(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記作業車輌における駆動輪の駆動状態を変更する為の油圧アクチュエータが前記主要機能グループに区分けされていることを特徴とする請求項1に記載の油圧アクチュエータ作動油路形成方法。
前記作業車輌における駆動輪の駆動状態を変更する為の油圧アクチュエータは、前記作業車輌における駆動輪の駆動速度を無段変速する油圧無段変速装置、前記駆動輪の駆動方向を切り換える油圧前後進切換装置、及び/又は、前記駆動輪の駆動を係脱させる油圧走行クラッチ装置を含むことを特徴とする請求項2に記載の油圧アクチュエータ作動油路形成方法。
前記作業車輌における駆動輪に制動力を付加する油圧ブレーキ装置が前記付加機能グループに区分けされていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の油圧アクチュエータ作動油路形成方法。
前記作業車輌における前輪及び後輪の一方のみを駆動する二駆状態と前記前輪及び後輪の双方を駆動する四駆状態とを切り換える油圧二駆/四駆切換装置が前記付加機能油圧グループに区分けされていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の油圧アクチュエータ作動油路形成方法。
前記付加機能グループに属する油圧アクチュエータが前記作業車輌に装備されない場合には、前記第2領域はポートが存在しない閉鎖面とされていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の油圧アクチュエータ作動油路形成方法。
前記主要機能バルブブロックには、前記共通油源に流体接続される受入ポートと、前記油圧アクチュエータに対する中継ポートと、前記受入ポートに流入される作動油の少なくとも一部を取り出す取出ポートとが設けられていることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の油圧アクチュエータ作動油路形成方法。
前記作業車輌に駆動源からPTO軸への動力伝達を係脱させる油圧PTOクラッチ装置と前記油圧PTOクラッチ装置への作動油の給排制御を行うPTO切換弁とが備えられる場合には、前記取出ポートから取り出された作動油が前記PTO切換弁を介して前記油圧PTOクラッチ装置へ供給されることを特徴とする請求項7に記載の油圧アクチュエータ作動油路形成方法。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る油圧アクチュエータ作動油路形成方法の好ましい実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
【0030】
本実施の形態に係る油圧アクチュエータ作動油路形成方法は、装備される油圧アクチュエータの組み合わせが仕様に応じて異なるものとされた複数種類の作業車輌間において、前記油圧アクチュエータの作動制御を行うバルブが集約されたバルブブロックを支持するミッションケース等のハウジングの可及的な部品共用化を可能とするものである。
【0031】
本実施の形態に係る油圧アクチュエータ作動油路形成方法においては、仕様に応じて選択的に装備される油圧アクチュエータが作業車輌の主要機能を担う主要機能グループと付加機能を担う付加機能グループとに区分けされる。
【0032】
前記主要機能グループには、駆動輪の駆動状態を変更する為の走行系油圧アクチュエータが区分けされる。
具体的には、駆動輪の駆動速度を無段変速する油圧無段変速装置、駆動輪の駆動方向を正逆に切り換える油圧前後進切換装置、及び/又は、駆動輪の駆動の係脱を切り換える油圧走行クラッチ装置が前記主要機能グループに含まれる。
【0033】
前記付加機能グループには、前記主要機能グループに区分けされない走行系油圧アクチュエータが区分けされる。
具体的には、駆動輪に選択的に制動力を付加する油圧ブレーキ装置、及び、主駆動輪のみを駆動する二駆状態と前記主駆動輪に加えて副駆動輪も駆動する四駆状態とを切り換える油圧二駆/四駆切換装置が前記付加機能グループに含まれる。
【0034】
ここで、前記油圧アクチュエータの組み合わせが異なる複数種類の作業車輌の具体例について説明する。
【0035】
図1及び
図2に、それぞれ、第1例に係る作業車輌1の伝動模式図及び油圧回路図を示す。
図3及び
図4に、それぞれ、第2例に係る作業車輌2の伝動模式図及び油圧回路図を示す。
図5及び
図6に、それぞれ、第3例に係る作業車輌3の伝動模式図及び油圧回路図を示す。
なお、図中、同一部材には同一符号を付している。
【0036】
図1及び
図2に示すように、第1例に係る作業車輌1は、エンジン等の駆動源10と、左右一対の前輪15及び左右一対の後輪18と、前記駆動源10から駆動輪(図示の形態においては後輪18)へ至る走行伝動経路に介挿された前記油圧走行クラッチ装置20、機械式主変速装置30及び機械式副変速装置35と、前記機械式副変速装置35から作動的に回転動力を入力する走行系出力軸40と、前記一対の後輪18にそれぞれ回転動力を作動伝達する左右一対の後車軸17と、前記走行系出力軸40から作動的に作動的に入力される回転動力を前記一対の後車軸17に差動伝達する後輪側差動装置45とを備えている。
