(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
検索は、取引日時、取引番号、取引金額、処理内容、担当者及び貨幣処理装置の識別記番号のいずれか1つ以上を用いて行われることを特徴とする請求項4に記載の貨幣処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0022】
実施の形態
《構成》
以下、本発明に係る貨幣処理装置、貨幣処理システム及び処理方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、
図1乃至
図9は本発明の実施の形態を説明するための図である。なお、本実施の形態では貨幣処理装置100として、貨幣入出金機を用いて説明するが、これはあくまでも一例であり、貨幣入金機、貨幣出金機、貨幣両替機等の様々な貨幣処理装置100を用いることができる点には留意が必要である。ところで、本願において「貨幣」とは、硬貨、紙幣、又は、硬貨及び紙幣の両方のことを意味する。
【0023】
[貨幣処理システムの構成]
まず、貨幣処理システムの構成について説明する。
【0024】
図1(a)(b)に示すように、貨幣処理システムは、郵便局や銀行等の金融機関の従業員が作業を行う作業領域に設けられ、窓口担当者から手渡された貨幣を入金したり、窓口担当者に手渡すための貨幣を出金したりする1つ又は複数の貨幣処理装置100を備えている。なお、貨幣処理システムは、このような貨幣処理装置100の他に、例えば顧客と対面する窓口に設けられ、顧客から受け取った現金を計数するための1つ又は複数の貨幣計数機を備えていてもよい。
図1(a)(b)に示すように、顧客が記入した伝票と後述する第一情報が印刷された印刷物は金融機関の従業員によって保管部300内に収納されて管理されることになる。なお、本実施の形態では、このように第一情報が印刷された印刷物が保管部300内に収納されて管理される態様を用いて説明するが、これに限られることはなく、第一情報が印刷された印刷物を顧客に手渡すような運用となっていてもよい。なお、顧客が記入した伝票と第一情報が印刷された印刷物とは紐付けられてもよく、例えばこれらの画像データが取られて後述する装置記憶部80や外部記憶部280等で記憶されてもよい。
【0025】
図2に示すように、貨幣処理装置100は、後述する装置記憶部80で記憶されている情報、後述する装置表示部72で表示される情報等の様々な情報を印刷するためのプリンタ等からなる装置印刷部76(特許請求の範囲の「印刷部」に含まれている。)を有している。そして、この装置印刷部76は、貨幣処理装置100で入金処理、出金処理等の取引が行われる度に、当該取引の内容を第一情報として印刷するようになっている。
図2では、小型の装置印刷部76を示しているが、これに限られることはなく、装置印刷部は複合機や大型のプリンタ等であってもよい。本実施の形態では、このような複合機やプリンタも貨幣処理装置100を構成するものとして説明する。また、装置印刷部76は、ジャーナルのようなものだけでなく、通帳に対して印刷できるようになってもよい。
【0026】
[貨幣処理装置100の構成]
次に、貨幣処理装置100の構成について説明する。
【0027】
図2に示すように、貨幣処理装置100は、紙幣を処理する紙幣処理装置30と、硬貨を処理する硬貨処理装置60とを備えている。紙幣処理装置30は、結束された所定枚数(例えば100枚)毎の束紙幣を処理する束紙幣処理部10と、1枚ずつのバラ紙幣を処理するバラ紙幣処理部20と、を有している。硬貨処理装置60は、所定枚数(例えば50枚)毎に包装された包装硬貨を出金処理する包装硬貨出金装置40と、バラ硬貨を処理するバラ硬貨処理装置50と、を有している。
【0028】
なお、紙幣処理装置30は、新券を出金する新券出金部、紙幣を両替する紙幣両替部を有してもよい。また、貨幣処理装置100は、小切手を自動読み取りし、交換所別に自動振り分けする小切手入金装置を有してもよい。また、貨幣処理装置100は、貨幣を収納保管するとともに、自動で精査処理を行うことができる自動精査現金保管装置を有してもよい。
【0029】
束紙幣処理部10は、束紙幣を出金するための束紙幣出金部11、束紙幣を機外へ放出さるための機外放出部12と、を有している。また、バラ紙幣処理部20は、バラ紙幣を入金するためのバラ紙幣受入部21と、バラ紙幣を出金するためのバラ紙幣出金部22と、を有している。
【0030】
包装硬貨出金装置40は、包装硬貨を出金する包装硬貨出金部42を有している。また、バラ硬貨処理装置50は、バラ硬貨を受入れるバラ硬貨受入部51と、バラ硬貨を出金するためのバラ硬貨出金部56とを有している。
【0031】
