(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記後方フレームは、前記ベース部から上方に伸び、前記ドローアの後方側に位置し、互いに水平方向に離隔した一対の垂直バーを備えてなることを特徴とする、請求項1に記載の冷蔵庫。
前記ドアにピボット動作可能に連結された前方端部及び前記ベース部にピボット動作可能に連結された後方端部を有し、前記ドアの開放及び閉鎖の際に前記ベース部を移動させるように構成されたリンクをさらに備えてなり、
前記ベース部は、
前記リンクの後方端部にピボット動作可能に連結された底部、及び
前記底部の後方端部から上方に伸びる後面部を備えてなり、
前記一対の垂直バーはそれぞれ前記後面部に結合された下端部を有することを特徴とする、請求項2に記載の冷蔵庫。
前記アームガイドは、前記ローラーの下側の前記ローラーと接触するように構成され、前記ローラーの移動路に沿って伸びるローラーガイド面を備えてなることを特徴とする、請求項12に記載の冷蔵庫。
前記アームガイドは前記ドローア側に開放するガイド溝を形成し、前記ローラーガイド面は前記ガイド溝内で前記ローラーを支持することを特徴とする、請求項14に記載の冷蔵庫。
前記ドアにピボット動作可能に連結された前方端部及び前記ベース部にピボット動作可能に連結された後方端部を有し、前記ドアの開閉時に前記ベース部を移動させるように構成されたリンクをさらに備えてなり、
前記ベース部は、
前記リンクの前記後方端部にピボット動作可能に連結された底部、及び
前記底部の後方端部から上方に伸びる後面部を備えてなり、
前記一対の垂直バーはそれぞれ前記後面部に結合された下端部を有することを特徴とする、請求項16に記載の冷蔵庫。
前記後面部上に位置し、前記一対の垂直バーの各下端部を収容するように構成され、それぞれ各垂直バーの両側面を取り囲むように構成されたポケットを形成する一対のホルダーをさらに備えてなることを特徴とする、請求項17に記載の冷蔵庫。
前記ドアにピボット動作可能に連結された前方端部及び前記ベース部にピボット動作可能に連結された後方端部を有し、前記ドアの開閉時に前記ベース部を移動させるように構成されたリンクをさらに備えてなることを特徴とする、請求項1に記載の冷蔵庫。
前記ベース部と前記貯蔵室の底に位置し、前記ベース部の前後方への移動をガイドするように構成された引出ユニットガイドをさらに備えてなることを特徴とする、請求項1に記載の冷蔵庫。
前記結合突起と前記結合溝が分離されるとともに前記連結ユニットが後方に移動するとき、前記結合突起が前記結合溝内に挿入されて前記ロッカーを逆方向に回転させることを特徴とする、請求項39に記載の冷蔵庫。
前記貯蔵室の後面はスロットを形成し、前記片持ち梁の後方端部は前記スロットに連結され、前記スロットから分離されるように構成されることを特徴とする、請求項46に記載の冷蔵庫。
前記ドアにピボット動作可能に連結された前方端部及び前記ベース部にピボット動作可能に連結された後方端部を有し、前記ドアの開閉によって前記ベース部を移動させるリンクをさらに備えてなり、
前記リンクは、
前記ドアにピボット動作可能に連結された前方端部を備えてなる第1リンク部材、
前記第1リンク部材の前記後方端部にピボット動作可能に連結された前方端部を備えてなる第2リンク部材、及び
前記第2リンク部材の前記後方端部にピボット動作可能に連結された前方端部及び前記ベース部にピボット動作可能に連結された後方端部を備えた第3リンク部材を備えてなることを特徴とする、請求項1に記載の冷蔵庫。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図1は実例の冷蔵庫1aを示す。
図2はドア3a、3b、3cが開いた実例の冷蔵庫を示す。
図3は冷蔵庫1aの実例の貯蔵室S3を示す。以下に言及する“前/前方”、“後/後方”、“左”、“右”、“上”及び“下”などの方向を指示する表現は
図1で指示するように定義される。
【0053】
図1及び
図2を参照すると、冷蔵庫1aは、その中に形成された隔室RC、FC(又は貯蔵室S1、S2、S3、S4)を含むキャビネット10、及び隔室RC、FCを開閉するためのドア3a、3b、3c、3dを含むことができる。ドア3a、3b、3c、3dはキャビネット10にピボット方式で連結できる。
【0054】
隔室RC、FCは食べ物を収容するように開放した前面を有することができ、隔室RC、FCの開放前面はドア3a、3b、3c、3dによって開閉できる。冷気は隔室RC、FC内に供給されることができ、隔室RC、FCは、冷気が隔室RC、FCから漏出しないように、ドア3a、3b、3c、3dによってシールできる。
【0055】
隔室RC、FCは複数で提供できる。ボトムフリーザー型冷蔵庫による実施例において、隔室RC、FCはそれぞれキャビネット10の上側部と下側部に配置できる。いくつかの実施例において、下側に位置する隔室FCは内部が約0度以下の温度に維持される冷凍室となることができ、下側に位置する隔室RCは内部が約0度以上の温度に維持される冷蔵室となることができる。ここで説明する“隔室”という用語は必要時に冷蔵室又は冷凍室のように区分しない限り、冷蔵室又は冷凍室となることができる。
【0056】
各隔室RC、FCは一対のドアによって開閉できる。例えば、一対の冷蔵室ドア3a、3bは冷蔵室RCを開閉するために提供でき、一対の冷凍室ドア3c、3dは冷凍室FCを開閉するために提供できる。
【0057】
貯蔵室S1、S2、S3、S4は隔室RC、FCの一部又は全部を構成することができ、それぞれドア3a、3b、3c、3dによって開閉される区間と定義できる。冷蔵室RCは、前方面が左側冷蔵室ドア3aによって開閉される貯蔵室S1、及び前方面が右側貯蔵室ドア3bによって開閉される貯蔵室S2を含むことができる。以下、必要によって前者は左側冷蔵室S1と呼ぶことができ、後者は右側冷蔵室S2と呼ぶことができる。
【0058】
同様に、冷凍室FCは、前方面が左側冷凍室ドア3cによって開閉される貯蔵室S3、及び前方面が右側冷凍室ドア3dによって開閉される貯蔵室S4を含むことができる。以下、必要によって前者は左側冷凍室S3と呼ぶことができ、後者は右側冷凍室S4と呼ぶことができる。
【0059】
したがって、二つの貯蔵室が一つの隔室の内部に横方向に提供される場合、二つの貯蔵室は互いに連通することができる。例えば、冷蔵室RCの前方から見るとき、冷蔵室RCを左側冷蔵室S1と右側冷蔵室S2に分割する部材がない。よって、冷気は左側冷蔵室S1と右側冷蔵室S2の間で自由に循環することができる。
【0060】
いくつかの実施例において、冷蔵室RCとは違い、冷凍室FCには左側冷凍室S3と右側冷凍室S4の間に垂直仕切りが提供できるので、二つの貯蔵室S3、S4に分割できる。いくつかの実施例において、両貯蔵室S3、S4の間での冷気の循環は垂直仕切り20によって完全に遮断されないことがあり得る。例えば、両貯蔵室S3、S4が互いに連通するように垂直仕切り20に換気口が形成できる。
【0061】
図3を参照すると、貯蔵室S1、S2、S3、S4は、開口を有する前面S(f)、前面S(f)からそれぞれ後方側に伸び、互いに対向する一対の側面S(s)、一対の側面S(s)の上端部を連結する上面S(u)、上面S(u)と対向し、一対の側面S(s)の下端部を連結する下面S(b)又は底、及び前記開口と対向し、前記一対の側面S(s)、上面S(u)及び下面S(b)を連結する後面S(r)によって規定できる。
【0062】
この定義によると、冷凍室FCのような一つの空間が垂直仕切り20によって二つの側部に分割されて横方向に配置された二つの貯蔵室S3、S4を形成する場合、各貯蔵室S3、S4の下面S(b)及び後面S(r)はキャビネット10の内側面によって規定でき、上面S(u)は冷蔵室RC及び冷凍室FCを分割する水平仕切り7の底面によって規定できる。また、貯蔵室S3、S4の両側面の一つはキャビネット10の内側面11によって規定でき、他の一つはキャビネット10の内側面11と対向する垂直仕切り20の一面によって規定できる。
【0063】
いくつかの実施例において、冷蔵室RCが垂直仕切りによって二つに分割されて一対の貯蔵室を有するように構成され、貯蔵室S1、S2の両側面のいずれか一つそして冷蔵室RCの上面及び後面はキャビネット10の内側面によって規定でき、冷蔵室RCの下面は水平仕切り7の上面によって規定できる。また、貯蔵室S1、S2の両側面の他の一つは貯蔵室S1、S2の両側面の一つと対向する垂直仕切りの一面によって規定できる。
【0064】
図2を参照すると、ドア3a、3b、3c、3dはそれぞれ貯蔵室S1、S2、S3、S4と対応するように配置できる。ドア3a、3b、3c、3dの後面部、例えば貯蔵室S1、S2、S3、S4の開放前面と対向する部分には食べ物を貯蔵するためのドア貯蔵部が形成できる。ドア貯蔵部は、頻繁に取り出される乳製品、飲み物及び野菜などの食べ物を収容するための貯蔵ルーム8a、氷を貯蔵するためのトレー8b、及び小さなサイズに包装された冷凍食品を貯蔵するためのバスケット8cを含むことができる。ドア3a、3b、3c、3dが閉まるとき、ドア貯蔵部8a、8b、8cの少なくとも一部は貯蔵室S1、S2、S3、S4の内部に位置してもよい。
【0065】
隔室RC、FC又は貯蔵室S1、S2、S3、S4内にはドローアDが配置できる。ドローアDは食べ物を収容するとか貯蔵するために提供でき、垂直方向に複数が配置できる。ドローアDは食べ物を収容するために特定サイズの空間を有する容器(ドローア又はビンと言う)320となることができる。また、ドローアDは平板状の棚310となることができる。
【0066】
図4は冷蔵庫1aの実例の主要部品を示す。
図5は
図4のA部を示す。
図6は実例のドローアD1、D2、D3、実例のドローアガイド40a及び実例の復帰ユニット80を示す。
図7は
図6のB部を示す。
図8は実例の引出ユニット50a及び実例のリンク70を示す。
図9a及び
図9cは実例の引出ユニット50aを示す。
【0067】
以下、左側冷凍室S3を説明するが、その説明は他の貯蔵室S1、S2、S4に適用することができる。
【0068】
冷蔵庫1aは、キャビネット10、ドア3c、ドローアD、ドローアガイド40a、引出ユニット50a、引出ユニットガイド60及びリンク70を含むことができる。
【0069】
図4を参照すると、ドローアガイド40aはドローアDを支持するために貯蔵室S3内に配置できる。ドローアガイド40aはドローアDを前後方に動くようにガイドすることができ、一つのドローア(例えば、D1)の両側にそれぞれ配置できる。よって、各ドローアDの荷重は少なくとも一対のドローアガイド40aによって支持できる。いくつかの実施例において、三つのドローアガイド40aが三つのドローアD1、D2、D3に合わせて貯蔵室S3の一側面S(s)に配置できる。
図4には示されていないが、三つのドローアガイド40aは貯蔵室S3の他側面に配置できる。