【0037】
即ち、前記第1例に係る作業車輌1は、前記主要機能グループに属する油圧アクチュエータとして前記油圧走行クラッチ装置20を備える一方で、前記付加機能グループに属する油圧アクチュエータを備えない仕様(以下、第1仕様という)とされている。
【0038】
なお、前記第1例においては、前記機械式主変速装置30は、正転方向(前進方向)の変速段に加えて逆転方向(後進方向)の変速段を有するものとされている。
【0039】
図1及び
図2に示すように、前記第1例に係る作業車輌1は、さらに、外部に回転動力を出力するPTO軸100と、前記駆動源10からPTO軸100へ至るPTO伝動経路に介挿された油圧PTOクラッチ装置110と、前記PTO伝動経路に介挿されたPTO変速装置120とを備えている。
【0040】
図3及び
図4に示すように、第2例に係る作業車輌2は、前記駆動源10と、前記一対の前輪15及び前記一対の後輪18と、前記主駆動輪伝動経路に介挿された前記油圧無段変速装置50、前記油圧前後進切換装置60及び前記機械式副変速装置35と、前記機械式副変速装置35から作動的に回転動力を入力する前記走行系出力軸40と、前記左右一対の後車軸17と、前記後輪側差動装置45と、前記一対の後車軸17にそれぞれ選択的に制動力を付加し得る前記油圧ブレーキ装置70と、前記副駆動輪伝動経路に介挿された前記油圧二駆/四駆切換装置80と、前記一対の前輪15にそれぞれ回転動力を作動伝達する左右一対の前車軸14と、前記油圧二駆/四駆切換装置80から作動的に入力される回転動力を前記一対の前車軸に差動伝達する前輪側差動装置85とを備えている。
【0041】
即ち、前記第2例に係る作業車輌2は、前記主要機能グループに属する油圧アクチュエータとして前記油圧無段変速装置80及び前記油圧前後進切換装置60を備え、且つ、前記付加機能グループに属する油圧アクチュエータとして前記油圧ブレーキ装置70及び前記油圧二駆/四駆切換装置80を備えた仕様(以下、第2仕様という)とされている。
【0042】
なお、前記第2例においては、前述の通り、動力伝達方向を正逆切換可能な前記油圧前後進切換装置60が前記主駆動輪伝動経路に介挿されている為、前記油圧無段変速装置50は、回転方向一方側においてのみ無段変速するように構成される。
【0043】
前記油圧前後進切換装置60は、車輌前進時に係合状態とされる前進用油圧クラッチ61と、車輌後進時に係合状態とされる後進用油圧クラッチ62とを有している。
【0044】
前記油圧二駆/四駆切換装置80は、主駆動輪(前記第2例においては後輪18)のみを駆動する二駆状態、副駆動輪(前記第2例においては前輪15)を主駆動輪と同速度で駆動する通常四駆状態、及び、副駆動輪を主駆動輪より高速で駆動する増速四駆状態を選択的に現出させるように構成されている。
【0045】
詳しくは、
図3及び
図4に示すように、前記油圧二駆/四駆切換装置80は、通常四駆用油圧クラッチ81と、増速四駆用油圧クラッチ82とを有している。
【0046】
前記油圧ブレーキ装置70は、一対の後車軸17の一方に制動力を付加し得る第1油圧ブレーキ70aと、一対の後車軸17の他方に制動力を付加し得る第2油圧ブレーキ70bとを有している。
【0047】
また、
図3及び
図4に示すように、前記第2例に係る作業車輌も、前記PTO軸100、前記油圧PTOクラッチ装置110及び前記PTO変速装置120を備えている。
【0048】
図5及び
図6に示すように、第3例に係る作業車輌3は、前記駆動源10と、前記一対の前輪15及び前記一対の後輪18と、前記駆動源10から主駆動輪(図示の例においては前記一対の後輪18)へ至る主駆動輪伝動経路に介挿された前記油圧前後進切換装置60、前記機械式主変速装置30及び前記機械式副変速装置35と、前記機械式副変速装置35から作動的に回転動力を入力する前記走行系出力軸40と、前記左右一対の後車軸17と、前記後輪側差動装置45と、前記一対の後車軸17にそれぞれ選択的に制動力を付加し得る前記油圧ブレーキ装置70と、前記走行系出力軸40から副駆動輪(図示の例においては前記一対の前輪15)へ至る副駆動輪伝動経路に介挿された前記油圧二駆/四駆切換装置80と、前記一対の前輪15にそれぞれ回転動力を作動伝達する左右一対の前車軸14と、前記前輪側差動装置85とを備えている。
【0049】
即ち、前記第3例に係る作業車輌3は、前記主要機能グループに属する油圧アクチュエータとして前記油圧前後進切換装置60を備え、且つ、前記付加機能グループに属する油圧アクチュエータとして前記油圧ブレーキ装置70及び前記油圧二駆/四駆切換装置80を備えた仕様(以下、第3仕様という)とされている。
【0050】
なお、前記第3例においては、前述の通り、動力伝達方向を正逆切換可能な前記油圧前後進切換装置60が前記主駆動輪伝動経路に介挿されている為、前記機械式主変速装置30は、回転方向一方側の変速段のみを有するものとされる。
【0051】
また、
図5及び
