(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6495730
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】二次コイルモジュール
(51)【国際特許分類】
H01M 2/10 20060101AFI20190325BHJP
H01M 10/46 20060101ALI20190325BHJP
H01M 10/44 20060101ALI20190325BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20190325BHJP
H02J 50/10 20160101ALI20190325BHJP
H01F 38/14 20060101ALI20190325BHJP
【FI】
H01M2/10 M
H01M10/46
H01M10/44 Q
H01M2/10 F
H02J7/00 301D
H02J50/10
H01F38/14
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-93359(P2015-93359)
(22)【出願日】2015年4月30日
(65)【公開番号】特開2016-213001(P2016-213001A)
(43)【公開日】2016年12月15日
【審査請求日】2017年11月16日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000194918
【氏名又は名称】ホシデン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】江馬 弘
(72)【発明者】
【氏名】太田 文夫
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 英次
【審査官】
猪瀬 隆広
(56)【参考文献】
【文献】
特開2012−157219(JP,A)
【文献】
特開2009−136133(JP,A)
【文献】
特開2014−017920(JP,A)
【文献】
特開2008−048482(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 50/00−50/90
H01M 10/42−10/48
H02J 7/00− 7/12
H02J 7/34− 7/36
H01M 2/10
H01F 38/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無接点給電方式にて一次コイルを介して電力が供給される二次コイルモジュールであって、
筒状の筒状部、及び当該筒状部の軸方向一方側の端部の開口を閉じるように前記筒状部と一体成型された底部を有し、磁性材料からなるコアと、
前記筒状部の内側の収容空間に収容され、前記電力により充電される蓄電池と、
前記コアの外側であって、前記コアの前記底部の側に配置される巻線と、
を備え、
前記コアは、軟磁性の磁性材料を含む樹脂で構成され、
前記巻線は、前記コアの外周面における、前記底部の側において露出した状態で配置され、
前記収容空間には、前記蓄電池の充電を制御する蓄電制御回路が収容され、
前記蓄電制御回路は、前記巻線の一対の端部が電気的に接続される巻線接続部の一対の電極と前記蓄電池の一対の端子電極が電気的に接続される出力端子形成部の一対の出力端子とを有し、前記コアの外周面における、前記巻線が配置されていない領域に前記一対の電極と前記一対の出力端子とが露出した状態で配置される二次コイルモジュール。
【請求項2】
前記コアは、前記筒状部の軸方向他方側の端部が開口して構成され、前記軸方向他方側の端部が磁性材料からなる蓋部材で閉じられている請求項1に記載の二次コイルモジュール。
【請求項3】
前記巻線は前記筒状部を囲むように螺旋状に巻き回される請求項1又は2に記載の二次コイルモジュール。
【請求項4】
前記一対の電極と前記一対の出力端子とは、前記巻線接続部及び前記出力端子形成部の夫々を前記コアの前記底部と反対側で折り曲げられることにより前記コアの外周面に露出している請求項1から3のいずれか一項に記載の二次コイルモジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無接点給電方式にて一次コイルを介して電力が供給される二次コイルモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、端末に内蔵される蓄電池に、端末と充電台とを端子で接続することなく給電する無接点給電(非接触給電)方式が利用されている。このような無接点給電方式として、例えば電磁誘導方式、電波方式、電磁界共鳴方式がある。電磁誘導方式では、端末側に二次コイルが備えられ、充電台側に一次コイルが備えられる。充電台から端末に給電する場合には、一次コイルと二次コイルとが対向するように充電台と端末とを配置する。この状態で、一次コイルに電流を供給して当該一次コイルに磁束を発生させ、当該磁束により二次コイルに電磁誘導による起電力を生じさせて蓄電池に給電する。このような電磁誘導方式に係る技術として例えば特許文献1に記載のものがある。
【0003】