【0070】
各ドローアDに対して提供された一対のドローアガイド40aは貯蔵室S3の一側面S(s)を規定する内側面に配置された第1ドローアガイド40aL、及び貯蔵室S3の他側面(例えば、垂直仕切り20の一側面)に配置された第2ドローアガイド40a(R)を含むことができる(
図6参照)。
【0071】
ドローアDはドローアガイド40aによって静的機械的平衡(static mechanical equilibrium)状態で支持できる。すなわち、ドローアDの総荷重はドローアガイド40aによって支持でき、ドローアDは、ドローアDに別の外力が作用しない限り、ドローアガイド40a上に静止状態に維持できる。この構造で、ドローアDの総負荷はドローアガイド40aによって実質的に支持でき、後方フレーム52はドローアDの荷重を支えない無負荷支持要素となることができる。
【0072】
ドローアガイド40aはレール又はローラーを含む多様な形態に構成できる。例えば、
図6及び
図7を参照すると、ドローアガイド40aは、貯蔵室S3の側面S(s)に固定されて前後方に伸びる固定レール41、及び固定レール41によってドローアDと一緒に移動するように構成された可動レール42、43を含むことができる。可動レール42、43は必ずしも単数で提供される必要はなく、いくつかの実施例では二つの可動レール42、43が提供できる。いくつかの実施例において、第1可動レール42はドローアD1に結合された状態で第2可動レール43とかみ合うことができ、第2可動レール43は固定レール41とかみ合うことができる。
【0073】
第1可動レール42はドローアD1が元位置(ドア3cが閉まった位置)から特定距離だけ移動するうちに第2可動レール43によって動くことができ、第2可動レール43は第1可動レール42が前記特定距離を超えて前方にさらに移動するとき固定レール41によって移動することができる。いくつかの実施例において、ドローアガイドの構造は違ってもよい。例えば、ドローアガイドは、貯蔵室Sの側面S(s)に固定された固定レール、及びドローアDに対して回転可能に提供されてドローアDの移動中に固定レールによって転がるローラーを含むことができる。
【0074】
図7を参照すると、固定レール41は金属板が複数回折り曲げられた形状を有することができる。固定レール41は、貯蔵室S3の側面S(s)に平行に、前後方に縦方向に伸びる第1ストリップ部411、第1ストリップ部411の下端部からドローアD1まで水平に伸びる第2ストリップ部412、及び第2ストリップ部412の一端部に形成され、第2可動レール43の下端部431が内部に挿入できるようにするポケット部413を含むことができる。
【0075】
ポケット部413は上側面の開放した“U”形ポケットを形成することができ、第2可動レール43の下端部431はポケットの入口を通じて挿入できる。第1可動レール43はポケット部413に対応する断面を有するように形成でき、ポケットの入口がその下面に位置する逆“U”形を有することができる。第2可動レール43の上端部432は入口を通じてポケット内に挿入できる。
【0076】
第1可動レール42上には上方に突出するフック422が形成できる。また、ドローアD1がドローアガイド40aによって支持されるようにドローアD1及び第1可動レール42を連結するために、ドローア連結部材321が配置できる。いくつかの実施例において、ドローア連結部材321はドローアD1と一体に形成できる。他の実施例において、ドローア連結部材321はドローアD1から分離された部品として形成でき、ドローアD1に結合できる。
【0077】
ドローア連結部材321は第1可動レール42のフック422に結合された水平リブ321aを含むことができる。水平リブ321aはドローアD1の外側面から横方向に水平に突出することができ、前後方に縦方向に伸びることができる。
【0078】
フック422は、第1可動レール42の上側面421から上方に突出する第1部422a及び第1部422aの上端部から前方に伸びる第2部422bを含むことができる。水平リブ321aには適切な形態を有する結合孔が形成でき、フック422は下側から上側に前記結合孔を通過することができる。いくつかの実施例において、ドローアD1は水平リブ321aとフック422間の前述した結合によって第1可動レール42と一緒に移動することができる。例えば、またドローアD1及び第1可動レール42は、両者が一体に動ける限り、多様な他の方法で互いに結合可能である。
【0079】
いくつかの実施例において、ドローアD1と第1可動レール42の間の結合は別個の工具なしに使用者によって易しく分離可能な構造となることができる。すなわち、ドローアD1と第1可動レール42間の結合は工具によって分離しない限り結合状態が維持されるネジ又はボルトによる結合のような構造ではなくてもよいが、使用者の手動作によってだけ結合状態が解除可能な構造となってもよい。いくつかの実施例において、使用者はいつでもドローアD1を適切に動かすことで第1可動レール42のフック422を水平リブ321aに形成された結合孔内に挿入するとかフック422を結合孔から分離することができる。よって、第1可動レール42から分離されたドローアD1は貯蔵室S3から取り出されることができる。
【0080】
いくつかの実施例において、ドローア連結部材321は水平リブ321aの一端部から下方に伸びる垂直リブ321bをさらに含むことができる。垂直リブ321bは第1可動レール42の第1側面部423と接触することができ、いくつかの実施例では、垂直リブ321bを第1側面部423に結合するためにネジ又はボルト(以下、“結合部材”と言う)をさらに含むことができる。以下、第1可動レール42の第1側面部423は第1可動レール42の偏平な上面部421の両側から下方に伸びる二つの側面部423、424の一つであってもよく、他の側面部424より第1ストリップ部411にもっと近接することができる。
【0081】
第2ストリップ部412は逆“V”形を有するノッチ412aを含むことができ、ノッチ412a内には後述するブラケット14のブラケット14の下側支持突起143aが挿入できる。ノッチ412aは第2ストリップ部412がポケット部413と会う部分に形成できる。
【0082】
ブラケット14はドローアガイド40aを設置するために貯蔵室S3の側面S(s)上に配置できる。ブラケット14は貯蔵室S3の側面S(s)からドローアD1まで突出するように構成でき、前後方に縦方向に伸びることができる。
【0083】
ブラケット14にはレール取付溝14aが前後方に縦方向に形成でき、固定レール41はレール取付溝14a内に設置できる。レール取付溝14aは、貯蔵室S3の側面S(s)に実質的に平行で、前後方に縦方向に伸びる垂直面141、及びそれぞれ垂直面141の上端部及び下端部から水平に突出して前後方に縦方向に伸びる上側水平面142及び下側水平面143によって規定できる。
【0084】
レール取付溝14a内には垂直面141を切断することによって形成された弾性支持タップが提供できる。弾性支持タップ144は垂直面に対して弾性的にピボット動作することができ、固定レール41の第1ストリップ部411によって横方向に押圧できる。
【0085】
固定レール41がレール取付溝14a内に取り付けられたとき、弾性支持タップ144は固定レール41によって圧縮状態、例えば変形状態で維持できる。この変形は弾性を有することができ、外力が除去されたとき(例えば、固定レール41が分離されたとき)弾性支持タップ144を元の形態に復帰させることができる。
【0086】
ブラケット14はレール取付溝14aの上側水平面142から下方に突出する上側支持突起142a及び/又は下側水平面143から上方に突出する下側支持突起143aをさらに含むことができる。
【0087】
固定レール41の第1ストリップ部411がレール取付溝14a内に挿入されたとき、第1ストリップ部411の上端部は垂直面141と上側支持突起142aの間に位置してもよい。特に、垂直面141と上側支持突起142aの間に第1ストリップ部411の厚さと対応するようにギャップが形成できるので、第1ストリップ部411の上端部の横方向運動は上側支持突起142aによって停止され、よって第1ストリップ部411の上端部がギャップから分離されることを防止することができる。
【0088】
第2ストリップ部412は下側水平面143上に着座できる。下側水平面143は上側水平面142より大きな幅を有するように形成でき、下側支持突起143aは下側水平面143と上側水平面142の間の幅差に対応する距離gだけ上側支持突起142aよりドローアD1にもっと近接した位置に形成できる。
【0089】
下側支持突起143aは固定レール41のノッチ412a内に挿入できる。下側支持突起143aの横方向運動はノッチ412aによって防止することができる。固定レール41の下端部は下側支持突起143aとノッチ412a間の結合力によってブラケット14に強く結合できる。
【0090】
固定レール41がブラケット14上に取り付けられたとき、第1ストリップ部411は弾性支持タップ144によって横方向に(例えば、ドローアD1と対向する方向)押圧されるから、第1ストリップ部411の上端部は上側支持突起142aに密着することができる。いくつかの実施例において、下側支持突起143aはノッチ412a内に挿入されるから、固定レール41は搖れなしに安定に支持できる。
【0091】
ブラケット14は後述する復帰ユニット80が設置される復帰ユニット設置板145をさらに含むことができる。復帰ユニット設置板145は前後方向に縦方向に伸びる水平面を有することができ、復帰ユニット80は水平面上に取り付けられることができる。復帰ユニット設置板145はレール取付溝14aの下側に配置できる。復帰ユニット80は結合部材によって復帰ユニット設置板145に結合できる。
【0092】
前記説明で、レール取付溝14a及び復帰ユニット設置板145はブラケット14上に形成されるものとして説明し、ブラケット14は貯蔵室S3の側面に結合されるものとして説明した。例えば、ブラケット14は垂直仕切り20又は貯蔵室S3の側面S(s)を形成するキャビネット10の内側面11と一体に形成されることもできる。
【0093】
図3を参照すると、引出ユニット50aはドア3cの開閉動作に連動して移動することができる。引出ユニット50aはドア3cが開くうちに前方に移動することができ、ドア3cが閉まるうちに後方に移動することができる。ドローアD1、D2、D3は引出ユニット50aの動作によって移動することができる。具体的に、引出ユニット50aはドア3cが開くうちにドローアD1、D2、D3を前方に移動させることができる。
図3で、ドア3cが閉まったとき、引出ユニット50a及びドローアD1、D2、D3の位置は点線で指示されている。この状態で、ドア3cが開ければ引出ユニット50aが前方に移動するうちにドローアD1、D2、D3が前方に押圧できる。この場合、引出ユニット50a及びドローアDの位置は実線で示されている。
