特許第6495589号(P6495589)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダッソー システムズの特許一覧

特許6495589三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定するコンピュータ実装方法
<>
  • 特許6495589-三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定するコンピュータ実装方法 図000002
  • 特許6495589-三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定するコンピュータ実装方法 図000003
  • 特許6495589-三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定するコンピュータ実装方法 図000004
  • 特許6495589-三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定するコンピュータ実装方法 図000005
  • 特許6495589-三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定するコンピュータ実装方法 図000006
  • 特許6495589-三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定するコンピュータ実装方法 図000007
  • 特許6495589-三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定するコンピュータ実装方法 図000008
  • 特許6495589-三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定するコンピュータ実装方法 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6495589
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定するコンピュータ実装方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/50 20060101AFI20190325BHJP
【FI】
   G06F17/50 608C
   G06F17/50 612C
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-147837(P2014-147837)
(22)【出願日】2014年7月18日
(65)【公開番号】特開2015-22770(P2015-22770A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2017年7月11日
(31)【優先権主張番号】13306032.7
(32)【優先日】2013年7月18日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500102435
【氏名又は名称】ダッソー システムズ
【氏名又は名称原語表記】DASSAULT SYSTEMES
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】クリストフ デルフィーノ
(72)【発明者】
【氏名】ギョーム ダイデ
【審査官】 松田 直也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−322253(JP,A)
【文献】 特開平10−312208(JP,A)
【文献】 特開2007−102320(JP,A)
【文献】 特開2002−304394(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/50
IEEE Xplore
JSTPlus(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パス(exploded path)を決定するコンピュータ実装方法であって、
ある場面における前記アセンブリの分解組立図をメインフレームに表示するステップと、
分解パスの少なくとも1つのセットを計算するステップであって、分解パスは、前記アセンブリの少なくとも一つのオブジェクトを結びつける少なくとも1つの分解ライン(exploded line)のセットに対応する、ステップと、
サムネイルのリストを表示するステップであって、サムネイルは、前記アセンブリの計算された分解パスの少なくとも1つの可能なセットに対応する、ステップと、
前記サムネイルのリストから1つのサムネイルを選択するステップと、
前記選択されたサムネイルを表示するステップと、
を含むコンピュータ実装方法。
【請求項2】
分解パスの分解ラインは、
少なくとも1つのオブジェクトの2つの位置を結びつける少なくとも1つのラインであって、線分または曲線であるラインと、