特許文献1に記載の2次電池モジュールは、2次電池、充電制御回路、及び制御基板がケース体に収容されて構成される。充電制御回路は、受電コイルと共振コンデンサとを備えて構成される。2次電池と受電コイルとは、フェライトシート及び緩衝体を介して対向して配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−196883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術は、受電コイルと2次電池とが単一のケース体の中に収容され、フェライトシートと緩衝体を介して対向して配置される。特許文献1の
図1に示されるように、フェライトシートはケース体の内壁面に対して空隙を有して構成される。このため、当該空隙において漏れ磁束が生じ、当該漏れ磁束に起因した交番磁界が2次電池まで到達した場合には、例えば2次電池が有する端子電極や金属製のケースにおいて渦電流が生じ、当該渦電流に起因して2次電池が発熱する可能性がある。
【0006】
そこで、無接点給電方式にて蓄電池を充電する際に、蓄電池の発熱を抑制することができる二次コイルモジュールが求められる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る二次コイルモジュールの特徴構成は、無接点給電方式にて一次コイルを介して電力が供給される二次コイルモジュールであって、筒状の筒状部、及び当該筒状部の軸方向一方側の端部の開口を閉じるように前記筒状部と一体成型された底部を有し、磁性材料からなるコアと、前記筒状部の内側の収容空間に収容され、前記電力により充電される蓄電池と、前記コアの外側であって、前記コアの前記底部の側に配置される巻線と、を備え、前記コアは、軟磁性の磁性材料を含む樹脂で構成され
、前記巻線は、前記コアの外周面における、前記底部の側において露出した状態で配置され、前記収容空間には、前記蓄電池の充電を制御する蓄電制御回路が収容され、前記蓄電制御回路は、前記巻線の一対の端部が電気的に接続される巻線接続部の一対の電極と前記蓄電池の一対の端子電極が電気的に接続される出力端子形成部の一対の出力端子とを有し、前記コアの外周面における、前記巻線が配置されていない領域に前記一対の電極と前記一対の出力端子とが露出した状態で配置される点にある。
【0008】
このような特徴構成とすれば、コアにおける巻線が配置される側の部分である筒状部と底部との間に隙間を生じないようにすることができるので、コアによる一次コイルから生じた磁束の集磁効果を高めることが可能となる。したがって、一次コイルから二次コイルモジュールへの送電効果を高めることが可能となる
。
【0009】
また、前記隙間を生じないようにすることにより、一次コイルと巻線との間で生じる磁界に起因した漏れ磁束を低減することが可能となる。したがって、蓄電池の端子電極やケースが金属材料で形成されている場合であっても、前記漏れ磁束に起因した渦電流による電池の発熱を抑制することが可能となる。
【0010】
また、このような構成とすれば、樹脂成形でコアを形成することにより、筒状部と底部との間に隙間を生じないようにすることが可能となる。
【0011】
したがって、磁気特性の優れたコアを形成し易くすることができる。
【0012】
また、収容空間には、蓄電池の充電を制御する蓄電制御回路も収容されるので、蓄電制御回路を磁界の暴露から保護することが可能となる。
【0013】
したがって、磁界による蓄電制御回路の誤動作や損傷や劣化等の発生を抑制できる。
【0014】
また、前記コアは、前記筒状部の軸方向他方側の端部が開口して構成され、前記軸方向他方側の端部が磁性材料からなる蓋部材で閉じられていると好適である。
【0015】
このような構成とすれば、コアの筒状部の内側の空間(収容空間)を遮蔽することができるので、コアに内包される部品の損傷を抑制できる。
【0016】
また、前記巻線は前記筒状部を囲むように螺旋状に巻き回されると好適である。
【0017】
このような構成とすれば、一次コイルからの磁束を集磁したコアの周囲に巻線を巻き回すので、二次コイルモジュールに生じる起電力を大きくすることができる。
【0018】
したがって、一次コイルから二次コイルモジュールへの送電効果を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図6】その他の実施形態に係る二次コイルモジュールを示す図である。
【
図7】その他の実施形態に係る二次コイルモジュールの蓄電池の充電形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る二次コイルモジュールについて説明する。二次コイルモジュールは、充電台側ユニットと端末側ユニットとを有して構成される無接点給電方式の充電システムのうち、端末側ユニットに設けられ、端末側ユニットに設けられる蓄電池を充電する際に、当該蓄電池の発熱を抑制可能に構成される。以下、本実施形態の二次コイルモジュール20について説明する。
【0021】
図1には二次コイルモジュール20の分解斜視図が示され、
図2には
図1のy方向に沿って見た二次コイルモジュール20の側面図が示され、
図3には
図1のx方向に沿って見た二次コイルモジュール20の側面図が示される。また、
図4には二次コイルモジュール20に設けられる蓄電池30を充電する際の形態が示される。
【0022】
図1及び
図4に示すように、二次コイルモジュール20は、無接点給電方式にて金属製のケース31を有する蓄電池30を充電する電力が充電台側ユニットに設けられる一次コイル1を介して供給される。無接点充電方式とは、充電台側ユニットに設けられる一次コイルモジュール10と端末側ユニットに設けられる二次コイルモジュール20とを端子で接続することなく、充電台側ユニットに供給される交流電源からの電力を、充電台側ユニットに設けられた一次コイル1を介して、二次コイル2に伝達し、蓄電池30を充電する方式である。一次コイル1と二次コイル2との電力の送受は電磁誘導により行われる。二次コイルモジュール20にはこのような二次コイル2が備えられる。
