(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アダプタは、前記電圧フィードバックユニットに接続され、前記目標電圧の値を調整する第1調整ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のアダプタ。
前記アダプタは、前記電流フィードバックユニットに接続され、前記目標電流の電流値を調整する第2調整ユニットをさらに含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のアダプタ。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施例における技術案は、本発明の実施例における添付の図面を参照して、明確かつ完全に説明される。説明される実施例は、本発明の一部の実施例であり、すべての実施例ではないことは明らかである。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的努力なしに取得できるすべての他の実施例は、本発明の保護範囲に属するものとする。
【0009】
関連技術において、充電対象機器(例えば、端末)を充電する第1アダプタが記載されている。該第1アダプタは、定電圧モードで作動する。定電圧モードでは、該第1アダプタの出力電圧は、基本的に、5V、9V、12V又は20Vのように、実質的に一定に維持される。
【0010】
該第1アダプタの出力電圧は、バッテリの両端に直接印加するのには適していないため、充電対象機器(例えば、端末)内のバッテリの予期充電電圧及び/又は充電電流を得るために、先ず、充電対象機器(例えば、端末)内の変換回路によって変換する必要がある。
【0011】
変換回路は、バッテリの予期充電電圧及び/又は充電電流の要件を満たすよう第1アダプタの出力電圧を変換する。
【0012】
一例として、該変換回路は、充電管理モジュール、例えば、充電集積回路(integrated circuit,IC)を指すことができる。バッテリの充電プロセスにおいて、バッテリの充電電圧及び/又は充電電流を管理する。該変換回路は、電圧フィードバックモジュールの機能、及び/又は電流フィードバックモジュールの機能を有し、バッテリの充電電圧及び/又は充電電流を管理する。
【0013】
例えば、バッテリの充電プロセスは、トリクル充電段階と、定電流充電段階と、定電圧充電段階とのうち一つ又は複数を含んでもよい。トリクル充電段階では、変換回路は、電流フィードバックループを利用して、トリクル充電段階でバッテリに流れ込む電流がバッテリの予期充電電流の大きさ(例えば第1充電電流)を満たすようにすることができる。定電流充電段階では、変換回路は、電流フィードバックループを利用して、定電流充電段階でバッテリに流れ込む電流がバッテリの予期充電電流の大きさ(例えば、第1充電電流より大きい第2充電電流)を満たすようにすることができる。定電圧充電段階では、変換回路は、電圧フィードバックループを利用して、定電圧充電段階でバッテリの両端に印加される電圧を、バッテリの予期充電電圧の大きさに一致させることができる。
【0014】
一例として、第1アダプタの出力電圧がバッテリの予期充電電圧より大きい場合に、変換回路は、降圧変換した後に得られた充電電圧がバッテリの予期充電電圧の需要を満たすように、第1アダプタの出力電圧を降圧処理することができる。もう一例として、第1アダプタの出力電圧がバッテリの予期充電電圧より小さい場合に、変換回路は、昇圧変換した後に得られた充電電圧がバッテリの予期充電電圧の需要を満たすように第1アダプタの出力電圧を昇圧処理することができる。
【0015】
一例として、5Vの定電圧を出力する第1アダプタを例にとると、バッテリが一つのセル(例えばリチウムバッテリの場合、一つのバッテリセルの充電終止電圧は4.2Vである)を含む場合、変換回路(例えば、Buck降圧回路)は、降圧した後に得られた充電電圧がバッテリの予期充電電圧の需要を満たすように、第1アダプタの出力電圧を降圧処理することができる。
【0016】
一例として、5Vの定電圧を出力する第1アダプタを例にとると、第1アダプタが、二つ以上のシングルバッテリセルが直列接続されるバッテリ(リチウムバッテリのバッテリセルの場合、一つのバッテリセルの充電終止電圧が4.2Vである)を充電する際に、変換回路(例えばBoost昇圧回路)は、昇圧処理した後に得られた充電電圧がバッテリの予期充電電圧の需要を満たすように第1アダプタの出力電圧を昇圧処理することができる。
【0017】
変換回路は、回路の低い変換効率によって制限され、変換されていない部分の電気エネルギーは、熱として消散するが、この熱の一部は、充電対象機器(例えば、端末)の内部に蓄積する。充電対象機器(例えば、端末)の設計スペース及び放熱スペースが非常に小さいため(例えば、ユーザが使用する携帯端末の物理的なサイズがますます薄くなるとともに、携帯端末の性能を向上させるために、携帯端末内に数多くの電子素子が密に配置されている)、変換回路の設計難易度を上げるだけでなく、充電対象機器(例えば、端末)内に蓄積する熱を急速に除去しにくくなり、充電対象機器(例えば、端末)の異常を引き起こす。
【0018】
例えば、変換回路に蓄積する熱は、変換回路の付近の電子素子に熱干渉を引き起こし、電子素子の作動異常の誘因となるおそれがある。また、例えば、変換回路に蓄積する熱は、変換回路及びその付近の電子素子の使用寿命を短縮するおそれがある。また、例えば、変換回路に蓄積する熱は、バッテリに熱干渉を引き起こし、バッテリの充放電異常の誘因となるおそれがある。また、例えば、変換回路に蓄積する熱は、充電対象機器(例えば、端末)の温度上昇を引き起こすおそれがあり、充電時のユーザの使用体験に影響を及ぼす。また、例えば、変換回路に蓄積する熱は、変換回路自身の短絡を引き起こすおそれがあり、第1アダプタから出力される電圧がバッテリの両端に直接印加されると、充電異常を引き起こし、長時間過電圧充電状態となると、バッテリの爆発を引き起こし、ユーザの安全性に危険を与えるおそれがある。
【0019】
本発明の実施例は、出力電圧調節可能な第2アダプタを提供する。該第2アダプタは、バッテリのステータス情報を取得することができる。バッテリのステータス情報は、バッテリの現在の電気量情報及び/又は電圧情報を含むことができる。該第2アダプタは、取得されたバッテリのステータス情報に基づいて第2アダプタ自身の出力電圧を調節することにより、バッテリの予期充電電圧及び/又は充電電流の需要を満たすことができる。さらに、バッテリの充電プロセスの定電流充電段階において、第2アダプタによって調節された後の出力電圧は、バッテリの両端に直接印加してバッテリを充電することができる。
【0020】
バッテリの充電電圧及び/又は充電電流の管理を実現するために、該第2アダプタは、電圧フィードバックモジュールの機能及び電流フィードバックモジュールの機能を有することができる。
【0021】
該第2アダプタが、取得されたバッテリのステータス情報に基づいて第2アダプタ自身の出力電圧を調節することとは、バッテリの予期充電電圧及び/又は充電電流を満たすために、該第2アダプタが、バッテリのステータス情報をリアルタイムで取得し、毎回取得されたバッテリのリアルタイムのステータス情報に基づいて第2アダプタ自身の出力電圧を調節することができることを指してもよい。
【0022】
リアルタイムで取得されたバッテリのステータス情報に基づいて第2アダプタ自身の出力電圧を調節することとは、バッテリの予期充電電圧及び/又は充電電流の需要を満たすために、充電中にバッテリの電圧が絶えず上昇するにつれて、第2アダプタは、充電中の異なる時刻においてバッテリの現在のステータス情報を取得し、バッテリの現在のステータス情報に基づいて第2アダプタ自身の出力電圧をリアルタイムで調節できることをさしてもよい。
【0023】
例を挙げると、バッテリの充電プロセスは、トリクル充電段階と、定電流充電段階と、定電圧充電段階とのうち一つ又は複数を含んでもよい。トリクル充電段階では、第2アダプタは、電流フィードバックループを利用して、トリクル充電段階で第2アダプタから出力されてバッテリに流れ込む電流が、バッテリの予期充電電流の需要(例えば第1充電電流)を満たすようにすることができる。定電流充電段階では、第2アダプタは、電流フィードバックループを利用して、定電流充電段階で第2アダプタから出力されてバッテリに流れ込む電流が、バッテリの予期充電電流の需要(例えば第2充電電流、該第2充電電流が第1充電電流より大きくてもよい)を満たすようにすることができる。また、定電流充電段階では、第2アダプタは、出力された充電電圧をバッテリの両端に直接印加してバッテリを充電することができる。定電圧充電段階では、第2アダプタは、電圧フィードバックループを利用して、定電圧充電段階で第2アダプタから出力された電圧がバッテリの予期充電電圧の需要を満たすようにすることができる。
【0024】
トリクル充電段階及び定電圧充電段階では、第2アダプタの出力電圧は、第1アダプタに類似する処理方法を採用してもよい。即ち、充電対象機器(例えば、端末)内の変換回路によって変換されることにより、充電対象機器(例えば、端末)内のバッテリの予期充電電圧及び/又は充電電流を取得することとしてもよい。
【0025】
好ましくは、一つの実施形態として、第2アダプタの電流フィードバックループは、電圧フィードバックループに基づき、ソフトウェアの形態を採用して実現することができる。具体的には、第2アダプタから出力される充電電流が要求を満たさない場合、第2アダプタは、所望の充電電流に基づいて所望の充電電圧を算出し、電圧フィードバックループにより第2アダプタから出力される充電電圧を、算出された所望の充電電圧に調整することができ、これは、ソフトウェアを使用して、電圧フィードバックループによって電流フィードバックループの機能を実現することに相当する。しかし、定電圧で電池を充電すると、充電回路の負荷電流が急速に変化することが多いため、第2アダプタがソフトウェアを使用して電流フィードバックループを実現する場合には、電流サンプリングや電流電圧変換等の中間操作を行う必要があり、第2アダプタの負荷電流に対する応答速度が遅くなる。したがって、充電対象機器(例えば、端末)に供給される電流は、第2アダプタが提供できる最大電流出力閾値を超え、第2アダプタが過負荷保護状態に入ることが引き起こされるおそれがあり、充電対象機器(例えば、端末)を充電し続けることができなくなる。
【0026】
第2アダプタの負荷電流に対する応答速度を向上させるために、第2アダプタの内部にハードウェア形態の電圧フィードバックループとハードウェア形態の電流フィードバックループとを設けることができる。以下、
図1Aを参照して詳しく説明する。
【0027】
図1Aは、本発明の実施例の第2アダプタの構成概略図である。
図1Aの第2アダプタ10は、電力変換ユニット11と、電圧フィードバックユニット12と、電流フィードバックユニット13と、電力調整ユニット14と、を含んでもよい。
【0028】
電力変換ユニット11は、入力された交流電流を変換して第2アダプタ10の出力電圧及び出力電流を取得する。
【0029】
電圧フィードバックユニット12の入力端は、電力変換ユニット11に接続されている。電圧フィードバックユニット12は、第2アダプタ10の出力電圧を測定して、第2アダプタ10の出力電圧が所定の目標電圧に達するか否かを示す電圧フィードバック信号を生成するために用いられる。
【0030】
電流フィードバックユニット13の入力端が電力変換ユニット11に接続され、電流フィードバックユニット13は、第2アダプタ10の出力電流を測定して、第2アダプタ10の出力電流が所定の目標電流に達するか否かを示す電流フィードバック信号を生成するために用いられる。
【0031】
電力調整ユニット14の入力端は、電圧フィードバックユニット12の出力端及び電流フィードバックユニット13の出力端に接続され、電力調整ユニット14の出力端は、電力変換ユニット11に接続されている。電力調整ユニット14は、電圧フィードバック信号と電流フィードバック信号とを受信し、電圧フィードバック信号が第2アダプタ10の出力電圧が目標電圧に達することを示すか、又は、電流フィードバック信号が第2アダプタ10の出力電流が目標電流に達することを示す場合に、第2アダプタ10の出力電圧及び出力電流を安定させるために用いられる。
【0032】
電力調整ユニット14が第2アダプタ10の出力電圧及び出力電流を安定させるとは、電力調整ユニット14が、第2アダプタ10の出力電圧及び出力電流を一定に維持するように、第2アダプタ10を制御することを意味する。例えば、電力調整ユニット14をパルス幅変調(Pulse Width Modulation、PWM)に基づく電力調整ユニットとして説明すると、PWM制御信号の周波数及びデューティ比が変化しない場合には、第2アダプタ10の出力電圧及び出力電流は、安定に維持される。
【0033】
本発明の実施例の第2アダプタは、電圧フィードバックユニットと電流フィードバックユニットとの両方を含み、ここで、電圧フィードバックユニット、電力調整ユニット及び電力変換ユニットは、第2アダプタの出力電圧を閉ループ制御するハードウェア回路、即ち、ハードウェア形態の電圧フィードバックループを形成し、電流フィードバックユニット、電力調整ユニット及び電力変換ユニットは、アダプタの出力電流を閉ループ制御するハードウェア回路、即ち、ハードウェア形態の電流フィードバックループを形成する。ダブルループフィードバック制御に基づき、本発明の実施例の電力調整ユニットは、電圧フィードバック信号及び電流フィードバック信号により提供されるフィードバック情報を考慮し、第2アダプタの出力電圧と第2アダプタの出力電流の何れかが目標値に達すると、第2アダプタの出力電圧及び出力電流が安定する。言い換えると、本発明の実施例では、第2アダプタの出力電圧と出力電流の何れかが目標値に達したときに、電力調整ユニットは、即座にこの事象の発生を検知して即座にこの事象に応答することができ、第2アダプタの出力電圧及び出力電流を安定させて、充電プロセスの安全性を向上させることができる。
【0034】
定電圧モードでは、例えば、電圧フィードバックループは、主に、第2アダプタの出力電圧を定電圧モードに対応する電圧に調整する役割を担い、電流フィードバックループは、第2アダプタの出力電流が目標電流(この場合の目標電流は、定電圧モードにおいて出力が許容される最大電流であってもよい)に達するか否かを測定する役割を担うことができる。第2アダプタの出力電流が目標電流に達したときに、電力調整ユニットは、電流フィードバックループにより、即座にこの事象を検知し、第2アダプタの出力電流を適時に安定させ、その更なる増加を防止することができる。同様に、定電流モードにおいて、電流フィードバックループは、第2アダプタの出力電流を定電流モードに対応する電流に調整する役割を担うことができ、電圧フィードバックループは、第2アダプタの出力電圧が目標電圧(この場合の目標電圧は、定電流モードにおいて出力が許容される最大電圧であってもよい)に達するか否かを測定する役割を担うことができ、出力電圧が目標電圧に達したときに、電力調整ユニットは、電圧フィードバックループにより即座にこの事象を検知し、第2アダプタの出力電圧を適時に安定させ、更なる増加を防止することができる。