少なくとも1つの幾何学的制約(geometrical constraint)の制約セットを伴う少なくとも1つのラインを備える少なくとも1つのカスタムライン(custom line)と、
を備える、請求項1に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項3】
前記サムネイルのリストから1つのサムネイルを選択するステップの前に、前記サムネイルのリストの少なくとも1つのサムネイルをプレビューするステップを備える、請求項1または2記載のコンピュータ実装方法。
【請求項4】
前記選択されたサムネイルを表示するステップは、前記メインフレーム中の現在のビューの差し替えによって実施される、請求項1から3のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項5】
前記サムネイルのリストから1つのサムネイルを選択するステップの前に、前記サムネイルのリストの少なくとも1つのサムネイルを前記メインフレーム中にプレビューするステップを備える、請求項4に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項6】
前記制約セットは、通路面積、ウェイポイント、地軸、回避領域、および回避ポイントのうちの少なくとも1つの制約を含む、請求項2に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項7】
前記計算するステップおよび前記サムネイルのリストを表示するステップは、スケジュールの基準を使用する、請求項1から6のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項8】
前記スケジュールの基準は、制約セット中の少なくとも1つの幾何学的制約を使用し、制約セットは、前記アセンブリの計算された分解パスの1つのセットの提示の部品の共線性、前記アセンブリの計算された分解パスの1つのセットの提示の部品における同一点を通ること、および前記アセンブリの計算された分解パスの1つのセットの提示の部品の優先方向を含む、請求項7に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項9】
前記サムネイルのリストから1つのサムネイルを選択するステップは、デフォルトにおいて、自動的に、前記スケジュールの基準の一番良い値を有する前記サムネイルのリストの前記サムネイルの表示をすることで、前記スケジュールの基準を使用する、請求項7または8に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項10】
前記サムネイルのリストの少なくとも1つのサムネイルをプレビューするステップおよび前記サムネイルのリストから1つのサムネイルを選択するステップは、選択用セレクタの使用を含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項11】
前記選択用セレクタは、ポインティング手段によって制御されるように適用される、請求項10に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項12】
前記プレビューするステップは、前記選択用セレクタとの第1の対話を使用し、前記選択するステップは、前記選択用セレクタとの第2の対話を使用する、請求項10または11に記載のコンピュータ実装方法。
【請求項13】
コンピュータシステムに、請求項1から12のいずれか一項に記載の三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定する方法を実施させるコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ読取可能媒体。
【請求項14】
次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定するためのコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータプログラムであって前記コンピュータ実行可能命令は、システムによって実行されると、前記システムに、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法の各ステップを実行させるコンピュータプログラム。
【請求項15】
三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定し、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法の各ステップを実行する手段を備える装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータプログラムおよびシステムの分野に関し、より具体的には、テクニカルイラストレーションの設計および/または作成を行うための、より正確には、三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定するためのコンピュータ実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3DVIA(登録商標)Composerの商標でダッソー・システムズによって提供されているもののような、イラストレーションを使用可能または使用不可とするように、いくつかのシステムおよびプログラムが、テクニカルイラストレーションの設計および/または作成の市場において提供されている。