【0023】
本実施形態の二次コイルモジュール20は、二次コイル2と、蓄電池30と、蓄電制御回路40が搭載された基板41とを有して構成される。二次コイル2は、コア21、巻線22、蓋部材23を備えて構成される。
【0024】
コア21は磁性材料からなる筒状部24と底部25とを有して構成される。筒状部24は筒状に構成され、その内側を収容空間26として蓄電池30が収容される。底部25は、筒状部24の軸方向一方側の端部の開口を閉じるように筒状部24と一体成型される。このため、筒状部24の軸方向他方の側の端部は開口して形成され、筒状部24と底部25との間には隙間を有さずにコップ状に形成される。このようなコア21は、軟磁性の磁性材料を含む樹脂で構成される。より具体的には、磁性体を含有した樹脂を用いて射出成形により成形される。このような軟磁性の磁性材料として、例えばNi系軟磁性材やMn系軟磁性材の粉体を用いることが可能である。また、樹脂材料としては、ポリフェニレンサルファイド(PPS: polyphenylenesulfide)樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ポリオキシメチレン(POM: polyoxymethylene)、環状ポリオレフィン(COP: cycloolefin polymers)樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂(PMMA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT: polybutylene terephthalate)樹脂、液晶ポリマー(LCP)、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、芳香族ポリエーテルケトン等でも良い。これにより筒状部24の径方向の厚さが1mm以下(好適には、0.3〜0.5mm程度の厚さ)のコア21を形成することができる。
【0025】
巻線22は導電性材料で構成され、コア21の外側であって、コア21の底部25の側に配置される。導電性材料は、例えばエナメル線が用いられる。本実施形態では、巻線22は、このようなエナメル線をコア21の筒状部24を囲むように螺旋状に巻き回される。巻線22は、エナメル線を筒状部24の外周面に直接、複数回巻いても良いし、巻線22を複数回巻いて空芯コイルを構成し、当該空芯コイルの径方向内側にコア21を挿通して構成しても良い。いずれにしても、巻線22がコア21の底部25の側に寄せて配置される。巻線22の一対の端部(巻始めの端部及び巻き終わりの端部)は、コア21の側面に設けられた後述する巻線接続部42の一対の電極42A,42Bに接続される。
【0026】
蓋部材23は、磁性材料で構成され、筒状部24の軸方向他方側の端部を閉じる。蓋部材23も、コア21と同様に軟磁性樹脂で構成することが可能である。もちろん、例えばセラミック系フェライトやアモルファス系磁性体等のその他の材料で構成しても良い。蓋部材23は、このような磁性材料を用いてシート状に構成される。筒状部24の軸方向他方側とは、筒状部24における軸方向両端部のうち、底部25が形成されている側とは異なる側の端部である。蓋部材23は、筒状部24が有する開口部(底部25が形成されていない側の端部)の形状に合わせて形成され、本実施形態では円板状のものが用いられる。このような蓋部材23を、筒状部24の端部に貼り付けてコア21の開口部に蓋をすることが可能となる。この時、コア21と蓋部材23との間で隙間を無くすように磁性材を用いて形成された両面テープや、磁性材が含有される接着剤を用いて貼り合わされる。
【0027】
蓄電池30は、金属製のケース31及び金属製の一対の端子電極32(蓄電池30が有する陽極端子及び陰極端子)が設けられる。金属製のケース31とは、蓄電池30を覆うものであり、金属が露出していても露出していなくても良い。形状は特に限定されるものではないが、蓄電池30は、筒状部24の収容空間26に収容されるので、収容空間26の形状に合わせた形状とする良い。収容空間26に蓄電池30を収容する際には、両面テープ80を用いて、底部25の収容空間26を向く側の面に貼り付けると良い。このように蓄電池30は、コア21に内包して構成されるので、二次コイルモジュール20を小型化することができる。このような蓄電池30は、一次コイル1を介して供給される電力により充電され、無接点給電方式による充電対象となる例えばリチウムポリマー電池が相当する。
【0028】
蓄電制御回路40は、巻線22に接続されて筒状部24の収容空間26に収容され、蓄電池30の充電を制御する。巻線22には、電磁誘導により電力が生じる。蓄電制御回路40にはこの電力が伝達される。蓄電制御回路40は、このような電力を、蓄電池30を充電するのに適した所定の電圧値からなる直流電力に変換する。
【0029】
