特許第6496426号(P6496426)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ マイヤー−メルンホフ カルトン アクチエンゲゼルシャフトの特許一覧

特許6496426ブランクおよびそれから生成する3次元構造体
<>
  • 特許6496426-ブランクおよびそれから生成する3次元構造体 図000002
  • 特許6496426-ブランクおよびそれから生成する3次元構造体 図000003
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6496426
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】ブランクおよびそれから生成する3次元構造体
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/42 20060101AFI20190325BHJP
   B65D 5/18 20060101ALI20190325BHJP
   B65D 85/10 20060101ALI20190325BHJP
【FI】
   B65D5/42 F
   B65D5/18 B
   B65D85/10
【請求項の数】14
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-564572(P2017-564572)
(86)(22)【出願日】2016年6月2日
(65)【公表番号】特表2018-516818(P2018-516818A)
(43)【公表日】2018年6月28日
(86)【国際出願番号】EP2016062548
(87)【国際公開番号】WO2016198317
(87)【国際公開日】20161215
【審査請求日】2018年2月2日
(31)【優先権主張番号】15171914.3
(32)【優先日】2015年6月12日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】515153060
【氏名又は名称】マイヤー−メルンホフ カルトン アクチエンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】タイス ウーヴェ
(72)【発明者】
【氏名】コールマン ユルゲン
【審査官】 小川 悟史
(56)【参考文献】
【文献】 特表2012−511475(JP,A)
【文献】 特開平09−066946(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/131834(WO,A1)
【文献】 特開2013−147283(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/123189(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/42
B65D 5/18
B65D 85/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙、ボール紙、またはプラスチックの3次元構造体、特に、包装などを生成するためのブランク(10)であって、前記ブランク(10)を折り曲げた状態で前記3次元構造体の丸みを帯びた縁の領域を形成するために少なくとも1つの折り曲げ面(50、52)を含み、前記折り曲げ面(50、52)が、互いに平行に延びる2本の側面の折り曲げ線(60、62、64、66)を境界とし、
前記側面の折り曲げ線(60、62、64、66)のそれぞれが、前記折り曲げ面(50、52)の領域全体に沿って互いに平行に延び、前記側面の折り曲げ線(60、62、64、66)に対してある角度で延びる少なくとも1本の折罫線(68、70、72)が、前記折り曲げ面(50、52)内に形成され、前記折罫線(68、70、72)の両端が、前記折り曲げ面(50、52)の対応する、側面の折り曲げ線(60、62、64、66)に交差または隣接することを特徴とするブランク(10)。
【請求項2】
請求項1に記載のブランク(10)であって、
前記側面の折り曲げ線(60、62、64、66)および前記折罫線(68、70、72)が、レーザエネルギーおよび/またはパンチングによって生成されることを特徴とするブランク(10)。
【請求項3】
請求項1または2に記載のブランク(10)であって、
少なくとも1つの前記折り曲げ面(50)において、前記折罫線(70、72)が、互いに平行に延びる2本の側面の折り曲げ線(60、62)のうちの一方の端部から、他方の2つの端部の間の位置に延びることを特徴とするブランク(10)。
【請求項4】