【0035】
電圧フィードバック信号と電流フィードバック信号とは、両者によりフィードバックされる対象が異なることを指し、電圧フィードバック信号及び電流フィードバック信号のタイプを限定するわけではない。具体的には、電圧フィードバック信号は、第2アダプタの出力電圧をフィードバックするために用いることができ、電流フィードバック信号は、第2アダプタの出力電流をフィードバックするために用いることができるが、両者とも電圧信号であってもよい。
【0036】
目標電圧は、予め設定された固定値であってもよいし、調整可能な変数であってもよい。いくつかの実施例において、第2アダプタ10は、実際の要求に応じて、一定の調節回路により目標電圧の電圧値を調節することができる。例えば、充電対象機器(端末)は、第2アダプタに目標電圧の調節命令を送信することができ、第2アダプタ10は、該目標電圧の調節命令に基づいて目標電圧の電圧値を調節することができる。別の例として、第2アダプタ10は、充電対象機器から電池のステータス情報を受信し、電池の状態に基づいて目標電圧の電圧値をリアルタイムで調節することができる。同様に、目標電流は、予め設定された固定値であってもよく、調整可能な変数であってもよい。いくつかの実施例において、第2アダプタ10は、実際の要求に応じて、一定の調節回路により目標電流の電圧値を調節することができ、例えば、充電対象機器(端末)は、第2アダプタ10に目標電流の調節命令を送信することができ、第2アダプタ10は、該目標電流の調節命令に基づいて目標電流の電圧値を調節することができる。別の例として、第2アダプタ10は、充電対象機器から電池のステータス情報を受信し、電池のステータスに基づいて目標電流の電流値をリアルタイムで調節することができる。
【0037】
本発明の実施例で使用される充電対象機器は、「通信端末」(又は「端末」と略する)であってもよく、有線回線を介して接続される(例えば、公衆交換電話網(public
switched telephone network,PSTN)、デジタル加入者線(digital subscriber line,DSL)、デジタルケーブル、直接ケーブル接続、及び/又は別のデータネットワークを介して接続される) 及び/又は (例えば、セルラーネットワーク、無線LAN(wireless
local area network,WLAN)、例えば、デジタルビデオブロードキャスティングハンドヘルド(digital video broadcasting
handheld,DVB−H)ネットワークのデジタルテレビネットワーク、衛星ネットワーク、振幅変調−周波数変調(amplitude modulation−frequency
modulation,AM−FM)ラジオ送信機、及び/又は別の通信端末の)無線インターフェースを介して通信信号を受信、送信する装置を含むが、これらに限定されない。無線インターフェースを介して通信する通信端末は、「無線通信端末」、「無線端末」及び/又は「携帯端末」と呼ばれる。携帯端末の例として、衛星又はセルラー電話、セルラー無線電話、データ処理、ファックス及びデータ通信機能を組み合わせることのできる個人通信システム(personal communication system,PCS)端末と、無線電話、ポケベル、インターネット/イントラネットへのアクセス、Webブラウザ、ノートブック、カレンダー及び/又は全地球測位システム(global positioning system,GPS)受信機を含むパーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant,PDA)や、一般的なラップトップ型及び/又はパームトップ型受信機又は、無線電話トランシーバーを含む他の電子装置とを含むが、これらに限定されない。
【0038】
いくつかの実施例では、該第2アダプタ10は、第2アダプタ10のインテリジェンスを向上させるために、充電プロセスを制御する制御ユニット(
図23のMCU参照)を含んでもよい。具体的には、該制御ユニットは、充電対象機器(例えば、端末)の命令や、ステータス情報(前記ステータス情報は、充電対象機器電池の現在電圧及び/又は充電対象機器の温度等のステータス情報を指してもよい)を取得するために、充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信するために用いられることができる。これにより、充電対象機器(例えば、端末)の命令又はステータス信号に基づいて第2アダプタ10の充電対象機器(例えば、端末)の充電プロセスを制御する。いくつかの実施例において、該制御ユニットは、マイクロコントローラユニット(Microcontroller Unit,MCU)であってもよいが、本発明の実施例は、これに限定されず、他のタイプのチップ又は回路であってもよい。
【0039】
いくつかの実施例において、第2アダプタ10は、充電インターフェース(
図19Aの充電インターフェース191参照)を含んでもよいが、本発明の実施例は、充電インターフェースのタイプについて具体的に限定せず、例えば、ユニバーサル・シリアル・バス(Universal Serial Bus,USB)インターフェースであってもよい。前記USBインターフェースは、標準USBインターフェースであってもよいし、micro USBインターフェースであってもよいし、Type−Cインターフェースであってもよい。
【0040】
第2アダプタ10の充電モード又は機能は、目標電圧及び目標電流の選択に関連するものであり、第2アダプタ10の充電モード又は機能が異なる場合には、目標電圧及び目標電流の値は、若干異なってもよい。以下、定電圧モード及び定電流モードを一例として、それぞれ詳しく説明する。
【0041】
好ましくは、いくつかの実施例において、第2アダプタ10は、第1充電モードをサポートする(つまり、第2アダプタ10は、第1充電モードで作動し、充電対象機器(例えば、端末)を充電することができる)。第1充電モードは、定電圧モードである。定電圧モードにおいて、第2アダプタ10の目標電圧は、定電圧モードに対応する電圧である。目標電流は、第2アダプタ10の定電圧モードにおける出力が許容される最大電流である。電力調整ユニット14は、具体的には、電圧フィードバック信号に基づいて、第2アダプタ10の出力電圧を定電圧モードに対応する電圧に調整し、電流フィードバック信号は、第2アダプタ10の出力電流が第2アダプタ10の定電圧モードにおける出力が許容される最大電流に達することを示す場合、第2アダプタ10の定電圧モードにおける出力が許容される最大電流を超えないように第2アダプタ10の出力電流を制御する。
【0042】
定電圧モードにおいて、第2アダプタ10の出力電圧は、ある一定の電圧値に調節される。即ち、上記定電圧モードに対応する電圧は、該一定の電圧値である。例えば、定電圧モードにおいて、第2アダプタ10の出力電圧が5Vであれば、定電圧モードに対応する電圧は5Vである。
【0043】
本発明の実施例では、目標電圧を定電圧モードに対応する電圧に設定し、目標電流を定電圧モードにおいて第2アダプタの出力が許容される最大電流に設定する。このようにして、第2アダプタは、電圧フィードバックループにより、第2アダプタの出力電圧を定電圧モードに対応する電圧に急速に調整し、充電対象機器(例えば、端末)を定電圧充電により充電することができる。定電圧充電のプロセスにおいて、第2アダプタの出力電流(即ち負荷電流)が第2アダプタの出力が許容される最大電流に達すると、第2アダプタは、電流フィードバックループによりこの状況を適時に検知し、第2アダプタの出力電流の更なる上昇を適時に阻止することができる。これにより、充電故障の発生を回避し、第2アダプタの負荷電流に対する応答能力を向上させることができる。
【0044】
例を挙げて説明すると、定電圧モードでは、対応する一定の電圧値が5Vである場合に、第2アダプタの出力電流は、一般的には、100mA〜200mAの間に維持する。この場合に、目標電圧を一定の電圧値(例えば5V)に設定し、目標電流を500mA又は1Aに設定することができる。第2アダプタの出力電流が該目標電流に対応する電流値に増加したときに、電力調整ユニット14は、電流フィードバックループにより即座にこの事象の発生を検知し、第2アダプタの出力電流の更なる増加を阻止することができる。
【0045】
図1Bに示すように、上記実施例に基づき、電力変換ユニット11は、1次整流ユニット15と、トランス16と、2次整流ユニット17と、2次フィルタユニット18と、を含む。前記1次整流ユニット15は、脈動電圧を前記トランス16に直接出力する。
【0046】
従来技術において、電力変換ユニットは、1次側に位置する整流ユニットとフィルタユニットと、2次側に位置する整流ユニットとフィルタユニットとを含む。1次側に位置する整流ユニットとフィルタユニットは、1次整流ユニットと1次フィルタユニットと称してもよい。2次側に位置する整流ユニットとフィルタユニットは、2次整流ユニットと2次フィルタユニットと称してもよい。1次フィルタユニットは、一般的には、液体アルミニウム電解コンデンサをフィルタリングするが、液体アルミニウム電解コンデンサの体積を大きくすると、アダプタの体積が大きくなる。
【0047】
本発明の実施例において、電力変換ユニット11は、1次整流ユニット15と、トランス16と、2次整流ユニット17と、2次フィルタユニット18と、を含む。前記1次整流ユニット15は、脈動電圧を前記トランス16に直接出力する。言い換えると、本発明の実施例により提供される電力変換ユニット11は、1次フィルタユニットを含まないので、第2アダプタ10の体積を大幅に減少することができ、第2アダプタ10の携帯がますます容易になる。2次フィルタユニット18は、主に固体アルミニウム電解コンデンサによりフィルタリングするので、電力変換ユニット11の1次フィルタユニットを取り外した後は、固体アルミニウム電解コンデンサの負荷能力は限られているものの、ハードウェア形態の電流フィードバックループが存在するため、負荷電流の変化に適時に応答することができ、第2アダプタの過大な出力電流による充電故障を回避することができる。
【0048】
上記1次フィルタユニットを取り外す上記の解決策では、第2アダプタ10が定電圧モードで出力できる最大電流は、2次フィルタユニットのコンデンサの容量に基づいて決定することができる。例えば、2次フィルタユニットのコンデンサの容量に基づいて、該2次フィルタユニットが最大負荷電流500mA又は1Aまで耐えられると判断されると、目標電流を500mA又は1Aに設定することができるので、第2アダプタの出力電流が目標電流を超えることに起因する充電故障を回避することができる。
【0049】
好ましくは、いくつかの実施例では、第2アダプタ10は、第2充電モードをサポートすることができる(つまり、第2アダプタ10は、第2充電モードで作動し、充電対象機器(例えば、端末)を充電することができる)。第2充電モードは、定電流モードである。定電流モードにおいて、目標電圧は、定電流モードにおいて第2アダプタ10が出力可能な最大電圧であり、目標電流は、定電流モードに対応する電流である。電力調整ユニット14は、具体的には、電流フィードバック信号に基づいて、第2アダプタ10の出力電流を定電流モードに対応する電流に調整し、電圧フィードバック信号は、第2アダプタ10の出力電圧が第2アダプタ10の定電流モードにおける出力可能な最大電圧に達することを示す場合、第2アダプタ10の定電流モードでの出力可能な最大電圧を超えないように第2アダプタ10の出力電圧を制御する。
【0050】
本発明の実施例では、目標電流を定電流モードに対応する電流に設定し、定電流モードでは第2アダプタが許容する出力最大電圧として目標電圧を設定することで、第2アダプタの出力電流は、電流フィードバックループにより、定電流モードに対応する電流に急速に調整され、充電対象機器(例えば、端末)を充電する。充電中、第2アダプタの出力電圧が第2アダプタの出力可能な最大電圧に達すると、第2アダプタは、電圧フィードバックループによりこの状況を適時に検知し、第2アダプタの出力電圧が更に上昇することを適時に阻止して、充電故障の発生を回避することができる。
【0051】
好ましくは、
図2に示すように、第2アダプタ10は、上記何れか一つの実施例に基づいて、第1調整ユニット21をさらに含むことができる。第1調整ユニット21は、電圧フィードバックユニット12に接続され、該第1調整ユニット21は、目標電圧の値を調整するために用いられる。
【0052】
本発明の実施例は、第1調整ユニットを導入する。該第1調整ユニットは、第2アダプタの出力電圧を実際の要求に応じて調整し、第2アダプタのインテリジェンスを向上させることができる。例えば、第2アダプタ10は、第1充電モード又は第2充電モードで作動し、第1調整ユニット21は、第2アダプタ10が現在使用している第1充電モード又は第2充電モードに基づいて目標電圧の値をそれに応じて調整することができる。
【0053】
好ましくは、
図2の実施例に基づき、
図3に示すように、電圧フィードバックユニット12は、電圧サンプリングユニット31と、電圧比較ユニット32とを含んでもよい。電圧サンプリングユニット31の入力端は電力変換ユニット11に接続されており、第2アダプタ10の出力電圧をサンプリングして、第1電圧を取得する。電圧比較ユニット32の入力端は電圧サンプリングユニット31の出力端に接続されている。電圧比較ユニット32は、第1電圧と第1参考電圧とを比較し、第1電圧と第1参考電圧との比較結果に基づいて、電圧フィードバック信号を生成する。第1調整ユニット21は電圧比較ユニット32に接続されており、電圧比較ユニット32に第1参考電圧を提供する。第1調整ユニット21は、第1参考電圧の値を調整することにより、目標電圧の値を調整する。
【0054】
なお、本発明の実施例の第1電圧は、第2アダプタの出力電圧に対応し、第1電圧は、第2アダプタの現在の出力電圧の大きさを示すために用いられる。また、本発明の実施例の第1参考電圧は、目標電圧に対応するか、又は、第1参考電圧は、目標電圧の大きさを示すために用いられる。
【0055】
いくつかの実施例において、第1電圧が第1参考電圧より小さい場合、電圧比較ユニットは、第2アダプタの出力電圧が目標電圧に達していないことを示す第1電圧フィードバック信号を生成し、第1電圧が第1参考電圧に等しい場合、電圧比較ユニットは、第2アダプタの出力電圧が目標電圧に達することを示す第2電圧フィードバック信号を生成する。
【0056】
