(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記吸気アセンブリの上側部分が前記長手方向に延在するフレームチューブの上方に配置され、前記吸気アセンブリの下側部分が前記長手方向に延在するフレームチューブの下方に配置されるよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の2輪車両。
前記前部フレーム部分の前記ヘッド部分が、アキュムレータ容積を画定し、且つ前記吸気アセンブリからの空気を受け入れるように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の2輪車両。
前記吸気アセンブリがフィルタを含み、空気が前記フィルタから前記前部フレーム部分の前記ヘッド部分に流れ込むように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の2輪車両。
【発明を実施するための形態】
【0012】
いくつかの図面を通して対応する参照番号は対応する部品を示す。別段の記載のない限り図面は比例的である。
【0013】
以下に開示される実施形態は、排他的であるように、または以下の詳細な記載に開示される正確な形態に本発明を限定するように意図されていない。むしろ、各実施形態は、当業者がそれらの教示を利用し得るように選択され記載されている。本発明は主にクルーズ用自動2輪車両に関連するが、本発明は全地形車両、自動2輪車両、船、実用的車両、スクータ、ゴルフカートおよび原動機付き自転車などの他の種類の車両への適用性を有し得ることを理解すべきである。
【0014】
2輪車両2の例示的実施形態が示されている。車両2は、約58〜65インチ(147.32〜165.10センチ)、特に61.5インチ(156.21センチ)のホイールベースを有する中型自動2輪車両である。車両2は複数の地面係合部材、例えば前輪および後輪によって支持される前端部および後端部を含む。前輪および後輪は車両2の中心線に沿って全体的に整列される。車両2は2輪車両であるが、本開示の様々な実施形態は3、4、5または6輪車を含み得る。フロントフェンダは前輪の周囲に部分的に位置付けられ得、ライトまたはリフレクタを含み得る。同じく、リヤフェンダ400は後輪の周囲に部分的に位置付けられ得る。さらにブレーキアセンブリ12が前輪および後輪に動作可能に結合される。ブレーキアセンブリ12はブレーキディスクを含み、またさらにアンチロックブレーキモジュール160(
図17および18)を含み得る。
【0015】
車両2はまた、フロントサスペンションアセンブリ、ステアリングアセンブリ24、操作者制御部26、および他のシステムを含む。ステアリングアセンブリ24はハンドルバー30を含み、これは前輪を回転するために操作者によって移動され得る。ステアリングアセンブリ24はトリプルクランプアセンブリ32を介して車両2に結合される。
【0016】
車両2はまた、動力伝達系アセンブリ130、冷却アセンブリ240、燃料タンク300、リヤサスペンションアセンブリ380、および操作者シート28を支持するためのフレームアセンブリ50を含む。ここで
図1〜4を参照すると、フレームアセンブリ50は、前部フレーム52、中間フレーム53および後部フレーム54を含むモジュール式アセンブリである。フレームアセンブリ50はモジュール式であるため、車両2の様々な構成要素、すなわち、吸気アセンブリ300、排気アセンブリ360、冷却アセンブリ240、操作者制御部26、ステアリングアセンブリ24、シート28、フロントサスペンションアセンブリ20およびリヤサスペンションアセンブリ380などは、代替実施形態を支持するためにフレームアセンブリ50を再構成することなくこれらの代替実施形態と交換可能である。さらに、前部フレーム52、中間フレーム53および後部フレーム54は、熱処理または永久的接続具(例えば溶接)を必要とすることなく、全体的に一緒に結合され、車両2の他の構成要素と結合される。従って車両2の様々な構成要素は、新しいフレームアセンブリを必要とすることなく代替構成要素と交換可能である。
【0017】
前部フレーム52は中間フレーム53および後部フレーム54の前に位置付けられ、ダウンチューブまたは前部アーム部材56およびフレームレール58を含む。中間フレーム53はサイド部材60を含み、前部フレーム52および後部フレーム54の両方と結合される。本明細書でさらに詳述されるように、中間フレーム53は前部フレーム52および後部フレーム54にボルト締めされ、これにより、熱処理およびフレームアセンブリ50の各部分を一緒に永久的に結合する必要性が排除される。
【0018】
前部フレーム52の前部アーム部材56はヘッド部分62から下方に延在する。さらに、前部アーム部材56はヘッド部分62に対して後方に角度を付けられ得る。前部アーム部材56の下端部は、動力伝達系アセンブリ130と結合するための複数の開口68、70を含む。前部アーム部材56はヘッド部分62と協働して、本明細書でさらに詳述されるようなポケット66を形成する。
【0019】
ヘッド部分62は、ステアリングアセンブリ24と結合するためのヘッドチューブ64を含む。ヘッド部分62はまた、本明細書においてさらに詳述されるような、フレームレール58と結合するための複数の開口72(
図3)を含む。開口72は、ヘッド部分62の凹部71の中に配置される。前部アーム部材56、ヘッド部分62およびヘッドチューブ64は、鋳込法によって形成された単一の一体構成要素であってもよい。あるいは各前部アーム部材56は、ヘッド62のおよそ半分およびヘッドチューブ64のおよそ半分と一体的に形成されてもよい。これらの反対の側は、従来型の接続具(例えばボルト、リベット、溶接、および/または接着剤)で互いに結合されてもよい。実例として、前部アーム部材56、ヘッド62、およびヘッドチューブ64は、金属材料、例えばアルミニウムまたはクロムモリブデン材料から構成されてもよい。前部アーム部材56、ヘッド部分62およびヘッドチューブ64の一体構成は前部フレーム52の熱処理の必要性を排除することが認識され得る。
【0020】
フレームレール58はヘッド部分62から後方に延在し、車両2の背骨を確定する。フレームレール58は鋼から構成されてもよく、前部フレーム52の剛性を調整することを可能し、さらに組立ての間、フレームアセンブリ50の様々な公差および力を調整するのに十分に柔軟である。より詳細には、フレームレール58は、動力伝達系アセンブリ130が、フレームアセンブリ50に圧縮応力を与えることなくフレームアセンブリ50に結合されることを可能にする。さらに、フレームレール58の使用のため、車両2の様々な構成要素をフレームアセンブリ50に組み付けるとき、スペーサおよび他のアジャスタは不必要であり得る。フレームレール58の前端部は前部結合具78を含む。前部結合具78はフレームレール58に溶接された鋳造部分であってもよい。あるいは前部結合具78は接続具(例えばボルト、リベット)でフレームレール58に結合されてもよい。