図6に示すように、前記第3例に係る作業車輌3も、前記PTO軸100、前記油圧PTOクラッチ装置110及び前記PTO変速装置120を備えている。
【0052】
本実施の形態に係る油圧アクチュエータ作動油路形成方法は下記構成を備えることによって、装備される油圧アクチュエータの組み合わせが異なる前記第1〜第3例に係る作業車輌1〜3に対し、ミッションケース等のハウジングの可及的な部品共用化を図り得るようになっている。
【0053】
図7に、前記第1〜第3例に係る作業車輌1〜3に共用可能とされたハウジングとして用いられるリヤハウジング150の部分斜視図を示す。
前記リアハウジング150には前記差動装置45が収容され、前記PTO軸100が支持されており、前述の仕様に応じて、油圧走行クラッチ装置20、油圧無段変速装置50、油圧前後進切換装置60のうちの対応する一又は複数の装置が組み込まれる。
前記リアハウジング150の前端面150aに連接されるフロントハウジング(図示せず)には、前記油圧PTOクラッチ装置110、前記PTO変速装置120及び前記機械式副変速装置35が収容され、前述の仕様に応じて、前記機械式主変速装置30、前記油圧前後進切換装置60のうちの対応する一又は複数の装置、及び、前記油圧二駆/四駆切換装置80が組み込まれる。
【0054】
図7に示すように、前記リヤハウジング150は、第1領域161及び第2領域162を含むバルブ装着面160を有している。
なお、
図7に示す例においては、前記作業車輌1〜3に備えられるミッションケースの一部が前記リヤハウジング150として機能しており、前記バルブ装着面160は、前記ミッションケースにおけるアクスルケース連結面155に隣接した一方側の側面に設けられている。
前記リアハウジング150を製造する際には、バルブ装着面として機能する前記第1領域161の外表面が機械加工されると共に、その仕様に応じてバルブ装着面として機能させる場合にのみ第2領域161の外表面に対する機械加工の工程が追加される。
【0055】
前記第1〜第3例に係る作業車輌1〜3は、前記第1及び第2領域161、162を含む前記バルブ装着面160を備えた前記リヤハウジング150を用いる点においては共通する一方で、前記バルブ装着面160及び前記リヤハウジング150の周壁に形成する具体的な油路構造については、後述する前記ハウジング側受入ポート175P及びそれに流体接続された下記PTO供給油路180は共用とし、それ以外は仕様形態に応じて異なっている。
【0056】
前記第1領域161には、前記主要機能グループに属する油圧アクチュエータの作動制御を司るバルブが収容されたバルブブロック(以下、主要機能バルブブロックという)が装着される。
【0057】
詳しくは、前記主要機能バルブブロックに収容されるバルブの種類及び前記主要機能バルブブロックに形成される油路は前記作業車輌の仕様毎に異なるものとされ、前記第1領域に設けられるポート及び前記リヤハウジングの周壁に形成される油路も前記作業車輌の仕様毎に異なるものとされる。
【0058】
前記付加機能グループに属する油圧アクチュエータが装備される場合には、前記第2領域162に、装備される前記付加機能グループの油圧アクチュエータの作動制御を司るバルブが収容されたバルブブロック(以下、付加機能バルブブロックという)が装着される。
【0059】
詳しくは、前記付加機能バルブブロックに収容さえるバルブの種類及び前記付加機能バルブブロックに形成される油路は前記作業車輌の仕様毎に異なるものとされ、前記第2領域に設けられるポート及び前記リヤハウジングの周壁に形成される油路も前記作業車輌の仕様毎に異なるものとされる
【0060】
なお、前記付加機能グループに属する油圧アクチュエータが装備されない場合には、前記バルブ装着面160の第2領域162はポートが設けられていない閉鎖面(
図7に示す状態)とされる。
【0061】
ここで、前記第1例〜第3例に係る作業車輌1〜3において用いられる主要機能バルブブロック及び付加機能バルブブロックの詳細構造について説明する。
【0062】
まず、前記第1例に係る作業車輌1において用いられるバルブブロックについて説明する。
図8に、前記第1例に係る作業車輌1におけるリヤハウジング150(1)及び主要機能バルブブロック200(1)の分解斜視図を示す。
図9に、前記第1例に係る作業車輌1における主要機能バルブブロック200(1)の断面図を示す。
【0063】
前述の通り、前記第1例に係る作業車輌1は、前記主要機能グループに属する油圧アクチュエータとして前記油圧走行クラッチ装置20を備える一方で、前記付加機能グループに属する油圧アクチュエータを備えない第1仕様とされている(
図1及び
図2参照)。
【0064】
従って、前記第1例に係る作業車輌1は、主要機能バルブブロック200(1)を有するものの、付加機能バルブブロックは有さないものとされている。
【0065】
前記主要機能バルブブロック200(1)は、ボルト等の締結部材205によって前記第1領域161に着脱可能に装着される。
【0066】
前記第1仕様において用いられる主要機能バルブブロック200(1)には、
図2、
図8及び
