【実施例】
【0090】
健康が向上し、寿命が延長されたことに起因して、世界中の人口統計上の主要な傾向として、人口の高齢化が顕著になっている。この世界的な高齢化現象により、罹病率が上昇しており、必要とされる入院期間/収容期間が長期化していることに起因して、世界中のヘルスケア機関に大きな影響が生じることが予想される。世界中で人口の平均寿命が延長されるに伴い、「健康的な加齢」及び「クオリティ・オブ・ライフ」の重要性についての関心が高まっている。これに加え、加齢は、インフラメイジング[1,2]と呼ばれる慢性の低悪性度の炎症状態の増加を特徴としており、この状態は、虚弱及び変性疾患に関与する病因であると考えられている。人体では、生きている間、常にいくつもの生化学的プロセスが生じ、臓器レベルから細胞レベルまであらゆるレベルで作用して、生化学的機能に様々な変更を加えることから、加齢は非常に複雑なプロセスである。しかしながら、このプロセスは完全には理解されていない。大量のデータにより、炎症は酸化ストレスと密接に関係することが示されている。しかしながら、このプロセスは完全には理解されていない。大量のデータにより、炎症は酸化ストレスと密接に関係することが示されている。インフラメイジングは、循環器疾患(CVD)、糖尿病、アルツハイマー病(AD)、及びがん[3−5]などの主要な加齢に関係する疾患、並びにほとんどの高齢者の死亡に関与する。100歳齢以上では、炎症誘発特性及び抗炎症特性との間の複雑で特有の均衡を保有するインフラメイジングが進行しておらず、結果として、抗炎症応答が急速であるか又は不適当に相殺されていることを特徴とする老人と比較してインフラメイジングの発生がより緩徐であり、より制限されており、より均衡が取れているように見える[6]。
【0091】
代謝調節における変化を包括的に調査し、ひいてはそれらと表現型とを結びつけることにより、複雑で多因子的な加齢の原因を捉える有益なアプローチとして、システムレベルのオミクス法が進展している[7−9]。脂質代謝経路の混乱に関与する分子機序を良好に解明する目的で、リピドミクス分野も急速に進展している。リピドミクスは、非標的型プロファイル方法(ショットガンアプローチ)による単解析により、リピドーム、すなわち、生体脂質のすべてのセットを包括的に測定することにより実施することができる[10]。女性では、合わせて19種類のホスホコリン及びスフィンゴミエリンが家族性の長寿に関係することが判明しており、長寿命マーカーの候補として同定されている。
【0092】
長寿群は100歳齢以上の被験者(平均年齢101歳、±2)で構成する(この被験者は健康なヒト加齢モデルとして十分に認識されている)[1,2,11]。対照加齢群は老齢個体(平均年齢70歳±6)により構成する。すべての被験者はイタリア北部でリクルートした。本発明者らの研究により、エーテル型ホスホコリン(PC−O)及びスフィンゴミエリン(SM)が健康的な加齢のマーカーとして確認され、長寿は、良好な抗酸化能と、インフラメイジングの増大が生じても膜組成及び完全性を維持し得る、脂質介在性ネットワークの獲得と、により表されるとする仮説が更にもっともらしいものになっている。
【0093】
100歳齢以上15名、老齢37名の血清サンプルに対し、MS/MSショットガンリピドミクスを行った(表1)。Random Forests(RF(商標))(Breiman,L.,Random Forests,Machine Learning,2001,45:5〜32)を利用して、13種の異なる脂質クラス由来の相対的定量データに対し、多変量データ解析を実施した:トリアシルグリセロールTG(n=30)、スフィンゴミエリンSM(n=25)、リソホスファチジルコリンLPC(n=7)、ホスファチジルコリンPC(n=34)、エーテル型ホスファチジルコリンPC−O(n=19)、セラミドCer(n=6)、ホスファチジルエタノールアミンPE(n=14)、ホスファチジルエタノールアミン系エーテルPE−O(n=9)、リソホスファチジルエタノールアミンLPE(n=3)、ホスファチジルイノシトールPI(n=7)、ホスファチジン酸PA(n=1)、ジアシルグリセロールDAG(n=19)。