【0094】
ドア3cが開いて貯蔵室S3の前面S(f)が開放状態にあるとき、ドローアD1、D2、D3は初期貯蔵位置(ドア3cが閉まったときのドローアD1、D2、D3の位置、以下“原位置”と言う)から特定距離だけ前方側に位置してもよい。よって、使用者の手が易しくドローアD1、D2、D3に到達することができるから、使用者が食べ物をドローアD1、D2、D3から取り出すとかドローアD1、D2、D3に入れることがもっと易しくなることができる。この便利性は深い貯蔵室S3を有する大型冷蔵庫の場合にもっと有利である。
【0095】
図4、
図8及び
図9a〜
図9cを参照すると、引出ユニット50aは、ドローアD3の下側に配置されたベース部51、及びベース部51から上方に伸びてドローアD1、D2、D3の後側に配置された後方フレーム52を含むことができる。後方フレーム52はドローアD1、D2、D3と貯蔵室S3の上面S(u)の間を通過することができ、貯蔵室S3の上面S(u)側に伸びてドローアD1、D2、D3の少なくとも一つに対応する高さに到達することができる。以下、貯蔵室S3内に配置された3個のドローアD1、D2、D3の全ては後方フレーム52によって押圧されて移動するものとして説明されるが、いくつかの実施例ではドローアD1、D2、D3の最下側に配置されたドローアD3はベース部51によって支持できる。いくつかの実施例において、ドローアD3を支持するドローアガイド40aは省略できる。
【0096】
冷蔵庫1aは引出ユニット50aを前後方にガイドして移動させる引出ユニットガイド60を含むことができる。引出ユニットガイド60は貯蔵室S3の側面S(s)とベース部51の間に配置でき、ベース部51の両側にそれぞれ配置できる。引出ユニットガイド60は、貯蔵室S3の側面S(s)の一つとベース部51に配置されたレール61、及び貯蔵室S3の側面S(s)の他の一つとベース部51に配置され、ベース部51が動くときにレール61と接触することによって回転するローラー62を含むことができる。いくつかの実施例において、引出ユニット50aは、貯蔵室S3の側面S(s)に固定されて前後方に縦方向に伸びたレール61、及び側面部512、513(
図9b参照)上に回転可能に配置され、引出ユニット50aの移動中にレール61によって転がって移動するローラー62を含むように構成できる。例えば、ローラー62の代わりに、ベース部51に対してレール61とかみ合う可動レールが提供されることもできる。
【0097】
その上、ローラー62は貯蔵室S3の側面S(s)に固定でき、レール61はベース部51の側面部512、513上に配置され、レール61がローラー62に支持された状態で動くようにすることができる。
【0098】
また、引出ユニット60は貯蔵室S3の底面S(b)とベース部51の底部511(
図9b参照)の間に配置できる。例えば、貯蔵室S3の底面S(b)上には固定レールが配置され、ベース部51の底部511上には可動レールが配置できる。可動レールは固定レールとかみ合うように構成され、ベース部51とともに移動するうちに固定レールに沿って移動することができる。
【0099】
図9bを参照すると、ベース部51は水平した底部511を含むように構成でき、底部511の上面は上方に向かい、上面の反対側に対応する下面は貯蔵室S3の底面S(b)と対向することができる。いくつかの実施例において、複数のドローアD1、D2、D3が垂直方向に配置されたとき、ベース部51は最下側に位置するドローアD3の下側に配置できる。リンク70はドア3cとベース部51を連結することができる。リンク70の一端部はドア3cにピボット動作可能に連結でき、リンク70の他端部はベース部51にピボット動作可能に連結できる。リンク70は後でより詳細に説明する。
【0100】
図9a〜
図9cを参照すると、ベース部51は開放した前面及び上面を有することができる。具体的に、ベース部51は、水平な底部511、底部511の両側端部からそれぞれ上方に伸びる一対の側面部512、513、及び底部511の後方端部から上方に伸びて一対の側面部512、513を互いに連結する後面部514を含むことができる。
【0101】
後方フレーム52は、ベース部51から上方に伸び、貯蔵室S3の幅方向に互いに離隔した一対の垂直バー520a、520bを含むことができる。しかし、これに限定されず、後方フレーム52は単一垂直面構造に形成できる。
【0102】
垂直バー520a、520bは後面部514から上方に伸びることができる。以下、一対の垂直バー520a、520bを区別する必要がある場合、それぞれの垂直バーは第1垂直バー520a及び第2垂直バー520bと表現する。
【0103】
第1垂直バー520a及び第2垂直バー520bは必ずしも別個の部材で形成される必要はなく、長さが幅より長いバンド又はビームの形状を有する単一フレーム部材520で一体に形成できる。すなわち、フレーム部材520において、第1垂直バー520aを構成する区間521〜524と第2垂直バー520bを構成する区間は互いに平行であり、実質的に同じ形状を有することができる。両区間は連結部520cによって互いに連結できる。
【0104】
第1垂直バー520aと第2垂直バー520bが互いに離隔しているから、冷気が第1垂直バー520aと第2垂直バー520bの間を通過することができる。したがって、貯蔵室S3の深い空間でも冷気が円滑に循環することができる。特に、冷気を収容するために貯蔵室S3の後面S(r)上に排出口が形成された場合、排出口から排出された冷気は貯蔵室S3内に均一に分散されることができる。
【0105】
連結部520cはベース部51の下側に配置できる。連結部520cは底部511を支持することができ、結合部材によって底部511に結合できる。連結部520cは、第1垂直バー520aの下端部から前方側に伸びる区間545a、第2垂直バー520bの下端部から前方側に伸びる区間545b、及び両区間545a、545bの間で貯蔵室S3の幅方向に伸びる区間546を含むことができる。区間546は区間545a及び区間545bに直角であってもよい。
【0106】
フレーム部材520は射出成形によって合成樹脂で形成されるとか塑性加工によって金属で形成できる。垂直バー520の前面及びベース部の外側面(例えば、後面部514の後面又は底部511の下面)は結合部材56によって互いに結合できる。
【0107】
垂直バー520a、520bの下端部はベース部51の後面部514の後面上に配置できる。下端部及び後面部514は垂直バー520a、520bの長手方向に沿って離隔した二つ以上の地点で結合部材56によって結合できる。
【0108】
一対の垂直バー520a、520bは中心線M(
図9b参照)、例えばベース部51の両側面部512、513から等距離に位置する地点を連結する線に対して対称的に配置できる。
【0109】
図9cを参照すると、ベース部51の後面部514はベース部51の底部511から後方側に上方に傾くことができる。垂直バー520a、520bの下端部はベース部51の後面部514の後面上に位置してもよい。垂直バー520a、520bは、下端部から後面部514の傾斜に一致して傾きながら上方に伸びる第1傾斜部521、及び第1傾斜部521から複数のドローアD1、D2、D3の最下側ドローアD3に位置するドローアD3に少なくとも対応する高さ(例えば、少なくともドローアD3と接触可能な高さ)まで垂直に伸びる第1垂直部522を含むことができる。引出ユニット50aが移動するうち、ドローアD3の後面は第1垂直部522と接触することができる。ドローアD3はベース部51より遠い後方領域を占有するように構成でき、よって第1傾斜部521はベース部51から後方側に傾くことができる。また、第1垂直部522は前述したように傾く第1傾斜部521から上方に伸びることができる。よって、ドローアD3の後方部がベース部51より遠い後方側に位置しても第1垂直部522はドローアD3と接触することができる。
【0110】
また、垂直バー520a、520bは、第1垂直部522から後方側に上方に傾く第2傾斜部523、及び第2傾斜部523から少なくともドローアD3の上側に配置されたドローアD2に対応する高さまで伸びる第2垂直部524をさらに含むことができる。いくつかの実施例において、3個のドローアD1、D2、D3が配置されるから、第2垂直部524はドローアD1と接触可能な高さまで伸びることができる。
図3及び
図4に示すように、ドローアD2、D3はドローアD1より遠く後方側を占有するように構成でき、第2垂直部524と接触することができる。
【0111】
ベース部51の後面部514は側面部512、513より高い高さまで伸びることができ、側面部512、513より高い領域でも垂直バー520a、520bと接触することができる。すなわち、垂直バー520a、520bと接触する部位が大きくなり、よって後面部514を側面部512、513より高い高さまで形成することによって垂直バー520a、520bは前記部位が大きくなる分だけ安定に支持できる。
【0112】
特に、垂直バー520a、520bはベース部51の後面部514に結合でき、垂直バー520a、520bの第1傾斜部521は結合部材56によって後面部514に結合できる。したがって、垂直バー520a、520bが後面部514に結合される構造では、後面部514が垂直バー520a、520bの下端部を強く固定するから、ドローアD1、D2、D3を前方に押圧する過程で引出ユニット50aがドローアD1、D2、D3から作用する反動力(例えば、ドローアD1、D2、D3の慣性による反発力)が垂直バー520a、520bに作用しても垂直バー520a、520bは後方側に易しくしなわない。
【0113】
また、両垂直バー520a、520bは連結部520cによって連結され、連結部520cはベース部51の底部511の下面に密着するとか結合する部545a、545b、546を含む“U”形フレーム構造を有することができる。よって、垂直バー520a、520bはドローアD1、D2、D3から印加される反動力によって後方にしなうことが防止できる。
【0114】
また、第1垂直バー520a及び第2垂直バー520bは互いに分離されずに連結部520cによって一体に連結されるから、両垂直バー520a、520bにそれぞれ異なる力が印加されても、この力は連結部520cを介して分散できる。したがって、実質的に均一な力が垂直バー520a、520bに作用することができるので、後方フレーム52が歪むことが防止される。
【0115】
