特許第6495223号(P6495223)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6495223資産管理システム、資産管理方法、及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6495223
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】資産管理システム、資産管理方法、及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/00 20120101AFI20190325BHJP
【FI】
   G06Q40/00 400
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-217646(P2016-217646)
(22)【出願日】2016年11月7日
(62)【分割の表示】特願2014-90722(P2014-90722)の分割
【原出願日】2014年4月24日
(65)【公開番号】特開2017-27629(P2017-27629A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2017年4月6日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500521522
【氏名又は名称】株式会社オプティム
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【弁理士】
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】菅谷 俊二
【審査官】 大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−257727(JP,A)
【文献】 特開2002−092309(JP,A)
【文献】 特開2011−134052(JP,A)
【文献】 特開2004−246772(JP,A)
【文献】 特開2003−150764(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
購入された商品の情報を取得する情報取得手段と、
前記取得された情報に基づいて、前記商品を資産として資産データベースに登録する資産登録手段と、
前記取得された情報に基づいて、前記商品のマニュアル又は保証書を取得する商品管理文書取得手段と、
前記商品と前記商品のマニュアル又は保証書とを関連付けて前記資産データベースに登録する商品管理文書登録手段と、
前記取得された情報に基づいて、前記商品の勘定科目を特定する勘定科目特定手段と、
前記取得された情報と、前記特定された勘定科目と、を関連付けて会計情報として会計情報データベースに登録するとともに、当該会計情報に、特記事項がある場合、当該特記事項に関連するメッセージをユーザに通知する会計情報登録手段と、
を備える資産管理システム。
【請求項2】
コンピュータシステムが、
購入された商品の情報を取得するステップと、
前記取得された情報に基づいて、前記商品を資産として資産データベースに登録するステップと、
前記取得された情報に基づいて、前記商品のマニュアル又は保証書を取得するステップと、
前記商品と前記商品のマニュアル又は保証書とを関連付けて前記資産データベースに登録するステップと、
前記取得された情報に基づいて、前記商品の勘定科目を特定するステップと、
前記取得された情報と、前記特定された勘定科目と、を関連付けて会計情報として会計情報データベースに登録するとともに、当該会計情報に、特記事項がある場合、当該特記事項に関連するメッセージをユーザに通知するステップと、
を実行する資産管理方法。
【請求項3】
コンピュータシステムに、
購入された商品の情報を取得するステップ、
前記取得された情報に基づいて、前記商品を資産として資産データベースに登録するステップ、
前記取得された情報に基づいて、前記商品のマニュアル又は保証書を取得するステップ、
前記商品と前記商品のマニュアル又は保証書とを関連付けて前記資産データベースに登録するステップ、
前記取得された情報に基づいて、前記商品の勘定科目を特定するステップ、
前記取得された情報と、前記特定された勘定科目と、を関連付けて会計情報として会計情報データベースに登録するとともに、当該会計情報に、特記事項がある場合、当該特記事項に関連するメッセージをユーザに通知するステップ、を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子商取引に関するユーザの資産管理をインターネット上で行う資産管理システム、資産管理方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、インターネットを介した電子商取引は市場規模の拡大を続けており、利用者数は増加の一途を辿るとともに、電化製品や食品といった日用品までもがその取引の対象になっている。さらには、企業の運営する電子商取引サイトにおける商品の購入のみならず、インターネットオークション等を利用した個人同士の売買も、盛んに行われている。