【0094】
RF(商標)に実装した可変性の重要な特徴を利用し、老齢者と、100歳齢以上とを良好に識別する、代謝シグネチャを評価することができた。各シグネチャ成分について個々の判別能を評価するため、対応のあるt検定(両側検定)を実施した。老齢者と比較して(表3、4、5)、100歳齢以上ではスフィンゴ脂質の相対濃度が増加しており(Cer 42:2、SM 33:1、SM 34:1、SM 36:1、SM 36:2、SM 38:2、SM 41:2、SM 42:2、SM 42:3、SM 33:1、SM 42:4)、グリセロールリン脂質のレベルは選択された分子種について変化が生じており(LPC 18:1、PC 14:0/18:1、PC 16:0/18:1、PC 16:0/18:2、PC 14:0/18:2、PC 16:0/18:3、PC 18:0/22:5は増加;飽和PC−O 28:0、PC−O 30:0は減少、多価飽和PC−O 32:1、PC−O 34:1、PC−O 34:2、PC−O 36:3、PC−O 32:1、PC−O 38:4、PC−O 38:5、PC−O 38:6は増加;PE 16:0/20:4、PE 18:0/20:2、PE 18:0/20:3、PE 18:0/20:4は増加;PI 18:0/18:1、PI 18:1/16:0、PI 20:3/18:0は増加;SM 33:1、SM 34:1、SM 36:1、SM 36:2、SM 38:2、SM 41:2、SM 42:2、SM 42:3、SM 42:4、SM 50:では増加)、並びにグリセロール脂質は増加/減少していた(TG 46:5、TG 47:5、DAG 26:0、DAG 26:1は減少、TG 48:6、TG 52:2、TG 54:3は増加)。100歳齢以上のほとんどが女性個体であることから(表1)、性別を分けて、統計的検出力に制限をかけた。しかしながら、定性的指標のため、本発明者らは、女性及び男性の(表4、5)の値において、全体的な傾向は保持されていることを報告する。
【0095】
本発明者らは、本発明において、脂質プロファイリングにおける変化を良好に評価する目的で、13種類の脂質ファミリー分子種を定量可能な、ショットガン式リピドミクスアプローチを展開した。本発明者らは、かかるアプローチにおいて、100歳齢以上では、SMが全体的に増加を示すことを観察した。SMは重要な細胞メッセンジャーであり、低レベルSMは神経変性疾患[12]、アテローム性動脈硬化[13]、及び循環器疾患[14]と関連がある。我々の研究では、100歳齢以上では、なかでも10種のSMのレベルが高く、3種は特に興味深いものであった;SM 41:2、SM 36:2、SM 34:1。SMは、家族性の長寿に関係づけられている[15]。
【0096】
SMはスフィンゴミエリナーゼ(SMase)の酵素活性によりセラミドに変換され得る。SMase活性は年齢とともに増大し[16]、したがってセラミド含有量が増加し、セラミドの蓄積により、炎症誘発性の病状に悪影響が及ぼされるものと考えられている[17,18]。アテローム発生において、例えば、セラミドの蓄積は、LDLの集合、ROSの増加、及び泡沫細胞形成の促進に結びつけられる[19]。しかしながら、我々のデータは、測定した6種のセラミドのうち1種のみ(Cer 42:2)の増加を反映するものであり、長寿についてのリピドームシグネチャに対するこれまでの所見、並びに100歳齢以上は炎症状態の拡大からある程度保護されているという見解が確認される。
【0097】
総合的に、我々の研究で見られるSMにおける増加は、ある種の細胞が、スフィンゴミエリンの代謝を変更して膜組成を変化させることにより、慢性的な酸化ストレスに対処するのに良好に適した機序を有するとする、これまでの所見と一致する[20]。これは、リポタンパク質の酸化を防止し、心臓を保護し得る、プラズマローゲン分子種の多価不飽和エーテル型PC(PC−O)の全体的な増加によっても確認される[21]。
【0098】
