(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を説明する。また、本実施形態の全体を通して同じ要素には同じ符号を付けている。
【0021】
(本発明の第1の実施形態)
本実施形態に係るサポート装置及び当該サポート装置を用いたサポートシステムについて
図1ないし
図5を用いて説明する。本実施形態に係るサポートシステムは、例えば、企業の社員(以下、ユーザという)が、サポート者に対して日ごろ思っている不満や愚痴などから日常の些細な出来事までを自由に投稿文書として投稿し、それに対してサポート者が応対文書を返信することでコミュニケーションを図り、その結果、投稿文書を投稿したユーザのメンタル的なサポートを行うものである。また、やり取りした投稿文書や応答文書からユーザ個人が抱える問題や当該ユーザが所属する組織(例えば、企業)が抱える問題を抽出し、それを各個人や組織にフィードバックすることで、組織の環境や経営改善に役立てるものである。
【0022】
本実施形態においては、前記ユーザが社員で、当該ユーザが所属する組織を企業として以下の実施形態を説明する。しかしながら、本実施形態に係るサポート装置及びサポートシステムはこれに限らず、例えば、地域、教育機関、病院、大学等の様々な組織で適用することが可能である。
【0023】
まず、本実施形態に係るサポートシステムの構成について説明する。
図1は、本実施形態に係るサポートシステムのシステム構成図である。サポートシステム1は、投稿文書や応対文書の送受信をインターネット等の電気通信回線を通じて行う複数のユーザ端末11a〜11fと、投稿文書や応対文書等の管理やその他の演算等のシステム全体の処理を統括して行うサポート装置12と、電気通信回線を通じて応対文書や投稿文書の送受信を行うサポート者端末13a〜13cとを備える。サポート者端末13a〜13cは、例えば部署ごとに割り振りが決まっており、営業部のユーザ端末11a及び11bを利用するユーザに対しては、サポート者端末13aを利用するサポート者が対応する。同様に、開発部のユーザ端末11c及び11dを利用するユーザに対しては、サポート者端末13bを利用するサポート者が対応し、人事部のユーザ端末11e及び11fを利用するユーザに対しては、サポート者端末13cを利用するサポート者が対応する。すなわち、一人のサポート者(一台のサポート者端末13)に対して、複数のユーザ(ユーザ端末11)が対応付けられている。
【0024】
なお、サポート装置12とサポート者端末13は、一体的な装置として捉えてもよい。すなわち、各サポート者端末13がサポート装置12の機能を有する構成であってもよい。また、その場合、データのみを専用の装置(例えば、データサーバ)で管理するようにしてもよい。
【0025】
図2は、本実施形態に係るサポートシステムで用いられる装置のハードウェア構成図である。ユーザ端末11、サポート装置12及びサポート者端末13は、CPU21、RAM22、ROM23、ハードディスク(HDとする)24、通信I/F25、及び入出力I/F26を備える。ROM23やHD24には、オペレーティングシステム、プログラム及び各種情報等が格納されており、必要に応じてプログラムがRAM22に読み出され、CPU21により実行される。
【0026】
通信I/F25は、装置間の通信を行うためのインタフェースである。入出力I/F26は、タッチパネル、キーボード、マウス等の入力機器からの入力を受け付けたり、プリンタや画面等にデータを出力するためのインタフェースである。この入出力I/F26は、必要に応じて光磁気ディスク、フロッピーディスク、CD−R、DVD−R等のリムーバブルディスク等に対応したドライブを接続することができる。各処理部はバスを介して接続され、情報のやり取りを行う。なお、上記ハードウェアの構成はあくまで一例であり、必要に応じて変更可能である。
【0027】
図3は、本実施形態に係るサポート装置の構成を示す機能ブロック図である。サポート装置12は、割り振られているユーザ端末11から送信される投稿文書を受信する受信部31と、受信した投稿文書に対してサポート者がサポート者端末13で入力した応対文書を対応するユーザ端末11に送信する送信部32と、受信した投稿文書及び送信した応対文書を関連付けて記憶する文書情報記憶部33と、記憶された投稿文書及び応対文書からユーザ自身やユーザが所属する企業(職場)の問題点に関する情報を抽出し、サポート情報35として企業にフィードバックする情報を生成する抽出部34とを備える。
【0028】