また、包装硬貨出金装置40の上部に上述した装置印刷部76が設けられている。また、バラ硬貨処理装置50の上部には、操作者に対して案内やデータ等を表示する装置表示部72と、ICカードや磁気カード等のIDカードを読み取り、操作者情報読取部として機能するカードリーダ73と、現金以外の手形等を投入する現外ポスト74とが設けられている。また、包装硬貨出金装置40及びバラ硬貨処理装置50の上部には、操作者が操作する装置操作部75が設けられている。なお、本実施の形態では操作者情報読取部としてカードリーダ73を用いて説明するが、これは一例に過ぎず、操作者情報読取部としては指紋認証及び網膜認証等の生体認証部を利用してもよいし、装置操作部75からID番号及びパスワードが入力されるようにしてもよい(この場合には、装置操作部75が操作者情報読取部として機能することになる。)。また、本実施の形態では、装置操作部75と装置表示部72とが別体となっているが、これらが一体となり、タッチパネル等からなる操作表示部が用いられてもよい。
【0032】
図3に示すように、貨幣処理装置100は、貨幣処理装置100の全体を制御する全体制御部105と、束紙幣処理部10の制御を行う束紙幣制御部15と、バラ紙幣処理部20の制御を行うバラ紙幣制御部25と、包装硬貨出金装置40の制御を行う包装硬貨制御部45と、バラ硬貨処理装置50の制御を行うバラ硬貨制御部55と、を有している。そして、全体制御部105には、これら束紙幣制御部15、バラ紙幣制御部25、包装硬貨制御部45及びバラ硬貨制御部55が接続されている。そして、全体制御部105から束紙幣制御部15、バラ紙幣制御部25、包装硬貨制御部45及びバラ硬貨制御部55に対して指令が送られたり情報が送られたりする。逆に、束紙幣制御部15、バラ紙幣制御部25、包装硬貨制御部45及びバラ硬貨制御部55から全体制御部105に対して指令が送られたり情報が送られたりもする。ちなみに、本実施の形態における「接続」には、有線だけではなく無線で接続されている態様も含まれている。そして、束紙幣制御部15等の各制御部15,25,45,55には、貨幣を繰り出したり搬送したりする各処理手段が接続され、各処理手段は対応する制御部15,25,45,55によって制御される。
【0033】
また、全体制御部105には、様々な情報を記憶する装置記憶部80(特許請求の範囲の「記憶部」に含まれている。)が接続されており、全体制御部105は装置記憶部80から情報を読み出したり装置記憶部80に情報を記録したりする。また、全体制御部105には、装置表示部72、装置操作部75、装置印刷部76、カードリーダ73等も接続されている。そして、全体制御部105から装置表示部72、装置操作部75、装置印刷部76及びカードリーダ73に指令が送られたり情報が送られたりする。逆に、装置表示部72、装置操作部75、装置印刷部76及びカードリーダ73から全体制御部105に対して指令が送られたり情報が送られたりもする。なお、本実施の形態では、一例として、装置記憶部80、装置表示部72、装置操作部75、装置印刷部76及びカードリーダ73に対する制御を全体制御部105が行うものとして説明する。
【0034】
上述したように、装置印刷部76は、貨幣処理装置100で取引が行われる度に、当該取引の内容を第一情報として印刷するようになっている。また、貨幣処理装置100で行われた取引の内容は装置記憶部80で記憶される。そして、取引が終了した後の所定のタイミングで、装置記憶部80で記憶された取引の内容に基づいた情報を第二情報として印刷できるようになっている。第二情報は一枚の紙に複数の取引内容が印刷されるようになっていてもよく、この場合には、各取引の間にミシン目等が入れられて互いに区別できるようになっていてもよい(
図4(b)、
図5(a)(b)及び
図6(a)(b)参照)。なお、第二情報を印刷する際にも、第一情報を印刷する際と同様、取引毎に別々の紙に印刷されるようになっていてもよい。
【0035】
上述した第二情報は装置印刷部76で印刷されてもよい。また、貨幣処理装置100と通信可能となり、貨幣処理装置100とは異なる外部装置200が設けられており、この外部装置200に接続された印刷装置250によって、貨幣処理装置100から出力された第二情報が印刷されてもよい(
図3参照)。外部装置200の一例としては、貨幣処理装置100を管理する管理装置や金融機関の本社に設置された管理装置であり、印刷装置250の一例としては、当該管理装置に接続された複合機、プリンタ等である。
【0036】
また、第二情報が印刷された取引に対しては、印刷済みであることが装置記憶部80で記憶されてもよい。そして、第二情報が装置印刷部76で印刷される場合には、装置操作部75から印刷指示が入力されると、未だ印刷されていない取引に対する第二情報が装置印刷部76で印刷されてもよい。また、第二情報が印刷装置250によって印刷される場合には、外部装置200の外部操作部230(
図3参照)から印刷指示が入力されると、未だ印刷されていない取引に対する第二情報が印刷装置250で印刷されてもよい。ちなみに、印刷済みの取引の第二情報であっても再度印刷されるようになっていてもよい。この場合には、印刷済みの取引の第二情報を印刷しようとしたときには既に印刷済みであることが装置表示部72で表示されて、注意を促すようになっていてもよい。
【0037】