【0003】
これらのシステムは、主に非CADソフトウェアのユーザのためのものであり、ユーザが、例えば、テクニカルイラストレーション、保守またはトレーニング作業、組立または分解の手順、マーケティングプレゼンテーション、または(対話型部品カタログのような)対話型アプリケーションを製作することを可能とする。
【発明の概要】
【0004】
これらのシステムにおいて、3D製品の分解組立図を作成するためのいくつかの先進的なツールが存在するが、いずれも3Dにおける分解パス(exploded path)を簡単に描くためのソリューションを提供しない。
【0005】
実際、手動で各点を結びつける、もしくは接続することによって、または一部分について破線のセットを使用することによって、分解パスを作成することは小難しく、手間がかかり、多くの手動操作が必要である。
【0006】
分解組立図は、それらの関係に従って展開されたオブジェクト、特に、組み立てられた時にそれらがどのように組み合わさるかを示すように配置されたオブジェクトのアセンブリを表す。分解パスは、アセンブリの分解組立図のオブジェクト間の結びつきを表すこと、とりわけ、アセンブリのこれらのオブジェクトを取り付ける、または取り外すための順番を説明することを可能とする。
【0007】
このように、三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図上で、1つまたはいくつかの分解パスを作成することは、難しく、手間がかかる。
【0008】
本発明の目的は、上述の問題を解決するためのコンピュータ実装方法およびシステムを提供することである。
【0009】
本発明の一態様によれば、三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定するコンピュータ実装方法であって、
−ある場面におけるアセンブリの分解組立図をメインフレームに表示するステップと、
−分解パスの少なくとも1つのセットを計算するステップであって、分解パスは、アセンブリの少なくとも一つのオブジェクトを結びつける少なくとも1つの分解ライン(exploded line)のセットに対応する、ステップと、
−サムネイルのリストを表示するステップであって、サムネイルは、アセンブリの計算された分解パスの少なくとも1つの可能なセットに対応する、ステップと、
−サムネイルのリストから1つのサムネイルを選択するステップと、
−選択されたサムネイルを表示するステップと、
を含むコンピュータ実装方法が提案される。
【0010】
そのようなコンピュータ実装方法によれば、三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図上にいくつかの分解パスを簡単に素早く作成することが可能となる。
【0011】
ユーザは、考えもしないような、いくつかの可能な選択肢を見ることができるであろう。従って、本発明は、異なる可能な選択肢の計算のステップが関係するため、単なる情報の提示ではない。
【0012】
一実施形態によれば、分解パスの分解ラインは、
−少なくとも1つのオブジェクトの2つの位置を結びつける少なくとも1つのラインであって、線分または曲線であるラインと、
−少なくとも1つの幾何学的制約(geometrical constraint)の制約セットを伴う少なくとも1つのラインを備える少なくとも1つのカスタムライン(custom line)と、
を備える。
【0013】
そのような分解ライン(線分または曲線)と分解カスタムラインとの組み合わせにより、各分解パスが利用可能となり、本発明は、アセンブリのオブジェクトまたは部品の最初の選択の中でユーザが探していた正しいパスをユーザに提供する。
【0014】
一実施形態によれば、サムネイルのリストの少なくとも1つのサムネイルをプレビューするステップの前に、サムネイルのリストから1つのサムネイル選択するステップを備える。
【0015】
そのようなプレビューによって、サムネイルのリストからのサムネイルの選択を促進することが可能となる。
【0016】
一実施形態によれば、選択されたサムネイル(TH3)を表示するステップは、メインフレーム中の現在のビューの差し替え、または言い換えると、メインフレーム中に以前表示された分解組立図または分解パスの差し替えによって実施される。
【0017】
このように、メインフレーム中において、選択されたサムネイルの内容は以前のビューに取って代わる。
【0018】
一実施形態によれば、サムネイルのリストから1つのサムネイルを選択するステップの前に、サムネイルのリストの少なくとも1つのサムネイルをメインフレーム中にプレビューするステップを備える。
【0019】
このように、ある処理の前に、ユーザは表示された結果を見ることができる。
【0020】
一実施形態によれば、前記制約セットは、通路面積、ウェイポイント、地軸、回避領域、および回避ポイントのうちの少なくとも1つの制約を含む。