投稿文書の受信及び応対文書の送信について、具体的に説明する。
図4は、本実施形態に係るサポートシステムにおける投稿文書及び応対文書の送受信画面の一例を示す図である。文書表示領域41内の左側にやり取りする相手から送信された文書(すなわち、ユーザ端末11であればサポート者端末13から送信された応対文書、サポート者端末13であればユーザ端末11から送信された投稿文書)がリアルタイムに表示され、右側に送信した文書(すなわち、ユーザ端末11であればユーザ端末11から送信された投稿文書、サポート者端末13であればサポート者端末13から送信された応対文書)がリアルタイムに表示される。
【0029】
また、文書書込領域42内には、これから送信する文書を入力するための入力欄42aが設けられており、必要な文書を入力した後に書込ボタン42bを押下することで、入力された文書を相手に送信することができる。同時に、送信した文書は文書表示領域41の右側に表示される。表示される文書は上から時系列になっており、会話のやり取りが明確に把握できるようになっている。このようなやり取りの文書は、全て文書情報記憶部33に記憶され、ユーザ自身やユーザが所属する企業(職場)の問題点に関する情報(例えば、「上司」、「同僚」、「激怒」、「ムカつく」、「イライラ」、「辞めたい」、「きつい」、「つらい」、「しんどい」他)といった内容が含まれる文書を抽出することで、問題点の発見をサポートしフィードバックによる改善を促すことが可能となる。
【0030】
次に、本実施形態に係るサポートシステムの動作について説明する。
図5は、本実施形態に係るサポートシステムの動作を示すフローチャートである。まず、ユーザ端末11にてユーザがIDとパスワードを入力してシステムにログインする(S1)。受信部31が、ユーザ端末11にてユーザが入力した投稿文書を受信する(S2)と共に、文書情報記憶部33に記憶する(S3)。サポート者は、受信した投稿文書に対する応対文書をサポート者端末13から入力し(S4)、送信部32が、入力された応対文書を、対応する投稿文書が送信されたユーザ端末11に送信する(S5)。応対文書は送信されると同時に、投稿文書と紐付けられて文書情報記憶部33に記憶される(S6)。サポート情報35が出力されるかどうかが判定され(S7)(例えば、サポート情報35を定期的(1回/月)に出力する場合は、その期日であるかどうかが判定され)、出力しない場合は、ステップS1に戻って上記処理が繰り返して行われる。出力する場合は、抽出部33が、予め定められているルールに従って文書情報記憶部33からユーザ自身やユーザが所属する企業の問題点に関する情報を抽出する(S8)。抽出された情報は画面に表示したり、紙に印刷等がされて出力され(S9)、サポート者の分析に利用される。
【0031】
このように、本実施形態に係るサポートシステムにおいては、ユーザとサポート者との何気ないやり取りからユーザ及び/又は当該ユーザが所属する組織が抱える問題を抽出し、その解決を効率よくサポートすることができる。また、ユーザとサポート者とがコミュニケーションを図ることで、ユーザのメンタル面のサポートを行うことができる。
【0032】
(本発明の第2の実施形態)
本実施形態に係るサポート装置及び当該サポート装置を用いたサポートシステムについて
図6ないし
図8を用いて説明する。本実施形態に係るサポートシステム及びサポート装置は、投稿文書及び応対文書のやり取りについてユーザの感情の変化に応じた会話の区切りを設定し、各区切られたやり取りを参照しつつ感情の変化に応じたサポート者による応対の優先度を設定するものである。すなわち、ユーザの心理状態を記録し、必要に応じて対応順序等を設定するものである。なお、本実施形態において前記第1の実施形態と重複する説明は省略する。
【0033】
まず、本実施形態に係るサポートシステムの構成について説明する。
図6は、本実施形態に係るサポート装置の構成を示す機能ブロック図である。本実施形態におけるサポート装置12について、前記第1の実施形態における
図3の構成と異なるのは、ユーザから送信された投稿文書に基づいて、ユーザの心理状態が変化したと推測される場合に、サポート者が、当該送信された投稿文書に対して入力情報65として変化ポイントを付加するための入力を行う変化ポイント入力部61と、入力された変化ポイントに対応する投稿文書を終了文書とし、前回入力された変化ポイントに対応する投稿文書を開始文書とし、開始文書から終了文書までの一連の会話のやり取りに対して、入力された変化ポイントの情報を心理状態の変化種別と共に付加して文書情報記憶部33に記憶する変化ポイント書込部62と、付加された変化種別に応じてサポート者が対応するための優先度を演算する優先度演算部63と、演算された優先度にしたがって、対応する順番をディスプレイ66に表示する出力制御部64とを備えることである。