請求項1または2に記載のブランク(10)であって、
少なくとも1つの前記折り曲げ面(52)において、互いに対向する2つの内角をつなぐように1本の前記折罫線(68)が延びていることを特徴とするブランク(10)。
【請求項5】
請求項1からのいずれか1項に記載のブランク(10)であって、
前記折り曲げ面(50、52)が、前記少なくとも1本の折罫線(68、70、72)によって少なくとも2つの部分領域(102、104、106、108、110)に分割され、前記部分領域(102、104、106、108、110)がそれぞれ三角形状に形成されることを特徴とするブランク(10)。
【請求項6】
請求項に記載のブランク(10)であって、
さらなる折罫線(124)が少なくとも1つの部分領域(102、104、106、108、110)に形成されることを特徴とするブランク(10)。
【請求項7】
請求項1からのいずれか1項に記載のブランク(10)であって、
前記折罫線(68、70、72)が、一直線状の部分、波状にがりくねった部分および階段状の部分のいずれかを含んで、またはこれらのうちの2つ以上を組み合わせ形成されることを特徴とするブランク(10)。
【請求項8】
請求項1からのいずれか1項に記載のブランク(10)であって、
前記折罫線(68、70、72)が、前記側面の折り曲げ線(60、62、64、66)の間の非連続な折罫線として形成されることを特徴とするブランク(10)。
【請求項9】
請求項1からのいずれか1項に記載のブランク(10)を折り曲げる、かつ/または接着することによって生成されることを特徴とする紙、ボール紙、またはプラスチックの3次元構造体。
【請求項10】
請求項に記載の3次元構造体であって、
前記3次元構造体が、包装、特に、たばこを収納するための包装であることを特徴とする3次元構造体。
【請求項11】
品物を収納するための折り曲げ箱、特に、ボール紙、紙などの折り曲げ箱であって、
少なくとも1つの前壁(12)、少なくとも1つの後壁(16)、ならびに前記前壁(12)と前記後壁(16)とを接続するための少なくともそれぞれ1つの第1および第2の側壁(26、30、28、32)と、
前記折り曲げ箱の底側を閉鎖するための底構造体(90)と、
前記折り曲げ箱のそれぞれ1つの丸みを帯びた縁の領域を形成するための複数の折り曲げ面(50、52、54、56、58、58’)と
を含み、
少なくとも1つの折り曲げ面(50、52)が、側面の折り曲げ線(60、62、64、66)を境界とし、前記側面の折り曲げ線(60、62、64、66)のそれぞれが、前記折り曲げ面(50、52)の領域全体に沿って互いに平行に延び、前記側面の折り曲げ線(60、62、64、66)に対してある角度で延びる少なくとも1本の折罫線(68、70、72)が、前記折り曲げ面(50、52)内に形成され、前記折罫線(68、70、72)の両端が、前記折り曲げ面(50、52)の対応する、側面の折り曲げ線(60、62、64、66)に交差または隣接することを特徴とする折り曲げ箱。
【請求項12】
請求項11に記載の折り曲げ箱であって、
少なくとも1つの前記折り曲げ面(52)において、互いに対向する2つの内角をつなぐように1本の前記折罫線(68)が延びていることを特徴とする折り曲げ箱。
【請求項13】
請求項11または12に記載の折り曲げ箱であって、
前記折罫線(68、70、72)が、前記側面の折り曲げ線(60、62、64、66)の間の非連続な折罫線として形成されることを特徴とする折り曲げ箱。
【請求項14】
請求項1からのいずれか1項に記載のブランク(10)を製造するための方法であって、
前記ブランク(10)の外輪郭および/または折り曲げ線(60、62、64、66、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100)および/または切断線および/または前記ブランク(10)の内輪郭および/または折罫線(68、70、72、74、76、78、80)がレーザエネルギーによって生成されることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙、ボール紙、またはプラスチックの3次元構造体、特に、包装などを生成するためのブランクに関し、ブランクは、ブランクを折り曲げた状態で3次元構造体の丸みを帯びた縁の領域を形成するために少なくとも1つの折り曲げ面を含み、折り曲げ面は、互いに平行に延びる2本の側面の折り曲げ線を境界とする。さらに、本発明は、紙、ボール紙、またはプラスチックの3次元構造体、品物を収納するための折り曲げ箱、特に、ボール紙、紙などの折り曲げ箱、およびブランクを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このようなブランク、3次元構造体、および折り曲げ箱は非常に多く知られている。