図4に最もよく示されるように、前部結合具78はフレームレール58に結合されるときフレームレール58の中に部分的に延在してもよい。
【0021】
フレームレール58はまた、それから下方に延在するプレート80を含み得る。プレート80は、前部フレーム52の強度および剛性を増大し得る。実例として、
図4に示されるように、プレート80はフレームレール58から外方に延在する。プレート80は、本明細書においてさらに詳述されるように、ポスト86およびアイソレータ88(
図5)を含む。プレート80は、フレームレール58の一部および前部結合具78の一部に結合される。例えば、プレート80は、溶接を介してフレームレール58および前部結合具78に一体的に結合されてもよい。あるいはプレート80は、機械的接続具(例えばボルト、リベット)によってフレームレール58および前部結合具78に結合されてもよい。
【0022】
図3および4を参照すると、フレームレール58は接続具74、76によってヘッド部分62に結合される。より詳細には、前部結合具78は、前部結合具78がヘッド部分62と概ね面一になるようにヘッド部分62の凹部71内に配置される。接続具74は前部結合具78の開口79およびヘッド部分62の開口72を通って延在する。実例として、接続具74は車両2の左側でヘッド部分62に入り、ヘッド部分62を完全に通って延在し、車両2の右側で接続具76と結合する。一実施形態では、前部フレーム52の様々な公差を調整するために、ドエル(dowel)またはスペーサ90が結合具78の開口79内に配置されてもよい。あるいは前部フレーム52はドエル90を含まなくてもよい。プレート80はまた、接続具82がプレート80の開口83およびヘッド部分62の開口84を通して受け入れられるときヘッド部分62に結合される。
図3および4に示されるように、接続具82は接続具74、76の下方に配置される。フレームレール58およびプレート80のヘッド部分62との構成および結合は、前部フレーム52を熱処理する必要性を排除する。
【0023】
フレームレール58の後方端部は、フレームレール58に溶接された鋳造部分であり得る後部結合具92を実例として含む。あるいは、後部結合具92は、ボルトまたはリベットなどの接続具でフレームレール58に結合され得る。
図3および5に示されるように、後部結合具92は平坦部分94および直立部分96を含む。平坦部分94は直立部分96から外方に横方向に延在し、フレームレール58に直接結合される。直立部分96はフレームレール58を中間フレーム53のサイド部材60に結合するための複数の開口98を含む。より詳細には、接続具106が、サイド部材60をフレームレール58に結合するためにサイド部材60の開口100および開口98を通して受け入れられる。
【0024】
直立部分96はさらに、
図5に示されるように、支持アセンブリ116と結合するための複数の開口99を含む。支持アセンブリ116は、複数の開口119を有するプレート118と、フランジ122を有するブラケット120とを含む。フランジ122は開口124を含む。プレート118はブラケット120の上方に配置され、接続具126がプレート118の開口119、フランジ122の開口124および後部結合具92の直立部分96の開口99を通して受け入れられる。従って支持アセンブリ116は後部結合具92に結合される。
【0025】
中間フレーム53は、フレームレール58から下方に延在するサイド部材60を含む。
図1〜3、および6に示されるように、サイド部材60はまた、前部フレーム52のフレームレール58から外方に延在する。サイド部材60は、本明細書においてさらに詳述されるように、動力伝達系アセンブリ130と結合するための複数の開口102、104を含む。実例としてサイド部材60は鋳込法により形成される。
【0026】
図3に示されるように、サイド部材60はまた、後部フレーム54と結合するための後部接合面108を含む。後部フレーム54は、サイド部材60の後部接合面108と相補的であり、且つ複数の接続具114でそれと結合される前部接合面110を含む。接続具114は後部フレーム54の前部接合面110の開口112を通りサイド部材60の後部接合面108の開口に延在する。実例として、後部フレーム54をサイド部材60に結合するために4つの接続具114がある。
図3に示されるように、接続具114は長手方向に延びている(すなわち、中心線と概ね平行である)。
【0027】
図6を参照すると、動力伝達系アセンブリ130がフレームアセンブリ50の前部フレーム52に結合されている。本明細書において詳述されるように、動力伝達系アセンブリ130は車両2の構造部材であり、前部フレーム52を車両2の下側部分に沿って中間フレーム53に結合する。動力伝達系アセンブリ130はエンジン132および変速機138を含む。一実施形態では、エンジン132および変速機138は一体の動力伝達系ユニットである。実例として、エンジン132は、クランクケース136に動作可能に結合された2つの気筒を有するV型ツインエンジンである。気筒および対応する気筒ヘッドは冷却用のフィンを含まなくてもよく、従って、エンジン132は、本明細書においてさらに詳述されるように、冷却アセンブリ240に流体結合された液体冷却式エンジンであり得る。エンジン132および変速機138に関するさらなる詳細は、2013年3月15日に出願された同時係属の米国仮特許出願第61/801,033号明細書(代理人整理番号PLR−05−25844.01P)に開示され、この仮特許出願の開示内容全体は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0028】
クランクケース136の前端部およびクランクケース136の後端部はフレームアセンブリ50に結合されるが、気筒はフレームアセンブリ50に直接結合されない。クランクケース136は、前部フレーム52および中間フレーム53と結合するための複数の突起140を含む。一実施形態では、クランクケース136だけが前部フレーム52および中間フレーム53に直接結合される。このようにしてクランクケース136は前部フレーム52および中間フレーム53の底部において負荷を受け取る。さらに、前部フレーム52の上部の負荷を受け取るためにフレームレール58が使用されてもよい。
【0029】
クランクケース136の前端部は、前部アーム部材56の下端部と結合するための突起140を含む。