本発明の実施例は、電圧サンプリングユニット31の具体的な形式について限定せず、例えば、電圧サンプリングユニット31は、導線であってもよい。この場合、第1電圧は、第2アダプタの出力電圧であり、第1参考電圧は、目標電圧である、また別の例として、電圧サンプリングユニット31は、直列接続による電圧分割を行う二つの抵抗を含んでもよい。この場合、第1電圧は、該二つの抵抗により電圧分割した後に得られる電圧であってもよく、第1参考電圧の値は、二つの抵抗の電圧分割比に関連するものであり、例えば、目標電圧を5Vとすると、第2アダプタの出力電圧が5Vに達すると、二つの抵抗の直列接続による電圧分割後の第1電圧は0.5Vであり、第1参考電圧を0.5Vに設定することができる。
【0057】
図3実施例の第1調整ユニット21による第1参考電圧の調整方法は、複数であってもよい。以下、
図4−
図6を参照して詳しく説明する。
【0058】
好ましくは、いくつかの実施例において、
図4に示すように、第1調整ユニット21は、制御ユニット41と、第1デジタルアナログコンバータ(Digital to Analog Converter,DAC)42とを含んでもよい。第1DAC42の入力端は、制御ユニット41に接続されており、第1DAC42の出力端は、電圧比較ユニット32に接続されている。制御ユニット41は、第1DAC42を介して第1参考電圧の値を調整する。
【0059】
具体的には、制御ユニット41は、MCUであってもよい。MCUは、DACポートを介して第1DAC42に接続されてもよい。MCUは、DACポートによりデジタル信号を出力し、第1DAC42によりデジタル信号をアナログ信号に変換する。該アナログ信号は、第1参考電圧の電圧値である。DACは、信号の変換速度が速く、精度が高いという特性を有しているので、DACで参考電圧を調整することで、第2アダプタの参考電圧の調節速度と制御精度を向上させることができる。
【0060】
好ましくは、いくつかの実施例において、
図5に示すように、第1調整ユニット21は、制御ユニット51と、RCフィルタユニット52と、を含むことができる。RCフィルタユニット52の入力端は制御ユニット51に接続され、RCフィルタユニット52の出力端は電圧比較ユニット32に接続されている。制御ユニット51は、PWM信号を生成し、PWM信号のデューティ比を調整することにより、第1参考電圧の値を調整する。
【0061】
具体的には、制御ユニット51は、MCUであってもよい。MCUは、PWMポートによりPWM信号を出力する。該PWM信号は、RCフィルタ回路52によりフィルタリングされた後、安定したアナログ量、即ち、第1参考電圧を形成することができる。RCフィルタ回路52は、実装が簡単で安価であるので、第1参考電圧を低コストで調節することができる。
【0062】
好ましくは、いくつかの実施例において、
図6に示すように、第1調整ユニット21は、制御ユニット61と、デジタルポテンショメータ62とを含んでいてもよい。デジタルポテンショメータ62の制御端は制御ユニット61に接続され、デジタルポテンショメータ62の出力端は電圧比較ユニット32に接続されている。制御ユニット61は、デジタルポテンショメータ62の電圧分割比を調整することにより、第1参考電圧の値を調整する。
【0063】
具体的には、制御ユニット61は、MCUであってもよい。MCUは、デジタルポテンショメータ62の電圧分割比を調節するためのI2C(Inter Integrated Circuit)インターフェースを介してデジタルポテンショメータ62の制御端に接続されていてもよい。デジタルポテンショメータ62の高電位端は、VDD、即ち電源端であってもよく、デジタルポテンショメータ62の低電位端は、接地されてもよい。デジタルポテンショメータ62の出力端(又は調節出力端と称される)は、電圧比較ユニット32に接続され、電圧比較ユニット32に第1参考電圧を出力する。デジタルポテンショメータは、実装が簡単で安価であるので、低コストで第1参考電圧を調節することができる。
【0064】
好ましくは、
図2の実施例に基づき、
図7に示すように、電圧フィードバックユニット12は、電圧分割ユニット71と、電圧比較ユニット72と、を含んでもよい。電圧分割ユニット71の入力端は電力変換ユニット11に接続され、所定の電圧分割比に基づいて第2アダプタ10の出力電圧を電圧分割し、第1電圧を生成する。電圧比較ユニット72の入力端は、電圧分割ユニット71の出力端に接続され、第1電圧と第1参考電圧とを比較し、第1電圧と第1参考電圧との比較結果に基づいて、電圧フィードバック信号を生成する。第1調整ユニット21は、電圧分割ユニット71に接続され、電圧分割ユニット71の電圧分割比を調整することにより、目標電圧の電圧値を調整する。
【0065】
図7の実施例と、
図3−
図6の実施例との主な差異は、
図3−
図6の実施例では、電圧比較ユニットの参考電圧を調整することにより目標電圧の電圧値を調整しているのに対し、
図7の実施例では、電圧分割ユニット71の電圧分割比を調整することにより目標電圧の電圧値を調整していることにある。言い換えると、
図7の実施例では、第1参考電圧を固定値VREFとし、第2アダプタの出力電圧を5Vとしたい場合には、電圧分割ユニット71の電圧分割比を調節して、第2アダプタの出力電圧が5Vとなるように、電圧分割ユニット71の出力端の電圧をVREFに等しくすることができる。同様に、第2アダプタの出力電圧を3Vにしたい場合には、電圧分割ユニット71の電圧分割比を調整して、第2アダプタの出力電圧が3Vとなるように、電圧分割ユニット71の出力端の電圧をVREFに等しくすることができる。
【0066】
本発明の実施例では、第2アダプタの出力電圧のサンプリングと目標電圧の電圧値の調整は、電圧分割ユニットにより実現されるので、第2アダプタの回路構造を簡素化することができる。
【0067】
本発明の実施例における電圧分割ユニット71実施形態は様々であり、例えば、デジタルポテンショメータを採用してもよく、上記電圧分割及び電圧分割比調節機能を実現するために、個別の抵抗や、スイッチ等の素子を用いることができる。
【0068】
デジタルポテンショメータの実施例を
図8に示すように、電圧分割ユニット71は、デジタルポテンショメータ81を含んでもよい。第1調整ユニット21は、制御ユニット82を含んでもよい。デジタルポテンショメータ81の高電位端は電力変換ユニット11に接続され、デジタルポテンショメータ81の低電位端は接地されている。デジタルポテンショメータ81の出力端は電圧比較ユニット72の入力端に接続されている。制御ユニット82はデジタルポテンショメータ81の制御端に接続されており、デジタルポテンショメータ81の電圧分割比を調整する。
【0069】
上記電圧比較ユニット72の実施形態は様々であり、いくつかの実施例では、
図9に示すように、電圧比較ユニット72は、第1オペアンプを含んでもよい。該第1オペアンプの逆相入力端は、第1電圧を受信し、第1オペアンプの同相入力端は、第1参考電圧を受信し、第1オペアンプの出力端は、電圧フィードバック信号を生成するよう構成されている。第1オペアンプは、第1誤差増幅器又は電圧誤差増幅器と称されてもよい。
【0070】
好ましくは、
図10に示すように、前述の実施形態のいずれか一つに基づき、第2アダプタ10は、第2調整ユニット101をさらに含んでもよい。第2調整ユニット101は電流フィードバックユニット13に接続されており、目標電流の電流値を調整する。
【0071】
本発明の実施例では、第2調整ユニットを導入され、該第2調整ユニットは、実際の要求に応じて、第2アダプタの出力電流を調整し、第2アダプタのインテリジェンスを向上させる。例えば、第2アダプタ10は、第1充電モード又は第2充電モードで作動し、第2調整ユニット101は、第2アダプタ10が現在使用している第1充電モード又は第2充電モードに基づいて目標電流の電流値を調整する。
【0072】
好ましくは、いくつかの実施例において、
図10の実施例に基づき、
図11に示すように、電流フィードバックユニット13は、電流サンプリングユニット111と、電流比較ユニット112とを含んでもよい。電流サンプリングユニット111の入力端は電力変換ユニット11に接続されており、第2アダプタ10の出力電流をサンプリングして、第2アダプタ10の出力電流の大きさを示す第2電圧を取得する。電流比較ユニット112の入力端は、電流サンプリングユニット111の出力端に接続されており、第2電圧と第2参考電圧とを比較し、第2電圧と第2参考電圧との比較結果に基づいて、電流フィードバック信号を生成する。第2調整ユニット101は、電流比較ユニット112に接続されており、電流比較ユニット112に第2参考電圧を提供して第2参考電圧の電圧値を調整することにより、目標電流の電流値を調整する。
【0073】
なお、本発明の実施例の第2電圧は第2アダプタの出力電流に対応し、第2電圧、第2アダプタの出力電流の大きさを示す。また、本発明の実施例の第2参考電圧は目標電流に対応し、第2参考電圧は目標電流の大きさを示す。
【0074】
具体的には、第2電圧が第2参考電圧より小さい場合、電流比較ユニットは、第2アダプタの出力電流が目標電流に達していないことを示す第1電流フィードバック信号を生成し、第2電圧が第2参考電圧に等しい場合、電流比較ユニットは、第2アダプタの出力電流が目標電流に達することを示す第2電流フィードバック信号を生成する。
【0075】
電流サンプリングユニット111による第2電圧を取得する方法は、具体的には以下のようなものであってよい。まず、電流サンプリングユニット111は、第2アダプタの出力電流をサンプリングして、サンプリング電流を取得する。そして、サンプリング電流の大きさに基づいて、対応するサンプリング電圧に変換する(サンプリング電圧値は、サンプリング電流値とサンプリング抵抗の積に等しい)。いくつかの実施例においては、該サンプリング電圧を直接第2電圧とすることができる。他の実施例においては、複数の抵抗を採用して該サンプリング電圧を電圧分割し、電圧分割した後の電圧を第2電圧とすることもできる。電流サンプリングユニット111の電流サンプリング機能は、具体的には、検流計により実現することができる。
【0076】
図11の実施例の第2調整ユニットが第2参考電圧を調整する方法は、多くの方法がある。以下、
図12−
図14を参照して詳しく説明する。
【0077】
好ましくは、一部の実施例において、
図12に示すように、第2調整ユニット101は、制御ユニット121と、第2のDAC122と、を含んでもよい。第2のDAC122の入力端は制御ユニット121に接続され、第2のDAC122の出力端は電流比較ユニット112に接続されている。制御ユニット121は、第2のDAC122により第2参考電圧の電圧値を調整する。
【0078】
具体的には、制御ユニット121は、MCUであってもよい。MCUは、DACポートを介して第2のDAC122に接続することができる。MCUは、DACポートを介してデジタル信号を出力し、第2のDAC122を介してデジタル信号をアナログ信号に変換する。該アナログ信号は、即ち、第1参考電圧の電圧値である。DACは信号の変換速度が速く、精度が高いという特性を有しているので、DACで参考電圧を調整することで、第2アダプタの参考電圧の調節速度と制御精度を向上させることができる。
【0079】
好ましくは、一部の実施例において、
図13に示すように、第2調整ユニット101は、制御ユニット131とRCフィルタユニット132とを含んでもよい。RCフィルタユニット132の入力端は制御ユニット131に接続され、RCフィルタユニット132の出力端は電流比較ユニット112に接続されている。制御ユニット131は、PWM信号を生成し、PWM信号のデューティ比を調整することにより第2参考電圧の電圧値を調整する。
【0080】
具体的には、制御ユニット131は、MCUであってもよい。MCUは、PWMポートを介してPWM信号を出力する。該PWM信号は、RCフィルタ回路132を介してフィルタリングされた後、安定したアナログ量、即ち、第2参考電圧を形成することができる。RCフィルタ回路132は、実装が簡単で安価であるので、低いコストで第2参考電圧の調節を実現することができる。
【0081】
好ましくは、一部の実施例において、
図14に示すように、第2調整ユニット101は、制御ユニット141と、ジタルポテンショメータ142と、を含んでもよい。デジタルポテンショメータ142の制御端は制御ユニット141に接続され、デジタルポテンショメータ142の出力端は電流比較ユニット112に接続されている。制御ユニット141は、デジタルポテンショメータ142の電圧分割比を調整することにより、第2参考電圧の電圧値を調整する。
【0082】
一部の実施例において、制御ユニット141は、MCUであってもよい。MCUは、I2Cインターフェースを介してデジタルポテンショメータ142の制御端に接続されており、デジタルポテンショメータ142の電圧分割比を調節する。デジタルポテンショメータ142の高電位端は、VDD、即ち、電源端であってもよく、デジタルポテンショメータ142の低電位端は、接地されてもよい。デジタルポテンショメータ142の出力端(又は調節出力端と称される)は、電流比較ユニット112に接続されており、電流比較ユニット112に第2参考電圧を出力する。デジタルポテンショメータの実装が簡単で安価であるので、低いコストで第2参考電圧の調節を実現することができる。
【0083】
好ましくは、一部の実施例において、
図10実施例に基づき、
図15に示すように、電流フィードバックユニット13は、電流サンプリングユニット151と、電圧分割ユニット152と、電流比較ユニット153と、を含んでもよい。電流サンプリングユニット151の入力端は電力変換ユニット11に接続されており、第2アダプタ10の出力電流をサンプリングして、第2アダプタ10の出力電流の大きさを示す第3電圧を取得する。電圧分割ユニット152の入力端は電流サンプリングユニット151の出力端に接続されており、所定の電圧分割比に基づいて第3電圧を電圧分割し、第2電圧を生成する。電流比較ユニット153の入力端は電圧分割ユニット152の出力端に接続されており、第2電圧と第2参考電圧とを比較し、第2電圧と第2参考電圧との比較結果に基づいて、電流フィードバック信号を生成する。第2調整ユニット101は電圧分割ユニット152に接続されており、電圧分割ユニット152の電圧分割比を調整することにより、目標電流の電流値を調整する。
【0084】
図15の実施例と
図11−
図14の実施例との主な差異は、
図11−
図14の実施例では、電流比較ユニットの参考電圧を調整することにより目標電流の電流値の調整を実現しているのに対し、
図15の実施例では、電圧分割ユニット152の電圧分割比を調整することにより目標電流の電流値の調整を実現することにある。言い換えると、