引出ユニット50aはベース部51の上側の第1垂直バー520a及び第2垂直バー520bを連結する連結バー53をさらに含むことができる。連結バー53は第1及び第2垂直バー520a、520bを構造的に安定化させ、特に垂直バー520a、520bが互いにに対して広がることを防止することができる。また、この構造では、引出ユニット50aがドローアD1、D2、D3を押圧する過程でドローアD1、D2、D3から垂直バー520a、520bに作用する力が違っても、一垂直バー(例えば、520a)が他の垂直バー(例えば、520b)より後方にもっとしなうことが防止できる。
【0116】
連結バー53は第1垂直バー520a及び第2垂直バー520bの上側部を互いに連結することができる。連結バー53は垂直バー520a、520bの第2垂直部524に結合でき、第2垂直部524の下端部(例えば、第2傾斜部523との連結部)より上端部に近接した位置に結合できる。
【0117】
連結バー53は上下側に複数で配置できる(
図11の連結バー53a、53b参照)。また、連結バー53は複数のドローアD1、D2、D3の位置と一致するように配置でき、引出ユニット50aが前方に移動するときドローアDの後面部と接触することができる。例えば、第1連結バー53a及び第2連結バー53bはそれぞれ第1ドローアD1及び第3ドローアD3と接触することができ、いくつかの実施例では第2ドローアD2と接触する他の連結バーがさらに提供できる。
【0118】
図9a及び
図9cを参照すると、引出ユニット50aは、垂直バー520a、520bに対して前方に伸び、アームガイド91に沿ってガイドされるアーム532、533を含むことができる。アーム532、533は垂直バー520a、520bから伸びることができるが、連結バー53と一体に形成できる。
【0119】
連結バー53は、貯蔵室S3の幅方向に縦方向に伸びて一対の垂直バー520a、520bを連結する連結部531を含むことができる。連結部531は一対の垂直バー520a、520bに結合でき、連結部531の両端部はそれぞれ垂直バー520a、520bから貯蔵室S3の側面S(s)まで突出することができる。アーム532、533は連結バー531の両端部から前方に伸び、ドローアD1と貯蔵室S1の側面S(s)の間に配置できる。両アーム532、533はそれぞれローラー92を含むことができ、ローラー92は引出ユニット50aが移動するうちアームガイド91によって転がることができる。
【0120】
連結部531は弾性突起536を含むことができる。弾性突起536は特定の弾性を有する材料(例えば、ゴム)で形成できる。弾性突起536はドローアD1と接触する連結部の前面に配置でき、引出ユニット50aが前方に移動するうちにドローアD1と接触することができる。ドア3cが開き、それによって引出ユニット50aが前方に移動することにより、弾性突起536はドローアD1と接触して衝撃を軽減させ、その衝撃による騷音を減らす。
【0121】
図4及び
図5を参照すると、アームガイド91は貯蔵室S3の側面S(s)上に配置できる。アームガイド91は最上側に位置するドローアD1を支持するドローアガイド40aの上側に配置できる。
【0122】
アームガイド91は、ローラー92と接触し、ローラー92の移動路に沿って、例えば貯蔵室S3の前後方に縦方向に伸びるローラーガイド面91bを含むことができる。ローラーガイド面91bは水平面に形成できる。
【0123】
図5に示すようで、アームガイドの断面はドローアD側に開放した“U”形ガイド溝91aを形成することができ、ローラー92はガイド溝91a内のローラーガイド面91bによって支持できる。ガイド溝91aは、ローラーガイド面91bの上側に配置され、ローラーガイド面91bに平行な上側面91cをさらに含むことができる。ローラーガイド面91b及び上側面91cはローラー92がローラーガイド面91bに沿って転がるうちに上側面91cと接触しないようにほぼローラー92の直径だけ互いに離隔することができる。
【0124】
引出ユニット50aが移動するうち、ドローアD1、D2、D3から後方フレーム52に作用する反動力は垂直バー520a、520bが連結部でベース部51に対して後方にピボット動作するように(例えば、垂直バー520a、520bが後方にしなうように)する要因として作用することができる。いくつかの実施例において、ローラー92は垂直バー520a、520bが撓おうとする傾向のため下方に移動しやすいが、ローラーガイド面91bはローラーの移動を抑制し、それによって垂直バー520a、520bが後方にしなうことを防止する。
【0125】
引出ユニット50aをドア3cの開閉動作に連動して移動させるため、ドア3cはリンク70を介してベース部51に連結できる。いくつかの実施例において、ベース部51も電気的に駆動されるモーター又はアクチュエーターなどの駆動ユニットから提供される動力によって移動することができる。例えば、モーターが駆動ユニットとして提供される場合、ベース部51はモーターのトルクを直線運動に変換する動力変換ユニットによって移動することができ、動力変換ユニットの例としてはラックとピニオン及びクランクを含むことができる。いくつかの実施例において、駆動ユニットはドア3cの開閉動作によって動作することができる。言い替えれば、ドア3cが開くとき、動力変換ユニットが引出ユニット50aを前方に移動させるように駆動ユニットが動作することができる。また、ドア3cが閉まるときは動力変換ユニットが引出ユニット50aを後方に移動させるように駆動ユニットが動作することができる。
【0126】
いくつかの実施例において、引出ユニット50aはドローアD1、D2、D3から分離された部材であってもよい。すなわち、ドローアDは後方フレーム52に結合されない。よって、ドア3cが開くとき、ドローアD1、D2、D3は後方フレーム52との接触によって前方に移動することができるが、後方フレーム52とドローアD1、D2、D3間の接触はドローアD1、D2、D3の引出しにおいて一時的なものであり得る。特に、ドローアD1、D2、D3がドローアガイド40aによって平衡状態で(すなわち、静的機械的平衡状態)支持されるとき、後方フレーム52とドローアD1、D2、D3間の一時的な接触にもかかわらず、後方フレーム52はドローアD1、D2、D3を押して移動させる役目のみをし、ドローアD1、D2、D3の荷重は支えない。この点は後方フレーム52が普段にドローアD1、D2、D3に結合される実施例の場合にも同様である。
【0127】
言い替えれば、ドローアD1、D2、D3と引出ユニット50aが互いに分離されるとか結合されていない構造において、ドローアD1、D2、D3の移動は引出ユニット50aとドローアD1、D2、D3間の分離可能な接触によってなされることができる。すなわち、引出ユニット50aイドオ3cに連動して前方に移動する過程で後方フレーム52がドローアD1、D2、D3と接触するとき、ドローアD1、D2、D3は後方フレーム52によって押圧されて移動することができるが、ドローアD1、D2、D3と後方フレーム52間の接触は必要によって分離できる。例えば、ドローアD1、D2、D3が後方フレーム52によって押されて移動するうちにドア3cの回転が停止して閉まるとき、ドローアD1、D2、D3と後方フレーム52間の接触は少なくとも一時的に解除できる。
【0128】
いくつかの実施例において、引出ユニット(特に、後方フレーム52)も普段にドローアD1、D2、D3との結合を維持することができる。いくつかの実施例において、ドローアD1、D2、D3がドローアガイド40aによって平衡状態で支持される限り、ドローアD1、D2、D3の荷重は引出ユニット50aに印加されない。いくつかの実施例では、ドア3cが閉まるとき、引出ユニット50aがドローアD1、D2、D3を後方に移動させることができる利点がある。
【0129】
図10a〜
図10cは実例のベース部51の下面部を示す。
図10a〜
図10cを参照すると、リンク70はドア3cにピボット方式で連結された前方端部71及びベース部51にピボット方式で連結された後方端部72を含むことができる。すなわち、前方端部71はドア3cにピボット方式で結合されて第1ピボットジョイントJ1を形成することができる。後方端部72はベース部51にピボット方式で結合されて第2ピボットジョイントJ2を形成することができる。
【0130】
第1ピボットジョイントJ1はキャビネット10に対して回転中心、例えばドア3cの回転軸Cから特定距離rだけ離隔することができる。よって、ドア3cがピボット動作するとき、第1ピボットジョイントJ1は中心としてのドア3cの回転軸Cに対して半径rを有する円周に沿って動くことができる。ピボットジョイントJ1の位置が円周上で変化することによって、第2ピボットジョイントJ2が移動してベース部51が移動することができる。
【0131】
第1ピボットジョイントJ1及び第2ピボットジョイントJ2はベース部51の両側に配置された引出ユニットガイド60から等しく離隔したベースラインLを基準に互いに反対側に位置してもよい。いくつかの実施例において、両引出ユニットガイド60はベース部51に対して対称的に配置されるから、ベースラインLはベース部51の中心線、例えばベース部51の両側面部512、513から等しく離隔した線M(
図9b参照)と実質的に同一であり得る。
【0132】
第2ピボットジョイントJ2はベース部51に対して位置が固定できるが、いくつかの実施例ではドア3cがピボット動作する全区間のうち特定区間によってベース部51に対して位置が変わるように構成できる。例えば、ベース部51には前後方に縦方向に伸びるスリット517が形成でき、第2ピボットジョイントJ2はスリット517に沿って移動するように構成できる。このために、リンク70の後方端部72には結合部材が結合される結合孔が形成でき、結合部材がスリット517を通じて結合孔に結合できる。すなわち、第2ピボットジョイントJ2はドア3cのピボット動作によってスリット517に沿って動き、ベース部51に対してピボット動作することができる可動ピボットジョイントであってもよい。スリット517は第2ピボットジョイントJ2がベース部51に対して動けるように特定の長さを有することができ、結合部材はスリット517に沿って動くことができる。
【0133】
リンク70の後方端部72はベース部510の下面上に位置することができ、ベース部51の上面上にはワッシャ78(
図4参照)が配置できる。結合部材はスリット517及び結合孔を通じてワッシャ78に結合できる。
【0134】
ドア3cが閉まるとき、リンク70の後方端部72は初期位置(
図10a参照)に位置してもよい。初期位置で、リンク70の後方端部72はスリット517の前方端部から特定距離だけ離隔することができ、スリット517の後方端部と接触することができる。
【0135】
閉まったドア3cが開き始めるとき、リンク70の後方端部72はスリット517に沿って移動することができ、ベース部51はドア3cの開放角が設定の引出開始角θに到達するまで静止状態で維持できる。すなわち、ドア3cが引出開始角θ(
図10b参照)に到達するまでドローアD1、D2、D3が移動しないことがあり得る。
【0136】