中でも、これらのブランク、または3次元構造体および折り曲げ箱はそれぞれ、たばこ用などに広く行き渡っている包装形態の代表であるフリップ式パックである。したがって、ドイツ特許出願公開第4311568(A1)号、欧州特許出願公開第2141090(A1)号、ドイツ特許出願公開第10106547(A1)号、米国特許第6276600(B1)号、およびドイツ特許第60028078(T2)号には、容器状の収納領域に蓋がヒンジ式につながり、本体が長手方向の軸に沿うプリズム状の形態の包装が記載されている。国際公開第2012/123189(A1)号からは、丸みを帯びた縁の領域を有する折り曲げ箱が知られている。丸みを帯びた縁の領域は、これらの領域の複数の切れ目によって作られる。複数の個々の面は切れ目によって生成され、丸みを帯びた領域になるように全体的に折り曲げることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】ドイツ特許出願公開第10 2008 061661(A1)号
【特許文献2】国際公開第2012/123189(A1)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この知られている包装は、丸みを帯びた領域を形成するために複数の切れ目が必要となるという点で不利である。対応するパンチング工具の準備は非常に時間がかかり、それによって費用がかかる。切れ目線が複数必要であることにより、レーザエネルギーによって生成させることもまた比較的時間がかかり、エネルギーを多く要するものとなる。
【0005】
したがって、簡単、迅速、および安価にそれぞれ製造し、実施することができる、紙、ボール紙、またはプラスチックの3次元構造体を生成するための一般的なブランク、対応する3次元構造体、紙、ボール紙、またはプラスチックの対応する折り曲げ箱、および前記ブランクを製造するための方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の特徴を有するブランク、請求項9の特徴を有する3次元構造体、請求項1の特徴を有する折り曲げ箱、および請求項1の特徴を有する方法は、これらの目的を解決するために使用される。本発明を都合よく発展させた有利な構成は、各従属請求項に特定される。ここで、ブランクの有利な構成は、本発明による3次元構造体および本発明による折り曲げ箱それぞれの有利な構成、ならびに本発明による方法の有利な構成として見なされ、またその逆も言える。
【0007】
本発明の第1の態様は、紙、ボール紙、またはプラスチックの3次元構造体、特に、包装などを生成するためのブランクに関し、ブランクは、ブランクを折り曲げた状態で3次元構造体の丸みを帯びた縁の領域を形成するために少なくとも1つの折り曲げ面を含み、折り曲げ面は、互いに平行に延びる2本の側面の折り曲げ線を境界とする。本発明によれば、側面の折り曲げ線に対してある角度で延びる少なくとも1本の折罫線は、折り曲げ線内に形成される。驚くことに、このような折罫線によって、3次元構造体の丸みを帯びた領域を、それに応じてブランクを折り曲げた状態では、すでに生成することができることがわかる。それによって、この折罫線を構成するための対応するパンチングまたは折罫工具を準備するための時間の消費をかなり削減することができる。さらに、知られているブランクに比べると、本発明による折罫線を生成し、それによって、例示的な包装、特に、たばこの包装の丸みを帯びた領域を構成するために消費しなければならないレーザエネルギーはかなり少ない。例えば、知られているブランクは、折り曲げ面の側面の境界となる折り曲げ線に平行に延びる折り曲げ線が5から7本ある。折り曲げ面内に本発明による折罫線を構成することによって、折罫線の数はかなり削減することができる。したがって、これに対応するコスト削減の他に、製造速度もまた、従来のブランクに対して25から75%速くすることができる。ここで、丸みを帯びた縁の領域を生成するための折罫線は、切れ目線として、すなわち、ブランクまたはブランクの基材を完全に貫通した切れ目、または、ブランクまたはブランクの基材を完全には貫通しない線状の凹み、いわゆる「ハーフカット」として形成することができる。さらに、折罫線は、ブランク、あるいは折り曲げた状態のブランク、すなわち、このようにして生じた折り曲げ箱の内側および/または外側に配置することができる。ここで、折罫線および/または側面の折り曲げ線は、例えば、ブランクの内側または外側に形成される。しかしながら、異なる折罫線および/または側面の折り曲げ線を異なる側に、すなわち、ブランクの前側および/または後側に配置することができ、それによって、ブランクを折り曲げた状態の折り曲げ箱に特定の特徴的なパターンを付けることも考えられる。