大量のデータにより、炎症は酸化ストレスと密接に関係することが示されている。反応性酸素分子種(ROS)は、酸化的代謝の副産物として細胞により持続的に産生され、いくつかの生理機能に必須とされるものの、オキシダントの産生と、保護的な抗酸化システムとの間の不均衡がROSの過剰な蓄積を支持することにより、内分泌(Vitale et al.,2013)及び免疫(Salvioli et al.,2013)を含むいくつかのシステムの細胞内の核酸及びタンパク質に対し細胞性の酸化的損傷が生じ得る。
【0099】
リン脂質の分布変化は膜タンパク質の機能に影響し、二重層の流動性を変化させて、膜を通過する溶質の透過性を変化させる[22]。ヒト赤血球膜脂質の脂肪酸組成の測定により、100歳齢以上の群は、過酸化物による膜損傷に対する脆弱性が低く、なおかつ他のすべての年齢群と比較して膜の流動性が高いことが示されている[23]。特に、これまで、高多価不飽和PEは、アラキドン酸脂質ネットワークなどの炎症誘発性分子を保持し得るものと仮定されていたことから、PEの増加は興味深いものである[24]。
【0100】
別のリン脂質のホスファチジルイノシトール(PI)は、免疫調節能を保有する[25]。我々の研究では、100歳齢以上では3種類のPI分子種の増加が検出されている(PI 18:0/18:1、PI 18:1/16:0、PI 20:3/18:0)。動物組織では、ホスファチジルイノシトールは、酵素ホスホリパーゼA2の作用により、プロスタグランジンを含むエイコサノイド類を生合成するのに必要とされるアラキドン酸の主要な供給源である。本発明者らは、これまでに、100歳齢以上が保有している抗炎症性及び炎症誘発性エイコサノイドの均衡は特有のものであることを示しており、PE及びPIの増加は、100歳齢以上が、アラキドン酸代謝カスケードに対し、炎症状態に対抗するのに有効な特有の変更を有していることを示すこれらの所見を反映するものであると考えている。
【0101】
長寿は、長鎖トリグリセリド(TG 46:5,TG 47:5)の減少、及び炭素数の多い超長鎖TG(TG 48:6,TG 52:2,TG 54:3)濃度の増加も特徴とする。通常、高不飽和TGは過酸化の対象となり、最終的なトリグリセリドファミリーは有害なリスク因子としてみなされるものの、最近の研究では、有害事象には特定のTGが関係しており、炭素数及び二重結合含有量が多い脂質はリスクの低下に関係することが指摘されている[26]。臨床試験に参加した100歳齢以上の被験者では、老齢個体と比較して、TG分子種の示す全体的な実際の増加/減少のバランスが取れている。
【0102】
最後に、本発明者らは、ジアシルグリセロール濃度(DAG 26:0、DAG 26:1)の減少にも言及する。DAGは、TAG及びリン脂質を合成する脂質生合成経路を表すホスファチジン酸経路により生じ得る。現在までの多くの研究により、DAGはこの経路から誘導され、PKCεの活性化及び肝臓のインスリン抵抗性に関与することが明示されている。しかしながら、細胞内DAGは、脂肪組織トリグリセリドリパーゼ(ATGL)により介在される脂質滴のTAG加水分解、並びに膜脂質からDAGを放出するホスホリパーゼCの活性化によっても誘導され得る。最新のエビデンスでは、脂肪酸送達、並びに細胞内脂肪酸酸化及び貯蔵間の不均衡に起因する細胞内ジアシルグリセロール含有量の増加により、新しくプロテインキナーゼC(PKC)アイソフォームが活性化され、ひいては肝臓及び骨格筋においてインスリン作用の阻害がもたらされるという仮説が支持されている[27]。
【0103】
全体として、示される変化は、長寿が、十分に抵抗性の抗酸化能と、細胞の統合性を維持し得る良好に発達した膜脂質リモデリングプロセスとを特徴とすることを反映している。
【0104】
臨床試験