図6に示されるように、接続具142が前部アーム部材56および突起140の開口70を介して延在し、動力伝達系アセンブリ130の前端部を前部フレーム52に支持する。接続具142はまたスペーサ144および/または位置決めドエル146を通って延在する。スペーサ144は動力伝達系アセンブリ130を前部フレーム52に位置付けるために使用されてもよい。例えば、
図6に示されるように、スペーサ144は、車両2の右側で前部アーム部材56の内側表面に結合される。しかしながら、車両2の左側の前部アーム部材56はスペーサ144を含まなくてもよい。従って動力伝達系アセンブリ130はスペーサ144によって前部フレーム52内で左側に移動され得る。位置決めドエル146は接続具142と前部アーム部材56の間の様々な公差を調整するために開口70内に配置されてもよい。
【0030】
クランクケース136の後部はサイド部材60を介して中間フレーム53に結合される。このようにクランクケース136は車両2の構造的構成要素であり、前部フレーム52の下側部分と中間フレーム53を相互に結合する。
図6に示されるように、接続具148はサイド部材60の開口102および104に受け入れられる。接続具148はスペーサ144を通りクランクケース136の突起の中に延在する。実例として、スペーサ144は、動力伝達系アセンブリ130がフレームアセンブリ50内で左側に移動されるようにクランクケース136の右側に配置される。接続具はまた、サイド部材60の開口102および104内に配置され得る位置決めドエル146を通して延在し得る。位置決めドエル146は接続具142とサイド部材60の間の様々な公差を調整し得る。接続具149はクランクケース136の後端部をサイド部材60に固定するために接続具148と結合する。
【0031】
フレームレール58は動力伝達系アセンブリ130の上方に配置され、および動力伝達系アセンブリ130を組み付けそして整備するために、前部フレーム52および中間フレーム53から取り外され得る。例えば、点火プラグが気筒のヘッドの中心から延在し得、または気筒のヘッドに角度を付けて配置され得る。従ってフレームレール58を取り外すことによって、動力伝達系アセンブリ130をフレームアセンブリ50から分離する必要なく、点火プラグおよび動力伝達系アセンブリ130の他の構成要素(例えば気筒74)を修理または交換できる。換言すると、動力伝達系アセンブリ130は、修理または整備のためにフレームアセンブリ50から「脱落」される必要がない。さらに、動力伝達系アセンブリ130の部分へのアクセスの容易さにより、動力伝達系アセンブリ130はフレームアセンブリ50の下側に配置され得、それにより車両2の重心を下げる。燃料タンク330およびシート28が動力伝達系アセンブリ130にアクセスするために取り外されることが認識され得る。さらに動力伝達系アセンブリ130へのアクセスを容易にするために少なくとも1つのフレームレール58は取り外され得る。
【0032】
図6および7に示されるように、2輪車両2は、クランクケース136および/またはサイド部材60に結合されたサイドスタンドアセンブリ150を含み得る。一実施形態では、サイドスタンドアセンブリ150は、3か所でクランクケース136および/またはサイド部材60に結合される。実例として、サイドスタンドアセンブリ150は、ベース部材152、レバーアーム154、およびフット部材156を含む。ベース部材152は回動ピン157によってレバーアーム154に結合され、接続具158でクランクケース136に結合される。より詳細には、接続具158は、サイドスタンドアセンブリ150をフレームアセンブリ50と結合するために、中間フレーム53のサイド部材60の開口105を通して延在する。さらに、サイドスタンドアセンブリ150は、サイド部材60の開口104を通って延在する接続具148によってサイド部材60に結合され得る。あるいはサイドスタンドアセンブリ150は、動力伝達系アセンブリ130のクランクケース136から延在する接続具159に結合され得る。さらなる実施形態では、サイドスタンドアセンブリ150は、車両2の安定性をさらに高めるためにクランクケース136の前端部に隣接し得る。
【0033】
動作において、レバーアーム154はフット部材156を地面に置くために、回動ピン157の周りで回転され得る。このようにして車両2はサイドスタンドアセンブリ150によって地面に支持される。車両2が運転されているとき、レバーアーム154は回動ピン157の周りで
図7に示される位置へ回転され、その結果、サイドスタンドアセンブリ150は、地面と干渉しない。
【0034】
一実施形態では、サイドスタンドアセンブリ150は、センサ部材166を含む。センサ部材166は、車両2が非作動中であるおよび/またはサイドスタンドアセンブリ150に傾いていることを示すために、車両2の電機システム(例えばエンジン制御ユニット(「ECU」)または車両制御ユニット(「VCU」)に信号を送り得る。従ってECUおよび/またはVCUは、サイドスタンドアセンブリ150が係合されているとき、車両2の他の構成要素に信号を送り得る。
【0035】
図8および9を参照すると、サイド部材60の後端部は動力伝達系アセンブリ130の後端部を支持する。示されるようにブレーキアセンブリ12のアンチロックブレーキモジュール160、燃料タンク330に動作可能に結合されたパージバルブ162、燃料タンク330に動作可能に結合された蒸発器キャニスタ164、および電機システムの電圧調整器168は、サイド部材60の後端部で支持される。パージバルブ162および蒸発器キャニスタ164は燃料ラインから空気および水を排除するために提供される。アンチロックブレーキシステムモジュール160、パージバルブ162、蒸発器キャニスタ164、および電圧調整器168は、リヤサスペンションアセンブリ380スイングアーム382の下方に配置されることが認識され得る。
【0036】
図8および9に示されるように、支持プレート170は、その中に延びる片持ちアーム173を有する第1開口172を含む。支持プレート170はまた、第2開口174を含み、これは第1開口172の前方に位置付けられ、且つ第1開口172より大きい。第1および第2開口172、174は、アンチロックブレーキシステムモジュール160、パージバルブ162、蒸発器キャニスタ164、および/または電圧調整器168を冷却するように含められ得る。支持プレート170はまた、接続具202によってアンチロックブレーキモジュール160に結合するための上部タブ178と、接続具196によって支持ベース180に結合するための複数の下部タブ176とを含む。
【0037】
支持ベース180は開口182を含む。直立タブ188が開口182の両側から上方に延在する。支持プレート170の下部タブ176は、支持ベース180の直立タブ188と整列し、それに接続具196および194で結合される。実例として、接続具196は、ボルトであり、接続具194は溶接ナットである。接続具194、196の代替実施形態は、支持プレート170を支持ベース180に結合するために使用され得る。