また、対象期間が指定されると、当該対象期間内の取引に対する第二情報を印刷するようにしてもよい。この第二情報の印刷は、装置印刷部76で行われてもよいし印刷装置250で行われてもよい。また、対象期間としては任意に設定することができ、年月日だけに留まらず時分秒まで区切って設定することができてもよい。
【0038】
また、装置記憶部80に記憶された取引の内容は検索可能となっていてもよい。そして、検索結果として示された取引又は検索結果として示された複数の取引から選択された取引に対する第二情報を印刷するようにしてもよい。この第二情報の印刷は、やはり、装置印刷部76で行われてもよいし印刷装置250で行われてもよい。また、一度に印刷される取引は一つである必要はなく、複数の取引であってもよい。検索に使う検索キーとしては様々なものを挙げることができるが、一例としては、取引日時(取引日だけでもよい。)、取引番号(通番を含む。)、取引金額、処理内容、担当者(担当者ID、担当者氏名等)及び貨幣処理装置100の識別番号のいずれか1つ以上を用いて検索してもよい。当然、これらを組み合わせて検索することができてもよい。また、ある程度の範囲で検索できてもよく、一例を示すと、取引番号として○○以上や△△以下等を指定できてもよい。また、取引金額として○○円以上や△△円以下等を指定できてもよい。また、担当者の「ID」、「氏名の読み仮名」、「アルファベット表記」として○○以降や△△以前等を指定できてもよい。なお、処理内容の一例としては、入金処理、出金処理、一部入金処理等を挙げることができる。なお、本実施の形態では、貨幣処理装置100を識別する情報として識別番号を用いて説明するが、番号と記号とを組み合わせた「識別記番号」を貨幣処理装置100を識別する情報として用いてもよい。
【0039】
装置記憶部80で記憶された情報は、定期的に又は所定の指令を受けたタイミングで外部装置200に出力されて、外部装置200の外部記憶部280で記憶されてもよい(
図3参照)。また、装置記憶部80で記憶された情報は、USBメモリー等の持ち運び可能な記録媒体に移されて当該記録媒体で記憶されるようになっていてもよい。
【0040】
また、装置記憶部80で記憶されたある取引の情報は、当該ある取引の第二情報の印刷が終了した後で消去可能となっていてもよい。仮にある取引の第二情報の印刷が終了していないにも関わらず、当該取引の情報を消去する旨の指令が入った場合には、消去できないことが装置表示部72で表示されてもよい。また、装置記憶部80で記憶されたある取引の情報は、外部装置200に出力された後で消去可能となっていてもよい。
【0041】
また、装置記憶部80が例えば一営業日等の短期間の情報を記憶する領域と、1か月、6か月等の長期間の情報を記憶する領域とを有しており、短期間の情報を記憶する領域で記憶された取引の情報は、一定の周期で(例えば毎日)長期間の情報を記憶する領域に足し込まれて記憶され、足し込まれた情報は短期間の情報を記憶する領域から消去されてもよい。
【0042】
また、第一情報が印刷される際のフォーマットと、第二情報が印刷される際のフォーマットとは同一となっていてもよい。ここでフォーマットとは、印刷される際のフォントや情報の配置位置等である。
図4(a)は第一情報を印刷したジャーナル(印刷物)であり、
図4(b)は第二情報を印刷したジャーナル(印刷物)であるが、両者のフォーマットは同一のものとなっている。他方、第二情報は、第一情報と全く異なるフォーマットで印刷されてもよく、例えばリスト形式で印刷されるようになっていてもよい。
【0043】
また、第二情報の内容は、第一情報の内容の全てを含んでいてもよいし、第一情報の内容の一部のみを含んでいてもよい。また、第二情報が印刷される際のフォーマットには、第二情報が印刷されていることを示す情報が含まれていてもよい。第二情報が印刷されていることを示す情報としては、第二情報である旨が直接的に記載されていてもよいし(
図5(a)では[保存用]であることが明記されている。)、2枚目以降の印刷である旨が記載されていてもよい(
図5(b)では[2枚目]であることが明記されている。)。なお、第二情報は、何回でも印刷されるようにしてもよい。この場合には、当該印刷が何回目の印刷であるかが印字されてもよい(
図6(a)(b)では[3回目]であることが明記されている。)。なお、この態様においては、第一情報の印刷を1回目の印刷としてもよいし、第一情報の印刷を1回目の印刷とはせず最初の第二情報の印刷を1回目の印刷としてもよい。ところで、
図4(b)、
図5(a)(b)及び
図6(a)(b)に示すように、ミシン目が入れられることで、当該情報が第一情報ではなく第二情報であることを把握することもできる。
【0044】
第二情報が複数回印刷される場合には、例えば、そのうちの1つを顧客に渡し、別の1つを金融機関の支店の保存のために用い、さらに別の一つを金融機関の本店の保存のために用いてもよい。
【0045】