引出開始角θはリンク70の後方端部72又は第2ピボットジョイントJ2が初期位置(ドア3cが閉まったときの位置)からスリット517の前方端部まで動く地点に対応する開放角であってもよい。ドア3cの開放角が引出開始角を超えて徐々に増加するに従い、第2ピボットジョイントJ2はベース部51と一緒に動くことができ、ドローアD1、D2、D3は前方に移動することができる(例えば、引き出されることができる)。第2ピボットジョイントJ2が初期位置からスリット517の前方端部まで動くうち、ドア3cはピボット動作するが、ドローアD1、D2、D3又はベース部51は動かないことがあり得る。よって、ドア3cが閉まった状態から引出開始角θに到達するまでドア3cがピボット動作する区間は引出遅延区間と定義できる。
【0137】
引出遅延区間はドローアD1、D2、D3がドア3cの後面部又はドア3cの後面部に取り付けられた構成部品(例えば、ドア貯蔵部8a、8b、8c)と衝突することを防止するために必要であり得る。すなわち、引出遅延区間がない場合、ドア3cが開き始めれば、ドローアD1、D2、D3が直ぐ動くことができる。いくつかの実施例において、ドローアD1、D2、D3はドア3cの後面部又はドローアD1、D2、D3の移動路から外れた後面部に取り付けられたドア貯蔵部8a、8b、8cの前に前方に動くことができるから、ドローアD1、D2、D3はドア3cの後面部又はそこに取り付けられた突出部と衝突し得る。
【0138】
追加として、冷蔵庫1aは貯蔵室RC、FCの気密を維持するためにドア3a、3b、3c、3dの後面に配置されたガスケット(図示せず)を含むことができる。使用者が閉まったドア3cを開けるとき、ドア3cが閉まった状態から引出開始角θに到達するまで引出ユニット50aの移動が始まらないから、使用者から印加された力はガスケットをキャビネット10から分離させるのにだけ使われる。
【0139】
引出開始角θは90度以下であってもよく、いくつかの実施例では約70度〜約90度の範囲であってもよい。いくつかの実施例において、ドア3cが引出開始角から全く開くまでベース部51が移動する距離を引出距離と定義するとき、引出距離は約10cmに設定できる。
【0140】
ドア3cが引出開始角θまでピボット動作した後、リンク70の後方端部72はスリット517の前方端部に位置することができる。この時、ベース部51はドローアD1、D2、D3と一緒に動くことができる。
【0141】
ドローアD1、D2、D3が引出距離だけ移動したとき、ドローアD1、D2、D3は貯蔵室S3の前面S(f)と交差しないことができる。いくつかの実施例において、ドローアガイド40aによって許されるドローアD1、D2、D3の可動範囲はドローアD1、D2、D3が貯蔵室S3の前面S(f)と交差しないように制限されない。すなわち、ドローアD1、D2、D3はドア3cが全く開いたとき前面S(f)と交差しないように位置してもよいが、これはドローアD1、D2、D3が引出ユニット50aによって自動で引き出される最終位置を意味する。したがって、使用者はドローアD1、D2、D3を手動で、例えば使用者の努力でもっと引き出すことができる。このために、ドローアガイド40aは引出ユニット50aによるドローアD1、D2、D3の自動引出距離を超える移動をガイドするように構成できる。
【0142】
リンク70は、前方端部71から伸び、ドア3の回転軸cから遠くなる方向にふくらむように折り曲げられる第1屈曲部73、及び第1屈曲部73とリンク70の後方端部72間の第1屈曲部73の反対方向にふくらむように折り曲げられた第2屈曲部74を含むことができる。
【0143】
リンク70の前方端部71はドア3cの回転軸Cから離隔しているから、ドア3cがピボット動作するとき、ドア3cの一部、特に回転軸Cから前方端部71までの部分(例えば、ドア3cのコーナー)がリンク70と干渉し得る。この制約は、リンク70の前方端部71がドア3cの下面から特定距離だけ上方に離隔した部分でドア3cに連結されるとき又はリンク70がドア3cの下面に結合されたがリンク70が垂直方向に折り曲げられるときに克服される必要がある。この制約を防止するため、リンク70はリンク70の前方端部71から伸びる特定区間で回転軸Cから遠くなる方向に膨らむように形成された第1屈曲部73を含むように構成できる。
【0144】
第1屈曲部73がリンク70の全区間にわたって形成される場合、ドア3cとリンク70間の干渉を易しく避けることができるが、第1屈曲部がふくらんでいる分だけドア3cの開閉中にリンク70がドア3cによって覆われるようにすることが難しいことがあり得る。また、第2ピボットジョイントJ2がドア3cの回転軸Cから離隔するようにすることが難しいことがあり得る。よって、第1屈曲部73の反対方向にふくらんでいる第2屈曲部74は第1屈曲部73とリンク70の後方端部72の間に提供できる。
【0145】
図11は実例の引出ユニット50bを示す。
図11を参照すると、引出ユニット50bは、別個の部材で形成された第1垂直バー520a及び第2垂直バー520bを含むことができる。第1垂直バー520a及び第2垂直バー520bの下端部はベース部51の後面部514に結合できる。
【0146】
ベース部51の後面部514には一対のホルダー518が形成できる。第1垂直バー520a及び第2垂直バー520bの下端部は一対のホルダー518内に挿入できる。ホルダー518は互いに対称状態の一対のリブ518a、518bを含むことができ、一対のリブ518a、518bは垂直バー520a、520bの両側を取り囲んで、垂直バー520a、520bの下端部が両リブ518a、518bの間に挿入されるポケット構造をなす“L”形を有する。
【0147】
垂直バー520a、520bの下端部が一対のリブ518a、518bの間に挿入されたとき、結合部材56が下端部を通過してベース部51の後面部514に結合できる。結合部材56は垂直方向に互いに離隔した2個以上の地点で結合できる。
【0148】
垂直バー520a、520bはホルダー518内に挿入された状態でベース部51の後面部514に結合されるとともにホルダー518の両リブ518a、518bが垂直バー520a、520bの両側面及び後面を取り囲んで固定するから、垂直バー520a、520bが後方にしなうことを防止することができ、横方向への搖れも減らすことができる。
【0149】
連結バー53a、53bの両端部はそれぞれ第1垂直バー520a及び第2垂直バー520bに結合できる。いくつかの実施例において、連結バー53a、53bは垂直バー520a、520bの後面に結合でき、また垂直バー520a、520bの前面に結合できる。連結バー53a、53bは垂直方向に複数が提供でき、連結バー53a、53bはそれぞれ垂直バー520a、520bの垂直部524、522(
図9c参照)に結合できる。
【0150】
図12は実例の引出ユニット50cを示す。引出ユニット50cはベース部51の上端部に沿って縦方向に伸びる補強バンド516を含むことができる。補強バンド516はベース部51の両側面部512、513がベース部51の後面部514と会うコーナーに対応する部分で折り曲げられることができ、ベース部51の両側面部512、513及び後面部514を取り囲むことができる。
【0151】
補強バンド516は、ベース部51の後面部514に結合された後面部516a、及び後面部516aの両側から前方に伸びてそれぞれベース部51の側面部512、513に結合される第1側面部516b及び第2側面部516cを含むことができる。
【0152】
補強バンド516は金属材料で形成できる。例えば、金属板を長いバンド状に切断した後、コーナーに対応する部分を折り曲げることで補強バンド516を形成することができる。
【0153】
補強バンド516はベース部51の外側を取り囲むように構成できる。両垂直バー520a、520bの下端部は補強バンド516の後面部516aに結合できる。垂直バー520a、520bが金属材料で形成される場合、後面部516及び垂直バー520a、520bは熔接法で互いに結合できる。熔接の例としては、スポット熔接、プロジェクション溶接及びレーザー熔接を含むことができる。また、垂直バー520a、520bは結合部材によって後面部516aに結合できる。
【0154】
いくつかの実施例において、引出ユニット50a、50b、50cはリンク70によってドア3cと連動するから、ドア3cが閉まるうち引出ユニット50a、50b、50cが自動で後方に動くことができるが、この運動はドローアD1、D2、D3に対して独立的に行われることができる。よって、ドア3cが閉まるうちドローアD1、D2、D3を後方に押すためのユニットが必要であり得る。
【0155】
前述した機能は別個の復帰ユニット80の助けなしにドア貯蔵部8a、8b、8cによってなされることができる。すなわち、ドア3cが閉まっているうちにドローアD1、D2、D3がドア貯蔵部8a、8b、8cによって後方に押されて移動することができる。ドア貯蔵部8a、8b、8cは垂直方向に複数が配置でき、それぞれドローアD1、D2、D3に対応する高さに配置できる。
【0156】
いくつかの実施例において、ドローアD1、D2、D3の復帰動作がドア貯蔵部8a、8b、8cによって行われる構造はドア貯蔵部8a、8b、8cとドローアD1、D2、D3間の接触又は衝突によるものであるため、使用者がドア3cを強く閉めるとき、これら構成部品がその構成部品間の衝突によって損傷されることがあり、使用便宜性及び感じの観点で不利であり得る。よって、ドア3cが閉まるうちドローアD1、D2、D3を自動で復帰させるユニットが必要であり得る。以下、このユニットの一例として復帰ユニット80を説明する。
【0157】
図13は実例の復帰ユニット80を示す。
図14a〜
図14cは実例の復帰ユニット80を組み立てる実例の工程を示す。
図15は実例のロッカー82を示す。
図16は実例のロッカー連結部材84を示す。
図17は実例の連結タップ85を示す。
図18は実例の復帰ユニット80の順次動作を示す。
【0158】
復帰ユニット80は、貯蔵室S3内に固定的に配置でき、後述するロッカー82の運動をガイドするロッカーガイド81、ロッカーガイド81内に固定的に配置され、ロッカー82の位置によって伸縮するスプリング83、及びドローアDと連動してロッカー82を移動させるロッカー連結部材84及び連結タップ85を含むことができる。
【0159】
復帰ユニット80はドローアDが自動で原位置(ドア3cが閉まった状態にあるとき、ドアDの位置)に復帰するようにドローアDを後方に移動させることができ、ドローアD1、D2、D3に対して提供できる。
【0160】
いくつかの実施例において、
図6に示すように、一つのドローアDには一対の復帰ユニット80が提供でき、復帰ユニット80は垂直仕切り20及びキャビネット10の内側面11に配置できる。いくつかの実施例において、復帰ユニット80は必ずしも一つのドローアDに対して一対で提供されなくてもよく、貯蔵室Sの両側面の一方にだけ提供されてもよい。