【0034】
変化ポイントの入力及び書き込みの処理について具体的に説明する。
図7は、本実施形態に係るサポートシステムにおいて変化ポイントの入力及び優先度の表示を行う画面の一例を示す図である。
図7(A)は、変化ポイント及び変化種別を入力する入力画面、
図7(B)は、変化種別に基づく優先度に従って対応順を表示した場合の表示画面、
図7(C)は、過去3回分の変化ポイントが付与された会話の表示画面を示す。
【0035】
図7(A)において、変化ポイント及び変化種別を入力するためのタブとして「ネガティブ」、「ポジティブ」及び「普通」の3つが用意されており、予め登録されている「ネガティブ」、「ポジティブ」及び「普通」の夫々に対応するワードが投稿文書の中に含まれている場合に、対応するタブがアクティブ状態となる。この時点ではアクティブになるだけで入力等が行われるわけではない。サポート者は、投稿文書の内容を確認した際に、その投稿文書の内容が心理状態の重大な変化であると判断される場合には、その変化種別(
図7(A)に示すような、「落ち込み」、「怒り」等)を選択して保存する。変化ポイント書込部62は、保存ボタンが押下された情報に基づいて、前回変化ポイントが付与された投稿文書から、今回変化ポイントを付与した投稿文書までの会話に、入力した変化種別を紐付けて文書情報記憶部33に書き込んで記憶する。
【0036】
優先度演算部63は、ユーザからの投稿文書を受信した場合に、そのユーザの過去の変化種別に基づいて優先度を設定し、
図7(B)に示すように優先度が高い順に表示する。優先度が高く設定された場合には、投稿順に関係なくサポート者が早急に対応できるように表示される。優先度設定の具体的な処理としては、例えば、「普通又はポジティブ」状態から「ネガティブ」状態に変化し、それが継続するような場合に心理状態を「注意状態」として優先度を少し高めに設定する。
【0037】
より具体的には、「普通又はポジティブ→1.ネガティブ(軽〜重)→2.ネガティブ(軽〜重)→3.ネガティブ(軽〜重)」のような変化ポイント及び変化種別が付与されている場合に「注意状態」とする。その後、「3.ネガティブ(軽〜重)→4.普通又はポジティブ」のようにネガティブから脱した場合には「注意状態」を解除して優先度を通常に戻す。また、例えば、「1.ネガティブ(中〜重)→2.ネガティブ(中〜重)→3.ネガティブ(中〜重)」の場合や「1.ポジティブ(中〜重)→2.ポジティブ(中〜重)→3.ポジティブ(中〜重)」の場合には、「注意状態」を通り越して「病的状態」と判断し、優先度は極めて高くなる。しかし、この場合であっても、その後「→4.普通」の変化種別となれば「病的状態」は解除されて優先度が通常に戻される。
【0038】
なお、上記に示したように、変化ポイント種別は軽重を付けて付与してもよく、例えば、ネガティブ(軽、中、重)、普通、ポジティブ(軽、中、重)の7段階の軽重を付け、各段階に応じて優先度ポイント(例えば、−3〜+3)を演算し、合計値に応じて優先度を設定するようにしてもよい。
【0039】
また、
図7(B)に示すように、システムが提示する優先度は、サポート者が手動で解除できるような機能(解除ボタン)を有するようにしてもよい。
【0040】
図7(C)は、提示された優先度にしたがってサポート者が応対文書を作成する際に、直近の数回分の会話(前の変化ポイントから次の変化ポイントまでを1回の会話とする)をサポート者のメモと共にタブごとに表示させることで、参考資料として利用することができる補助機能である。なお、
図7(D)に示すように、直近の会話を日にちごとのタブで表示できるようにしてもよい。
【0041】
図7に示すようなサポート者を補助する機能を有する画面は、例えば、
図4の表示画面の右側の領域に出力するようにし、応対文書を作成しながら同時に
図7の表示画面等の参照及び入力等の作業を行えることが望ましい。
【0042】
次に、本実施形態に係るサポートシステムの動作について説明する。