このような蓄電制御回路40は基板41に実装される。基板41は、本実施形態ではプリント基板を用いて構成される。基板41には、フレキシブルプリント基板(FPC : Flexible printed circuits)を用いて形成された巻線接続部42、蓄電池接続部43、出力端子形成部44が半田溶着される。これらの巻線接続部42、蓄電池接続部43、出力端子形成部44と共に、基板41は蓄電池30と筒状部24の内壁との間に設けられ、コア21及び蓋部材23により形成される柱状の空間、すなわち上述した収容空間26内に配置される。
【0030】
基板41に実装される蓄電制御回路40には、巻線接続部42を介して電磁誘導により二次コイル2に生じる電力が伝達される。巻線接続部42は、上述した巻線22の一対の端部が接続される一対の電極42A,42Bが形成される。巻線接続部42は、基板41の所定の位置で折り曲げられ、コア21の表面(筒状部24の外周面)に露出される。これにより、巻線接続部42がコア21の外側に導出される。
【0031】
蓄電池接続部43は、基板41の所定の位置で折り曲げられて蓄電池30の一対の端子電極32の一方に接続される。また、図示はしないが、一対の端子電極32の他方も、例えばフレキシブルプリント基板や導電テープ等を用いて基板41に接続される。これにより、蓄電制御回路40を介して二次コイル2に生じた電力を蓄電池30に蓄電することが可能となる。
【0032】
出力端子形成部44は、コア21の外側に露出するように、基板41の所定の位置で折り曲げられる。出力端子形成部44には、折り曲げられた状態で、コア21の外周面において露出するように一対の出力端子70が形成される。この一対の出力端子70は、蓄電池接続部43を介して蓄電池30の一対の端子電極32に接続され、蓄電池30に充電された電力を出力することができる。これにより、蓄電池30に充電された電力を容易に取り出すことが可能となる。
【0033】
図4に示されるように、充電台側ユニットに設けられる一次コイルモジュール10が、コアの円柱状部11に巻線12を巻いて形成された一次コイル1を有する場合には、一次コイル1に通電される、円柱状部11の軸方向に沿って磁束が生じる。このため、当該磁束が二次コイル2の径方向内側を貫通するように二次コイルモジュール20を配置すると、効率良く二次コイル2に電磁誘導による電力を伝達することができる。したがって、コアの円柱状部11に巻線12を巻いて一次コイル1を形成している場合には、二次コイルモジュール20は、二次コイル2が一次コイル1の軸心上に位置するように一次コイルモジュール10に配置される。これにより、蓄電池30を充電することが可能となる。
【0034】
図5は、二次コイルモジュール20により蓄電池30を充電する際の蓄電池30の表面温度の変化を示した特性図である。横軸は充電を開始してからの経過時間であり、縦軸は充電を開始した時の温度を基準とした相対変化を示している。本実施形態に係る二次コイルモジュール20を用いた場合の特性は
図5においてIを付して示され、コア21を備えない場合の特性がIIを付して示される。
図5に示されるように、コア21を形成する際に筒状部24と底部25とを一体成型して隙間を有さないように構成することで、充電を開始してからの温度上昇を抑制できることがわかった。
【0035】
〔その他の実施形態〕
上記実施形態では、巻線22が筒状部24を囲むように螺旋状に巻き回されるとして説明したが、巻線22を渦巻き状に巻き回して構成することも可能である。このような巻線22を用いて構成した二次コイルモジュール20が
図6に示される。このとき、巻線22は磁性体からなる保護フィルム33に載置して、両面テープ付き磁性シート34でコア21の底部25の外側の面に貼り付けると良い。巻線22は、プリント基板の金属層を渦巻き状にパターンニングして形成しても良い。
【0036】
このような二次コイルモジュール20であっても、
図7に示すように巻線22を、一次コイル1の軸心上に位置するように一次コイルモジュール10に配置することにより、蓄電池30を充電することが可能である。
【0037】
また、巻線22は、螺旋状の巻線22と渦巻き状の巻線22とを直列に接続して構成しても良いし、螺旋状の巻線22と渦巻き状の巻線22とを並列に接続して構成しても良い。
【0038】
上記実施形態では、コア21は、筒状部24の軸方向他方側の端部が磁性材料からなる蓋部材23で閉じられているとして説明したが、蓋部材23で筒状部24の軸方向他方側の端部を閉じずに構成することも可能である。
【0039】
上記実施形態では、コア21は、軟磁性の磁性材料を含む樹脂で構成されるとして説明したが、軟磁性の磁性材料以外の磁性材料で構成することも可能である。
【0040】
上記実施形態では、収容空間26には、蓄電池30の充電を制御する蓄電制御回路40も収容されるとして説明したが、蓄電制御回路40は収容空間26に収容せずに、コア21の外側に設けることも可能である。
【0041】
上記実施形態では、蓄電池30は、金属製のケース31及び金属製の一対の端子電極32が設けられるとして説明したが、ケース31及び端子電極32の少なくともいずれか一方が金属製であれば良い。この場合でも、漏れ磁束に起因した渦電流によって蓄電池30が発熱する可能性があるが、本二次コイルモジュール20によれば発熱を抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、無接点給電方式にて一次コイルを介して電力が供給される二次コイルモジュールに用いることが可能である。
【符号の説明】
【0043】
1:一次コイル
20:二次コイルモジュール
21:コア
22:巻線
23:蓋部材
24:筒状部
25:底部
26:収容空間
31:ケース
30:蓄電池
40:蓄電制御回路