【0003】
ところで、電子商取引においては、売買の情報は電子的なデータとして取り扱えるため、検索や統計処理といった管理が容易である。そのため、電子商取引サイトの多くは、顧客の取引履歴に基づいた推薦アルゴリズムを利用することで、顧客の購入意欲を刺激し、売上の向上を図っている。
【0004】
例えば、購入履歴を参照することで、商品の検索を行った時点で有効な推薦を行うことができ、商品の販売を促進するためのネットショッピング管理方法が明らかにされている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許公開2010−272015号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、顧客の取引履歴の蓄積が電子商取引サイトの推薦精度の向上に寄与し、競争優位性として機能するという性質から、取引履歴は多くの場合において電子商取引サイトのみに蓄積され、ユーザ自身が自らの資産管理を有効に行えていないという課題があった。
【0007】
そこで本発明の発明者は、購入した商品を資産として、ユーザがアクセス可能なサーバで一元管理することによって管理を容易にし、加えて、会計処理に至るまでを一括で処理することによって、帳簿処理の観点からもユーザの利便性を高められることに着目した。
【0008】
本発明は、ユーザが購入した商品を資産として登録しインターネット上で一元管理するとともに、購入情報から帳簿の作成を含む会計処理までを一括で行う資産管理システム、資産管理方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、以下のような解決手段を提供する。
【0010】
第1の特徴に係る発明は、購入された商品の情報を取得する情報取得手段と、前記取得された情報に基づいて、前記商品を資産として資産データベースに登録する資産登録手段と、前記取得された情報に基づいて、前記商品のマニュアル又は保証書を取得する商品管理文書取得手段と、前記商品と前記商品のマニュアル又は保証書とを関連付けて前記資産データベースに登録する商品管理文書登録手段と、前記取得された情報に基づいて、前記商品の勘定科目を特定する勘定科目特定手段と、前記取得された情報と、前記特定された勘定科目と、を関連付けて会計情報として会計情報データベースに登録するとともに、当該会計情報に、特記事項がある場合、当該特記事項に関連するメッセージをユーザに通知する会計情報登録手段と、を備える資産管理システムを提供する。
【0011】
第1の特徴に係る発明によれば、購入された商品の情報を取得し、取得された情報に基づいて、商品を資産として資産データベースに登録し、取得された情報に基づいて、前記商品のマニュアル又は保証書を取得し、商品と商品のマニュアル又は保証書とを関連付けて資産データベースに登録し、取得された情報に基づいて、商品の勘定科目を特定し、取得された情報と、特定された勘定科目と、を関連付けて会計情報として会計情報データベースに登録するとともに、当該会計情報に、特記事項がある場合、当該特記事項に関連するメッセージをユーザに通知する
【0012】
第1の特徴に係る発明は、資産管理サーバのカテゴリであるが、資産管理方法、プログラムのカテゴリにおいても、カテゴリに応じた同様の作用、効果を奏する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ユーザが購入した商品を資産として登録しインターネット上で一元管理するとともに、購入情報から帳簿の作成を含む会計処理までを一括で行う資産管理システム、資産管理方法、及び、プログラムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、資産管理システム1の概要を説明するための概念図である。
図2図2は、資産管理システム1の全体構成図である
図3図3は、ユーザ利用端末10、資産管理サーバ200、ECサーバ300の機能ブロック図である。
図4図4は、ユーザ利用端末10、資産管理サーバ200、ECサーバ300が実行する、購入商品登録処理の手順を示すフローチャートである。
図5図5は、ユーザ端末10に表示される資産登録画面の一例である。
図6図6は、ユーザ端末10に表示される会計登録画面の一例である。
図7図7は、資産データベース250内の資産テーブルの一例である。
図8図8は、会計情報データベース251内の会計情報テーブルの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態について図を参照しながら説明する。なお、これはあくまでも一例であって、本発明の技術的範囲はこれに限られるものではない。
【0016】
[資産管理システム1の概要]
図1に基づいて、本発明の好適な実施形態である資産管理システム1の概要について説明する。資産管理システム1は、ユーザ利用端末10、資産管理サーバ200、ECサーバ300から構成される。
【0017】