【0038】
さらに、支持ベース180は、前方アーム186および後方アーム184を含む。前方アーム186は支持ベース180をサイド部材60に接続具190で結合する。より詳細には、接続具190はサイド部材60の開口107を通って延在し、前方アーム186の内側表面、実例として溶接ナット192と結合する。同様に、接続具208は、支持ベース180の後方アーム184をサイド部材60に結合する。
図9に示されるように、サイド部材60の後端部は、開口206を有するタブ204を含む。接続具208はタブ204の開口206を通って延在し、後方アーム184の接続具、実例として溶接ナット192と結合する。
【0039】
支持プレート170および支持ベース180の両方は、サイド部材60の間に配置され、それにより、アンチロックブレーキシステムモジュール160、パージバルブ162、蒸発器キャニスタ164、および電圧調整器168が同じくサイド部材60の間に全体的に支持されるようにする。一実施形態では、電圧調整器168は支持ベース180の下側に結合され、サイド部材60の下方に延在する。このようにして電圧調整器168は、冷却空気が電圧調整器168を横切って流れるように、リヤサスペンションアセンブリ380のスイングアーム382の下方に配置される。同様に、蒸発器キャニスタ164は接続具198および200で支持プレート170の下側に結合され得、且つサイド部材60の下方に同じく延在する。示されるように、蒸発器キャニスタ164は支持プレート170に結合するためのブラケット165を含み得る。
【0040】
パージバルブ162およびアンチロックブレーキシステムモジュール160は支持プレート170および支持ベース180の上方に支持され得る。例えば、パージバルブ162は、支持プレート170の片持ちアーム173を受け入れるスロット163を含み得る。このようにしてパージバルブ162は支持プレート170の第1開口172内で片持ちアーム173上に摺動し得る。さらに、アンチロックブレーキシステムモジュール160は接続具202で上部タブ178に結合され、第2開口174の上方に全体的に配置される。
【0041】
図10および11を参照すると、中間フレーム53のサイド部材60の上側部分は、少なくとも1つのバッテリおよび制御モジュール、ソレノイド、およびヒューズなどの電機システムの他の構成要素用のケース210を支持する。さらに、ケース210は、冷却液ボトル230を支持し得る。シート28(
図24)はケース210および冷却液ボトル230の上方に配置され得る。冷却液ボトル230は動力伝達系アセンブリ130の近くに位置付けられ、従って動力伝達系アセンブリ130によって生成された熱に曝される。従って冷却液ボトル230は、動力伝達系アセンブリ130の熱に耐えるように構成された材料から構成される。一実施形態では、冷却液ボトル230はナイロン充填材料から構成される。
【0042】
冷却液ボトル230はまた、不透明であり、且つ色は黒であり得る。このようにしてケース210によって支持される様々な電機構成要素は隠され、それにより車両2の美観を向上する。しかしながら、冷却液ボトル230は不透明であるため、冷却液ボトル230内の流体は見えないことがあり得る。従って冷却液ボトル230は透明な視認ライン234を含み、これにより操作者は冷却液ボトル230内の流体のレベルを見ることが可能になる。あるいは、冷却液ボトル230の前表面は不透明であり得、そして後表面は透明であり得、それにより操作者はその中の流体を見ることが可能になる。さらに、冷却液ボトル230はニップル236、238を含み、これらは冷却液ボトル230から冷却流体を流すために冷却ラインを受け取るように構成される。冷却ライン(不図示)は透明であり得る。さらに、実例の冷却液ボトル230はキャップ231を含むが、冷却液ボトル230の代替実施形態はプラグを含み得る。プラグは冷却液ボトル230に注がれる追加の冷却液の流れを容易にするために漏斗を受け入れるように構成され得る。
【0043】
図11に最良に示されるように、プレート226が、冷却液ボトル230をケース210に支持するために、冷却液ボトル230の後側に結合され得る。より詳細には、プレート226は開口228を含み得、これはケース210の開口224と整列し、それを通る接続具225(
図10)を受け入れる。
【0044】
ケース210は動力伝達系アセンブリ130から外方を向き、複数の開口212を有する側壁211、前壁213および底壁214を含む。接続具222は、ケース210を中間フレーム53に結合するために、側壁211の開口218およびサイド部材60の開口220に受け入れられ得る。少なくとも1つのバッテリがケース210内に配置され得、より詳細には、バッテリは底壁214によって支持され、底壁214から上方に延在するリップ216によって固定され得る。さらに、バッテリは側壁211の間および前壁213の後方に配置され得る。側壁211の開口212は、バッテリによって生成されるあらゆる熱がケース210から逃げることを可能にする。車両2の電機システムの他の構成要素は側壁211および底壁214の外側表面に支持され得る。
【0045】
図12〜15を参照すると、冷却アセンブリ240は、ラジエータ242、ラジエータ242の後ろに配置された送風機244、およびラジエータ242の下端部に配置されたシュラウド246を含む。一実施形態では、冷却アセンブリ240は、エンジン132を液体冷却するために、動力伝達系アセンブリ130に動作可能に結合されたポンプを含む。冷却アセンブリ240の追加の詳細は、2013年3月15日に出願された同時係属の米国仮特許出願第61/801,033号明細書(代理人整理番号PLR−05−25844.01P)に開示され、この仮特許出願の開示内容全体は参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0046】
実例のラジエータ242は、複数の垂直フィン243を含む。冷却アセンブリ240は前部フレーム52の前部アーム部材56に支持される。より詳細には、冷却アセンブリ240は、ヘッド部分62と前部アーム部材56が全体的に冷却アセンブリ240を囲むように、前部フレーム52のポケット66内に支持される。冷却アセンブリ240は、動力伝達系アセンブリ130の前にあり、エンジン132に隣接する。冷却アセンブリ240を動力伝達系アセンブリ130の近くに配置することによって、車両2のホイールベースは低減され得る。
【0047】