図9に示すように、一端部が外表面に開口して油源からの作動油を受け入れる受入ポート210Pを形成するメイン油路210と、前記メイン油路210の油圧を設定するメインリリーフ弁215と、一端部が外表面に開口して前記油圧走行クラッチ装置20に対する中継ポート220Pを形成する給排油路220と、一端部が外表面に開口してドレンポート225Pを形成するドレン油路225と、前記給排油路220を前記メイン油路210及び前記ドレン油路225に選択的に接続するインチング弁230と、一端部が前記メインリリーフ弁215の二次側に流体接続され且つ他端部が外表面に開口して前記油圧走行クラッチ装置20に対する潤滑油ポート235Pを形成する潤滑油路235と、前記給排油路220の油圧に応じて潤滑流量を制御するように前記潤滑油路235に介挿された潤滑供給弁240と、前記潤滑油路235の油圧を設定する潤滑リリーフ弁245とが設けられている。
【0067】
本実施の形態においては、
図8に示すように、前記受入ポート210P、前記中継ポート220P及び前記潤滑油ポート235Pは前記主要機能バルブブロック200(1)の外端面に開口される一方で、前記ドレンポート225Pは前記主要機能バルブブロック200(1)の内端面(前記第1領域161に装着される装着面)に開口されている。
【0068】
前記受入ポート210Pには油源からの作動油を供給するメイン供給ライン510(
図2参照)の一部を形成する配管が接続され、前記中継ポート220Pには前記油圧走行クラッチ装置20に対する作動油給排ライン520(
図2参照)の一部を形成する配管が接続され、前記潤滑油ポート235Pには前記油圧走行クラッチ装置20に対する潤滑油供給ライン530(
図2参照)の一部を形成する配管が接続される。
【0069】
一方、前記ドレンポート225Pは前記リヤハウジング150(1)の内部油路に接続される。
即ち、前記リヤハウジング150(1)には、一端部が前記ドレンポート225Pに流体接続されるように前記第1領域161に開口してタンクポート170Pを形成し且つ他端部が前記リヤハウジング150(1)の内部空間に開口されたタンク油路170が形成されている。
【0070】
前述の通り、前記第1例に係る作業車輌1は前記油圧PTOクラッチ装置110を有しており、前記油圧PTOクラッチ装置110への作動油は、
図2に示すように、前記主要機能バルブブロック200(1)を介して供給されるように構成されている。
【0071】
即ち、
図2に示すように、前記主要機能バルブブロック200(1)には、前記受入ポート210Pに流入する作動油の一部を当該バルブブロック200(1)の外部へ取り出す為の取出油路250が形成されている。
【0072】
詳しくは、前記取出油路250は、
図2及び
図9に示すように、一端部が前記メイン油路210に流体接続され且つ他端部が前記装着面に開口して装着面取出ポート250Pを形成している。
【0073】
そして、前記リヤハウジング150(1)には、
図2及び
図8に示すように、一端部が前記装着面取出ポート250Pに流体接続されるように前記第1領域161(1)に開口したハウジング側受入ポート175Pと、一端部が前記ハウジング側受入ポート175Pに流体接続されたPTO供給油路180とが設けられている。前記PTO供給油路180の他端部は、前記リアハウジング150(1)の前端面150aに開口されている。
前記リヤハウジング150(1)の前端面に連結される図外のフロントハウジングには、互いに接合される前記フロントハウジングの後端面及び前記リヤハウジング150(1)の前端面を介して前記PTO供給油路180の他端部に流体接続され、前記油圧PTOクラッチ装置110に対して作動油を給排するPTO給排油路190と、PTOドレン油路185と、前記PTO給排油路190を前記PTO供給油路180及び前記PTOドレン油路185に選択的に接続するPTO切換弁195とが設けられている。
【0074】
本実施の形態においては、前記作業車輌1には、当該作業車輌1に備えられる種々の油圧アクチュエータの油源として作用する油圧ポンプが備えられている。
【0075】
図2に示すように、前記作業車輌1は、前記駆動源10によって作動的に駆動される第1及び第2油圧ポンプ501、502を有している。
【0076】
前記第1油圧ポンプ501は、前記作業車輌1に備えられる油圧パワーステアリング装置550、前記主要機能グループの油圧アクチュエータ及び前記油圧PTOクラッチ装置110の共通油源として作用する。
【0077】
詳しくは、
図2に示すように、前記第1油圧ポンプ501は、吸引側が油タンク505に流体接続され且つ吐出側が前記油圧パワーステアリング装置550に流体接続されている。
そして、前記油圧パワーステアリング装置550からの戻り油が前記メイン供給ライン510の一部を形成する配管を介して前記受入ポート210Pに供給されている。
【0078】
一方、前記第2油圧ポンプ502は、前記作業車輌1に付設されるフロントローダや耕耘機等の作業機の姿勢制御を行う姿勢制御油圧アクチュエータの油源として作用している。
【0079】
詳しくは、
図2に示すように、前記第2油圧ポンプ502は、吸引側が前記油タンク505に流体接続され且つ吐出側が姿勢制御用油圧回路600に流体接続されている。