【0008】
本発明によるブランクのさらに有利な構成では、側面の折り曲げ線および折罫線は、レーザエネルギーおよび/またはパンチングによって生成される。ブランクを製造するためにレーザエネルギーを限定的、または少なくとも部分的に使用することによって、対応するブランクの要素は非常に正確かつ迅速に製造することができる。さらに、例えば、新しいパンチングまたはエンボス加工工具を作る必要なく、個々の要素の構成の変更を特に簡単かつ迅速に行うことができる。さらに、本発明によって、本発明による折罫線を生成するために、さほど強力でない、または遅いレーザも使用することができるという利点が生じ、それによって、ブランク製造にはかなりコスト的に有利となる。ブランクから生成される3次元構造体の丸みを帯びた縁の領域を形成するための知られているブランクに比べて必要な折罫線がかなり少ないことにより、製造および生成速度はさらにかなり速くなる。
【0009】
本発明によるブランクのさらに有利な構成では、折り曲げ面内に形成された折罫線は、折り曲げ面の第1の端部および/または隅領域と、第1の端部および/または隅領域と対向する折り曲げ面の第2の端部および/または隅領域との間を延びる。しかしながら、折罫線は、折り曲げ面の第1の端部および/または隅領域と、第1の端部および/または隅領域と対向する第2の端部および/または隅領域から離れた領域との間を延びることもまた可能である。さらに、折罫線は、折り曲げ面の第1の端部および/または隅領域の外側、ならびに第1の端部および/または隅領域と対向する折り曲げ面の第2の端部および/または隅領域の外側の折り曲げ面内に形成することができる。本発明による折罫線の構成によって、3次元構造体の丸みを帯びた縁の領域の最終構成に対して、折り曲げ面内を折罫線が非常に異なって延びることも考えられる。それによって、対応する設計仕様もまた容易に満足することができる。
【0010】
本発明によるブランクのさらに有利な構成では、折罫線の少なくとも一端は、対応する折り曲げ面の側面の折り曲げ線に交差する、または隣接する。ここでもまた、折り曲げ面内の折罫線の構成は、対応する製造および/または設計仕様を満足することができる。
【0011】
本発明によるブランクのさらに有利な構成では、折り曲げ面は、少なくとも1本の折罫線によって少なくとも2つの部分領域に分割され、部分領域はそれぞれ三角形状に形成される。部分領域の三角形状によって、ブランクを折り曲げた状態で丸みが特に都合よく構成される。ここで、さらに、特にきれいな丸みを帯びた構造体をこれらの領域に形成できるように、さらなる折罫線を部分領域の少なくとも1つに形成することができる。
【0012】
本発明によるブランクのさらに有利な構成では、折罫線は、一直線状に、折り曲げられて、波状に、曲がりくねって、階段状に、またはこれらの対応する組合せで形成される。さらに、折罫線は、側面の折り曲げ線の間の連続した、または非連続な折罫線として形成することができる。それによって、この場合も、複数の設計要求を都合よく満足することができる。
【0013】
本発明の第2の態様は、上記のようなブランクを折り曲げる、かつ/または接着することによって生成される、紙、ボール紙、またはプラスチックの3次元構造体に関する。このように生成された3次元構造体の構成および利点の可能性は、上記の第1の発明の態様に従った本発明による上記のブランクの構成および利点の可能性から生じる。ここで、3次元構造体は、包装、特に、たばこを収納するための包装として構成することができる。
【0014】
本発明の第3の態様は、品物を収納するための折り曲げ箱、特に、ボール紙、紙などの折り曲げ箱に関する。ここで、折り曲げ箱は、少なくとも1つの前壁、少なくとも1つの後壁、ならびに前壁と後壁とを接続するための少なくともそれぞれ1つの第1および第2の側壁と、折り曲げ箱の底側を閉鎖するための底構造体と、折り曲げ箱のそれぞれ1つの丸みを帯びた縁の領域を形成するための複数の折り曲げ面とを含む。ここで、本発明によれば、少なくとも1つの折り曲げ面は、側面の折り曲げ線を境界とし、側面の折り曲げ線に対してある角度で延びる少なくとも1本の折罫線は、折り曲げ面内に形成される。このような折り曲げ箱は、折り曲げ箱の丸みを帯びた縁の領域を構成するために、対応する折り曲げ面内それぞれに1本だけ、または少なくとも1本の折罫線があればよいので、知られている丸みを帯びた縁の領域を有する折り曲げ箱に比べてかなり安価に製造することができる。折罫線を生成するために、パンチング、折罫加工、およびエンボス加工によって機械的に生成する場合、およびレーザエネルギーを使用する場合の両方で、かなりの時間および費用の利点が生じる。