図12および13に示されるように、シュラウド246は、ラジエータ242の下端部を囲み、送風機244の下方に配置される。シュラウド246は冷却アセンブリ240への気流を改善し得る。シュラウド246は接続具252で前部アーム部材56に結合される。より詳細には、接続具252はシュラウド246の開口248および前部アーム部材56の下端部の開口254を通って延在する。接続具252はシュラウド246の内側表面に沿って接続具250と結合する。
【0048】
ラジエータ242の下端部は接続具256で前部アーム部材56の下端部に結合される。
図13に示されるように、前部アーム部材56の開口262は、ラジエータ242のタブ268の開口266と整列する。従って接続具256は、接続具270(例えば溶接ナット)で結合し、および冷却アセンブリ240を前部フレーム52に固定するために、スリーブ258、ブッシング260および264、および開口262および266を通って延在し得る。ブッシング260および264は、冷却アセンブリ240を振動から隔絶するために、ポリマー材料、例えばゴムから構成される。
【0049】
図14および15に示されるよう、冷却アセンブリ240の上端部は、シュラウド246に結合されたフレーム構造272を含む。実例として、フレーム構造272はシュラウド246に一体的に結合され得る。冷却アセンブリ240はまた、フレーム構造272を前部フレーム52に結合するためのブラケット276を含む。ブラケット276はポリマー材料、例えばゴムから構成され得、および冷却アセンブリ240を振動から隔絶し得る。ブラケット276はヘッド部分62および/または前部フレーム52の前部アーム部材56に結合され得る。
図14に示されるように、フレーム構造272は、ブラケット276の開口278内に受け入れられる突起274を含む。突起274が開口278内に延在するとき、フレーム構造272の一部はブラケット276の凹部277内に受け入れられる。ブラケット276はまた、ラジエータ242から横方向に延在するポスト280を受け入れるための開口282を含む。このようにしてブラケット276は、冷却アセンブリ240を前部フレーム52に結合するために、ラジエータ242およびフレーム構造272の両方に結合される。
【0050】
冷却アセンブリ240の下端部だけが前部フレーム52と直接結合されることが認識され得る。冷却アセンブリ240の上端部は前部フレーム52内でブラケット276によって固定される。このようにして冷却アセンブリ240はその下端部で前部フレーム52から分離され、動力伝達系アセンブリ130にアクセスするために、下方および/または前方方向に、摺動、回動、または移動するように構成され得る。例えば、冷却アセンブリ240は、ラジエータ242を動力伝達系アセンブリ130から移動するために、スリーブ258の周りを回動し得る。別の実施形態では、冷却アセンブリ240は、ラジエータ242を動力伝達系アセンブリ130から移動するために、前部アーム部材56に沿って下方方向に摺動し得る。従って冷却アセンブリ240は、動力伝達系アセンブリ130をフレームアセンブリ50から分離する必要なく、修理および整備のために動力伝達系アセンブリ130へアクセスするために車両2から簡単に取り外される。
【0051】
図16〜19を参照すると、吸気アセンブリ300はエアボックス302およびアキュムレータ空間324を含む。さらに、一実施形態では、吸気アセンブリ300を通って流れる空気は圧力装置によって加圧され得る。吸気アセンブリ300は燃料タンク330の下方に配置され、本明細書においてさらに詳述されるように、前部フレーム52のフレームレール58に支持される。エアボックス302の一部は前部フレーム52のフレームレール58の上方に延在し、およびエアボックス302の一部はスロットル本体321と結合するためにフレームレール58の下方に延在する。吸気アセンブリはまた、前部フレーム52のヘッド部分62の後方に位置付けられる。
【0052】
実例として、エアボックス302はフィルタ304、トレー306、および基部308を含む。トレー306は基部308の差込み表面319の上に載る。フィルタ304はトレー306の上方に配置される。フィルタ304は、基部308の開口318内に受け入れられる接続具316で基部308に結合される。
図18および19に示されるように、トレー306は、トレー306に入る空気がアキュムレータ空間324の方に向けられるように基部308へ下方に傾斜される。アキュムレータ空間324は前部フレーム52のヘッド部分62内に画定される。実例として、アキュムレータ空間324はヘッドチューブ64の後方に配置される。ヘッド部分62の開口325は基部308のアキュムレータ出口310のシール314と係合する。アキュムレータ空間324は、エアボックス302に入る空気の追加または第2の空気容積を形成することによってエアボックス302のサイズを増大する。
【0053】
基部308は、シール314およびクランプ312によって前部フレーム52のヘッド部分62と封止結合される。さらに、基部308は、シール320でスロットル本体に封止係合されるスロットル本体出口328を含む。スロットル本体321は出口ポート322を含み、それに動作可能に結合された電子スロットル制御(「ETC」)アクチュエータ323も含み得る。出口ポート322は、エンジン132の2つの気筒に空気を提供するために、エアボックス302の下方およびフレームレール58の下方に延在する。
【0054】
基部308の側表面はアイソレータ326を受け入れる凹部327を含む。アイソレータ326は、吸気アセンブリ300を振動から隔絶するためにポリマー材料、例えばゴムから構成され得る。さらに、アイソレータ326は、基部308の凹部327内に延在し、且つフレームレール58の周りに延在するような外形にされる。従って吸気アセンブリ300はフレームレール58の間に配置され、アイソレータ326でそれに固定される。さらに、吸気アセンブリ300は燃料タンク330およびスロットル本体321の中間に配置される。実例として、吸気アセンブリ300はいかなる接続具によってもフレームアセンブリ50に結合されず、フレームレール58、燃料タンク330およびスロットル本体321の間で摩擦的に保持される。吸気アセンブリ300にアクセスするために、および/または吸気アセンブリ300を車両2から取り外すために、1つのフレームレール58が、エアボックス302をフレームアセンブリ50から取り外すために、フレームアセンブリ50から一時的に取り外され得る。
【0055】