【0161】
復帰ユニット80はブラケット14に固定されることができる(
図6及び
図7参照)。より具体的に、ロッカーガイド81がブラケット14の復帰ユニット設置板145上にあるとき、ロッカーガイド81及び復帰ユニット設置板145は結合部材によって互いに結合できる。
【0162】
ロッカー82の少なくとも一部がロッカーガイド81内に挿入でき、ロッカーガイド81内にはロッカー82の移動方向に沿って縦方向に伸びるロッカー移動路81aが形成できる。ロッカーガイド81は互いに離隔することができ、ロッカー82の移動方向に沿って縦方向に伸びる一対のハウジング板811、812を含むことができる。ロッカー移動路81aは一対のハウジング板811、812の間に形成された空間によって規定できる。復帰ユニット80が
図6及び
図7に示すように取り付けられたとき、ロッカー移動路81aの両側が開放され、ロッカー82の一部が両開放側のうちドローアDの反対側を通じてロッカー移動路81a内に挿入できる。
【0163】
したがって、ロッカー82がロッカー移動路81a内に挿入されたとき、上側に位置する一対のハウジング板811、812の第1ハウジング板811の下面はロッカー82の上面と対向することができ、下側に位置する第2ハウジング板812の上面はロッカー82の下面と対向することができる。ロッカー82の下面は第2ハウジング板812の上面によって支持でき、ロッカー82の上面は第1ハウジング板811の下面と接触することができる。
【0164】
図15を参照すると、ロッカー82は、ロッカー移動路81aに沿って動くロッカー本体820、及びロッカー本体820から垂直に突出する移動ガイド突起831(
図14a参照)を含むことができる。移動ガイド突起831はロッカー本体820の上面及び下面の少なくとも一方から突出することができる。
【0165】
第1ハウジング板811及び第2ハウジング板812の少なくとも一方には移動ガイド突起が挿入される直線ガイドスリット81bが形成できる。直線ガイドスリット81bは前後方に直線形に伸びることができる。
【0166】
ロッカー本体820及び移動ガイド突起831は単一部として形成される。いくつかの実施例において、第1ハウジング板811及び/又は第2ハウジング板812の干渉のため、移動ガイド突起831を直線ガイドスリット81b内に挿入しやすくないので、直線ガイドスリット81bの一部は移動ガイド突起831が挿入される入口を形成するように切断される必要がある。よって、いくつかの実施例において、移動ガイド突起831はロッカー本体820とは別個の部材で形成でき、ロッカー本体820には移動ガイド突起831が挿合される突起結合孔822が形成できる。いくつかの実施例では、
図14aに示すように、ロッカー本体820がロッカー移動路81aに挿入されたとき、ロッカー本体820の突起結合孔822は直線ガイドスリット81bと整列され、移動ガイド突起831は直線ガイドスリット81bを通じて突起結合孔内に挿入されることによってロッカー本体820と移動ガイド突起831を組み立てることができる。
【0167】
移動ガイド突起831はロッカー82の上面及び下面から突出する両端部を有することができ、両端部は第1ハウジング板811及び第2ハウジング板812に形成された直線ガイドスリット81b内に挿入できる。第1ハウジング板811の直線ガイドスリット81b及び第2ハウジング板812の直線ガイドスリット81bは互いに対応する位置に形成でき、よって上側又は下側から見るとき、両直線ガイドスリット81bは互いに重畳することができる。
【0168】
また、ロッカー82は移動ガイド突起831から特定距離だけ離隔した位置に配置された回転突起821を含むことができる。回転突起821はロッカー本体820と一体に形成できる。回転突起821は第1ハウジング板811の側面815及び/又は第2ハウジング板812の側面に沿って動くように提供できる。いくつかの実施例において、回転突起821はロッカー本体820の上側及び下側にそれぞれ突出する両端部を有することができ、その突出端部は第1ハウジング板811の側面815及び第2ハウジング板812の側面826に沿って動くように提供できる。
【0169】
回転突起821の回転動作をガイドするために、ロッカーガイド81には回転ガイド溝817a、817bが形成できる。回転ガイド溝817a、817bは第1ハウジング板811及び第2ハウジング板812に形成でき、それぞれハウジング板811、812の側面815、816から伸びることができる。
【0170】
移動ガイド突起831が直線ガイドスリット81b内で移動して特定位置に到達するとき、回転ガイド溝817a、817bの案内によって移動ガイド突起831を中心に回転突起821が回転動作する。
【0171】
回転ガイド溝817a、817bは、回転突起821が移動ガイド突起831を中心にドローアDから遠くなる方向に回転するように、回転突起821をガイドすることができる。第1ハウジング板811の一部(又は第2ハウジング板812の側面815、816の一部)はドローアDから遠くなる方向に折り曲げられることができ、この屈曲部は回転ガイド溝817a、817bの少なくとも一部を構成することができる。すなわち、回転突起821は側面815、816に沿って前方に移動して回転ガイド溝817a、817b内に挿入できる。
【0172】
いくつかの実施例において、移動ガイド突起831が直線ガイドスリット81bの前端部に位置するとき、例えば移動ガイド突起831が直線ガイドスリット81bによって前方にそれ以上移動することができないように遮断されたとき、回転突起821の回転動作が始まることができる。いくつかの実施例において、回転ガイド溝817a、817bは実質的に中心としての移動ガイド突起831を有し、半径として移動ガイド突起831と回転突起821間の距離を有する円弧形に形成できる。
【0173】
いくつかの実施例において、回転ガイド溝817a、817bの形状は必ずしも円弧形ではなくてもよい。例えば、回転突起821が回転ガイド溝817a、817b内に挿入されたときであっても移動ガイド突起831は直線ガイドスリット81bに沿って連続的に移動することができる。いくつかの実施例において、回転ガイド溝817a、817bは回転突起821が挿入される入口から曲率半径が徐々に増加する曲線を形成することができる。
【0174】
突起結合孔822はロッカー本体820の上面及び下面に貫設できる。いくつかの実施例において、移動ガイド突起831はロッカー本体820の厚さより大きな長さを有するように形成できる。よって、移動ガイド突起831が突起結合孔822内に挿入されたとき、移動ガイド突起831の上端部はロッカー本体820の上面から突出し、その下端部はロッカー本体820の下面から突出することができる。これら突出部は第1ハウジング板811に形成された直線ガイドスリット81b及び第2ハウジング板812に形成された直線ガイドスリット81b内に挿入できる。
【0175】
スプリング83はロッカー移動路81a内に配置できる。スプリング83の一端部はロッカーガイド81に固定され、他端部はロッカー82に結合できる。ロッカー本体820には固定溝825が形成でき、この固定溝825はスプリング83の他端部に結合するための適切な形状を有することができる。
【0176】
ロッカー82がロッカー移動路81aに沿って前方に移動するに従い、スプリングが伸長することができる。その後、回転突起821が特定区間を超えて回転ガイド溝817a、817bに沿って移動するとき、回転ガイド溝817a、817bとの干渉又は摩擦接触によって回転突起821は位置が制限されて固定されることができ、スプリング83は最大伸長状態で維持できる。回転突起821の制限が解除されるとき、伸長したスプリング83に蓄積された弾性又は復帰エネルギーがロッカー82を原位置に復帰させることができる。
【0177】
ロッカー連結部材84及び連結タップ85を含む連結ユニットはドローアDの移動動作によってロッカー82を移動させることができる。いくつかの実施例において、連結ユニット84、85はドローアと一緒に移動する第1連結ユニット42とロッカー82を連結するように構成でき、ドローアDとロッカー82を連結するように構成されることもできる。
【0178】
ロッカー本体820はロッカー連結部材84及び連結タップ85によって第1可動レール42に連結できる。ロッカー本体820はドローアDと対向する側面に形成された結合溝823を有することができる。ロッカー連結部材84は結合溝823内に挿入される結合突起845を含むことができる。結合突起845及び結合溝823は互いに着脱可能に結合できる。
【0179】
ロッカー連結部材84及び連結タップ85は単一部材として形成できるが、いくつかの実施例では、第1可動レール42に固定された連結タップ85、及び連結タップ85とは別個の部材で形成されて連結タップ85とロッカー82を連結するロッカー連結部材84を含むように構成されることもできる。
【0180】
連結タップ85の上端部851は第1可動レール42に結合できる。前述したように、第1可動レール42はドローアDと一緒に移動するから、連結タップはドローアDと一緒に移動することができる。いくつかの実施例において、連結タップ85はドローアDに直接結合されることもできる。
【0181】
連結タップ85の下端部852はロッカー連結部材84に結合でき、ロッカー連結部材84に着脱可能に結合できる。連結タップ85の下端部852には垂直方向に切断された一対のスリット852a、852bが形成でき、ロッカー連結部材84は一対のスリット852a、852b内に挿入された一対の挿入板843a、843bを含むことができる。
【0182】
ロッカー連結部材84は互いに平行な第1板体部841及び第2板体部842を含むことができる。一対の挿入板843a、843bは第1板体部841と第2板体部842の間に配置できる。結合突起845は第2板体部842から突出することができる。
【0183】
連結タップ85は一対のスリット852a、852bの間にタップ部854を含むことができ、タップ部854は一対の挿入板843a、843bの間に形成された空間内に挿入できる。タップ部854は一対の挿入板843a、843bの間の空間にしまり嵌めされることができるので、連結タップ85とロッカー連結部材84は互いに一体に動くことができる。
【0184】
連結タップ85の上端部851及び下端部852は垂直板状に形成でき、連結タップ85の中間部853は下端部852から上端部851までドローアDに次第に近接する傾斜板状に形成できる。
【0185】
図18を参照すると、復帰ユニット80は次のように動作することができる。
【0186】
ドア3cが閉まったとき(