【0080】
図10に、前記姿勢制御用油圧回路600の回路図を示す。
図2及び
図10に示すように、前記第2油圧ポンプ502の吐出側は、姿勢制御メイン供給ライン605の一部を形成する配管を介して前記姿勢制御用油圧回路の受入ポート600Pに流体接続されている。
【0081】
図2及び
図10に示すように、前記姿勢制御メイン供給ライン605はリリーフ弁610によって油圧が設定されており、前記リリーフ弁610のリリーフ油は、潤滑油リリーフ弁615によって調圧された状態で潤滑ライン111を介して前記油圧PTOクラッチ装置110へ潤滑油として供給される。
【0082】
前記姿勢制御用油圧回路600は、フロントローダ用油圧シリンダ620、前記作業車輌1の後部に付設されるロータリー等の作業機の水平制御用油圧シリンダ630及び前記作業機の昇降用油圧シリンダ640に対する作動油の給排制御を行えるように構成されている。
【0083】
詳しくは、前記姿勢制御用油圧回路600は、
図10に示すように、前記フロントローダ用油圧シリンダ620に対する作動油の給排を切り換える切換弁621と、前記フロントローダ用油圧シリンダ621からの戻り油を前記水平制御用油圧シリンダ630及び前記昇降用油圧シリンダ640へ分流する分流弁625と、前記分流弁625によって分流された前記フロントローダ用油圧シリンダ620からの戻り油の一部が供給される水平制御用油圧ライン631と、前記水平制御用油圧ライン631に介挿された切換弁632と、前記分流弁625によって分流された前記戻り油の残りが供給される昇降制御用油圧ライン641と、前記昇降制御用油圧ライン641に介挿された電磁昇降バルブ650、下降防止バルブ670及びスローリターンバルブ675と、前記昇降制御用油圧ライン641の中立時に圧力を逃がすアンロード弁645とを有している。
【0084】
本実施の形態においては、
図10に示すように、前記下降防止バルブ670は、チェック弁を内蔵した大流量対応型の電磁弁とされており、これにより、従来の下降防止バルブに比して、構造簡略化を図っている。
【0085】
即ち、前記昇降制御用油圧ライン641に介挿される従来の下降防止バルブは、チェックバルブと前記チェックバルブの作動位置制御を行うパイロット電磁弁とを備えており、これらを接続する為の油路も必要であった。
【0086】
これに対し、チェック弁を内蔵した大流量対応型の電磁弁によって前記下降防止バルブ670を形成することによって、従来構成に比して、大幅な構造簡略化を図ることができ、これにより、低コスト化が可能となる。
【0087】
次に、前記第2例に係る作業車輌2において用いられるバルブブロックについて説明する。
なお、前記第1例に係る作業車輌1において用いられるバルブブロックにおけると同一部材には同一符号を付す。
【0088】
図11に、前記第2例に係る作業車輌2におけるリヤハウジング150(2)及び主要機能バルブブロック200(2)の分解斜視図を示す。
図12に、前記主要機能バルブブロック200(2)の断面図を示す。
また、
図13に、前記第2例に係る作業車輌におけるリヤハウジング150(2)及び付加機能バルブブロック300(2)の分解斜視図を示す。
図14に、前記付加機能バルブブロック300(2)の断面図を示す。
【0089】
前述の通り、前記第2例に係る作業車輌2は、前記主要機能グループに属する油圧アクチュエータとして前記油圧無段変速装置50及び前記油圧前後進切換装置60を備え、且つ、前記付加機能グループに属する油圧アクチュエータとして前記油圧ブレーキ装置70及び前記油圧二駆/四駆切換装置80を備えた第2仕様とされている(
図3及び
図4参照)。
【0090】
従って、前記第2例に係る作業車輌1は、
図2に示すように、主要機能バルブブロック200(2)に加えて付加機能バルブブロック300(2)を有している。
【0091】
まず、主要機能バルブブロック200(2)について説明する。
前記第2仕様において用いられる主要機能バルブブロック200(2)には、
図4、
図11及び
図12に示すように、一端部が外表面に開口して油源からの作動油を受け入れる受入ポート210Pを形成するメイン油路210と、前記メイン油路210の油圧を設定するメインリリーフ弁215と、一端部が前記メイン油路210に流体接続され且つ他端部が外表面に開口してバルブブロック側サーボ中継ポート260Pを形成するバルブブロック側サーボ油路260と、一端部が前記メインリリーフ弁215の二次側に流体接続され且つ他端部が外表面に開口してバルブブロック側チャージ中継ポート265Pを形成するバルブブロック側チャージ油路265と、一端部が外表面に開口してドレンポート225Pを形成するドレン油路225と、一端部が外表面に開口してバルブブロック側前進用中継ポート270Pを形成するバルブブロック側前進用給排油路270と、一端部が外表面に開口してバルブブロック側後進用中継ポート275Pを形成するバルブブロック側後進用給排油路275と、前記バルブブロック側前進用給排油路270及び前記バルブブロック側後進用給排油路275の前記メイン油路210及び前記ドレン油路225に対する接続状態の切換を行う電磁弁280、281、282とが設けられている。