車両2が作動している間、周囲空気が燃料タンク330の下におよび吸気アセンブリ300に流れ込む。より詳細には、周囲空気はエアボックス302のフィルタ304に流れ込み、そこで、エアボックス302の中の空気が「清浄」空気になるように、土、破砕物、および他の粒子物質が周囲空気からろ過される。一実施形態では、フィルタ304は、空気をフィルタ304中へおよびフィルタ304を通して引くように構成され得る半多孔性成形可能発泡材料から構成される。清浄空気は次にトレー306に沿っておよび基部308の中へ流れる。基部308内の空気の一部はスロットル本体出口328に流れ込み、スロットルポート322を通って、エンジン132に流れ込む。さらに、基部308内の清浄空気の一部は、アキュムレータ出口310の方へおよびアキュムレータ空間324に流れ込む。トレー306の構造および角度はアキュムレータ空間324への空気の流れを補助し得る。エアボックス302およびアキュムレータ空間324内の増大した空気容積により、エンジン132の性能は改善され得る(例えばスロットル本体321に利用可能な追加空気が動力伝達系アセンブリ130の馬力を増大し得る)。このようにして、62インチ(157.48センチ)未満のホイールベースを有する車両のエンジン132に利用可能な空気を増大することが可能である。
【0056】
動力伝達系アセンブリ130からのガスは排気アセンブリを介して車両2から排出される。排気アセンブリは車両2の右側に沿って配置されたデュアル排気システムである。あるいは排気アセンブリは、単排気管から構成された単排気システムであり得る。
【0057】
図20〜23を参照すると、燃料タンク330は前部フレーム52に結合され、実例として、ヘッド部分62の後方および中間フレーム53の前方に配置される。燃料タンク330は吸気アセンブリ300およびフレームレール58の上方に配置される。
図20に最良に示されるように、燃料タンク330は前部フレーム52上で低プロファイルを有し、後端部で下方に傾斜する。
【0058】
図21に示されるように、燃料タンク330はブラケット120(同じく
図5に示される)の一部に結合される。より詳細には、支持プレート332が後端部で燃料タンク330の底表面に結合される。一実施形態では、支持プレート332は、剛性ポリマー材料から構成され得る。ブラケット334はリップ335および複数の開口336を含む。接続具348が燃料タンク330の後端部でブラケット334を支持プレート332に結合する。さらに、結合部材338がフック部材339および複数の開口340を含む。結合部材338の開口340は、ブッシング344およびそれを通る接続具346を受け入れるために、ブラケット120の開口342と整列する。接続具346はまた、結合部材338およびブラケット120を燃料タンク330の支持プレート332に固定するためにブラケット334の一部を通って延在する。さらに、フック部材339は、結合部材338をブラケット334にさらに保持するために、ブラケット334のリップ335と結合する。実例として、一緒に組み立てられるとき、結合部材338はブラケット334の下方に配置される。このようにして燃料タンク330はブラケット120を介して前部フレーム52に結合され、プレート118(
図20)の前方に配置される。ブラケット334および/または結合部材338は、燃料タンク330を振動から隔絶するために、ポリマー材料から構成され得る。
【0059】
さらに、燃料タンク330の前端部は前部フレーム52のヘッド部分62に取り付けられる。より詳細には、燃料タンク330の下側は、
図21に示されるように、ヘッド部分62のアイソレータ88およびポスト86(
図5)を受け入れるための結合器349を含む。アイソレータ88はポスト86の上に受け入れられ、結合器349に支持される。アイソレータ88はポリマー材料から構成されるため、アイソレータ88は燃料タンク330を振動から隔絶し得る。
【0060】
燃料ポンプアセンブリ350は、
図22および23に示されるように、燃料タンク330の後端部で支持プレート332に支持される。さらに燃料ポンプアセンブリ350を燃料タンク330の後ろに配置することによって、前部フレーム52上の燃料タンク330の低プロファイルが維持され得る。燃料ポンプアセンブリ350はポンプ352およびピックアップフィルタまたはスクリーン354を含む。スクリーン354はアーム356によってポンプ352に結合され得る。従って燃料はスクリーン354を通ってポンプ352に吸引される。燃料はポンプ352に流れ込む前にスクリーン354でろ過される。
【0061】
燃料タンク330の傾斜した構成は燃料が燃料タンク330の前端部から後端部まで燃料ポンプ353に向かって後方に流れることを可能にする。しかしながら、燃料が後方に流れるとき跳ね戻りを回避するために、跳ね戻りパネル358が燃料タンク330内の燃料の流れ経路に沿って配置される。実例として、跳ね戻りパネル358は燃料タンク330内の燃料の流れを全体的に調整する。従って、跳ね戻りパネル358は全体的に燃料タンク330内で燃料の流れを調整する。さらに車両2が作動中前方に傾いている場合(例えば車両2が下り坂に位置している場合)、跳ね戻りパネル358は燃料タンク330の後端部の燃料が燃料タンク330の前端部に向かって前方に即座に流れることを防止する。跳ね戻りパネル358がない場合、燃料ポンプ352は車両2が下り坂を移動しているとき供給不足になり得る。
【0062】
図24に示されるように、シート28は第1シート部分28bおよび第2シート部分28bを含む。第1および第2シート部分28a、28bは、一緒に一体的に結合されてもよい。あるいは第1および第2シート部分28a、28bは、互いに分離されてもよい。第1シート部分28aは車両2の操作者のシート底部を確定する。第2シート部分28bは乗員シート底部として、または操作者の後方レスト部分として構成され得る。車両2の一実施形態では、第2シート部分28bは、車両2が第1シート部分28aだけを含むように、取り外され得る。
【0063】
支持プレート370が第1シート部分28aの下方に配置され、開口373を有するタブ372を含む。開口373は、プレート118の開口366と整列され、接続具368が、シート28を中間フレーム53と結合するために開口373および366を通って延在する。
図24に示されるように、シート28は中間フレーム53のサイド部材60の上方に支持され、燃料タンク330(
図20)の後方に位置付けられる。
【0064】
第2シート部分28bは、ラッチ部材374と複数のゴムバンパ376とを有する支持プレート373を含む。ゴムバンパ376はシート28を振動から隔絶するように構成される。ラッチ部材374は、リヤフェンダ400に結合されたプレート378の開口379内に受け入れられる。このようにしてシート28はプレート118を介して中間フレーム53に結合され、ラッチ部材374によってリヤフェンダ400に結合される。
【0065】
ここで