また、第二情報は定期的に印刷されるようになっていてもよく、例えば一営業時間の終了時点で当日行われた取り引きに関する第二情報が印刷されてもよいし、1週間の間に行われた取り引きに関する第二情報が印刷されてもよいし、1か月の間に行われた取り引きに関する第二情報が印刷されてもよい。この第二情報の印刷は、所定の権限を有する者が貨幣処理装置100にログインして行ってもよい。また、第二情報が貨幣処理装置100以外の外部装置200に出力されて当該外部装置200の外部記憶部280で記憶されている場合には(
図3参照)、当該外部装置200にログインした後で第二情報を印刷できるようになってもよい。この外部装置200は、貨幣処理装置100を管理するための管理装置であってもよいし、本社等の遠隔地に設置された管理装置であってもよい。なお、定期的に第二情報の印刷を行う場合には、定まった日時や時刻、曜日等において自動で第二情報の印刷が開始されてもよい。また、印刷を行った担当者が分かるようになっていてもよく、
図6(b)では「印刷担当者」として、印刷を行った担当者のID及び氏名が示されている。
【0046】
1週間や1か月の間に行われた取り引きの第二情報が印刷される場合には、適度な単位で別の紙に第二情報が印刷されてもよい。例えば1週間の間に行われた取り引きの第二情報が印刷される場合には曜日毎に異なる紙に第二情報が印刷されるようにしてもよいし、1か月の間に行われた取り引きの第二情報が印刷される場合には1週間毎に異なる紙に第二情報が印刷されるようにしてもよい。
【0047】
また、第二情報の印刷は必ずしも定期的に行われなくてもよく、例えば内部監査が入ったり外部監査が入ったりした場合のように、特定の要求に応じて印刷が行われてもよい。このような要求は、所定の権限を有する者から、装置操作部75や外部操作部230を介して入力されればよい。
【0048】
本実施の形態では、第二情報が印刷されることが前提となっているが、第二情報は装置表示部72や外部表示部220(
図3参照)等に表示されるだけであってもよい。このような態様によっても、バックアップとしての機能を果たすことができるためである。
【0049】
《方法》
次に、本実施の形態の貨幣処理装置100又は貨幣入金システムを用いた処理方法について説明する。この「方法」においては、「構成」で述べた事項の全てを採用することができる。しかしながら、重複する記載となることから、以下では、適宜省略しつつ記載する。なお、「方法」で述べた内容で未だ述べていないものについては、全て貨幣処理装置100の「構成」で採用することができる。
【0050】
[入金処理]
本実施の形態による入金処理方法は、以下のような工程を経る。
【0051】
まず、金融機関の窓口の担当者が顧客から貨幣を受けとる(
図1(a)参照)。この際、顧客から入金したい貨幣の合計金額又は金種別枚数を記載した入金伝票を窓口の担当者が受け取ってもよい。
【0052】
そして、窓口の担当者は当該貨幣を作業領域に設置された貨幣処理装置100まで持って行く(
図1(a)参照)。そして、当該窓口の担当者又は別の担当者が、当該貨幣を貨幣処理装置100の受入部21,51から入金する(
図2参照)。
【0053】
受入部21,51で受け入れられた貨幣が識別部(図示せず)で識別計数される。このように識別部で識別計数された貨幣は一時保留部(図示せず)に一時的に収納される。そして、当該貨幣の合計金額又は金種別枚数が正しいようであれば、装置操作部75から取引の承認が入力されて入金処理が終了する。なお、当該貨幣の合計金額又は金種別枚数に不都合がある場合には装置操作部75から取引の非承認が入力されて、受入部21,51で受け入れられた貨幣が出金部22,56から返却されることになる。
【0054】
取引の承認が装置操作部75から入力されると、当該取引の内容が装置記憶部80で記憶される。具体的には、当該取引で入金された貨幣の金種別枚数、貨幣の合計金額、取引日時(取引日だけでもよい。)、取引番号、担当者ID、担当者氏名、処理の内容、貨幣処理装置100の識別番号等が記憶される(内容記憶工程)。
【0055】
また、取引の承認が装置操作部75から入力されると、当該取引の内容が第一情報として装置印刷部76で印刷される(第一印刷工程)。この際には、上述した取引の内容と同様の内容、つまり当該取引で入金された貨幣の金種別枚数、貨幣の合計金額、取引日時、取引番号、担当者ID、担当者氏名、処理の内容、貨幣処理装置100の識別番号等が印刷されてもよい(
図4(a)参照)。
【0056】
このようにして装置印刷部76で印刷されたジャーナル等の印刷物は、顧客から手渡された入金伝票と一緒にされて、保管部300で保管される(
図1(a)参照)。
【0057】
なお、同様の工程として、外交員が外回りで顧客から預かった預かり金や、外交員が切手や年賀状等の物品の販売を行って持ち帰った売上金が入金されることもある。この場合には、上記の入金伝票に代えて預かり票や売上げ控え等が用いられることになる。より具体的には、以下のような態様になる。
【0058】
まず、外交員が顧客から預かった預かり金又は持ち帰った売上金を作業領域に設置された貨幣処理装置100まで持って行く(
図1(a)参照)。そして、外交員が、当該貨幣を貨幣処理装置100の受入部21,51から入金する(
図2参照)。
【0059】