初めに、ユーザは、ユーザ利用端末10を用いて、ECサーバ300と通信を行い、ECサーバ300に商品の購入要求を送信する(ステップS01)。ここで、ECサーバ300は、電子商取引、いわゆるEC(Electric Commerce)サービスを提供するサーバである。
【0018】
次に、ECサーバ300は、ユーザ利用端末10から受信した購入要求に基づいて商品の購入処理を行い、決済処理や商品発送処理等を行ったうえで、購入手続きが完了した旨と、商品情報や決済処理の結果等を含む詳細な購入情報をユーザ利用端末10に送信する(ステップS02)。
【0019】
購入情報を受信したユーザ利用端末10は、購入した商品を資産として登録するため資産管理サーバ200に購入情報を送信する(ステップS03)。なお、ここでいう資産は、いわゆる会計上の資産とは異なり、広くユーザの所有物や権利対象を指す。
【0020】
資産管理サーバ200は購入情報を受信すると、そこから商品情報や価格、購入日等を抽出し、資産データベース250にユーザの資産として登録する(ステップS04)。
【0021】
続けて資産管理サーバ200は、商品情報から商品の勘定科目を特定し、会計情報データベース251に商品の購入に関する会計情報を登録する(ステップS05)。
【0022】
なお、資産管理サーバ200に対する購入情報の送信は、ECサーバ300から直接行われてもよい。また、購入情報は、メールやテキストファイルといった文字列の形式であってもよいし、レシートや領収書の画像であってもよく、APIパラメータとして送信されてもよい。
【0023】
また、資産管理サーバ200によって管理される資産の対象はECを通じて購入された商品に限らず、例えばユーザ端末10が、レシートの写真を撮影し購入情報として資産管理サーバ200に送信することで、購入した商品を資産として登録することも可能である。
【0024】
以上が、本発明の好適な実施形態である資産管理システム1の概要である。
【0025】
[資産管理システム1のシステム構成]
図2は、資産管理システム1のシステム構成を示す。資産管理システム1は、インターネット網などの公衆回線網3と、ユーザ利用端末10、資産管理サーバ200、資産データベース250、及び会計情報データベース251、及びECサーバ300から構成される。ユーザ利用端末10は、公衆回線網3を介して、資産管理サーバ200、ECサーバ300と通信可能に接続されている。資産管理サーバ200は、資産データベース250、及び会計情報データベース251を記憶部に備える。
【0026】
ここで、ユーザ利用端末10は、公衆回線網を介して取得した情報を表示し、ユーザから入力を受け付ける一般的な情報端末であってよく、後述する機能を備える情報機器や電化製品である。例えば、ユーザ利用端末10は、パソコンのみならず、携帯電話、スマートフォン、スレート端末、ネットブック端末、電子書籍端末、電子辞書端末、携帯型音楽プレーヤ、携帯型コンテンツ再生・録画プレーヤ等の一般的な情報家電であってよい。
【0027】
資産管理サーバ200は、後述の資産管理機能を備える一般的なサーバである。なお、一般的な構成の一つとして、資産データベース250、及び会計情報データベース251は通信可能なハードウェア上別のサーバの記憶部に記憶されていてもよい。
【0028】
ECサーバ300は電子商取引機能を備える、一般的なサーバであってよい。
【0029】
[各機能の説明]
図3に基づいて、各装置の構成について説明する。ユーザ利用端末10は、制御部11として、CPU(Central Processing Unit),RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部12として、他の機器と通信可能にするためのデバイス、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi(Wireless Fidelity)対応デバイスを備える。
【0030】
ユーザ利用端末10において、制御部11が所定のプログラムを読み込むことで、通信部12と協働して、商品購入モジュール13、購入情報送受信モジュール14を実現する。
【0031】
資産管理サーバ200は、ユーザ利用端末10と同様に、制御部201として、CPU,RAM,ROM等を備え、通信部202として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi対応デバイス又は、有線ケーブルによる接続可能とするデバイス等の、他の電化製品、及び無線アクセスポイントとのデータ通信を実現するデバイスを備える。加えて、資産管理サーバ100は、データやファイルを記憶する記憶部203として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等による、データのストレージ部を備える。記憶部203は、資産データベース250と、会計情報データベース251を備える。
【0032】