図8は、本実施形態に係るサポートシステムの動作を示すフローチャートである。まず、ユーザ端末11にてユーザがIDとパスワードを入力してシステムにログインする(S1)。受信部31が、ユーザ端末11にてユーザが入力した投稿文書を受信する(S2)。受信した投稿文書について、重大な心理状態の変化があるかどうかをサポート者が判断した結果(S3)、変化があると判断された場合には、変化ポイント入力部61が入力情報65としての変化ポイント及び変化種別を入力する(S4)。変化ポイント書込部62が、変化ポイントに基づいて開始文書から終了文書までの一連の会話を特定し(S5)、文書情報記憶部33に変化種別と共に書き込む(S6)。ステップS3で変化がないと判断された場合、及び、ステップS6に続いて、優先度演算部63によりサポート者が対応する優先度が演算される(S7)。
図7(B)に示すように、出力制御部64が、演算された優先度に基づいて、対応する順番で投稿文書の受信情報をディスプレイ66に表示する(S8)。ディスプレイ66に表示された投稿文書の待機情報の中からサポート者が対応するユーザの投稿文書を選択し、応対情報を入力する(S9)。以降の処理については、
図5のステップS4以降の処理と同じであるため、説明は省略する。なお、S3の判断処理はわかりやすくするためにフローチャートに組み込んでいるが、実際にはサポート者により行われるものであり、サポート装置12の処理動作ではない。
【0043】
このように、本実施形態に係るサポートシステムにおいては、投稿文書における感情の変化ポイントを感情の種別と共に入力し、前回入力された前記変化ポイントから今回入力された前記変化ポイントまでの区間の前記投稿文書及び前記応対文書のやり取りを、今回入力された前記感情の種別と対応付けて記憶し、記憶された前記感情の種別に応じて、前記応対文書を送信する優先度を演算し、演算された前記優先度に応じた表示を制御するため、感情の起伏が激しく早急な対応が必要であるユーザを特定し、優先順位に従って適正に応対文書を送信することができる。
【0044】
(本発明の第3の実施形態)
本実施形態に係るサポート装置及び当該サポート装置を用いたサポートシステムについて
図9ないし
図11を用いて説明する。本実施形態に係るサポートシステム及びサポート装置は、投稿文書及び応対文書の一連のやり取りに対して属性を付与し、付与された属性を基に会話を抽出してユーザ個人が抱える問題や当該ユーザが所属する組織(例えば、企業)が抱える問題の抽出に役立てるものである。なお、本実施形態において前記各実施形態と重複する説明は省略する。
【0045】
まず、本実施形態に係るサポートシステムの構成について説明する。
図9は、本実施形態に係るサポート装置の構成を示す機能ブロック図である。本実施形態におけるサポート装置12について、前記第1の実施形態における
図3の構成と異なるのは、ユーザから送信された投稿文書に基づいて、当該投稿文書がユーザが所属している組織に関する文書であるかどうかに応じて、サポート者が、入力情報65として会話の属性を入力する属性入力部91と、入力された属性を受信した投稿文書、及び、当該投稿文書に対応する応対文書に付与して文書情報記憶部33に書き込む属性書込部92とを備えることである。
【0046】
上記属性とは、例えば会話のジャンルに相当するものであり、サポートシステム1で抽出された問題点等を企業にフィードバックするような場合は、投稿文書及び応対文書の一連のやり取りが「職場」ジャンルに関するものであるか、それ以外の「その他」ジャンルに関するものであるかを入力して記憶する。このときの入力画面の一例を
図10に示す。ここでは、「職場」又は「その他」のいずれかのみが常時選択されるようになっている。すなわち、全ての投稿文書に「職場」又は「その他」のいずれかの属性が付与されることとなる。
【0047】
サポート者は、企業の問題点をサポート情報35を提示することでフィードバックするが、企業の問題点が何であるかを特定するのは難しい。すなわち、企業の問題点の原因になる要素は、何気ない会話や職場に関する話題の中に隠れていることが多く、その要素が含まれている会話を属性で絞って抽出することで、企業における問題の原因を突き止める際の有効な資料となり作業効率を格段に向上することができる。
【0048】
なお、ここでは属性情報として「職場」及び「その他」を例示したが、例えば、「地域」、「教育機関」、「病院」、「大学」といったように問題点をフィードバックする対象に応じて属性情報を自由に設定できることが望ましい。
【0049】
次に、本実施形態に係るサポートシステムの動作について説明する。
図11は、本実施形態に係るサポートシステムの動作を示すフローチャートである。まず、ユーザ端末11にてユーザがIDとパスワードを入力してシステムにログインする(S1)。受信部31が、ユーザ端末11にてユーザが入力した投稿文書を受信する(S2)。受信した投稿文書について、「職場」に関する話題であるかそれ以外の「その他」に関する話題であるかをサポート者が判断し、判断結果が属性入力部91に入力される(S3)。属性書込部92が、入力された属性を投稿文書に対応付けて文書情報記憶部33に書き込む(S4)。