受入部21,51で受け入れられた貨幣が識別部(図示せず)で識別計数される。このように識別部で識別計数された貨幣は一時保留部(図示せず)に一時的に収納される。そして、当該貨幣の合計金額又は金種別枚数が正しいようであれば、装置操作部75から取引の承認が入力されて入金処理が終了する。なお、当該貨幣の合計金額又は金種別枚数に不都合がある場合には装置操作部75から取引の非承認が入力されて、受入部21,51で受け入れられた貨幣が出金部22,56から返却されることになる。
【0060】
取引の承認が装置操作部75から入力されると、当該取引の内容が装置記憶部80で記憶される。具体的には、当該取引で入金された貨幣の金種別枚数、貨幣の合計金額、取引日時(取引日だけでもよい。)、取引番号、担当者(外交員)ID、担当者(外交員)氏名、処理の内容、貨幣処理装置100の識別番号等が記憶される(内容記憶工程)。この際、入金された貨幣が預かり金であることや売上金であることが(場合によっては何を販売した結果の売上金であるかが)記憶されてもよい。
【0061】
また、取引の承認が装置操作部75から入力されると、当該取引の内容が第一情報として装置印刷部76で印刷される(第一印刷工程)。この際には、上述した取引の内容と同様の内容、つまり当該取引で入金された貨幣の金種別枚数、貨幣の合計金額、取引日時、取引番号、担当者(外交員)ID、担当者(外交員)氏名、処理の内容、貨幣処理装置100の識別番号等が印刷されてもよい。なお、入金された貨幣が預かり金であることや売上金であることが記憶されている場合には、このことが印刷されてもよい。
【0062】
このようにして装置印刷部76で印刷されたジャーナル等の印刷物は、預かり票又は売上げ控えと一緒にされて、保管部300で保管される(
図1(a)参照)。
【0063】
[出金処理]
本実施の形態による出金処理方法は、以下のような工程を経る。
【0064】
まず、金融機関の窓口の担当者が顧客から出金したい貨幣の合計金額又は金種別枚数を記載した出金伝票を受け取る(
図1(b)参照)。なお、顧客が新札の出金を希望した場合には、その旨が出金伝票に記載されてもよい。
【0065】
そして、窓口の担当者は当該出金伝票を作業領域に設置された貨幣処理装置100まで持って行く(
図1(b)参照)。そして、当該窓口の担当者又は別の担当者が、当該出金伝票に記載された合計金額又は金種別枚数からなる貨幣を貨幣処理装置100から出金する。
【0066】
この際には、装置操作部75から貨幣の合計金額又は金種別枚数が入力される。この入力を受けて、当該合計金額又は金種別枚数からなる貨幣が金種別収納部(図示せず)から繰り出されて、出金部22,56から出金される。金種別収納部から繰り出された貨幣は、識別部で識別されてもよいし、単純に金種別収納部から繰り出された枚数がカウントされるだけであってもよい。なお、顧客が新札の出金を希望した場合には、その旨が装置操作部75から入力されることになる。また、束紙幣や包装硬貨の出金が要求された場合には、束紙幣は束紙幣出金部11から出金され、包装硬貨は包装硬貨出金部42から出金される。
【0067】
このように貨幣の出金が行われると、当該取引の内容が装置記憶部80で記憶される。具体的には、当該取引で出金された貨幣の金種別枚数、貨幣の合計金額、取引日時(取引日だけでもよい。)、取引番号、担当者ID、担当者氏名、処理の内容、貨幣処理装置100の識別番号等が記憶される(内容記憶工程)。なお、新札を出金した場合には、出金した新札の金種別枚数又は合計金額が記憶されてもよい。また、束紙幣や包装硬貨を出金した際にも、出金した束紙幣の金種別束数や包装硬貨の金種別本数が記憶されてもよい。
【0068】
また、当該取引の内容が第一情報として装置印刷部76で印刷される(第一印刷工程)。この際には、上述した取引の内容と同様の内容、つまり当該取引で出金された貨幣の金種別枚数、貨幣の合計金額、取引日時、取引番号、担当者ID、担当者氏名、処理の内容、貨幣処理装置100の識別番号等が印刷されてもよい。なお、新札を出金した場合には、出金した新札の金種別枚数又は合計金額等が印刷されてもよい。また、束紙幣や包装硬貨を出金した際には、出金した束紙幣の金種別束数や包装硬貨の金種別本数が印刷されてもよい。
【0069】
貨幣処理装置100から出金された貨幣は窓口の担当者を介して、顧客に手渡される。また装置印刷部76で印刷されたジャーナル等の印刷物は、顧客から手渡された出金伝票と一緒にされて、保管部300で保管される(
図1(b)参照)。
【0070】
[一部入金処理]
ちなみに、一部入金処理を行う場合には、以下のような流れになる。この一部入金処理は、例えば、顧客が印紙、切手等を購入した場合や、単純に顧客が手持ちの現金のうちの一部のみを入金したい場合に行われる。
【0071】
まず、金融機関の窓口の担当者が印紙、切手等を購入するための貨幣や単純に一部入金するための貨幣を顧客から受けとる(
図1(a)参照)。
【0072】
そして、窓口の担当者は当該貨幣を作業領域に設置された貨幣処理装置100まで持って行く(