図18(a)参照)、ロッカー連結部材84の結合突起845はロッカー82の結合溝823内に挿入できる。ドア3cが開くうち、ドローアDは引出ユニット50a、50b、50cによって前方に押されて移動することができ、ロッカー82はドローアDと一緒に移動することができる。いくつかの実施例において、ロッカー82の移動ガイド突起831は直線ガイドスリット81bに沿って移動することができる。
【0187】
ロッカー82が連続的に移動するとともに回転突起821が回転ガイド溝817aに沿って移動するとき、ロッカー82は移動ガイド突起831上から前方に(
図18で、時計方向に)回転することができる。よって、ロッカー連結部材84の結合突起845はロッカー82の結合溝823から分離できる。いくつかの実施例において、回転突起821は回転ガイド溝817a、817bの端部に位置してもよく、スプリング83は最大に伸長することができる(
図18(b)参照)。
【0188】
回転ガイド溝817a、817bを適切な形状に構成することにより、ロッカー82及びロッカー連結部材84が互いに分離された状態にあっても、回転突起821の位置が維持できる。例えば、ハウジング板811、812の側面815、816の曲率、ドローアDの移動方向に対する回転ガイド溝817a、817bの角度、及び回転ガイド溝817a、817bと回転突起821間の摩擦力を適切に設計することにより、回転突起821はロッカー82及びロッカー連結部材84が互いに分離されたときであってもスプリング83の復元力を克服しその位置を維持することができる。
図18cで、ロッカー82とロッカー連結部材84が互いに分離されても回転突起821の位置は
図18(b)の位置と実質的に同一に示されている。
【0189】
ロッカー連結部材84の結合突起845がロッカー82の結合溝823から分離されたときであっても、ドローアDはドア3cが完全に開放するまで(
図18c参照)引出ユニット50a、50b、50cによって前方にさらに移動することができる。使用者が再びドア3cを閉めるとき、ドア3c又はドア3cの後面部に位置する構成部品(例えば、ドア貯蔵部8a、8b、8c)がドローアDと接触することができる。よって、ドローアDは後方に押されて移動し、ロッカー82は後方に回転することができる。いくつかの実施例において、回転突起821はさらに回転ガイド溝817a、817bに沿ってガイドされた後、回転ガイド溝817a、817bから脱することができる。
【0190】
ロッカー連結部材84の結合突起845はさらにロッカー82の結合溝823内に挿入され、よってロッカー82及びドローアDがさらにロッカー連結部材84及び連結タップ85によって連結できる。また、ロッカー82はスプリング83の復元力によって後方に移動し、よってドローアDも後方に移動して原位置(例えば、ドア3cが閉まったとき、ドローアDの位置)に復帰することができる。
【0191】
図19(a)及び
図19(b)は冷蔵庫1bの実例の貯蔵室S3を示す。
図20は実例のドローアD1、D2、D3、実例のドローアガイド40b及び実例の引出ユニット50aの組立体を示す。
【0192】
ドローアガイド40bは前後方への長さが変わることができる支持バー40bを含むことができる。支持バー40bは貯蔵室S3内に配置されて貯蔵室S3の後面S(r)とドローアD1、D2、D3を連結することができる。また、支持バー40bは、ドローアD1、D2、D3が貯蔵室S3内で特定高さに位置するように、ドローアD1、D2、D3を支持することができる。
【0193】
支持バー40bは貯蔵室S3の後面S(r)とドローアD1、D2、D3間の距離によって長さが変わっても良い。ドローアD1、D2、D3はドア3cが開くとき引出ユニット50aによって前方に押されて移動するから、貯蔵室S3の後面S(r)とドローアD1、D2、D3間の距離が増加して支持バー40bの長さが増加することができる。いくつかの実施例において、ドア3cが閉まるうち、ドローアD1、D2、D3はドア3c又はドア貯蔵室8aの押圧力によって又は復帰ユニット80の動作によって自動で後方に移動することができ、よって支持バー40bの長さが増加することができる。
【0194】
支持バー40bは、前後方に縦方向に伸びて貯蔵室S3の後面S(r)に固定される固定バー47、及びドローアD1、D2、D3に固定され、長手方向に固定バー47に伸長可能に結合される可動バー46を含むことができる。ドア3cが開放したとき、可動バー46はドローアD1、D2、D3と一緒に前方に移動することができ、よって支持バー40bの全長が可動バー46の移動距離分のだけ増加することができる。
【0195】
可動バー46は一端部(又は前方端部)がドローアD1、D2、D3の後面に結合できる。可動バー46は実質的な水平方向に伸びることができ、よって固定バーも水平方向に伸びることができる。また、可動バー46は他端部(又は後方端部)が可動バー46と実質的に同じ高さで貯蔵室S3の後面S(r)に固定できる。この構造において、支持バー46はドローアD1、D2、D3によって覆われるから、使用者が貯蔵室S3を覗き見るとき、支持バー46及び支持バー46の設置構造が隠されることができる。
【0196】
複数のドローアD1、D2、D3が提供される場合、支持バー40bはドローアD1、D2、D3に合わせて複数が提供でき、一つのドローアDに対して一対の支持バー40bが提供できる。
【0197】
いくつかの実施例において、3個のドローアD1、D2、D3は垂直方向に配置でき、ドローアD1、D2、D3のそれぞれは貯蔵室S3の幅方向に離隔した一対の支持バー40bによって支持できる。いくつかの実施例において、複数のドローアD1、D2、D3の最下側に位置するドローアD3は引出ユニット50aのベース部51によって支持でき、いくつかの実施例では、ドローアD3を支持するための支持バー40bが省略できる。
【0198】
図20を参照すると、一つのドローアD(例えば、D1)に合わせて提供された一対の支持バー40bが第1支持バー40b(1)及び第2支持バー40b(2)であると仮定するとき、第1支持バー40b(1)及び第2支持バー40b(2)は後方フレーム52の第1垂直バー520aと第2垂直バー520bの間に配置できる。
【0199】
一対の垂直バー520a、520b間の空間は支持バー40の設置のための空間として用いることができる。いくつかの実施例では、一つのドローアD1が一対の支持バー40b(1)、40b(2)によって支持される構造が提案された。いくつかの実施例において、ドローアD1は一つの支持バー40bによって支持される。支持バー40bは十分な剛性を有するように構成でき、よってドローアD1は一つの支持バー40bによってだけ支持できる。
【0200】
いくつかの実施例において、後方フレーム52は第1支持バー40b(1)と第2支持バー40b(2)の間に配置できる。すなわち、ドローアD1、D2、D3が左右への搖れなしに安定に支持できるように第1支持バー40b(1)と第2支持バー40b(2)の間には十分なギャップが設けられ、そのギャップには後方フレーム52が設けられるので、貯蔵室S3の内部空間を効率的に用いることができる。
【0201】
図19及び
図20には引出ユニット50aが示されているが、引出ユニット50b又は引出ユニット50cも適用できる。
【0202】
図21は冷蔵庫の貯蔵室S3を示す。
図21を参照すると、ドローアガイド40aはドローアD1、D2、D3(以下、例えばD1)を下側から支持するために貯蔵室S3の後面S(r)によって支持され、前後方に伸びる片持ち梁40cを含むことができる。
【0203】
片持ち梁40cの後端部は貯蔵室S3の後面S(r)に結合できる。特に、片持ち梁40cは貯蔵室S3の後面S(r)に着脱可能に結合できる。このために、貯蔵室S3の後面S(r)には片持ち梁40cの後方端部に着脱可能に結合されるスロットが形成できる。特に、スロットは設置可能なドローアD1、D2、D3の位置によって複数が垂直方向に配置でき、使用者は片持ち梁40cをスロット上に所望の位置に取り付けることができる。
【0204】
ドローアD1は片持ち梁40cに沿って前後方に移動するように配置でき、ドローアD1の下面には片持ち梁40cの上端部が挿入される溝が縦方向に形成できる。
【0205】
ドア3cが開いたとき、ドローアD1は片持ち梁40cによって支持された状態で引出ユニット50aによって前方に押されて移動することができる。いくつかの実施例において、ドローアD1、D2、D3はドア3c又はドア貯蔵部8aの押圧力によって又は片持ち梁40cによって支持された状態での復帰ユニット80の動作によって自動で後方に移動することができる。
【0206】
複数のドローアD1、D2、D3が提供される場合、片持ち梁40cはドローアD1、D2、D3に合わせて多数が提供でき、一つのドローアDに対して一対の片持ち梁40cが提供できる。
【0207】
いくつかの実施例では、3個のドローアD1、D2、D3が垂直方向に配置でき、ドローアD1、D2、D3のそれぞれは貯蔵室S3の幅方向に離隔した一対の片持ち梁40cによって支持できる。いくつかの実施例において、複数のドローアD1、D2、D3の最下側に位置するドローアD3は引出ユニット50aのベース部51によって支持でき、いくつかの実施例で、ドローアD3を支持するための片持ち梁40cは省略できる。
【0208】
図21に示すように、後方フレーム52の第1垂直バー520aと第2垂直バー520bの間には一対の片持ち梁40cが配置できる。いくつかの実施例で、後方フレーム52は一対の片持ち梁40cの間にも配置できる。
【0209】
図21には引出ユニット50aが示されているが、引出ユニット50b又は引出ユニット50cも適用できる。
【0210】
図22はドローアの実例の選択的引出機構を示す拡大斜視図である。
図23は
図22の線VII−VIIについての縦断面図である。
【0211】
図22及び
図23を参照すると、引出ユニット50dは、リンク連結部519及びカバー部材540を含むことができる。リンク連結部519はベース部51の底部511に前後方に縦方向に形成された長孔形状を有することができる。カバー部材540はリンク連結部519上に着座できる。
【0212】
具体的に、リンク連結部519は、カバー部材540が着座できるようにベース部51の底部511から段差を成すカバー着座段差部519a、及びカバー着座段差部519aの内部に楕円形に縦方向に形成されたスリット517を含むことができる。また、スリット517内に差し込まれた結合突起76が後方端部72、つまりリンク70のベース部連結端部72から突出することができる。結合突起76は、リンク70の後端部72から上方に突出してスリット517を通過する連結軸77、及び連結軸77に結合されるようにリンク連結部519の内部に配置される突出ヘッド78を含むことができる。突出ヘッド78は連結軸を中心に回転することができる一種のベアリング部材となることができ、ワッシャを含むことができる。