【0092】
本実施の形態においては、
図11に示すように、前記受入ポート210P、前記バルブブロック側サーボ中継ポート260P「及び前記バルブブロック側チャージ中継ポート265Pは前記主要機能バルブブロック200(2)の外端面に開口される一方で、前記バルブブロック側前進用中継ポート270P、前記バルブブロック側後進用中継ポート275P及び前記ドレンポート225Pは前記主要機能バルブブロック200(2)の内端面(前記第1領域161に装着される装着面)に開口されている。
【0093】
図4に示すように、前記受入ポート210Pには前記メイン供給ライン510の一部を形成する配管が接続される。
前記バルブブロック側サーボ中継ポート260Pには前記油圧無段変速装置50を変速操作する油圧サーボ機構55に作動油を供給するサーボライン560の一部を形成する配管が接続される。
前記バルブブロック側チャージ中継ポート265Pには前記油圧無段変速装置50に作動油を補給する為のチャージライン565の一部を形成する配管が接続される。
【0094】
一方、前記バルブブロック側前進用中継ポート270P、前記バルブブロック側後進用中継ポート275P及び前記ドレンポート225Pは前記リヤハウジング150(2)の内部油路に接続される。
【0095】
即ち、
図4に示すように、前記リヤハウジング150(2)には、ハウジング側前進用給排油路710、ハウジング側後進用給排油路及び前記タンク油路170が形成されている。
【0096】
図4及び
図11に示すように、前記ハウジング側前進用給排油路710は、一端部が前記バルブブロック側前進用中継ポート270Pに流体接続されるように第1領域161に開口してハウジング側前進用中継ポート710Pを形成し且つ他端部が前記油圧前後進切換装置60の前進クラッチ61に流体接続されている。
【0097】
前記ハウジング側後進用給排油路720は、一端部が前記バルブブロック側後進用中継ポート275Pに流体接続されるように第1領域161に開口してハウジング側後進前進用中継ポート720Pを形成し且つ他端部が前記油圧前後進切換装置60の後進クラッチ62に流体接続されている。
【0098】
前記タンク油路170は、一端部が前記ドレンポート225Pに流体接続されるように前記第1領域161に開口してタンクポート170Pを形成し且つ他端部が前記リヤハウジング150(2)の内部空間に開口されている。
【0099】
なお、本実施の形態においては、
図12に示すように、前記主要機能バルブブロック200(2)には、前記電磁弁280〜282を収容可能な油溜め空間285が形成されており、前記油溜め空間285が前記ドレンポート170Pに連通されている。
前記主要機能バルブブロック200(2)の一側面にはコネクタCa(
図11及び
図12参照)が設けられ、前記コネクタCaには前記電磁弁280〜282の各々のコイルが接続されている。前記作業車輌1に装備されたコントローラがハーネス及び前記コネクタCaを介して前記電磁弁280〜282の各々に電気的に接続されており、これにより、電磁弁280〜282が前記コントローラによって作動制御されるようになっている。
【0100】
図4等に示すように、前記第2例に係る作業車輌2も前記油圧PTOクラッチ装置110を有している。
従って、
図4及び
図12に示すように、前記第2仕様において用いられる主要機能バルブブロック200(2)にも前記取出油路250が形成されており、前記装着面取出ポート250Pから取り出される作動油が前記油圧PTOクラッチ装置110へ供給される。
【0101】
次に、前記付加機能バルブブロック300(2)について説明する。
前記第2仕様において用いられる付加機能バルブブロック300(2)には、
図4、
図13及び
図14に示すように、一端部が外表面に開口して油源501からの作動油を受け入れる付加機能受入ポート310Pを形成する付加機能メイン油路310と、一端部が外表面に開口してドレンポート325Pを形成するドレン油路325と、一端部が外表面に開口して通常四駆用中継ポート330Pを形成するバルブブロック側通常四駆用油路330と、一端部が外表面に開口して増速四駆用中継ポート335Pを形成するバルブブロック側増速四駆用油路335と、一端部が外表面に開口して第1ブレーキ用中継ポート340Pを形成するバルブブロック側第1ブレーキ用油路340と、一端部が外表面に開口して第2ブレーキ用中継ポート345Pを形成するバルブブロック側第2ブレーキ用油路345と、一端部が外表面に開口してドレンポート325Pを形成するドレン油路325と、前記バルブブロック側通常四駆用油路330を前記付加機能メイン油路310及び前記ドレン油路325に選択的に接続する通常四駆用電磁弁331と、前記バルブブロック側増速四駆用油路335を前記付加機能メイン油路310及び前記ドレン油路325に選択的に接続する増速四駆用電磁弁336と、前記バルブブロック側第1ブレーキ用油路340を前記付加機能メイン油路310及び前記ドレン油路325に選択的に接続する第1ブレーキ用電磁弁341と、前記バルブブロック側第2ブレーキ用油路315を前記付加機能メイン油路310及び前記ドレン油路325に選択的に接続する第2ブレーキ用電磁弁346とが設けられている。