【0050】
サポート者が、受信した投稿文書に対する応対文書をサポート者端末13から入力し(S5)、送信部32が、入力された応対文書を、対応する投稿文書が送信されたユーザ端末11に送信する(S6)。応対文書は送信されると同時に、投稿文書と紐付けられて文書情報記憶部33に記憶される(S7)。このとき、属性書込部92が、応対文書に紐付けられた投稿文書と同様の属性を当該応対文書に対応付けて文書情報記憶部33に書き込む(S8)。以降の処理については、
図5のステップS7以降の処理と同じであるため、説明は省略する。
【0051】
このように、本実施形態に係るサポートシステムにおいては、投稿文書及び応対文書の一連のやり取りの属性を入力するため、例えば目的とする属性(例えば、職場属性)のやり取りを抽出することで、問題となる会話が含まれる投稿文書及び応対文書を会話の流れで判断することが可能となり、抽出した属性(職場属性)についての問題点の発見をサポートすることができる。
【0052】
(本発明の第4の実施形態)
本実施形態に係るサポート装置及び当該サポート装置を用いたサポートシステムについて
図12ないし
図14を用いて説明する。本実施形態に係るサポートシステム及びサポート装置は、投稿文書とそれに対応した応対文書を記憶しておき、同様の投稿文書を受信した場合に記憶されている応対文書を候補として出力するものである。なお、本実施形態において前記各実施形態と重複する説明は省略する。
【0053】
まず、本実施形態に係るサポートシステムの構成について説明する。
図12は、本実施形態に係るサポート装置の構成を示す機能ブロック図である。本実施形態におけるサポート装置12について、前記第1の実施形態における
図3の構成と異なるのは、送信部32から送信された応対文書のうちサポート者により作成されて入力された(手入力された)応対文書を、対応する投稿文書と共に記憶する応対文書記憶部122と、送信部32から送信される応対文書のうち、応対文書記憶部122に記憶されていない文書を当該応対文書記憶部122に書き込む応対文書書込部121と、受信部31が受信した投稿文書に基づいて、当該投稿文書に対応して記憶されている応対文書を応対文書記憶部122から読み出し、送信する応対文書の候補として特定する候補特定部123と、特定された応対文書の候補をディスプレイ66に出力する出力制御部64と、ディスプレイ66に表示された応対文書の候補のうち、サポート者の操作(操作入力情報125)に応じて特定された応対文書を選択する候補選択部124とを備えることである。
【0054】
上記各構成要素による具体的な処理を
図13を用いて説明する。
図13は、応対文書の候補が表示された表示画面の一例を示す図である。
図13の表示は、例えば
図4の表示画面が左側の領域に出力され、応対文書の候補を右側の領域に出力するようにし、応対文書を作成しながら同時に候補の参照及び入力の作業を行えることが望ましい。
【0055】
図13において、例えば受信部31が「いい天気ですね」という投稿文書を受信したとすると、候補特定部123が応対文書記憶部122に記憶されている情報から「いい天気ですね」に相当する文書を検索し、対応付けて記憶されている複数の応対文書(過去に「いい天気ですね」に対して送信された実績がある応対文書)を読み込んで、出力制御部64がディスプレイ66に表示する。サポート者は、表示された応対文書の候補から適当と思われる応対文書を選択して貼付けボタンを押下する。候補選択部124は、押下された貼付けボタンに対応している応対文書を選択し、
図4における入力欄42aに選択された応対文書をコピーする。以降は、
図4の場合と同様で、書き込みボタン40が押下されると応対文書が送信される。
【0056】
応対文書を入力欄42aに直接手入力した場合(キーボード等の操作によりサポート者が直接打ち込んだ場合)は、書き込みボタン40が押下されると共に、応対文書書込部121が、入力された応対文書及び対応する投稿文書(これから返信する対象となる投稿文書)で応対文書記憶部122を検索する。応対文書記憶部122に入力された応対文書及び対応する投稿文書が既に記憶されている場合は特に何も行わない。記憶されていない場合は、新たな雛形文書として応対文書記憶部122に書き込む。
【0057】