図1(a)参照)。そして、当該窓口の担当者又は別の担当者が、当該貨幣を貨幣処理装置100の受入部21,51から入金する。この際、印紙、切手等の代金に対応する金額又は単純に一部入金するための金額が装置操作部75から入力される。
【0073】
そして、実際に受入部21,51で受け入れられた貨幣の合計金額から装置操作部75から入力された金額を差し引いた差額分の貨幣が金種別収納部から繰り出されて、出金部22,56から出金される。
【0074】
このように貨幣の出金が行われると、当該取引の内容が装置記憶部80で記憶される。具体的には、当該取引で入金された貨幣の金種別枚数、当該取引で入金された貨幣の合計金額、当該取引で出金された貨幣の金種別枚数、当該取引で出金された貨幣の合計金額、取引日時、取引番号、担当者ID、担当者氏名、処理の内容、貨幣処理装置100の識別番号等が記憶される(内容記憶工程)。なお、印紙や切手等を購入した場合には、購入した購入品が記憶されてもよい。また、新札を出金した場合には、出金した新札の金種別枚数又は合計金額が記憶されてもよい。
【0075】
また、当該取引の内容が第一情報として装置印刷部76で印刷される(第一印刷工程)。この際には、上述した取引の内容と同様の内容、つまり当該取引で入金された貨幣の金種別枚数、当該取引で入金された貨幣の合計金額、当該取引で出金された貨幣の合計金額、当該取引で出金された貨幣の金種別枚数、取引日時、取引番号、担当者ID、担当者氏名等が印刷される(
図7参照)。なお、印紙や切手等を購入した場合には、購入した購入品が印刷されてもよい。また、新札を出金した場合には、出金した新札の金種別枚数又は合計金額等が印刷されてもよい(
図7参照)。
図7では、5000円分の印紙、切手等が購入され、1万円紙幣が貨幣処理装置100に入金されて、5000円紙幣が新札で出金された際の態様を示している。
【0076】
貨幣処理装置100から出金された貨幣は窓口の担当者を介して、印紙、切手等の購入品とともに顧客に手渡される。また装置印刷部76で印刷されたジャーナル等の印刷物は、顧客から手渡された出金伝票と一緒にされて、保管部300で保管される(
図1(b)参照)。
【0077】
本実施の形態では、上述したような入金処理(一部入金処理を含む)、出金処理等の取引が終了した後の所定のタイミングで、装置記憶部80で記憶された取引の内容に基づいた情報が第二情報として印刷されることになる(第二印刷工程)。
【0078】
第二印刷工程において、第二情報は装置印刷部76で印刷されてもよいし、外部装置200に接続された印刷装置250によって印刷されてもよい。
【0079】
また、第二情報が印刷された取引は、印刷済みであることが装置記憶部80で記憶されてもよい(既処理記憶工程)。そして、第二印刷工程において、第二情報が装置印刷部76で印刷される場合には、装置操作部75から印刷指示が入力されると、未だ印刷されていない取引に対する第二情報が装置印刷部76で印刷されてもよい。また、第二印刷工程において、第二情報が印刷装置250によって印刷される場合には、外部装置200の外部操作部230から印刷指示が入力されて、未だ印刷されていない取引に対する第二情報が印刷装置250で印刷されてもよい。
【0080】
また、第二印刷工程において、対象期間が指定されると、当該対象期間内の取引に対する第二情報を印刷するようにしてもよい。この第二情報の印刷は、装置印刷部76で行われてもよいし印刷装置250で行われてもよい。
【0081】
また、装置記憶部80に記憶された取引の内容は検索可能となっていてもよい。そして、第二印刷工程において、検索結果として示された取引又は検索結果から選択された取引に対する第二情報を印刷するようにしてもよい。この第二情報の印刷は、やはり、装置印刷部76で行われてもよいし印刷装置250で行われてもよい。検索に使う検索キーとしては様々なものを挙げることができるが、一例としては、取引日時(取引日だけでもよい。)、取引番号(通番を含む。)、取引金額、処理内容、担当者(担当者ID、担当者氏名等)及び貨幣処理装置100の識別番号のいずれか1つ以上を用いて検索してもよい。当然、これらを組み合わせて検索することができてもよく、ある程度の範囲で検索できてもよい。
【0082】
また、第一印刷工程で第一情報が印刷される際のフォーマットと、第二印刷工程で第二情報が印刷される際のフォーマットとは同一となっていてもよい。また、第二情報の内容は、第一情報の内容の全てを含んでいてもよいし、第一情報の内容の一部のみを含んでいてもよい。また、第二印刷工程で第二情報が印刷される際のフォーマットには、第二情報が印刷されていることを示す情報が含まれていてもよい。
【0083】
また、第二印刷工程における第二情報の印刷は定期的に行われてもよい。この第二情報の印刷は、所定の権限を有する者が貨幣処理装置100にログインして行ってもよい。また、第二情報が貨幣処理装置100以外の外部装置200に出力されて当該外部装置200の外部記憶部280で記憶されている場合には、当該外部装置200にログインすることで第二情報が印刷されてもよい。なお、定期的に第二情報の印刷を行う場合には、定まった日時や時刻において自動で第二情報の印刷が開始されてもよい。