【0015】
本発明による折り曲げ箱のさらに有利な構成では、折罫線の少なくとも一端は、対応する折り曲げ面の側面の折り曲げ線に交差する、または隣接する。さらに、折罫線は、側面の折り曲げ線の間の連続した、または非連続な折罫線として形成することができる。折り曲げ面内の折罫線のこれらの構成でもまた、折り曲げ箱の丸みを帯びた縁の領域を簡単かつ安価に生成することができる。さらに、折り曲げ箱のこれらの領域に対する非常に異なる設計要求に容易に合致することができる。さらに、折罫線は、折り曲げ箱の内側および/または外側に配置することができる。ここで、折罫線および/または側面の折り曲げ線のすべては、例えば、折り曲げ箱の内側または外側に形成される。しかしながら、異なる折罫線および/または側面の折り曲げ線を異なる側に、すなわち、折り曲げ箱の内側および/または後ろ側に配置することができ、それによって、折り曲げ箱に特定の特徴的なパターンを付けることも考えられる。
【0016】
本発明のさらなる特徴および利点は、第1および第2の発明の態様の説明から明らかであり、第1および第2の発明の態様の有利な構成は、第3の発明の態様の有利な構成として見なされ、またその逆も言える。
【0017】
本発明の第4の態様は、上記のようなブランクを製造するための方法に関する。ここで、ブランクの外輪郭および/または折り曲げ線および/または切断線および/またはブランクの内輪郭および/または折罫線は、本発明に従ってレーザエネルギーによって生成することができる。ブランクを製造するためにレーザエネルギーを限定的、または少なくとも部分的に使用することによって、対応するブランクの要素は非常に正確かつ迅速に製造することができる。さらに、例えば、新しいパンチングまたはエンボス加工工具を作る必要なく、個々の要素の構成の変更を特に簡単かつ迅速に行うことができる。
【0018】
本発明のさらなる利点、特徴、および詳細は、以下の2つの実施形態の説明、および図面に基づいた説明から明らかである。この説明における上記の特徴および特徴の組合せ、ならびに、図面の説明および/または図面のみに示す下記の特徴および特徴の組合せは、本発明の範囲から逸脱せずに、それぞれ特定された組合せのみに使用することができるだけでなく、他の組合せ、または単独でも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1の実施形態に従った本発明によるブランクの概略図である。
図2】第2の実施形態に従った本発明によるブランクの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、ボール紙の3次元構造体を生成するためのブランク10の概略図である。ここで、3次元構造体は包装、特に、折り曲げ箱である。ここで、ブランクは、ブランク10を折り曲げた状態(図示せず)で、少なくとも1つの容器状の収納領域を形成するために、折り曲げ面50、52、54、56、および折り曲げ線82、84を介して接続された壁および底要素12、14、16、26、28、30、32を含む。さらに、ブランク10を折り曲げた状態(図示せず)で閉鎖蓋92を形成するために、後壁16は、折り曲げ線86を介して第1の蓋壁22に接続され、第1の蓋壁22は、折り曲げ線88を介して第2の蓋壁18に接続され、第2の蓋壁18は、第3の折り曲げ線90を介して第3の蓋壁20に接続されることは認識されよう。さらに、第1の蓋壁22は、折り曲げ面54、56を介して蓋側壁34、36に接続される。第3の蓋壁20は、折り曲げ縁58、58’を介してさらなる蓋側壁38、40に接続される。さらに、接着フラップ46、48は、折り曲げ線94、96を介して蓋側壁34、36に形成され、ブランク10を折り曲げた状態では、第2の蓋壁18の内側に接して接着される。第3の蓋壁20はさらに、第2の蓋壁18とは反対側に折り曲げ線92’を有し、折り曲げ線92’を介してさらなる接着フラップ24に接続される。
【0021】
折り曲げ面50、52は、側面の折り曲げ線60、62、64、66を境界とすることは認識されよう。ここで、2本の折罫線70、72は、折り曲げ面50内に形成され、それぞれ、側面の折り曲げ線60、62に対してある角度で延びる。ここで、折罫線70は、折り曲げ面50の第1の端部および/または隅領域120と、第1の端部および/または隅領域120と対向する第2の端部および/または隅領域122から離れた領域との間を延びる。この領域は、側面の折り曲げ線60上に位置する。ここで、折罫線70は、折り曲げ線60に交差する、または隣接する。対照的に、折り曲げ面50に形成された第2の折罫線72は、第2の端部および/または隅領域122から、第1の折罫線70と側面の折り曲げ線60との交点の方へ延び、対応する第1の折罫線70の端に隣接する。