図15の実施例では、第2参考電圧を固定値VREFに設置し、第2アダプタの出力電流を300mVにしたい場合には、電圧分割ユニット152の電圧分割比を調節して、第2アダプタの出力電流が300mVとなるように、電圧分割ユニット152の出力端の電圧をVREFに等しく調整することができる。また、同様に、第2アダプタの出力電流を500mVにしたい場合には、電圧分割ユニット152の電圧分割比を調整することにより、第2アダプタの出力電流が500mVとなるように、電圧分割ユニット152の出力端の電圧をVREFに等しく調整することができる。
【0085】
本発明の実施例の電圧分割ユニット152の実施形態は、複数あり、例えば、デジタルポテンショメータを採用して実現してもよく、上記電圧分割や電圧分割比調節機能を実現するために、個別の抵抗や、スイッチ等の素子を用いることができる。
【0086】
デジタルポテンショメータの実施形態を例として、
図16に示すように、電圧分割ユニット152は、デジタルポテンショメータ161を含み、第2調整ユニット101は、制御ユニット162を含む。デジタルポテンショメータ161の高電位端は電流サンプリングユニット151の出力端に接続され、デジタルポテンショメータ161の低電位端は接地され、デジタルポテンショメータ161の出力端は電流比較ユニット153の入力端に接続されている。制御ユニット162はデジタルポテンショメータ161の制御端に接続されており、デジタルポテンショメータ161の電圧分割比を調整する。
【0087】
上記制御ユニットは、一つの制御ユニットであってもよく、複数の制御ユニットであってもよい。いくつかの実施例において、上記第1調整ユニット及び第2調整ユニットの制御ユニットは、同一制御ユニットである。
【0088】
上記電流比較ユニット153の実施形態は様々であり、いくつかの実施例では、
図17に示すように、電流比較ユニット153は、第2オペアンプを含んでもよい。該第2オペアンプの逆相入力端は、第2電圧を受信し、第2オペアンプの同相入力端は、第2参考電圧を受信し、第2オペアンプの出力端は、電流フィードバック信号を生成する。第2オペアンプは、第2誤差増幅器又は電流誤差増幅器と称されてもよい。
【0089】
以上、
図1乃至
図17を参照して、電圧フィードバックユニット12及び電流フィードバックユニット13の実施形態、並びに電圧フィードバックユニット12に対応する目標電圧及び電流フィードバックユニット13に対応する目標電流の調整方式について詳しく説明したてきたが、以下、
図18を参照して、電力調整ユニット14の実施形態について詳しく説明する。
【0090】
好ましくは、いくつかの実施例では、
図18に示すように、電圧フィードバックユニット12は、第1オペアンプを含んでもよい(
図18に示されてないが、具体的には
図9を参照してもよい)。電圧フィードバックユニット12の第1オペアンプの出力端は、電圧フィードバック信号を出力する。電流フィードバックユニット13は、第2オペアンプを含んでもよい(
図18に示されてないが、具体的には
図17を参照してもよい)。電流フィードバックユニット13の第2オペアンプの出力端は、電流フィードバック信号を出力する。電力調整ユニット14は、第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2と、光結合ユニット181と、PWM制御ユニット182と、を含んでもよい。電圧フィードバックユニット12の第1オペアンプ(
図9を参照すると、第1オペアンプの出力端は、電圧フィードバック信号を出力するために用いられる)の出力端は、第1ダイオードD1のカソードに接続される。第1ダイオードD1のアノードは、光結合ユニット181の入力端に接続される。電流フィードバックユニット13の第2オペアンプの出力端(
図17を参照すると、第2オペアンプの出力端は、電流フィードバック信号を出力する)は、第2ダイオードD2のカソードに接続される。第2ダイオードD2のアノードは、光結合ユニット181の入力端に接続される。光結合ユニット181の出力端は、PWM制御ユニット182の入力端に接続される。PWM制御ユニット182の出力端は、電力変換ユニット11に接続される。
【0091】
なお、本文に現れる第1オペアンプは、同一オペアンプを指してもよい。同様に、本文に現れる第2オペアンプは、同一オペアンプを指してもよい。
【0092】
具体的には、本実施例において、第1オペアンプから出力される電圧信号は、即ち、電圧フィードバック信号であり、第2オペアンプから出力される電圧信号は、即ち、電流フィードバック信号である。第1オペアンプから出力される電圧信号が0である場合、第2アダプタの出力電圧が目標電圧に達することを示し、第2オペアンプから出力される電圧信号が0である場合、第2アダプタの出力端電流が目標電流に達することを示す。第1ダイオードD1と第2ダイオードD2とは、逆並列接続される二つのダイオードであり、第1オペアンプと第2オペアンプの何れかのオペアンプから出力される電圧信号が0である場合には、
図18のフィードバックポイントの電圧は、約0となる(ダイオードを導通するには一定の電圧差が必要なため、フィードバックポイントの実際の電圧は、0.7Vなど、わずかに0より大きくなる)。この場合、光結合ユニット181は安定状態で作動し、PWM制御ユニット182に安定した電圧信号を出力する。そして、PWM制御ユニット182は、デューティ比が一定のPWM制御信号を生成し、電力変換ユニット11を介して第2アダプタの出力電圧及び出力電流を安定させる。言い換えると、第2アダプタの出力電圧と出力電流のうちの何れかが目標値に達したときに、逆並列接続される第1ダイオードD1と第2ダイオードD2とが、即座にこの事象の発生を検知して、第2アダプタの出力電圧及び出力電流を安定させることができる。
【0093】
好ましくは、一部の実施例では、第2アダプタ10は、第1充電モード及び第2充電モードをサポートすることができる。第2アダプタ10の第2充電モードでの充電対象機器(例えば、端末)への充電速度は、第2アダプタ10の第1充電モードでの充電対象機器(例えば、端末)への充電速度より速い。言い換えると、第2充電モードで作動する第2アダプタ10は、第1充電モードで作動する第2アダプタ10に比べて、同じ容量の充電対象機器(例えば、端末)のバッテリを完全に充電するのにかかる時間が短い。
【0094】
第2アダプタ10は、制御ユニットを含む。第2アダプタ10は、充電対象機器(例えば、端末)に接続されると、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2充電モードの充電プロセスを制御する。該制御ユニットは、上記いずれかの実施例の制御ユニットであってもよく、例えば、第1調整ユニットの制御ユニットであってもよいし、第2調整ユニットの制御ユニットであってもよい。
【0095】
第1充電モードは、普通充電モードであり、第2充電モードは、急速充電モードであってもよい。該普通充電モードでは、第2アダプタは、小さい電流値(一般的には2.5Aより小さい)を出力するか、又は、小さい電力(一般的には15Wより小さい)で充電対象機器(例えば、端末)のバッテリを充電する。普通充電モードでは、大容量のバッテリ(例えば3000mAh容量のバッテリ)を完全に充電しようとすると、通常、数時間かかるが、急速充電モードでは、第2アダプタが大きい電流(一般的には、2.5Aより大きく、例えば4.5A、5A、又はそれ以上)を出力するか、又は、大きい電力(一般的には15W以上である)で充電対象機器(例えば、端末)のバッテリを充電することができる。急速充電モードでは、普通充電モードに比べて、第2アダプタで同じ容量のバッテリを完全に充電するのにかかる時間を著しく短縮することができ、充電速度をより速くすることができる。
【0096】
本発明の実施例では、第2アダプタの制御ユニットと充電対象機器(例えば、端末)との通信内容や、制御ユニットが第2アダプタの第2充電モードで出力を制御する方法について具体的に限定されない。例えば、制御ユニットは、充電対象機器(例えば、端末)と通信して、充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧又は現在の電気量についてやりとりを行い、バッテリの現在の電圧又は現在の電気量に基づいて、第2アダプタの出力電圧又は出力電流を調整することとしてもよい。以下、具体的な実施例を参照して、制御ユニットと充電対象機器(例えば、端末)との間の通信内容、及び制御ユニットが第2充電モードでの第2アダプタの出力を制御する方法について詳しく説明する。
【0097】
好ましくは、いくつかの実施例では、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2充電モードでの第2アダプタの出力を制御するプロセスは、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2アダプタと充電対象機器(例えば、端末)との間の充電モードをネゴシエーションすることを含んでもよい。
【0098】
本発明の実施例において、第2アダプタは、第2充電モードを盲目的に採用して充電対象機器(例えば、端末)を急速充電するのではなく、充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2アダプタが第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を急速充電しても良いか否かをネゴシエーションすることで、充電プロセスの安全性を向上させることができる。
【0099】
具体的には、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2アダプタと充電対象機器(例えば、端末)との間の充電モードをネゴシエーションすることは、制御ユニットが、充電対象機器(例えば、端末)が第2充電モードをオンにするか否かを問い合わせる第1コマンドを充電対象機器(例えば、端末)に送信することと、制御ユニットが、充電対象機器(例えば、端末)から送信された、充電対象機器(例えば、端末)が第2充電モードをオンにすることに同意するか否かを示す前記第1コマンドに対する返信コマンドを受信することと、充電対象機器(例えば、端末)が第2充電モードをオンにすることに同意した場合に、制御ユニットが第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電することと、を含んでもよい。
【0100】
本発明の実施例の上記説明は、第2アダプタ(又は第2アダプタの制御ユニット)と充電対象機器(例えば、端末)との主従関係を限定するものではない。言い換えると、制御ユニットと充電対象機器(例えば、端末)とのうちいずれかをマスター装置側として、双方向通信セッションを開始することができ、それに応じて、他方をスレーブ装置側としてマスター装置側が開始する通信に第1応答又は第1返信を出すことができる。実現可能な方法として、通信中、第2アダプタ側及び充電対象機器(例えば、端末)側のアースに対するレベルとを比較することにより、マスター及びスレーブ装置のアイデンティティを確認することができる。
【0101】
本発明の実施例は、第2アダプタ(又は第2アダプタの制御ユニット)と充電対象機器(例えば、端末)との間の双方向通信の具体的な実現方法を限定するものではない。つまり、第2アダプタ(又は第2アダプタの制御ユニット)と充電対象機器(例えば、端末)のいずれかをマスター装置側として通信セッションを開始し、それに応じて、他方をスレーブ装置側として、マスター装置側が開始する通信セッションに対して第1応答又は第1返信を出すこととしてもよい。同時に、マスター装置側は、前記スレーブ装置側からの第1応答又は第1返信に第2応答することができる。即ち、マスター及びスレーブ装置の間で一回の充電モードに関するネゴシエーションプロセスが完了したと考えてもよい。一種の実行可能な実施方法として、マスター及びスレーブ装置側の間で複数回の充電モードに関するネゴシエーションが完了した後、マスター及びスレーブ装置側の間の充電操作を実行することにより、ネゴシエーション後の充電プロセスが安全かつ確実に実行されることを確保することができる。
【0102】
マスター装置側が、前記スレーブ装置側の通信セッションに対して第1応答又は第1返信に応じた第2応答を出す一つの方法は、マスター装置側が前記スレーブ装置側の通信セッションに対して第1応答又は第1返信を受信し、受信された前記スレーブ装置の第1応答又は第1返信に応じて対応する第2応答を出すことができる方法であってもよい。例として、マスター装置側が所定時間内に前記スレーブ装置側の通信セッションに対する第1応答又は第1返信を受信した場合に、マスター装置側は、前記スレーブ装置の第1応答又は第1返信に対して対応する第2応答を出すことは、具体的には、マスター装置側とスレーブ装置側とが一回の充電モードに関するネゴシエーションを完了し、マスター装置側とスレーブ装置側との間のネゴシエーションの結果に基づいて、第1充電モード又は第2充電モードに従って充電操作を実行し、即ち、第2アダプタがネゴシエーションの結果に基づいて、第1充電モード又は第2充電モードで作動して充電対象機器(例えば、端末)を充電する。
【0103】
マスター装置側として、前記スレーブ装置側の通信セッションに対する第1応答又は第1返信に応じて、更に第2応答を出すことができる一つの方法は、マスター装置側が所定時間内で前記スレーブ装置側の通信セッションに対する第1応答又は第1返信を受信することなしに、マスター装置側が前記スレーブ装置の第1応答又は第1返信に対して対応する第2応答を出すこととしてもよい。例として、マスター装置側が所定時間内で前記スレーブ装置側の通信セッションに対する第1応答又は第1返信を受信することなしに、マスター装置側が前記スレーブ装置の第1応答又は第1返信に対して対応性のある第2応答を出すとは、具体的には、マスター装置側とスレーブ装置側とが一回の充電モードに関するネゴシエーションを完了し、マスター装置側とスレーブ装置側との間で第1充電モードに従って充電操作を行う、即ち、第2アダプタが第1充電モードで作動して充電対象機器(例えば、端末)を充電する。
【0104】
好ましくは、一部の実施例において、充電対象機器(例えば、端末)がマスター装置として、通信セッションを開始する場合に、第2アダプタ(又は第2アダプタの制御ユニット)がスレーブ装置として、マスター装置側が開始する通信セッションに対して第1応答又は第1返信を出した後、充電対象機器(例えば、端末)が第2アダプタの第1応答又は第1返信に対して対応する第2応答なしに、第2アダプタ(又は第2アダプタの制御ユニット)と充電対象機器(例えば、端末)との間で一回の充電モードに関するネゴシエーションプロセスが完了したと考えてもよい。第2アダプタは、ネゴシエーション結果に基づいて第1充電モード又は第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電することを決定することができる。