資産管理サーバ200において、制御部201が所定のプログラムを読み込むことで、通信部202と協働して、購入情報受信モジュール204、商品情報取得モジュール205、勘定科目特定モジュール206、光学文字認識モジュール207を実現する。また、資産管理サーバ200において、制御部201が所定のプログラムを読み込むことで、記憶部203と協働して、資産登録モジュール208、会計情報登録モジュール209を実現する。
【0033】
また、ECサーバ300は、ユーザ利用端末10と同様に、制御部301として、CPU,RAM,ROM等を備え、通信部302として、例えば、IEEE802.11に準拠したWiFi対応デバイス又は、有線ケーブルによる接続可能とするデバイス等の、他の電化製品、及び無線アクセスポイントとのデータ通信を実現するデバイスを備える。
【0034】
ECサーバ300において、制御部301が所定のプログラムを読み込むことで、通信部302と協働して、購入処理モジュール303、購入情報送信モジュール304を実現する。
【0035】
[購入商品登録処理]
図4は、資産管理システム1において、ユーザ利用端末10、資産管理サーバ200、ECサーバ300が実行する、購入商品登録処理の手順を表したフローチャートである。この購入商品の資産登録処理について説明する。
【0036】
初めに、ユーザ利用端末10の商品購入モジュール13は、ECサーバ300と通信し、購入したい商品について、商品の購入要求を送信する(ステップS11)。通常、購入要求には、商品情報と、数量と、決済情報等が含まれる。
【0037】
ECサーバ300の購入処理モジュール303は、商品購入要求を受信し(ステップS12)、商品の購入処理を実行する(ステップS13)。
【0038】
これら一連の商品購入手続きは、より具体的には、HTML(HyperText Markup Language)等で記述された商品情報をユーザ利用端末10が備えるブラウジング機能等で表示し、ユーザが商品情報を閲覧するとともに、購入の意思決定をした際には、商品の購入要求を送信する。ECサーバ300による購入処理には、具体的に決済の実行に加え、物については発送手続き、ソフトウェア等についてはライセンスの発行処理等が含まれる。
【0039】
商品の購入処理が完了すると、ECサーバ300の購入情報送信モジュール304は、ユーザ利用端末10、及び資産管理サーバ200に対して、購入情報を送信する(ステップS14)。
【0040】
また、ECサーバ300は必ずしも資産管理サーバ200を初めとする他のサーバとの連携機能を備えているとは限らず、そのような場合にはユーザ利用端末10の購入情報送受信モジュール14が、一旦ECサーバ300から購入情報を受信し、資産管理サーバ200に購入情報を送信する(ステップS15)。
【0041】
資産管理サーバ200の購入情報受信モジュール204は、ECサーバ300又はユーザ利用端末10から購入情報を受信する(ステップS16)。
【0042】
なお、資産管理サーバ200によって管理される資産の対象はECを通じて購入された商品に限定されず、例えばユーザ利用端末10が、レシートの写真を撮影し購入情報として資産管理サーバ200に送信することで、購入した商品を資産として登録することも可能である。その場合、購入情報受信モジュール204が受信した画像を、光学文字認識モジュール207が文字認識、いわゆるOCR(Optical Character Recognition)処理を行い、以降の処理ではテキストとして送信された購入情報と同様に扱う。また、それ以外にも、購入確認メールを購入情報として受信してもよいし、電子マネーやクレジットカードの利用履歴が受け入れ可能であってよい。
【0043】
次に、資産管理サーバ200の商品情報取得モジュール205は、購入情報に含まれる商品について、商品情報を取得する(ステップS17)。具体的には、商品情報は購入情報に含まれているので、単に購入情報を解析し、商品名、商品コード、価格、商品種別等を抽出すればよい。一般に、購入情報は商品名や商品コード等の商品情報、数量、小計、税額、決済情報、売り主、買い主の情報等により構成される。
【0044】
あるいは、レシートをOCR処理したテキストや、購入確認メールから商品情報を抽出する場合には、予め送信されうるフォーマットを規定してもよいし、キーワードに基づいた自然言語処理によるパターンマッチングによって商品情報を抽出可能である。例えば表を検出して、見出しが「商品名」「価格」等になっている部分を抽出したり、テキスト中を「パソコン」「用紙」「インク」等の一般後や商品固有名で検索したりすることで商品情報を抽出可能である。
【0045】
なお、より詳細な商品情報を取得したい場合には、商品情報取得モジュール205は商品名を検索エンジンで検索したり、メーカーサイトを参照したりすることで、ウェブマイニングによってより詳細な商品情報を取得してもよい。
【0046】
次に、資産管理サーバ200の資産登録モジュール208は、購入情報と商品情報に基づき、購入商品を資産として資産データベース250に登録する(ステップS18)。
【0047】