【0102】
本実施の形態においては、
図4及び
図14に示すように、前記付加機能受入ポート310P、前記ドレンポート325P、前記通常四駆用中継ポート330P、前記増速四駆用中継ポート335P、前記第1ブレーキ用中継ポート340P及び前記第2ブレーキ用中継ポート345Pは、前記付加機能バルブブロック300(2)の内端面(前記第2領域162に装着される装着面)に開口されている。
【0103】
本実施の形態においては、前記付加機能バルブブロック300(2)の前記付加機能受入ポート310Pへは前記主要機能バルブブロック200(2)の前記取出油路250から取り出された作動油の一部が供給されるようになっている。
【0104】
詳しくは、
図4及び
図13に示すように、前記リヤハウジング150(2)には、前記フロントハウジングとの接合面として作用する前端面150aに連通油路165が形成されている。
前記連通油路165は、一端部が前記ハウジング側受入ポート175Pに流体接続され且つ他端部が前記第2領域162に開口して、前記付加機能バルブブロック300(2)の前記付加機能受入ポート310Pに流体接続する接続ポート165Pを形成している。
本実施の形態においては、前記連通油路165の一端部は前記PTO供給油路180を介して前記ハウジング側受入ポート175Pに流体接続されている。
【0105】
また、本実施の形態においては、前記リヤハウジング150(2)には、前記ドレンポート325P、前記通常四駆用中継ポート330P、前記増速四駆用中継ポート335P、前記第1ブレーキ用中継ポート340P及び前記第2ブレーキ用中継ポート345Pにそれぞれ流体接続される油路が形成されている。
【0106】
詳しくは、
図4及び
図13に示すように、前記リヤハウジング150(2)には、一端部が前記ドレンポート325Pに流体接続されるように前記第2領域162に開口してタンクポート176Pを形成し且つ他端部が前記リヤハウジング150(2)の内部空間に開口されたタンク油路176が形成されている。
【0107】
また、
図4及び
図13に示すように、前記リヤハウジング150(2)には、さらに、一端部が前記第2領域162に開口されて前記通常四駆用中継ポート330Pに流体接続される通常四駆用受入ポート730Pを形成し且つ他端部が前記通常四駆用油圧クラッチ81に流体接続されたハウジング側通常四駆用油路730と、一端部が前記第2領域162に開口されて前記増速四駆用中継ポート335Pに流体接続される増速四駆用受入ポート735Pを形成し且つ他端部が前記増速四駆用油圧クラッチ82に流体接続されたハウジング側増速四駆用油路735と、一端部が前記第2領域162に開口されて前記第1ブレーキ用中継ポート340Pに流体接続される第1ブレーキ用受入ポート740Pを形成し且つ他端部が前記第1油圧ブレーキ70aに流体接続されたハウジング側第1ブレーキ用油路740と、一端部が前記第2領域162に開口されて前記第2ブレーキ用中継ポート345Pに流体接続される第2ブレーキ用受入ポート745Pを形成し且つ他端部が前記第2油圧ブレーキ70bに流体接続されたハウジング側第2ブレーキ用油路745とが形成されている。
【0108】
なお、本実施の形態においては、
図14に示すように、前記付加機能バルブブロック300(2)には、前記通常四駆用電磁弁331、前記増速四駆用電磁弁336、前記第1ブレーキ用電磁弁341及び前記第2ブレーキ用電磁弁346を収容可能な油溜め空間385が形成されており、前記油溜め空間385が前記325Pに連通されている。
前記付加機能ブロック300(2)の一側面にはコネクタCb(
図13及び
図14参照)が設けられ、前記コネクタには前記電磁弁331、336、341,346の各々のコイルが接続されている。前記作業車輌1に装備されたコントローラがハーネス及び前記コネクタCbを介して前記電磁弁331、336、341,346の各々に電気的に接続されており、これにより、これら電磁弁が前記コントローラによって作動制御されるようになっている。
【0109】
次に、前記第3例に係る作業車輌3において用いられるバルブブロックについて説明する。
なお、前記第1例及び前記第2例に係る作業車輌1、2において用いられるバルブブロックにおけると同一部材には同一符号を付す。
【0110】
図15に、前記第3例に係る作業車輌3におけるリヤハウジング150(3)及び主要機能バルブブロック200(3)の分解斜視図を示す。
図16に、前記第3例に係る作業車輌3におけるリヤハウジング150(3)、主要機能バルブブロック200(3)及び付加機能バルブブロック300(2)を前記バルブブロック装着面160と平行な方向に沿って視た部分端面図を示す。
さらに、
図17及び
図18に、それぞれ、前記主要機能バルブブロック200(3)における第1及び第2バルブブロック201、202の断面図を示す。
【0111】