図25〜28を参照すると、後部フレーム54が示されている。後部フレーム54は中間フレーム53に、より詳細にはサイド部材60に結合される。リヤフェンダ400は、接続具402および404で後部フレーム54に結合される。実例として、4つの接続具402および4つの接続具404が、リヤフェンダ400の開口414および後部フレーム54の開口416を介して、リヤフェンダ400を後部フレーム54に結合する。リヤフェンダ400の形状は全体的に後部フレーム54の形状に一致する。さらに、後部フレーム54上のシート取付けプレート378の位置は、シート28の低位置を維持し、車両2の重心を下げることを補助する。後部フレーム54はまた、接続具396でそれに結合された保護パネル394を含み得る。保護パネルは、後輪10から飛ばされ得る土、泥および他の破砕物を収集する。
【0066】
リヤフェンダ400はまた、リヤライトアセンブリ462を受け入れるための開口406を含む。
図28に示されるように、リヤライトアセンブリ462は取付けパネル419を含み、取付けパネル419はテールライト420、右側方向指示灯424、左側方向指示灯426、ナンバープレートライト422および後方反射器428を支持する。取付けパネル419および/またはテールライト420はまた、テールライト420、方向指示灯424および426、およびナンバープレートライト422を作動する電線用の電線ハーネスを支持し得る。
図28の例示的実施形態では、テールライト420は接続箱としての役割を果たし、テールライト420、方向指示灯424および426、およびナンバープレートライト422の電線を支持する。リヤフェンダ400はまた、サドルバッグまたは他の荷積み装置を支持するように構成され得る。
【0067】
図26および27を参照すると、例示的なリヤフェンダ400の前端部は対称でない。むしろリヤフェンダ400の右前側408は左前側410より長い。右前側408はスイングアーム382と接触するように構成され、より詳細には、スイングアーム382の前部クロスメンバ460で凹部412と接触するように構成される。リヤフェンダ400の左前側410は形状付けられ、中にノッチ411を含む。クロスメンバ460の凹部412は、リヤサスペンションアセンブリ380の回動アクスル430の後方にあり、リヤフェンダ400の右前側408を受け入れる。従って車両2が右側から見られるとき、リヤフェンダ400はスイングアーム382内に連続的に延在するように見える。
【0068】
リヤサスペンションアセンブリ380は、中間フレーム53に結合され、リヤフェンダ400の周囲に部分的に延在する。リヤサスペンションアセンブリ380は、前部クロスメンバ460を介して一緒に結合されたスイングアーム382の対を含む。さらに、リヤサスペンションアセンブリ380は、スイングアーム382およびフレームアセンブリ50に結合されたショックアブソーバ(shock)384の対を含む。より詳細には、および
図26Aに示されるように、ショックアブソーバ384の上端部は接続具388で中間フレーム53のサイド部材60の開口392に結合される。さらに、ショックアブソーバ384の下端部はスイングアーム382の開口387に結合される。
図25に示されるように、ショックアブソーバ384は、「ハードテール(hard tail)」の外観を示すようスイングアーム382に対して傾斜されるが、ショックアブソーバ384はこの角度でさえサスペンション負荷を受け入れるように構成される。あるいはショックアブソーバ384’は
図26Bに示されるように、後部フレーム54に結合され得る。一実施形態では、ショックアブソーバ384’を後部フレーム54の前端部に支持するためにブラケット385が使用され得る。従ってスイングアーム382に対するショックアブソーバ384’の角度は、スイングアーム382に対する
図26Aのショックアブソーバ384の角度より大きい場合がある。
【0069】
ショックアブソーバ384のように、スイングアーム382も中間フレーム53のサイド部材60に結合される。より詳細には、スイングアーム382の前端部が、サイド部材60の開口391(
図1)に結合される。回動アクスル430がサイド部材60間に延在し、内部に接続具390を受け入れる。
図29〜31に示されるように、スイングアーム382の前端部は、回動アクスル430と結合するための開口387を含む。さらに、接続具390、フランジスペーサ432、第1ワッシャ434、クリップ436、第1ベアリング438、第2ベアリング440、第1シール42、第3ベアリング444、第2シール446、第2ワッシャ448、および接続具449が、回動アクスル430をスイングアーム382に支持するために使用される。
図30に示されるように、回動アクスル430は、内側に形状を付けられた表面452を有するねじ端部450を含む。回動アクスル430の円筒状開口454が、回動アクスル430の外端部の間に延在する。
【0070】
図30に示されるように、回動アクスル430の内側形状化表面452は、スイングアーム382がサイド部材60に結合されているとき、サイド部材60間の間隔を調整するために、工具、例えばレンチと係合され得る。より詳細には、スイングアーム382間の間隔は、前部クロスメンバ460がそれらの間の距離を確定するため、固定される。しかしながら、フレームレール58の柔軟性により、サイド部材60はスイングアーム382の位置を調整するために内側または外側に移動され得る。言い換えると、サイド部材60はサイド部材60とスイングアーム382の間の公差を吸収するように構成される。動作中、
図29に示されるように、車両2の右側のサイド部材60の開口391は、回動アクスル430のねじ端部450と係合するための内ねじを含む。従って回動アクスル430は開口391とねじ係合する。工具は、回動アクスル430を開口391からさらに回転させるか、または回動アクスル430を開口391内で外方に回転させるために、内側形状化表面452に対して配置され得る。このようにしてサイド部材60間の距離が、スイングアーム382の寸法および位置を調整する。
【0071】
回動アクスル430が適切な位置にある状態で、接続具390は、スイングアーム382をサイド部材60に結合するために、回動アクスル430の円筒状開口454に挿入され得る。
図31に示されるように、左側スイングアーム382の開口387はワッシャ434、クリップ436、第1および第2ベアリング438、440、およびフランジスペーサ432を含み得る。実例として、第1および第2ベアリング438、440はボールベアリングである。接続具390は、回動アクスル430の円筒状開口454を通って延在するために、左側スイングアーム382の開口387を通って、およびワッシャ434、クリップ436、第1および第2ベアリング438、440およびフランジスペーサ432の開口を通って延在する。接続具390はまた、右側スイングアーム382の開口387を通って、およびフランジスペーサ432の開口、シール442、ベアリング444、シール446、ワッシャ448を通って延在し、接続具449に結合される。実例として、ベアリング444はニードルベアリングであり、接続具449はナットである。このようにしてスイングアーム382はサイド部材60に結合される。