【0105】
好ましくは、一部の実施例において、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2アダプタの第2充電モードでの出力を制御するプロセスは、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2充電モードでの第2アダプタから出力された充電対象機器(例えば、端末)を充電する充電電圧を決定することと、制御ユニットが目標電圧の電圧値を調整して、目標電圧の電圧値が、第2充電モードでの第2アダプタから出力された充電対象機器(例えば、端末)を充電する充電電圧と等しくなるようにすることと、を含んでもよい。
【0106】
具体的には、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2充電モードでの第2アダプタから出力された充電対象機器(例えば、端末)を充電する充電電圧を決定することは、制御ユニットが、第2アダプタの出力電圧と充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧とが一致しているか否かを問い合わせる第2コマンドを充電対象機器(例えば、端末)に送信することと、制御ユニットが、充電対象機器(例えば、端末)から送信された、第2アダプタの出力電圧とバッテリの現在の電圧とが一致しているか、高めであるか、又は低めであるかを示す第2コマンドの返信コマンドを受信することと、を含んでもよい。または、第2コマンドは、第2アダプタの現在の出力電圧を、第2充電モードでの第2アダプタから出力された充電対象機器(例えば、端末)を充電する充電電圧とするのが適切であるか否かを問い合わせることができる。第2コマンドの返信コマンドは、現在の第2アダプタの出力電圧が適切であるか、高めであるか、又は低めであるかを示すことができる。第2アダプタの現在の出力電圧とバッテリの現在の電圧とが一致しているか、又は第2アダプタの現在の出力電圧が第2充電モードでの第2アダプタから出力された充電対象機器(例えば、端末)を充電する充電電圧として適切である場合には、第2アダプタの現在の出力電圧が、バッテリの現在の電圧よりやや高く、第2アダプタの出力電圧とバッテリの現在の電圧との間の差が所定範囲内(通常、数百ミリボルトの等級)にあることを示す。
【0107】
好ましくは、いくつかの実施例において、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2充電モードでの第2アダプタの出力を制御するプロセスは、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2充電モードでの第2アダプタから出力された充電対象機器(例えば、端末)を充電する充電電流を決定することと、制御ユニットが目標電流の電流値を調整して、目標電流の電流値が、第2充電モードでの第2アダプタから出力された充電対象機器(例えば、端末)を充電する充電電流と等しくすることと、を含んでもよい。
【0108】
具体的には、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2充電モードでの第2アダプタから出力された充電対象機器(例えば、端末)を充電する充電電流を決定することは、制御ユニットが、充電対象機器(例えば、端末)の現在サポートする最大充電電流を問い合わせる第3コマンドを充電対象機器(例えば、端末)に送信することと、制御ユニットが、充電対象機器(例えば、端末)から送信された充電対象機器(例えば、端末)の現在サポートする最大充電電流を示す第3コマンドの返信コマンドを受信することと、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)の現在サポートする最大充電電流に基づいて、第2充電モードでの第2アダプタから出力された充電対象機器(例えば、端末)を充電する充電電流を決定することと、を含んでもよい。なお、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)の現在サポートする最大充電電流に基づいて、第2充電モードでの第2アダプタから出力された充電対象機器(例えば、端末)を充電する充電電流を決定する方法は複数あり、例えば、第2アダプタは、充電対象機器(例えば、端末)の現在サポートする最大充電電流を第2充電モードでの第2アダプタから出力された充電対象機器(例えば、端末)を充電する充電電流として決定してもよいし、充電対象機器(例えば、端末)の現在サポートする最大充電電流及び自身の電流出力能力などの要素を総合的に考慮した後、第2充電モードでの第2アダプタから出力された充電対象機器(例えば、端末)を充電する充電電流を決定してもよい。
【0109】
好ましくは、いくつかの実施例では、制御ユニットは、充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2充電モードでの第2アダプタの出力を制御するプロセスは、第2アダプタが第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)の充電中に、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2充電モードでの第2アダプタの出力電流を調整することを含んでもよい。
【0110】
具体的には、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2アダプタの出力電流を調整することは、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧を問い合わせる第4コマンドを充電対象機器(例えば、端末)に送信することと、制御ユニットが、第2アダプタから送信された、バッテリの現在の電圧を示す第4コマンドの返信コマンドを受信することと、制御ユニットがバッテリの現在の電圧に基づいて、第2アダプタの出力電流を調整することと、を含んでもよい。
【0111】
好ましくは、いくつかの実施例において、
図19Aに示すように、第2アダプタ10は、充電インターフェース191を含む。さらに、一部の実施例において、第2アダプタ10の制御ユニット(
図23に示すMCU)は、充電インターフェース191のデータケーブル192を介して充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信することができる。
【0112】
好ましくは、いくつかの実施例において、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2充電モードでの第2アダプタの出力を制御するプロセスは、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、充電インターフェースが接触不良であるか否かを決定することを含んでもよい。
【0113】
具体的には、制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、充電インターフェースが接触不良であるか否かを決定することは、制御ユニットが、充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧を問い合わせる第4コマンドを充電対象機器(例えば、端末)に送信することと、制御ユニットが、充電対象機器(例えば、端末)から送信された、充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧を示す第4コマンドの返信コマンドを受信することと、制御ユニットが第2アダプタの出力電圧及び充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧に基づいて、充電インターフェースが接触不良であるか否かを決定することと、を含んでもよい。例えば、制御ユニットが第2アダプタの出力電圧と充電対象機器(例えば、端末)の現在の電圧との電圧差が所定電圧閾値より大きいと決定すると、この場合の電圧差を第2アダプタから出力された現在の電流値で割って得られる抵抗値が、所定抵抗閾値より大きいであることを示し、充電インターフェースが接触不良であると決定することを示す。
【0114】
好ましくは、いくつかの実施例において、充電インターフェースが接触不良であることは、充電対象機器(例えば、端末)によって決定されてもよい。充電対象機器(例えば、端末)が第2アダプタの出力電圧を問い合わせる第6コマンドを制御ユニットに送信し、充電対象機器(例えば、端末)が、制御ユニットから送信された、第2アダプタの出力電圧を示す第6コマンドの返信コマンドを受信し、充電対象機器(例えば、端末)が充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧及び第2アダプタの出力電圧に基づいて、充電インターフェースが接触不良であるか否かを決定する。充電対象機器(例えば、端末)は、充電インターフェースが接触不良であることを決定した後、充電対象機器(例えば、端末)が充電インターフェースが接触不良であることを示す第5コマンドを制御ユニットに送信する。制御ユニットが第5コマンドを受信した後、第2充電モードを終了するように第2アダプタを制御する。
【0115】
以下、
図19Bを参照して、第2アダプタの制御ユニットと充電対象機器(例えば、端末)との間の通信プロセスをさらに詳しく説明する。なお、
図19Bの例は、単に、当業者が本発明の実施例を理解するのを助けるためのものに過ぎず、本発明の実施例に例示された具体的な数値又は具体的な場面に限定するものではない。当業者は、示される
図19Bの例に基づいて、各種同等の修正又は変更を行えることは明らかであり、このような修正又は変更も本発明の実施例の範囲内に該当する。
【0116】
図19Bに示すように、第2充電モードでの第2アダプタの出力で充電対象機器(例えば、端末)を充電するプロセス、即ち、充電プロセスは、五つの段階を含む。
【0117】
段階1:
充電対象機器(例えば、端末)が電源供給装置に接続された後、充電対象機器(例えば、端末)は、データケーブルD+、D−を介して電源供給装置のタイプを検出し、電源供給装置が第2アダプタであることを検出した場合には、充電対象機器(例えば、端末)によって引き出される電流は、所定電流閾値I2(例えば1Aであってもよい)より大きくてもよい。第2アダプタの制御ユニットが、第2アダプタの出力電流が所定持続時間(例えば、連続的なT1時間)の間、I2以上であることを検出すると、制御ユニットは、充電対象機器(例えば、端末)の電源供給装置のタイプを認識することが完了したとみなし、制御ユニットは、第2アダプタと充電対象機器(例えば、端末)との間のネゴシエーションプロセスを開始し、コマンド1(上記第1コマンドに対応する)を充電対象機器(例えば、端末)に送信して、充電対象機器(例えば、端末)に対し、第2アダプタが、第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電することに同意するか否かを問い合わせる。
【0118】
制御ユニットは、充電対象機器(例えば、端末)から送信された、コマンド1の返信コマンドを受信し、該コマンド1の返信コマンドが、充電対象機器(例えば、端末)が、第2アダプタが第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電することに同意しないことを示すと、制御ユニットは、第2アダプタの出力電流を再度に検出する。第2アダプタの出力電流が所定の連続時間内(例えば、連続的なT1時間であってもよい)のI2以上である場合に、制御ユニットは、充電対象機器(例えば、端末)にコマンド1を再送信して、充電対象機器(例えば、端末)に対し、第2アダプタが、第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電することに同意するか否かを問い合わせる。制御ユニットは、充電対象機器(例えば、端末)に対し、第2アダプタが第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電することに同意する、又は第2アダプタの出力電流がI2以上であるという条件を満たさなくなるまで段階1の上記ステップを繰り返す。
【0119】
第2アダプタが第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電することに充電対象機器(例えば、端末)が同意した後、通信プロセスが第2段階に入る。
【0120】
段階2:
第2アダプタの出力電圧は、複数のグレードを含んでもよい。制御ユニットは、充電対象機器(例えば、端末)にコマンド2(上記第2コマンドに対応する)を送信し、第2アダプタの出力電圧(現在の出力電圧)と充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧とが一致しているか否かを問い合わせる。
【0121】
充電対象機器(例えば、端末)は、制御ユニットに対し、第2アダプタの出力電圧と充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧が一致しているか、高めであるか、又は低めであるかを示すコマンド2の返信コマンドを送信する。コマンド2に対する返信コマンドが、第2アダプタの出力電圧が高めであるか、又は低めであるかを示した場合には、制御ユニットは、第2アダプタの出力電圧を1グレード調整して、充電対象機器(例えば、端末)にコマンド2を再送信し、第2アダプタの出力電圧と充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧とが一致しているか否かを再度に問い合わせる。充電対象機器(例えば、端末)は、第2アダプタの出力電圧と充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧とが一致していると決定するまで、段階2の上記ステップを繰り返して、3段階に入る。
【0122】
段階3:
制御ユニットが充電対象機器(例えば、端末)にコマンド3(上記第3コマンドに対応する)を送信して、充電対象機器(例えば、端末)の現在サポートする最大充電電流を問い合わせる。充電対象機器(例えば、端末)が制御ユニットにコマンド3の返信コマンドを送信して、充電対象機器(例えば、端末)の現在サポートする最大充電電流を示し、第4段階に入る。
【0123】
段階4:
制御ユニットは、充電対象機器(例えば、端末)が現在サポートする最大充電電流に基づいて、第2充電モードでの第2アダプタから出力された充電対象機器(例えば、端末)を充電する充電電流を決定した後、定電流充電段階である段階5に入る。
【0124】
段階5:
定電流充電段階に入った後、制御ユニットは、間隔をあけて充電対象機器(例えば、端末)にコマンド4(上記第4コマンドに対応する)を送信して、充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧を問い合わせる。充電対象機器(例えば、端末)は、制御ユニットにコマンド4の返信コマンドを送信して、充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧をフィードバックする。制御ユニットは、充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧に基づいて、充電インターフェースが接触良好であるか否か、及び第2アダプタの出力電流を低下させる必要があるか否かを判断する。第2アダプタは、充電インターフェースが接触不良であると判断すると、充電対象機器(例えば、端末)にコマンド5(上記第5コマンドに対応する)を送信し、第2アダプタは、第2充電モードを終了した後、リセットして再度、段階1に入る。
【0125】
好ましくは、いくつかの実施例では、段階1において、充電対象機器(例えば、端末)がコマンド1の返信コマンドを送信すると、コマンド1の返信コマンドは、該充電対象機器(例えば、端末)の通路抵抗のデータ(又は情報)を運ぶ。充電対象機器(例えば、端末)の通路抵抗データにより、段階5で充電インターフェースの接触が良好であるか否かを判断する。
【0126】
好ましくは、いくつかの実施例では、段階2において、充電対象機器(例えば、端末)は、第2アダプタが第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電することに同意してから、制御ユニットが第2アダプタの出力電圧を適切な充電電圧に調整するまでにかかる時間を一定範囲内に制御する。該時間が所定範囲を超えると、第2アダプタ又は充電対象機器(例えば、端末)は、急速充電通信プロセスが異常であると判定し、リセットして再度に段階1に入る。
【0127】
好ましくは、いくつかの実施例では、段階2において、第2アダプタの出力電圧が充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの現在の電圧よりΔV(ΔVは、200〜500mVとしてもよい)高い場合に、充電対象機器(例えば、端末)は、制御ユニットに対し、第2アダプタの出力電圧と充電対象機器(例えば、端末)のバッテリ電圧とが一致することを示すコマンド2の返信コマンドを送信する。
【0128】
好ましくは、いくつかの実施例では、段階4において、第2アダプタの出力電流の調整速度は、一定範囲内に制御することができる。このようにすることで、調整速度が速すぎることに起因する、第2充電モードでの第2アダプタの出力による、充電対象機器(例えば、端末)の充電プロセス異常の発生を回避することができる。
【0129】
好ましくは、いくつかの実施例では、段階5において、第2アダプタの出力電流の変化幅は、5%以内に制御することができる。
【0130】
好ましくは、いくつかの実施例では、段階5において、制御ユニットは、充電回路の通路抵抗をリアルタイムでモニタリングすることができる。具体的には、制御ユニットは、第2アダプタの出力電圧と、出力電流と、充電対象機器(例えば、端末)によってフィードバックされたバッテリの現在の電圧とに基づいて、充電回路の通路抵抗をモニタリングすることができる。「充電回路の通路抵抗」>「充電対象機器(例えば、端末)の通路抵抗+充電ケーブルの抵抗」の場合、充電インターフェースが接触不良であると判定し、第2アダプタが第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電することを停止することができる。
【0131】
好ましくは、いくつかの実施例では、第2アダプタが第2充電モードでの充電対象機器(例えば、端末)の充電を開始した後、制御ユニットと充電対象機器(例えば、端末)との間の通信時間の間隔は、一定範囲内に制御し、通信間隔が短すぎることによる通信プロセスの異常の発生を避けることができる。
【0132】
好ましくは、いくつかの実施例では、充電プロセスの停止(又は第2アダプタが第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電するプロセスの停止)は、回復可能停止と回復不可能停止の2種類に分けることができる。
【0133】
例えば、充電対象機器(例えば、端末)のバッテリが完全に充電されたか、又は、充電インターフェースが接触不良であることが検出された場合には、充電プロセスは停止され、充電通信プロセスがリセットされて、充電プロセスが再度に段階1に入る。その後、第2充電モードにおいて、充電対象機器(例えば、端末)は、第2アダプタ第が、充電対象機器(例えば、端末)を充電することに同意するまで、通信プロセスは段階2に入らない。このような場合の充電プロセスの停止は、回復不可能停止と見なすことができる。
【0134】
また、別の例として、制御ユニットと充電対象機器(例えば、端末)との間に通信異常が現れた場合には、充電プロセスが停止され、充電通信プロセスがリセットされて、充電プロセスが再度に段階1に入る。段階1の需要が満たされた後、充電対象機器(例えば、端末)は、第2アダプタが第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電することに同意して、充電プロセスを回復する。このような場合の充電プロセスの停止は、回復可能停止と見なすことができる。
【0135】
また、別の例として、充電対象機器(例えば、端末)が、バッテリに異常が現れたことを検出すると、充電プロセスが停止され、充電通信プロセスがリセットされ、充電プロセスが再度に段階1に入る。その後、充電対象機器(例えば、端末)は、第2アダプタが第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電することに同意しない。バッテリが正常に回復して、段階1の需要を満たした後、充電対象機器(例えば、端末)が、第2アダプタが第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電することに同意する。このような場合の急速充電プロセスの停止は、回復可能停止と見なすことができる。
【0136】
以上、
図19Bに示す通信ステップ又は操作が例に過ぎない。例えば、段階1において、充電対象機器(例えば、端末)が第2アダプタに接続された後、充電対象機器(例えば、端末)と制御ユニットとの間のハンドシェイク通信は、充電対象機器(例えば、端末)によって開始されてもよく、即ち、充電対象機器(例えば、端末)がコマンド1を送信し、制御ユニットが第2充電モードをオンにするか否かを問い合わせる。充電対象機器(例えば、端末)が、制御ユニットから送信された、制御ユニットが第2アダプタが第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)を充電することに同意することを示す返信コマンドを受信した場合に、第2アダプタは、第2充電モードで充電対象機器(例えば、端末)のバッテリを充電し始める。
【0137】
また、例えば、段階5の後、定電圧充電段階を含んでもよい。具体的には、段階5において、充電対象機器(例えば、端末)は、制御ユニットにバッテリの現在の電圧をフィードバックし、バッテリの現在の電圧が定電圧充電電圧閾値に達した場合に、充電段階は、定電流充電段階から定電圧充電段階に入ることとしてもよい。定電圧充電段階では、充電電流が徐々に減少して、ある閾値にまで低下すると、充電プロセス全体が停止され、充電対象機器(例えば、端末)のバッテリが完全に充電されたことが示される。
【0138】
好ましくは、いくつかの実施例において、第2アダプタの出力電流は脈動直流(または、一方向パルス出力電流、または、脈動波形電流、または、饅頭波電流と称されてもよい)としてもよい。脈動直流の波形は、
図20に示される。
【0139】
第2アダプタの出力電力が大きくなるにつれ、第2アダプタが充電対象機器(例えば、端末)の電池を充電すると、電池のリチウム析出現象を引き起こしやすくなるので、電池の使用寿命が低下する。電池の信頼性及び安全性を向上させるために、本発明の実施例は、脈動直流を出力するように第2アダプタを制御する。脈動直流は、充電インターフェースの接点のアーク放電の確率及び強度を減少し、充電インターフェースの寿命を向上させることができる。第2アダプタの出力電流を脈動直流に設ける方法は、複数あり、例えば、電力変換ユニット11の2次フィルタユニットを取り外して、整流された後の2次電流を、直接出力し、脈動直流を形成してもよい。
【0140】
さらに、
図21に示すように、上記いずれかの実施例において、第2アダプタ10は、第1充電モード及び第2充電モードをサポートすることができる。第2アダプタの第2充電モードでの充電対象機器(例えば、端末)への充電速度は、第2アダプタの第1充電モードでの充電対象機器(例えば、端末)への充電速度よりも速い。電力変換ユニット11は、2次フィルタユニット211を含んでもよい。第2アダプタ10は、2次フィルタユニット211に接続される制御ユニット212を含んでもよい。第1充電モードでは、制御ユニット212は、第2アダプタ10の出力電圧の電圧値が一定となるように、2次フィルタユニット211を制御する。第2充電モードでは、制御ユニット212は、第2アダプタ10の出力電流が脈動直流となるよう、2次フィルタユニット211の作動を停止するように制御する。
【0141】
本発明の実施例において、制御ユニットは、2次フィルタユニットが作動するか否かを制御して、第2アダプタが電流値が一定の定常直流電流を出力して電流値が変化する脈動直流電流を出力することもでき、従来の充電モードに適合させることができる。
【0142】
好ましくは、いくつかの実施例において、第2アダプタ10は、第2充電モードをサポートする。第2充電モードは、定電流モードであり、第2充電モードでは、第2アダプタの出力電流は交流である。交流も、同じくリチウム電池セルのリチウム析出現象を低減させることができ、電池セルの使用寿命を向上させることができる。
【0143】
好ましくは、いくつか実施例において、第2アダプタ10は、第2充電モードをサポートする。第2充電モードは、定電流モードであり、第2充電モードにおいて、第2アダプタの出力電圧及び出力脈動電流を直接充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの両端に印加して、バッテリを直接充電することができる。
【0144】
具体的には、直接充電とは、第2アダプタの出力電圧及び出力電流を直接充電対象機器(例えば、端末)のバッテリの両端に印加して(又は直接ガイドして)、充電対象機器(例えば、端末)のバッテリを充電する途中で変換回路を介して第2アダプタの出力電流又は出力電圧を変換する必要がなく、変換プロセスによるエネルギーの損失を回避することができる。第2充電モードでの充電中に、充電回路の充電電圧又は充電電流を調整できるので、第2アダプタをスマートアダプタとして設計することができ、第2アダプタにより充電電圧又は充電電流の変換を完了することができる。これにより、充電対象機器(例えば、端末)の負担を軽減し、充電対象機器の発熱量を低下させることができる。本文において、定電流モードとは、第2アダプタの出力電流を制御する充電モードを指し、第2アダプタの出力電流を一定に維持する必要はない。実際には、第2アダプタは、通常、定電流モードでは、多段階定電流方法で充電される。
【0145】
多段階定電流充電(Multi−stage constant current charging)は、N個の充電段階(Nが2以上の整数である)を有する。多段階定電流充電は、所定の充電電流で第1段階の充電を開始することができる。前記多段階定電流充電のN個の充電段階は、第1段階から第(N-1)段階まで順次実行される。充電段階における前回の充電段階が次の充電段階に移行した後、充電電流値は小さくなる。バッテリ電圧が充電終止電圧閾値に達すると、充電段階の前回の充電段階が次の充電段階に進む。
【0146】
さらに、第2アダプタの出力電流が脈動直流電流である場合、定電流モードは、脈動直流電流のピーク値又は平均値を制御する充電モードとなる。即ち、
図22に示すように、第2アダプタの出力電流のピーク値が定電流モードに対応する電流を超えないように制御する。また、第2アダプタの出力電流が交流である場合、定電流モードは、交流のピーク値を制御する充電モードをいう。
【0147】
以下、具体的な例を参照して、本発明の実施例をさらに詳しく説明する。なお、
図23の例は、単に当業者が本発明の実施例を理解するのを助けるためのものに過ぎず、本発明の実施例に例示された具体的な数値又は具体的な場面に限定するものではない。当業者は、提供された
図23の例に基づいて、各種同等の修正又は変更を行えることは明らかであり、このような修正又は変更も本発明の実施例の範囲内に該当する。
【0148】
第2アダプタは、電力変換ユニット(上記の電力変換ユニット11に対応する)を含む。
図23に示すように、該電力変換ユニットは、交流電流ACの入力端と、1次整流ユニット231と、変圧器T1と、2次整流ユニット232と、2次フィルタユニット233とを含んでもよい。
【0149】
具体的には、交流電流ACの入力端が主電源(一般的には、220Vの交流電流)であり、主電源は、1次整流ユニット231に供給される。
【0150】
1次整流ユニット231は、主電源を第1脈動直流に変換した後、第1脈動直流を変圧器T1に供給する。1次整流ユニット231は、ブリッジ整流ユニットであってもよく、例えば、
図23に示されるようなフルブリッジ整流ユニットであってもよいし、ハーフブリッジ整流ユニットであってもよい。本発明の実施例は、これについて具体的に限定しない。
【0151】
従来のアダプタの1次側は、一般に、液体アルミニウム電解コンデンサによりフィルタリングされる1次フィルタユニットを含む。液体アルミニウム電解コンデンサの容量が大きいため、アダプタの体積も大きくなる。本発明の実施例により提供される第2アダプタの1次側は、1次フィルタユニットを含んでいないので、第2アダプタの体積を大幅に減少することができる。
【0152】
変圧器T1は、変圧器の1次から2次に第1脈動直流電流を結合して、第2脈動直流を取得し、トランスT1の2次巻線により該第2脈動直流を出力する。変圧器T1は、通常の変圧器であってもよいし、作動周波数が50KHz〜2MHzである高周波変圧器であってもよい。変圧器T1の1次巻線の数及び接続形式は、第2アダプタに採用されるスイッチング電源のタイプに関連するが、本発明の実施例は、これについて具体的に限定しない。
図23に示すように、第2アダプタは、フライバックスイッチング電源を採用する。変圧器の1次巻線の一端が1次整流ユニット231に接続され、1次巻線の他端がPWMコントローラによって制御されるスイッチに接続される。無論、第2アダプタは、順方向スイッチング電源又はプッシュプルスイッチング電源を採用する第2アダプタであってもよい。異なるタイプのスイッチング電源の1次整流ユニット及び変圧器は、それぞれの接続形式を有するが、簡潔のために、ここでは、列挙しない。