被験者及び試験群。イタリアの4つの都市(ボローニャ、ミラン、フローレンス、パルマ)で登録された合計294名の被験者を2つの年齢群に割り付けた。100歳齢以上の群は、1900年〜1908年にイタリアで出生した98名の被験者から構成された(平均年齢100.7±2.1歳齢)。老齢群には、196名の被験者を含む(平均年齢70±6歳齢)。治験プロトコルは、Sant’Orsola−Malpighi大学病院倫理委員会(ボローニャ、イタリア)により承認された。一晩絶食させて、翌朝、血液サンプルを採取した(午前7時〜8時の間)。凝血させ、4℃、760gで20分間遠心分離した後、血清を得て、すぐに−80℃で凍結保存した。書面でインフォームドコンセントによる同意を得た後、訓練を受けた医師及び看護職員により一般的な問診票を渡し、人口統計データ及び生活習慣データ、身体測定値、機能状態、認知状態、及び健康状態、既往歴について収集した。
【0105】
臨床化学。一晩絶食させて、翌早朝、血液サンプルを採取した。一般的な血液学的手法により、血清総コレステロール及びHDLコレステロール、トリグリセリド、CRP、インスリン抵抗性(HOMA−IR)を評価した。
【0106】
ショットガン式リピドミクスのための自動サンプル調製
リピドミクスによる抽出のため、既存の方法にわずかに変更を加え、Hamilton Microlabstar robot(Hamilton,Bonaduz,Switzerland)を利用した、96サンプルの、ハイスループットな完全自動化脂質/液体抽出法を外注せずに開発した[28]。簡潔に述べると、5μLの血清を脱脂した。内部標準混合物5μM TAG 44:1、0.5μM DAG 24:0、5μM PC 28:0、1μM LPC 14:0、1μM PE 28:0、0.5μM LPE 14:0、1μM PS 28:0、0.5μM LPS 17:1、1μM PI 32:0、0.5μM LPI 17:1、0.5μM PA 28:0、0.5μM LPA 14:0、1μM PG 28:0、0.5μM LPG 14:0、2μM SM 35:1、1μM Cer 32:1を含有させた700μL MTBE/MeOH(10/3)で脂質抽出を行った。サンプルを4℃で1時間ボルテックスにかけた後、150μLの水を加え、相分離させた。5,000gで10分間遠心分離した後、500μLの有機相(上層)を96ウェル深型プレート(Eppendorf,Hamburg,Germany)に移し、アルミ箔で蓋をし、解析までの間−20℃で保存した。MS分析前に、90μLのMS緩衝液(7.5mM酢酸アンモニウムを含有させたイソプロパノール/メタノール/クロロホルム4:2:1(v/v/v))で、10μLの総脂質抽出物を最終希釈した。
【0107】
血漿及び肝臓抽出物中の脂質分子種の同定及び定量
Nanomate nanoinfusionイオン源(Advion Bioscience Ltd,Harlow,Essex,UK)と接続させたLTQ Orbitrap Velos MS(Thermo Fisher Scientfic,Reinach,Switzerland)システムで分析を実施した。個々のサンプル抽出物に関し、陰イオンモード及び陽イオンモードのためそれぞれ2回の連続的注入を実施した。DDAモードで、重心処理(Centroided)した高エネルギー衝突解離(high collsionaldissociation)(HCD)ネガティブMS/MSを得た。各DDAサイクルは、対象とする分解能R=100,000(m/z 400)でのMSスペクトル(MS survey spectra)の取得1回、その後、分解能R=30,000(m/z 400)での20 HCD FT MS/MSスペクトルの取得1回から構成した。1回のDDA実験を25分間で完了した。m/zが、事前に設定したインクルージョンリストの質量と5ppmの精度で合致したら、前駆イオンをMS/MSにかけた。陽イオンモードで、分解能R=100,000(m/z 400)でMSスペクトルを得た。これ以上のMS/MS実験は行わなかった。基準ピークとしてLPA 17:0(m/z 424.492;ネガティブモード)及びd18:1/17:0 Cer(m/z 551.528;ポジティブモード)を用い、ロックマス式の解析を可能とした。
【0108】
Herzog及び共著者らのプロトコル後に、LipidXplorerにより脂質分子種を同定した。次にデータを外挿し、外注せずに開発したソフトウェアツールにより更に加工した。データセットを通常どおりマージし、分析物及び抽出前に注入した内部標準の前駆イオンの豊富さを比較することにより、正規化した値(分析物に対する内部標準の比)と、絶対濃度とを含む、エクセル形式の出力ファイルを作成した。