【0021】
このように、任意のタイプの分解パスを作成することが可能である。
【0022】
一実施形態によれば、計算するステップおよびサムネイルのリストを表示するステップは、スケジュールの基準を使用する。
【0023】
このように、スケジュールの基準により、アセンブリの計算された分解パスの1つのセットの異なる提示に対応するサムネイルのリストは、サムネイルのリストからのサムネイルの選択を促進するために、順番付けられうる。
【0024】
一実施形態によれば、前記スケジュールの基準は、制約セット中の少なくとも1つの幾何学的制約を使用し、制約セットは、アセンブリの計算された分解パスの1つのセットの提示の部品の共線性、アセンブリの計算された分解パスの1つのセットの提示の部品における同一点を通ること、およびアセンブリの計算された分解パスの1つのセットの提示の部品の優先方向を含む。
【0025】
このように、そのような制約によれば、ユーザは、異なるアセンブリについて、それらの発生において常に一貫性を有する分解パスの提示を得ることができる。
【0026】
一実施形態によれば、サムネイルのリストから1つのサムネイルを選択するステップは、デフォルトにおいて、自動的に、前記スケジュールの基準の一番良い値を有するサムネイルのリストのサムネイルの表示をすることで、前記スケジュールの基準を使用する。
【0027】
このように、自動的な選択、またはサムネイルのリストからのサムネイルの選択の前の、自動的な事前選択を生成することが可能である。
【0028】
一実施形態によれば、サムネイルのリストの少なくとも1つのサムネイルをプレビューするステップおよびサムネイルのリストから1つのサムネイルを選択するステップは、選択用セレクタの使用を含む。
【0029】
いくつかのオブジェクト間の分解パスの自動作成は、複数のソリューションになりうるため、選択用セレクタは、ユーザが有する様々な可能な選択肢を表すサムネイルのリストを表示するのが良い。
【0030】
選択用セレクタは、ユーザが、最終的な結果となるであろうものをリアルタイムで視認することを可能とし、ユーザがより早く決定することを可能とする。
【0031】
一実施形態によれば、選択用セレクタは、ポインティング手段によって制御されるように適用される。
【0032】
ポインティング手段は、コンピュータマウス、タッチペン、または高感度のタッチスクリーンを備えることができる。
【0033】
一実施形態によれば、プレビューするステップは、選択用セレクタとの第1の対話を使用し、選択するステップは、選択用セレクタとの第2の対話を使用する。
【0034】
例えば、第1の対話と第2の対話との対は、それぞれ、第1のクリックと第2のクリックとであってもよく、または、サムネイルのホバリングとクリック、または、クリックとダブルクリックとであってもよい。
【0035】
本発明の他の態様によれば、コンピュータシステムに、上記した三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定する方法を実施させるコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ読取可能媒体も提案される。
【0036】
本発明の他の態様によれば、コンピュータ読取可能媒体に記憶された、三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定し、システムに、上記した方法の各ステップを実行させるコード手段を備えるコンピュータプログラム製品も提案される。
【0037】
本発明の他の態様によれば、三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の分解パスを決定し、上記の方法の各ステップを実装する手段を備える装置も提案される。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本発明は、非限定的例示として記述され、および以下の添付の図面によって図示されるいくつかの実施形態の考察によって、より理解されるであろう。
図1】本発明の一態様に係る方法の一例を図示する図である。
図2】本発明の一態様に係る方法の一例を図示する図である。
図3】本発明の一態様に係る方法の一例を図示する図である。
図4】本発明の一態様に係る方法の一例を図示する図である。
図5】本発明の一態様に係る方法の一例を図示する図である。
図6】本発明の一態様に係る方法の一例を図示する図である。
図7】本発明が実装されうるコンピュータネットワークまたは同様のデジタル処理環境を図示する図である。
図8】コンピュータの内部構造の図を図示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下の図は、本発明の機能を詳細にさらに説明する。
【0040】
図1は、三次元モデル化オブジェクトのアセンブリ分解組立図の分解パスを決定する、本コンピュータ実装方法の各ステップを図示する。
【0041】
当該方法は、ある場面におけるアセンブリの分解組立図を表示するステップ1と、分解パスの少なくとも1つのセットを計算するステップ2であって、分解パスは、アセンブリの少なくとも1つのオブジェクトを結びつける少なくとも1つの分解ラインのセットに対応する、ステップ2と、を含む。