【0153】
2次整流ユニット232は、変圧器T1の2次巻線から出力される第2脈動直流を整流して、第3脈動直流を取得する。2次整流ユニット232は数多くの形式があり、
図23は、代表的な2次同期整流回路が示されている。該同期整流回路は、同期整流(Synchronous Rectifier,SR)チップと、該SRチップによって制御されるMOS(Metal Oxide Semiconductor,MOS)トランジスタと、MOSトランジスタのソース電極及びドレイン電極の両端に接続されるダイオードとを含む。前記SRチップがMOSトランジスタのゲート電極にPWM制御信号を送信し、該MOSトランジスタのオン・オフを制御して、2次同期整流を実現する。
【0154】
2次フィルタユニット233は、2次整流ユニット232から出力される第2脈動直流を整流して、第2アダプタの出力電圧及び出力電流(即ち、
図23のVBUS及びGNDの両端の電圧及び電流)を取得する。
図23の実施例において、2次フィルタユニット233のコンデンサは、固体コンデンサ、又は固体コンデンサと共通のコンデンサ(例えばセラミックコンデンサ)とを並列接続してフィルタリングすることができる。
【0155】
さらに、2次フィルタユニット233は、
図23のスイッチトランジスタQ1のようなスイッチユニットをさらに含んでもよい。該スイッチトランジスタQ1は、MCUから送信される制御信号を受信する。MCUがオンになるようにスイッチトランジスタQ1を制御すると、2次フィルタユニット233が作動して、第2アダプタが第1充電モードで作動する。第1充電モードでは、第2アダプタの出力電圧が5Vであり、出力電流は定常直流電流である。MCUがオフになるようにスイッチトランジスタQ1を制御すると、2次フィルタユニット233は作動を停止して、第2アダプタは第2充電モードで作動する。第2充電モードでは、第2アダプタは、2次整流ユニット232により整流された脈動直流を直接出力する。
【0156】
さらに、第2アダプタは、電圧フィードバックユニット(上記電圧フィードバックユニット12に対応する)を含んでもよい。
図23に示すように、電圧フィードバックユニットは、抵抗R1と、抵抗R2と、第1オペアンプOPA1と、を含んでもよい。
【0157】
具体的には、抵抗R1及び抵抗R2は、第2アダプタの出力電圧の大きさを示すために、第2アダプタの出力電圧(即ちVBUSの電圧)をサンプリングし、サンプリングされた第1電圧をOPA1の逆相入力端に送信する。第1オペアンプOPA1の同相入力端がDAC1を介してMCUのDAC1ポートに接続されている。MCUは、DAC1から出力されるアナログ量の大きさを制御して、第1オペアンプOPA1の参考電圧(上記第1参考電圧に対応する)の電圧値を調節し、電圧フィードバックユニットに対応する目標電圧の電圧値を調節する。
【0158】
さらに、第2アダプタは、電流フィードバックユニット(上記電流フィードバックユニット13に対応する)を含んでもよい。
図23に示すように、電流フィードバックユニットは、抵抗R3と、検流計と、抵抗R4と、抵抗R5と、第2オペアンプOPA2と、を含んでもよい。
【0159】
具体的には、抵抗R3は、電流検出抵抗である。検流計は、抵抗R3を流れる電流を測定することにより、第2アダプタの出力電流を取得し、第2アダプタの出力電流を、対応する電圧値に変換して抵抗R4及び抵抗R5の両端に出力し、電圧分割を行い、第2電圧を取得する。第2電圧は、第2アダプタの出力電流の大きさを示す。第2オペアンプOPA2の逆相入力端は、第2電圧を受信する。第2オペアンプOPA2の同相入力端は、DAC2を介してMCUのDAC2ポートに接続される。MCUは、DAC2から出力されるアナログ量の大きさを制御することにより、第2オペアンプOPA2の参考電圧(上記第2参考電圧に対応する)の電圧値を調節し、電流フィードバックユニットに対応する目標電流の電流値を調節する。
【0160】
第2アダプタは、電力調整ユニット(上記電力調整ユニット14に対応する)をさらに含んでもよい。
図23に示すように、電力調整ユニットは、第1ダイオードD1と、第2ダイオードD2と、光結合ユニット234と、PWMコントローラと、スイッチトランジスタQ2と、を含んでもよい。
【0161】
具体的には、第1ダイオードD1と第2ダイオードD2とは、逆並列接続された二つのダイオードであり、第1ダイオードD1及び第2ダイオードD2のアノードは、
図23に示されるフィードバックポイントに接続される。光結合ユニット234の入力端は、フィードバックポイントの電圧信号を受信するために用いられる。フィードバックポイントの電圧が光結合ユニット234の作動電圧VDDより低い場合、光結合ユニット234は作動を開始し、PWMコントローラのFB端にフィードバック電圧を提供する。PWMコントローラは、CS端とFB端の電圧を比較することにより、PWM端から出力されるPWM信号のデューティ比を制御する。第1オペアンプOPA1から出力される電圧信号(即ち上記電圧フィードバック信号である)が0であるか、又は第2オペアンプOPA2から出力される電圧信号(即ち上記電流フィードバック信号である)が0である場合、FB端の電圧が安定し、PWMコントローラのPWM端から出力されるPWM制御信号のデューティ比が一定に維持される。PWMコントローラのPWM端は、スイッチトランジスタQ2を介してトランスT1の1次巻線に接続され、第2アダプタの出力電圧及び出力電流を制御するために用いられる。PWM端から発する制御信号のデューティ比が一定である場合、第2アダプタの出力電圧及び出力電流は、安定を維持する。
【0162】
さらに、
図23の第2アダプタは、第1調整ユニットと、第2調整ユニットと、をさらに含む。
図23に示すように、第1調整ユニットは、MCU(上記制御ユニットに対応する)と、DAC1と、を含み、第1オペアンプOPA1の参考電圧の電圧値を調整し、電圧フィードバックユニットに対応する目標電圧の電圧値を調整する。第2調整ユニットは、MCU(上記制御ユニットに対応する)と、DAC2と、を含み、第2オペアンプOPA2の参考電圧を調整し、電流フィードバックユニットに対応する目標電流の電流値を調整する。
【0163】
MCUは、第2アダプタが現在使用している充電モードに基づいて目標電圧の電圧値及び目標電流の電流値を調整することができる。例えば、第2アダプタが定電圧モードで充電されている場合には、目標電圧を定電圧モードに対応する電圧に調整し、目標電流を定電圧モードで出力が許容される最大電流に調整することができる。また別の例として、第2アダプタが定電流モードで充電されている場合には、目標電流を定電流モードに対応する電流に調整し、目標電圧を定電流モードで出力が許容される最大電圧に調整することができる。
【0164】
例を挙げて説明すると、定電圧モードでは、目標電圧を一定の電圧値(例えば5V)に調整することができる。1次側に1次フィルタユニットが設けられていないことを考慮すると(1次フィルタユニットは、体積の大きい液体アルミニウム電解コンデンサを採用し、第2アダプタの体積を減少するために、本発明の実施例は、1次フィルタユニットを取り外す)、2次フィルタユニット233の負荷能力が限られているので、目標電流を500mA又は1Aに設定することができる。第2アダプタは、先ず、電圧フィードバックループに基づいて出力電圧を5Vに調整する。第2アダプタの出力電流が目標電流に達すると、電流フィードバックループにより目標電流を超えないように第2アダプタの出力電流を制御する。定電流モードでは、目標電流を4Aに設置し、目標電圧を5Vに設定する。第2アダプタの出力電流は脈動直流であるため、電流フィードバックループにより4Aより高い電流をクリッピング処理して、脈動直流の電流ピーク値を4Aに維持させる。第2アダプタの出力電圧が目標電圧を超えると、第2アダプタの出力電圧は、電圧フィードバックループにより目標電圧を超えないように制御される。
【0165】
また、MCUは、通信インターフェースをさらに含んでもよい。MCUは、該通信インターフェースを介して充電対象機器(例えば、端末)と双方向通信して、第2アダプタの充電プロセスを制御することができる。充電インターフェースがUSBインターフェースとして例を挙げると、該通信インターフェースは、該USBインターフェースであってもよい。具体的には、第2アダプタは、USBインターフェースの電源コードを用いて充電対象機器(例えば、端末)を充電し、USBインターフェースのデータケーブル(D+及び/又はD−)を用いて充電対象機器(例えば、端末)と通信することができる。
【0166】
また、光結合ユニット234は、光結合の作動電圧が安定に維持されるように、電圧レギュレータユニットに接続されてもよい。
図23に示すように、本発明の実施例における電圧レギュレータユニットは、低ドロップアウトレギュレータ(Low Dropout Regulator,LDO)を採用することで実現することができる。
【0167】
図23は、制御ユニット(MCU)がDAC1を介して第1オペアンプOPA1の参考電圧を調整することを例示している。このような参考電圧の調整方法は、
図4に示される参考電圧の調整方法に対応するが、本発明の実施例は、これに限定されず、
図5乃至
図8に記載されるいずれかの参考電圧の調整方法を採用してもよく、簡潔のため、ここでは詳述しない。
【0168】
図23は、制御ユニット(MCU)がDAC2を介して第2オペアンプOPA2の参考電圧を調整することを例示している。このような参考電圧の調整方法は、
図12に示される参考電圧の調整方法に対応するが、本発明の実施例は、これに限定されず、
図13乃至
図16に記載されるいずれか一つの参考電圧の調整方法を採用してもよく、簡潔のため、ここでは詳述しない。
【0169】
以上、
図1〜
図23を参照して本発明の装置の実施例を詳しく説明した。以下、
図24を参照して、本発明の実施例の方法の実施例を詳しく説明する。なお、方法の説明と装置の説明とが互いに対応しているため、簡潔のため、重複した説明を適宜省略する。
【0170】
図24は、本発明の実施例に係る充電制御方法の概略フローチャートである。
図24の充電方法は、上記第2アダプタ10により実行してもよく、該方法は、以下のような動作を含む。
2410:入力される交流を変換して、第2アダプタの出力電圧及び出力電流を取得する。
2420:第2アダプタの出力電圧を測定して、第2アダプタの出力電圧が所定の目標電圧に達するか否かを示す電圧フィードバック信号を生成する。
2430:第2アダプタの出力電流を測定して、第2アダプタの出力電流が所定の目標電流に達するか否かを示す電流フィードバック信号を生成する。
2440:電圧フィードバック信号が第2アダプタの出力電圧が目標電圧に達することを示すか、又は、電流フィードバック信号が第2アダプタの出力電流が目標電流に達することを示す場合に、第2アダプタの出力電圧及び出力電流を安定させる。
【0171】
好ましくは、いくつかの実施例において、第2アダプタは、第1充電モードをサポートし、第1充電モードは定電圧モードである。定電圧モードにおいて、目標電圧は定電圧モードに対応する電圧であり、目標電流は第2アダプタの定電圧モードにおいて出力が許容される最大電流である。
図24の方法は、電圧フィードバック信号に基づいて、第2アダプタの出力電圧を定電圧モードに対応する電圧に調整するステップをさらに含んでもよい。2440において、電流フィードバック信号が第2アダプタの出力電流が第2アダプタの定電圧モードにおける出力が許容される最大電流に達することを示すとき、第2アダプタの定電圧モードにおける出力が、許容される最大電流を超えないように第2アダプタの出力電流を制御するステップを含んでもよい。
【0172】
好ましくは、いくつかの実施例において、第2アダプタは、1次整流ユニットと、トランスと、2次整流ユニットと、2次フィルタユニットと、を含み、前記1次整流ユニットは、脈動電圧を前記トランスに直接出力する。
【0173】
好ましくは、いくつかの実施例において、第2アダプタが定電圧モードで出力が許容される最大電流は、2次フィルタユニットのコンデンサの容量に基づいて決定される。
【0174】
好ましくは、いくつかの実施例では、第2アダプタは、第2充電モードをサポートする。第2充電モードは定電流モードである。定電流モードにおいて、目標電圧は第2アダプタの定電流モードにおける出力が許容される最大電圧であり、目標電流は定電流モードに対応する電流である。
図24の方法は、電流フィードバック信号に基づいて、第2アダプタの出力電流を定電流モードに対応する電流に調整するステップをさらに含む。2440において、電圧フィードバック信号が第2アダプタの出力電圧が第2アダプタの定電流モードにおける出力が許容される最大電圧に達することを示すと、第2アダプタの定電流モードにおける出力が許容される最大電圧を超えないように第2アダプタの出力電圧を制御するステップを含んでもよい。
【0175】
好ましくは、いくつかの実施例において、
図24の方法は、目標電圧の値を調整するステップをさらに含んでもよい。
【0176】
好ましくは、いくつかの実施例において、第2アダプタが、第1充電モード及び第2充電モードをサポートし、前記目標電圧の値を調整するステップは、第2アダプタが現在使用している第1充電モード又は第2充電モードに基づいて、目標電圧の値を調整するステップを含んでもよい。
【0177】
好ましくは、いくつかの実施例において、第2アダプタの出力電圧を測定して、電圧フィードバック信号を生成するステップは、第2アダプタの出力電圧をサンプリングして、第1電圧を取得するステップと、第1電圧と第1参考電圧とを比較するステップと、第1電圧と第1参考電圧との比較結果に基づいて、電圧フィードバック信号を生成するステップと、を含んでもよい。目標電圧の値を調整するステップは、第1参考電圧の値を調整することにより、目標電圧の値を調整するステップを含む。
【0178】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第1参考電圧の値は、第1のDACにより調整される。
【0179】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第1参考電圧の値は、RCフィルタユニットにより調整される。
【0180】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第1参考電圧の値は、デジタルポテンショメータにより調整される。
【0181】