なお、入力された応対文書及び対応する投稿文書が既に応対文書記憶部122に記憶されているかどうかを検索する際には、完全一致で検索してもよいし、あいまい検索(助詞や助動詞等の違い、同意義で表現が違う文言、文言の順番の違い等については同一文書と判断して検索)するようにしてもよい。また、検索結果で該当した全ての応対文書を候補として画面に表示してもよいし、一部のみを表示するようにしてもよい。さらに、表示形態を階層構造とすることで、一部の表示および全ての表示を実現できるようにしてもよい。階層構造にする場合は、例えば、あいまい検索で同一と判断される文書には同一のIDを割り振ることで、当該同一IDの文書をグループ化して階層構造で表示することが可能となる。
【0058】
次に、本実施形態に係るサポートシステムの動作について説明する。
図14は、本実施形態に係るサポートシステムの動作を示すフローチャートである。ステップS1からステップS3までは、第1の実施形態における
図5の場合と同じである。投稿文書が記憶されると共に、候補特定部123が、応対文書記憶部122から受信した投稿文書で検索する(S4)。受信した投稿文書が既に応対文書記憶部122に登録されているかどうかを判定し(S5)、投稿文書が既に登録されている場合は、当該投稿文書に関連付いている全ての応対文書を候補として特定する(S6)。出力制御部64は特定された候補をディスプレイ66に表示する(S7)。サポート者は表示された応対文書の候補の中から適当な応対文書を特定する。候補選択部124は、サポート者から操作入力情報125に応じて応対文書を選択し、入力欄42aに貼り付ける(S8)。ステップS5で登録されていないと判断された場合は、入力欄42aに応対文書が入力される(S9)。
【0059】
そして、書き込みボタン40が押下されることで入力欄42aに入力された応対文書がユーザ端末11に送信され(S10)、文書情報記憶部33に記憶される(S11)。このとき、応対文書書込部121が、送信された応対文書がサポート者により直接手入力されたものであるかどうかを判定し(S12)、直接手入力されたものである場合は、既に応対文書記憶部122に登録されているかどうかを判定する(S13)。登録されていない場合は、新たに書き込んで登録する(S14)。直接手入力ではない場合又は既に登録されている場合は、そのままステップS15以降の処理に進む。ステップS15以降の処理は、
図5のステップS7以降の処理と同じであるため、説明は省略する。
【0060】
このように、本実施形態に係るサポートシステムにおいては、定型で利用できる文書や応対文書として適している文書をいちいち入力することなく選択するだけで送信することが可能となり、処理の効率化を図ると共に適正な応対文書の送信が可能になる。
【0061】
(本発明の第5の実施形態)
本実施形態に係るサポート装置及び当該サポート装置を用いたサポートシステムについて
図15ないし
図18を用いて説明する。本実施形態に係るサポートシステム及びサポート装置は、投稿文書に含まれる文言から当該投稿文書に対応するタグを付与し、付与されたタグを用いて検索や集計等の処理の効率化を図るものである。なお、本実施形態において前記各実施形態と重複する説明は省略する。
【0062】
まず、本実施形態に係るサポートシステムの構成について説明する。
図15は、本実施形態に係るサポート装置の構成を示す機能ブロック図である。本実施形態におけるサポート装置12について、前記第1の実施形態における
図3の構成と異なるのは、文言とタグが対応付けて記憶されているタグ基本情報部151と、受信部31が受信した投稿文書に含まれる文言とタグ基本情報部151に記憶されている文言とを比較し、同一の文言がある場合には、当該投稿文書に対応するタグを付与して文書情報記憶部33に記憶するタグ付与部152と、付与されたタグを用いて投稿文書や応対文書の集計を行う集計部153とを備えることである。
【0063】
タグ基本情報部151には、例えば「疲れた」、「辛い」、「不幸」、「きつい」、「褒められた」、「嬉しい」、「楽しい」、「幸せ」等の気分(ネガティブ、ポジティブ)に関する語句が登録されている気分語句テーブル、「上司」、「同僚」などの職場ワード、「こんにちは」、「おはよう」などの挨拶ワード、「野球」、「サッカー」などの娯楽ワード、「進学」、「嫁」などの家庭ワード等が登録されているジャンル語句テーブルが保存されている。タグ付与部152は、受信した投稿文書にこれらの登録されたワードが含まれている場合にタグを付与する。気分語句テーブルに一致するワードが含まれている場合は、そのワードがネガティブワードがポジティブワードかによって、「ネガティブ」又は「ポジティブ」のタグが投稿文書に付与される。ジャンル語句テーブルに一致するワードが含まれている場合は、そのジャンル名のタグが投稿文書に付与される。