【0109】
化学物質及び脂質標準
エタノール、クロロホルム及びイソプロパノール(HPLC等級)はBiosolve(Valkenswaard,the Netherlands)から購入した。メタノール、水及び酢酸アンモニウムは、Merck(Darmstadt,Germany)から得た。合成脂質標準は、純度99%超のものをAvanti Polar Lipidsから購入した。メタノールにより、個々の脂質化合物の保存溶液を調製し、−20℃で保存した。イソプロパノール/メタノール/クロロホルム4:2:1(v/v/v)で希釈することにより、所望の濃度の希釈液を調製した。
【0110】
脂質の命名
脂質は、脂質マップ(http://www.lipidmaps.org)に従って、次の略記で命名した:PC、ホスファチジルコリン;PC−O、ホスファチジルコリン−エーテル;LPC、リゾホスファチジルコリン;PE、ホスファチジルエタノールアミン;PE−O、ホスファチジルエタノールアミン−エーテル;LPE、リソホスファチジルエタノールアミン;PS、ホスファチジルセリン;LPS、リソホスファチジルセリン;PI、ホスファチジルイノシトール;LPI、リソホスファチジルイノシトール;PG、ホスファチジルグリセロール;Cer、セラミド;SM、スフィンゴミエリン;DAG、ジアシルグリセロール;TAG、トリアシルグリセロール、ホスファチジン酸;PA。
【0111】
個々の脂質分子種は、次のとおりに注釈される:[脂質クラス][炭素原子の総数]:[二重結合の総数]。例えば、PC 34:4は、炭素原子34個と、二重結合4本とを含む、ホスファチジルコリン分子種を示す。
【0112】
多変量データ解析。いくつかのソフトウェア環境で、多変量データ解析(MVA)を行った。したがって、1H NMR及びターゲットMSデータの両方について、データのインポート及び前加工程は、MATLAB(version 7.14.0,The Mathworks Inc.,Natick,MA,USA)及びR(R Core Team(2012).R:A language and environment for statistical computing.R Foundation for Statistical Computing,Vienna,Austria.ISBN 3−900051−07−0,URL http://www.R−project.org/.)に記載の、「外注せずに」通常用いられる手法により実施した。ターゲットMSデータは、「randomForest」パッケージ(A.Liaw and M.Wiener(2002).Classification and Regression by randomForest.R News 2(3),18−−22.)を用い、R環境でランダムフォレスト法により分析した。パッケージ「stats」を利用し、Rで単変量有意検定も行った。有意差0.05以内のものを有意としてみなした。PUFAに対するMUFAの比は、すべてのMUFA脂質(アシル鎖中の二重結合が1本)のレベルを合算し、得られる値を、すべてのPUFA脂質(アシル鎖中の二重結合が2本以上)のレベルを合算したもので除算することにより算出した。
【0113】
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【0114】
本明細書に記載のすべての参照文献は参照により援用される。実施例を示すことにより本発明を説明したものの、特許請求の範囲に定義されるとおりの本発明の範囲から逸脱せずとも変更及び改変を行うことが可能であることは認識されたい。更に、特定の特徴に周知の均等物が存在する場合、かかる均等物は、本明細書で具体的に引用されているかのように組み込まれる。本発明の更なる利点及び特徴は、図及び非限定例から明らかである。
【0115】
【表1】
【0116】
【表2】
【0117】
【表3】
【0118】
【表4】
【0119】
【表5】