前述の通り、前記第3例に係る作業車輌3は、前記主要機能グループに属する油圧アクチュエータとして前記油圧前後進切換装置60を備え、且つ、前記付加機能グループに属する油圧アクチュエータとして前記油圧ブレーキ装置70及び前記油圧二駆/四駆切換装置80を備えた第3仕様とされている(
図5及び
図6参照)。
【0112】
従って、前記第3例に係る作業車輌3は、主要機能バルブブロック200(3)及び付加機能バルブブロック300(2)を有している。
なお、前記第3例に係る作業車輌3における前記付加機能バルブブロック300(2)は、前記第2例に係る作業車輌2における付加機能バルブブロック300(2)と同一であり、従って、その詳細な説明を省略する。
【0113】
前記第3仕様において用いられる主要機能バルブブロック200(3)には、
図6、
図17及び
図18に示すように、一端部が外表面に開口して油源からの作動油を受け入れる受入ポート210Pを形成するメイン油路210と、前記メイン油路210の油圧を設定するメインリリーフ弁215と、前記メインリリーフ弁215の二次側に流体接続されたバルブブロック側上流給排油路810と、一端部が外表面に開口してドレンポート225Pを形成するドレン油路225と、バルブブロック側下流給排油路820と、前記バルブブロック側下流給排油路820を前記バルブブロック側上流給排油路810及び前記ドレン油路225に選択的に接続するインチング弁230と、一端部が外表面に開口してバルブブロック側前進用中継ポート270Pを形成するバルブブロック側前進用給排油路270と、一端部が外表面に開口してバルブブロック側後進用中継ポート275Pを形成するバルブブロック側後進給排油路275と、前記バルブブロック側前進用給排油路270及び前記バルブブロック側後進用給排油路275と前記バルブブロック側下流給排油路820及び前記ドレン油路225の間の流路切換を行う前後進切換弁830と、前記バルブブロック側上流給排油路810の油圧を設定するディレイリリーフ弁840と、一端部が前記ディレイリリーフ弁840の二次側に流体接続され且つ他端部が外表面に開口して前記油圧前後進切換装置60に対する潤滑油ポート235Pを形成する潤滑油路235と、前記バルブブロック側下流給排油路820の油圧に応じて前記潤滑油路235の流量を制御するように前記潤滑油路235に介挿された潤滑供給弁240と、前記潤滑油路235の油圧を設定する潤滑リリーフ弁245と、一端部が前記メイン油路210に流体接続され且つ他端部が前記装着面に開口して装着面取出ポート250Pを形成する前記取出油路250とが設けられている。
【0114】
本実施の形態においては、前記第2領域162に装着される前記付加機能バルブブロック300(2)との干渉を防止しつつ、前記主要機能バルブブロック200(3)の容積を拡大して前記バルブ群を収容可能とすべく下記構成を備えている。
【0115】
即ち、
図15〜
図18に示すように、前記主要機能バルブブロック200(3)は、前記第1領域161にボルト等の締結部材206によって着脱可能に装着される第1バルブブロック201と、前記第1バルブブロック201にボルト等の締結部材207によって着脱可能に装着される第2バルブブロック202とを有している。
【0116】
図15及び
図17に示すように、前記第1バルブブロック201は、前記バルブ群のうち前記メインリリーフ弁215を収容すると共に、外端面に前記受入ポート210P、前記バルブブロック側前進用中継ポート270P、前記バルブブロック側後進用中継ポート275P及び前記潤滑ポート235Pを有し、且つ、内端面に前記ドレンポート225Pを有している。
【0117】
一方、前記第2バルブブロック202は、
図18に示すように、前記インチング弁230、前記ディレイリリーフ弁840、前記前後進切換弁830、前記潤滑供給弁240(図示せず)及び前記潤滑リリーフ弁245(図示せず)を収容している。
【0118】
ここで、前記第2バルブブロック202は、
図16に示すように、前記第1バルブブロック201の外端面に装着される装着領域202aと、前記装着領域202aから前記バルブブロック装着面160と平行な方向に沿って外方へ延在されて、前記付加機能バルブブロック300(2)を少なくとも部分的に覆う延在領域202bとを有している。
【0119】
即ち、前記第1及び第2バルブブロック201、202は、前記第1バルブブロック201を前記第1領域161に装着し、前記第2バルブブロック202を前記第1バルブブロック201に装着し、且つ、前記付加機能バルブブロック300(2)を前記第2領域162に装着した状態において、前記バルブブロック装着面160と直交する方向に沿って視た際に、前記延在領域202bが前記付加機能バルブブロック300(2)に重合するように構成されている。
【0120】
斯かる構成を備えることにより、前記付加機能バルブブロック300(2)との干渉を防止しつつ、前記主要機能バルブブロック200(3)の容積を有効に拡大することができる。
【0121】
なお、本実施の形態においては、
図15〜
図17に示すように、前記第1バルブブロック201及び前記第2バルブブロック202の間には、両バルブブロック201、202の対応油路同士を接続する為の接続油路が形成された中間プレート203が介挿されている。