【0064】
集計部153は、主に投稿文書に対して集計処理を行うものであるが、その際に付与されたタグを用いることで集計後の分析等がやりやすくなる。
図16及び
図17は、集計結果の一例を示す図である。ここで出力される集計結果は、企業にフィードバックされるものであり、企業の担当者は集計結果を見て問題点等を検討することとなる。第3の実施形態において上述したように、職場における問題点は職場属性の会話を抽出し、サポート者が会話内容を詳細に解析することで問題の原因等を探る必要がある。一方、会話の内容に因らず、
図16及び
図17に示すような統計的な観点(例えば、天候と会話との相関関係、イベントと会話との相関関係等)からも問題点を解析することで、より効果的な職場環境の改善が可能となる。
【0065】
図16においては、曜日ごとのジャンルの割合や曜日ごとの気分の割合をグラフで出力している。また、投稿回数等の投稿に関する情報もグラフで出力している。さらに、天気図との関係や年間を通しての統計情報も出力可能としている。このような情報を出力することで、例えば、季節ごとの対応(花粉が多い時期にネガティブな投稿が多いので空気清浄器を増設する等)も可能となり、より快適な職場環境に変えていくことが可能となる。また、
図17に示すように、同業他社の情報と比較することで、今後の経営方針の検討にも利用することが可能となる。
【0066】
次に、本実施形態に係るサポートシステムの動作について説明する。
図18は、本実施形態に係るサポートシステムの動作を示すフローチャートである。まず、ユーザ端末11にてユーザがIDとパスワードを入力してシステムにログインする(S1)。受信部31が、ユーザ端末11にてユーザが入力した投稿文書を受信する(S2)。タグ付与部152が、タグ基本情報部151に記憶されているワードが受信した投稿文書に含まれているかどうかを判断し(S3)、含まれている場合は、そのワードに対応するタグを付与して文書情報記憶部33に書き込む(S4)。以降の処理は、
図5におけるステップS4以降と同じであるため、説明は省略する。なお、
図5のステップS8で情報を抽出する際には、上述したように、集計部153が集計を行うための情報が抽出され、その結果がステップS9で出力されることとなる。
【0067】
このように、本発明に係るサポートシステムにおいては、投稿文書に含まれる文言に基づいて当該投稿文書に対応する投稿タグを付与するため、投稿文書の検索、抽出、集計等の処理を容易に行うことができる。また、投稿文書に付与されたタグに基づいて投稿文書の集計処理を行うため、ユーザが所属する組織などに問題点をフィードバックする際には、集計されたデータを提示することで問題の原因を追究することができると共に、問題の改善に役立てることができる。
【0068】
(本発明のその他の実施形態)
本実施形態に係るサポートシステムを利用するユーザは、個人を特定するためのIDとパスワードのみを利用し、それ以外の情報はサポート者側にも開示されない状態で運用される。しかしながら、サポート者はユーザの情報がある程度わかった方が応対文書を作成しやすい場合もある。そこで、受信した投稿文書の内容からユーザの個人情報が特定できる内容については、
図19に示すような画面を利用してサポート者が登録できるようにしてもよい。
【0069】
また、職場に対する不満を抽出するような場合は、第3の実施形態において上述したように、職場属性が付与されている会話を中心にサポート者が解析を行うことで可能となるが、より効率化を図るために強い主張が含まれる表現(例えば、「私はこう思う」、「これはおかしい」といった表現)が含まれる文書を抽出し、その前後の会話を詳細に解析するようにしてもよい。
【0070】
さらに、集計結果として出力する情報として、投稿文書の数、1回の投稿の文字数、前の投稿から次の投稿までの間隔、ネガティブな投稿文書の数、ポジティブな投稿文書の数等を出力するようにしてもよい。
【0071】
さらにまた、第2の実施形態において説明した変化ポイントを付与する際に、ネガティブに変化した際の直前の応対文書を保存し、同一の応対文書により複数回ネガティブへの変化ポイントが付与された場合には、この応対文書又は当該応対文書に含まれる特定の文言をNGワードとして登録し、NGワードが応対文書に利用されようとした場合には警告を出すようにしてもよい。