この折罫線70、72の構成によって、折り曲げ面50内に3つの部分領域106、108、110が生じる。これらの部分領域はそれぞれ三角形状に形成され、その結果、折り曲げられたブランク10には丸みを帯びた縁の領域ができる。同じく前壁12に隣接する折り曲げ面52には、折罫線68が1本だけ形成される。これは、折り曲げ面52の第1の端部および/または隅領域120と、それに対して対向する折り曲げ面52の第2の端部および/または隅領域122との間を延びる。この構成によって、折り曲げ面52内に、これもまた三角形状に形成された2つの部分領域102、104が生じる。これらの三角形状の部分領域102、104によって、この場合もまた、ブランク10を折り曲げた状態では、前壁12と側壁28との間に丸みを帯びた縁の領域ができる。
【0022】
さらに、さらなる折り曲げ面54、56、58、58’は、これもまた、ブランク10を折り曲げた状態では丸みを帯びた縁の領域となるが、対応する側面の折り曲げ線112、114、116、118に対して平行に延びる複数の折罫線74、76、78、80によって形成されることは認識されよう。このような折り曲げ面54、56、58、58’の構成は先行技術から知られている。折り曲げて丸みを帯びた面54、56、58、58’の構成はそれぞれ、折り曲げ面50、52の構成とはかなり異なることは認識されよう。
【0023】
さらに、折罫線68、70、72は、一直線状に形成され、側面の折り曲げ線60、62、64、66の間の連続した直線として形成されることは認識されよう。しかしながら、折罫線68、70、72の構成の他の可能性もまた考えられる。
【0024】
さらに、折り曲げ面50、52、54、56、58、58’は、それぞれの壁および底要素12、16、22、20と、ブランク10を折り曲げた状態では接する側壁26、28、30、32、および蓋側壁34、36、38、40との間に丸みを帯びた折り曲げ領域をそれぞれ形成することは認識されよう。さらに、底要素14および第2の蓋壁18の隅は、ブランク10を折り曲げた状態でこれらの2つの要素が折り曲げ面の形状に合うように丸みを帯びた形状とされる。
【0025】
さらに、側壁30、32は、対応する折り曲げ線98、100を介してヒンジ式につながった接着フラップ46、48を有し、接着フラップ46、48は、ブランク10を折り曲げた状態(図示せず)で底要素14の内側面に接着されることは明らかとなろう。側壁30、32の接着フラップ46、48とは反対側の端では、それらは対応する切断線によって蓋側壁34、36からは分離されている。ここで、切断線は、後壁16と第1の蓋壁22との間に形成された折り曲げ線86の各開始点まで延びる。接着フラップ46、48は、ブランク10を折り曲げた状態では、底要素14と協働して底構造体90を形成するように働く。
【0026】
図2は、ブランク10の第2の実施形態の概略図である。この第2の構成の形状は、図1に示す第1の実施形態とほぼ同一であることは認識されよう。したがって、図の説明では、図1の説明を参照する。第1の実施形態とは対照的に、第2の実施形態によるブランク10は、別の構成の折り曲げ面50、52を有する。折り曲げ面50、52は、これもまた、ブランク10を折り曲げた状態では、丸みを帯びた縁の領域を形成するが、まず、側面の折り曲げ線60、62、64、66に対してある角度で折り曲げ面50、52内を延びる2つの折罫線70、72を有することは認識されよう。ここで、折罫線70、72は、側面の折り曲げ線60、64上に位置する点で交差する。この交点は折り曲げ面50、52の中央領域に配置される。この折罫線70、72の配置によって、この場合も、折り曲げ面50、52内に3つの部分領域106、108、110が生じる。ここで、部分領域106、108、110は三角形状に形成される。図1に示した実施形態とは対照的に、2つの部分領域106、110内にさらなる折罫線124が形成される。ここで、折罫線124は、側面の折り曲げ線60、62、64、66に対して平行に延びる。これらのさらなる折罫線124の構成によって、特に明確で、きれいな丸みを帯びた構造体が生じる。対照的に、さらなる部分領域108はさらなる折罫線を有せず、その結果、この実施形態もまた、知られている丸みを帯びた縁の領域を有するブランクに比べると、より安価で迅速に生成することができる。
【0027】
3次元構造体および折り曲げ箱を生成するための記載のブランク10はそれぞれ、通常はボール紙、紙、またはプラスチックで構成される。他の適切な材料もまた考えられる。ブランク10は、パンチングおよび/またはレーザエネルギーによって製造することができる。他の適切な製造方法もまた考えられる。
図1
図2