【0084】
また、第二印刷工程における第二情報の印刷は定期的に行われなくてもよく、例えば内部監査が入ったり外部監査が入ったりした場合のように、特定の要求に応じて印刷が行われてもよい。
【0085】
第二情報は印刷されずに、装置表示部72や外部表示部220等に表示される(表示工程を行う)だけであってもよい。
【0086】
《効果》
次に、上述した構成からなる本実施の形態によって達成される効果であって、まだ述べていない効果又はとりわけ重要な効果について説明する。
【0087】
本実施の形態によれば、貨幣処理装置100で行われた取引の内容が装置記憶部80で記憶され、取引が終了した後の所定のタイミングで、装置記憶部80で記憶された取引の内容に基づいた情報を第二情報として印刷する。このため、低いコストで、保存用の情報を手間なく管理することができる。
【0088】
この点について説明する。特許文献2で示されるように2つの印刷機構を内蔵する印刷部では、1つの印刷機構しか有さない印刷部と比較してコストが高くなるうえ、比較的大きな設置スペースが必要となる。他方、1つの印刷機構しか有さない印刷部を用いて、取引毎に2枚のレシートを印刷し、1枚を操作者に渡し、残りの1枚を保管に用いることも考えられる。しかしながら、このような場合では、取引の度に2枚のレシートを印刷する必要があることから手間がかかるうえ、保管用のレシートの管理も面倒である。ちなみに、取引量が多い場合には保管用のレシートを紛失する可能性があるうえ、取扱いが面倒になる。他方、取引量が極端に少ない場合にも保管用のレシートの管理は面倒なものになる。これらに対して、本実施の形態では、貨幣処理装置100で行われた取引の内容が装置記憶部80で記憶され、取引が終了した後の所定のタイミングで、装置記憶部80で記憶された取引の内容に基づいた情報を第二情報として印刷する。このため、低いコストで、保存用の情報を手間なく管理することができる。
【0089】
本実施の形態において、第二情報が装置印刷部76で印刷される場合には(
図2参照)、第一情報を印刷するための装置印刷部76を用いて第二情報を印刷することができる点で有益である。
【0090】
他方、外部装置200に接続された印刷装置250によって第二情報が印刷される場合には(
図3参照)、印刷装置250が設置されている場所であればどこでも印刷することができるので、運用に合わせた対応を柔軟にとることができる。
【0091】
また、第二情報が印刷された取引に対して印刷済みであることが装置記憶部80で記憶されている場合には、装置操作部75や外部操作部230から印刷指示が入力された場合に、重複することなく、未だ印刷されていない第二情報に対する印刷を行うことができる。このため、同じ情報を重複して印刷してしまうことを防止することができる。
【0092】
また、対象期間を指定して当該対象期間内の取引に対する第二情報を印刷する態様を採用した場合には、必要な期間内の取引に対する第二情報を印刷することができる。このため、内部監査や外部監査等で確認が必要になった期間の第二情報を印刷物として容易に取得することができる。なお、対象期間を年月日だけに留まらず時分秒まで区切って設定することができる場合には、より厳密に範囲を区切って第二情報を印刷することができる。
【0093】
また、装置記憶部80に記憶された取引の内容が検索可能となっている態様を採用した場合には、検索キーを用いて必要な範囲内の第二情報を検索して、印刷することができる。検索キーとして取引日時を用いることができる場合には、上述したように必要な期間内の取引に対する第二情報を印刷することができる。このため、内部監査や外部監査等で確認が必要になった期間の第二情報を印刷物として容易に取得することができる。また、検索キーとして取引番号を用いることができる場合には、印刷が必要な取引をピンポイントで検索したり、一定の範囲にある取引を検索したりすることができる。また、検索キーとして取引金額を用いることができる場合には、検索したい取引金額からなる取引の第二情報を検索して、印刷することができる。また、検索キーとして処理内容を用いることができる場合には、入金処理、出金処理、一部入金処理等の処理内容で検索対象を絞ることができる。また、検索キーとして担当者を用いることができる場合には、担当者のIDや氏名等によって検索対象を絞ることができる。また、検索キーとして貨幣処理装置100の識別番号を用いることができる場合には、貨幣処理装置100の識別番号で検索対象を絞ることができる。
【0094】
また、第一情報が印刷される際のフォーマットと、第二情報が印刷される際のフォーマットとが同一となっている態様を採用した場合には(
図4(a)(b)参照)、バックアップとして、第一情報と全く同一又はほぼ同一の内容からなる第二情報を保存することができる点で有益である。
【0095】