【0072】
スイングアーム382は、車両2の作動中、回動アクスル430の周りを回動するように構成される。さらに、接続具390、フランジスペーサ432、第1ワッシャ434、クリップ436、第1ベアリング438、第2ベアリング440、第1シール42、第3ベアリング444、第2シール446、第2ワッシャ448および接続具449の構成は、右側スイングアーム382の「浮動」側を、および左側スイングアーム382の「固定」側を形成する。より詳細には、ベアリング444がニードルベアリングであるため、ある限定的な運動が開口387内で許容され、従って「浮動」側を確定する。対照的に、ベアリング438、440は、開口387内で固定される単一行ボールベアリングであり、従って「固定」側を確定する。低トルクの下、回動アクスル430は、回動アクスル430がベアリング444に沿って左側へ摺動するように構成されるため、車両2の左側でサイド部材60と接触する。
【0073】
図32を参照すると、乗員フットペグアセンブリ456が、フット部材457およびカバー部材458を含む。フット部材457は、カバー部材458に結合され、カバー部材458はスイングアーム382の接続具390の上に配置される。より詳細には、接続具459は、カバー部材458およびフット部材457をスイングアーム382に結合するために、スイングアーム382の開口455に結合される。
【0074】
図33に示されるように、車両2は、動力伝達系アセンブリ130に動作可能に結合されたベルト駆動アセンブリを含む。ベルト駆動アセンブリは従動輪476およびベルト478を含む。ベルト478は、車両2を作動するとき、リヤアクスル480および後輪10を回転するために、動力伝達系アセンブリ130によって駆動され、車輪476を駆動する。
図33に示されるように、ベルト478は車輪476のリム内に収まるように十分に狭くてもよい。実例として、車輪476は左側スイングアーム382の内側に配置される。
【0075】
図33および34に示されるように、リヤアクスル調整部材470がリヤアクスル480内に含められ、リヤアクスル480をスイングアーム382と結合する。より詳細には、調整部材470のヘッド部471はスイングアーム382の後端部内に配置され、ポスト472はヘッド部471と結合される。ポスト472はスイングアーム382の後部開口479を通って延在し、接続具477でスイングアーム382に固定される。
【0076】
リヤアクスル480の外端部はヘッド部471の開口を通って延在し、部分的にスイングアーム382の外方にある。複数のスロット482を有するスロット付きプレート473がリヤアクスル480の上に受け入れられ、適切なスロット482がスイングアーム382のスロット484と整列される。スロット付きプレート473のこの位置は、ナット474と、リヤアクスル480の開口486を通って延在するピン475とによって維持される。反対側のスイングアーム382の反対側のスロット付きプレート473の同じスロット482がスイングアーム382のスロット484と整列され、リヤアクスル480および後輪10をスイングアーム382上で適切に整列した状態に固定する。
【0077】
図35および36を参照すると、車両2の前端部4は、ステアリングアセンブリ24、制御部26、およびハンドルバー30を含む。ハンドルバー30は、操作者計器502に結合され得るブラケット500によってトリプルクランプアセンブリ32に取り付けられ得る。このようにして操作者計器502の一部はハンドルバー30を取り付けるためにトリプルクランプアセンブリ32と協働し得る。接続具504がブラケット500の開口を通って、およびトリプルクランプアセンブリ32の上側部分36の支持部材506の開口の中に延在する。従ってハンドルバー30はトリプルクランプアセンブリ32を介して車両2に支持される。トリプルクランプアセンブリ32の上側部分36は接続具35でヘッド部分62に結合され、接続具38でフォーク部材34に結合される。トリプルクランプアセンブリ32はまた、開口39によりフォーク24の周りに結合された下側部材37を含む。
【0078】
操作者計器502はシート28の操作者の方に後方に傾斜され、シュラウドとしての役割を果たし得る。従って追加シュラウドまたはカバーは車両2の前端部4に必要ない。一実施形態では、操作者計器502はハンドルバー30の軸の後方に取り付けられる。
【0079】
あるいは、
図37に示されるように、ハンドルバー30’は、ブラケット500’および支持部材506’によってトリプルクランプアセンブリ32’の上側部分36’に結合され得る。しかしながら、操作者計器502’は、ハンドルバー30’の軸の前方に配置され得る。このようにしてトリプルクランプアセンブリ32’はハンドルバー30’を車両2に取り付け得るが、操作者計器502’はハンドルバー30’に一体的に支持されない。
【0080】
ハンドルバー30はミラー514およびレバー516を含む。レバー516は車両2を操作するためのスロットルおよび/またはブレーキレバーであり得る。さらにハンドルバー30は追加の操作者制御部26を含み得る。例えば、車両2の様々な態様、アクセサリーおよび構成要素の電子機能が、ハンドルバー30の瞬間スイッチに接続されたボタンを押すことによって起動され得る。一実施形態では、ボタンは、電子機能を起動するために所定の時間長さの間、押し下げられる。ECUは瞬間スイッチによって出力された信号を検出し、適切な機能を起動するように構成される。ボタンを移動する特定のパターンが、異なる出力信号を介してECUによって認識され得る。一実施形態では、ボタンを短く押すまたは叩くことが1つの信号をECUに提供し、その一方で、所定の時間長さの間の押圧が別の信号をECUに出力し得る。ECUへの様々な信号によりECUは車両2の様々な機能を起動するようにトリガされる。
【0081】
車両2の前端部4はまた、ヘッドライト510および方向指示灯508を含み得る。ヘッドライト510および方向指示灯508の電線は、ヘッドライト510のカバーまたはバケット512内に結合され得る。
【0082】
本発明を例示的な設計を有するように記載してきたが、本発明はさらに本開示の趣旨および範囲内でさらに修正されてもよい。従って本出願は、その一般的原理を用いる本発明のあらゆる変更形態、使用または適応形態を網羅することが意図されている。さらに本出願は、本発明が属する技術分野における周知のまたは慣習的な実行に入るような本開示からの逸脱を網羅するように意図されている。