する等の処理を行ってもよい。そして、S14へ進む。
【0067】
S14では、制御部30は、プレビュー領域201のプレビュー表示を基調色の変更、又は、階調数の変更に合せて更新し、S5へ戻って、利用者がファンクションキーを押下するまで待機する。
【0068】
以上説明したように、本実施形態によれば、刺繍ミシン1は、カラーの刺繍データの各色の配色に基づいて、モノトーンの階調データへ変換する動作を、利用者の手を煩わせることなく自動で行うことができる。また、刺繍ミシン1は、利用者の指定した基調色を利用したモノトーン刺繍データを簡単に生成できる。さらに、刺繍ミシン1は、濃淡の階調数を指定されることにより、様々な階調数で配色されたモノトーン刺繍データを、容易に作成することが可能である。なお、階調数を1とすることにより、単色縫い用の刺繍データも作成することができる。
【0069】
なお、刺繍縫い変換装置の処理をコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを刺繍縫い変換装置に読み込ませ、実行することによって本発明の刺繍縫い変換装置、刺繍縫い変換方法を実現することができる。ここでいうコンピュータとは、OSや周辺装置等のハードウェアを含む。
【0070】
また、「コンピュータ」は、WWW(World Wide Web)システムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(又は表示環境)も含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータから、伝送媒体を介して、又は、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0071】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータにすでに記録されているプログラムとの組み合せで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0072】
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
【0073】
例えば、本実施形態において、刺繍ミシン1は、刺繍縫い変換装置を内蔵している例を示した。これに限らず、例えば、刺繍縫い変換装置の機能を、タブレット端末や、パーソナルコンピュータ等、他のコンピュータにより実現してもよい。この場合、刺繍縫い変換装置の機能を実現するためのプログラムをコンピュータにより実行することにより、本発明の実現が可能である
【0074】
また、本実施形態では、カラー刺繍データの各色の輝度を算出して、この輝度に基づいて階調データを生成する例を挙げて説明した。これに限らず、例えば、輝度の他に、明度、色相、彩度のいずれか、又は、これらを適宜組み合わせて求めて、階調データの生成に用いるようにしてもよい。
【0075】
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。