【0213】
また、前方ヒンジ(図示せず)がリンク70の前方端部71から突出してドア3cの下面内に挿入できる。カバー部材540は、結合突起57が前後方に移動することを遮断するために、スリット517の一部を覆うことができる。
【0214】
カバー着座段差部519aはカバー部材540の厚さに対応する深みで段差を成すように形成され、カバー部材540の上面がベース部51の底部と同一面をなすようにすることができる。
【0215】
また、カバー着座段差部519a及びスリット517の前方端部及び後方端部は突出ヘッド78の外周と対応する曲率を有するように丸く形成できる。ドア3cが閉まったとき、結合突起76はスリット517及びカバー着座段差部519aの後方端部に密着することができ、引出ユニット50dが最大に引き出されたとき、結合突起57はスリット517及びカバー着座段差部519aに密着することができる。
【0216】
一方、カバー部材540の前方端部はカバー着座段差部519aの曲率と同じ曲率でふくらんで丸く形成でき、その後方端部は突出ヘッド78の曲率と同じ曲率でへこんで丸く形成できる。よって、結合突起76がカバー着座段差部519aの後方端部に位置するとともにカバー部材540がカバー着座段差部519aに結合されたとき、結合突起76の突出ヘッド78はカバー部材540の後方端部及びカバー着座段差部519aの後方端部によって取り囲まれることができ、よって前後方への移動が遮断できる。
【0217】
まず、使用者がドローアを自動で引き出す機能を用いようとする場合、ドア3cが開き、引出ユニット50dが最大に引き出されることができる。この場合は、結合突起57がスリット517内に挿入された状態で維持されることを前提とすることができる。
【0218】
また、ドア3cの開放角は、結合突起57がスリット517の後方端部に位置するようにリンク70の後方端部72を移動させることができるように制御できる。この状態で、カバー部材540はカバー着座段差部519a上に着座できる。この時、結合突起76は前後方に動けない。この場合、ドア3cが閉鎖方向にピボット動作すれば引出ユニット50dが一緒に後方に移動することができる。
【0219】
反対に、ドローアの自動引出機能を不可能にするために、使用者は、カバー部材540がカバー着座段差部519a上に着座されたとき、ドア3cを開けて引出ユニット50dが前方に引き出されるようにすることができる。この状態で、使用者はカバー部材540をカバー着座段差部519aから分離することができる。この時、結合突起76はスリット517の内部で前後方に自由に移動することができる。
【0220】
結合突起76がスリット517の後方端部に密着した状態でドア3cが後方にピボット動作するとき、引出ユニット50dは一緒に後方に移動することができる。ドア3cが全く閉まったとき、引出ユニット50dは冷蔵庫の最も内部に位置することになる。この状態で、ドア3cが開くように前方にピボット動作すれば、引出ユニット50dは静止状態で維持され、結合突起76のみがスリット517に沿って前方に移動することができる。また、ドア3cが最大に開放したが、結合突起76はスリット517の前方端部より遠く移動しないように維持できる。
【0221】
図24はドローアの他の実例の選択的引出機構を示す拡大斜視図である。
図25は
図24の線IX−IXについての縦断面図である。
【0222】
図24及び
図25を参照すると、本実施形態によるドローアの選択的引出機構はカバー部材540がスライド移動するように引出ユニット50dのベース部511に連結されるという点で違いを有することができる。また、カバー部材540はスライド移動可能であるとともに着脱可能な構造に構成できる。
【0223】
具体的に、カバー部材540、カバー着座段差部519a及びスリット517の構造又は形状は以前の実施形態と類似することができる。
【0224】
以前の実施形態とは違い、カバー部材540の下面には少なくとも一つのガイド突起541が突設されることができ、カバー着座段差部519aの側面にはカバー収容凹部519cが形成できる。また、カバー収容凹部519cには、ガイド突起541を収容するように、突起ガイド溝519dが横方向に特定長さだけ形成できる。
【0225】
カバー収容凹部519cの横方向幅は少なくともカバー部材540の幅以上であってもよく、カバー収容凹部519の縦方向への長さはカバー部材540の縦方向への長さに対応するように形成できる。カバー収容凹部519はカバー部材540の厚さに対応する深みだけ偏平に段差を成すことができる。
【0226】
前述した構造で、カバー部材540がカバー着座段差部519aに結合されたとき、カバー部材540の上面はベース部51の底面と同一面をなすことができ、ガイド突起541は突起ガイド溝519dの入口端部に位置してもよい。ここで、突起ガイド溝519dの左側端部は入口端部となり、スリット517と連通することができる。
【0227】
カバー部材540がカバー着座段差部519a上に装着された状態で、結合突起76はスリット517に沿って移動しない。言い替えれば、ドローアの自動引出機能が不可能な状態にある。
【0228】
しかし、ドローアの自動引出機能を不可能にするために、カバー部材540はカバー着座段差部519aが開放するように右側に押される。具体的に、カバー部材540が右側にスライドするとき、ガイド突起541は突起ガイド溝519dに沿って右側に移動することができる。ガイド突起541が突起ガイド溝519dの右側端部に到達したとき、カバー部材540の右側面はカバー収容凹部519cの右側面に密着することができる。この状態で、ドア3cが開放するようにピボット動作すれば、結合突起76がスリット517に沿って前方に移動し、引出ユニット50dは静止状態で維持できる。
【0229】
図26は本発明の他の実施形態による引出ユニットを示す拡大斜視図である。
図26を参照すると、本実施形態と以前の実施形態の相違点は引出ユニット50dとドア3cを連結するリンク700が複数のジョイント(すなわち、多重ジョイント)で構成される点にある。
【0230】
ドア3cの初期開放段階で、つまりドア3cの後面上の縁部に設けられてキャビネット10の前面に密着しているガスケットがキャビネット10の前面から分離される時点でガスケット内に装着された磁石とキャビネット10間の磁力を克服するための力が必要であり得る。よって、ドア3cに比較的大きな力が印加される必要がある。その後、一旦ガスケットがキャビネット10から分離されれば、ドア3は比較的小さな力でピボット動作することができる。ここで、ドア3cがキャビネット10に密着したとき、引出ユニット50dを移動させるための力は不要であるが、ドア3cがキャビネット10の前面から分離された後に引出ユニット50dを前方に移動させるための力が必要な場合、使用者は比較的小さな力でドア3cを開けることができる。
【0231】
この点において、リンク700が多重ジョイント構造で構成される場合、引出ユニット50dはドア3cがピボット動作し始めてから少しの遅延時間後に移動することができる。
【0232】
リンク700は貯蔵室S3の底面に沿って前後方に動けるように提供でき、貯蔵室S3の底面の前方側には遮蔽カバー15が装着できる。また、リンク700が遮蔽カバー15の下側で前後方に動けるようにすることによって、リンク700が外部に露出することを最小化することができる。
【0233】
多重ジョイントリンク700は、ドア3cの下面に連結された前方端部を有する第1リンク部材710、第1リンク部材710の後方端部にピボット動作可能に連結された第2リンク部材720、及び第2リンク部材720の後方端部に連結された第3リンク部材730を含むことができる。また、結合突起が第3リンク部材730の後方端部の上面から突出してベース部51の下面に形成された孔内に挿入できる。
【0234】
また、第1リンク部材710の後方端部及び第3リンク部材730の前方端部は共に第2リンク部材720の上面に結合されてリンク連結部の厚さを最小化することができる。第1リンク部材710の後方端部が第2リンク部材720上に配置されるとともに第3リンク部材730の前方端部が第2リンク部材720の下側に配置されて段差形状を形成する場合、リンク連結部の厚さが減少し、よってリンク700とベース部51の底部511の間のギャップが拡大することができる。
【0235】
第1リンク部材710は他のリンク部材720、730より長くてもよく、第2及び第3リンク部材720、730は実質的に同じ長さを有してもよい。ここで、引出ユニット50dを構成するベース部510の引出開始点はリンク部材の数及びリンクの幾何学的形状及び長さによって違うように設定できる。
【0236】
図27〜
図29はドアの開放角による引出ユニットの変位を示す図面及びグラフである。
【0237】
図27のグラフを参照すると、L1はドローアの変位を指示し、L2はドアの開放角を指示する。
【0238】
左側図に示すように、ドア3cが閉まったとき(a1、b1)、引出ユニット50d、具体的にベース部51は静止状態で維持できる。また、ドア3cが閉まったとき、第2リンク部材720及び第3リンク部材730は90度より小さな鋭角をなしてもよい。
【0239】
図28を参照すると、使用者がドア3cを開け始めて、開放角が徐々に増加して最終的に約60度に到達するとき(a2、b2)、ベース部51は前方に移動し始めることができる。地点b2はベース部51が静止状態から移動状態に転換される閾値点と定義できる。
【0240】
ベース部51が前方に移動し始めるとき、第2リンク部材720と第3リンク部材730はほぼ直線となるように広がることができる。言い替えれば、第2リンク部材720と第3リンク部材730が相対的にピボット動作することができ、よって第2リンク部材720と第3リンク部材730間の角度が90度より小さな鋭角から約180度に変化することができる。
【0241】
図29を参照すると、ドア3cが最大にピボット動作したとき、ベース部51は前方に最大に移動することができる。
【0242】
具体的に、リンク700の前方端部はドア3cが最大に開放する前に前方に最大に移動することができ、この状態でドア3cがさらにピボット動作して最大開放角に到達しても、リンク700の前方端部はむしろ後方に移動することができる。
【0243】
また、ベース部51はドア3cが最大開放角に到達する前に前方に最大に移動することができ、ドア3cが最大開放角に到達する地点(a3、b3)で前方に最大に移動することができる。
【0244】
代案として、ベース部51はドア3cが最大に開放したときにも最大に引き出されず、ドア3cが最大に開放したときから特定時間が経過した後に最大に引き出されることができる。これは、リンク700がベース部51を設定時間の間に引くとき、引出ユニット50dの慣性によってベース部51が前方にさらに移動してから停止するからである。