【0042】
あるいは、本コンピュータ実装方法は、特に、少なくとも1つの分解パスの少なくとも1つのセットを計算するステップ2を適用することによって、三次元モデル化オブジェクトのアセンブリの分解組立図の少なくとも1つの分解パスを決定するように容易に適用されうる。
【0043】
さらに、当該方法は、サムネイルのリストを表示するステップ3であって、サムネイルは、アセンブリの計算された分解パスの少なくとも1つの可能なセットに対応する、ステップ3と、サムネイルのリストから1つのサムネイルを選択するステップ4と、選択されたサムネイルを表示するステップ5と、を含む。
【0044】
以下の図2から図6は、本発明の一態様に係る方法の一実施形態をより正確に図示する。
【0045】
図2に図示されるように、ユーザは、分解組立図を起動することで、この種の視覚的結果を得ることができる。
【0046】
本例において、表示される分解組立図は、アセンブリのオブジェクトのセットを束ねるバウンディングボックス(bounding box)を含むが、それは勿論、非限定的例示である。
【0047】
図3において、アセンブリの少なくとも1つのオブジェクトを結びつける少なくとも1つの分解ラインの1つのセットを計算するステップが実施される。
【0048】
本例において、メインフレーム中に、アセンブリの計算された分解パスの異なるセットに対応するサムネイルTH1、TH2、TH3のリストLISTのサムネイルの内容が表示される。
【0049】
このように、メインフレーム中で、サムネイルのコンテンツはメインフレームの以前のビューに取って代わる。
【0050】
分解パスは、それぞれ、アセンブリの少なくとも1つのオブジェクトを結びつける少なくとも1つの分解ラインのセットに対応する。
【0051】
分解パスの分解ラインは、少なくとも1つのオブジェクトの2つの位置を結びつける少なくとも1つのラインであって、線分または曲線であるライン、および/または、少なくとも1つの幾何学的制約の制約セットを伴う少なくとも1つのラインを備える少なくとも1つのカスタムラインと、を備える。
【0052】
前記制約セットは、通路面積、ウェイポイント、地軸、回避領域、および回避ポイントのうちの少なくとも1つの制約を含む。
【0053】
図3の本例において、計算された分解パスは、軸上の分解パス、例えば、アセンブリのオブジェクトの中心を通る制約を伴う分解セグメントである。
【0054】
本例において、リストのサムネイルTH1、TH2、TH3は、スケジュールの基準に応じて順番付けられ、本事例においては、右手から左手に向かって順番付けられている。デフォルトにおいて、スケジュールの基準の一番良い値を有するサムネイルTH1の分解パスは、本例でのように、メインフレーム中に表示されうる。
【0055】
スケジュールの基準は、制約セットからの少なくとも1つの幾何学的制約を使用し、制約セットは、アセンブリの計算された分解パスの1つのセットの提示の部品の共線性、アセンブリの計算された分解パスの1つのセットの提示の部品における同一点を通ること、およびアセンブリの計算された分解パスの1つのセットの提示の部品の優先方向を含む。
【0056】
自動的な分解パスの生成を開始すると、そのような3D結果となる。
【0057】
図4に図示されるように、選択用セレクタSELは、自動的にでもなく、ユーザの特定のアクションによってでもなく、表示される。
【0058】
本例において、選択用セレクタSELは、重ねられた手とともにディスクによって表されており、コンピュータマウス、タッチペン、または高感度タッチスクリーンのようなポインティング手段によって制御されうる。
【0059】
ユーザは、第1の対話によって、例えば、サムネイルをホバリングすること、またはサムネイル上で第1のクリックを行うことによって、サムネイルのリストLISTのサムネイルをプレビューすることができる。本事例において、ユーザは、スケジュールの基準を考慮して、3番目のサムネイルである、リストLISTの左のサムネイルTH3をプレビューする。
【0060】
そして、第2の対話により、ユーザは、ユーザが分解パスのセットとして欲するリストLISTのサムネイルTH3を、例えば、クリックまたはダブルクリックによって、選択することができる。
【0061】
このように、ユーザは、リストLIST中の分解パスのセットを選択する前に、いくつかのプレビューを行うことができる。
【0062】
ユーザがこの選択をするとき、図5に図示されるように、インジケータINDが出現してもよく、選択の確認後、選択用セレクタSELは見えなくなってもよい。
【0063】
最後に、図6に図示されるように、分解パスの選択されたセットが表示される。本例におけるように、選択されたサムネイルはメインフレーム中に差し替えによって表示される。
【0064】
図7は、本発明が実行されうるコンピュータネットワークまたは同様のデジタル処理環境を図示する。
【0065】