第2アダプタの出力電圧を測定して、電圧フィードバック信号を生成するステップは、所定の電圧分割比に基づいて第2アダプタの出力電圧を電圧分割して、第1電圧を生成するステップと、第1電圧と第1参考電圧とを比較するステップと、第1電圧と第1参考電圧との比較結果に基づいて、電圧フィードバック信号を生成するステップと、を含んでもよく、前記目標電圧の値を調整するステップは、電圧分割比を調整することにより、目標電圧の電圧値を調整するステップを含んでもよい。
【0182】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記電圧分割比は、デジタルポテンショメータの電圧分割比である。
【0183】
好ましくは、いくつかの実施例において、
図24の方法は、目標電流の電流値を調整するステップをさらに含んでもよい。
【0184】
好ましくは、いくつかの実施例において、第2アダプタが、第1充電モード及び第2充電モードをサポートする。前記目標電流の電流値を調整するステップは、第2アダプタが現在使用している第1充電モード又は第2充電モードに基づいて、目標電流の電流値を調整するステップを含んでもよい。
【0185】
好ましくは、いくつかの実施例において、第2アダプタの出力電流を測定して、電流フィードバック信号を生成するステップは、第2アダプタの出力電流をサンプリングして、第2アダプタの出力電流の大きさを示す第2電圧を取得するステップと、第2電圧と第2参考電圧とを比較するステップと、第2電圧と第2参考電圧との比較結果に基づいて、電流フィードバック信号を生成するステップと、を含んでもよく、前記目標電流の電流値を調整するステップは、第2参考電圧の電圧値を調整することにより、目標電流の電流値を調整するステップを含んでもよい。
【0186】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第2参考電圧の値は、第2のDACにより調整される。
【0187】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第2参考電圧の値は、RCフィルタユニットにより調整される。
【0188】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第2参考電圧の値は、デジタルポテンショメータにより調整される。
【0189】
好ましくは、いくつかの実施例において、第2アダプタの出力電流を測定して、電流フィードバック信号を生成するステップは、第2アダプタの出力電流をサンプリングして、第2アダプタの出力電流の大きさを示す第3電圧を取得するステップと、所定の電圧分割比に基づいて、第3電圧を電圧分割して、第2電圧を生成するステップと、第2電圧と第2参考電圧とを比較するステップと、第2電圧と第2参考電圧との比較結果に基づいて、電流フィードバック信号を生成するステップと、を含んでもよく、前記目標電流の電流値を調整するステップは、電圧分割比を調整することにより、目標電流の電流値を調整するステップを含んでもよい。
【0190】
好ましくは、いくつかの実施例において、電圧分割比は、デジタルポテンショメータの電圧分割比である。
【0191】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第2アダプタが、第1充電モード及び第2充電モードをサポートする。前記第2アダプタの前記第2充電モードでの充電対象機器への充電速度は、前記第2アダプタの前記第1充電モードでの前記充電対象機器への充電速度よりも速い。
図24の方法は、前記第2アダプタが充電対象機器と接続されるプロセスにおいて、前記充電対象機器と双方向通信して、前記第2充電モードでの前記第2アダプタの出力を制御するステップをさらに含んでもよい。
【0192】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記充電対象機器と双方向通信して、前記第2充電モードでの前記第2アダプタの出力を制御するプロセスは、前記充電対象機器と双方向通信して、前記第2アダプタと前記充電対象機器との間の充電モードをネゴシエーションするステップを含んでもよい。
【0193】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記充電対象機器と双方向通信して、前記第2アダプタと前記充電対象機器との間の充電モードをネゴシエーションするステップは、前記充電対象機器が前記第2充電モードをオンにするか否かを問い合わせる第1コマンドを前記充電対象機器に送信するステップと、前記充電対象機器から送信された、前記充電対象機器が前記第2充電モードをオンにすることに同意するか否かを示す前記第1コマンドの返信コマンドを受信するステップと、前記充電対象機器が前記第2充電モードをオンにすることに同意した場合に、前記第2充電モードで前記充電対象機器を充電するステップと、を含んでもよい。
【0194】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記充電対象機器と双方向通信して、前記第2充電モードでの前記第2アダプタの出力を制御するプロセスは、前記充電対象機器と双方向通信して、前記第2充電モードでの前記第2アダプタから出力された前記充電対象機器を充電する充電電圧を決定するステップと、前記目標電圧の電圧値を調整して、前記目標電圧の電圧値が、前記第2充電モードでの前記第2アダプタから出力された前記充電対象機器を充電する充電電圧と等しくするステップと、を含んでもよい。
【0195】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記充電対象機器と双方向通信して、前記第2充電モードでの前記第2アダプタから出力された前記充電対象機器を充電する充電電圧を決定するステップは、前記第2アダプタの出力電圧と前記充電対象機器のバッテリの現在の電圧とが一致しているか否かを問い合わせる第2コマンドを前記充電対象機器に送信するステップと、前記充電対象機器から送信された、前記第2アダプタの出力電圧と前記バッテリの現在の電圧とが一致しているか、高めであるか、又は低めであるかを示す前記第2コマンドの返信コマンドを受信するステップと、を含んでもよい。
【0196】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記充電対象機器と双方向通信して、前記第2充電モードでの前記第2アダプタの出力を制御するプロセスは、前記充電対象機器と双方向通信して、前記第2充電モードでの前記第2アダプタから出力された前記充電対象機器を充電する充電電流を決定するステップと、前記目標電流の電流値を調整して、前記目標電流の電流値が、前記第2充電モードでの前記第2アダプタから出力された前記充電対象機器を充電する充電電流と等しくするステップと、を含んでもよい。
【0197】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記充電対象機器と双方向通信して、前記第2充電モードでの前記第2アダプタから出力された前記充電対象機器を充電する充電電流を決定するステップは、前記充電対象機器が現在サポートする最大充電電流を問い合わせる第3コマンドを前記充電対象機器に送信するステップと、前記充電対象機器から送信された、前記充電対象機器の現在サポートする最大充電電流を示す前記第3コマンドの返信コマンドを受信するステップと、前記充電対象機器の現在サポートする最大充電電流に基づいて、前記第2充電モードでの前記第2アダプタから出力された前記充電対象機器を充電する充電電流を決定するステップと、を含んでもよい。
【0198】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記充電対象機器と双方向通信して、前記第2充電モードでの前記第2アダプタの出力を制御するプロセスは、前記第2充電モードで充電中に、前記充電対象機器と双方向通信して、前記第2アダプタの出力電流を調整するステップを含んでもよい。
【0199】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記充電対象機器と双方向通信して、前記第2アダプタの出力電流を調整するステップは、前記充電対象機器のバッテリの現在の電圧を問い合わせる第4コマンドを前記充電対象機器に送信するステップと、前記第2アダプタから送信された、前記バッテリの現在の電圧を示す前記第4コマンドの返信コマンドを受信するステップと、前記バッテリの現在の電圧に基づいて、前記第2アダプタの出力電流を調整するステップと、を含んでもよい。
【0200】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第2アダプタは、充電インターフェースを含む。前記第2アダプタは、前記充電インターフェースのデータケーブルを介して前記充電対象機器と双方向通信する。
【0201】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第2アダプタは、第2充電モードをサポートする。前記第2充電モードは、定電流モードであり、前記第2充電モードにおいて、前記第2アダプタの出力電流は脈動直流である。
【0202】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第2アダプタは、第1充電モードをサポートする。前記第1充電モードは定電圧モードである。前記第2アダプタは、2次フィルタユニットを含む。
図24の方法は、前記第2アダプタの出力電圧の電圧値が一定となるように、前記第1充電モードで前記2次フィルタユニットを制御するステップと、前記第2アダプタの出力電流が脈動直流となるように、前記第2充電モードで前記2次フィルタユニットを制御して作動を停止するようにするステップと、をさらに含んでもよい。
【0203】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第2アダプタは、第2充電モードをサポートする。前記第2充電モードが定電流モードであり、前記第2充電モードにおいて、前記第2アダプタの出力電流が交流である。
【0204】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第2アダプタは、第2充電モードをサポートする。前記第2充電モードでは、前記第2アダプタの出力電圧及び出力脈動電流が前記充電対象機器のバッテリの両端に直接印加され、前記バッテリを直接充電する。
【0205】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第2アダプタは、携帯充電対象機器を充電する第2アダプタである。
【0206】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第2アダプタは、充電プロセスを制御する制御ユニットを含み、前記制御ユニットがMCUである。
【0207】
好ましくは、いくつかの実施例において、前記第2アダプタは、充電インターフェースを含み、前記充電インターフェースがUSBインターフェースである。
【0208】
なお、本文における「第1アダプタ」及び「第2アダプタ」は、単に、説明を便利にするものであって、本発明の実施例のアダプタの具体的なタイプについて限定するものではない。
【0209】
当業者であれば、本発明に開示されている実施例を参照して説明された各例のユニット及アルゴリズムステップは、電子ハードウェア、又はコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアとの結合によって実現できることを認識している。これらの機能が一体ハードウェア、それともソフトウェアの形態によって実行されるかどうかは、技術的ソリューションの特定のアプリケーション及び設計上の制約条件により異なる。当業者であれば、特定の応用に対して、説明された機能を異なる方法で実現することができ、このような実現は、本発明の範囲を超えたと考慮されるべきではない。
【0210】
当業者であれば、以下のことを明白に理解することができる。説明の便宜及び簡潔のため、上記システム、装置、およびユニットの特定の作動プロセスに関する前記方法の実施例における対応するプロセスを参照することができ、ここでは詳細に説明しない。
【0211】
なお、本発明が提供するいくつの実施例において、開示されているシステム、装置、および方法は、他の方法によって実現することができる。例えば、上記装置の実施例は、概略的なものだけである。例えば、前記ユニットの区分は、論理的な機能区分であり、実際の実装においては、他の区分方法を有することができる。例えば、複数のユニット又はコンポーネントは、結合することができるし、他のシステムに集成することもでき、一部の特徴を無視することや、実行しないこともできる。示された、又は論じられた相互結合又は直接結合又は通信接続は、いくつかのインタフェースを介した、装置又はユニットの間接結合又は通信接続であっても良く、電気的、機械的又は他の形式であっても良い。
【0212】
分離部品として説明された前記ユニットは、物理的に分離していても良いし、物理的に分離していなくても良い。ユニットとして示された部品は、物理的なユニットであっても良いし、物理的なユニットでなくても良い。即ち、一箇所に配置されても良いし、又は複数のネットワークユニットに分散されていても良い。本実施例の技術案の目的を実現するため、必要に応じて、一部又は全部のユニットを選択することができる。
【0213】
また、本発明の各実施例においての各機能ユニットは、一つの処理ユニットに統合されても良いが、各ユニットを独立した物理的存在としても良く、二つ以上のユニットが一つのユニットに統合されても良い。
【0214】
前記機能が、ソフトウェア機能のユニットの形式で実現されて、独立する製品として販売又は利用される場合に、コンピュータ読み取り可能記憶媒体に記憶されても良い。このような理解に基づいて、本発明の技術案は、本質的に又は従来の技術に対する貢献の部分又は前記技術案の一部は、ソフトウェア製品の形として示すことができる。前記コンピュータソフトウェア製品は記憶媒体に記憶され、コンピュータ設備(個人コンピュータ、サーバ、第2アダプタ又はネットワーク設備等であってもよい)に本発明の各実施例の前記方法の全部又は一部のステップを実行させる若干のコマンドを含むこととしてもよい。前記記憶媒体は、USBメモリ、ポータブルハードディスク、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク又はCD等のプログラムコードを記憶できる各種の媒体を含む。
【0215】
以上の説明は、単に本発明の実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲はこれに限定されるものではない。当分野に詳しいあらゆる当業者が本発明に開示された技術範囲内で容易に想到し得る変化又は代用は、本発明の保護範囲に含まれるべきである。従って、本発明の保護範囲はその特許請求の範囲に属するものとする。