また、ECサーバ300は資産管理サーバ200等の求めに応じて、購入された商品について、商品名や商品コードと関連付けられたマニュアルや保証書を送信する(ステップS19)。資産管理サーバ200は購入情報に基づき、購入商品に関するマニュアルや保証書を受信する(ステップS20)と、資産登録モジュール208が、資産として登録した購入商品に関連付けてマニュアル及び保証書を資産データベース250に登録する(ステップS21)。
【0048】
図7は、資産データベース250内の資産テーブルの一例である。資産テーブルには、商品の購入日、購入店舗、商品名、価格、数量、保証期間、マニュアルの有無が記憶され、過去の購入履歴が一覧で閲覧可能になっている。また、各資産にはユニークな資産IDが割り振られている。ここでは一ユーザの内容を表示しているが、各資産にユーザIDを関連づけることで、複数のユーザの資産が一のテーブルで管理されてよい。マニュアルは、有無だけでなく、URLやファイル名、マニュアルデータそのものが記憶されていても良い。
【0049】
図5は、ユーザ端末10に表示される資産登録画面の一例である。ウィンドウ51には、資産登録を行った商品概要52が表示され、保証期間ある場合には期間53として表示される。また、例えばマニュアルが自動で取得に失敗した場合には、情報の入力フォーム55が表示され、登録ボタン56を押し下げることで登録を実行してよい。終了ボタン57を押し下げることで、情報の登録は行わず処理を終了する。この例ではマニュアルの情報を登録しているが、取得に失敗した項目があった場合や修正項目がある場合には、同様に登録が行えてよい。
【0050】
資産登録が完了した後、資産管理サーバ200の勘定科目特定モジュール206は、購入された商品について、勘定科目を特定する(ステップS22)。
【0051】
勘定科目について、借方勘定科目は商品の品目や種類により一意に定まるので、商品名や商品のカテゴリを参照して決定してよい。また、ユーザから個別に商品の勘定科目を指定された場合には、それを用いてよい。これらの勘定科目は、リスト化又はデータベース化して記憶部に記憶してよく、そのユーザや他のユーザに関する商品の勘定科目の特定において利用してもよい。一方で、貸方勘定科目については、ユーザや購入商品ごとに異なるので、購入情報に含まれる決済情報を参照し決定する。
【0052】
最後に、資産管理サーバ200の会計情報登録モジュール209は、購入商品について購入日、商品名、価格、勘定科目等を会計情報データベース251に会計登録する(ステップS23)。これにより、会計情報データベース251の内容が、そのまま会計帳簿として利用可能となる。
【0053】
図8は、会計情報データベース251内の会計情報テーブルの一例である。会計情報テーブルには、購入日、商品詳細、金額、借方勘定科目、貸方勘定科目が関連付けられて記憶されている。また、貸方勘定科目は銀行振込の場合は普通預金となるものの、クレジットカード利用の場合は一旦未払金になるなど異なる処理がなされている。また、各会計項目には関連する資産の資産IDが関連付けられ、参照可能になっている。
【0054】
図6は、ユーザ端末10に表示される会計登録画面の一例である。ウィンドウ61に会計登録を行った資産の概要62が表示される。また、特記事項がある場合にはメッセージ63として表示され、ユーザはボタン64又はボタン65で処理を分岐させることが可能である。この例では、取得価額が10万円を越える資産について、減価償却処理を行う必要がある旨が警告されている。
【0055】
以上が、ユーザ利用端末10、資産管理サーバ200、ECサーバ300が実行する購入商品登録処理の手順である。
【0056】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU,情報処理装置,各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD(CD−ROMなど)、DVD(DVD−ROM、DVD−RAMなど)等のコンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供される。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置または外部記憶装置に転送し記憶して実行する。また、そのプログラムを、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の記憶装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記憶装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしてもよい。
【0057】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述したこれらの実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0058】
1 資産管理システム、10 ユーザ利用端末、200 資産管理サーバ、250 資産データベース、251 会計情報データベース、300 ECサーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8