また、第二情報の内容が第一情報の内容の全てを含んでいる場合には、第一情報のバックアップとして不足のない内容を含むことができる点で有益である。また、第二情報の内容が第一情報の内容の一部のみを含んでいる場合であっても、当該第二情報に含まれている情報のみでバックアップとしての役割を果たすことができる場合には、不要な情報を取り除いたものとすることができる点で有益である。なお、第二情報に含まれるべき情報は装置操作部75や外部操作部230から入力して選択してもよい。
【0096】
また、第二情報が印刷される際のフォーマットには第二情報が印刷されていることを示す情報が含まれている場合には(
図5及び
図6参照)、第一情報ではないことを認識することができるので、第一情報が印刷された印刷物と第二情報が印刷された印刷物とを区別することができる点で有益である。
【0097】
また、第二情報を何回でも印刷できる場合には、必要に応じて第二情報を適宜印刷することができる点で有益である。この態様において、当該印刷が何回目の印刷であるかが印字される場合には(
図6参照)、第二情報が何回印刷されたのかを認識することができ、第二情報の印刷回数を管理することができる。
【0098】
また、第二情報が定期的に印刷される場合には、第二情報を所定のタイミングで印刷することができるので、決まった間隔で第一情報のバックアップを作成することができる。より具体的には、一営業時間の終了時点で当日行われた取り引きに関する第二情報を印刷する場合には営業日毎にバックアップを作成することができ、1週間の間に行われた取り引きに関する第二情報を印刷する場合には1週間毎にバックアップを作成することができ、1か月の間に行われた取り引きに関する第二情報を印刷する場合には1か月毎にバックアップを作成することができる。
【0099】
第二情報が貨幣処理装置100以外の外部装置200に出力されて当該外部装置200の外部記憶部280で記憶されている場合であって、外部装置200の外部操作部230から入力される指示にしたがって第二情報が印刷される場合には、外部装置200が設置された場所で第二情報を印刷することができる。なお、外部装置200が本社等の管理部門に設置されている場合には、各支店における取引の内容を集中して管理することができる点で有益である。また、このような態様では、検索キーとして、店番号、店名称等を用いることができるようにしてもよい。この場合には、店毎に情報を抽出して管理することができる点で有益である。
【0100】
また、定まった日時や時刻、曜日等において自動で第二情報の印刷が開始される場合には、操作者が何かしらの操作を行うことなく予め定まったタイミングで第二情報を印刷することができ、印刷された印刷物を例えば事務的に保管するだけでよい点で有益である。
【0101】
また、第二情報の印刷が特定の要求に応じて行われる場合には、第二情報が必要となったときに印刷を行うことができ、必要以上に印刷物が増えてしまうことを防止することができる。
【0102】
なお、原則、第二情報を印刷せず、装置表示部72や外部表示部220等で表示させるだけの態様を採用した場合には、印刷物が発生することを極力防止することができる。
【0103】
ところで、上述した実施の形態の記載及び図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。
【0104】
このため、装置操作部75で行っていた操作を、貨幣処理装置100以外の管理装置等の外部装置200の外部操作部230から行ってもよい(
図3参照)。また、装置表示部72で表示されていた内容が貨幣処理装置100以外の外部装置200の外部表示部220で表示されてもよい。また、上記では、貨幣処理装置100の装置記憶部80で情報が記憶されている旨説明してきたが、装置記憶部80で記憶されていた内容は、貨幣処理装置100以外の外部装置200の外部記憶部280で記憶されてもよい。この場合には、外部記憶部280も特許請求の範囲の「記憶部」に含まれることになる。
【0105】
また、上記では、全体制御部105から装置記憶部80、装置表示部72、装置操作部75、装置印刷部76及びカードリーダ73に指令が送られたり情報が送られ、逆に、装置記憶部80、装置表示部72、装置操作部75、装置印刷部76及びカードリーダ73から全体制御部105に対して指令が送られたり情報が送られると説明したが、これに限られることはない。例えば、束紙幣制御部15、バラ紙幣制御部25、包装硬貨制御部45及びバラ硬貨制御部55のいずれか1つ以上が全体制御部105の行っていた制御を行ってもよい。また、外部装置200の外部制御部205(
図3参照)が全体制御部105の行っていた制御を行ってもよい。
【0106】
また、
図2に示されたような貨幣処理装置200を用いる必要はなく、貨幣処理装置200の代わりに、入金処理のみを行うことができる貨幣入金機や出金処理のみを行うことができる貨幣出金機を用いることもできる。また、
図2に示されたような大型の貨幣処理装置200ではなく、
図8に示すように比較的小型の貨幣処理装置200’が用いられてもよいし、
図9に示すようにさらに小型の貨幣処理装置200”が用いられてもよい。なお、貨幣処理装置200’及び貨幣処理装置200”の各々において、貨幣処理装置200で示された部材に対応する部材には「’」及び「”」を付して示している。