クライアントコンピュータ/装置CLおよびサーバコンピュータSVは、処理装置、記憶装置、およびアプリケーションプログラム並びにその他を実行する入力/出力装置を提供する。クライアントコンピュータ/装置CLは、通信ネットワークCNETを介して、他のクライアント装置/処理CLおよびサーバコンピュータSVを含む、他のコンピュータ装置に繋がれうる。通信ネットワークは、リモートアクセスネットワーク、グローバルネットワーク(例えば、インターネット)、世界規模のコンピュータの集合体、ローカルエリアまたはワイドエリアネットワーク、および一般的に各プロトコル(TCP/IP、Bluetooth(登録商標)、等)を使用して互いに通信するゲートウェイの一部であってもよい。他の電子装置/コンピュータネットワーク構造が適当である。
【0066】
図8は、図7のコンピュータシステムにおけるコンピュータ(例えば、クライアントプロセッサ/装置CLまたはサーバコンピュータSV)の内部構造の図である。各コンピュータCL、SVは、システムバスSBを備え、バスはコンピュータまたは処理システムのコンポーネント間のデータ転送のために使用されるハードウェアラインのセットである。バスSBは、本質的に、エレメント間の情報の転送を可能にするコンピュータシステム(例えば、プロセッサ、ディスク記憶装置、メモリ、入力/出力ポート、ネットワークポート、等)の異なるエレメントを接続する共有されたコンジットである。
【0067】
I/O装置インタフェースDIはシステムバスSBに取り付けられ、様々な入力および出力装置(例えば、キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンタ、スピーカー、等)をコンピュータCL、SVに接続する。ネットワークインタフェースNIは、コンピュータが、ネットワーク(例えば、図7のネットワークCNET)に繋がれた様々な他の装置に接続することを可能とする。
【0068】
メモリMEMは、本発明の実施形態(例えば、第1のパスビルダPB、第2のパスを計算する手段CM、図1から図6で論じられた方法を実装するアップデータUD、および上で詳述されたサポートするコード)を実装するために使用されるコンピュータソフトウェア命令SIおよびデータCPPのための揮発性記憶装置を提供する。
【0069】
ディスク記憶装置DSは、本発明の実施形態を実装するために使用されるコンピュータソフトウェア命令SIおよびデータDATのための不揮発性記憶装置を提供する。中央処理装置CPUもシステムバスSBに繋がれ、コンピュータ命令の実行のために備えられる。
【0070】
一実施形態において、プロセッサルーチンSIおよびデータDATは、コンピュータプログラム製品(概して、参照されるCPP)であり、本発明のシステムに関するソフトウェア命令の少なくとも一部を提供するコンピュータ読取可能媒体(例えば、1つまたは複数のDVD−ROM、CD−ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、テープ、等のようなリムーバブル記憶媒体)を含む。コンピュータプログラム製品CPPは、本技術分野においてよく知られているように、任意の適当なソフトウェアインストール手順によってインストールされうる。
【0071】
他の実施形態において、ソフトウェア命令の少なくとも一部は、ケーブル線、通信、および/または無線接続を介してダウンロードもされうる。他の実施形態において、本発明のプログラムは、伝播媒体(例えば、無線波、赤外線波、レーザー波、音波、またはインターネットのようなグローバル・ネットワークあるいは他のネットワークを介して伝播される電波)上の伝播信号上で具現化されるコンピュータプログラム伝播信号製品SPである。そのような搬送媒体または信号は、本発明のルーチン/プログラムCPPについてのソフトウェア命令の少なくとも一部を提供する。
【0072】
代替の実施形態において、伝播信号は、アナログ搬送波または伝播媒体上で搬送されるデジタル信号である。例えば、伝播信号は、グローバルネットワーク(例えば、インターネット)、電気通信ネットワーク、または他のネットワークを介して伝播されるデジタル化された信号であってもよい。
【0073】
一実施形態において、伝播信号は、1ミリ秒間、1秒間、1分間、またはより長い時間に渡ってネットワークを介してパケットで送られるソフトウェアアプリケーションに関する命令のような、ある期間に渡って伝播媒体を介して伝送される信号である。
【0074】
他の実施形態において、コンピュータプログラム製品CPPのコンピュータ読取可能媒体は、コンピュータプログラム伝播信号製品について上述したように、伝播媒体を受信する、および伝播媒体において具現化される伝播された信号を識別することによるような、コンピュータシステムCLが受信して読み込みうる伝播媒体である。
【0075】
一般的に言うと、用語“搬送媒体”または過渡的キャリアは、前述の過渡信号、伝播信号、伝播媒体、記憶媒体、およびその他を含む。
【0076】
この発明は、特に、発明の実施形態例を参照しながら示され記述されているが、当業者であれば、添付の請求項に含まれる発明の範囲を逸脱することなく、形式上および詳細における様々な変更はその中で行われうることが理解されるであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8